国連安保理:イスラーム国の脅威は着実に増大、多極化し、ますます複雑になっている(2026年2月4日)

UNニュースによると、国連安保理でイスラーム国への対応を協議するための会合が開かれ、国連テロ対策局(UNOCT)のアレクサンドル・ズエフ暫定事務次長が同局の最新報告書を提出し、イスラーム国がアフリカ、中東、さらにはそれ以外の地域でも強まっていることを明らかにし、その脅威が「着実に増大」しており、「多極化し、ますます複雑になっている」と警鐘を鳴らした。

シリアについては、「治安情勢は依然として脆弱で、イスラーム国は統治の空白を利用し、宗派間の緊張を煽り続けている」と指摘した。

また、シリア民主軍がフール・キャンプから撤退したことで、新たな作戦上および人道上の課題が生じているとも述べ、各国に対し、シリア北東部のキャンプや拘禁施設の収容者を本国に送還する取り組みを強化するよう要請した。

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シリア・クルド国民評議会はシャイバーニー外務在外居住者大臣、シャルア暫定大統領との会談内容について声明を発表(2026年2月4日)

シリア・クルド国民評議会は、公式サイトを通じて声明を発表し、2日のアスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣の会談、3日のアフマド・シャルア暫定大統領との会談について、とりわけクルド問題などが取り上げられ、これらの課題解決における対話の採用や、新しいシリア建設の方途について協議が行われたことを明らかにした。

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ヒューマン・ライツ・ウォッチはシャルア移行期政権による人権侵害の状況や課題を指摘(2026年2月4日)

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、公式サイトを通じて、「シリア:2025年の出来事」と題した報告書を発表、アフマド・シャルア移行期政権による人権侵害の状況や課題を明らかにした。

報告書によると、シリアの人権侵害状況は以下の通り。

・移行期正義委員会の権限は前政権による人権侵害に限定され、他の主体による違反は対象外とされ、多くの被害者が救済を受けられない状況が続いている。
・シリアに関する国際・中立・独立メカニズム(IIIM)、シリア行方不明者独立機関(IIMP)、シリア調査委員会(COI)はシリアへの訪問を許されたものの、国内で活動拠点を設置するための正式な権限は付与されていない。
・昨年3月に沿岸部、ハマー県でアラウィー派1,400人を殺害した。
・7月中旬のスワイダー県での衝突に際して、約1,000人が死亡し、そのうち少なくとも539人がドルーズ派市民(女性39人、子ども21人を含む)、また少なくとも196件の超法規的処刑と33以上の村の焼失が確認された。
・シリア国民軍の諸派が、シリア北部で市民の拘束、虐待、恐喝を続けていることを確認、また昨年3月16日には、アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市南方で、トルコ、あるいは同国が支援する勢力による無人航空機で攻撃を行い、クルド人の子ども7人、18歳の姉、両親が死亡した。
・シリア民主軍と北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は、恣意的拘束を行っているほか、イスラーム国構成員や家族40,000人以上を劣悪な環境下で恣意的に拘束し続けている。
・イスラエルはシリア南部に9ヵ所の軍事拠点を設置、新たに占領下地域で家屋の接収や破壊による強制移住を含む人権侵害を行っている。
・国民の90%以上が貧困線以下で生活、約1,456万人(人口の半数超)が十分な食料にアクセスできず、少なくとも1,650万人が支援を必要としている。
・国際移住機関(IOM)は2025年10月、約58万1,000人のシリア難民が帰還したと発表したが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によれば、450万人以上が依然として国外にとどまっている。また、国内避難民は700万人を超える。
・女性および少女の権利の侵害

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CENTCOMは1月27日から2月2日にかけてシリア全域でイスラーム国にに対して5回の爆撃を実施したと発表(2026年2月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、公式サイトを通じて声明(第20260204-01号)を発表し、1月27日から2月2日にかけて、シリア全域でイスラーム国にに対して5回の爆撃を実施したことを明らかにした。

CENTCOM部隊は、固定翼機、回転翼機、無人航空機から投下された50発の精密誘導弾を用い、イスラーム国の通信拠点、兵站拠点、武器保管施設を特定・破壊したという。

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米主導の有志連合はイスラーム国の構成員を北・東シリア地域民主自治局の支配地域内の刑務所からイラクに移送する作業を継続(2026年2月4日)

シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の航空機と装甲車両の護衛を受けて、イスラーム国の構成員を北・東シリア地域民主自治局の支配地域内の刑務所からイラクに移送する作業が継続された。

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シリア人権監視団によると、有志連合所属の貨物機がハサカ県のハッラーブ・ジール村の基地に着陸、これと前後して装甲車両とバスがイスラーム国の構成員を同基地に移送した。

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シリア人権監視団によると、有志連合の航空機がルマイラーン町上空で照明弾を投下を投下した。

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シリア民主軍総司令部メンバーのヌールッディーン・イーサー・アフマド氏がハサカ県知事に就任:シャルア移行期政権からの公式発表はなし(2026年2月4日)

ANHAによると、ヌールッディーン・イーサー・アフマド氏がハサカ県の知事に任命され、ハサカ市に到着、市民から盛大な歓迎を受けた。

到着後、アフマド知事は演説を行い、市民への謝意を表するとともに、前線で戦う戦闘員および殉教者の家族に敬意を示し、負傷者の一日も早い回復を祈念した。

また、この瞬間を、14年にわたり抵抗を続けてきたクルド人民の闘争における歴史的勝利であると位置づけ、今後は、シリア社会を構成する諸集団の団結と連帯の精神の強化、治安と安定の定着、市民の期待に応える制度構築に向けた共同作業が必要であると強調した。

ANHAによると、アフマド知事は、1969年、ハサカ県カーミシュリー市生まれ。

ダマスカス大学で機械・電気工学の学士号を取得。

1993年から2012年まで、ハサカ県の有線無線通信局で技師として勤務した。

2011年にアサド前政権に対する反体制運動に参加したことを理由に解雇され、治安機関からの追及を受けた。

その後、地域を防衛するための軍事分野に関わり、2015年10月のシリア民主軍設立後は、広報責任者と総司令部メンバーを務めてきた。

イナブ・バラディーによると、アフマド・シャルア移行期政権は、「アブー・ウマル・ハーニーカー」ことアフマド県知事の任命について公式の発表は行っていない。

また、移行期政権関係者によると、アフマド県知事はハサカ市訪問に先立って、アフマド・シャルア暫定大統領、ムハンマド・アンジャラーニー地方行政開発大臣と相次いで会談したが、現時点でアフマド知事に対する正式な任命は出ていないという。

ハサカ市のハマーマ交差点で同知事の就任を歓迎する住民らは、北・東シリア地域民主自治局の旗やクルド民族旗の旗を掲げる一方、シリア国旗は確認できなかった。

なお、アフマド県知事が過去10年間で担った主な役割は以下の通り:
• 拘禁施設の運営:カーミシュリー市のアライヤー刑務所の管理職。
• 部族関係:アラブ系住民が多数を占める地域で、アラブ系部族とクルド系部族の間の緊張緩和や紛争解決に関与。
• 現地調整:地域勢力間の共同案件を扱う関係調整を担当。

また、息子ウマルは2014年に、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市でイスラムー国との戦闘中に死亡している。

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ヒムス県部アイン・ハドラー村にある遊戯施設が、正体不明の武装グループの襲撃を受け、民間人9人負傷(2026年2月4日)

ヒムス県では、SANAによると、県西部のアイン・ハドラー村にある遊戯施設が、正体不明の武装グループの襲撃を受け、民間人9人が負傷した。

ムラースィルーンによると、武装グループは2人組で、銃撃により8人が負傷(うち1人重体)した。

ANHAによると、サイフ・ダンダシーと名乗る人物が、事件前に武装グループを扇動・支援していたという。

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ラタキア県では、ムラースィルーンによると、電力会社職員200人以上の契約が解除された。

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ダマスカス県では、ムラースィルーンによると、タダームン区で、新たな集団墓地が発見された。

同地域で集団墓地が発見されるのは、今回で5例目。

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ハラビー高等教育科学研究大臣は、アガ・カン開発ネットワークの代表団と会談(2026年2月4日)

高等教育科学研究省(フェイスブック)によると、マルワーン・ハラビー高等教育科学研究大臣は、アガ・カン開発ネットワークの代表団(団長:アンジュム・ハライ・アーガー・ハーン大学(パキスタン)学術担当副学長)と会談し、教育・看護分野の人材育成、看護学部設立の可能性などについて協議した。

高等教育・科学研究大臣のマルワーン・アル=ハラビー博士は、アンジュム・ハーライ博士を団長とするアーガー・ハーン開発ネットワークの代表団と会談し、教育および看護分野の人材育成を含む共同協力の展望、ならびにシリアに看護学部を新設する可能性について協議した。

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イスラエル軍はクナイトラ県で帰宅途中にあった生徒1人と家畜を放牧していた若者2人を一時拘束(2026年2月4日)

クナイトラ県では、SANAによると、軍用車両10両からなるイスラエル軍部隊が、県南部のサイダー・ハヌート村に侵入、うち5両は村の西側に検問所を設置、残る部隊はサイダー・ジャウラーン村に侵入し、村の中央に検問所を設けた。

また、車両3両からなる別の部隊が東サムダーニーヤ村に侵入し、同村とハーン・アルナバ町を結ぶ道路上に検問所を設置した。

さらに、装甲車1両とハンヴィー車1両からなる部隊が、アイン・カーディー村に侵入し、小学校前に検問所を設置した。

 

SANAによると、イスラエル軍部隊は、県南部のアスバフ村とクードナ村を結ぶ道路上で、学校からの帰宅途中にあった生徒1人と家畜を放牧していた若者2人を一時拘束した。

SANAによると、装甲車1両とハンヴィー型車両2両からなるイスラエル軍が夕刻にサイダー・ジャウラーン村、アブー・マザーラ農場、ルワイヒーナ村に侵入した。

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シリア石油会社(SPC)、シェブロン・インターナショナル社、パワー・インターナショナル・カタール・ホールディング社がシリアで初の海洋油田プロジェクトに関る覚書(MoU)を締結(2026年2月4日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は首都ダマスカスの人民宮殿において、シェブロン・インターナショナル社およびパワー・インターナショナル・カタール・ホールディング社の代表らと会合を開いた。

会合には、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣、ムハンマド・バシール・エネルギー大臣、シリア石油会社(SPC)のユースフ・カブラーウィー最高経営責任者が同席した。

会合の中でシャルア暫定大統領は、三社が締結したシリアで初の海洋油田プロジェクトに関る覚書(MoU)に祝意を示した。

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エネルギー省(フェイスブック)によると、署名式には、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特が立ち会った。

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バッラク大使は、Xを通じて、MoUについて、「不屈の精神をもつシリア国民と豊富な資源が結びつくことで、繁栄・包摂・再生に向けた未来が切り拓かれていく」と綴った。

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ロシアのファイズリン運輸大臣、レヴィチン大統領顧問、エフクロフ国防次官らからなる上級代表団がシリアを訪問、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣、アブー・カスラ国防大臣、バドル運輸大臣と会談(2026年2月4日)

外務在外居住者省(フェイスブック)国防省(X)によると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣とムルハフ・アブー・カスラ国防大臣が、ロシアのイレク・ファイズリン運輸大臣、イーゴリ・レヴィチン大統領顧問、ユヌス=ベク・エフクロフ国防次官らからなる上級代表団と会談した。

会談では、ロシア軍の駐留、両国間の軍事協力の展望、経済・開発分野における協力強化の方策などについて協議された。

pic.twitter.com/eE03m7DjGX

— وزارة الدفاع السورية (@Sy_Defense) February 4, 2026

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SANAによると、ヤアラブ・バドル運輸大臣は、エリク・ファイゾリンロシア連邦住宅相を団長とし、ロシアのファイズリン運輸大臣ら代表団と会談し、シリアの鉄道網開発に向けた協力の展望について協議した。

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シャルア大統領は首都ダマスカスの人民宮殿でバッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使を団長とする米国代表団と会談(2026年2月4日)

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア大統領は首都ダマスカスの人民宮殿で、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使を団長とする米国代表団を迎えた。

会談には、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣が同席、地域における最近の情勢および相互の関心事項について協議が行われた。

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