2014年2月28日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関(OPCW)・国連合同派遣団は国連安保理にシリアでの化学兵器廃棄プロセスに関する月例報告書を提出、そのなかで1月27日に、反体制武装集団が2度にわたって化学物質を積んだ車列を襲撃しようとしたとシリア政府から報告を受けていたことを明らかにした。

襲撃についての詳細は明らかにされていない。

5ページからなる報告書ではまた、シリア政府が反体制武装集団との交戦によって、化学兵器関連施設に依然として近づくことができないでおり、そのことがインプロパノールなどの化学物質の廃棄プロセスを遅らせていると指摘している。

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報告書に関して、潘基文事務総長は、廃棄プロセスに「重要な進展があった」としつつ、「シリア政府は化学兵器の全廃に向けて早急に努力すべきだ」と述べた。

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米国務省は、ロバート・フォード駐シリア米大使を解任したと発表した。

フォード大使は半年前にジョン・ケリー米国務長官に対して「私的理由」により辞意を申し出ていた。

AFP, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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2014年2月28日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ブリータール村に、シリア領から発射された迫撃砲弾3発が着弾し、3人が負傷した。

この砲撃に関して、ナハールネット(2月28日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「ウタイバにおける我らが民への要撃とスンナ派に対する「悪魔の党」(ヒズブッラー)の行いへの報復として、イスラーム国の獅子たちは、ブリータール地方にある党の陣地をロケット弾3発で攻撃した」との犯行声明を出したと伝えた。

またバアルベック郡アルサール地方(ザマラーニー渓谷)を、シリア軍戦闘機が数回にわたって越境空爆した。

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NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方郊外で、シャームの民のヌスラ戦線が、「アサド政権に協力した」との罪状でシリア人2人を処刑した。

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NNA(2月28日付)によると、ベカーア県バアルベック市で、レバノン軍がシリア人複数名を逮捕、所持していた武器・装備を押収した。

AFP, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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2014年2月28日のシリア情勢:国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が県北部の農村からの撤退を開始、マアッルスィッタ村、マーイル町、カッファイン村、ダイル・ジャマール村、タッル・リフアト市発電所、マンナグ航空基地、アアザーズ市からの撤退が確認された。

ハラブ・ニュース(2月28日付)によると、これを受け、シャームの民の作戦司令室が、マーイル町、ダイル・ジャマール村、カッファイン村、タッル・リフアト市、マンナグ航空基地、ダイル・ジャマール村、カフルカラバイン村を制圧したと発表した。

同作戦室はまた、タウヒード旅団がアアザーズ市に入り、同市および同市周辺の農村を制圧するとともに、バーブ・サラーマ国境通行所が再開されたと付言した。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(2月28日付)に、ダーイシュがラッカ県に近い農村地帯に撤退したと述べる一方、ジャラーブルス市、マンビジュ市の守備を固めていると指摘した。

一方、シリア人権監視団によると、アレッポ中央刑務所周辺などを軍が砲撃した。

他方、SANA(2月28日付)によると、アレッポ市ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、ハーウーズ交差点地区、旧市街、アルバイド村、クワイリス村、ラスム・アッブード村、アッザーン村、タッル・ジュバイン村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、バーブ市北部、アナダーン市、フライターン市東部、バヤーヌーン町、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺および同市郊外のリーマー農場を軍が空爆・砲撃、また軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなる反体制武装集団と交戦した。

アラビーヤ(2月28日付)によると、軍によるカラムーン地方への空爆は22回に及び、NNA(2月28日付)によると、カラムーン地方で死亡した男女2人の遺体がベカーア県バアルベック郡アルサール地方の病院に搬送された。

一方、SANA(2月28日付)によると、東グータ地方とカラムーン地方を結ぶ支線道路で、軍が反体制武装集団を要撃し、アンサール・ハリーファ旅団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員20人以上を殲滅した。

またリーマー農場、ヤブルード市、サフル村、ダーライヤー市、ドゥーマー市、ナシャービーヤ町、ヒジャーリーヤ農場、アーリヤ農場、ダイル・アティーヤ市、アドラー市ウンマーリーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヌアイマ村、ダルアー県ダム街道地区を軍が「樽爆弾」などで空爆した。

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イドリブ県では、Syria-News(2月28日付)によると、スィンジャール町で、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、市民15人が死亡、20人が負傷した。

活動家らは、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃だと疑っているという。

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ダマスカス県では、SANA(2月28日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またバーブ・シャルキー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、女性・子供ら18人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(2月28日付)によると、ハマー市郊外で軍がスーラーン自由人軍事部門を名乗る武装集団を軍が殲滅した。

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ヒムス県では、SANA(2月28日付)によると、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、サムアリール村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また東ドゥワイアル村、西ドゥワイアル村では、治安当局に投降した反体制武装集団メンバー60人が釈放された。

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ハサカ県では、ARA News(2月28日付)によると、ハサカ市タッル・ハジャル地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、複数の市民が負傷した。

爆発はアサーイシュの車輌を狙ったものだという。

AFP, February 28, 2014、 Alarabia, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、Halabnews.com, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、Syria-news.com, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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2014年2月28日のシリア情勢:シリア政府の動き

『ハヤート』(3月1日付)は、信頼できる消息筋の話として、2014年7月に実施予定の大統領選挙に、シリア民族社会党マハーイリー派(進歩国民戦線加盟政党)が大統領候補擁立に向けた準備を進めていると報じた。

同報道によると、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表も大統領選挙出馬を検討しているという。

アサド政権は最近になって、各地で「軍によるテロとの戦い支持」を求める大規模なデモ実施を後押しするなどして、大統領選挙に向けた準備を本格化させている。

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SANA(2月28日付)によると、ダマスカス県マッザ区で、軍による「テロとの戦い」支持を訴えるデモが行われ、数千人の市民が参加した。

AFP, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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2014年2月28日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月28日付)は、西クルディスタン移行期民政局が、イラク・クルディスタン自治区でのクルド政党統一大会(シリア・クルド民主政治連合、3月3日開催予定)への参加を予定していたクルド民族主義政党各党の使節団のスィーマルカー国境通行所(ハサカ県)通過での出国を拒否したと報じた。

西クルディスタン移行期民政局が発行する通行許可書を所持してなかったのが理由。

出国を拒否されたのは、シリア・クルド民主党(アル・パールティ)アブドゥルハキーム・バッシャール派、シリア・クルドディスタン・イェキーティー党、シリア・クルド・アーザーディー党ムスタファー・ジュムア派、同ムスタファー・ウースー派の使節団。

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イスラーム戦線報道官のイスラーム・アッルーシュ大尉は、26日のダマスカス郊外県での軍の要撃(戦闘員175人殺害)に関して、アナトリア通信(2月28日)に対し、民間人と戦闘員45人ほどが殺害されただけだと述べるとともに、殺害された戦闘員が、軍に包囲されていた民間人を安全な場所に避難させていたと主張した。

AFP, February 28, 2014、Anadolu Ajansı, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

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最新論考「紛争下のシリアにおける政治構造の若干の変容(試論):「権力の二層構造」持続に向けた抜本的制度改革」『国際情勢 紀要』

青山弘之「紛争下のシリアにおける政治構造の若干の変容(試論):「権力の二層構造」持続に向けた抜本的制度改革」『国際情勢 紀要』第84号、2014年2月(世界政治経済調査会国際情勢研究所出版)、pp. 183-196。

Ⅰ はじめに
Ⅱ 紛争前の政治構造
Ⅲ 紛争下の政治構造
Ⅳ 結びに代えて

http://www.sekaiseikei.or.jp/kokusaijyosei.htm

2014年2月27日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

米国務省は2013年版の人権報告書(http://www.state.gov/j/drl/rls/hrrpt/humanrightsreport/index.htm#wrapper)を公表した。

報告書は冒頭で、2013年8月のシリアでの化学兵器攻撃に関して、アサド政権によるものと断じ、1,400人以上の市民が死亡したことを厳しく批判した。

al-Hayat, March 1, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(2月28日付)によると、カーミシュリー市にあるアッシリア民主機構の本部が、西クルディスタン移行期民政局に参加しているシリア正教民主連合に属する武装した男女によって襲撃された。

Kull-na Shuraka’, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は、MSNBC(2月27日付)に対し「彼(アサド大統領)がしていることはとんでもなく、知性でイメージできず、容認できず、間違っており、臆病だ。我々みながそのことを知っている。すべての人がそのことを知っている」と批判した。

ケリー国務長官はまた「率直に言うと、ロシアはアサド政権を支援している。そのことが彼の姿勢を変えさせ…、善意をもって交渉に臨まねばならないと決心させる…うえで建設的だとは思わない」と付言した。

ケリー国務長官はそのうえで「オバマ大統領は、さまざまな選択肢の再検討を続けている…。オバマ大統領はいかなる選択肢も排除しない」と強調した。

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米国防総長報道官は、シリアの化学兵器廃棄プロセスに関して、危険度の高い化学物質が現時点で1度しかシリア国外に搬出されていないと指摘し、シリア政府が国連安保理決議第2118号の定める廃棄行程を遵守していないと批判した。

一方、化学兵器禁止機関は26日、シリア政府がマスタードガスを国外に搬出したと発表した。

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、MSNBC, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:イラクの動き

合同作戦司令室は声明を出し、治安部隊がアンバール県の対シリア国境で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車輌16輌を攻撃、破壊し、戦闘員10人を殺害したと発表した。

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス県では、パレスチナ自治政府(危機管理内閣)のアフマド・マジュダラーニー労働大臣がAFP(2月27日付)に対して、ヤルムーク区のパレスチナ難民キャンプの状況に関して「昨晩から今朝にかけて重要な二つの進展があった。すなわち、パレスチナ諸派からなる武装・非武装の部隊がキャンプに入り、キャンプ西部の治安維持のために展開した…。またキャンプ中心部につながる主要道路が開通し、緊急治療が必要な167人が搬送された」と述べた。

またマジュダラーニー労働大臣によると、UNRWAの人道支援物資がキャンプ内で配給されたという。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(2月27日付)によると、タッル・マアルーフ町で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団が、コーラン暗誦学校、ハズナウィー家(著名なクルド人ウラマーの家系でナクシュバンディー教団)廟などを自爆攻撃などで破壊した。

ARA News(2月27日付)によると、この襲撃により、タッル・マアルーフ町はダーイシュに制圧され、ほとんどの住民が避難した。

これに関して、シリア・クルド国民評議会は声明を出し、ダーイシュによるタッル・マアルーフ町襲撃・占拠を非難した。

ARA News, February 27, 2014
ARA News, February 27, 2014

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(2月27日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州の司令官の一人、アブー・バクル・フラーティー氏が県東部での戦闘で負傷し、戦死した。

フラーティー氏はダーイシュ治安委員会幹部でもあった。

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ダマスカス郊外県では、『ワタン』(2月27日付)によると、カラムーン地方ヤブルード市一帯で作戦を続行する軍部隊が、「ヤブルード市に面する二つの丘を制圧したのを受け、同市およびその周辺にゆっくりと進軍するための新たな計画実行の準備」を始めた。

これに関してAFP(2月27日付)は、治安筋の話として、軍によるカラムーン地方での作戦は漸進的な成果を上げており、ヤブルード市周辺の丘陵部は軍が制圧、反体制武装集団の兵站路も、そのほとんどが軍によって制圧されるか、交戦状態にあると伝えた。

SANA(2月27日付)によると、ヤブルード市で、軍がフィラース・ファウワーズ・カースィム氏ら多数の「テロリスト」を殺害した。

カースィム氏は、車爆弾によるテロの責任者だという。

また、ヤブルード市郊外、マシュラファ村、リーマー農場、ジャブアディーン町、サルハ市、ダーライヤー市、ムライハ市郊外、アドラー市旧市街、サイドナーヤー中央刑務所東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、SANAによると、ブカイン市、マダーヤー町で投降した反体制活動家350人と、ダーライヤーで投降した反体制活動家82人の合わせて432人が釈放された。

SANA, February 27, 2014
SANA, February 27, 2014

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ヒムス県では、タラール・バラーズィー県知事が、ヒムス市旧市街からの住民退避に伴い一時身柄拘束されていた男性のうち50人が釈放されたと発表した。

『ハヤート』(2月28日付)によると、一時身柄拘束されていた15歳から55歳の男性の数は522人で、うち431人が釈放された。

バラーズィー県知事によると、現在も身柄拘束中の91人のうち、47人が兵役逃れ、9人が軍からの脱走の容疑で聴取を受けているという。

なおヒムス市旧市街から退避した住民の数は1,400人に達するという。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス市アクラマ地区(アラウィー派が多い地区)で、車爆弾ないしは迫撃砲弾着弾によると思われる爆発が起こり、3人が死亡、9人が負傷した。

またヒムス市ワアル地区で、軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃した。

他方、SANA(2月27日付)によると、ジュッブ・ジャッラーフ町、マスウーディーヤ村、ハーリディーヤ村・ダール・カビーラ村間、ラスタン市、ハワーシュ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(2月28日付)によると、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区を軍が空爆、イザーア地区では、軍とジハード主義武装集団と交戦した。

またシャイフ・ナッジャール市、アレッポ国際空港守備にあたる第80旅団基地近くで、ジハード主義武装集団が軍、国防隊、ヒズブッラーの拠点を砲撃、交戦した。

これに対し、軍は、アブティーン村のガソリン・スタンドを空爆した。

一方、SANA(2月27日付)によると、アレッポ市アンサーリー地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、カッラーサ地区、ハーン・アサル村、ファーフィーン村、フライターン市、アウラム・クブラー町、クワイリス村、アルバイド村、ジュダイダ村、アレッポ中央刑務所周辺、アイン・ジャマージマ村、シャリーア村、ジャービリーヤ村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ナイラブ航空基地近くで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(2月27日付)によると、フール村、ハッジャ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(2月27日付)によると、ウカイリバート町一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(2月27日付)によると、ジスリー村、ラスーム・バルガシャ村、マタッラ村、ダルアー県旧税関地区、ヨルダン通りで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(2月27日付)によると、カストゥーン村、カフルターター村、マアッルバリート村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014、al-Watan, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:シリア政府の動き

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、OPCW・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補とダマスカスで会談し、化学兵器廃棄プロセスの進捗状況などについて協議した。

SANA(2月27日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は「廃棄プロセスが政治化されず、また治安状況が守られることを勘案しつつ、シリアは国連安保理決議第2118号を遵守する」ことを確認した。

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SANA(2月27日付)によると、ダイル・ザウル市ユーフラテス大学の学生が市内文学部で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモ行進を行った。

SANA, February 27, 2014
SANA, February 27, 2014

またヒムス市ダイル・バアルバ地区でも同様のデモが行われ、多数の市民が参加した。

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月27日のシリア情勢:反体制勢力の動き

西クルディスタン移行期民政局執行評議会(コバネ)のアンワル・ムスリム議長は、大学生らと会合を開き、1、2年次の学生を対象とした短期大学の設置などについて協議、意見を交換したと発表した。

ARA News(2月27日付)が伝えた。

ARA News, February 27, 2014
ARA News, February 27, 2014

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民主的変革諸勢力国民調整委員会は、2014年1月19日時点でテロ法廷で立件された事件が822件に達すると発表した。

また2014年初めの時点で、テロ法廷で裁判手続き中の事件は1万2,413件にのぼるという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は、26日のダマスカス郊外県東グータ地方で軍によるシャームの民のヌスラ戦線戦闘員らの要撃・殺害に関して、「テロ組織であるヒズブッラーの支援を受けたアサド軍が民間人に対して行った…血塗られた虐殺」と非難し、国連、国際機関に対して真相調査を呼びかけた。

連立によると、「虐殺から逃れた人々は、犠牲者が民間人だったと述べている…。175人以上の東グータ地方住民は、軍の包囲を逃れようとしていた」のだという。

この主張は26日に「東グータ統一人権局」が発表した声明の内容を踏襲している。

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ダイル・ザウル県、ラッカ県、ハサカ県で活動するとされる複数の反体制武装集団がビデオ声明を出し、「ハック軍」を結成すると発表した。

Kull-na Shuraka', February 27, 2014
Kull-na Shuraka’, February 27, 2014

ハック軍に参加した武装集団は以下の通り:

ダイル・ザウル県

  • 第一歩兵旅団
  • ハムザ旅団
  • 使徒の険旅団
  • タービヤ殉教者旅団

ラッカ県

  • サッファイン殉教者旅団
  • 特殊任務大隊
  • 第516旅団
  • 第101大隊

ハサカ県

  • ハムザ旅団
  • イスラームの光旅団
  • サフワ旅団
  • ハック・ハーシミー旅団
  • リヤード・ファーディル旅団

ラッカ県タブカ市

  • イッザト・リッラー旅団
  • イスラームの光大隊

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

「東グータ統一人権局」を名乗る組織が声明を出し、26日の軍によるダマスカス郊外県東グータ地方でのジハード主義武装集団要撃と戦闘員175人の殺害に関して、殺害されたのが軍の包囲を逃れようとしていた市民だったと発表した。

Kull-na Shuraka', February 27, 2014
Kull-na Shuraka’, February 27, 2014

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アブー・アマーラ特殊任務連帯は声明を出し、アレッポ市内で行われていた「バアス党のシャッビーハ」の葬儀を襲撃し、「シャッビーハ」5人をさらに殺害したと発表した。

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クッルナー・シュラカー(2月27日付)によると、アレッポ・シャリーア委員会は、市民による無許可の武器携帯を禁じる布告を発した。

Kull-na Shuraka’, February 26, 2014などをもとに作成。

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最新論考「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情」(e-World)

青山弘之「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情(特集II・シリアの隘路)」

e-World、2014年2月26日号 https://janet.jw.jiji.com/

■シリア政府に有利な戦況
■⾃国出⾝活動家の帰還恐れる⻄欧諸国

シリアでの紛争解決に向けた政府とシリア国⺠連合による初の直接和平交渉「ジュネーブ2会議」が、1⽉22⽇から2⽉15⽇にかけてスイスで開催された。・・・

2014年2月26日のシリア情勢:諸外国の動き

バーレーン内務省は、国営通信を通じて声明を出し、シリア情勢に関して「バーレーン国民がシリアに向かい、同地での戦闘行為に関与している」としたうえで「こうした行為に関与したすべての者に対して、勧誘者、参加者を問わず必要な法的措置を講じる」と発表した。

『ハヤート』(2月27日付)によると、バーレーンの法律では、国外に拠点を置く組織に加わり、テロ活動、ないしはその教練に関与した者には最高で禁固5年の実刑が科せられる。

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ドイツ内務省の連邦憲法擁護庁(BfV)のハンズ=ゲオルク・マーセン長官は、シリアでの戦闘に参加したドイツ人12人が帰国し、ドイツ国内の治安への脅威となっていることを明らかにした。

マーセン長官によると、300人以上のドイツ人がシリアの戦闘員に参加しており、うち20人以上はすでに死亡しているという。

ロイター通信(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:イラクの動き

ヌーリー・マーリキー首相は「ラマーディー市は軍事作戦実行中に避難していた住民を受け入れる用意ができた」と発表し、「アンバール県、ニナワ県、スライマーン・ベーク地方で治安機関は大いなる進軍を実現した」と述べ、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦の成果を誇示した。

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イラキー・ニュース(2月26日付)によると、ニナワ県作戦司令部がイラク空軍との連携のもと、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の爆弾製造基地など15カ所を破壊し、複数の戦闘員を殺傷した。

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『ハヤート』(2月27日付)によると、ディヤーラー県で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、同県のアミールとその副官を殺害し、6人の戦闘員を逮捕した。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーは声明を出し、24日晩に行われたとされるイスラエル軍による空爆に関して、「抵抗運動はベカーア高原のジャンター地方近くへの空爆に報復するべく、適切な時期と場所を選ぶだろう…。この攻撃は抵抗運動の報復なしには済まされない」と発表し、空爆があったことを認めた。

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NNA(2月26日付)などによると、ベカーア県バアルベック郡マシュルーア・カーア地区で軍治安当局がシャームの民のヌスラ戦線の司令官の一人ニダール・スワイダーン氏を逮捕した。

スワイダーン氏は、ベイルート県コルニーシュ・マズラア地区にあるイスラーム系団体のタクワー協会の幹部で、シリア・レバノン国境地帯でのヌスラ戦線の活動を指揮していたという。

またMTV(2月26日付)によると、スワイダーン氏逮捕と合わせて、ベイルート県コルニーシュ・マズラア地区でタクワー協会の別の幹部アブー・ウマイル・ヒムスィー氏と、アブドゥッラー・アッザーム大隊のナーイム・アッバース氏にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)からの資金2万ドルを渡したとされるウマル・ジュワーイナ氏も逮捕された。

タクワー協会は、トリポリ市のサラフィー主義者イスラーム・シャッハール氏に近いアブド・アラウィーヤ氏が運営する団体。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、MTV, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、SANA(2月26日付)によると、東グータ地方のナシャービーヤ町・マイダアー町・アドラー市工業団地地区・ドゥマイル市・ビイル・カサブ地区回廊で、軍がシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム旅団を要撃し、サウジ人、カタール人、チェチェン人などを含む175人以上の戦闘員を殺傷した。

この戦闘は、東グータ地方への「テロリスト」の潜入を阻止するために行われた作戦の一環だという。

これに関して、シリア人権監視団は、ウタイバ村・マイダアー町間で軍とヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団を要撃し、「イスラーム主義武装集団戦闘員が少なくとも70人死亡し、89人との連絡がとれなくなっており、死亡した模様だ」と発表した。

またシリア革命総合委員会のアーミル・カラムーニー報道官は、「革命家」が25日にヤブルード市周辺の軍の拠点複数カ所を攻撃し、150人以上の軍兵士とヒズブッラー戦闘員を殺害していたと主張した。

このほか、SANAによると、マシュラファ村北西部、リーマー農場、アタバ市、タラール・クーア・ハラス、ダーライヤー市、アルバイン市、ザマルカー町、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ヤブルード市、タルフィーター村など、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ヌスラ戦線、イスラーム戦線などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦し、後者の戦闘員4人が死亡、また軍が同市周辺を砲撃・空爆した。

他方、クッルナー・シュラカー(2月26日付)などによると、タッル市商業高等学校校長で国民和解委員会メンバーのスライマーン・サルアス氏が、何者かに頭を銃で撃たれて殺害され、タッル市で遺体が発見された。

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ダマスカス県では、SANA(2月26日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、『ハヤート』(2月27日付)は、複数のパレスチナ消息筋の話として、ダマスカス県ヤルムーク区内で、ファタハが反体制武装集団と同地区内で治安維持活動にあたる合同治安部隊の結成に向けた交渉を行っていると報じた。

同報道によると、この合同部隊は280人の戦闘員からなっており、ファタハは、アサド政権と良好な関係にあるPFLP-GCとヤルムーク区の支配権をめぐって「激しい競争」を行っているのだという。

ヤルムーク区の反体制武装集団は約1,500人からなり、うち300人がシャームの民のヌスラ戦線、70人がイブン・タイミーヤ大隊、200人がアクナーフ・ムカッダス大隊の戦闘員だという。

なお、ヤルムーク区では、2月22日にハマースを除くパレスチナ諸派の使節団50人が地区内での武装解除の状況を確認する作業を行う一方、人道支援物資の流出を防ぐため、ヤルムーク区とダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市、タダームン区の境界に諸派合同治安部隊が展開した(https://syriaarabspring.info/wp/?p=3897)。

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アレッポ県では、SANA(2月26日付)によると、アレッポ市サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、ハッダーディーン地区、ムスリミーヤ村、ワディーヒー村、畜産農場地区、シャイフ・ナッジャール市および同工業団地地区、自由貿易地区、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月26日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、マリーイーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、アッバース大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ムーカンブー地区で、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供1人を含む市民4人が死亡した。

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イドリブ県では、SANA(2月26日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、タラブ村、マジュダリヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(2月26日付)によると、シャフルーラ村、ラウダ村、ザーヒヤ村、スーダ村、ダブラ村、ドゥーリーン村、マルジュ・フーハ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人、リビア人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(2月26日付)によると、ダルアー市ヨルダン通り、技術研究所周辺、ジャフラ村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(2月26日付)が、民主統一党人民防衛隊によって制圧されたタッル・タムル町での「平穏」に乗じて、窃盗団による犯罪(商店などへの強盗)が横行し、アサーイシュが事態への対処に尽力している、と報じた。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:シリア政府の動き

アサド大統領はイラン・シューラー議会(国会)のアラーッディーン・ボルージェルディー国家安全保障外交委員長が団長を務めるイラン使節団とダマスカスで会談し、二国間関係やシリア情勢について協議した。

SANA(2月26日付)によると、アサド大統領は会談で、地域各国の協力が過激派やテロに対抗するうえでの基礎をなすとしたうえで、地域諸国およびその友好国の国会の連携の重要性を強調した。

SANA, February 26, 2014
SANA, February 26, 2014

またアサド大統領は、イランによるシリアへの全面支援を高く評価する一方、イランによる核快活プロジェクト実現が同国の主権と自決権を強化する効果をもたらすだろうとの見方を示したという。

これに対して、ボルージェルディー国家安全保障外交委員長は、「思想面、活動面での抵抗運動の最前線」をなすシリアへの全面支援を確認し、帝国主義列強の対決におけるシリア国民の成功がシリア史だけでなく地域全体の諸国民の未来における転換点になるだろうと述べたという。

大統領との会談後、ボルージェルディー国家安全保障外交委員長ら一行は、ワーイル・ハルキー首相、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣らと会談し、二国間通商関係、ジュネーブ2会議などへの対応について協議した。

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SANA(2月26日付)によると、ダマスカス郊外県のダイル・アリー町、アルトゥーズ町、ジュダイダト・アルトゥーズ町、ダルアー県のサナマイン市で、軍による「テロとの戦い」への支持を表明するデモが行われ、各会場に数千人の市民が参加した。

SANA, February 26, 2014
SANA, February 26, 2014

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イスラーム戦線のザフラーン・アッルーシュ司令官は、フッラー・チャンネル(2月26日付)のインタビュー(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=XnNpKvt6feo)に応じ、シリア国内の反体制武装集団どうしの戦闘は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の組織の間で行われているだけで、ダーイシュ以外の武装集団間での衝突は存在しないと断じた。

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アッルーシュ司令官は、ダーイシュがほかの組織に自らの支配を押しつけ、忠誠を誓わせようとしていると非難したうえで、その事実上の司令官が「イランのパスポートを所持したハッジー・バクルを名乗る人物(大佐)」で、アレッポ県ジャラーブルス市のアミールがシリアの共和国護衛隊の中尉だと主張した。

一方、ダーイシュによる市民や反体制武装集団への背教宣告については、シリア北部に密入国したジョン・マケイン米上院議員と面会した北の嵐旅団に代表されるすべての組織、人物に背教宣告を下したと言った例を示した。

さらに、ダーイシュの外国人戦闘員(ムハージリーン)については、ダーイシュを離反するよう呼びかけ、見ず知らずの人物に従ってはならないと警鐘を鳴らした。

最後に、アッルーシュ司令官は、ジャズィーラの討論番組「イッティジャーフ・ムアーキス」の名物司会者でシリア人のファイサル・カースィム氏をまねるかのように、「ダーイシュはなぜ虐殺を犯すのか…? 政府軍はなぜダーイシュの拠点への砲撃を停止しているのか…? ダーイシュの司令官はなぜ無名のイラク人なのか?」といった自問を繰り返した。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏は声明を出し、ラッカ州(ウィラーヤト・ラッカ)の「キリスト教徒の生命、財産、教会などの安全を約束する」と発表した。

声明によると、「修道院、教会…を建設せず…、十字架を見せず…、ミサに際して拡声器を使用せず…、イスラーム国家にいかなる敵対行為を行わないこと」が条件になるという。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)司令官の一人アブー・アブドゥッラー・アフガーニー氏はSNSを通じて声明を出し、戦闘停止の最後通告を出したシャームの民のヌスラ戦線指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏の声明に対し「死によって悟らないよう、悟るべきだ。すべてのイスラーム教徒が建設を望むイスラーム国家の夢を試すな…。ジャウラーニー師よ、あなたはイラクでのジハードを裏切るためにジハードの道を進み始めたのか?」と述べ、撤回を求めた。

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民主統一党人民防衛隊総司令部は声明を出し、西クルディスタン移行期民政局における「軍事掃討作戦」を終了し、「合法的な自衛権に則った自衛活動」に活動を限定すると発表した。

ARA News, February 26, 2014
ARA News, February 26, 2014

人民防衛隊は声明で「民主的自治機関の高官とジャズィーラ地方の防衛委員会(国防省)顧問の指示に従い、人民防衛隊(YPG)は三地域(ジャズィーラー、コバネ、アフリーン)、およびクルド人が暮らすアレッポ、ラッカ各地で、軍事掃討作戦を停止し、合法的な自衛権に則った自衛活動を行うことを遵守する」と発表した。

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シリア人権監視団は、1月3日に本格化したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の反体制武装集団と戦闘による死者数が、2月25日深夜の段階で約3,300人に達していると発表した。

同監視団によると、アレッポ県、イドリブ県、ラッカ県、ハマー県、ダイル・ザウル県、ヒムス県、ハサカ県での両者の戦闘により、ダーイシュの戦闘員924人(うち自爆は34人、処刑されたのは54人)、それ以外のジハード主義武装集団戦闘員1,380人(うち処刑されたのは128人)、民間人259人が死亡しているという。

AFP, February 26, 2014、Alhurra, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:国内の暴力(追記2)

アレッポ県アイン・アラブ市(コバネ市)では、ARA(2月27日付)によると、シリア・クルド民主党(アル・パールティ)ナスルッディーン・イブラーヒーム派の党事務所に掲げられていたクルドの旗と委任統治領シリアの旗が何者かによって燃やされた。

ARA News, February 27, 2014をもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ダマスカス郊外県では、SANA(2月26日付)によると、東グータ地方のナシャービーヤ町・マイダアー町・アドラー市工業団地地区・ドゥマイル市・ビイル・カサブ地区回廊で、軍がシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム旅団を要撃し、サウジ人、カタール人、チェチェン人などを含む175人以上の戦闘員を殺傷した。

この戦闘は、東グータ地方への「テロリスト」の潜入を阻止するために行われた作戦の一環だという。

これに関して、シリア人権監視団は、ウタイバ村・マイダアー町間で軍とヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団を要撃し、「イスラーム主義武装集団戦闘員が少なくとも70人死亡し、89人との連絡がとれなくなっており、死亡した模様だ」と発表した。

またシリア革命総合委員会のアーミル・カラムーニー報道官は、「革命家」が25日にヤブルード市周辺の軍の拠点複数カ所を攻撃し、150人以上の軍兵士とヒズブッラー戦闘員を殺害していたと主張した。

このほか、SANAによると、マシュラファ村北西部、リーマー農場、アタバ市、タラール・クーア・ハラス、ダーライヤー市、アルバイン市、ザマルカー町、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ヤブルード市、タルフィーター村など、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ヌスラ戦線、イスラーム戦線などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦し、後者の戦闘員4人が死亡、また軍が同市周辺を砲撃・空爆した。

他方、クッルナー・シュラカー(2月26日付)などによると、タッル市商業高等学校校長で国民和解委員会メンバーのスライマーン・サルアス氏が、何者かに頭を銃で撃たれて殺害され、タッル市で遺体が発見された。

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民主統一党人民防衛隊総司令部は声明を出し、西クルディスタン移行期民政局における「軍事掃討作戦」を終了し、「合法的な自衛権に則った自衛活動」に活動を限定すると発表した。

人民防衛隊は声明で「民主的自治機関の高官とジャズィーラ地方の防衛委員会(国防省)顧問の指示に従い、人民防衛隊(YPG)は三地域(ジャズィーラー、コバネ、アフリーン)、およびクルド人が暮らすアレッポ、ラッカ各地で、軍事掃討作戦を停止し、合法的な自衛権に則った自衛活動を行うことを遵守する」と発表した。

ARA News, February 26, 2014
ARA News, February 26, 2014

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ダマスカス県では、SANA(2月26日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、『ハヤート』(2月27日付)は、複数のパレスチナ消息筋の話として、ダマスカス県ヤルムーク区内で、ファタハが反体制武装集団と同地区内で治安維持活動にあたる合同治安部隊の結成に向けた交渉を行っていると報じた。

同報道によると、この合同部隊は280人の戦闘員からなっており、ファタハは、アサド政権と良好な関係にあるPFLP-GCとヤルムーク区の支配権をめぐって「激しい競争」を行っているのだという。

ヤルムーク区の反体制武装集団は約1,500人からなり、うち300人がシャームの民のヌスラ戦線、70人がイブン・タイミーヤ大隊、200人がアクナーフ・ムカッダス大隊の戦闘員だという。

なお、ヤルムーク区では、2月22日にハマースを除くパレスチナ諸派の使節団50人が地区内での武装解除の状況を確認する作業を行う一方、人道支援物資の流出を防ぐため、ヤルムーク区とダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市、タダームン区の境界に諸派合同治安部隊が展開した(https://syriaarabspring.info/wp/?p=3897)。

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アレッポ県では、SANA(2月26日付)によると、アレッポ市サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、ハッダーディーン地区、ムスリミーヤ村、ワディーヒー村、畜産農場地区、シャイフ・ナッジャール市および同工業団地地区、自由貿易地区、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月26日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、マリーイーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、アッバース大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ムーカンブー地区で、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供1人を含む市民4人が死亡した

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イドリブ県では、SANA(2月26日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、タラブ村、マジュダリヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(2月26日付)によると、シャフルーラ村、ラウダ村、ザーヒヤ村、スーダ村、ダブラ村、ドゥーリーン村、マルジュ・フーハ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人、リビア人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(2月26日付)によると、ダルアー市ヨルダン通り、技術研究所周辺、ジャフラ村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(2月26日付)が、民主統一党人民防衛隊によって制圧されたタッル・タムル町での「平穏」に乗じて、窃盗団による犯罪(商店などへの強盗)が横行し、アサーイシュが事態への対処に尽力している、と報じた。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月26日付)は、ヨルダン政府が24日からラムサー地方とシリアのダルアー県の間のすべての違法な国境通行所の閉鎖に着手し、シリア人避難民の流入を阻止し始めたと報じた。

ヨルダン軍消息筋によると、これにより、シリアからの避難民は、反体制武装集団がその大部分を占拠するダルアー県ではなく、シリア政府の支配下にあるスワイダー県からヨルダン領内のラッバーア・サルハーン村、ルワイシド村経由での移動を求められることになるという。

これに関して、ムハンマド・ムーマニー国務大臣(内閣報道官)は『ハヤート』(2月26日付)に、「いかなる国境閉鎖も治安上の理由による…。我々は引き続き門戸開放政策に沿って対処するが、国家安全保障への脅威を許すことはない」と述べた。

またムーマニー大臣は「我々が避難民に対して門戸を閉ざすというのは不正確だ。我々は実際のところ、適切だと考える通行所を経由した移動を調整しているのだ…。避難民受け入れに同意することは、我々は彼らの避難の背景を特定・特定しないことを意味しない。昨日、我々は王国への大量の武器装備の密輸を阻止した。最近、こうした試みを阻止している」と付言した。

一方、ダルアー県のタッル・シハーブ町で活動する「自由シリア軍」司令官によると、同県対ヨルダン国境地域での戦闘激化により、周辺地域からタッル・シハーブ町への避難民は急増し、数千人に達しているという。

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、エルサレムを訪問したドイツのアンゲラ・メルケル首相と会談した。

会談後の共同記者会見で、ネタニヤフ首相は「我々は、イスラエルの安全保障を守るため、必要なあらゆることを行う」と述べた。

しかし、対シリア・レバノン国境に対して行われたとされる空爆については「我々は何をして、何をしないかは言わない」と明言を避けた。

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『ハヤート』(2月26日付)は、サウジアラビアのアブドゥッラー国王の指示のもと、ムハンマド・ビン・ナーイフ内務大臣主催のもと、シリアの子供たちとの連帯を求めるキャンペーンが開催された。

またサウジアラビアのアブドゥッラー・ムアッリミー国連大使は国連総会で、「化学兵器使用、「樽爆弾」による民間人への空爆、テロ犯罪といったシリア政府の犯罪を制裁するための明確な姿勢」を示すことを求めた。

なお、これに対して、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は「サウジアラビア、カタール、トルコなどの政府がシリアのテロを支援している…。これらの国は火に油を注いでいる」と反論、国連総会に「サウジアラビアとカタールの支配体制が温床となっているテロによってもたらされた結果を学ぶべきだ」と主張した。

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カタールのハーリド・アティーヤ首相は、シリア情勢に関して、シリア政府が「戦争犯罪を犯している…。重罪人たちを国際刑事裁判所に訴追しなければならない」と非難した。

アティーヤ首相は、アサド政権による行為を「国際法への最大の脅威」と評したが、シリア国内でテロ活動を続けるアル=カーイダ系組織への一部諸外国の支援については言及しなかった。

『ハヤート』(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(2月25日付)は、治安筋の話として、アンバール県ラマーディー市で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員13人を殺害、2人を逮捕した。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:レバノンの動き

UNICEFは、2013年10月から11月にかけてレバノン国内で行ったシリア避難民に関する調査で、約2,000人が飢餓状態にあると発表した。

ナハールネット(2月25日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ナッカーリーン村、タッラト・シャイフ・ユースフ、アレッポ国際空港を防衛する第80旅団基地周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

またシャイフ・ナッジャール市工業団地地区周辺でも、軍、国防隊がヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、ムジャーヒディーン軍などと交戦した。

一方、SANA(2月25日付)によると、アレッポ市バニー・ザイド地区、シャイフ・ヒドル地区、ハナーヌー地区、ラーシディーン地区、スッカリー地区、ブスターン・カスル地区、シャイフ・サイード地区、シリアテル地区、工業団地地区、自由貿易地区、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区を軍が砲撃する一方、カーブーン区で軍とジハード主義武装集団が交戦し、武装集団戦闘員1人が死亡した。

一方、SANA(2月25日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またザバダーニー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(2月25日付)によると、リーマー農場および周辺の丘陵地帯、マシュラファ村西部、ヤブルード市周辺、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、アドラー市旧市街、アルバイン市、ムライハ市、アーリヤ農場、ハラスター市警察病院東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラスター市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、2人が負傷した。

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ラッカ県では、Syria-News(2月25日付)によると、ラッカ市内で、「自由シリア軍」がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州(ウィラーヤト・ラッカ)の副アミールのアブー・ハムザ・トゥーニスィー氏を爆殺した。

「自由シリア軍」はトゥーニスィー氏が乗っていた車に爆弾を仕掛け爆発させ、同情していた複数の戦闘員も殺害したという。

トゥーニスィー氏は、シャームの民のヌスラ戦線の元メンバーで、ダーイシュ・ラッカ州の結成に貢献した人物。

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ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は、ヒムス市旧市街からの市民退避に伴い一時身柄拘束されていた男性のうち58人が釈放されたと発表した。

SANA(2月25日付)が伝えた。

またSANAによると、ガースィビーヤト・ナイーム村、サラーム・シャルキー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県ではSANA(2月25日付)によると、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(2月25日付)によると、ナイラブ村近郊、アブー・ズフール航空基地周辺、ジバーブ・ハマド村、ナースィリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月25日付)によると、マリーイーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、Syria-news.com, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(2月25日付)は、アサド大統領が、バアス党ヒラール・ヒラール地域指導部副書記長、ジャマール・カーディリー・ダマスカス支部書記長、バシャル・サッバーン・ダマスカス県知事ら、バアス党ダマスカス県支部の幹部らと会合を開いた、と報じた。

クッルナー・シュラカー(2月25日付)によると、アサド大統領は会合で「一部党員の離党・逃亡などを通じた事情プロセスにより、党は依然として強固である…。深刻な思想的真空があり、これはバアス党において大いなる脅威だ。加えて予想を超えた非愛国的な状態も生じている。我々はこれにどのように対処し、愛国的なありようを無意識に作り出すかを議論しなければならない」と述べた。

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SANA(2月25日付)によると、ダマスカス県サーリヒーヤ区のジュッバ公園で、軍による「テロとの戦い」とジュネーブ2会議支持を訴えるデモが実施され、数千人の市民、パレスチナ難民が参加した。

SANA, February 25, 2014
SANA, February 25, 2014

またダマスカス県マサーキン・バルザ地区でも同様のデモが行われ、住民やパレスチナ難民合わせて数千人が参加した。

さらにラタキア市、ラタキア県カルダーハ市、ヒムス県カルヤタイン市、バーニヤース市コルニーシュ地区でも同様のデモが実施され、市民数千人が参加した。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月25日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シャームの民のヌスラ戦線指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏は音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=xrCPYgsJsOQ)を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に、5日以内にシリア国内での戦闘停止に応じるよう最後通告を発し、これに応じない場合、武力によって掃討すると脅迫した。

ジャウラーニー氏は声明で、ダーイシュに対し、ウラマーの裁定に同意し、シリア国内での戦闘を停止するよう呼びかけるとともに、「我々はこの声明発表から5日間、あなたがたからの回答を待つ」と猶予期間を示し、「アッラーの裁定を拒否するのであれば…、イスラーム共同体は無知で敵意に満ちた考えを追及し、イラクからさえもこうした考えを排除することになろう」と警告した。

声明は、アレッポ市でのアブー・ハーリド・スーリー氏(シャーム自由人イスラーム運動)暗殺を受けたもの。

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タウヒード旅団と北の嵐旅団は共同声明を出し、アレッポ県の対トルコ国境地域で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討のための軍事作戦を開始すると宣言、同地域の住民に24時間以内に退避するよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka', February 25, 2014
Kull-na Shuraka’, February 25, 2014

住民退避が呼びかけられたのはアアザーズ市、ニヤーラ村、タッル・フサイン村、カフルガーン村。

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シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍が共同声明を出し、「アレッポおよび同郊外のシャームの民の合同司令室」の発足を宣言した。

Kull-na Shuraka', February 25, 2014
Kull-na Shuraka’, February 25, 2014

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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2014年2月24日のシリア情勢:国内の暴力(追記2)

クッルナー・シュラカー(2月25日付)は、「自由シリア軍」の複数の消息筋の情報として、アサド政権を支援するとされるイラク人民兵組織のズー・フィカール旅団の司令官ハイダル・ジャブーリー氏(イラク人)が殺害されたと報じた。

Kull-na Shuraka', February 25, 2014
Kull-na Shuraka’, February 25, 2014

Kull-na Shuraka’, February 25, 2014などをもとに作成。

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