シリア・ロシア軍が爆撃を中断するなか、反体制派がシリア政府支配下のハマー県を砲撃し、市民1人殺害(2019年12月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団やSANA(12月8日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、シリア政府支配下のラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃し、1人が死亡、女児を含む複数人が負傷した。

これに対して、シリア軍地上部隊はハウワーシュ村、フワイジャ村、ジスル・バイト・ラース村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフル・ウワイド村、ファッティーラ村、スフーフン村、カフルサジュナ村、タウィール・ハリーブ村、タッフ村、マアッラト・ハルマ村、ウンム・ジャラール村、サルジュ村、タッル・シャイフ村、ハルバ村、アブー・フッバ村、タッル・トゥーカーン村を砲撃した。

一方、マアッルディブサ村でトルコの支援を受ける国民軍国民解放戦線所属のシャーム軍団の治安関係者が乗った車の近くで爆弾が爆発し、同関係者が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、シリア軍兵士5人が死亡、反体制派戦闘員2人が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市でヒズブッラーの協力者と目される男性1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月8日付)などによると、殺害されたのはアフマド・ナフラーウィーを名乗る男性。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県13件、ラタキア県12件、アレッポ県6件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を30件(イドリブ県19件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認した。

AFP, December 8, 2019、ANHA, December 8, 2019、AP, December 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 8, 2019、Reuters, December 8, 2019、SANA, December 8, 2019、SOHR, December 8, 2019、UPI, December 8, 2019などをもとに作成。

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