シリア政府はアレッポ県アフリーン市一帯への進駐の条件としてYPGに同地の完全移譲を要求(2018年2月17日)

ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)は、複数の活動家の情報として、シリア政府が、アレッポ県アフリーン市一帯にシリア軍部隊を派遣し、トルコ軍およびその支援を受ける反体制武装集団による「オリーブの枝」作戦に対抗し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するため、5つの条件をYPGに提示していると伝えた。

同サイトによると、シリア政府幹部とYPGが会合を開き、その場でシリア政府側は、①ロジャヴァがアフリーン郡の政府関連施設、自治体関連施設、病院、学校、治安関連施設をシリア軍に完全移譲すること、②YPGの兵舎(52カ所)、武器弾薬庫、重火器、中火器をシリア軍に移譲すること、③住民およびYPG戦闘員による軽火器の携帯禁止、④民間人および兵役年齢に達している男性のアフリーン郡からの退去、などを求めたという。

これに対して、YPG側は、シリア軍に対してアフリーン市以外の地域と国境地帯への展開を求めたが、シリア政府側はこれを拒否したという。

AFP, February 17, 2018、ANHA, February 17, 2018、AP, February 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2018、al-Hayat, February 18, 2018、Reuters, February 17, 2018、SANA, February 17, 2018、UPI, February 17, 2018などをもとに作成。

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