トルコのエルドアン大統領はイドリブ県情勢をめぐってシリア北東部に「安全地帯」増設を要求(2020年2月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、与党公正発展党(AKP)の党員に対して演説を行い、イドリブ県情勢をめぐって、同地ではなくシリア北東部国境地帯で「安全地帯」を設置し続ける意向を表明した。

エルドアン大統領の主な発言は以下の通り:

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「トルコはアサドではなく、シリア国民の要請を受けて、シリアに向かう」。

「イドリブ県情勢を利用して、トルコを貶めようとする者がいる…。南部国境地帯に100万人以上のシリア人のための「安全地帯」を設置することを求めている」。

「ロシアは手を引き、シリアがシリア政府にだけ(軍事的に)対処できるようにするよう求めている…。代償を支払わねばならないのはシリア政府だ…。我々はイドリブ県にいるシリア人数百万人がシリア政府のもとに置かれることを放置できない…。イドリブ県で続けられている我々の闘争は血塗られた体制と戦う人々を守るためだ」。

「トルコはシリア領内に幅30キロの「安全地帯」を設置しようとし続けている…。しかし、ロシアと米国はテロ組織をシリア北部から排除するという約束を守っていない」。

「EUは我々との約束を守っていないため、我々は難民を前にして門戸を閉ざすことはない。我々が彼らすべてを保護する義務はない…。シリア難民300万人以上がシリア領内で暮らしている。我々はさらなる難民の波に耐えることはできない」。

「我々は、シリアの石油も領土も要らない。我が国の国境に安全を確保したいだけだ。シリアとの国境でテロ組織の脅威に対する安全を確保できなければ、事態は深刻になる…。我々はシリア領内でテロ組織と戦わなければ、我々はトルコで戦わざるを得なくなる…。シリア国内には40,000人から60,000人のテロリストが教練を受け、我が国にとって脅威となっている」。

「我々はすでに、シリア政府側の2,000人以上を殺害し、車輌300輌、滑走路、化学兵器庫を破壊した」。
AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ国家安全保障会議の決定を受け、シリア難民37,776人が欧州に入る(2020年2月29日)

トルコ国営のアナトリア通信(2月29日付)は、トルコ国家安全保障会議が27日にシリア難民の欧州への移動を阻止しないと決定したのを受け、シリア難民37,776人が27日から29日晩までの間に、エディルネ県から欧州(ギリシャ)に渡ったと伝えた。

AFP, February 29, 2020、Anadolu Ajansı, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍は北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊(アレッポ県)を砲撃(2020年2月29日)

アレッポ県では、ANHA(2月29日付)によると、トルコ軍のその支援を受ける国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・ヒラール村、ダイル・ジュマイイル村、カフル・ナーヤー村、イルシャーディーヤ村、タート・マラーシュ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領はイドリブ県の事態収拾に向けて、トルコのエルドアン大統領、ロシアのプーチン大統領と電話会談(2020年2月29日)

イランのIRNA通信(2月29日付)によると、ハサン・ロウハーニー大統領がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領と個別に電話会談を行い、イドリブ県情勢への対応を協議した。

ロウハーニー大統領は、エルドアン大統領との会談でイドリブ県で「テロとの戦い」を行うことが重要だとしたうえで、「イドリブ県情勢の悪化は、どの国のためにもならない…。イドリブ県の危機は、政治的な対話で解決すべきで、アスタナ会議のプロセスを衰退させるべきではない」と伝えた。

また、「イラン政府は、シリアでの問題解決に向けたアスタナ会議のプロセスの一環として、イラン、ロシア、トルコの三カ国首脳会談を開催する用意がある」と付言した。

一方、プーチン大統領との会談では、アスタナ会議での合意の包括的な即時実施の重要性を確認するとともに、イドリブ県情勢を口実とした米国のシリア情勢への介入を許さないことが必要だと強調した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020IRNA, February 29, 2020Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県内のシリア軍拠点への爆撃を続け、兵士26人とヒズブッラー民兵10人が新たに死亡(2020年2月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ政府が最近の戦闘での制圧地からのシリア軍の撤退期限としていた2月29日、トルコ軍無人航空機(ドローン)が、M5高速道路沿線のマアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、マアッルシューリーン村、ハーッス村、タッル・マルディーフ村一帯のシリア軍拠点、ナイラブ航空基地を爆撃した。

この爆撃で、シリア軍兵士26人と、レバノンのヒズブッラーの民兵10人が新たに死亡したという。

トルコ日刊紙『ミッリイェト』(2月29日付)は、トルコ軍が無人航空機を投入し、イドリブ県の領空封鎖を試みていると伝えた。

また、アラビー21(2月29日付)は、トルコ軍がドローン数十機からなる編隊をイドリブ県に進入させ、シリア軍の拠点を爆撃することで進軍を止め、反転攻勢に出ていると伝えた。

トルコ軍はまた、地上部隊がサラーキブ市近郊、ザーウィヤ山にあるシリア軍の拠点を砲撃するとともに、ヒルバト・ジャウズ村に違法に設置されている国境通行所から戦車や装甲車など約120輌をシリア領内に進入させた。

これに対して、ロシア軍戦闘機は、サルミーン市、サラーキブ市、アーフィス村などを爆撃、シリア軍戦闘機もサラーキブ市およびその一帯を爆撃した。

シリア軍はまた、地上部隊がサラーキブ市、サルミーン市、ビンニシュ市、マストゥーマ村、クマイナース村、ダーディーフ村、ザカール村、マアーッラト・ウルヤー村、カフルバッティーフ村、マアーッラト・ナアサーン村、ジャーヌーディーヤ町などを砲撃し、ビンニシュ市では子ども1人が死亡した。

一方、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、カフル・ウワイド村では、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室がシリア軍に対して反転攻勢を加え、両村を制圧した。

これに対して、シリア軍が再び反撃し、スフーフン村を奪還した。

なお、SANA(2月29日付)は、シリア軍がカフル・ウワイド村、サラーキブ市でトルコ軍の砲撃支援を受ける「テロ集団」に対する軍事作戦を継続したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフル・ヌーラーン村一帯、アターリブ市一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がクライディーン村、ザクーム村でシリア軍に反転攻勢を加えて、両村を制圧した。

これに対して、シリア軍が再び反撃、クライディーン村を奪還した。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘で、シリア軍兵士23人、「決戦」作戦司令室戦闘員31人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県8件、ラタキア県12件、アレッポ県18件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を36件(イドリブ県33件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、Arabi 21February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Milliyet, February 29, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民701人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は565,404人に(2020年2月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月29日付)を公開し、2月28日に難民701人が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは178人(うち女性53人、子供91人)、ヨルダンから帰国したのは523人(うち女性157人、子供267人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は565,404人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者178,760人(うち女性54,025人、子ども91,466人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者386,644人(うち女性116,037人、子ども197,181人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は794,684人(うち女性238,720人、子供405,569人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 29, 2020をもとに作成。

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サウジアラビアとUAEのメディアが、イドリブ県へのトルコ軍の侵攻に反対するキャンペーン(2020年2月28日)

UAE71(2月28日付)は、サウジアラビアとUAEのメディアが、イドリブ県へのトルコ軍の侵攻に対峙するロシアとアサド政権を支持するキャンペーンを共同で行っていると伝えた。

UAEの女性作家のヌーラー・ムタイリー氏は、ドナルド・トランプ米大統領がトルコのイドリブ県での軍事作戦に理解を示していることに関して、「私たちアラブの作家は、イドリブ県に対して戦争を仕掛けている(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)を支持するとのトランプ大統領の発言を読みました。それはダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ、シャーム解放機構などのようなテロ組織を直接支援するようなものです。あなた(トランプ大統領)はそうした印象を与えたくないはずです」と批判した。

またサウジアラビアの『ウカーズ』紙も、「エルドアン主義の衰退」と題した作家のジャミール・ズィヤービー氏の論説を掲載した。

ズィヤービー氏はこのなかで、「トルコで起きていることから見て取れるエルドアンのヘゲモニーは、彼が信じている政治的イスラームのイデオロギー、かつてトプカプ宮殿の権威に服していた地域を再び支配したいというあからさまな欲求ゆえに、トルコのEU加盟をかつてないほど遠ざけてしまった」としたうえで、「トルコ大統領はこの地域の紛争での影響力を行使するすべての機会を逸した…。シリアでも失敗し、その代わりにイランが躍進した」と批判した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UAE71, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコで欧州に渡ることを希望するシリア難民の移動を阻止しないよう命令が発出されことを受けて、シリア難民が地中海岸に向かう(2020年2月28日)

アナトリア通信(2月28日付)は、27日にトルコの憲兵隊、海岸警備隊、国境警備隊に対して、欧州に渡ることを希望するシリア難民の移動を阻止しないよう命令が発出されたことを受けて、欧州との国境に向かって移動するシリア難民の写真やビデオを公開した。

この難民(不法滞在者)は、チャナッカレ県アイヴァジュック郡の地中海岸に到着、ギリシャのレスボス島を経由して、西欧諸国に移住しようとしているという。

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https://twitter.com/anadoluajansi/status/1233282494688043008?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1233282494688043008&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F148938%20https://eldorar.com/sites/default/files/styles/696×367/public/er1_4x8xkaaifqg.jpg?ezimgfmt=rs:635×340/rscb28/ng:webp/ngcb28

AFP, February 28, 2020、Anadolu Ajansı, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領とトランプ米大統領が電話会談でイドリブ県情勢への対応について協議(2020年2月28日)

米国務省は声明を出し、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことに関して、「NATOの同盟国であるトルコを支持し、アサド体制、ロシア、そしてイランが支援する勢力に不快な攻撃を停止するよう呼びかける」としたうえで、「我々はこの危機においてトルコを支援するより良い方法についての選択しを検討している」発表した。

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トルコ大統領府は声明を出し、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とドナルド・トランプ米大統領が電話会談を行い、二国間および中東地域にかかる諸問題、とりわけイドリブ県の情勢への対応について協議したと発表した。

会談で、エルドアン大統領は、トルコ軍に対するシリア軍の攻撃を非難、2018年9月のソチでのロシア・トルコ首脳会談での合意(非武装地帯設置合意)が定める非武装地帯からシリア軍を浄化する決意を表明したという。

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NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は加盟国大使との会合を開き、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する27日の爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことへの対応を協議した。

ストルテンベルグ事務総長は会合後に記者会見を開き、トルコを支持するとともに、ロシアとシリア政府に無差別爆撃・攻撃を停止し、国際法を尊重するよう呼びかけた。

またシリア紛争の政治的解決に向けた国連主導の取り組みに参加するよう両国に呼びかけた。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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アカル国防大臣はトルコ軍兵士33人が死亡したイドリブ県での爆撃についてのロシアの主張に反論(2020年2月28日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する27日の爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことに関するロシア国防省の説明に反論した。

アカル国防大臣は「このこの攻撃が行われたとき、我が軍部隊以外には武装集団はいなかった…。我が軍が最初に標的になってから警告したにもかかわらず、攻撃は救急車輌にも及んだ」と述べた。

アカル国防大臣はまた、この攻撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことを明らかにしたうえで、報復として「我々はシリア軍拠点200カ所以上に対して、無人航空機や重火器で爆撃・砲撃を行い…、ヘリコプター5機、戦車23輌、兵士309人、ブーク防空システム(Buk-M1-2)1基を無力化した」と述べた。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア国防省はトルコ軍がイドリブ県ザーウィヤ山地方でロシアに事前に通告せずにテロ集団とともにいたためにシリア軍の攻撃を受け、兵士33人の死亡を招いたと主張(2020年2月28日)

ロシア国防省は声明を出し、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する27日の爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことに関して、ロシア軍による攻撃ではないと主張した。

声明において、ロシア国防省は「シリア軍の爆撃で標的となったトルコ軍兵士は、テロ集団の部隊のなかにいたため…、シリア軍の発砲を受けた。トルコ政府はこの部隊(トルコ軍部隊)の拠点に関してロシア政府に事前に通告はしていなかった。そこに部隊が駐留しているなどとは想定し得なかった」と主張した。

そのうえで「ロシア側はトルコ軍兵士が負傷したとの情報を得て、直ちにシリア軍からの攻撃を停止するための必要なあらゆる措置を講じ、死傷者のトルコへの搬送の安全を確保した」と付言した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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ダルアー県でシリア軍兵士5人と住民2人が爆発などで死亡(2020年2月28日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフム・ジャウラーン村で軍事情報局とシリア政府との和解に応じた元反体制武装集団が撃ち合いとなり、軍事情報局の兵士1人が死亡した。

また、ジッリーン村とシャイフ・サアド村を結ぶ街道で、シリア軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士4人が死亡した。

さらに、ダルアー市内のバアス党本部近くに仕掛けられていた爆弾が爆発し、女性1人と女児1人が死亡した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ハサカ県、ラッカ県各所を砲撃(2020年2月28日)

アレッポ県では、ANHA(2月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のシャイフ・ナースィル村、シュワイハ村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市、同市近郊のウンム・フーシュ村に対しても砲撃を行った。

トルコ軍と国民軍はさらに、トルコ占領下のバーブ市近郊に位置する北・東シリア自治局支配下のジャブラト・ハムラー村、フータ村、タッル・トゥーリーン村を砲撃し、住民1人が死亡した。

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ハサカ県では、ANHA(2月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・タウィール村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(2月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のカズアリー村、ビールキータク村を砲撃した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県、アレッポ県に対して報復攻撃を行い、シリア軍兵士45人を殺害(2020年2月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタフタナーズ市およびマアーッラト・ナアサーン村の一帯に設置されているトルコ軍の拠点複数カ所を砲撃、トルコ軍兵士2人が死亡、6人が負傷した。

これに対して、トルコ軍の無人航空機(ドローン)が、アレッポ県東部のズィルバ村、イドリブ県のサラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市近郊などM5高速道路沿線に展開するシリア軍と「イランの民兵」の拠点複数カ所を爆撃し、シリア軍兵士45人とレバノンのヒズブッラーの司令官4人が死亡した。

一方、トルコ国防省は、トルコ軍がシリア軍部隊、戦車、拠点などをピンポイント攻撃した映像を公開した。

映像の日付は27日となっており、攻撃で、シリア軍兵士数十人が死傷、戦車・装甲車多数、パーンツィリS1地対空ミサイル1基を破壊したという。

 

シリア人権監視団によると、シャーム解放機構と国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、トルコの砲撃支援を受け、アレッポ県との境に位置するトゥライハ村を攻撃、シリア軍と激しく交戦した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(2月28日付)は、「決戦」作戦司令室の軍事筋の話として、トゥライハ村で60人以上、マルディーフ村で45人以上のシリア軍兵士と「イランの民兵」が死亡したと伝えた。

一方、SANA(2月28日付)が軍情報筋の話として伝えたところによると、シリア軍がサラーキブ市一帯で、トルコから直接支援を受ける「武装テロ組織」の攻撃に対して徹底抗戦を続け、「決戦」作戦司令室の拠点を重点的に砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がサラーキブ市および同市一帯、タルナバ村、ザーウィヤ山地方のバイルーン村を爆撃し、サラーキブ市で民間人3人、バイルーン村で女性1人と子ども2人を含む4人が死亡した。

サラーキブ市は26日に「決戦」作戦司令室が奪還を発表していた。

ロシア軍戦闘機はこのほかにも、トルコ軍監視所が設置されているイシュタブリク村、サルマーニーヤ村を爆撃、シリア軍戦闘機もサラーキブ市、サルミーン市、アリーハー市を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がアレッポ市東のサフィーラ市近郊にある科学研究センターを地対地ミサイルで攻撃した。

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ハマー県では、SANA(2月28日付)によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室との戦闘の末、イドリブ県との県境に位置するマンスーラ村、ズィヤーラ町、ヒルバト・ナークース村、タッル・ワースィル村、ザイズーン・ジャディーダ村を制圧した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月28日付)によると、「決戦」作戦司令室は27日にシリア軍によって制圧されたクーフキーン村を奪還した。

また、シリア人権監視団によると、トルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)、中国新疆ウィグル自治区出身者を主体とするトルキスタン・イスラーム党の増援部隊、新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードが、26日にシリア軍によって制圧されたハマー県北西部地域奪還のために合同増援部隊を同地に派遣した。

これを受け、ロシア軍戦闘機はガーブ平原各所を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を21件(イドリブ県13件、ラタキア県11件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(イドリブ県19件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民887人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は564,703人に(2020年2月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月28日付)を公開し、2月27日に難民887人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは263人(うち女性79人、子供135人)、ヨルダンから帰国したのは624人(うち女性187人、子供318人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は564,703人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者178,582人(うち女性53,972人、子ども91,375人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者386,121人(うち女性115,880人、子ども196,914人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は793,983人(うち女性238,510人、子供405,211人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 28, 2020をもとに作成。

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トルコ政府はシリア難民の欧州への移動を阻止しないことを決定(2020年2月27日)

ロイター通信(2月27日付)は、トルコの匿名高官の話として、シリア難民が陸路や海路で欧州に渡ることをトルコは阻止しないことを決定したと伝えた。

この匿名高官は、憲兵隊、海岸警備隊、国境警備隊に対して、欧州に渡ることを希望するシリア難民の移動を阻止しないよう命令が発出されたと明かした。

決定は、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことへの対応を協議するため、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領によって招集された国家安全保障会議を受けた動き。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍がクナイトラ県を無人航空機とヘリコプターで攻撃、ヒズブッラーの対外作戦責任者を暗殺(2020年2月27日)

SANA(2月28日付)は、クナイトラ県ハドル村近郊でイスラエル軍の無人航空機(ドローン)が車を攻撃、市民1人が死亡したと伝えた。

シリア人権監視団によると、攻撃を受けたのはゴラン解放シリア抵抗のメンバーの車で、死亡したのも、このメンバー。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月27日付)などによると、この「市民」は、その後、レバノンのヒズブッラーの対外作戦責任者のイマード・タウィール氏であることが確認された。

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SANA(2月28日付)は、イスラエル軍戦闘機複数機が27日深夜から28日未明にかけて、クナイトラ県のカフターニーヤ町、フッリーヤ村、クナイトラ市をミサイル攻撃し、兵士3人が軽傷を負ったと速報で伝えた。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、February 28, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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トルコの公正発展党報道官「トルコ軍はイドリブ県でのシリア軍に対する軍事作戦の準備を完了した」(2020年2月27日)

トルコの与党公正発展党(AKP)のオメル・チェリック報道官は報道向け声明を出し、トルコ軍はイドリブ県でのシリア軍に対する軍事作戦の準備を完了したと述べた。

チェリック報道官は「トルコはシリア政府が、制圧地域からの撤退を拒否し、現実を押しつけようとするのを受け入れない。ロシアもソチでの合意に反して、これを受け入れてはいけない」としたうえで、「準備は完了した。指定された境界線に撤退するためにシリア政府に与えていた猶予期間が終われば、我が軍は任務を実行する」と述べた。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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ダルアー市内で爆発が発生し、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団司令官が死亡(2020年2月27日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市内で爆発が発生、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団(タウヒード旅団)の元司令官が殺害された。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領は、イドリブ県ザーウィヤ山での爆撃でトルコ軍兵士30人以上が死亡したことを受けて緊急国家安全保障会議を招集(2020年2月27日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イドリブ県ザーウィヤ山での爆撃でトルコ軍兵士30人以上が死亡したことを受けて、緊急国家安全保障会議を招集した。

会議にはフルシ・アカル国防大臣、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、ハカーン・フィダン国家諜報機構(MİT)長官、ヤシャル・ギュレル参謀総長が出席した。

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トルコ大統領府は会議後に声明を出し、「我が軍に対して武器を向けたシリアの政権に対しては同様の報復を行う。我が軍兵士の血は無に帰することはなく、シリア領内での我々の軍事活動は継続される…。イドリブ県で起きていることを我々はこれまでも、そしてこれからも傍観はしない。それはルワンダ、ボスニア・ヘルツェゴビナで起きていることと何ら変わらない」と発表した。

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会議と前後して、チャヴシュオール外務大臣がNATO(北大西洋条約機構)のヤンス・ストルテンベルグ事務総長と、アカル国防大臣がマーク・エスパー米国防長官とそれぞれ電話会談を行った。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県ザーウィヤ山地方に対するロシア軍(あるいはシリア軍)の爆撃でトルコ軍兵士30人以上が死亡(2020年2月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がザーウィヤ山地方のバーラ村およびバイルーン村一帯に配置されているトルコ軍の拠点を爆撃、トルコ軍兵士少なくとも34人が死亡、多数が負傷した。

シリア軍はまた、これに先立ってバーラ村・カンスフラ村を移動中のトルコ軍の車列を砲撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月27日付)は、爆撃を行ったのがロシア軍の戦闘機だとしたうえで、トルコ軍兵士34人が死亡、数十人が負傷者したと伝えた。

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これに関して、トルコ国防省はツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)を通じて声明を出し、イドリブ県内に展開するトルコ軍部隊が爆撃を受けて、兵士2人が死亡、2人が負傷したと発表した。

これに対して、トルコ軍はただちに報復を行い、シリア軍兵士114人戦車3輌を無力化したと付言した。

一方、トルコのハタイ県知事は報道向け声明を出し、シリア軍戦闘機の爆撃でトルコ軍兵士9人が死亡したと発表した。

アナトリア通信(2月27日付)が伝えた。

トルコ政府は28日、爆撃での戦死者・戦傷者に33人死亡、32人が負傷したと発表した。

AFP, February 27, 2020、Anadolu Ajansı, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコの軍・治安・外交関係高官会合が再び物別れに(2020年2月27日)

トルコ外務省は声明を出し、25日にから首都アンカラで行われていたロシア・トルコの軍・治安・外交関係高官会合に関して、トルコ側がイドリブ県での即時停戦と2018年9月に交わされた非武装地帯設置合意の遵守を求めたことを改めて強調した。

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これに対して、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターも声明を出し、トルコ側は非武装地帯設置合意への違反を続け、シリア軍への攻撃を行う武装集団を支援していると批判した。

また、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は電話による記者団との会見で、「ロシアとトルコはイドリブ県情勢をめぐって専門家レベルでの連絡はとっている」としたうえで、「ヴラジミール・プーチン大統領の日程になかに、今のところ3月5日に予定されているエルドアン大統領との会談は含まれてない」と述べた。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県北部、アレッポ県北西部へのトルコ軍・国民軍の砲撃でシリア軍士官が負傷(2020年2月27日)

ラッカ県では、ANHA(2月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアフダクー村、サールーンジュ村、クーリーク村を砲撃、アフダクー村でシリア軍士官1人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(2月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市、同市近郊のシャフバー・ダム、スムーカ村、ハリーサ村、タッル・マディーク村、ワルディーヤ村、ナーイフ山、ハスィーヤ村、ハルバル村、ウンム・フーシュ村、カフル・ナーヤー村、シャイフ・イーサー村、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、バーブ市近郊のアブー・サイダーン通行所で、シリア軍とトルコの支援を受ける国民軍が捕虜交換を行った。

シリア軍側は拘束中の女性と子ども2人を、国民軍側は最近の戦闘で戦死した兵士の遺体1体をそれぞれ引き渡した。

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ハサカ県では、ANHA(2月27日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がダルバースィーヤ市、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町西の国境地帯で合同パトロールを実施した。

合同パトロールが実施されたのは、ザフル・アラブ村、カイラワーン村、カルカンド村、タアラク村、ハーッジ・ウーグリー村、カルマーニーヤ村、シーリーク村。

一方、タッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村をトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が砲撃した。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北西部の8町村、イドリブ県シャフシャブー山を制圧、トルキスタン・イスラーム党の本拠地ジスル・シュグール市に迫る(2020年2月27日)

ハマー県では、SANA(2月27日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構や国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、県北西部のハウワーシュ村、フワイジャ村、タンジャラ村、アンカーウィー村、アムキーヤ町、シール・マガール村、アリーマ村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたザクーム村を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(2月27日付)によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室との戦闘の末、ハマー県との境に位置する、シャフシャブー山を制圧した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍はまたザーウィヤ山地方のハルーバ村、クーフイーン村を制圧した。

これにより、中国新疆ウィグル自治区出身者を主体とするトルキスタン・イスラーム党の本拠地であるM4高速道路沿線のジスル・シュグール市まで17キロの距離に到達した。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダが主導する反体制派はトルコの支援を受けてサラーキブ市近郊のトルコ軍拠点4カ所を解囲、同市を三方から包囲(2020年2月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構や国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、トルコ軍の砲撃支援を受けてM4高速道路沿線での東進を続け、サラーキブ市近郊のダーディーフ村、カフルバッティーフ村、ジャウバース村を新たに奪還した。

これにより「決戦」作戦司令室は、サラーキブ市近郊に設置されていたトルコ軍の拠点4カ所を解囲するとともに、同市を三方から包囲することに成功した。

一方、「決戦」作戦司令室は、サラーキブ市を制圧したと発表した。

これに対して、SANA(2月27日付)は、シリア軍がサラーキブ市一帯で進軍を続ける「決戦」作戦司令室と交戦したと報じた。

SANAによると、「決戦」作戦司令室がトルコ軍の砲撃支援を受けるなか、特攻戦闘員数十人が自爆攻撃を行う一方、シリア軍はこれに集中砲火を浴びせるなどして応戦した。

また、シリア軍消息筋によると、トルコから直接支援を受ける「テロリスト」がイドリブ県サラーキブ市一帯での戦闘で、シリア・ロシア軍航空機に対して米国製の携帯式ミサイルを使用しているという。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機はイドリブ市一帯を爆撃し、カフルナブル市から避難してきた国内避難民(IDPs)の子ども1人が死亡、またシリア軍戦闘機もシャラフ村を爆撃し、女性3人と子ども1人が死亡した。

さらにシリア軍地上部隊は、イドリブ市、ビンニシュ市を砲撃し、イドリブ市では女性1人と子ども2人を含む4人が、ビンニシュ市では2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県9件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を29件(イドリブ県21件、ラタキア県0件、アレッポ県6件、ハマー県2件)確認した。

AFP, February 27, 2020、ANHA, February 27, 2020、AP, February 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 27, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 27, 2020、Reuters, February 27, 2020、SANA, February 27, 2020、SOHR, February 27, 2020、UPI, February 27, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民872人と国内避難民(IDPs)1,368人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は563,816人、2019年以降帰還したIDPsは793,096人に(2020年2月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月27日付)を公開し、2月26日に難民872人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは245人(うち女性73人、子供125人)、ヨルダンから帰国したのは627人(うち女性188人、子供320人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は563,816人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者178,319人(うち女性53,893人、子ども91,240人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者385,497人(うち女性115,693人、子ども196,596人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は793,096人(うち女性238,244人、子供404,758人)となった。

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一方、国内避難民1,368人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したの1,368人(うち女性612人、子ども413人)、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は57,694人(うち女性19,589人、子供24,360人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,326,290人(うち女性402,148人、子供668,126人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 27, 2020をもとに作成。

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「爆撃が落ちたら笑おう」のサルワちゃんが家族とともにトルコに無事脱出(2020年2月26日)

トルコ国営のアナトリア通信(2月26日付)は、アブドゥッラー・ムハンマドさんと娘のサルワちゃんが無事にイドリブ県からトルコへと脱出したと伝えた。

ムハンマドさんは、サルワちゃんを安心させるためとして、「爆撃が落ちたら笑おう」というゲームを考え、サルワちゃんが爆音が聞こえる度に声を出して笑っている映像を21日にネットで公開した。

https://www.youtube.com/watch?v=3JslIpS150M

映像はSNSを通じて拡散され、欧米メディアも取り上げていた。

ムハンマドさん一家はサラーキブ市を追われて、サルマダー市の友人宅に身を寄せていた。

だが、アナトリア通信は「彼女(サルワちゃん)が「安全で安心に暮らせるようトルコに連れられてきました」としたうえで、一家がトルコで新生活を始めたと伝えた。

トルコはイドリブ県での戦闘を逃れて、国境地帯に殺到しているシリア人を難民として受け入れることを拒否し、国境を閉ざしているなか、ムハンマドさん一家がどのようにトルコに入国できたのかは不明。

AFP, February 26, 2020、Anadolu Ajansı, February 26, 2020、ANHA, February 26, 2020、AP, February 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2020、Reuters, February 26, 2020、SANA, February 26, 2020、SOHR, February 26, 2020、UPI, February 26, 2020などをもとに作成。

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駐シリア米国大使館はサウジアラビアとともにシリアの反体制派を支援すると表明(2020年2月26日)

駐シリア米国大使館はツイッターのアカウント(https://twitter.com/usembassysyria)を通じて、サウジアラビアとともにシリアの反体制派を支援すると英語とアラビア語で表明した。

ツイッターの書き込みは以下の通り:

「我々はサウジアラビアのパートナーとの生産的な会合を終えた。我々は、米国とサウジのパートナーシップ、そしてシリア反体制派の支援、国連安保理決議第2254号が定めるシリア紛争の政治的解決のために密接に協力することを議論した」。

https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1232674659482640385

https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1232681029237911552

 

AFP, February 26, 2020、ANHA, February 26, 2020、AP, February 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2020、Reuters, February 26, 2020、SANA, February 26, 2020、SOHR, February 26, 2020、UPI, February 26, 2020などをもとに作成。

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シリア民間航空公社のマンスール総裁「イラン便欠航の必要はない」(2020年2月26日)

シリア民間航空公社のバースィム・マンスール総裁は、新型コロナウイルス感染者が急増しているイラン各地とシリアを結ぶ航空便を欠航する必要はない、と述べた。

イランのアーラム・チャンネル(2月26日付)が伝えたところによると、マンスール総裁は「イラン便の欠航は検討されず、保健当局が予防措置を講じるため、医療センターに施設が設置された」としたうえで、「(イランからの)渡航者のなかに感染者は確認されていない。感染の疑いがあれば、(ダマスカス県の)イブン・ナフィース病院に直接搬送する」と述べた。

AFP, February 26, 2020、ANHA, February 26, 2020、AP, February 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2020、Qanat al-‘AlamFebruary 26, 2020、Reuters, February 26, 2020、SANA, February 26, 2020、SOHR, February 26, 2020、UPI, February 26, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:イドリブ県でシリア軍の爆撃によるトルコ軍兵士4人が新たに死傷(2020年2月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の爆撃でトルコ軍兵士2人が死亡、2人が負傷したと発表した。

トルコ軍兵士が死傷した場所は不明。

これに対して、トルコ軍は、軍用車両約90輌からなる増援部隊を、ヒルバト・ジャウズ村に違法に設置された通行所からシリア領内に進入させたという。

増援部隊は、射程8キロの短距離防空ミサイル、12.7ミリ銃機関銃などを装備、イドリブ県内の戦闘地域に向かったという。

AFP, February 26, 2020、ANHA, February 26, 2020、AP, February 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2020、Reuters, February 26, 2020、SANA, February 26, 2020、SOHR, February 26, 2020、UPI, February 26, 2020などをもとに作成。

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