トルコのエルドアン大統領「バーブ市解放は近い」(2016年12月23日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はイズミル市で演説を行い、ハワール・キリス作戦司令室が続行する「ユーフラテスの盾」作戦に関して、バーブ市での戦闘終結は近いと述べ、トルコ軍の支援を受けたハワール・キリス作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)を排除し、同市を近く制圧するだろうとの見方を示した。

ARA News, December 23, 2016
ARA News, December 23, 2016

 

AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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プーチン露大統領「アレッポ市解放は現代世界最大の人道作戦」(2016年12月23日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は記者会見で、シリア軍によるアレッポ市東部からの反体制武装集団戦闘員とその家族らの退去と同市の解放について、「現代世界最大の人道作戦」と述べるとともに、「トルコの大統領とイラン指導部がアレッポ市の事態の正常化において大きな役割を果たした」と称賛した。

プーチン大統領はそのうえで、シリアでの紛争の解決において、三カ国による協力態勢を発展させる用意があるとしたうえで、「次なる段階においては、シリア全土での停戦と和平協議に向けた取り組みを強化するべき」と強調し、「こうした問題の解決は米国なしではあり得ない」と述べ、2017年1月に発足するドナルド・トランプ米新政権に期待を寄せた。

SANA, December 23, 2016
SANA, December 23, 2016

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SANA(12月23日付)は、アサド大統領がロシアのヴラジミール・プーチン大統領と電話会談し、アレッポ市解放への祝辞を受けたと伝えた。

AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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プーチン露大統領はタルトゥース港のロシア軍基地拡張に向けた追加議定書の締結を国防省に指示(2016年12月23日)

ロシア大統領府は、ヴラジミール・プーチン大統領が、ロシア軍のシリア駐留に関する追加議定書の締結を国防省に対して指示したと発表した。

大統領府によると、この追加議定書は、シリア駐留ロシア空軍のシリア駐留やシリア領内の動産・不動産にかかる問題を調整するためのもので、駐留部隊隊員および家族の特権やロシア側の関連治安機関の活動について定めているという。

追加議定書はまた、タルトゥース港の補給基地の拡張についても定められているという。

Kull-na Shuraka', December 23, 2016
Kull-na Shuraka’, December 23, 2016

 

AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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ガティロフ露外務次官「カザフスタンでのシリア和平協議にリヤド最高交渉委員会は参加しない」(2016年12月23日)

ロシア外務省のゲンナージー・ガティロフ外務次官は、1月にカザフスタンで予定されているシリア和平協議に関して、ジュネーブ3会議の間接協議に参加した反体制派代表の一つでサウジアラビア、トルコ、欧米諸国が後援してきたリヤド最高交渉委員会が参加しないだろうと述べた。

その一方、ガティロフ外務次官は、シャーム・ファトフ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)を除く反体制武装集団の代表が和平協議に参加することになろうと付言した。


AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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ラッカ市西部の複数カ村でYPG主体のシリア民主軍がダーイシュと交戦(2016年12月23日)

ラッカ県では、ARA News(12月23日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西部のアブー・ジュユーブ村、西タラカ村、西ジャアバル村、東ジャアバル村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は反体制武装集団とその家族の退去が完了したアレッポ市東部ザバディーヤ地区、シャラーフッディーン地区、マシュハド地区、アンサーリー地区で住民帰宅に向けて爆発物・地雷などの処理を開始するなか、反体制武装集団はハムダーニーヤ地区を砲撃(2016年12月23日)

アレッポ県では、SANA(12月23日付)、AFP(12月23日付)、シリア人権監視団によると、反体制武装集団とその家族の退去が完了したアレッポ市東部ザバディーヤ地区、シャラーフッディーン地区、マシュハド地区、アンサーリー地区で、シリア軍が住民帰宅に向けた爆発物・地雷などの処理を開始した。

SANA, December 23, 2016
SANA, December 23, 2016

また、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、シリア軍によって完全解放されたアレッポ市東部の「治安と秩序を維持するため軍憲兵隊を展開させる」と発表した。

ロシア軍憲兵隊は『ハヤート』(12月25日付)、ARA News(12月24日付)によると、ロシア軍警察が24日にアレッポ市に到着した。

一方、ARA News(12月23日付)によると、アレッポ県西部(アレッポ市南西部郊外)を依然として支配下に置く反体制武装集団が、シリア軍によって完全解放されたアレッポ市南西部のハムダーニーヤ地区を砲撃した。

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ダルアー県では、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、西ガーリヤ村一帯で、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, December 23, 2016、AP, December 23, 2016、ARA News, December 23, 2016、December 24, 2016、Champress, December 23, 2016、al-Hayat, December 24, 2016、December 25, 2016、Iraqi News, December 23, 2016、Kull-na Shuraka’, December 23, 2016、al-Mada Press, December 23, 2016、Naharnet, December 23, 2016、NNA, December 23, 2016、Reuters, December 23, 2016、SANA, December 23, 2016、UPI, December 23, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月21日にシリア領内で8回の爆撃を実施(2016年12月22日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月21日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合によるラッカ市西部郊外での爆撃で、民間人5人死亡(2016年12月22日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(12月22日付)によると、米主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のラッカ市晴雨郊外のジャアバル村、ジャアバル城一帯を空爆し、民間人5人が死亡した。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュは捕捉したトルコ軍兵士2人を焼き殺す映像を公開(2016年12月22日)

ダーイシュ(イスラーム国)アレッポ州は、アレッポ県バーブ市一帯での戦闘で捕捉したトルコ軍兵士2人を焼き殺す動画をインターネットを通じて配信した。

Kull-na Shuraka', December 22, 2016
Kull-na Shuraka’, December 22, 2016

アアマーク通信(12月22日付)はまた、ダーイシュがバーブ市一帯で捕獲したとされるトルコ軍の武器、装備の写真を公開した。

Kull-na Shuraka', December 22, 2016
Kull-na Shuraka’, December 22, 2016

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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トルコのユルドゥルム首相はダーイシュとの戦闘でトルコ軍兵士14人が死亡したことを認めるとともに、「テロとの戦い」継続を強調(2016年12月22日)

トルコのビンアリ・ユルドゥルム首相はテレビを通じて声明を発し、「トルコはテロに対する重要な戦いを行っている。国内外でそれを継続する。それによって戦死者がでるかもしれない」と述べた。

ユルドゥルム首相はまた、21日のアレッポ県バーブ市でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で、トルコ軍兵士14人が戦死したことに遺憾の意を示し、「トルコにとって、(ダーイシュとの戦いは)存在をかけた戦いだ。トルコ統合の名のもとに行われる大いなる戦いだ」と強調した。

『ハヤート』(12月23日付)が伝えた。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「イドリブは第2のアレッポになるかもしれない」(2016年12月22日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、スイスの首都ジュネーブで記者団に対して「彼ら(アレッポ市東部に留まっていた反体制武装集団戦闘員とその家族)の多くはイドリブに向かった。イドリブはおそらく、第2のアレッポになるかもしれない」と述べた。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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ロシアのショイグ国防大臣は2015年9月以降のシリア国内でのロシア軍の「テロとの戦い」の戦果を発表(2016年12月22日)

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、2015年9月30日にロシア軍が開始したシリア領内での空爆の戦果を発表した。

それによると、出撃回数は1万7,800回におよび、テロリストのインフラ7万1,000カ所、教練キャンプ725カ所、爆発物製造工場800カ所、軍事施設1,500カ所を破壊、戦闘員3万5,000人(うち司令官204人)を殲滅したという。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍がダーイシュの拠点都市バーブ市(アレッポ県)を爆撃し、民間人20人以上が死亡(2016年12月22日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月22日付)によると、トルコ軍戦闘機がバーブ市を空爆し、数十人が死傷した。

また、SANA(12月22日付)によると、トルコ軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市各所を空爆し、子供7人と女性10人を含む民間人24人が死亡した。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領「アレッポ市解放はシリアだけでなく、イラン、ロシアにとっても勝利」(2016年12月22日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイランのホセイン・ジャーベリー・アンサーリー外務次官(アラブ・アフリカ問題担当)と会談し、中東地域情勢、国際情勢について協議した。

アンサーリー次官は会談で、シリア国民による「テロとの戦い」への支援に向けた外交的取り組み、とりわけモスクワで20日開かれたロシア・イラン・トルコ外相会談について説明し、アレッポ市解放を、シリア全土でのテロ根絶に向けた起点とし、紛争解決に向けた状況を拡充することが重要だと述べた。

これに対して、アサド大統領は、アレッポ市解放がシリアだけでなく、テロとの戦いに実質的貢献をしてきたイラン、ロシアにとっての勝利でもあり、またシリア国民に敵対し、自らの国益のためにテロを利用してきたすべての国の敗北だと強調した。

SANA, December 22, 2016
SANA, December 22, 2016

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市全土の解放と治安・安全回復を宣言(2016年12月22日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明(https://youtu.be/Le-d5jE_sks)を出し、アレッポ市東部に残留していた反体制武装集団戦闘員の退去が完了し、アレッポ市を解放し、治安と安定を回復したと発表、テロ根絶に向けた愛国的任務の遂行と全国土の治安・安定回復への意志を表明した。

SANA, December 22, 2016
SANA, December 22, 2016

『ハヤート』(12月23日付)によると、アレッポ市東部に留まっている反体制武装集団戦闘員とその家族約4,000人が、シリア政府の用意した大型旅客バス、マイクロバス、貨物車輌などに分乗し、ラームーサ通行所を経由して、ファトフ軍の支配地域(アレッポ市ラーシディーン地区)に退去した。

なお、アレッポ市東部(ザバディーヤ地区、マシュハド地区、サラーフッディーン地区、アンサーリー地区)から退去した反体制武装集団戦闘員とその家族は合計で3万4,000人にのぼったという。

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国連人道問題調整事務所(OCHA)のヤンス・ラーク報道官はAFP(12月22日付)に対して、国連の監視チーム31人(シリア人と外国人から構成、うち20人がダマスカスから派遣)がアレッポ市東部からの反体制武装集団戦闘員とその家族の退去作業の最終段階を監視するため、ラームーサ通行所に配置されたと述べた。

監視チームの配置は、国連安保理決議第2328号採択(19日)を受けた動き。

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アレッポ県では、SANA(12月22日付)によると、アレッポ市内各所で、アレッポ市東部解放と同地の治安・安定回復を祝う行進が行われ、住民が参加した。

SANA, December 22, 2016
SANA, December 22, 2016

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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国連総会はシリア国内での犯罪容疑者の調査・審理支援を目的とする「中立的な独立国際調査のしくみ」を構築する決議を採択(2016年12月21日)

国連総会は、国際法に基づき、シリア国内での犯罪容疑者を調査・審理の支援を任務とする「中立的な独立国際調査のしくみ」を構築することを定めた決議を、賛成105カ国、反対15カ国、棄権52カ国で採択した。

決議案はカタールとリヒテンシュタインが提出した。

反対票を投じたのは、ロシア、中国、イラン、シリア、北朝鮮、ヴェネズエラ、アルジェリアなど。

またアラブ諸国のなかで、棄権票を投じたのは、エジプト、レバノン、スーダン、イラク。

モロッコは採決を欠席した。

そのほかのアラブ諸国、そして欧米諸国は賛成票を投じた。
カタールとリヒテンシュタインが提出した。

AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月20日にシリア領内で20回の爆撃を実施(2016年12月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は20回で、ラッカ市近郊(11回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、タドムル市近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 21, 2016、AP, December 21, 2016、ARA News, December 21, 2016、Champress, December 21, 2016、al-Hayat, December 22, 2016、Iraqi News, December 21, 2016、Kull-na Shuraka’, December 21, 2016、al-Mada Press, December 21, 2016、Naharnet, December 21, 2016、NNA, December 21, 2016、Reuters, December 21, 2016、SANA, December 21, 2016、UPI, December 21, 2016などをもとに作成。

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反体制派の広告塔バナーちゃんが家族とともにアンカラを訪問し、エルドアン大統領と面談(2016年12月21日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は首都アンカラで、アレッポ市東部から逃れたとされる7歳の少女バナー・アブドちゃんとその家族と面談し、その写真をツイッターを通じて公開した。

写真には、エルドアン大統領夫妻と、バナーちゃんと、父親のガッサーンさん、母親のファーティマさん、二人の弟(ヌールくん、ムハンマドくん)が写っている。

エルドアン大統領はツイッター(https://twitter.com/RT_Erdogan)で、「アレッポのバナー・アブドちゃんが家族とともに大統領宮殿を訪問してくれて嬉しかった…。トルコは常にシリアの兄弟の見方だ」と綴っている。

ツイートはトルコ語、英語、そしてアラビア語でなされた。

これに対して、バナーちゃんも自身のツイッター(https://twitter.com/AlabedBana)で「Very happy to meet with Mr Erdogan. – Bana #Aleppo」とツイートした。

バナーちゃんは今年9月にツイッターのアカウントを開設し、アレッポ市東部の戦況を流ちょうな英語で綴り、「アレッポのアンネ・フランク」などと呼ばれ、反体制派およびその支持者の広告塔的存在となっていた。

12月13日にシリア軍がアレッポ市東部を事実上制圧すると、バナーちゃんは家族とともに、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍支配下のアレッポ県西部を経て、イドリブ県に退去、その後トルコ領内に入った。

バナーちゃんと家族の退去は、トルコ、ロシア、イラン、反体制派による反体制武装集団戦闘員とその家族、負傷者・重篤患者のアレッポ市東部、イドリブ県フーア市、カファルヤー町、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町の退去・避難プロセスの一環で、アレッポ市東部をあとにしていた。

AFP(12月21日付)などが伝えた。

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AFP, December 21, 2016、AP, December 21, 2016、ARA News, December 21, 2016、Champress, December 21, 2016、al-Hayat, December 22, 2016、Iraqi News, December 21, 2016、Kull-na Shuraka’, December 21, 2016、al-Mada Press, December 21, 2016、Naharnet, December 21, 2016、NNA, December 21, 2016、Reuters, December 21, 2016、SANA, December 21, 2016、UPI, December 21, 2016などをもとに作成。

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トルコのエロール林野水利大臣はイドリブ県内にアレッポ市東部からの避難民のためのキャンプを設営すると発表(2016年12月21日)

トルコのヴェイセル・エロール林野水利大臣は、アレッポ市東部からイドリブ県に退去した反体制武装集団戦闘員とその家族を収容するため、トルコの災害緊急事態管理局(AFAD)の要請に従い、イドリブ県内に避難民キャンプを建設すると発表した。

ARA News(12月21日付)が伝えた。

AFP, December 21, 2016、AP, December 21, 2016、ARA News, December 21, 2016、Champress, December 21, 2016、al-Hayat, December 22, 2016、Iraqi News, December 21, 2016、Kull-na Shuraka’, December 21, 2016、al-Mada Press, December 21, 2016、Naharnet, December 21, 2016、NNA, December 21, 2016、Reuters, December 21, 2016、SANA, December 21, 2016、UPI, December 21, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合の航空支援を受けるYPG主体のシリア民主軍がダーイシュ最大の刑務所に近いラッカ市西部のユーフラテス・ダムに向かって進軍を続ける(2016年12月21日)

ラッカ県では、『ハヤート』(12月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受け、ユーフラテス川左岸をラッカ市に向かって進軍、シリア人権監視団によると、シリア民主軍は10の村・農村を新たに制圧、ユーフラテス・ダムから8キロの地点にまで接近した。

なお、ユーフラテス・ダム(タブカ市から約500メートルの地点に位置)の近くには、ダーイシュが運営する最大の刑務所があり、欧米人の人質らが拘置されているという。

ラッカ県では、ARA News(12月21日付)によると、シリア民主軍はラッカ市西部郊外のアブー・ジュッブ村、タクアーン・シャルキー・カールワーン農場を制圧したと発表した。

ラッカ県では、SANA(12月21日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のタブカ市を空爆し、3人が死亡した。

AFP, December 21, 2016、AP, December 21, 2016、ARA News, December 21, 2016、Champress, December 21, 2016、al-Hayat, December 22, 2016、Iraqi News, December 21, 2016、Kull-na Shuraka’, December 21, 2016、al-Mada Press, December 21, 2016、Naharnet, December 21, 2016、NNA, December 21, 2016、Reuters, December 21, 2016、SANA, December 21, 2016、UPI, December 21, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍とハワール・キリス作戦司令室がダーイシュの拠点都市バーブ市(アレッポ県)内のヒクマ病院、シャイフ・アキール山を制圧するも、戦闘でトルコ軍兵士10人が死亡、またトルコ軍の爆撃で住民7人が死亡(2016年12月21日)

アレッポ県では、『ハヤート』(12月22日付)、クッルナー・シュラカー(12月21日付)によると、「ユーフラテスの盾」作戦を続行するハワール・キリス作戦司令室とトルコ軍地上部隊が、トルコ軍の航空支援を受け、ダーイシュ(イスラーム国)の同県における最後の拠点都市バーブ市内での戦闘を続け、市内のヒクマ病院とシャイフ・アキール山を制圧した。

しかし、しかし、アアマーク通信(12月21日付)は、ハワール・キリス作戦司令室が同地から撤退したと報じた。

戦闘では、ダーイシュが2人の自爆戦闘員(インティハーリー、イラク人とパレスチナ人)が進軍する部隊に対して自爆攻撃を行うなど、トルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室は苦戦し、トルコ軍の発表によると、トルコ軍兵士10人、ハワール・キリス作戦司令室戦闘員15人が死亡、トルコ軍兵士33人が負傷した。

ダーイシュ側も40人が戦死したという。

一方、SANA(12月21日付)によると、トルコ軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるバーブ市の住宅街を空爆、少なくとも7人が死亡した。

image007AFP, December 21, 2016、AP, December 21, 2016、ARA News, December 21, 2016、Champress, December 21, 2016、al-Hayat, December 22, 2016、Iraqi News, December 21, 2016、Kull-na Shuraka’, December 21, 2016、al-Mada Press, December 21, 2016、Naharnet, December 21, 2016、NNA, December 21, 2016、Reuters, December 21, 2016、SANA, December 21, 2016、UPI, December 21, 2016などをもとに作成。

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ファトフ軍包囲下のイドリブ県フーア市、カファルヤー町から移送された負傷者・重篤患者らがシリア政府支配下の仮設住居センターに到着(2016年12月21日)

アレッポ県では、SANA(12月21日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の包囲下にあるフーア市、カファルヤー町に留まっていた負傷者・重篤患者とその家族を乗せた旅客バス4輌および救急車輌2台がシリア政府支配下のアレッポ市郊外のジャッブーリーン村にある仮設居住センターに到着した。

SANA, December 21, 2016
SANA, December 21, 2016

一方、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部のザバディーヤ地区、マシュハド地区、サラーフッディーン地区、アンサーリー地区では、戦闘員とその家族が20台の旅客バスに分乗し、アレッポ市南西部のラーシディーン地区に退去した。

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米主導の有志連合は12月19日にシリア領内で2回の爆撃を実施(2016年12月20日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月19日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(5回)、タドムル市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 20, 2016、AP, December 20, 2016、ARA News, December 20, 2016、Champress, December 20, 2016、al-Hayat, December 21, 2016、Iraqi News, December 20, 2016、Kull-na Shuraka’, December 20, 2016、al-Mada Press, December 20, 2016、Naharnet, December 20, 2016、NNA, December 20, 2016、Reuters, December 20, 2016、SANA, December 20, 2016、UPI, December 20, 2016などをもとに作成。

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2015年9月30日の爆撃開始以降、ロシア軍の出撃回数は3万回以上におよび、テロ組織の拠点・標的6万2,000カ所以上を破壊(2016年12月20日)

ロシア航空宇宙軍(空軍)は声明を出し、2015年9月30日に開始したシリアでの空爆で、ロシア軍機の出撃回数が3万回以上に達し、テロ組織の拠点や標的6万2,000カ所以上を破壊したと発表した。

RT(12月20日付)が伝えた。

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有志連合のドリアン報道官は、トルコにYPG主体のシリア民主軍の掃討を控えるよう暗に求める(2016年12月20日)

有志連合のジョン・ドリアン報道官は、訪問先の英国ロンドンで記者団に対して「シリアは極めて複雑な様相を呈している。我々がダーイシュ(イスラーム国)と戦っている一方で、内戦状態にある…。我々はシリア民主軍とともに活動し…、彼らはラッカ市を孤立させるための作戦を開始した…。その一方、我々の同盟国でNATO加盟国でもあるトルコは、ユーフラテスの盾作戦を通じて緩衝地帯を作り出そうしている…。これによって事態は好転し、ダーイシュの前で国境は封鎖された…。我々は外交チャンネルを通じて、ラッカ市解放にかかる行動計画を継続する」と述べた。

一方、トルコがアレッポ県バーブ市制圧後にシリア民主軍をユーフラテス川以東に掃討しようとしていることに関しては、「すべての当時者、すなわち、トルコ、シリア民主軍…、有志連合、イラクにとって、ダーイシュを敗北させることが利益になる。我々はすべての当時者とともに、シリアとイラクをダーイシュから解放するための活動を継続する」としたうえで、「我々はシリアにいるすべての人がダーイシュとの戦いに集中して欲しいと思っている。我々はダーイシュと戦うためにパートナーとの対話を続ける」と強調した。

『ハヤート』(12月21日付)が伝えた。

AFP, December 20, 2016、AP, December 20, 2016、ARA News, December 20, 2016、Champress, December 20, 2016、al-Hayat, December 21, 2016、Iraqi News, December 20, 2016、Kull-na Shuraka’, December 20, 2016、al-Mada Press, December 20, 2016、Naharnet, December 20, 2016、NNA, December 20, 2016、Reuters, December 20, 2016、SANA, December 20, 2016、UPI, December 20, 2016などをもとに作成。

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国連総会はシリア国内でのアサド政権などによる人権侵害を非難する決議を採択(2016年12月20日)

国連総会は、シリア国内での人権侵害に関する非難決議を賛成116カ国、反対16カ国、棄権52カ国で採択した。

反対はロシア、中国、イラン、イラク、南アフリカ、北朝鮮、ベラルーシ、シリアなど。

棄権はレバノンなどで、それ以外のアラブ諸国は、欧米諸国などとともに賛成にまわった。

決議は、シリアの反体制派を支援するサウジアラビアとカタールが提案、「樽爆弾」を含むすべての民間人に対する無差別攻撃」、「2011年の平和的抗議行動の開始当初依頼のシリア政府による国民への武力弾圧」、「民間人を飢餓に追い込むこと、学校、病院、礼拝所への攻撃、恣意的処刑」を非難し、シリア政府を筆頭とするすべての当時者に民間人への攻撃停止を求めている。

また「すべての当時者による、塩素ガスを含む有毒化学物質のあらゆる使用」を非難、シリア政府に対して化学兵器の使用に関する国際社会の規制を遵守するよう求めている。

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イランのシャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長は国連安保理決議第2328号を「国際監視団にかこつけてテロを支援する軍治安要員が入り込む」と非難(2016年12月20日)

イランのアリー・シャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長は、19日に全回一致で採択された国連安保理決議第2328号を「破壊行為を資し、国際監視団にかこつけてテロを支援する軍治安要員が入り込む基盤となる」と非難した。

シャムハーニー事務局長は、20日のモスクワでのロシア・イラン・トルコの外相会談に関して、ロシア側から、ロシア軍戦闘機のイラン領空通過についての提案などについて審議することを明らかにするとともに、トルコとは、シリア危機を政治的解決に解決するため、シリアの国土保全(トルコによるシリア領内での駐留と占領の停止)、テロ活動への支援停止、治安と安定の回復をめざすという点で一致していると述べた。

『ハヤート』(12月21日付)が伝えた。

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ロシア、イラン、トルコは近く、シリアの紛争を解決するための行程表「モスクワ宣言」を採択(2016年12月20日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、イランのイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣はモスクワで初となる三カ国外相会談を行った。

また、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣、トルコのフィクリ・イシク国防大臣、イランのホセイン・ホセイン・ダフカーン国防大臣も三カ国国防相会談に先だって、両国国防大臣と個別会談を行った。

SANA, December 20, 2016
SANA, December 20, 2016

『ハヤート』(12月21日付)などによると、ロシア、イラン、トルコの三カ国は、この外相・国防相会談を経て、シリア情勢の正常化に向けた「行程表」について協議し、「モスクワ宣言」を採択する見込みだという。

「モスクワ宣言」は「民主的世俗国家としてのシリアの主権と領土の統一性」を確認、「シリアにおける危機に軍事的解決はない」と強調したうえで、「紛争解決に向けた政治プロセスを再生」する三カ国の決意を表明している。

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会談後の共同記者会見で、ラブロフ外務大臣は、アレッポ市東部、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町からの反体制武装集団とその家族の退去、イドリブ県フーア市、カファルヤー町からの負傷者・重篤患者とその家族の移送を貫徹するとしたうえで、2日以内にこの作業が完了するだろうとの見通しを示し、ロシア、トルコ、イランの取り組みによって、アレッポ市からの反体制武装集団と市民の退去が可能になったことを自賛した。

また、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム・ファトフ戦線を除外するかたちで、シリア領内全土での戦闘停止に向けた措置を講じ、政治的解決を促すことで三カ国が合意したことを明らかにした。

そのうえで、ロシア、イラン、トルコの連携がシリア政府と反体制派の和平合意を成立させる用意があるとしたうえで、欧米諸国、サウジアラビア、カタール、トルコなどを軸とする「シリアの友連絡グループ」にも増して、より効率的に紛争を解決に導くことができると強調した。

一方、チャヴシュオール外務大臣は、ロシア、イラン、トルコの合意の重要性を強調しつつ、外国によるテロ組織への支援を停止する必要があるかとの問いに対して「ヒズブッラーへの支援を停止する必要がある」と答え、イランによるヒズブッラーへの支援を暗に批判した。

これに対して、ザリーフ外務大臣は、テロへの取り組みを活性化し、シリアの紛争を政治的に解決すべきとしたうえで、「国連安保理が指定するテロ組織について話している」と付言し、ヒズブッラーへの支援の正当性を強調、「イランは友好国の意見を尊重するが、意見を異にしている」と異論を唱えた。

ヒズブッラーをめぐる意見の相違に対して、ラブロフ外務大臣は「テロとの戦いはダブル・スタンダードであってはならない。国連安保理決議第2254号は、外国によるテロ組織への支援停止の必要を強調している」としつつ、「しかし問題は極めて複雑だ。なぜならこの地域にはさまざまな宗教・エスニック集団がおり、スンナ派とシーア派の対立もあるからだ」と述べた。

そのうえで「重要なのは、ダマスカスとの連携を呼びかける当時者であれ、連携しない当時者であれ、テロとの戦いを優先すべきだという点で合意しているということだ」と強調した。

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トルコのイシク国防大臣、イランのホセイン・ダフカーン国防大臣との個別会談したショイグ国防大臣は、ロシア、イラン、トルコ各国の専門家らが、シリアの紛争を終結させるための行程表を記した三カ国合意「モスクワ宣言」を策定、近く合意に達するだろうと述べた。

ショイグ国防大臣はまた、ロシア、イラン、トルコがシリアの紛争解決を保障する役割を果たす用意があるとしたうえで、米国がもはや実質的影響力を行使し得ないと指摘、「ロシア、トルコ、イランの取り組みによって、アレッポにおいて「穏健な反体制派」と過激派を峻別することに成功した」と強調した。

一方、シャームプレス(12月20日付)によると、トルコのイシク国防大臣は、ショイグ国防大臣との会談で「今日、アレッポ市東部を武装集団から解放し、反体制派が捕捉していた子供らを避難させるためのプロセスが成功裏に進んでいるのを目にしている」と述べたという。

SANA, December 20, 2016
SANA, December 20, 2016

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YPG主体のシリア民主軍はこれまでにラッカ市北西部の97ヵ村をダーイシュから奪取したと発表(2016年12月20日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の「ユーフラテスの怒り」作戦司令室は声明を出し、ラッカ市北西部での戦闘でこれまでに97ヵ村をダーイシュ(イスラーム国)から奪取したと発表した。

また、ARA News(12月20日付)によると、シリア民主軍がラッカ市郊外のジャアバル村およびジャアバル城一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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米主導の有志連合は16~18日にシリア領内のラッカ県を中心に17回の爆撃を実施(2016年12月19日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月16~18日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

12月16日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して13回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ラッカ市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(4回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タドムル市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

12月17日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して10回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、アイン・イーサー市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

12月18日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して8回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 19, 2016、AP, December 19, 2016、ARA News, December 19, 2016、Champress, December 19, 2016、al-Hayat, December 20, 2016、Iraqi News, December 19, 2016、Kull-na Shuraka’, December 19, 2016、al-Mada Press, December 19, 2016、Naharnet, December 19, 2016、NNA, December 19, 2016、Reuters, December 19, 2016、SANA, December 19, 2016、UPI, December 19, 2016などをもとに作成。

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