EU加盟18カ国の外務大臣は共同声明を出し、シリアの「体制」による犯罪の追及と処罰を求める(2021年3月31日)

EU加盟18カ国の外務大臣は共同声明を出し、シリア国内での犯罪の追及と処罰を求めた。

共同声明に参加したのは、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ベルギー、アイルランド、リトアニア、ラトビア、ルクセンブルグ、ポー乱打尾、スロベニア、ブルガリア、アーストリア、マルア、ポルトガル。

声明では、2011年の民主化デモに対する「体制の野蛮な対応」が10年におよぶ犯罪と人道危機をもたらし、その間「体制は化学兵器を使用」したと非難、「体制」と外国の支援者の責任を追及した。

そのうえで、国際刑事裁判所に対して、シリア国内での犯罪を捜査し、加害者を処罰するよう求めた。
シリア軍による化学兵器使用を改めて非難・追及し、シリア政府、イスラーム過激派を含む武装グループに対して責任者の処罰を求めた。

AFP(4月1日付)などが伝えた。

AFP, April 1, 2021、ANHA, April 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2021、Reuters, April 1, 2021、SANA, April 1, 2021、SOHR, April 1, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア政府の支配下にあるハマー県、アレッポ県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地帯で、ダーイシュに対して約15回の爆撃を実施(2021年3月31日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機6機がシリア政府の支配下にあるハマー県、アレッポ県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に対して約15回の爆撃を実施した。

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン郡のシャッラーン町で製薬工場の完成式典が行われ、ハタイ県副知事らが出席(2021年3月31日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン郡のシャッラーン町で、製薬工場の完成式典が行われ、ハタイ県副知事、同地の自治を委託されているアフリーン地元評議会の幹部、トルコの資金援助を受けている市民団体の代表らが出席した。

一方、トルコ占領下のアフリーン市では30日深夜から31日未明にかけて、シリア国民軍に所属する武装集団どうしが撃ち合いとなり、住民1人が戦闘に巻き込まれて死亡、1人が負傷した。

撃ち合いとなったのはスルターン・ムラード師団とシリア国民軍憲兵隊。

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプでダーイシュのセル摘発と治安回復に向けた内務治安部隊(アサーイシュ)の「人道と治安」作戦が続き、アミール2人拘束(2021年3月31日)

ハサカ県では、ANHA(3月31日付)によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属組織とともに、フール・キャンプでのダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発と治安回復を目的とした「人道と治安」作戦を継続した。

4日目となる3月31日は、テロ撲滅部隊(YAT)が第5ブロックで2回の特殊作戦を実施し、キャンプにおけるダーイシュの軍事セルのアミールと治安セルのアミールの2人を拘束した。

また、第4ブロックでの捜索活動を完了した。

シリア人権監視団によると、拘束された2人のうち1人は、アブー・ムハンマド・ジュマイリーを名乗る幹部。

1959年生まれ、アンバール県出身で、ダーイシュのアミール、ムフティーを務めていた人物だという。

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トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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シリアの外務在外居住者省は「第5回ブリュッセル会合」への不満を表明、シリア政府と協力するよう求める(2021年3月31日)

外務在外居住者省は声明を出し、シリアへの支援について話し合うための国連・欧州連合(EU)共催の閣僚級会合「第5回ブリュッセル会合」に関して、シリア政府を招待しないままに開催されたことに不満の意を示した。

また、「こうした見せ物的なイベント」を拒否、その決定を違法と断じたうえで、主催国・機関にこうした政策を断念し、シリア政府と協力し、シリア国民の基本的ニーズに対応するための現実的で建設的な取り組みを行うよう呼びかけた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/2961161427504298

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市近郊のジャルマズ村で、住民が米国とトルコによる占領と資源盗奪に抗議するデモ(2021年3月31日)

ハサカ県では、SANA(3月31日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市近郊のジャルマズ村で、住民が米国とトルコによる占領とジャズィーラ地域での資源の盗奪に抗議するデモを行った。

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で121人、北・東シリア自治局支配地域で161人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で25人(2021年3月31日)

保健省は政府支配地域で新たに134人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者121人が完治し、11人が死亡したと発表した。

これにより、3月31日現在の同地での感染者数は計18,909人、うち死亡したのは1,265人、回復したのは12,731人となった。

SANA(3月31日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに161人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、3月31日現在の同地での感染者数は計10,059人、うち死亡したのは378人、回復したのは1,307人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性82人、女性79人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市34人、カーミシュリー市29人、マーリキーヤ(ダイリーク)市23人、ダルバースィーヤ市3人、ラッカ県のラッカ市20人、タブカ市2人。

ANHA(3月31日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で3月31日に新たに25人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、2人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡14人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡1人、アフリーン郡7人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計21,318人、うち回復したのは19,474人、死亡したのは637人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1546176732253879/

AFP, March 31, 2021、ACU, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県ダーディーフ村、ハーン・スブル村のシリア軍拠点をグラッド地対地ミサイルで攻撃(2021年3月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が、ダーディーフ村、ハーン・スブル村のシリア軍拠点をグラッド地対地ミサイルで攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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内務省はフェイスブック(https://www.facebook.com/syrianmoi/)を通じて声明を出し、ダマスカス県ルクンッディーン区で、クサイ・イーサーを名乗る男性が所持していた爆弾が爆発し、イーサー氏が死亡、77人が負傷したと発表した。

イーサー氏は爆弾7発を所持していたという。

https://www.facebook.com/syrianmoi/posts/1347194482331739

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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内務省が所轄する「資金洗浄・テロ資金援助撲滅委員会」は、700あまりの個人・団体が記載されたリストを公開、トルコのエルドアン大統領らを制裁対象に(2021年3月30日)

アラビー・ジャディード(3月31日付)などが伝えたところによると、シリアの内務省が所轄する「資金洗浄・テロ資金援助撲滅委員会」は、700あまりの個人・団体が記載された制裁対象リストを『官報』を通じて公開した。

リストに記載されている個人・団体は、テロ支援の罪で資産凍結などの制裁の対象となる。

リストに記載されている主な個人・団体は以下の通り:

  • レジェップ・タイイップ・エルドアン(トルコ大統領)
  • アフマド・ダウトオール(トルコ前首相)
  • サルマーン・アウダ(サウジアラビア人説教師)
  • アブドゥルアズィーズ・タリーフィー(サウジアラビア人説教師)
  • ユースフ・カルダーウィー(エジプト人宗教学者)
  • ムハンマド・アウディー(クウェート人説教師)
  • アブドゥッラー・フサイニー(シリア領内に潜伏しているとされるサウジアラビア人活動家)
  • ハーリス・ダーリー(シリア領内に潜伏しているとされるイラク人活動家)
  • ナスル・ハリーリー(シリア交渉委員会代表)
  • アブドゥルハキーム・クタイファーン(反体制活動家)
  • ワリード・ジュンブラート(レバノンの進歩社会主義党前党首)
  • サミール・ジャアジャア(レバノン軍団代表)
  • カタール慈善機構
  • 公正発展党(AKP、トルコ)
  • ムスタクバル潮流(レバノン)

AFP, April 1, 2021、ANHA, April 1, 2021、al-‘Arabi al-Jadid, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2021、Reuters, April 1, 2021、SANA, April 1, 2021、SOHR, April 1, 2021などをもとに作成。

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シリアへの支援について話し合うための国連・EU共催の「第5回ブリュッセル会合」で日本、ドイツ、米国が追加支援を表明(2021年3月30日)

シリアへの支援について話し合うための国連・欧州連合(EU)共催の閣僚級会合「第5回ブリュッセル会合」が3月29日と30日に開催され、80以上の国や国際機関がオンライン方式で参加した。

参加したのは、EU加盟各国、オーストラリア、ブラジル、カナダ、イラク、イラン、日本、カザフスタン、サウジアラビア、レバノン、カタール、韓国、クウェート、UAE、米国、国連、アラブ連盟、GCCなど。

日本からは、鷲尾英一郎外務副大臣が出席、2021年以降、シリアと周辺諸国に対して行ってきた29億ドル以上の支援に加えて、新たに約2億ドルの追加拠出を決定したと表明した。

また、越境(クロスボーダー)、クロスラインでの人道支援の効果的な実施、国連安保理決議第2254号に沿った政治的解決、制憲委員会(憲法制定委員会)での議論の加速、すべてのシリア人が参加し、国際社会の理解が得られるかたちでの大統領選挙実施に向けて、国際社会、国連と連携を続けるとの意思を示した(鷲尾外務副大臣の声明)。

会合ではまた、ドイツが約11.2億ドル、米国が約6億ドルの支援を行うことを表明した。

AFP, March 31, 2021、ANHA, March 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2021、Reuters, March 31, 2021、SANA, March 31, 2021、SOHR, March 31, 2021などをもとに作成。

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サウジアラビアのファイサル外務大臣「国連の監視下での政治的正常化が復興への参与の条件」(2021年3月30日)

サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン外務大臣は、でシリアとの関係正常化について「国連の監視下での政治的正常化こそがシリア危機唯一の解決策であり、これが復興への参与の条件となる」と述べた。

ファイサル外務大臣はまた、イランに対して、シリア人口宗派構造を変更しないよう求めた。

アラビーヤ(3月29日付)が伝えた。

AFP, March 30, 2021、Alarabia, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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ラッカ県アイン・イーサー市一帯でトルコ軍・シリア国民軍とシリア軍が砲撃戦(2021年3月30日)

ラッカ県では、ANHA(3月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊に展開するシリア軍の拠点に向かって砲撃を行った。

これに対して、シリア軍部隊も応戦し、砲撃戦となった。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、アイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(3月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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内務治安部隊(アサーイシュ)とシリア民主軍はフール・キャンプでダーイシュ摘発と治安回復を目的とした「人道と治安」作戦を継続(2021年3月30日)

ハサカ県では、ANHA(3月30日付)によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属組織とともに、フール・キャンプでのダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発と治安回復を目的とした「人道と治安」作戦を継続した。

https://hawarnews.com/ar/uploads//2021/03/30/042655_img_7489.jpg
https://www.hawarnews.com/ar/uploads/files/2021/03/30/060537_img_7556.jpg

3日目となる3月30日は、第2、3、4ブロックでの捜索活動が行われ、アサーイシュとシリア民主軍は、テント内で大量のカラシニコフ銃の銃弾をはじめとする装備、携帯電話、タブレット、遠隔起爆装置などを発見、これを押収した。


また、内務治安部隊のアリー・ハサン報道官はキャンプで声明を発表し、第2、3、4ブロックでの捜索活動を完了したとしたうえで、殺人、治安紊乱の容疑で、ダーイシュのメンバーと思われる男性14人と女性11人を拘束したと発表した。

なお、3日間の作戦で拘束したダーイシュのセルの幹部と思われる5人を含む53人となった。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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外務在外居住者省は国連安保理でのブリンケン米国務長官の発言を「シリアに対する米国と西欧諸国による前代未聞の偽善」と非難(2021年3月30日)

外務在外居住者省は声明を出し、国連安保理でのアントニー・ブリンケン米国務長官の発言に関して、「いわゆる「シリアの人道状況」にかかる審議は、シリアに対する米国と西欧諸国による前代未聞の偽善の一環だ…。アントニー・ブリンケン国務長官は、あらゆる悪意と色覚異常を要約した発言を行い、際限なきまでにウソと偽善を積み重ねた」と非難した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/2960460514241056

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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ラッカ市東のフース村でシリア民主軍の部隊が銃撃を受け、兵士1人死亡、2人負傷(2021年3月30日)

ラッカ県では、SANA(3月30日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ市東のフース村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊が銃撃を受け、兵士1人が死亡、2人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるガラーニージュ市で住民どうしが衝突、1人が死亡した。

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領が週例閣議に出席、公共サービスにかかる一連の問題に関して意見を述べる(2021年3月30日)

アサド大統領はフサイン・アルヌース内閣の週例閣議に出席し、議長を務め、国民に対する公共サービスにかかる一連の問題に関して意見を述べた。

アサド大統領が公式の場に姿を現したのは、3月8日にアスマー・アフラス夫人とともに新型コロナウイルスの感染が発表されて以降では初めて。

アサド大統領の発言の骨子は以下の通り:

市民の負担を軽減するため、最近になって実施、施行された措置、立法、法律は、不可能なものなどないという考えを明らかにした。たとえ、すべての問題を解決できないとしても、これらの問題の一部を解決することはできる。ある問題を今日解決できなくても、別の問題を解決し、市民の負担を軽減できる。

為替の変動への対応がこうした措置の一例である。これにより、我々はかつてないほどの成果を実現した…。こうした状況、あるいはこの手の為替の変動に際して、この問題が手順に関わる問題だと人々が考えてしまうのであれば、それは誤りだ。問題はより大きなものだ。投機家、受益者もいれば、外国からの操作もある。

我々には、こうした変動のなかで、敵の道具となっているものが何かが明らかになった。それが明らかになり、使用されている仕組みを知ることを通じて、我々はこれとは反対の仕組みを使用した。我々が取り組んできたこの変動によって、シリアの為替の大部分が心理戦であることが証明された。ほかのどの戦争と同じなのだ。この点の変動に立ち向かうには、今起きていることについての人々を意識を向上させねばならない。為替については、軍事的な戦いにも増して、国を安定させるうえで重要だ。戦争、食糧安全保障などと同じなのだ。戦いに挑むようにして取り組みがなされねばならない。市民がこの戦争において国家機関に寄り添ってくれなければ、いかなる措置を講じようとも国家機関は破綻する。

閣僚というのは、地位を得ている者であるだけではなく、政治家でもある。我々が政治家というとき、それは人々のなかに身を置き、彼らとコミュニケーションをとる人物だということだ。なぜなら、閣僚たちが監督するさまざまなセクターは、日々の政治的問題だからだ。市民の関心にかかわるすべての問題は政治とみなされるべきものだ。だから、この問題について話すこと、そして閣僚であるということは、非常に重要で、コミュニケーションなくしてはあり得ない。また、コミュニケーションは対話なくしてはあり得ない。

複数の高官らがいくつかの段階で行ってきた沈黙の政治は、彼らの役割と矛盾している。人々とコミュニケーションが行われなければ、労働の価値は失われる。コミュニケーションは、彼、つまりは高官が行うあらゆることと並行して行われるものだ。閣僚が(人々の前に)現れることは、本当の仕事をどの程度行っているかを表している。(人々の前に)現れることなく、対話もしなければ、どんな高官であれ、相応の仕事を行うことも、そして正しい評価を得ることもできない。(人々の前に)現れることで、我々は、人々が客観的なものとそうでないものを区別できるように手助けする。国家とともに心理戦で勝利するのを手助けする。なぜなら、どのような優れた決定を下しても、市民には不充分であり、説明と対話が必要だからだ。

問題は物価高騰のなかにある。為替レートが朝に急騰したとしても、それは夕方に物価が高騰することの正当な理由とはならない。この点は、正当化することも、受け入れることもできない基本だ。こうした盗みにも似た行為には、断固として対処しなければならない。国内通商省が力をもって介入し、早急に抑止効果のある処罰を含む新法を制定すべきだ。

生産するという考えを優先しなければならない。なぜなら現在、物資が限られているからだ。物資が限られていても、有効に利用・分配すべきだ。我々国家にとって、最初の分配は、生産に向けられるべきだ。このことは、我々が県レベルでの制裁に応じて地理的に分配することを意味している。県には、より多くを支援できる大規模な生産力がある。より多くの生産を達成する地域、組織、活動に対して、より多くの支援がなされなければならない。合理的且つ賢明な物資の分配と利用は、生産の車輪を動かすうえで非常に重要だ。なぜなら、経済や生活の状況は生産の車輪が回らなければ改善し得ないからだ。生産の車輪を回すことは、これらの物資を有効に利用することにかかっている。

市民が直接手にするべき物資の分配をめぐる汚職、混乱、混乱は、すべてをオートメーションすることなくして阻止できない。サービスのオートメーション…、分配のオートメーション…。こうしたなかで、電子決済は、市民の負担を軽減する電子サービスの一つだ。それは汚職を撲滅することにもつながる。関連省庁とこうした問題のすべてに取り組むチームがあり、これらのチームを支援し、一連成果を実現し、早急にこうしたサービスを実現しなければならない。

昨年実施された(新型コロナウイルス)対策は、シリアが経験した状況を踏まえると優れたものだった。だが、我々には現在、人工呼吸装置が不足している。我々は管轄機関としてさらなる機器の入手を試みている。だが、より発展した国で、機器を増やしても…、対応できない状態になってしまっている。国家がその義務を果たしているなか、市民により多くの責任を担わせる意識を引き続き持ってもらうようにしなければならない。なぜなら、国民の意識、そして予防対策が行わなければ、こうした分野における深刻な危機を回避できないからだ。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4076424409068027?__cft__%5B0%5D=AZXokDgiNxmcAP5W0HL4FjTOk0n6Owoo_VL79L4fEGjw8GUj3t8JSQdIxxF_PEWi0x-v8ONz2d5aar5CJmRWGrJWyosYM_QtrIacmjSTywoEXbdZUyNgAgdtx1c96NAyUbKg-UwMBvjT334LjX4bbDMi&__tn__=%2CO%2CP-R

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4077050402338761

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4077050402338761

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4077323698978098

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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大統領府はアサド大統領とアスマー夫人が新型コロナウイルスから完治したと発表(2021年3月30日)

大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)などを通じて声明を出し、3月8日に新型コロナウイルスの感染が確認されたアサド大統領とアスマー・アフラス夫人が完治したと発表した。

声明の内容は以下の通り:

隔離期間が終わり、COVID-19ウイルスの症状が消え、2人に行われたPCR検査で陰性結果が出た…。
これを受け、バッシャール・アサド大統領とアスマー・アサド夫人は、本日付で通常通り執務を始める。すべての患者の一刻も早い回復を願いつつ。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4076150549095413

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で137人、北・東シリア自治局支配地域で132人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で4人(2021年3月30日)

保健省は政府支配地域で新たに137人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者118人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、3月30日現在の同地での感染者数は計18,775人、うち死亡したのは1,254人、回復したのは12,610人となった。

SANA(3月30日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに132人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者3人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、3月30日現在の同地での感染者数は計9,898人、うち死亡したのは375人、回復したのは1,303人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性76人、女性56人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市21人、カーミシュリー市46人、マーリキーヤ(ダイリーク)市12人、ダルバースィーヤ市3人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村4人、ラッカ県のラッカ市12人、タブカ市9人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市7人、マンビジュ市5人、ダイル・ザウル県13人。

ANHA(3月30日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で3月30日に新たに4人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、4が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡1人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡1人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,293人、うち回復したのは19,472人、死亡したのは637人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1545419482329604/

AFP, March 30, 2021、ACU, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県サラーキブ市・タルナバ村間とアレッポ県アブー・ザンディーン村にシリア当局が設置していた通行所が「テロ集団」の砲撃を受けたことを受け閉鎖(2021年3月30日)

SANA(3月30日付)は、反体制派の支配地域との境界に位置するイドリブ県サラーキブ市・タルナバ村間とトルコ占領地との境界に位置するアレッポ県アブー・ザンディーン村に政府当局が設置していた通行所が、「テロ集団」の砲撃を受けたことを受け、当局は両通行所を閉鎖した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、サラーキブ市近郊の前線でシリア軍兵士1人を狙撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がクルド山地方のカッバーナ村の丘陵地帯でシリア軍兵士2人を狙撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県ハラスター市出身のシャーム自由人イスラーム運動メンバー2人が、シャーム解放機構によって軍事・治安権限が掌握されているダーラ・イッザ市で正体不明の武装集団によって銃で撃たれて、死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を41件(イドリブ県21件、ラタキア県12件、アレッポ県4件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は34件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を23件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民212人と国内避難民(IDPs)653人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は652,936人、2019年以降帰還したIDPsは83,175人に(2021年3月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月30日付)を公開し、3月29日に難民212人(うち女性64人、子供108人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民212人(うち女性64人、子供108人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は652,936人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者257,688人(うち女性77,462人、子ども131,146人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,747,928人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は882,216人(うち女性264,738人、子供449,637人)となった。

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一方、国内避難民653人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは653人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は83,175人(うち女性30,623人、子供30,896人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,351,771人(うち女性413,182人、子供674,662人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 30, 2021をもとに作成。

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ブリンケン米国務長官は国連安保理で2020年に停止された2カ所の国境通行所を通じた越境(クロスボーダー)人道支援の再開と現在も唯一利用が認められている通行所の使用延長を求める(2021年3月29日)

アントニー・ブリンケン米国務長官は、国連安保理で開かれたシリアの人道状況への対応をめぐる会合に出席し、2020年7月に停止されたバーブ・サラーム国境通行所(アレッポ県)とヤアルビーヤ国境通行所(ハサカ県)を通じた越境(クロスボーダー)人道支援の再開と、現在も唯一利用が認められているバーブ・ハワー国境通行所(イドリブ県)を通じた支援の期間延長を呼びかけた。

ブリンケン国務長官は次のように発言した。

安保理は複雑な多くの課題に取り組んでいる。だが、これはそうした課題ではない…。シリアの人々の命は、緊急支援が受けられるかどうかにかかっている。我々は、そうした支援が彼らのもとに届けられるための経路を作り出し、それを閉鎖するのではなく、開かねばならない。

安保理が当時、これらの二つの人道的な通行所(バーブ・サラーマ国境通行所とヤアルビーヤ国境通行所)を再び承認しなかったことの正当な理由はなかった。また、これらの通行所が今日も閉鎖されたままである正当な理由もない。

安保理メンバーはすべき仕事をしなければならない。それは人道支援のため三つの国境通行所すべてを再び承認することだ。

シリア人数百万人の生活がかかっている人道支援を政治的な争点にすることを止めよう。

CNN(3月29日付)などが伝えた。

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国連安保理は2014年7月14日に、安保理決議第2165号を採択し、半年に限って反体制派支配地域への国連関連機関による越境人道支援を行うことを認めていた。

同決議では、周辺諸国の同意とシリア政府への通告(同意は不要)がなされれば、反体制派の支配下にあったバーブ・サラーマ国境通行所(アレッポ県)、バーブ・ハワー国境通行所(イドリブ県)、ラムサー国境通行所(ダルアー県)、クルド民族主義勢力の民主統一党(PYD)の実効支配下にあったヤアルビーヤ国境通行所(ハサカ県)を経由して人道支援を行うことができる旨、定められていた。

同決議はその後、安保理決議第2191号(2014年12月17日採択――2016年1月10日まで延長)、第2332号(2016年12月21日採択――2018年1月10日まで延長)、第2393号(2017年12月19日採択――2019年1月10日まで延長)、第2449号(2018年12月14日採択――2020年1月10日まで延長)、第2504号(2020年1月11日採択――2020年6月10日まで延長)、決議2533号(2020年7月11日採択――2021年7月10日まで延長)で更新された。

だが、国連安保理決議第2504号では、シリア政府の支配下に復帰したラムサー国境通行所とヤアルビーヤ国境通行所が除外された。

また、賛成12、棄権3(ロシア、中国、ドミニカ共和国)で辛うじて採択された決議2533号では、トルコの占領下に置かれていたバーブ・サラーマ国境通行所が除外された。

AFP, March 30, 2021、ANHA, March 30, 2021、CNN, March 29 2021、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2021、Reuters, March 30, 2021、SANA, March 30, 2021、SOHR, March 30, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県フール町一帯の有力部族の一つハワーティナ部族の報道官は、ダーイシュの家族の隔離を主唱(2021年3月29日)

ハサカ県フール町一帯の有力部族の一つハワーティナ部族のマフムード・ハラフ・スバーフ氏は、ANHA(3月29日付)のインタビューに応じ、そのなかで「人道と治安」作戦に関して、「キャンプを小さなブロックに分割し、ダーイシュの家族をそれ以外の家族から隔離しなければ実をなさない。還付の南部方面(ダイル・ザウル県)でも定期的に重点的な治安作戦を行う必要がある」と述べた。

AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍のアブディー総司令官は諸外国にダーイシュの外国人戦闘員と家族の身柄引き取りを改めて呼びかける(2021年3月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーフ・アブディー総司令官は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/MazloumAbdi/)にメッセージを投稿し、ダーイシュ(イスラーム国)の外国人戦闘員の出身国に対して、改めて戦闘員と家族の身柄を引き取るよう呼びかけた。

投稿の内容は以下の通り:

我々の部隊は、ダーイシュの犯罪者たちを逮捕し、市民を守るため、フールで人道と治安作戦を開始している。我々は改めて、諸外国に対して自国の市民を帰国させ、フールにさらなる人道支援を行い、キャンプの状況と安定を高めるよう呼びかける。

AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。

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アサーイシュがシリア民主軍とともにフール・キャンプで「人道と治安」作戦を続け、18人を逮捕、地下トンネルを発見(2021年3月29日)

ハサカ県では、ANHA(3月29日付)によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともにフール・キャンプで「人道と治安」作戦を続けた。

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作戦2日目となる3月29日、内務治安部隊は、キャンプ第1ブロックで捜索活動を継続し、同ブロックのテント1張内で掘削中の地下トンネルを発見し、軍服服数着、ラップトップ・コンピュータ複数台を押収した。

ラップトップ・コンピュータにはダーイシュのメンバーに関するファイルが保存されているという。

ANHAによると、内務治安部隊はまた、ダーイシュのセル幹部と思われる4人を含む18人を新たに拘束した。

これにより、28日以降の逮捕者数は27人となった。

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一方、内務治安部隊のアリー・ハサン報道官は、第1ブロックでの作戦を終了したと発表した。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年3月29日)

アレッポ県では、ANHA(3月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

また、トルコ占領下のアフリーン市マフムーディーヤ地区では、シリア国民軍に所属しているシャーム戦線とスルターン・ムラード師団のメンバーどうしが交戦し、住民らが巻き添えとなって負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(3月29日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市西一帯を爆撃(2021年3月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市西一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

狙われたのは、シャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣の施設複数棟。

また、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村一帯、ルワイハ村、マジュダリヤー村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアジャミー村近郊の街道で、シリア軍第4師団に従軍していた男性2人(兄弟)が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるウンム・ルンマーン村の民家を武装集団が襲撃し、1人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県15件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は23件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021、March 30, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で140人、北・東シリア自治局支配地域で101人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1人(2021年3月29日)

保健省は政府支配地域で新たに140人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者115人が完治し、8人が死亡したと発表した。

これにより、3月29日現在の同地での感染者数は計18,638人、うち死亡したのは1,247人、回復したのは12,492人となった。

SANA(3月29日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに101人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者7人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、3月29日現在の同地での感染者数は計9,766人、うち死亡したのは372人、回復したのは1,300人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性43人、女性58人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市21人、カーミシュリー市44人、マーリキーヤ(ダイリーク)市14人、ダルバースィーヤ市2人、マアバダ(カルキールキー)町5人、アームーダー市3人、ラッカ県のラッカ市9人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)3人。

ANHA(3月29日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で3月29日に新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、13人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡0人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,289人、うち回復したのは19,468人、死亡したのは637人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1544790469059172/

AFP, March 29, 2021、ACU, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民196人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は652,724人に(2021年3月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月29日付)を公開し、3月28日に難民196人(うち女性58人、子供100人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民196人(うち女性58人、子供100人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は652,724人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者257,724人(うち女性77,398人、子ども130,618人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,747,928人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は882,004人(うち女性264,674人、子供449,529人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は82,552人(うち女性30,325人、子供30,762人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,351,118人(うち女性412,884人、子供674,528人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 29, 2021をもとに作成。

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イドリブ県ナイラブ村近郊でシャーム解放機構と国民解放戦線の合同作戦司令室が正体不明の武装グループの襲撃を受ける一方、カーフ村近郊ではシャーム解放機構とダーイシュと思われる武装グループが交戦(2021年3月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるナイラブ村近郊に設置されているシャーム解放機構と国民解放戦線の合同作戦司令室が正体不明の武装グループの襲撃を受け、通信機器、武器、車輌などが強奪された。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、「決戦」作戦司令室の支配下にあるカーフ村近郊では、27日深夜から28日未明にかけて、シャーム解放機構と、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーからなると思われる武装グループが激しく交戦した。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、バーラ村一帯、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、バイニーに村を砲撃した。

AFP, March 28, 2021、ANHA, March 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2021、Reuters, March 28, 2021、SANA, March 28, 2021、SOHR, March 28, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県タッル・リフアト市一帯を砲撃(2021年3月28日)

アレッポ県では、ANHA(3月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のシャッアーラ村、ヒルバト・シャッアーラ村、ズワイヤーン村、タッル・ジブリーン村、アイン・イナーブ村、スムーカ村、シャフバー・ダムを砲撃した。

AFP, March 28, 2021、ANHA, March 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2021、Reuters, March 28, 2021、SANA, March 28, 2021、SOHR, March 28, 2021などをもとに作成。

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