アレッポ市一帯で戦闘機による激しい爆撃(2016年5月23日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部・北西部のカースティールー街道一帯、カルム・タッラーブ地区、ライラムーン地区、ザフラー協会地区一帯、アジア地区(フライターン市近郊)、英国人墓地(フライターン市近郊)、ハンダラート・キャンプ一帯、カフルハムラ村、フライターン市、アナダーン市、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン市、ズィルバ村、アレッポ市西部郊外のハーン・アサル村、カフルナーハー村に対して、戦闘機(所属明示せず)が激しい空爆を実施した。

一方、ジハード主義武装集団は、シリア政府支配下のアレッポ市イザーア地区、ザフラー協会地区、ファイイド地区、マシャーリカ地区、県立競技場一帯を砲撃し、シリア軍と交戦した。

また、ARA News(5月23日付)によると、ジハード主義武装集団がハンダラート・キャンプ一帯に展開するシリア軍、クドス旅団(パレスチナ人)の拠点に対して攻撃を行った。

他方、SANA(5月23日付)によると、アレッポ市ブスターン・ザフラ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、女性1人が死亡、子供3人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタマーニア町、マアーン村、ヒルブナフサ村一帯を「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(5月23日付)によると、マアッラトミスリーン市を拠点とする反体制武装集団がフーア町を砲撃し、2人が死亡、6人が負傷した。

クッルナー・シュラカー(5月23日付)によると、カファルヤー町を砲撃したのは、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍。

このほか、クッルナー・シュラカー(5月23日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍支配下のマダーヤー村にある自由シリア軍中部師団本部前で、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、師団メンバーと守衛の合わせて2人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区を砲撃、またタルビーサ市一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊などが、アイン・イーサー村回廊一帯でジハード主義武装集団と交戦し、またシリア軍がトルクメン山一帯を砲撃した。

また、クッルナー・シュラカー(5月23日付)によると、シリア軍、シリア人・外国人民兵がハッダーダ丘一帯でナスル軍などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が地対地ミサイルと思われる砲弾でダーライヤー市を攻撃した。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(5月24日付)は、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、包囲下のザバダーニー市で籠城を続けるシャームの民のヌスラ戦線を攻撃し、司令官の一人ズィヤード・アブー・ハマド氏を殺害したと伝えた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が地対地ミサイルと思われる砲弾でダルアー市を砲撃した。

他方、SANA(5月23日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区、旧税関地区西部、クルク交差点一帯、避難民キャンプ一帯でシャームの民のヌスラ戦線、ハウラーン・ファッルージャ旅団などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, May 23, 2016、AP, May 23, 2016、ARA News, May 23, 2016、Champress, May 23, 2016、al-Hayat, May 24, 2016、Iraqi News, May 23, 2016、Kull-na Shuraka’, May 23, 2016、May 24, 2016、al-Mada Press, May 23, 2016、Naharnet, May 23, 2016、NNA, May 23, 2016、Reuters, May 23, 2016、SANA, May 23, 2016、UPI, May 23, 2016などをもとに作成。

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