ロシア・シリア両軍の一方的停戦により爆撃が停止するなか、反体制派はロシア軍の無人偵察機を撃墜(2019年8月31日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を発効した8月31日、シリア・ロシア軍の爆撃は記録されなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。

**

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より3人(民間人3人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士は0人、反体制武装集団戦闘員6人?)増えて4,102人となった。

うち、1,046人が民間人(女性185人、子供261人を含む)、1,391人がシリア軍兵士、1,665人が反体制武装集団戦闘員。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、タッフ村、ジャルジャナーズ町、ハーッス村、マアッラト・ハルマ村、ダイル・シャルキー村、カフルサジュナ村、ラカーヤー村、ウライニバ村、バーブーリーン村、ナキール村、ヒーシュ村、ウンム・ジャラール村を砲撃し、カフルナブル市で市民1人が死亡した。

これに対して、反体制武装集団はヒーシュ村近郊でロシア軍の無人偵察機を撃墜した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月31日付)によると、無人偵察機はヒーシュ村に近いルブウ・ジャウ村に墜落した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がジューリーン村一帯のシリア軍に対して砲撃を行った。

一方、SANA(8月31日付)によると、シリア軍がラターミナ町で、反体制武装集団によって殺害された市民を埋葬したと思われる集団墓地を発見、遺体10体を回収した。

**

ダルアー県では、HFL(8月31日付)によると、東カラク村と東ガーリヤ村を結ぶ街道で空軍情報部が乗ったバスが何者かの襲撃を受け、複数人が死傷した。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、HFL, August 31, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 31, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから960人、ヨルダンから1,188人の難民が帰国、避難民2人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月31日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月31日付)を公開し、8月30日に難民2,148人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは960人(うち女性288人、子供490人)、ヨルダンから帰国したのは1,188人(うち女性356人、子供606人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は379,355人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者120,378人(うち女性36,270人、子ども61,319人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者258,977人(うち女性77,727人、子ども132,066人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 608,635人(うち女性182,655人、子供310,307人)となった。

**

一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,282人(うち女性10,924人、子供16,200人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,878人(うち女性393,483人、子供659,966人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーのナスルッラー書記長「イスラエルは自らが行う攻撃の代償を払わねばならない」(2019年8月31日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はアーシューラーに合わせて、マナール・チャンネル(8月31日付)を通じてテレビ演説を行い、8月24日のダマスカス郊外県アクラバー町一帯へのイスラエル軍戦闘機によるミサイル攻撃や25日の無人航空機による首都ベイルート郊外ダーヒヤ地区への攻撃など、イスラエルの最近の挑発行為に関して、「こうした行為は容認できず、イスラエルは自らが行う攻撃の代償を払わねばならない。いかなる脅威、脅迫を受けようとも、レジスタンスの報復は阻止されない」と述べ、最近のイスラエル軍による攻撃への報復を約束した。

ナスルッラー書記長はまた、「こうした攻撃への最初の報復は、「無人航空機撃墜」という見出しの新たな段階の始まりになるだろう。なぜなら、重要なのは、我々は敵に、「お前たちはレバノン領空で安心していられず、お前たちに対して開かれていない」と伝えることにあるからだ」と強調した。

**

NNA(8月31日付)は、イスラエル軍が占領下のガジャル村、シャブアー農場一帯(ナバティーヤ県)で発光弾約30発を発射、重火器を発射した。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、NNA, September 1, 2019、Qanat al-Manar, September 1, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア・シリア両軍の一方的停戦により爆撃が停止するなか、米軍はイドリブ県のアル=カーイダ系組織の拠点を爆撃し、民間人1人を含む2人を殺害、女性と子供を含む20人を負傷させる(2019年8月31日)

米中央軍のアール・ブラウン報道官(中佐)は、米軍がイドリブ県にあるアル=カーイダの施設を爆撃したと発表した。

ブラウン報道によると、爆撃は、米国およびその関係国の国民や無垢の市民に対する攻撃に関与してきたシリアのアル=カーイダの幹部を狙ったもので、複数の軍消息筋によると、攻撃は、イスラーム国に対する「テロとの戦い」を行う有志連合の米軍航空機が行い、カファルヤー町近郊の2階建てのビルを標的としたという。

このビルは、イドリブ県で活動を続けるアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードのイスラーム法教育施設で、戦闘員のほかに、その家族、そしてイドリブ県南部での戦闘を避けて避難してきた住民が身を寄せていたという。

またイドリブ県の複数の医療筋によると、この爆撃で民間人1人を含む2人が死亡、女性と子供を含む20人が負傷したという。

ロイター通信(8月31日付)が伝えた。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、シーラーワー町近郊(アレッポ県)を砲撃(2019年8月31日)

アレッポ県では、ANHA(8月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、シーラーワー町近郊のバーシャムラ村、クワンディー・マーズィン村を砲撃した。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーは首都ベイルート郊外に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡す(2019年8月30日)

マナール・チャンネル(8月30日付)は、25日に首都ベイルート郊外のダーヒヤ地区に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡したと伝えた。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Qanat al-Manar, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ国境に面するバーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所でロシア・シリア両軍の攻撃を非難するデモが発生、参加者の一部がトルコ領内に入り、憲兵隊が強制排除(2019年8月30日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月30日付)などによると、トルコ国境に面するバーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所で、金曜日の集団礼拝後にシリア・ロシア両軍による民間人への爆撃を非難し、国際社会やトルコに対して攻撃を停止させるために行動するよう求めるデモが発生し、数千人が参加した。

デモ参加者の一部は通行所を突破し、トルコ領内に入り、トルコ軍の装甲車を捕獲するなどしたが、トルコ軍憲兵隊が介入し、催涙ガスを発射するなどして強制排除した。

**

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所で発生した、シリア・ロシア両軍による民間人への爆撃の停止を求めるデモに関して、金曜日の集団礼拝後に「イドリブ県の情勢は受け入れられない。我々は我が国の国益を守るためあらゆる措置を講じる」と述べた。

エルドアン大統領は「イドリブ県から難民が新たに大挙している。同地で敵対的な行為が続いているためで、難民の波はトルコに向かって動き始めた」と述べる一方、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯に設置されたトルコ軍の監視所について「我々の第9、10監視所が攻撃された。この問題についてロシアのヴラジミール・プーチン大統領と議論し、必要な警告を行った」と付言した。

アナトリア通信(8月30日付)が伝えた。

AFP, August 30, 2019、Anadolu Ajansı, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア・シリア両軍は8月31日に午前6時から緊張緩和地帯第1ゾーンで一方的停戦を発効すると発表(2019年8月30日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センタは声明を出し、8月31日午前6時からイドリブ県、ラタキア県北東部、ハマー県南西部、アレッポ県南部に拡がる緊張緩和地帯第1ゾーンで一方的停戦を発効すると発表した。

一方的停戦は、「事態の安定化を実現するため」だという。

**

また、シリア軍筋も、SANA(8月30日付)に対して、「テロリストによるいかなる違反に対しても報復権を留保する」としたうえで、31日早朝から一方的停戦を発効すると発表した。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アフリーン解放軍団が声明を出しトルコ占領下のアフリーン市、バーブ市近郊で反体制武装集団拠点を攻撃し、少なくとも8人を殺害したと発表(2019年8月30日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、28日と29日にトルコ占領下のアフリーン市フィーラート通り、バーブ市近郊のダーガルバーシュ村で反体制武装集団(スルターン・ムラード師団、ハムザ師団)の拠点を攻撃し、戦闘員少なくとも8人を殺害したと発表した。

ANHA(8月30日付)が伝えた。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との交戦の末、イドリブ県南部のタマーニア町一帯を新たに制圧(2019年8月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから129日目を迎えた8月30日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は86回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」58発を投下、ロシア軍も42回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は500発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より49人(民間人4人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員40人)増えて4,099人となった。

うち、1,043人が民間人(女性185人、子供260人を含む)、1,391人がシリア軍兵士、1,659人が反体制武装集団戦闘員。

**

イドリブ県では、SANA(8月30日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、(大)フワイン村、グバール丘、サキーヤート村、サキーヤート丘、タマーニア町および同地東西に拡がる農場、トゥルキー丘、サイイド・アリー丘、サイイド・ジャアファル丘を制圧した。

https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2019/08/اااا-660×330.jpg

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・スブル村、タッフ村、マアッル・シャマーリーン村、ガドファ村、ウンム・ジャラール村、タフターヤー村、バービーラー村、ジャルジャナーズ町、カフルナブル市、アブー・マッキー村、カフルバッティーフ村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村を爆撃するとともに、ヘリコプターでタッフ村、タッル・マンス村一帯、マアッル・シャマーリーン村、ハルバ村、スィフヤーン村、マアッラト・ヌウマーン市東部に「樽爆弾」を投下し、カフルナブル市で女性1人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がタッル・ジャアファル村、アーミリーヤ村、カフルサジュナ村、ウンム・ジャラール村、ジャルジャナーズ町一帯、ハーッス村、カフルナブル市、ファドファ村、ラッファ村を砲撃し、マアッラト・マーティル村で男性2人が死亡した。

ロシア軍もウンム・ジャラール村一帯、カフルバッティーフ村、バービーラー村、マアッラト・ヌウマーン市東部を爆撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でズィルバ村の医療センターを爆撃し、子供1人が死亡した。

ロシア軍もICARDA、アレッポ市ムハンディスィーン地区を爆撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北西部のガーブ平原の反体制派支配地域を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(アレッポ県11件、ラタキア県12件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を40件(イドリブ県23件、ハマー県14件、ラタキア県2件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから423人、ヨルダンから1,175人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月30日付)を公開し、8月29日に難民1,598人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは423人(うち女性599人、子供353人)、ヨルダンから帰国したのは1,175人(うち女性353人、子供599人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は377,207人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者119,418人(うち女性35,982人、子ども60,829人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者257,789人(うち女性77,371人、子ども131,460人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 606,487人(うち女性182,011人、子供309,211人)となった。

**

一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは8人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した8人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,280人(うち女性10,924人、子供16,200人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,876人(うち女性393,483人、子供659,966人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スハイル・ハサン准将指揮下の「トラ部隊」の名称が第25師団に変更し、共和国護衛隊の指揮下に(2019年8月29日)

政権に近い複数のメディアは、アブドゥッラー・アイユーブ国防大臣が、スハイル・ハサン准将指揮下のいわゆる「トラ部隊」の名称を第25師団に変更し、共和国護衛隊の指揮下に置いたと報じた。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月29日付)は、ロシアも同意しているというこの決定に対して、影響力低下を恐れたハサン准将が憤慨していると伝えている。

ハサン准将は、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領のシリアへの電撃訪問時にラタキア県フマイミーム航空基地で同大統領と面談するなど、ロシアが優遇していた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー県でシリア軍が相次いで襲撃を受け、3人が死亡(2019年8月29日)

ダルアー県では、HFL(8月29日付)によると、ジュライン村近くでシリア軍憲兵隊が乗った車が何者かに襲撃され、兵士3人が死亡した。

また、インヒル市近くにあるシリア軍治安機関の検問所も何者かの発砲を受けた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、HFL, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表「テロとの戦い」であっても300万人の市民を危険にさらすことがあってはならない」(2019年8月29日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、シリア情勢への対応について協議する国連安保理での会合で、ロシアとシリア政府によるイドリブ県への攻撃を批判した。

ペデルセン特別代表は「ジハード主義グループへの攻撃が止めらねばならない…。「テロとの戦い」であっても300万人の市民を危険にさらすことがあってはならず、国際人道法に従って保護される権利がある」と述べた。

国連安保理での会合は、ペデルセン特別代表が7月下旬に目を怪我したことで、2度にわたって中止されていた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領はティエリ・マリアニ欧州議会議員を団長とする「フランス国民の集い」使節団と会談(2019年8月29日)

アサド大統領はシリアを訪問中のティエリ・マリアニ欧州議会議員を団長とする「フランス国民の集い」(Rassemblement National français)の使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(8月29日付)によると、会談では、シリア国内での「テロとの戦い」の進捗などシリア情勢について意見を交わした。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ロシア軍はイドリブ県への爆撃を続け、民間人7人が死亡(2019年8月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから120日目を迎えた8月29日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」52発を投下、ロシア軍も50回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は700発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より54人(民間人7人(うち女性3人、子供1人)、シリア軍兵士18人、反体制武装集団戦闘員24人)増えて4,050人となった。

うち、1,039人が民間人(女性185人、子供259人を含む)、1,387人がシリア軍兵士、1,619人が反体制武装集団戦闘員。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でイドリブ市一帯、サラーキブ市、カンスフラ村、タッフ村、タマーニア町、ジャルジャナーズ町、ウンム・ジャラール村、マアッルシャムシャ村、マアッラト・ヌウマーン市東部一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでジャルジャナーズ町、タッフ村、タマーニア町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がマアッラト・ヌウマーン市東部一帯で反体制武装集団と交戦した。

ロシア軍もイドリブ市一帯、フワイン村一帯、タッフ村、タマーニア町、ビンニシュ市一帯、マアッルシャムシャ村、サルキーン東部、カンスフラ村を爆撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯で反体制武装集団と交戦、県南部および南東部の戦闘地域を砲撃した。

また、ロシア軍がカッバーナ村一帯を爆撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(ラタキア県15件、アレッポ県12件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を36件(イドリブ県18件、ハマー県16件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから478人、ヨルダンから1,062人の難民が帰国、避難民12人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月29日付)を公開し、8月28日に難民1,540人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは478人(うち女性143人、子供243人)、ヨルダンから帰国したのは1,062人(うち女性319人、子供542人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は375,609人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者118,995人(うち女性35,855人、子ども60,613人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者256,614人(うち女性77,018人、子ども130,861人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 604,889人(うち女性181,531人、子供308,396人)となった。

**

一方、国内避難民13人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは13人(うち女性3人、子供6人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した13人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,268人(うち女性10,924人、子供16,198人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,864人(うち女性393,486人、子供659,970人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 29, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノン軍は南部の領空を侵犯したイスラエル軍の無人航空機に対して迎撃を行う(2019年8月28日)

レバノン軍司令部は声明を出し、イスラエル軍の無人航空機1機が午後7時35分に占領下パレスチナ(イスラエル)からレバノン領空を侵犯し、ナバティーヤ県マルジャアユーン郡のウダイサ村一帯にあるレバノン軍の拠点複数カ所の上空を旋回、レバノン軍が迎撃し、これを駆逐したと発表した。

声明によると、その後しばらくして、イスラエル軍の別の無人航空機2機が今度は、ナバティーヤ県マルジャアユーン郡のカフルカラー村一帯上空を侵犯し、レバノン軍が1機を迎撃したという。

『ハヤート』(8月29日付)などが伝えた。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、al-Hayat, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はハマー県北西部のシール・マガール村近郊に設置されているトルコ軍の監視所一帯を爆撃(2019年8月28日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北西部のシール・マガール村近郊に設置されているトルコ軍の監視所一帯がシリア軍の爆撃を受けた。

ANHA(8月28日付)も、シール・マガール村のトルコ軍監視所が攻撃を受けたとして、その映像を公開した。

しかし、トルコ国営のアナトリア通信(8月28日付)は、治安筋の話として、爆撃を受けたとの報道は正しくないと伝えた。

**

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月28日付)によると、トルコ軍の車列が、アレッポ市とラタキア市を結ぶ高速道路(M4)に面するナイラブ村近郊に展開した。

AFP, August 28, 2019、Anadolu Ajansı, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍がトルコとの国境に近いガナーミーヤ村(ハサカ県)にヘリポート併設の新たな基地を建設(2019年8月28日)

ハーブール(8月28日付)は、米軍がトルコとの国境に近いハサカ県ダルバースィーヤ市近郊のガナーミーヤ村に新たな基地を建設したと伝えた。

ガナーミーヤ村は国境から約5キロの地点に位置し、北・東シリア自治局の支配下にある。

基地は数日前に完成、ヘリコプターの離着陸も可能なポートも併設されているという。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、al-Khabur, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領はトランプ米大統領との電話会談でイドリブ県の民間人を保護することで合意(2019年8月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はドナルド・トランプ米大統領と電話会談を行い、シリア情勢への対応や両国関係について意見を交わした。

アナトリア通信(8月29日付)によると、会談では、イドリブ県の民間人を保護することで合意したという。

AFP, August 29, 2019、Anadolu Ajansı, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュと思われる武装集団がダイル・ザウル県にある北・東シリア自治局内務治安部隊の検問所を襲撃(2019年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ハワーイジュ村にある北・東シリア自治局の内務治安部隊の検問所がダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる武装集団の襲撃を受け、1人が死亡、2人が負傷した。

**

ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(8月28日付)は、26日にラッカ県タブカ市で発生した爆発事件に関して、ダーイシュの戦闘員が車に爆弾を仕掛けた爆破し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士13人を殺傷したと伝えた。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコの支援を受ける反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市を砲撃(2019年8月28日)

アレッポ県では、ANHA(8月28日付)によると、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市ザフラー地区を砲撃した。

一方、トルコの占領下にあるアフリーン市のヴィーラート通りで、反体制武装集団とトルコ軍を狙ったと思われる大きな爆発があった。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のバーブ市およびその一帯(アレッポ県)で反体制武装集団どうしが衝突(2019年8月28日)

アレッポ県では、ANHA(8月28日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市、同市近郊のカッバースィーン村、ラーイー村で反体制武装集団が衝突、住宅などが巻き添えとなり、子供2人が負傷した。

衝突は27日にもスーゥイヤーン村で起きっていた。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県各所でYPG主体のシリア民主軍と米主導の有志連合の合同パトロール部隊が兵役を忌避する住民多数を連行(2019年8月28日)

ハサカ県では、SANA(8月28日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・ブラーク町近郊のジャスア村、ナッス・タッル村、西サムヒーヤーン村、アブドッサイイド村で、人民防衛隊(YPG)を主体とするシリア民主軍と米軍主体の有志連合の車輌40台以上からなる合同パトロール部隊が、シリア民主軍への従軍を拒否する兵役忌避者と彼らが隠し持っているという武器を押収するとして強制捜査を行い、住民多数を連行した。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県ではシリア・ロシア軍の爆撃で女性と子供を含む住民24人が死亡(2019年8月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから119日目を迎えた8月28日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」48発を投下、ロシア軍も49回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,000発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より24人(民間人16人(うち女性2人、子供7人)、シリア軍兵士3人、反体制武装集団戦闘員5人)増えて3,996人となった。

うち、1,032人が民間人(女性182人、子供258人を含む)、1,369人がシリア軍兵士、1,595人が反体制武装集団戦闘員。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でタッフ村、ジャルジャナーズ町、ダイル・シャルキー村、サラーキブ市、タッル・マンス村、マアッルシューリーン村、ガドファ村、タッル・マルディーフ村、ムアスラーン村、マアッラト・ヌウマーン市、シャリカ村などに対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでタマーニア町、ハーミディーヤ村、マアッル・シャマーリーン村、ダイル・シャルキー村、タッル・シーフ村に「樽爆弾」を投下した。

この爆撃で、マアッラト・ヌウマーン市では、女性2人と子供6人を含む市民12人が死亡、30人あまりが負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月28日付)によると、爆撃ではまた、ムアスラーン村で女性1人を含む2人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がカフルナブル市、ハーッス村、ジャルジャナーズ町、タッフ村、ダイル・シャルキー村、カフルサジュナ村、アーミリーヤ村、シャイフ・ムスタファー村、ラカーヤー村、タマーニア町、フワイン村、ナキール村を砲撃した。

ロシア軍もタマーニア町一帯、ムアスラーン村、タッル・ディブス村、タッフ村、タマーニア町、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、バルシューン村、マシューン村、イフスィム町、シャリカ村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月28日付)によると、この爆撃でガドファ村の野戦病院が破壊されたという。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がシャイフ・ムスタファー村、タッフ村、カフルサジュナ村、タッル・マンス村、マアッラト・ハルマ村、マアッルシューリーン村、サラーキブ市およびその一帯にあるシャーム解放機構の拠点への攻撃を行った。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジュッブ・スライマーン村、シャフルナーズ村、マイダーン・ガザール村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでに「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がアンカーウィー村、ヒルバト・ナークース村、マナーラ村を砲撃した。

ロシア軍もジュッブ・スライマーン村、シャフルナーズ村、マイダーン・ガザール村を爆撃した。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がシャフルナーズ村にあるシャーム解放機構の拠点への攻撃を行った。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(ラタキア県10件、アレッポ県11件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を33件(イドリブ県30件、ハマー県1件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのプーチン大統領はトルコのエルドアン大統領との会談で「安全保障」設置に理解を示す(2019年8月27日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はモスクワを訪問したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談、記者会見の席上で、トルコが米国とともにシリア北東部で設置を開始した「安全地帯」に関して「前向きな措置」だと高く評価した。

プーチン大統領は「我々はトルコの機微な事情をよく理解している。トルコの国境安全を保障なければならず、それは正当な権利だ」と述べた。

これに対して、エルドアン大統領は、イドリブ県の戦況に関して「ソチでの合意に基づく我々の責務は、シリア政府の攻撃が停止したうえで初めて果たされるべきだ」と述べたうえで、「シリア政府の攻撃、とりわけ我が国の国境に近い地域での攻撃があれば、我々は自衛権を行使し、必要に応じて必要な措置を講じることになる」と述べた。
アナトリア通信(8月27日付)が伝えた。

AFP, August 27, 2019、Anadolu Ajansı, August 27, 2019、ANHA, August 27, 2019、AP, August 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2019、Reuters, August 27, 2019、SANA, August 27, 2019、SOHR, August 27, 2019、UPI, August 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍が包囲するハマー県ムーリク市近郊のトルコ軍監視所一帯のロシア軍部隊展開は検問所設置のため (2019年8月27日)

RT(8月27日付)は、シリア軍が包囲するハマー県ムーリク市近郊のトルコ軍の監視所(第9監視所)一帯にロシア軍部隊が派遣されたことに関して、「トルコ軍の監視所から約1キロの地点にロシア軍の検問所を設置するため」と報じた。

AFP, August 27, 2019、ANHA, August 27, 2019、AP, August 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2019、Reuters, August 27, 2019、RT, August 27, 2019、SANA, August 27, 2019、SOHR, August 27, 2019、UPI, August 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県南東部のジャラー町近郊にある「イランの民兵」の拠点が所属不明の航空機の爆撃を受ける(2019年8月27日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル・トゥデイ・ニュース・ネット(8月27日付)によると、シリア政府の支配下にある県南東部のジャラー町近郊にある「イランの民兵」の拠点1カ所が所属不明の航空機の爆撃を受けた。

AFP, August 27, 2019、ANHA, August 27, 2019、AP, August 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2019、Reuters, August 27, 2019、SANA, August 27, 2019、Shabaka Dayr al-Zawr al-Ikhbariya, August 27, 2019、SOHR, August 27, 2019、UPI, August 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍報道官:24日のシリアへの越境攻撃で死亡したヒズブッラーのメンバー2人はイランでドローン操作の教練を受けていた(2019年8月27日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、ダマスカス郊外県アクラバー町一帯に対する24日のイスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃で死亡したレバノンのヒズブッラーのメンバー2人に関して、この数年間にイランを何度も訪問し、イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団から無人航空機(ドローン)の操作についての教練を受けていたと主張、その写真を公開した。

https://twitter.com/AvichayAdraee/status/1166382397019033601

 

AFP, August 27, 2019、ANHA, August 27, 2019、AP, August 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2019、Reuters, August 27, 2019、SANA, August 27, 2019、SOHR, August 27, 2019、UPI, August 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.