トルコ占領地とシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」内の30以上の市町村でシリア政府と反体制派の和解の必要を説いたトルコのチャヴシュオール外務大臣の発言に抗議するデモが行われ、数万人が参加(2022年8月12日)

トルコの占領下にあるシリア北部とシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る同北西部各所で、8月11日のトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣の発言に抗議するデモが続けられた。

抗議デモは、チャヴシュオール外務大臣が首都アンカラで行われている第13回大使会議の最終日の演説で、シリアのファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談していた事実を認めるとともに、「我々はシリアの反体制派と体制を何らかのかたちで和解させねばならない。そうしなければ、持続手和平はない」と述べたのを受けたもの。

発言を受けて8月11日に、トルコの占領下にあるアレッポ県のアアザーズ市、バーブ市、スーラーン町(スーラーン・アアザーズ町)、アフティームラート村、ハサカ県のラアス・アイン市、ラッカ県のタッル・アブヤド市、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県のイドリブ市などでデモが発生していた。

**

シリア人権監視団、イナブ・バラディー(8月12日付)、オリエント・ニュース(8月12日付)、トルコのシリア・テレビ(8月12日付)、ザマーン・ワスル(8月12日付)などによると、トルコ占領地では、アレッポ県のバーブ市、アアザーズ市、ジャラーブルス市、ラーイー村、アフリーン市、ダービク村、ジンディールス町、ラージュー町、アフタリーン市、マアバトリー(マーバーター)町、トゥルクマーン・バーリフ村、マーリア市、スーラーン町、カルジャブリーン村、ズィヤーディーヤ村、バザーア村で、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るいわゆる「解放区」では、イドリブ県のイドリブ市、ハーリム市、ダーナー市、アティマ村、サルキーン市、サルマダー市、カファルヤー町、マアッラトミスリーン市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ、カフルルースィーン村、ジスル・シュグール市、マストゥーマ村、ダルクーシュ町、ハザーヌー町、タッル・カラーマ村、アレッポ県のアターリブ市、ダーラ・イッザ市、ジーナ村、イッビーン村で抗議行動が行われた。

デモが行われた市町村は30以上に上り、数万人が参加した。


https://twitter.com/JustKhalid313/status/1558063766478233603

https://twitter.com/JustKhalid313/status/1558053143824535559

 

**

 

マストゥーマ村でのデモでは、バアス前衛基地に駐留しているトルコ軍が、基地の前で抗議行動を行う住民らを強制排除するため、催涙ガスを発射した。




また、ジャラーブルス市の国境通行所に駐留しているトルコ軍も、空に向けて銃を発砲するなどして、デモ参加者を強制排除した。

https://twitter.com/hazm_mr/status/1558067578253230082
だが、ガズィアンテップ県知事はトルコ軍の介入について否定した。

**

シリア人権監視団によると、各地で行われたデモには、イスラーム解放党のメンバーや支持者も参加し、トルコ国旗を掲揚している軍・治安関連、自治関連の機関に対して、トルコ国旗を撤去する意志を示したという。

AFP, August 12, 2022、ANHA, August 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2022、‘Inab Baladi, August 12, 2022、Orient News, August 12, 2022、Reuters, August 12, 2022、SANA, August 12, 2022、SOHR, August 12, 2022、August 13, 2022、Syria TV, August 12, 2022、Zaman al-Wasl, August 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・イスラーム評議会はトルコのチャヴシュオール外務大臣の発言を批判する一方、シリア国民連合は非難を控える(2022年8月12日)

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、トルコのチャヴシュオール外務大臣の発言を以下のように批判した。

アサド体制との和解の呼びかけは、この地域における最大のテロとの和解を意味し、近隣諸国とその国民の安全を脅かす。それは、犯罪者に報いること、正統性を付与することを意味し、犯罪行為を続けさせることになる。この問題に関して出されたすべての国際的な決議に反している。
この体制との和解は、シリア国民にとっては、この地域の諸国民を苦しめるダーイシュ(イスラーム国)、QSD(シリア国民軍)、PKK(クルディスタン労働者党)などのテロ組織と和解するに等しい。

**

自由人弁護士組合なる組織も声明を出し、「もっとも厳しい表現」でチャヴシュオール外務大臣の発言を非難すると発表した。

**

一方、シリア革命反体制勢力国民連立(シリア国民連合)の広報通信局は声明を出し、「トルコの外務大臣の発言に関してトルコの公式当局と昨日から何度も連絡を取り合い、彼らはシリア国民の正統な要求と国連安保理決議第2254号の実施を支持していることを確認した」と発表、批判を控えた。

AFP, August 12, 2022、ANHA, August 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2022、Reuters, August 12, 2022、SANA, August 12, 2022、SOHR, August 12, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局はフール・キャンプに収容していたダーイシュのイラク人メンバーの家族約150人の身柄をイラク政府に引き渡す(2022年8月12日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局はハサカ県のフール・キャンプに収容していたダーイシュ(イスラーム国)のイラク人メンバーの家族約150人の身柄をイラク政府に引き渡した。

AFP, August 12, 2022、ANHA, August 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2022、Reuters, August 12, 2022、SANA, August 12, 2022、SOHR, August 12, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍と「決戦」作戦司令室がラタキア県、イドリブ県、アレッポ県で交戦(2022年8月12日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村を砲撃した。

一方、SANA(8月12日付)によると、シリア政府の支配下に復帰したマアッラト・ヌウマーン郡タマーニア区で「テロ」によって破壊された電力網の復旧作業が開始された。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市に隣接するシリア政府支配下のターディフ市一帯で、シリア軍とシリア国民軍が交戦した。

一方、トルコ占領下のマーリア市近郊では、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地から発射された対戦車ミサイルがシリア国民軍所属のシャーム戦線の車輌を直撃し、車が炎上、乗っていた戦闘員多数が負傷した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、地元の反体制武装集団がサイダー町の陸橋近くに設置されているシリア軍第15師団の検問所を襲撃した。

地元の反体制武装集団はまた、ムサイフラ町にいたる交差点に設置されている空軍情報部の検問所を襲撃した。

これに対して、シリア軍はタファス市南の平原一帯を砲撃、地元の反体制武装集団と交戦した。

一方、ダルアー市のダルアー市ダルアー・バラド地区のウマリー・モスク前では、「イランの民兵」とレバノンのヒズブッラーのタファス市からの退去を求める抗議デモが行われた。

また、ダルアー市のブスラー広場近くで、何者かによって銃で撃たれて殺害されたと見られるシリア軍兵士の遺体が発見された。

AFP, August 12, 2022、ANHA, August 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2022、Reuters, August 12, 2022、SANA, August 12, 2022、SOHR, August 12, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とがハサカ県タッル・タムル町一帯を砲撃し、シリア民主軍傘下のスィルヤーニー軍事評議会の兵士2人が死亡(2022年8月12日)

アレッポ県では、ANHA(8月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村、グライビシュ村、ダイルカーク村、シャッアーラ村、マドユーナ村を砲撃した。

**

ハサカ県では、ANHA(8月12日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村、クブール・ガラージナ村を砲撃した。

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のスィルヤーニー軍事評議会の発表によると、この砲撃で、同評議会の兵士2人が死亡した。

トルコ軍はまた、タッル・タムル町近郊のシャイフ・アリー村を砲撃し、シリア軍兵士2人(うち士官1人)が負傷した。

AFP, August 12, 2022、ANHA, August 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2022、Reuters, August 12, 2022、SANA, August 12, 2022、SOHR, August 12, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による3回の砲撃を確認したと発表(2022年8月12日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による3回の砲撃(アレッポ県2回、イドリブ県1回)を確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月12日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 12, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のシリア北部とシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る同北西部各所で、トルコのチャヴシュオール外務大臣の発言に抗議するデモ発生(2022年8月11日)

トルコの占領下にあるシリア北部とシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る同北西部各所で、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣の発言に抗議するデモが発生した。

シリア人権監視団、MMC(8月11日付)、反体制系のシリア・テレビ(8月11日付)などによると、デモが行われたのは、トルコの占領下にあるアレッポ県のアアザーズ市、バーブ市、スーラーン町(スーラーン・アアザーズ町)、アフティームラート村、ハサカ県のラアス・アイン市、ラッカ県のタッル・アブヤド市、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県のイドリブ市など。

このうち、アアザーズ市では、デモ参加者が地元評議会や治安局の建物に押し入り放火、トルコ軍の車列の通行を妨害したほか、トルコ国旗を引きずり下ろすなどして抗議の意思を示した。


https://www.facebook.com/watch/?v=457742352891853

https://www.facebook.com/watch/?v=438215318228906

https://www.facebook.com/watch/?v=392897856299988

**

チャヴシュオール外務大臣の発言を受け、アレッポ北部郊外革命運動を名乗るグループが声明を出し、「自由シリア人数十万人を強制移住させ、殺戮、逮捕した者との和解はない」、「我々は自由と尊厳の革命の要求の何一つも撤回せず、第1の要求は体制とその支援者の打倒だ」と訴え、抗議デモを呼びかけていた。

**

また、シャーム解放機構に近い解放区政治問題局を名乗る組織(2022年5月発足)は声明を出し、チャヴシュオール外務大臣の発言に拒否の姿勢を示した。

AFP, August 11, 2022、ANHA, August 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2022、MMC, August 11, 2022、Reuters, August 11, 2022、SANA, August 11, 2022、SOHR, August 11, 2022、Syria TV, August 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍オルラン10ドローンが「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県カフルシャラーヤー村近くに墜落(2022年8月11日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月11日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ロシア軍の無人航空機(ドローン)オルラン10が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルシャラーヤー村近くに墜落した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、スフーフン村、ファッティーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原の灌漑計画地区一帯を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市一帯でシリア軍が地元の反体制武装集団が交戦、同地を砲撃した。

また、イブタア町南にある軍事情報局の検問所が地元の反体制武装集団の襲撃を受けた。

一方、ダルアー市ダルアー・バラド地区では、密輸業者とされる男性が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, August 11, 2022、ANHA, August 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2022、Reuters, August 11, 2022、SANA, August 11, 2022、SOHR, August 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍とアフリーン軍団はアレッポ県でトルコ軍兵士30人あまりを殺害したと発表する一方、トルコのソイル内務大臣は同県でPKKメンバーを拘束したと発表(2022年8月11日)

ラッカ県では、SANA(8月11日付)、ANHA(8月11日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のヒーシャ村、マアラク村、ジャディーダ村、アイン・イーサー・キャンプ、M4高速道路沿線を砲撃した。

**

アレッポ県では、ANHA(8月11日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯、タッル・カッラーフ村一帯、ウンム・フーシュ村、ハルバル村を砲撃した。

**

ハサカ県では、トルコ軍が、カーミシュリー国際空港に駐留するロシア軍部隊と行っている定例の国境での合同パトロールを、同地一帯への攻撃を理由に中止することをロシア側に申し入れた。

 

**

 

アフリーン解放軍団は声明を出し、トルコの占領下にあるアレッポ県シャッラー村一帯、バーブ市一帯およびアアザーズ市一帯で8月5日、6日、7日の3日間でトルコ軍基地などを攻撃し、
トルコ軍兵士6人を殺害、17人を負傷させたと発表した。

また、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、トルコ軍による連日の砲撃や無人航空機(ドローン)による爆撃で、多数の民間人や兵士が犠牲となっていることへの報復として、8月8日にトルコのマルディン県に面する国境地帯で3回の特殊作戦を実施し、トルコ軍兵士23人を殺害、2人を負傷させたと発表した。

ANHA(8月11日付)が伝えた。

**

トルコのシュレイマン・ソイル内務大臣は、占領下のアレッポ県のマーリア市一帯で、ハタイ警察の諜報機関と軍特殊部隊が合同治安作戦を行い、クルディスタン労働者党(PKK)のメンバーの1人でアアザーズ市に対するテロ攻撃を計画していたハサン・ナッジャール容疑者(アブー・アリー)を拘束したと発表した。

AFP, August 11, 2022、ANHA, August 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2022、Reuters, August 11, 2022、SANA, August 11, 2022、SOHR, August 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内で盗奪した石油を積んだタンクローリー144輌からなる米軍の車列が、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラク領内に移動(2022年8月11日)

ハサカ県では、SANA(8月11日付)によると、シリア国内の油田から不正に採掘し、盗奪した石油を積んだタンクローリー144輌からなる米軍の車列が、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラク領内に移動した。

 

**

 

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるムサッラブ村近郊に設置された国防隊の拠点の一つで、国防隊の隊員1人が遺体で発見された。

AFP, August 11, 2022、ANHA, August 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2022、Reuters, August 11, 2022、SANA, August 11, 2022、SOHR, August 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による7回の砲撃を確認したと発表(2022年8月11日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による7回の砲撃(すべてイドリブ県)を確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月11日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 1, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍はカーミシュリー市へのドローン攻撃でイランのクルディスタン自由生活党の幹部を暗殺(2022年8月10日)

北・東シリア自治局の内務委員会(内務省に相当)は、トルコ軍が8月6日にハサカ県カーミシュリー市工業地区に対して行った無人航空機(ドローン)での爆撃で、イラン北西部の「東クルディスタン」(ロジュハラート)から北・東シリアを訪れていたイランのクルド民族主義組織のクルディスタン自由生活党(Partiya Jiyana Azad a Kurdistanê、PJAK)の幹部が暗殺されたと発表した。

ANHA(8月10日付)が速報で伝えた。

https://www.facebook.com/hawarnews/posts/5711822538870022

イナブ・バラディー(8月10日付)が内務委員会(内務省に相当)の複数筋の話として伝えたところによると、殺害されたのはイラン人のユースフ・マフムード・ラッバーニー氏。

ラッバーニー氏は、シリア北東部での自治を視察するため、北・東シリア自治局支配地域を訪れていたという。

**

クルディスタン自由生活党は、イランの北西部のいわゆる東クルディスタンの自治を目指して、2004年に結成された武装組織。

イラン人、トルコ人、イラク人、シリア人などからなる戦闘員約3,000人を擁する。

PKKとつながりが強く、イランにおける同組織の支部と目されている。

イラン、トルコはPJAKをテロ組織とみなしているほか、米国も2009年に財務省が大統領令第13224号に基づいて、「テロ組織PKKの管理下にある」と認定している。

**

ラッバーニー氏の暗殺に関して、シリア人権監視団は複数筋の情報をもとに、トルコとイランの諜報機関の連携によってドローン攻撃が行われたと発表した。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、‘Inab Baladi, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フール・キャンプで銃で撃たれて死亡したイラク難民の男性2人の遺体が発見される(2022年8月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第2区で、内務治安部隊(アサーイシュ)が銃で撃たれて死亡したイラク難民の男性2人の遺体を発見した。

また、キャンプ内で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと思われる武装集団によって、ダイル・ザウル県マヤーディーン市からの避難民(IDPs)の男性1人が殺害された。

**

 

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるザッル村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌を襲撃し、兵士2人を殺害、3人を負傷させた。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022、August 11, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠にあるダーイシュの拠点や潜伏先に対して13回の爆撃を実施(2022年8月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が9日から10日にかけてラサーファ砂漠にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点や潜伏先に対して13回の爆撃を実施した。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がダルアー県タファス市一帯で地元の武装集団と交戦、同地を砲撃(2022年8月10日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、HFL(8月10日付)などによると、シリア軍がタファス市一帯で地元の武装集団と交戦、同地を砲撃、同市の南に位置するヤードゥーダ村に至る街道沿いの拠点複数ヵ所を制圧した。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、HFL, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はダルアー県アドワーン村とイドリブ県ジャウバース村近郊で特殊作戦を実施、ダーイシュイラク人軍事部門指導者を殺害、テロリストの特攻自爆(インギマースィー)攻撃を撃破(2022年8月10日)

SANA(8月10日付)は、とシリア軍と関係治安機関が、ダルアー県アドワーン村とイドリブ県ジャウバース村近郊で特殊作戦を実施し、ダルアー県では、ダーイシュ(イスラーム国)の軍事部門指導者のアブー・サーリム・イラーキーを殺害、イドリブ県では「テロリスト」の特攻自爆(インギマースィー)攻撃を撃破したと伝え、写真を公開した。

治安筋によると、関係治安機関は、ダルアー県での特殊作戦で、タファス市から追跡を逃れて、アドマーン村で潜伏していたアブー・サーリムを包囲し、発砲によって負傷を負わせた。

アブー・サーリムはその後、着用していた自爆ベルトを爆発させ、死亡した。

作戦では、治安機関の要員1人が死亡、民間人1人が巻き添えとなって負傷した。

アドワーン村での作戦については、9日にシリア人権監視団などが伝えていた。

一方、イドリブ県での特殊作戦では、シリア軍部隊が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるナイラブ村から政府支配下のジャウバース村に潜入しようとしたさまざまな外国籍のテロリスト25人からなる特攻自爆(インギマースィー)攻撃テロ・グループを迎撃し、そのほとんどを殺傷し、遺体多数を収容するとともに、武器、自爆ベルトなどの爆発物を押収した。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がハサカ県カーミシュリー市西のムッラー・サバート村で車1台をドローンで攻撃し、シリア民主軍の兵士2人殺害(2022年8月10日)

ハサカ県では、SANA(8月10日付)、ANHA(8月10日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市西のムッラー・サバート村で車1台を無人航空機(ドローン)で攻撃した。

これに関して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の総司令部は声明を出し、兵士2人が死亡したと発表した。

また、ANHAによると、トルコ軍はカーミシュリー市東のスィーカルカー村、ハーリド・カッルー村を砲撃した。

**

アレッポ県では、ANHA(8月10日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村とアキーバ村を結ぶ地域、バイナ村一帯を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(8月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がトルコ占領下のタッル・アブヤド市に近いクール・ハサン村、アリーダ村を砲撃した。

AFP, August 10, 2022、ANHA, August 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2022、Reuters, August 10, 2022、SANA, August 10, 2022、SOHR, August 10, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構の総合治安機関は北部地域で「犯罪者体制」(シリア政府)の手先に対する治安作戦を行っていると発表(2022年8月9日)

イドリブ県では、シャーム解放機構の総合治安機関は、フェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/GE.SE.SE1/)を通じて、シリア北部地域において「犯罪者体制」(シリア政府)の手先およびその容疑者多数に対する治安作戦を行っていると発表、拘束した容疑者の写真などを公開した。

https://www.facebook.com/GE.SE.SE1/posts/pfbid02PAiykMo6KH8xt7STnLhXC7QJ5S3Er7FaeJcWUMpGmgSCd1Pgm6ZwCjrzB6mMjS84l

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるサーン村、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がクルド山地方のカッバーナ村一帯で砲撃戦を行った。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア人が乗った車が機銃掃射を受けたのを受け、シリア軍とロシア軍はマンビジュ市東にあるシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所を砲撃(2022年8月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の憲兵隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市近郊でロシア人が乗った車に機関銃を発砲し、車を故障させた。

これを受けて、シリア軍とロシア軍はマンビジュ市東のアブー・ミンディール村、アブー・カフフ町の通行所に設置されているシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所に対して砲撃を行った。

 

**

 

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市に設置されているロシア軍基地が、シリア民主軍との連携なしに単独で部隊をパトロール任務のために出動させたところ、シリア民主軍が反発し、市内の街道を封鎖するなどして、進行を阻止、パトロール部隊は基地への帰還を余儀なくされた。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー県アドワーン村でシリア軍と地元の民兵に王位されたダーイシュのイラク人の幹部が自爆(2022年8月9日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アドワーン村でシリア軍と地元の民兵がダーイシュ(イスラーム国)の幹部と思われるアブー・サーリム・イラーキーを名乗るイラク人を自宅で包囲、激しい戦闘の末、アブー・サーリム氏は自爆し、死亡した。

この爆発で、シリア軍側にも複数の負傷者が出た。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがスフナ市の入口に設置されている「イランの民兵」の検問所を襲撃し、外国人(非シリア人)の戦闘員3人が死亡、4人が負傷した。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がハサカ県の国境地帯に対してドローンを投入するなどして激しい攻撃を加え、女性と子供を含む10人あまりが死亡(2022年8月9日)

ハサカ県では、ANHA(8月9日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町のサルマーサ村を砲撃し、同地に身を寄せていた国内避難民(IDPs)の男性1人が死亡した。

トルコ軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市近郊の(上)ハルザ村にある民家とカーミシュリー市の南部環状線一帯を無人航空機(ドローン)で攻撃した。


トルコ軍はさらに、アームーダー市と同市近郊のハーニーカー(ハーニーキー)村、ジャルナク村、シューラキー村、タッル・ハムドゥーン村、カーミシュリー市近郊のスィーカルカー村、タッル・ザイワーン村、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市のウームリーク村、シャルフーミーヤ村、カルディーム村、カイル・ハスナーク村、タッル・ジハーン村、ルーターン村、ズールアーファー村、タッル・バシュク村、タッル・サイイド・ムッラー・アッバース村、ダクリー村、ダルバースィーヤ市近郊のカルマーナ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のファキーラ村、アッラーダ村、アサディーヤ村、タッル・タムル町近郊のダシーシャ村、クーザリーヤ村、マアバダ(カルキールキー)町の上サルマサーフ村を砲撃した。

これにより、ANHAによると、カーミシュリー市近郊のスィーカルカー村、タッル・ザイワーン村では女性と子供を含む子供4人と女性2人を含む7人が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市近郊での砲撃では、国連が新型コロナウイルス感染症の治療のために使用している病院一帯周辺で塹壕の掘削に従事していた作業員が狙われ、少なくとも4人が死亡、複数が負傷した。

また、SANA(8月9日付)は、トルコ軍がカーミシュリー市各所(スイス地区、マフマキーヤ地区、西部環状線一帯)および同市近郊のスィーカルカー村、タッル・ハムドゥーン村を砲撃し、カーミシュリー市スイス地区では住民1人が死亡、子供3人と女性3人が負傷、住居などに物的被害が出たと伝えた。

一方、カルマーナ村では、ANHAによると、シリア軍兵士1人、シリア人権監視団によると2人が負傷した。

さらに、カフターニーヤ市近郊のカルキー・ザイラー村では、ANHAによると、少女1人が負傷、シリア人権監視団によると子供1人が死亡、複数が負傷した。



このほか、シリア人権監視団によるとアームーダー市近郊では1人が負傷した。

また、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)などによると、カフターニーヤ市一帯への砲撃では、米軍が拠点を設置しているマズカフト・ダム(マズカフト村)近く、マフラカーン村にあるシリア正教の聖ギルギル教会近くに砲弾が着弾した。

**

アレッポ県では、ANHA(8月9日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・クラー村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市に隣接するシリア政府支配下のターディフ市一帯でシリア軍とシリア国民軍が交戦し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属し、ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーなどからなる東部自由人連合の戦闘員1人が負傷した。

**

ラッカ県では、ANHA(8月9日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、フーシャーン村、ハーリディーヤ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, August 9, 2022、ANHA, August 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2022、Reuters, August 9, 2022、SANA, August 9, 2022、SOHR, August 9, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による8回の砲撃を確認したと発表(2022年8月9日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による8回の砲撃(すべてイドリブ県)を確認、これにより民間人2人が負傷したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月9日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 9, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍部隊がダルアー県タファス市一帯に派遣され、指名手配を受けていた地元の反体制武装勢力メンバーらが退去(2022年8月8日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、HFL(8月8日付)などによると、シリア軍部隊(第15師団など)がタファス市一帯に派遣され、拠点を強化、地元の反体制武装勢力が潜伏する同地に対して砲撃を行った。

これを受けて、当局の指名手配を受けていた地元の反体制武装勢力のメンバーら複数名はタファス市から退去した。

退去先は不明。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、HFL, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県タブカ市で、ダーイシュのスリーパーセルと思われる武装グループが市内のアサーイシュ検問所を襲撃し、女性隊員1人を殺害(2022年8月8日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタブカ市で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと思われる武装グループが市内の内務治安部隊(アサーイシュ)の検問所を襲撃し、女性隊員1人を殺害した。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のアレッポ県アアザーズ市で前日に続いて、高校を卒業した若者らがデモを続け、教育局に押し入りトルコ国旗を引きずり下ろす(2022年8月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアアザーズ市で前日に続いて、高校を卒業した若者らが、シリア革命反体制勢力国民連立の傘下にある暫定内閣の教育局が修了試験の平均点を開示することも、解答用紙を返却することなく、試験結果の開示したことに抗議するデモを行った。

デモに参加した若者らは、アアザーズ市内の教育局の建物に押し入り、掲揚されていったトルコ国旗を引きずり下ろし、建物内の壁に「友愛に国境はない」などといった落書きをした。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カーミシュリー市内にある国連事務所前でトルコ軍による攻撃の激化に抗議するデモ(2022年8月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市内にある国連事務所前で、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)を支持する住民らが、トルコ軍による攻撃の激化に抗議するデモを行った。

デモ参加者は、その後、ロシア軍の基地が設置されているカーミシュリー国際空港に向かい、空港前で抗議行動を行った。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がドローンを投入するなどして、ハサカ県、ラッカ県、アレッポ県を激しく攻撃(2022年8月8日)

トルコ軍は前日にアレッポ県北部のカルジャブリーン村に設置されているトルコ軍基地が攻撃を受け、トルコ軍兵士1人が死亡、5人が負傷したことへのを受け、シリア国民軍とともにハサカ県、ラッカ県、アレッポ県に対して、無人航空機(ドローン)を投入するなどして激しい攻撃を加えた。
**

ハサカ県では、ANHA(8月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市西のジャトル(ジャトリー)村、アームーダー市西のハーニーカー村、ジャルナク村、タッル・ハムドゥーン村、ハルザ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町および同町近郊のカラーマ村、カーミシュリー市近郊のカッル・トゥーブ村、タッル・ザイワーン村、タッル・タムル町近郊のクーザリーヤ村、タッル・ラバン村、クブール・ガラージナ村、タウィーラ村を砲撃した。

この砲撃により、アブー・ラースィーン町西部地区の鉄塔が被弾し半壊、タッル・ザイワーン村では住民1人が負傷した。

また、ジャルナク村では、ロジャヴァ・チャンネルの取材チームが、ハルザ村ではシリア軍の拠点が狙われた。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ軍はドローンでダルバースィーヤ市西の入口に設置されている検問所近くの(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の)拠点を爆撃した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(8月8日付)によると、トルコ軍はドローンでアブー・ラースィーン町のシリアテル電波塔を攻撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(8月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊一帯を砲撃し、同市近郊のジャディーダ村で住民1人が負傷した。

**

アレッポ県では、ANHA(8月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市一帯を砲撃した。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「決戦」作戦司令室がイドリブ県ジュ―バース村近郊で特攻(インギマースィー)攻撃を行い、シリア軍兵士多数を殺傷(2022年8月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(8月8日付)によると、シリア政府の支配下にある県東部のジューバース村近郊に設置されているシリア軍の拠点複数カ所に対して、「決戦」作戦司令室に所属するジハード主義者らが特攻(インギマースィー)攻撃を行い、兵士多数を殺傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村、ザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、マウザラ村、バイニーン村、サーン村、ジャドラーヤー村、ラジュ村、ダクマーク村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室もシリア政府の支配下にあるミラージャ村、ダール・カビーラ村を砲撃した。

**

ハマー県では、SANA(8月8日付)によると、「テロ組織」がシリア政府の支配下にある県北部のジューリーン村を砲撃し、民家などに物的被害が出た。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、カーヒラ村、ハミーディーヤ村、ザクーム村、クライディーン村を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がクルド山地方のカッバーナ村一帯で砲撃戦を行った。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がミーズナーズ村近郊でシリア軍の重機を狙って砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町で、治安機関の協力者と思われる男性1人が、正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

また、アルマー町では住居に仕掛けられていた爆弾の爆発で、治安機関協力者の男性1人と女性1人が死亡、4人が負傷した。

AFP, August 8, 2022、ANHA, August 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2022、Reuters, August 8, 2022、SANA, August 8, 2022、SOHR, August 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による4回の砲撃を確認したと発表(2022年8月8日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、過去24時間で緊張緩和地帯内でテロ組織のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)による4回の砲撃(アレッポ県3回、イドリブ県1回)を確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月8日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 8, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構の匿名軍事筋はアル=カーイダ総司令部のザワーヒリー指導者に弔意を示す声明を出したことを否定(2022年8月7日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)の匿名軍事筋は、イナブ・バラディー(8月7日付)の取材に対して、8月1日にシャーム解放機構がアル=カーイダ総司令部のアイマン・ザワーヒリー指導者に弔意を示す声明を出したことに関して、「捏造で正しくない」と否定し、一部の法学者や司令官が弔意を示したものの、組織として正式に弔意を示してはいないと述べた。

AFP, August 7, 2022、ANHA, August 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2022、‘Inab Baladi, August 7, 2022、Reuters, August 7, 2022、SANA, August 7, 2022、SOHR, August 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.