イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:ダーイシュが「ユーフラテス州」設置を発表(2014年8月31日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、シリアのハサカ県ブーカマール市とイラクのアンバール県カーイム市、および両市周辺のシリア・イラク国境地帯を「ユーフラテス州」とすると発表した。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はこれに関して、ダーイシュがサイクス・ピコ条約での英仏による国境確定を打破しようとする意思の表れとの見方を示した。

なお、ダーイシュは、ラッカ県を「ラッカ州」、ハサカ県を「ハイル州」と称しているが、州の設立を公に発表するのはこれが初めて。

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ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(9月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、大学教授を「人民議会議員、バアス党員で、大学で法律を教授している」との罪で処刑、またバアス党支部の書記長を「背教者とヌサイル派体制に忠誠を尽くしている」との罪でそれぞれ処刑したという。

処刑された議員、支部長の身元は不明。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はダーイシュが集結しているダイル・ザウル航空基地周辺を空爆した。

他方、SANA(8月31日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、アルディー地区、工業地区、ジュバイラ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、複数の戦闘員を殺傷した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラッカ市内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を7回にわたって空爆した。

空爆はダーイシュが「イスラーム警察」本部を置いている国立競技場、政治治安部、国立病院一帯、アキールシー村一帯(ウサーマ・ビン・ラーディン基地一帯)、スィバーヒーヤ村一帯、サブハ村一帯に対して行われ、スィバーヒーヤ村一帯への空爆で子供5人が死亡した。

またスルーク町では、ダーイシュがタブカ航空基地で捕捉したシリア軍兵士2人を処刑した。

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アレッポ県では、ARA News(9月2日付)によると、イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市西部のアーシャミー村を襲撃しようとしたが、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がこれを撃退、ダーイシュ戦闘員10人を殲滅した。

またARA News(8月31日付)によると、クルド人戦線旅団がマーリア市近郊でダーイシュ(イスラーム国)メンバー2人を拘束した。

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ハサカ県では、ARA News(8月31日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区に対してシリア軍が砲撃を行う一方、同地区入り口で「イスラーム国」(ダーイシュ)と交戦した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、September 2, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ヌスラ戦線がレバノン軍兵士ら5人を解放(2014年8月31日)

アナトリア通信(8月31日付)は、8月初めにベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束された内務治安軍総局隊員らのうち、軍兵士4人と内務治安軍総局隊員1人を釈放したとヌスラ戦線の司令官が発表したと報じた。

釈放したのはイスラーム教スンナ派の兵士・隊員で、キリスト教徒の捕虜については釈放しなかった。

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シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、「数日中」にダマスカス郊外県のカラムーン地方を「解放」するための作戦を開始すると発表、ヒズブッラーがこれに介入した場合、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(ヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)が拘束したレバノン内務治安軍総局隊員らを処刑すると脅迫した。

AFP, August 31, 2014、Anadolu Ajansı, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:シリア軍によるダマスカス県ジャウバル地区攻略続く(2014年8月31日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が15回にわたって空爆した。

一方、SANA(8月31日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアターリブ市郊外のイッビーン村を空爆した。

一方、SANA(8月31日付)によると、航空士官学校一帯、ナイラブ航空基地周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区周辺、ハーン・アサル村、アレッポ市シュカイフ地区、カーディー・アスカル地区、ブスターン・カスル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、スマート・ニュース(8月31日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、ムハルダ市内の軍拠点を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市各所をシリア軍が砲撃し、子供2人を含む17人が死亡した。

一方、SANA(8月31日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、マガッル・ミール村、フサイニーヤ町郊外、アドラー市旧市街、ハジャーリーヤ農場、スィンディヤーナ農場、アーリヤ農場、ザバダーニー市、ダーライヤー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハビート町各所をシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、女性2人、子供5人を含む10人が死亡した。

またシリア軍はサルキーン町各所に対しても空爆を行い、男性2人が死亡した。

一方、SANA(8月31日付)によると、ムハムバル村、サラーキブ市、サルジャ村、マアッラト・ヌウマーン市、タッル・サラムー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月31日付)によると、ヒムス市ワアル地区、スルターニーヤ村、東サラーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月31日付)によると、ダルアー市Syriatelビル一帯、ヤルムーク学校一帯、ウマリー・モスク周辺、イズラア市、ハッラーブ・シャフム村・ヤードゥーダ村街道、タッル・フドル一帯、ダーイル町、ヒルバト・ムライハ村交差点、サムリーン村・ズィムリーン村交差点、インヒル市、アトマーン村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月31日付)によると、西サムダーニーヤ村、ウンム・バーティナ村、ブライカ村、アイン・ダルブ村東部、クルーム丘、マジュドゥーリヤー村、アジュラフ村、ビイル・アジャム村、ルワイヒーナ村・ウンム・バーティナ村街道で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、SMART News, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拘束(2014年8月31日)

シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、UNDOFフィージー部隊の拘束に関して、「シリア人に対する国連が犯した罪への制裁」だと主張した。

声明において、ヌスラ戦線は、「国連が犯罪者の体制(シリア政府)に対するシャームの民の革命と闘争を支持するふりをしていたが、シャームの民に与えられたのは、単なる声明…だけだった」と非難した。

そのうえで「これに対して、国連は革命家に対して様々な決議を合意し…、ヌスラ戦線に制裁を科し…、テロリストのブラックリストに追加し…、ついにはヌスラ戦線を国連憲章第7章のもとに置いた」と述べ、国際社会による包囲網を厳しく指弾した。

なお声明によると、拘束されているフィージー部隊隊員44人は、「イスラームの教え」に従って安全な場所で丁重に扱われており、ヌスラ戦線は声明を合わせてフィージー部隊隊員の集合写真を公開した。

またフィージー部隊司令官のモセス・ティコイトガ(Mosese Tikoitoga)准将によると、隊員解放に向けた交渉が継続されているもの、拘束場所なども特定できていない、という。

Kull-na Shuraka', August 31, 2014
Kull-na Shuraka’, August 31, 2014

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イスラエル軍は声明を出し、シリア領内から占領下のゴラン高原に飛来した無人航空機をイスラエル軍が撃墜した、と発表した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:第2次ハルキー内閣発足後初の閣議(2014年8月31日)

8月27日に発足した第2次ワーイル・ハルキー内閣の閣僚がアサド大統領の前で就任宣誓を行った。

またアサド大統領は、就任宣誓式に同内閣の第1回の閣議を主催し、治安対策、テロ対策、復興政策などに関する指示を閣僚らに行った。

SANA(8月31日付)が伝えた。

SANA, August 31, 2014
SANA, August 31, 2014

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:自由シリア軍参謀長が米国によるシリア爆撃支持(2014年8月31日)

自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長はCNN(8月31日付)に対して、「米国の空爆は、ダーイシュ(イスラーム国)を破壊し、後退させようとしている革命家に資する」としたうえで、「自由シリア軍は大いなる圧力のもとにあり、崩壊しつつある」と危機感を表明、「米軍によるダーイシュ拠点の砲撃実施が重要」と述べた。

またバシール参謀長は「我々はダーイシュがシリア政府の一部をなしており、この政府と完全に強調し合っている」と主張した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、CNN, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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70%以上がシリア政府と反体制派の直接交渉による紛争解決を支持(SADA世論調査)

反体制NGOのサダー研究世論調査機構は、紛争解決に向けたシリア政府と反体制派の直接対話に関する世論調査を実施し、70%以上が対話を支持しているとする結果を発表した(http://www.sadasy.org/?p=101)。

世論調査は、トルコ、レバノン、ヨルダンで暮らすシリア人避難民、シリア国内の複数の都市(場所は不明)居住者1,700人の対象に7月15日から8月10日にかけて実施、回答者は女性を全体の40%、40歳未満を全体の60%に配分するかたちでランダムに選択された。

結果は以下の通り:

1. シリア政府との直接交渉が紛争解決の糸口となるか? なる638人、ならない395人、国際社会が保障すればなる607人。

2. 国内の反体制派(民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流など)はこの交渉で反体制派の一部とみなし得るか? みなし得る689人、みなし得ない640人、交渉における提案次第311人。

3. 国内での戦闘停止を交渉開始の条件とすべきか? すべき1,164人、すべきでない214人、優先事項とすべき262人。

4. 大国が交渉を監督、保障すべきか? すべき1,378人、すべきでない147人、アラブ諸国がすべき115人。

5. 交渉の期間はどのくらいかかると思うか? 1年以下98人、2年以下148人、3年以下295人、長期間を要する1,099人。

 

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月30日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月30日付)によると、ムーハサン市、マリーイーヤ村、ブー・ウマル村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団が、ハサカ市グワイラーン地区の話として、同地区で活動する武装集団を指導する「チュニジア人アミール」が、ダーイシュ(イスラーム国)への忠誠を宣言する準備をしていることを明らかにした。

これに関して、ARA News(8月30日付)は、シリア軍が、ダーイシュのチュニジア人司令官「アブー・ズバイル」がグワイラーン地区に潜入し、同地区の武装集団の司令官になったことを受け、同地への総攻撃の準備を行っている、と報じた。

このほか、シリア人権監視団によると、ムーハサン市、マヤーディーン市で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する空爆を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町周辺で、ダーイシュ(イスラーム国)が、クルド人戦線旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

AFP, August 30, 2014、AP, August 30, 2014、ARA News, August 30, 2014、Champress, August 30, 2014、al-Hayat, August 31, 2014、Kull-na Shuraka’, August 30, 2014、al-Mada Press, August 30, 2014、Naharnet, August 30, 2014、NNA, August 30, 2014、Reuters, August 30, 2014、SANA, August 30, 2014、UPI, August 30, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線、イスラーム戦線、ハズム運動などがイドリブ県で攻撃を激化(2014年8月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ワーディ・ダイフ軍事基地周辺の検問所、マストゥーマ軍事基地、イドリブ市郊外の煉瓦工場に対して、ジハード主義武装集団が砲撃を行い、シリア軍と交戦した。

ワーディー・ダイフ軍事基地周辺での戦闘により、シリア軍兵士3人が死亡したしたという。

これに関して、クッルナー・シュラカー(8月30日付)は、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム軍団、イスラーム戦線、ハズム運動、シリア革命家戦線、第13師団、第101師団、ガーブの鷹が「統一軍の戦い」を銘打って、ワーディー・ダイフ軍事基地に対する攻撃を激化させたと報じた。

これに対して、シリア軍はマアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市一帯を空爆した。

このほか、イシュタブリク村(アラウィー派の村)周辺で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(8月30日付)によると、クマイナース村、マアッラト・ヌウマーン市、ナイラブ村、カフルラーター村、アルバイーン山一帯、クーリーン村、ラーマ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区に対し11回にわたり空爆を行うとともに、同地区内でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(8月30日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団などによると、ドゥーマー市、ザーキヤ町、ザバダーニー市をシリア軍が空爆・砲撃した。

一方、SANA(8月30日付)によると、アウジャ村、ハーン・シャイフ・キャンプ、ザバダーニー市、フライタ村郊外の無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルズィーター市各所をシリア軍が空爆、またハラファーヤー市に「樽爆弾」を投下した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ブスターン・バーシャー地区一帯で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

またシリア軍はアレッポ市ジャバル・バドルー地区に「樽爆弾」を投下し、子供1人と女性2人を含む4人が死亡した。

一方、SANA(8月30日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、航空士官学校周辺、歩兵士官学校周辺、ハーン・アサル村、ウンム・クラー町、ハイヤーン町、マーリア市、カフル・カルミーン村、ナイラブ航空基地周辺、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市スッカリー地区、ザバディーヤ地区、アンサーリー地区、旧市街、ライラムーン地区、アグユール交差点一帯、シュカイフ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月30日付)によると、ナブア・サフル村、西サムダーニーヤ村、マジュドゥーリーヤ村、ルワイヒーナ村周辺、ブライカ村周辺、ルワイヒーナ・ダム周辺などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月30日付)によると、アトマーン村東部、サムリーン村・ズィムリーン村交差点、ジーザ町、インヒル市、ラジャート高原、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道、ダルアー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月30日付)によると、ラッフーム村、ファーウシャーウィーシュ村、西サラーム村、マスアダ村、ウンム・リーシュ村、ジャズル・ガス採掘所周辺、ウンム・シャルシューフ村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ヒムス県で当局に投降した反体制武装集団メンバーら66人が、同県の国民和解会合委員会の支援のもと、免罪となり、釈放された。

AFP, August 30, 2014、AP, August 30, 2014、ARA News, August 30, 2014、Champress, August 30, 2014、al-Hayat, August 31, 2014、Kull-na Shuraka’, August 30, 2014、al-Mada Press, August 30, 2014、Naharnet, August 30, 2014、NNA, August 30, 2014、Reuters, August 30, 2014、SANA, August 30, 2014、UPI, August 30, 2014などをもとに作成。

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国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月30日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ゴラン高原のルワイヒーナ村一帯で早朝、UNDOFがシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

これ関して、フィリピンのヴォルテル・ガズミン外務大臣は、記者団に対して文書で、UNDOFに所属するフィリピン軍部隊72人がゴラン高原の拠点2カ所に分かれて孤立、うち拠点1カ所に駐留していた部隊は脱出したが、もう一つの部隊が攻撃を受けていることを明らかにした。

また、『ハヤート』(8月31日付)は、国連高官の話として、ゴラン高原の非武装地帯で孤立していたUNDOFフィリピン軍部隊隊員72人のうち32人が、ヌスラ戦線などからなる武装集団との戦闘の末に、無事脱出したことを明らかにしたと報じた。

ヌスラ戦線らは27日にフィリピン軍部隊を包囲し、武器の引き渡しと降伏を求めているが、フィリピン軍部隊はこれを拒否しているという。

AFP, August 30, 2014、AP, August 30, 2014、ARA News, August 30, 2014、Champress, August 30, 2014、al-Hayat, August 31, 2014、Kull-na Shuraka’, August 30, 2014、al-Mada Press, August 30, 2014、Naharnet, August 30, 2014、NNA, August 30, 2014、Reuters, August 30, 2014、SANA, August 30, 2014、UPI, August 30, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:シリア国内人口の50%が避難生活(2014年8月29日)

国連難民高等弁務官事務所はシリアでの紛争に関して声明を出し、2011年3月以降、19万1,000人が死亡、また国内にとどまっているシリア人の約50%にあたる650万人も避難生活を余儀なくされていると警鐘を鳴らした。

また同声明によると、レバノンに141万人、ヨルダンに60万8,000人、トルコに81万5,000人が避難しているという。

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英国のデヴィッド・キャメロン首相は会見し、英国内のテロ警戒レベルを1段階引き上げ、5段階のうち上から2番目にレベルに引き上げたと発表した。

シリアやイラクで活動するダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線などに参加している英国人戦闘員の帰国に警戒した動きだという。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月29日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の教育事務局(ディーワーン・タアリーム)が布告を出し、シリア国内の制圧地域において、美術、音楽、カウミーヤ(愛国教育)、歴史、体育、哲学、宗教(イスラーム教、キリスト教)の授業などを廃し、新たな教育方針を採用、また「シリア・アラブ共和国」という言葉を削除し、「イスラーム国」に書き換えると発表した。

また同監視団によると、シリア軍がラッカ県のダーイシュ拠点に対する空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の一大拠点であるダイル・ザウル航空基地攻略に向けて、ダーイシュ(イスラーム国)は「エリート部隊」の投入を開始した。

一方、SANA(8月29日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、工業地区、ラサーサ地区、ラシュディーヤ地区で、シリア軍がイスラーム国(ダーイシュ)と交戦、複数のダーイシュ戦闘員を殺傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町周辺(アフティームッラート村方面)で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が交戦した。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:対シリア国境でヒズブッラーとヌスラ戦線が交戦(2014年8月29日)

NNA(8月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・フマイイドで、レバノン軍が武装集団と交戦し、2人を逮捕した。

これに関して、『アフバール』(8月30日付)は、ベカーア県バアルベック郡トゥファイル村一帯の対シリア国境地帯(ダマスカス郊外県カラムーン地方無人地帯)で、シリア軍、ヒズブッラーが、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した、と報じた。

AFP, August 29, 2014、al-Akhbar, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:対レバノン国境で激しい戦闘(2014年8月29日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方無人地帯(フライタ村郊外)で、シャームの民のヌスラ戦線とヒズブッラー戦闘員が交戦、ヒズブッラー戦闘員2人が死亡した。

ヒズブッラー戦闘員は、ラアス・マアッラ町郊外の無人地帯での戦闘にも参加、またシリア軍が同地でヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を要撃し、戦闘員10人を殺害した。

また、スマート・ニュース(8月29日付)によると、ザバダーニー市東部山岳地帯で、シリア軍が「ザバダーニー統合軍」が交戦し、シリア軍兵士25人が死亡した。

一方、SANA(8月29日付)によると、アイン・タルマー渓谷、ジスリーン町、ハティータト・ジャルシュ町、ザブディーン村、ザバダーニー市、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、フライタ村郊外の無人地帯、カラムーン地方無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハラク地区をシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、住民4人が死亡した。

またシリア軍はフライターン市各所を空爆し、3人が死亡した。

一方、SANA(8月29日付)によると、ハーン・アサル村、ハーン・トゥーマーン村、ハンダラート・キャンプ、航空士官学校一帯、ダーラト・イッザ市、アルシャーフ村、自由貿易地区、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市バニー・ザイド地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハズラ村で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民6人が死亡、5人が負傷した。

一方、SANA(8月29日付)によると、サラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が地対地ミサイル、戦闘機などで激しく空爆した。

一方、SANA(8月29日付)によると、シリア軍がジャウバル区で反体制武装集団の掃討を続け、複数の外国人戦闘員を殺害、アスアミー通り、イマーディーヤ通り、フザイファ・モスク一帯のビル数棟を制圧した。

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ハマー県では、スマート・ニュース(8月29日付)が、サイヤード村でシリア軍が塩素ガスを装填した「樽爆弾」を投下し、複数名が呼吸困難を訴えたと主張した。

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ヒムス県では、SANA(8月29日付)によると、マリーミーン村、東サラーム村、アルシューナ村、タッル・ザハブ町、タッルドゥー市などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月29日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町周辺、ウンム・マヤーズィン町、ラジャート高原、ヌアイマ村、フラーク市、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道、インヒル市郊外、ハッラーブ・シャフム村・ヤードゥーダ村街道、ダルアー市Syriatelビル一帯などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、SMART News, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月29日)

28日にゴラン高原(クナイトラ県)の非武装地帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が拘束したUNDOF隊員43人に関して、『ハヤート』(8月30日付)などは、拘束された隊員がフィージー軍部隊だと報じた。

また、非武装地帯内で孤立している隊員81人がフィリピン軍部隊で、2カ所の拠点に分かれて孤立していると付言した。

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シリア人権監視団によると、ヌスラ戦線などがUNDOF隊員を拘束したのは、「アサドの軍(シリア軍がクルーム丘のUNDOFの拠点に退避し、同拠点で反体制戦闘員の遺体2体が見つかった」ためだという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、クナイトラ県でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団によるUNDOF隊員の拘束に関して「革命家の道徳とは無縁」と非難し、即時解放を求めた。

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SANA(8月29日付)によると、シリア軍がクナイトラ県のウンム・バーティナ村、西サムダーニーヤ村、マジュドゥーリヤー村、ルワイヒーナ村、ビイル・アジャム村で、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃・破壊、複数の「テロリスト」を殺傷した。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ウマリー旅団暫定司令官を任命(2014年8月29日)

ウマリー旅団の参謀委員会は声明を出し、カイス・カターイナ司令官(大尉)の戦死を受け、ジハード・カターイナ大尉を暫定司令官に任命したと発表した。

Kull-na Shuraka', August 29, 2014
Kull-na Shuraka’, August 29, 2014

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:オバマ大統領、ダーイシュ掃討のための具体的戦略はない(2014年8月28日追記)

バラク・オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者会見を開き、シリアとイラクで台頭するダーイシュ(イスラーム国)を一掃するための広範囲な戦略を策定中で、具体的な「戦略はまだない」と述べた。

The Washington Post, August 29, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月28日追記)

ハサカ県では、ARA News(8月29日付)が地元住民の話として、米軍戦闘機がイラク国境に面するヤアルビーヤ町周辺のマフムーディーヤ村、ジャズア村、ハドアーン村のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行ったと報じた(未確認情報)。

また、この空爆直後にジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村とマアバダ(カルキールキー)町の南部で巨大な爆発が起きたという。

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アレッポ県では、ARA News(8月29日付)によると、アイン・アラブ市郊外のジャブナ村、タッル・ザーグルース村、タアラク村で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員20人を殺害した。

ARA News, August 29, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:仏大統領、「テロとの戦い」でのシリア政府との連携拒否(2014年8月28日)

フランスのフランソワ・オランド大統領は、第22回大使会議で演説し、「バッシャール・アサドはテロとの戦いのパートナーになり得ないと明言したい。彼はジハード主義者とダーイシュ(イスラーム国)の同盟者だ」と述べた。

またオランド大統領は、化学兵器攻撃問題に際して軍事介入の必要をあるとしていた自身の姿勢を正当化したうえで、「行動しないことは過激派に利すると言ってきたが、残念ながらそうなってしまったことは明らかだ」と述べ、国連の対応の遅れを批判した。

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米国家安全保障会議(NSC)のケイトリン・ヘイデン報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)に参加し、戦闘を行っていたとされる米国人のダグラス・マッカーサー・マケイン氏がシリアのアレッポ県で戦死したとの情報に関して、死亡がいまだに確認されていないと述べた。

ロイター通信(8月28日付)が伝えた。

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ARA News(8月28日付)は、ハサカ県のアームーダー市・ダルバースィーヤ市間の国境地帯からトルコに不法入国しようとしたシリア人の一団が、トルコの国境警備隊の襲撃を受け、金品を強奪されたと報じた。

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:シリア軍がダーイシュ拠点をピンポイント爆撃(2014年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がムーハサン市にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、ダーイシュの司令官少なくとも6人を殺害することに成功した。

シリア軍が空爆した拠点は、自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会スッカル・アフマド准将(アブー・ニダール)の自宅で、ダーイシュの司令官ら(外国人)が会合を開いており、アフマド准将、イブラーヒーム・アブドゥッラー氏らが死亡、会合に出席していた司令官のほとんどが死傷したという。

自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会は、ダーイシュのカリフ制樹立を受け、アブー・バクル・バグダーディー氏に忠誠を誓っていた。

アフマド准将はダイル・ザウル航空基地を攻略するための作戦司令室司令官を務めていた。

シリア軍がダーイシュ拠点に対してピンポイント爆撃を行うのは「これが初めて」で、シリア人権監視団によると、これに先だって「シリア軍ではない外国の偵察機」が標的を設定するために旋回をしていたという。

同監視団によると、シリア軍は「外国の偵察機」が収集した情報を、ロシアとイラクを通じて入手し、空爆に踏み切ったものと思われるという。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍は、ムーハサン市の他、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、サーア地区、マリーイーヤ村、シュマイティーヤ町、フライジーヤ村のダーイシュ拠点に対しても、空爆などの攻撃を行った。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市のサキーナ学校で、タブカ航空基地から撤退中に捕虜となったシリア軍兵士約50人を処刑し、そのビデオ、画像をインターネットを通じて公開した。

公開されたビデオのなかには、ダーイシュ戦闘員にあしざまにされているシリア軍兵士数百人が写っているが、彼らの多くの消息は不明で、また複数の活動家によると、すでにシリア軍兵士250人が処刑されたという。

またタブカ航空基地での戦闘では、シリア軍兵士200人、ダーイシュ戦闘員246人が死亡、飛行場から撤退したシリア軍兵士のうち数百人が依然として消息不明だという。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014
Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014
Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バグダーディー氏が、結婚を希望するすべてのダーイシュ・メンバーに、1,200米ドルの奨励金、家具付き住居を支給することを命じたと発表した。

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:レバノン軍がシリア人・レバノン人武装集団と交戦(2014年8月28日)

NNA(8月28日付)によると、ベカーア県ラーシャイヤー郡のアイン・アター村郊外でシリア領内からミニバスで潜入しようとしたシリア人・レバノン人の武装集団に対して、レバノン軍が発砲、シリア人戦闘員1人が死亡、2人が負傷した。

またバアルベック郡アルサール村郊外では、レバノン軍がジハード主義武装集団と交戦し、兵士1人が死亡した。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で8月3日に逮捕されたイスラームの暁大隊司令官でシリア人のイマード・アフマド・ジュムア容疑者に対する取り調べがレバノンの軍事裁判所で行われた。

ナハールネット(8月28日付)によると、ジュムア容疑者は取り調べて、ダーイシュ(イスラーム国)への所属を否定しているという。

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クッルナー・シュラカー(8月28日付)は、レバノン・タウヒード潮流(ウィアーム・ワッハーブ代表(ドゥルーズ派)のシリア国内での活動休止に関して、2014年4月のスワイダー県サフワ村での騒動(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7136)で軍事情報局スワイダー支局長解任を求めるデモを主導したドゥルーズ派シャイフ、アブー・ファフド・ワヒード・バルウース師の活動によるものだと報じた。

レバノン・タウヒード潮流広報局は27日に声明を出し、シリア国内の当事務所を閉鎖し、同国内での活動を休止すると発表していた。

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 27, 2014、August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月28日)

クナイトラ県では、イスラエルが占領するゴラン高原の非武装地帯で兵力引き離しのための監視活動を行うUNDOFの隊員43人が、クナイトラ市一帯でシリア軍と交戦中のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団によって拘束された。

国連は43人が早朝に武装集団によって拘束されたと発表したが、隊員の国籍については明らかにせず、また拉致された43人以外にも、81人の隊員がルワイヒーナ村・ブライカ村間で身動きがとれない状態だと付言した。

UNDOFには、フィージー、インド、アイルランド、ネパール、オランダ、フィリピンから1,223人が派遣されている。

AP(8月28日付)によると、ヌスラ戦線などは27日にクナイトラ検問所などを制圧し、現在はシリア軍が同地奪還のために空爆などを行っており、シリア人権監視団によると、27日からの戦闘で、シリア軍兵士20人、ヌスラ戦線側の戦闘員14人が死亡したという。

一方、なお、クッルナー・シュラカー(8月28日付)によると、27日からの戦闘では、イスラエル軍兵士1人と民間人1人が警鐘を負い、イスラエル軍は27日にシリア軍の陣地2カ所を砲撃したという。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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ダマスカス県では、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がジャウバル区(製材所交差点一帯など)において反体制武装集団の掃討を重点的に行い、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷した。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区各所を空爆、またヤルムーク区で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

また、SANA(8月28日付)によると、シリア軍が、ジャウバル区での掃討作戦と並行して、ザマルカー町・アルバイン市交差点、アイン・タルマー渓谷、ハティータト・ジャルシュ町、ザブディーン村、ジスリーン町、タルフィーター村郊外の無人地帯、ハーン・シャイフ・キャンプで反体制武装集団の掃討を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月28日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、旧市街、シャッアール地区、ジャービリーヤ地区、ウンム・クラー町、タッル・リフアト市、カフル・カルミーン村、タッル・アラム村、ハンダラート・キャンプ、ハーン・アサル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(8月28日付)によると、ザーウィヤ山一帯、タッラト・マアッラ一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シリア革命家戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月28日付)によると、ウンム・シャルシューフ村、ヒムス市ワアル地区、ガジャル村、タッラト・バドウ、マスアダ村、ウンム・サフリージュ村、タドムル市近郊のシャジャラ農場で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月28日付)によると、シャイフ・マスキーン市、ラジャート高原、ヒルバト・ガザーラ町周辺、ダーイル町、サイダー町周辺、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クッルナー・シュラカー(8月28日付)は、ダルアー県ラジャート高原一帯で反体制活動を行ってきたウマリー旅団(自由シリア軍)司令官のカイス・カターイナ大尉が、ハイト村近郊で負傷し、搬送先のヨルダン国内の病院で死亡したと報じた。

カターイナ大佐は、「5番目に離反した」シリア軍元士官で、2011年からダルアー県、スワイダー県で反体制武装闘争を続けてきた。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年8月27日)

Turkey Today(8月27日付)によると、トルコ軍警察は、自爆ベルトを身につけ、ハサカ県ラアス・アイン市からトルコ領内に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)メンバーだという女性1人を逮捕した。

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オーストラリア保安情報部のデーヴィッド・アーバイン長官は、シリア・イラクでオーストラリア人ジハード主義者15人が死亡、うち2人が自爆攻撃を行ったことを明らかにした。

アーバイン長官はまた、60人程度のオーストラリア人がダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線に参加し、シリアやイラクで戦闘を行っていると付言した。

『ハヤート』(8月28日付)が伝えた。

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シリアでの人権侵害を調査するために国連が設置した国際調査委員会(パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)は、最新の報告書を発表し、シリア軍や反体制武装集団に加えて、ダーイシュ(イスラーム国)が同国の紛争に関与し、「複合要因に左右される戦闘に変貌した」と指摘、またダーイシュによる処刑、拷問などを「人道に対する罪」と非難した。

調査機関は2014年1月中旬から7月中旬で、480人に対して聞き取り調査を行ったという。

一方、報告書では、シリア軍が4月に8カ所に対して塩素ガスを装填した「樽爆弾」を投下した疑いがあると指摘した。

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ドイツ外務省報道官は、ドイツが、米国などとダーイシュ(イスラーム国)に対する軍事介入の可能性について協議しているとしたうえで、ドイツがこの軍事介入に参加することはないだろうと付言した。

『ハヤート』(8月28日付)が伝えた。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、Turkey Today, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月27日)

アレッポ県では、SANA(8月27日付)によると、アルシャーフ村、フサーミーヤ村、ブラート村、タッル・シャイール、マンスーラ村、カフルハムラ村、ハイヤーン町、製材所、航空士官学校一帯、アレッポ市サーフール地区、バニー・ザイド地区、アシュラフィーヤ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)などの反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の一大拠点であるダイル・ザウル航空基地周辺で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が交戦した。

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ラッカ県では、SANA(8月27日付)によると、バアス・ダム一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点・武器庫を攻撃し、戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年8月27日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、シリア軍との戦闘の末、イスラエル占領下のゴラン高原に通じるクナイトラ検問所を制圧した。

これに先立ち、ヌスラ戦線、シリア革命家戦線、シャーム自由人イスラーム運動などが声明を出し、クナイトラ市およびその周辺の解放を目的とした「真理の約束の戦い」を開始したと発表した。

この戦闘で、シリア軍兵士、国防隊隊員20人以上が死亡、ヌスラ戦線側も4人が死亡した。

なお両者の戦闘は、クナイトラ市内、ジャッバー村、クルーム丘、ラワーディー村で続いているという。

これに関して、シリア革命家戦線はツイッターで、「革命の旗がクナイトラ検問所に建てられた」との書き込みを行った。

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ARA News, August 27, 2014
ARA News, August 27, 2014

一方、SANA(8月27日付)によると、バイト・サービル町近郊、ウンム・バーティナ村近郊、ルワイヒーナ村・ウンム・ファッターム村交差点、ラスフ・ハワーリド村、ラスム・フール村、アイン・ダルブ村、ラスム・アリー・アブドゥッラー村、ビイル・アジャム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(8月27日付)によると、トルコ(キリス)に面するバーブ・サラーマ国境通行所を北の嵐旅団が襲撃し、一時占拠した。

その後、イスラーム戦線が救援部隊を派遣し、数時間後に同通行所を奪還したという。

また、ARA News(8月27日付)によると、ハンダラート・キャンプ近郊で、アンサール・ディーン・イスラーム戦線とシリア軍が交戦、シリア軍兵士20人が死亡した。

一方、シリア軍は、アアザーズ市・カトマ村間の農地を空爆した。死傷者はなかったという。

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ダマスカス郊外県では、SANA(8月27日付)によると、サラーム高速道路東部の農業施設、シャクハブ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月27日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ウンム・シャルシューフ村、アブー・サナースィル丘周辺、マスアダ、ラスム・タウィール村、ムシャイリファ村、ジュースィーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月27日付)によると、ジーザ町、ザアタル丘北部、ヤードゥーダ村、タファス市西部、アトマーン村、ハーッラ市、アクラバー村東部、カフル・ナースィジュ村街道、ダルアー市アルバイーン地区、ヨルダン通り、Syriatelビル南部、旧税関地区西部、インヒル市、ダーイル町、サムリーン村・インヒル市街道で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(8月27日付)によると、ビンニシュ市周辺、スッカリーヤ村近郊で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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DPA(8月27日付)によると、民主的変革諸勢力国民調整委員会のサフワーン・アッカーシュ書記長が、家族とともに首都ダマスカスからハマー県に向かう途中、ヒムス市で治安当局に拘束された。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、DPA, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月27日)

アサド大統領は、2014年布告第273号を発し、第2次ワーイル・ハルキー内閣を発足させた。

第2次ワーイル・ハルキー内閣の閣僚は以下の通り:

1. 首相:ワーイル・ナーディル・ハルキー(アラブ社会主義バアス党)

2. 副首相兼外務在外居住者大臣:ワリード・ムアッリム(アラブ社会主義バアス党)

3. 福祉問題担当副首相、地方自治大臣:ウマル・イブラーヒーム・ガラーワンジー(アラブ社会主義バアス党)

4. 運輸大臣:ガズワーン・ハイル・ビク(不明)

5. 観光大臣:リヤード・ヤーズジー(不明)

6. 教育大臣:ハズワーン・ワッズ(アラブ社会主義バアス党)

7. 経済対外通商大臣:ハマーム・ジャザーイリー(不明)

8. 工業大臣:カマールッディーン・トゥウマ(不明)

9. 公共事業大臣:フサイン・アルヌース(アラブ社会主義バアス党)

10. 高等教育大臣:ムハンマド・アーミル・マールディーニー(不明)

11. 国内通商消費者保護大臣:ハッサーン・サフィーヤ(不明)

12. 国防大臣:ファフド・ジャースィム・フライジュ(アラブ社会主義バアス党)

13. 財務大臣:イスマーイール・イスマーイール(不明)

14. 社会問題大臣:キンダ・シャンマート(不明)

15. 水資源大臣:カマール・シーハ(不明)

16. 宗教関係大臣:ムハンマド・アブドゥッサッタール(無所属)

17. 住宅都市開発大臣:ムハンマド・ワリード・ガザール(アラブ社会主義バアス党)

18. 情報大臣:ウムラーン・アーヒド・ズウビー(アラブ社会主義バアス党)

19. 石油鉱物資源大臣:スライマーン・アッバース(不明)

20. 環境問題大臣:ナズィーラ・ファラフ・サルキース(不明)

21. 通信技術大臣:ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー(不明)

22. 電力大臣:イマード・ムハンマド・ディーブ・ハミース(アラブ社会主義バアス党)

23. 内務大臣:ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール(アラブ社会主義バアス党)

24. 農業・農業改革大臣:アフマド・カーディリー(不明)

25. 文化大臣:イサーム・ハリール(アラブ社会主義バアス党)

26. 法務大臣:ナジュム・ハマド・アフマド(不明)

27. 保健大臣:ニザール・ワフバ・ヤーズジー(不明)

28. 労働大臣:ハラフ・スライマーン・アブドゥッラー(不明)

29. 行政開発担当国務大臣:ハッサーン・ヌーリー(無所属)

30. 国民和解問題担当国家大臣:アリー・ハイダル(シリア民族社会党インティファーダ派)

31. 人民議会担当国務大臣:アブドゥッラー・ハリール・フサイン(シリア共産党ウィサール・ファルハ・バクダーシュ派)

32. 大統領担当国務大臣:マンスール・ファドルッラー・アッザーム(アラブ社会主義バアス党)

33. 国務大臣:ジャマール・ジャアバーン・シャーヒーン(社会統一主義者党)

34. 国務大臣:ハスィーブ・イリヤース・シャンマース(不明)

35. 国務大臣:ムハンマド・ムティーア・ムアイイド(アラブ社会主義連合党)

SANA, August 27, 2014
SANA, August 27, 2014

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年8月27日)

クッルナー・シュラカー(8月27日付)は、複数の消息筋の話として、自由シリア軍参謀委員会が、シリア革命反体制勢力国民連立の総合委員会メンバー人事をめぐって、参謀委員会幹部と国内で戦闘を行っている武装集団(シリア革命家戦線、ハズム運動、ムウタッズ・ビッラー旅団など)との間で対立が生じている、と報じた。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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「国民和解合意」(停戦合意)をめぐる動き(2014年8月27日)

『クドス・アラビー』(8月27日付)は、ノルウェーの首都オスロで、シリア政府に近いビジネスマン、商人、反体制武装集団代表、シリア国内外の反体制活動家による非公式会合(https://syriaarabspring.info/wp/?p=13103)に関して、シリア国内から民主統一党、民主的諸勢力国民調整委員会、ロナーク機構(シリアのクルド人NGO)の代表、ロシア、イラン、サウジアラビア、米国、イラク・クルディスタン地域、トルコのPKKの高官が参加した、と報じた。

同紙によると、欧米諸国が「シリア国民の唯一の正統な代表」としていたシリア革命反体制勢力国民連立のメンバーも会合には参加したが、連立代表としてではなく、個人としての参加だったと付言した。

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『ワタン』(8月27日付)は、パリで行われたとされるシリア政府高官と離反「上級士官」との非公式会合に関連して、マナーフ・トゥラース氏(元共和国護衛隊准将)に対し、離反を撤回し、帰国すれば、「高い地位」を保障するとのシリア政府のメッセージが伝えられた、と伝えた。

al-Quds al-‘Arabi, August 27, 2014、al-Watan, August 27, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年8月26日)

AP(8月26日付)は、米高官の話として、米空軍が、バラク・オバマ米大統領の承認を受け、2日前にシリア領内での偵察活動を開始した、と報じた。

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サウジアラビア内務省は声明を出し、首都リヤドの北西140キロに位置するタミール市で、治安当局が、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線の戦闘員加入・派遣に関与していた疑いのある8人を逮捕したと発表した。

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ハサカ県では、ARA(8月26日付)によると、国連世界食糧計画(WFP)、ユニセフによる食糧人道支援が空路でカーミシュリー空港に届けられた。

AFP, August 26, 2014、AP, August 26, 2014、ARA News, August 26, 2014、Champress, August 26, 2014、al-Hayat, August 27, 2014、Kull-na Shuraka’, August 26, 2014、al-Mada Press, August 26, 2014、Naharnet, August 26, 2014、NNA, August 26, 2014、Reuters, August 26, 2014、SANA, August 26, 2014、UPI, August 26, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市の部族事務(ディーワーン・アシャーイル)局で、ジハード主義者など反体制武装集団メンバー320人以上が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、加入した。

シリア人権監視団によると、8月19日の時点で、ダーイシュの訓練キャンプに6,300人が参加、このうち5,000人がシリア人、800人が元反体制武装集団メンバー、約1,300人が外国人(アラブ人、欧米出身者、チェチェン人、東南アジア出身者、中国人、クルド人)だという。

外国人戦闘員1,300人のうち、1,100人が最近になってシリア国内に不法入国、また約200人がシャームの民のヌスラ戦線からの離反者だという。

またシリア人権監視団によると、ダーイシュは戦闘員に対して毎月400米ドルを支給、家族を連れてきた者に対しては、妻に月100ドル、子供一人あたり50ドルを支給しているほか、住居、燃料などを保証している、という。

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同じくアレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北部でダーイシュ(イスラーム国)がジハード主義武装集団(イスラーム戦線)と交戦し、イスラーム戦線側の戦闘員2人が死亡した。

またシリア軍は、ハルバ村を空爆し、女性1人と子供2人を含む4人が死亡した。

一方、SANA(8月26日付)によると、航空士官学校周辺、アアザーズ市、ダービク村、マンスーラ村、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市ハナーヌー地区、ラームーサ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)などの反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点、シュマイティーヤ町の訓練キャンプ、同村に隣接するタッル・ターブース一帯などに対して初の本格的な空爆を実施した。

被害状況は明らかでないが、ダーイシュ本部(場所不明)に隣接する地区へのシリア軍の空爆では7人が死亡したという。

シリア軍による本格空爆は、ダーイシュがダイル・ザウル県におけるシリア軍の一大拠点であるダイル・ザウル航空基地攻略の準備を進めていることを受けた動きだという。

一方、SANA(8月26日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区、旧空港地区、工業地区、ウルフィー地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ナズラト・ラディーサート地区のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して、シリア軍が攻撃を行い、多数の「テロリスト」を殲滅した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(8月25日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が民間人の服をまといラアス・アイン市に潜入、市内にある西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の検問所を襲撃した。

これにより、人民防衛隊隊員複数名が死亡、ダーイシュ戦闘員1人が負傷したという。

一方、シリア軍と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の合同検問所から、ハサカ市グワイラーン地区に対して砲撃が行われた。

AFP, August 26, 2014、AP, August 26, 2014、ARA News, August 26, 2014、Champress, August 26, 2014、al-Hayat, August 27, 2014、Kull-na Shuraka’, August 26, 2014、al-Mada Press, August 26, 2014、Naharnet, August 26, 2014、NNA, August 26, 2014、Reuters, August 26, 2014、SANA, August 26, 2014、UPI, August 26, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.