シャルア暫定大統領は英国を訪れ、スターマー首相と会談

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣、ニダール・シャッアール経済産業大臣とともに、ドイツから英国に移動、キア・スターマー首相と会談、二国間関係強化の方途について協議し、開発および投資分野における協力の発展の重要性を強調した。

また、地域および国際問題の最新動向についても意見交換を行った。

大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領はまた、英国のシャバナ・マフムード内務大臣と会談、連携強化と経験共有の重要性を強調した。

会談には、シャイバーニー外務在外居住者大臣、フサイン・サラーマ総合情報機関長官が同席した。

大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領はさらに、王立国際問題研究所(チャタムハウス)との対話セッションに参加し、現下の地域および国際問題について議論を行った。

SANAによると、シャルア暫定大統領は、シリアが国際関係の回復と諸外国との信頼強化に基づく包括的な再建を進めていると述べた。

また、これと並行して、国民対話や憲法宣言に基づく移行期が最終的には自由選挙に至るだろうと強調した。

一方、シリア民主軍諸派との統合については、1月末に交わされた包括停戦合意には期限が定められており、最終的にはシリア民主軍諸派を国家の軍事・治安機関へ統合することで終結するだろうと述べた。

現下の米国・イスラエルとイランの戦闘については、交渉による解決を呼びかけていると述べたうえで、シリアは直接攻撃を受けない限り、いかなる紛争からも距離を置き、再建、経済強化、難民帰還の条件整備に集中し、地理的位置と地域・国際関係を活用していくと強調した。

イランとの関係については、イランが過去40年にわたってシリアに介入し、前政権を支援、過去14年(シリア内戦)で100万人以上が死亡、約25万人が行方不明となっていると指摘、そのうえで、イランは前政権の民兵を後援することで、国民に対する前政権の紛争の急先鋒をなしていたと非難した。

しかし、「我々がダマスカスに到達した後、イランという国家そのものと対立していたのではなく、シリア領内でのその実践と対立していたのだ」と付言、移行期政権が安定の維持と経済発展推進を踏まえた政策を採用し、敵対国と対立ようとしてきたのであり、それにはシリアと対立していた国、あるいは危険をもたらしていた国を含むさまざまな国との関係に一定の平穏が必要であると説明した。したがって、イランとの関係開放については、現時点に至るまで慎重姿勢を取ってきたと明言した。

イスラエルとの関係については、間接、直接交渉を通じて、いくつかの段階で進展があったが、最終局面でイスラエル側が立場を硬化させたと述べた。

ガザ地区での惨状については、シリア国民はパレスチナ人の苦難に共感しているとしつつ、シリアそのものが現在深刻な人道状況に置かれており、そのため国内再建に重点を置いていると述べた。

大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領ら一行はこのほかにも、英国の主要企業の代表者、英国人およびシリア人の実業家らと会合を行い、両国間の経済および投資分野における協力強化の方途について協議した。

 

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SANAによると、在英シリア人らがシャルア暫定大統領を歓迎するため、英国議会前に集まった。

また、SANAによると、在英シリア人は、チャタムハウス前でもシャルア暫定大統領を歓迎した。

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