YPG主体のシリア民主軍がダーイシュの首都ラッカ市孤立化に向けた「ユーフラテスの怒り」作戦第2段階の開始を宣言、米軍の教練を受けたアラブ人戦闘員1,500人がこれに参加(2016年12月10日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の首都とされるラッカ市解放を目的とする「ユーフラテスの怒り」作戦の第2段階を開始した、と発表した。

シリア民主軍報道官のジーハーン・シャイフ・アフマド女史はラッカ県ラッカ市北部のアーリヤ村で声明を読み上げ、「ラッカ県西部郊外の完全解放とラッカ市孤立を目的とする戦闘の第2段階を開始する決定がなされた」と述べ、「有志連合との連携は、効率的に継続され、第2段階においてこの関係はさらに強化され、より影響力の強いものになるだろう」と強調した。

ARA News, December 11, 2016
ARA News, December 11, 2016

また、「ユーフラテスの怒り」作戦第1段階に関して、アフマド女史は、「大成功のうちに終わり…、700平方キロ、数十カ村、多数の町、戦略的街道を解放」したと付言した。

なお、アフマド女史が読み上げた声明によると、「ユーフラテスの怒り」作戦の第2段階においては、ダイル・ザウル軍事評議会、ラッカ革命家旅団、そしてアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏(シリア革命反体制勢力国民連立元代表、シリア明日潮流代表)が率いる「シリア精鋭部隊」などの複数の部隊がシリア民主軍に新たに参加するという。

さらに、これらの武装集団に加えて、ラッカ市および同市一帯地域出身のアラブ人戦闘員約1,500人が米主導の有志連合の教練を受け、合流するという。

タラール・サッルー報道官もアフマド女史に続いて発言、「部軍は第1段階において前線に参加した…。第2段階においてはより効率的に我々の部隊に参加することになる」と述べた。

一方、シリア民主軍総司令部のナースィル・ハーッジ・マンスール顧問もAFP(12月10日付)大して、「米軍部隊は、この段階において、効率的に前線に参加することになる」と述べた。

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米主導の有志連合のジョン・ドリアン報道官は声明(https://www.youtube.com/watch?v=XgwMOLnqGy8&feature=youtu.be)を出し、「ユーフラテスの怒り」作戦に、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏が率いる「シリア・エリート部隊」が参加したと発表した。

ドリアン報道官によると、「シリア精鋭部隊」に加えて、ダーイシュ(イスラーム国)が首都と位置づけるラッカ市の解放に向けて、米軍が作戦への投入をめざして教練している1,500人以上の戦闘員(その90%はアラブ人)も参加するという。

AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外相「アレッポ市を去った反体制派に何が起きるのか? 別の場所で殺されるだけではないのか?」(2016年12月10日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、首都アンカラでTRT(12月10日付)に対し、「アレッポ市を去ったら反体制派に何が起きるのか? 別の場所で殺されるだけではないのか? 誰も具体的な解決策をもたらそうとはしていない」と述べ、パリでの「シリアの友連絡グループ」会合を暗に批判した。

チャヴシュオール外務大臣はまた、「出席者は、シリアの危機を政治的どのように解決するか、そして包囲されている人々にどのように人道支援を行うのかを考えるのではなく、シリア政府の要求にどう対処するかに議論を集中させていた」と非難した。

AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、Turk Press, December 11, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。

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パリで「シリアの友連絡グループ」会合:リヤド最高交渉委員会は「前提条件なし」でシリア政府との交渉再開に応じる(2016年12月10日)

「シリアの友連絡グループ」がフランスの首都パリで外相級会合を開催した。

会合に参加したのは、米国、フランス、ドイツ、英国、イタリア、サウジアラビア、カタール、UAE、ヨルダン、トルコ、EU。

会合には、リヤド最高交渉委員会代表のリヤード・ヒジャーブ元首相も出席した。

会合後のジョン・ケリー米国務長官、フランスのジャン=マルク・エロー外務大臣、ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン・ビン・ジャースィム・アール・サーニー外務大臣が共同記者会見を行った。

このなかで、ケリー国務長官は、ジュネーブでの米国・ロシア専門家の会合で、ロシア側の善意が見られたものの結論を得なかったことを明らかにした。

またシリアの反体制派に対して、アレッポ市を救うためにはどうしたらよいのかを考えるべきだと呼びかける一方、シリア軍による無差別空爆を非難した。

フランスのエロー外務大臣は、国連安保理決議第2254号に従ったシリア政府と反体制派の交渉再開を主唱、リヤド最高交渉委員会が「前提条件なし」での対話再開の用意ができていることを確認したと述べ、これを支持した。

その一方、アレッポ市での戦闘については「テロ根絶ではなく、反体制派の殲滅を狙っており…、独裁支配を強化する」と非難した。

シュタインマイヤー外務大臣とムハンマド外務大臣は、アレッポ市東部住民に避難の余地を与えるようシリア政府、ロシア、イランに求める一方、「シャーム・ファトフ戦線戦闘員の存在はアレッポ市全土を荒廃させることを正当化し得ない」と述べた。

Kull-na Shuraka', December 10, 2016
Kull-na Shuraka’, December 10, 2016

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米国とロシアの専門家が、アレッポ市東部からの反体制武装集団の退去などについて協議するためスイスの首都ジュネーブで会合を開いた。

AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、Sky News Arabic, December 10, 2016、TRT, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュがUNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市(ヒムス県)内に突入(2016年12月10日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(12月10日付)によると、UNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市郊外一帯で攻勢を続けるダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市周辺の山岳地帯(北部のタール山、南西部のハイヤーン山、ハーン山など)にあるシリア軍の拠点を攻撃、同地一帯、さらにはシャーイル油田、マフル油田、ジャズル油田一帯を制圧した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュはまた、タドムル市内に突入し、複数の街区を制圧した。

これに対して、シリア軍は「樽爆弾」などで同地一帯を激しく空爆、またシリア軍および親政権武装勢力が激しく抵抗、ダーイシュは市外への撤退を余儀なくされた。

またクッルナー・シュラカー(12月11日付)によると、ロシア軍もタドムル市一帯のダーイシュ拠点、車輌などに対して数十回の空爆を実施した。

これに関して、SANA(12月10日付)は、シリア軍がタドムル市東部郊外のサイロ地区に侵攻したダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、これを撃退したと伝えた。

だが、クッルナー・シュラカー(12月10日付)などによると、ダーイシュはその後、タイフール航空基地近郊の放棄された大隊基地に対して攻勢を強め、同地を制圧した。

一方、ダーイシュの戦果を喧伝するアアマーク通信によると、ダーイシュはタドムル市郊外のジャズル油田一帯でシリア軍戦闘機を撃墜した。

なお、ダーイシュは8日からタドムル市郊外一帯で攻勢を強め、これまでにシリア軍兵士50人あまりを殺害したという。

Kull-na Shuraka', December 10, 2016
Kull-na Shuraka’, December 10, 2016

 

AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、December 11, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県のフィキーア村を制圧(2016年12月10日)

ダルアー県では、SANA(12月10日付)によると、シリア軍が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の支配下にあったフィキーア村を制圧、同地の治安と安定を回復した。

Kull-na Shuraka', December 10, 2016
Kull-na Shuraka’, December 10, 2016
SANA, December 10, 2016
SANA, December 10, 2016

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(12月10日付)によると、ロシア軍がビンニシュ市を空爆し、10人が死亡した。

一方、SANA(12月10日付)によると、シリア軍がマダーヤー村、タルマラ村、カフルウバイド村、アービディーン村でファトフ軍の拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(12月10日付)によると、シリア軍がマサースィナ村、ラハーヤー村、スカイク村、ウカイリバート町でファトフ軍の拠点を空爆した。

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ラタキア県では、SANA(12月10日付)によると、シリア軍が県北部のトゥッファーヒーヤ村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(12月11日付)によると、シリア軍がラフマーン軍団との捕虜交換の合意に基づき、拘束していた女性収監者15人を釈放した。

AFP, December 10, 2016、AP, December 10, 2016、ARA News, December 10, 2016、Champress, December 10, 2016、al-Hayat, December 11, 2016、Iraqi News, December 10, 2016、Kull-na Shuraka’, December 10, 2016、December 11, 2016、al-Mada Press, December 10, 2016、Naharnet, December 10, 2016、NNA, December 10, 2016、Reuters, December 10, 2016、SANA, December 10, 2016、UPI, December 10, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月8日にシリア領内で12回の爆撃を実施、タドムル市近郊ではダーイシュの石油トレーラー168輌を撃破(2016年12月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月8日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して12回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

このうちタドムル市近郊の空爆に関して、CENTCOMは、石油トレーラー168輌からなる車列を撃破したと発表した。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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国連総会はアレッポ市東部での戦闘停止、人道支援を求める決議を採択(2016年12月9日)

国連総会は、アレッポ市東部でのシリア軍の攻勢に対して、民間人を保護するための必要な措置、民間人への無差別攻撃の即時停止、国連安保理決議第2268号に基づく即時戦闘停止、封鎖地域への人道支援の配給を求める決議を、賛成122、反対13で採択した。

決議案はカナダなど65カ国が共同提出した。

『ハヤート』(12月10日付)が伝えた。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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ハワール・キリス作戦司令室がアレッポ県北部のダーイシュの拠点都市バーブ市に突入する一方、トルコ軍が特殊部隊300人と投入、同地を爆撃し民間人12人を殺害(2016年12月9日)

アレッポ県では、ハラブ・トゥデイ・ニュース(12月9日付)によると、トルコ軍の全面支援を受け、「ユーフラテスの盾」作戦を続行するハワール・キリス作戦司令室はダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市への突入作戦を開始した。

また、クッルナー・シュラカー(12月9日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室はバーブ市近郊のバラーター村、ダーナー市をダーイシュから奪取し、制圧した。

しかし、シリア人権監視団によると、「ユーフラテスの盾」作戦を続行するハワール・キリス作戦司令室を支援するトルコ軍が、バーブ市に対して空爆・砲撃を実施、民間人12人が死亡、10人が負傷した。

またアナトリア通信(12月9日付)などによると、トルコ軍はハワール・キリス作戦司令室によるバーブ市制圧作戦を支援するため、特殊部隊隊員300人を派遣したという。

ARA News, December 9, 2016
ARA News, December 9, 2016

一方、トルコ軍の発表によると、ハワール・キリス作戦司令室は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にあるマンビジュ市とダーイシュ支配下のバーブ市を結ぶ高速道路を掌握した。

AFP, December 9, 2016、Anadolu Ajansı, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、Halab News Today, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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ラヴロフ露外相「人道停戦期間終了後、アレッポ市東部への爆撃は再開される」(2016年12月9日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、訪問中のドイツのハンブルグで記者団に対して、アレッポ市南東部での「人道停戦期間終了後、空爆は再開され、悪党が(アレッポ市に)とどまる限り続けられるだろう。世界はそのことを理解しているし、米国も理解している」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた、米国・ロシアの専門家によるアレッポ市東部からの戦闘員退去に向けた協議に関して、「シリアに関する我々との交渉に際しての米国のやり方には理解できないことが多い…。米国は左手で建設的な事をしながら、右手で戦闘員に武器を供与するチャンネルを開設しようとしている」と批判した。

『ハヤート』(12月10日付)などが伝えた。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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国連OHCHR報道官「シリア政府支配地域に逃れた男性数百人の消息が不明だが、彼らが民間人かどうかは明らかではない」「反体制派はアレッポ市東部から脱出しようとした民間人多数を拉致・殺害」(2016年12月9日)

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のルパート・コルビル報道官は、スイスの首都ジュネーブでの記者会見で、反体制派に属する二つの武装集団のシャーム・ファトフ戦線とアブー・アマーラ大隊が、過去2週間で、アレッポ市東部からの避難を懇願していた民間人多数を拉致、殺害したとする報告を受けたと発表した。

コルビル報道官はそのうえで、アレッポ市南東部を支配し続けている反体制装集団によるこうした行為が戦争犯罪にあたるとの見方を示した。

一方、シリア政府によるアレッポ市北東部の制圧を受けるかたちで、反体制武装集団を支援してきたとされる民間人に対して「報復」が行われるとの噂が広まっているとしたうえで、「シリア政府支配地域に脱出した後に男性数百人が失踪したとの極めて懸念すべき主張」があると指摘した。

同報道官によると、30歳から50歳の男性が10日前にアレッポ市西部に脱出して以降消息不明の状態が続いているという。

ただし、失踪したのが民間人かどうかは明らかではないという。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市北部のマイーズィーラ村を爆撃し、女性と子供を含む19人を殺害(2016年12月9日)

ラッカ県では、ARA News(12月9日付)によると、有志連合がラッカ市北部に位置するマイーズィーラ村を空爆し、女性と子供を含む19人が死亡、数十人が負傷した。

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ハサカ県では、ARA News(12月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシャッダーディー市南部のアッザーウィー村にある西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点複数カ所を攻撃した。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はフィキーア村(ダルアー県)総攻撃を前に住民に退去を呼びかける(2016年12月9日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(12月9日付)によると、シリア軍がフィキーア村の住民に対して、同地への総攻撃を行うと告知、12月10日の朝までに退去するよう呼びかけた。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(12月9日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がイドリブ市内の23カ所を空爆、またビンニシュ市、タフタナーズ市、トゥウーム村なども爆撃を受けた。

Kull-na Shuraka', December 9, 2016
Kull-na Shuraka’, December 9, 2016

また、ARA News(12月9日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がカフルナブル市にある民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)のセンター、パン製造工場を空爆した。

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ラタキア県では、SANA(12月9日付)によると、シリア軍がフィッラ村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、戦闘員25人を殺傷した。

AFP, December 9, 2016、AP, December 9, 2016、ARA News, December 9, 2016、Champress, December 9, 2016、al-Hayat, December 10, 2016、Iraqi News, December 9, 2016、Kull-na Shuraka’, December 9, 2016、al-Mada Press, December 9, 2016、Naharnet, December 9, 2016、NNA, December 9, 2016、Reuters, December 9, 2016、SANA, December 9, 2016、UPI, December 9, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月7日にシリア領内で12回の爆撃を実施(2016年12月8日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月7日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ラッカ市近郊(6回)、アイン・イーサー市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 8, 2016、AP, December 8, 2016、ARA News, December 8, 2016、Champress, December 8, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 8, 2016、Kull-na Shuraka’, December 8, 2016、al-Mada Press, December 8, 2016、Naharnet, December 8, 2016、NNA, December 8, 2016、Reuters, December 8, 2016、SANA, December 8, 2016、UPI, December 8, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外相はケリー米国務長官との会談が進展を見せないなか、トルコでの反体制派との停戦合意に基づき、シリア軍がアレッポ市東部での戦闘を停止したと発表(2016年12月8日)

ラブロフ外務大臣は訪問先のドイツのハンブルグの記者会見で、反体制武装集団の支配が続くアレッポ市南東部からの民間人の退去と人道支援物資搬入のため、シリア軍が同地への攻撃を中止したと述べた。

アレッポ市南東部での負傷者、住民の退去については、トルコのアンカラで7日、ロシア軍と反体制武装集団が5日の停戦合意が成立していた。

一方、6、7日に行われた米ジョン・ケリー国務長官との会談に関しては、シリア情勢、とりわけアレッポ市南東部の停戦と人道支援について協議したとしたうえで、10日にスイスの首都ジュネーブで両国専門家による会合を行うことで合意したと付言した。

『ハヤート』(12月9日付)などが伝えた。

SANA, December 8, 2016
SANA, December 8, 2016

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AFP(12月8日付)は、米高官の話として、両者の会談は何らの進展も見せなかったという。

また、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、両者の会談を支持するとしつつ、「これまでと同様、答えを必要とする多くの問題が提起された」と述べ、会談が結論を得なかったことを認めた。


AFP, December 8, 2016、AP, December 8, 2016、ARA News, December 8, 2016、Champress, December 8, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 8, 2016、Kull-na Shuraka’, December 8, 2016、al-Mada Press, December 8, 2016、Naharnet, December 8, 2016、NNA, December 8, 2016、Reuters, December 8, 2016、SANA, December 8, 2016、UPI, December 8, 2016などをもとに作成。

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ロシア政府はチェチェン共和国に駐留するザーパド大隊、ヴォストーク大隊のシリアへの派遣を決定(2016年12月8日)

『イズベスチア』(12月8日付)は、軍消息筋の話として、ロシア政府がチェチェン共和国に駐留するザーパド大隊(ロシア連邦軍第42自動車化狙撃師団所属の特殊任務大隊)とヴォストーク大隊(ロシア連邦軍第42自動車化狙撃師団所属の特殊任務大隊)のシリアへの派遣を決定したと伝えた。

Kull-na Shuraka', December 8, 2016
Kull-na Shuraka’, December 8, 2016

 

AFP, December 8, 2016、AP, December 8, 2016、ARA News, December 8, 2016、Champress, December 8, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 8, 2016、Izvestia, December 8, 2016、Kull-na Shuraka’, December 8, 2016、al-Mada Press, December 8, 2016、Naharnet, December 8, 2016、NNA, December 8, 2016、Reuters, December 8, 2016、SANA, December 8, 2016、UPI, December 8, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月6日にシリア領内で13回の爆撃を実施(2016年12月7日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月6日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、ブーカマール市近郊(2回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。


AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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イスラエル軍は占領下ゴラン高原から首都ダマスカス郊外のマッザ航空基地をミサイル攻撃(2016年12月7日)

ダマスカス県では、SANA(12月7日付)がシリア軍消息筋の話として、イスラエル軍が7日午前3時、占領下のゴラン高原(アブー・ナダー丘西部)から地対地ミサイル複数発を発射し、マッザ航空基地一帯を攻撃したと伝えた。

クッルナー・シュラカー(12月7日付)によると、この攻撃で、マッザ航空基地内で爆発が起こり、火災が発生した。

ARA News, December 7, 2016
ARA News, December 7, 2016

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合によるラッカ市北部郊外の爆撃で民間人18人死亡(2016年12月7日)

ラッカ県では、「ラッカは沈黙によって惨殺される」(12月7日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市北部郊外のムシャイリファ村を空爆し、民間人18人が死亡した。

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Raqqa-sl, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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英米仏独伊ノルウェーはアレッポ市東部での即時戦闘停止を求める一方、イラン国防相は停戦を「テロリスト再生のためのトリック」と批判(2016年12月7日)

フランス大統領府は、フランス、米国、英国、ドイツ、イタリア、ノルウェーの5カ国共同声明を発表し、アレッポ市での即時停戦と、同市東部への人道支援物資の搬入を要求、またシリア政府、そしてロシアなどの同盟国による攻撃継続や支援物資搬入妨害を非難した。

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イランのホセイン・ホセイン・ダフカーン国防大臣は、アレッポ市東部での停戦に関して「テロ組織の態勢立て直し、再武装のためのトリック」と批判、否定的な姿勢を示した。

『ハヤート』(12月8日付)が伝えた。

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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ロシア大統領府「アレッポ市東部の街区に残る戦闘員はいずれもテロリストで、その中軸にいるのがヌスラ戦線だ」(2016年12月7日)

『ハヤート』(12月8日付)によると、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、トルコの首都アンカラでのロシア軍と反体制武装集団との停戦交渉に関して、「ロシアは彼らに退去を求め、現在この問題について議論がなされている最中だ…。アレッポ市東部の街区に残る戦闘員は…いずれもテロリストで、その中軸にいるのがテロ組織のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)だ」と述べた。

ペスコフ報道官はまた、「シリア軍は日々アレッポ市内各所でテロリストの浄化を行っているが…、アレッポ市東部から退去した戦闘員の数は片手(5,000人)にも満たない。ほとんどの戦闘員はいまだにとどまっている」と付言した。

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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ハワール・キリス作戦司令室を全面支援するトルコ軍がバーブ市北部のダーイシュ拠点を爆撃する一方、兵士1人が死亡(2016年12月7日)

アレッポ県では、トルコ軍の発表によると、バーブ市北部郊外一帯で「ユーフラテスの盾」作戦を続行するハワール・キリス作戦司令室を支援するトルコ軍航空部隊が、同地でダーイシュ(イスラーム国)の拠点(建物、車輌など)12カ所に対して空爆を実施し、戦闘員23人を殺害した。

しかし、トルコ軍は別の声明で、バーブ市北部郊外一帯でのダーイシュとの戦闘で、トルコ軍兵士1人が死亡、6人が負傷したと発表した。

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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反体制派はトルコでのロシア軍との停戦協議で、アレッポ市東部からの負傷者、住民退去のための5日間の戦闘停止を骨子とするロシア側の「人道イニシアチブ」を受諾(2016年12月7日)

ドゥラル・シャーミーヤ(12月8日付)は、トルコの首都アンカラで、ロシア軍とアレッポ市南東部での停戦について協議を続けている反体制武装集団の代表が、ロシア側の示した「人道イニシアチブ」に応じたと伝えた。

al-Hayat, December 7, 2016
al-Hayat, December 7, 2016

この「人道イニシアチブ」は、5日間の停戦を実施し、アレッポ市南東部で籠城する負傷者(400人から700人とされる)の治療のための緊急搬送するとともに、市外への脱出を望む民間人をシリア政府支配地域ではなく、ハワール・キリス作戦司令室とトルコ軍の支配下にあるジャラーブルス市に退去させることを骨子とするという。

民間人の退去先として、ファトフ軍支配下のイドリブ県が避けられたのは、同地に対するシリア・ロシア両軍の空爆で安全を確保できないと判断したためだという。

これに関して、アレッポ指導評議会は声明を出し、アレッポ市東部で抗戦を続ける革命武装勢力が「人道イニシアチブ」を提示したと発表した。

声明によると、この「人道イニシアチブ」は、①5日間の人道停戦の実施、②緊急治療が必要な約500人を治療のために国連監視の下で搬出、③退去を希望する市民のアレッポ県北部への移送、④人道状況が緩和した段階で、当事者が同市の今後を協議、という4点からなっているという。

Kull-na Shuraka', December 7, 2016
Kull-na Shuraka’, December 7, 2016
Kull-na Shuraka', December 7, 2016
Kull-na Shuraka’, December 7, 2016

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は反体制武装集団支配下のアレッポ市旧市街を完全制圧(2016年12月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南東部で籠城を続ける反体制武装集団がアレッポ城南部に拡がる旧市街から撤退し、シリア軍が同地を制圧した。

シリア軍と親政権武装勢力はアレッポ城南西部に位置するバーブ・ナイラブ地区一帯、サーリヒーン地区一帯、マルジャ地区一帯、マアーディー地区一帯で反体制武装集団と激しく交戦し、バーブ・ナイラブ地区、マアーディー地区のほとんどを制圧した。

SANA(12月7日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに新たに制圧したのは、バーブ・ナイラブ地、ジュッブ・クッバ地区、ジャディーダ地区、ファラーフィラ地区、アクユール地区、カスタル・ハラーミー地区、バイト・カンナース地区、サーリヒーン地区、バーブ・ハディード地区、ジャーッダト・ハダンク地区、ハミーディーヤ地区、カーディー・アスカル地区、マシャーティーヤ地区、カルム・ジャバル地区、ヌールッディーン・ザンキー通り、バーブ・ナスル通り、裁判所一帯。

Southfront.org, December 7, 2016
Southfront.org, December 7, 2016

またSANA(12月7日付)によると、アレッポ市南東部で籠城を続ける反体制武装集団が、シリア政府支配下のアレッポ市マイサルーン地区、マシャーリカ地区、マールティーニー地区、アアザミーヤ地区、イザーア地区を砲撃し、12人が死亡、数十人が負傷したという。

SANA, December 7, 2016
SANA, December 7, 2016

シリア人権監視団によると、シリア軍はこのほかにも、アレッポ市南東部の北側のブスターン・カスル地区、ザバディーヤ地区に進軍し、反体制武装集団と交戦を続けた。

またARA News(12月7日付)によると、反体制武装集団支配下のアレッポ市南東部のカッラーサ地区、マアーディー地区、ザバディーヤ地区、マシュハド地区、カフル・カルミーン村に対して、シリア・ロシア軍が空爆・砲撃を加えた。

さらに、SANA(12月7日付)によると、シリア軍は、フィルドゥース地区、シャイフ・サイード地区に進軍を続け、反体制武装集団と交戦、同地一帯での戦闘を受け、反体制武装集団の支配地域にとどまっていた住民多数が避難し、シリア軍がこれを保護した。

なお、同監視団によると、11月半ばにシリア軍がアレッポ市東部への攻勢を強めて以降、反体制武装集団の支配地域にとどまっていた民間人(推計25万人)のうち8万人がシリア政府支配下に脱出したという。

SANA, December 7, 2016
SANA, December 7, 2016

またこの間の戦闘で、子供45人を含む369人がアレッポ市東部に対する空爆・砲撃で死亡、子供34人を含む92人がシリア政府支配下のアレッポ市西部で死亡したという。

一方、ロシア国防省は、反体制武装集団による数日前の砲撃で重傷を負っていたロシア軍士官(大佐)が死亡したと発表した。

AFP, December 7, 2016、AP, December 7, 2016、ARA News, December 7, 2016、Champress, December 7, 2016、al-Hayat, December 8, 2016、Iraqi News, December 7, 2016、Kull-na Shuraka’, December 7, 2016、al-Mada Press, December 7, 2016、Naharnet, December 7, 2016、NNA, December 7, 2016、Reuters, December 7, 2016、SANA, December 7, 2016、UPI, December 7, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は12月5日にシリア領内で5回の爆撃を実施(2016年12月6日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月5日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して11回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, December 6, 2016、AP, December 6, 2016、ARA News, December 6, 2016、Champress, December 6, 2016、al-Hayat, December 7, 2016、Iraqi News, December 6, 2016、Kull-na Shuraka’, December 6, 2016、al-Mada Press, December 6, 2016、Naharnet, December 6, 2016、NNA, December 6, 2016、Reuters, December 6, 2016、SANA, December 6, 2016、UPI, December 6, 2016などをもとに作成。

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イスラエル軍と思われる戦闘機がダマスカス郊外県のヒズブッラーの検問所を爆撃(2016年12月6日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機がマダーヤー町、ザバダーニー市上空に飛来し、シリア軍やヒズブッラー戦闘員が拠点を配置しているザバダーニー市西方の山岳地帯を空爆した。

空爆では、ヒズブッラー戦闘員が終結していた2カ所の検問所が標的となったが、死傷者が出たかは不明だという。
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これに関して、ARA News(12月6日付)は、イスラエル空軍が同地を空爆したと伝えた。

AFP, December 6, 2016、AP, December 6, 2016、ARA News, December 6, 2016、Champress, December 6, 2016、al-Hayat, December 7, 2016、Iraqi News, December 6, 2016、Kull-na Shuraka’, December 6, 2016、al-Mada Press, December 6, 2016、Naharnet, December 6, 2016、NNA, December 6, 2016、Reuters, December 6, 2016、SANA, December 6, 2016、UPI, December 6, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外相「アレッポ市東部から退去しない戦闘員は根絶されるだろう」(2016年12月6日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ロシア訪問中の欧州評議会のトールビョルン・ヤーグラン事務局長と会談後の記者会見で、アレッポ市東部での攻防戦について「スイスのジュネーブでの米国・ロシアの専門官の協議において、戦闘員退去は、両国が依然として合意に達していないので、現時点では提案されていない」としつつ、同地からの退去を拒否する戦闘員は根絶されるだろうと強調した。

SANA, December 6, 2016
SANA, December 6, 2016

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、ロシア訪問中のトルコのビンアリ・ユルドゥルム首相とモスクワのクレムリンで会談した。

会談は非公開で行われた。

ARA News(12月6日付)が伝えた。

AFP, December 6, 2016、AP, December 6, 2016、ARA News, December 6, 2016、Champress, December 6, 2016、al-Hayat, December 7, 2016、Iraqi News, December 6, 2016、Kull-na Shuraka’, December 6, 2016、al-Mada Press, December 6, 2016、Naharnet, December 6, 2016、NNA, December 6, 2016、Reuters, December 6, 2016、SANA, December 6, 2016、UPI, December 6, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がファトフ軍支配下のイドリブ県各所を爆撃し、15人以上が死亡(2016年12月6日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(12月6日付)によると、ロシア軍戦闘機がサルミーン市、カフルサジュナ村を空爆し、女性、子供を含む15人以上が死亡した。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がタマーニア町、サルミーン市、ハーン・シャイフーン市、ビンニシュ市、トゥウーム村、マアッラトミスリーン市でファトフ軍の拠点を攻撃した。

Kull-na Shuraka', December 6, 2016
Kull-na Shuraka’, December 6, 2016

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(12月6日付)によると、ロシア軍戦闘機がダーライヤー市を空爆し、20人以上が負傷した。

また、シリア軍はドゥーマー市など東グータ地方各所に対して夜間爆撃を行った。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、フーシュ・ザワーヒラ村で反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラスタン氏一帯を空爆した。

一方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がタイバ村、ガントゥー市、キースィーン村、サムアリール村、ウンム・シャルシューフ村、ラスタン市一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区、ヌアイマ村でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、SANA(12月6日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、ハラファーヤー市、タイバト・イマーム市、スーラーン市北部で反体制武装集団の拠点を空爆した。

AFP, December 6, 2016、AP, December 6, 2016、ARA News, December 6, 2016、Champress, December 6, 2016、al-Hayat, December 7, 2016、Iraqi News, December 6, 2016、Kull-na Shuraka’, December 6, 2016、al-Mada Press, December 6, 2016、Naharnet, December 6, 2016、NNA, December 6, 2016、Reuters, December 6, 2016、SANA, December 6, 2016、UPI, December 6, 2016などをもとに作成。

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ロシア・イランの外務副大臣が会談(2016年12月5日)

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣はイランを訪問し、首都テヘランでホセイン・ジャーベリー・アンサーリー外務副大臣と会談、シリア情勢への対応について意見を交わした。

『ハヤート』(12月6日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2016、AP, December 5, 2016、ARA News, December 5, 2016、Champress, December 5, 2016、al-Hayat, December 6, 2016、Iraqi News, December 5, 2016、Kull-na Shuraka’, December 5, 2016、al-Mada Press, December 5, 2016、Naharnet, December 5, 2016、NNA, December 5, 2016、Reuters, December 5, 2016、SANA, December 5, 2016、UPI, December 5, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市の停戦を求める国連安保理決議案がロシア、中国の拒否権発動で廃案に(2016年12月5日)

国連安保理は、シリア情勢への対応を協議するための会合を開催した。

会合では、スペイン、エジプト、ニュージーランドが、アレッポ市での停戦を求める安保理決議案を提出したが、採決ではヴェネズエラが反対、アンゴラが棄権、またロシアと中国が拒否権を発動し、廃案となった。

SANA, December 5, 2016
SANA, December 5, 2016

シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、米国、フランス、英国を「シリアのテロ組織を擁護する三銃士」と批判、これらの国に屈することなく、シリア人を守る義務を憲法に則って続行すると表明、決議案に反対の意思を示した。

ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は決議案に関して、米国とロシアの専門家がスイスのジュネーブで協議を予定しているアレッポ市南東部からの反体制武装集団の退去計画に反しかねないとして、米・ロシアの協議が決着するまで賛成できないと述べた。

また、中国の劉結一国連大使は、米国とロシアがシリアの紛争解決に向けた外交努力を継続し、国連はこれを支援すべきだと主張、決議案についてはシリア国内の人道状況を政治化するものだと述べた。

SANA(12月5日付)などが伝えた。

AFP, December 5, 2016、AP, December 5, 2016、ARA News, December 5, 2016、Champress, December 5, 2016、al-Hayat, December 6, 2016、Iraqi News, December 5, 2016、Kull-na Shuraka’, December 5, 2016、al-Mada Press, December 5, 2016、Naharnet, December 5, 2016、NNA, December 5, 2016、Reuters, December 5, 2016、SANA, December 5, 2016、UPI, December 5, 2016などをもとに作成。

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ロシア海軍航空母艦アドミラル・クズネツォフ艦載機が着陸に失敗し墜落(2016年12月5日)

ロシア国防省は声明を出し、ロシア軍戦闘機(Su-33)1機が4日、地中海のシリア沖に展開している航空母艦アドミラル・クズネツォフへの着艦に失敗し、墜落したと発表した。

AFP, December 5, 2016、AP, December 5, 2016、ARA News, December 5, 2016、Champress, December 5, 2016、al-Hayat, December 6, 2016、Iraqi News, December 5, 2016、Kull-na Shuraka’, December 5, 2016、al-Mada Press, December 5, 2016、Naharnet, December 5, 2016、NNA, December 5, 2016、Reuters, December 5, 2016、SANA, December 5, 2016、UPI, December 5, 2016などをもとに作成。

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