トランプ米政権のグリーンブラット国際交渉特別代表はゴラン高原がイスラエル領になった最新の地図を公開(2019年4月16日)

ドナルド・トランプ米政権の国際交渉特別代表を務めるジェイソン・D・グリーンブラット氏はツイッターのアカウントで、トランプ大統領がシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領令を出したことを受けて更新された最新のイスラエルの地図を公開した。

https://twitter.com/jdgreenblatt45/status/1118234058872512518

AFP, April 17, 2019、ANHA, April 17, 2019、AP, April 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2019、al-Hayat, April 18, 2019、Reuters, April 17, 2019、SANA, April 17, 2019、UPI, April 17, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「PYDを排除した安全地帯の設置宣言をトルコと共に行う」(2019年4月16日)

米国のワシントンDCを訪問中のトルコのフルシ・アカル国防大臣は記者団に対して、シリアの主権を尊重するが、テロ撲滅という目的を放棄しないと述べた。

アカル国防大臣は「テロリストを武装解除し、トルコ国境から30~40キロ遠ざけることが我々の基本的な目的だ…。トルコはシリア領の統一を尊重し、シリアの領土を少しも奪おうとはしていない。だが、我が国の国境、我が国の市民をテロリストから守りたい」と述べた。

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これに対し、ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は、トルコの安全保障上の脅威を排除するため、民主統一党(PYD)を排除した安全地帯の設置宣言をトルコと共に行うと述べた。

ジェフリー特使はまた、「イラン人はシリアから立ち去り、家に帰らねばならない」、「米国はPYDに対するトルコの懸念を理解している」、「シリア政府は化学兵器、核兵器を放棄し、テロの温床となってはならない」などと述べた。

そのうえで「トルコはアスタナ会議保障国であり、シリアの住民の約半数を占めるシリア反体制派の代弁者だ。こうしたトルコのありようは、シリアにおける政治プロセスに向けた米国の諸目的との関連で重要だ」と締めくくった。

アナトリア通信(4月16日付)などが伝えた。

AFP, April 16, 2019、Anadolu Ajansı, April 15, 2019、ANHA, April 16, 2019、AP, April 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2019、al-Hayat, April 17, 2019、Reuters, April 16, 2019、SANA, April 16, 2019、UPI, April 16, 2019などをもとに作成。

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イランのザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2019年4月16日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。

SANA(4月16日付)によると、アサド大統領は会談で、イラン・イスラーム革命防衛隊をFTO(外国テロ組織)に追加指定したドナルド・トランプ米政権の決定を改めて非難し、米国の失政が中東の不安定の主因だとの見方を示した。

これに対して、ザリーフ外務大臣も、シリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認したトランプ政権の決定に関して、エルサレムを首都とみなした米国の決定やイラン・イスラーム革命防衛隊のFTO指定と無縁ではないと指摘、米政権の弱体化と失政の証だと批判した。

会談では、地域情勢の進展などについて意見が交わされ、ザリーフ外務大臣は情勢変化のなかで、両国が地域レベル、国際レベルの両面で連携を強め、域内の治安と安定の強化に貢献する必要があると強調した。

これに対して、アサド大統領も、米国をはじめとする西側諸国には、国民の権利と利益の防衛に努めるシリア、イラン、そしてその同盟者の取り組みを頓挫させることができないとしたうえで、戦争や経済テロに代わる外交政策を展開することを求められていると述べた。

会談では、4月25~26日にカザフスタンの首都アスタナ(ヌルスルターン)で予定されているアスタナ会議での連携を続けることを確認したほか、両国間の協定の実施状況などについても意見を交わした。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、シャフィーク・ドゥユーブ・アジア局長が同席した。

ザリーフ外務大臣はまた、イマード・ハミース首相、ムアッリム外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

AFP, April 16, 2019、ANHA, April 16, 2019、AP, April 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2019、al-Hayat, April 17, 2019、Reuters, April 16, 2019、SANA, April 16, 2019、UPI, April 16, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領はインドとブラジルの新大使の信任状捧呈式に臨む(2019年4月16日)

アサド大統領は、首都ダマスカスの人民宮殿で行われた新たに着任したインドのハフズ・ラフマーン駐シリア大使とブラジルのファビオ・ファズ・ベタロカ駐シリア大使の信任状捧呈式に出席、両大使と個別に会談した。

SANA(4月16日付)が伝えた。

AFP, April 16, 2019、ANHA, April 16, 2019、AP, April 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2019、al-Hayat, April 17, 2019、Reuters, April 16, 2019、SANA, April 16, 2019、UPI, April 16, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから305人、ヨルダンから661人の難民が帰国、避難民81人が帰宅(2019年4月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月16日付)を公開し、4月15日に難民966人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは305人(うち女性92人、子供155人)、ヨルダンから帰国したのは661人(うち女性198人、子供337人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は191,607人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者67,858人(うち女性20,501人、子ども34,526人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者123,749人(うち女性37,151人、子ども63,100人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 420,887人(うち女性126,310人、子供214,548人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

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うち東グータ地方に帰宅したのは16人(うち女性8人、子供5人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは15人(うち女性4人、子供9人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは50人(うち女性6人、子供29人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は19,427人(うち女性6,380人、子供8,553人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,288,023人(うち女性388,939人、子供652,319人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2019をもとに作成。

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イスラエルの衛星画像企業は13日のイスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃の被害状況を撮影した衛星写真を公開(2019年4月15日)

イスラエルの民間衛星画像企業イメージサット・インターナショナルは、4月13日にイスラエル軍戦闘機が行ったハマー県ミスヤーフ市に対するミサイル攻撃の被害状況が撮影された衛星写真を公開した。

同サイトによると、がミサイル攻撃で破壊されたのは、イランが管理する地対艦ミサイル(SSM)の生産・組み立て工場だという。


AFP, April 15, 2019、ANHA, April 15, 2019、AP, April 15, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2019、al-Hayat, April 16, 2019、ImageSat International, April 15, 2019、Reuters, April 15, 2019、SANA, April 15, 2019、UPI, April 15, 2019などをもとに作成。

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ニュージーランド軍特殊部隊がダーイシュに拉致された女性看護師捜索のための軍事作戦を実施(2019年4月15日)

ニュージーランドのウィルソン・ピーターズ副首相は、ニュージーランド軍特殊部隊がダーイシュ(イスラーム国)に拉致された女性看護師を捜索するための軍事作戦を同国内で実施していると発表した。

ニュージーランド軍が捜索しているのはルイザ・アカヴィさん(62歳)。

アカヴィさんは赤十字国際委員会の職員で、2013年10月に同じくシリア人ドライバー2人(アラー・ラジャブ氏、ナビール・バクドゥーニス氏)とともにダーイシュに拉致された。

ピーターズ首相によると、この軍事作戦には、イラクに駐留するニュージーランド軍部隊が参加、アカヴィさんの居場所を突き止めるため、必要に応じてシリアを往来しているという。

なお、作戦を実行しているのは戦闘部隊ではないという。

AFP(4月14日付)が伝えた。

AFP, April 15, 2019、ANHA, April 15, 2019、AP, April 15, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2019、al-Hayat, April 16, 2019、Reuters, April 15, 2019、SANA, April 15, 2019、UPI, April 15, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから322人、ヨルダンから795人の難民が帰国、避難民48人が帰宅(2019年4月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月15日付)を公開し、4月14日に難民1,160人が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは322人(うち女性96人、子供163人)、ヨルダンから帰国したのは795人(うち女性239人、子供405人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は190,041人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者67,553人(うち女性20,409人、子ども34,371人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者123,088人(うち女性36,953人、子ども62,763人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 419,921人(うち女性126,020人、子供214,056人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民48人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは20人(うち女性6人、子供9人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは11人(うち女性2人、子供7人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは17人(うち女性4人、子供5人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は19,346人(うち女性6,362人、子供8,510人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,287,942人(うち女性388,921人、子供652,276人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 15, 2019をもとに作成。

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ジャラーブルス市(アレッポ県)で略奪品の分配をめぐって「治安当局」とダイル・ザウル県の部族が衝突、トルコ軍と国民軍が介入(2019年4月14日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月14日付)によると、トルコの占領下にあるユーフラテス川沿いのジャラーブルス市で、略奪品の分配をめぐって「治安当局」とダイル・ザウル県出身のカルアーン部族の子息が口論の末、撃ち合いとなった。

両者は、軽火器だけでなく、RPGなどで撃ち合い、子供1人が巻き添えとなって死亡、そのほかにも3人が死亡した。

戦闘激化を受けて、トルコ軍特殊部隊と国民軍第三軍団が介入し、事態を収拾した。

AFP, April 14, 2019、ANHA, April 14, 2019、AP, April 14, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2019、al-Hayat, April 15, 2019、Reuters, April 14, 2019、SANA, April 14, 2019、UPI, April 14, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍特殊部隊による国民軍戦闘員の軍事教練が修了(2019年4月14日)

ドゥラル・シャーミーヤ(4月14日付)は、トルコの占領下にあるアレッポ県北部で、トルコ軍特殊部隊による国民軍戦闘員の軍事教練が修了したと伝え、その写真を公開した。

同サイトによると、教練は「テロ民兵・政党根絶に向けた戦い」とのスローガンが掲げられ、アレッポ県北部の国民軍第1軍弾基地で実施されていた。

教練は過去最大規模だったという。


AFP, April 14, 2019、ANHA, April 14, 2019、AP, April 14, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2019、al-Hayat, April 15, 2019、Reuters, April 14, 2019、SANA, April 14, 2019、UPI, April 14, 2019などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ムアッリム外務在外居住者大臣と会談(2019年4月14日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相と会談した。

SANA(4月14日付)によると、会談では、危機解決を目的とする政治プロセスに向けた取り組み、制憲委員会設置にかかる協議の進捗などについて意見を交わした。

会談には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、ムハンマド・ウムラーニー特別局長が同席した。

AFP, April 14, 2019、ANHA, April 14, 2019、AP, April 14, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2019、al-Hayat, April 15, 2019、Reuters, April 14, 2019、SANA, April 14, 2019、UPI, April 14, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから279人、ヨルダンから1,041人、ルクバーン・キャンプから1,358人の難民が帰国(2019年4月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月14日付)を公開し、4月13日に難民1,320人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは279人(うち女性84人、子供142人)、ヨルダンから帰国したのは1,041人(うち女性312人、子供531人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は189,525人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者67,232人(うち女性20,313人、子ども34,208人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者122,293人(うち女性36,714人、子ども62,358人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 418,805人(うち女性125,685人、子供213,488人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民1,447人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは19人(うち女性8人、子供7人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは17人(うち女性4人、子供11人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは1,411人(うち女性410人、子供778人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは1,411人のうち、1,358人(うち女性396人、子供757人)は米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから退去した難民。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は19,298人(うち女性6,350人、子供8,494人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,287,894人(うち女性388,909人、子供652,260人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 14, 2019をもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がレバノン領空からハマー県ミスヤーフ市近郊のシリア軍拠点をミサイル攻撃し、イラン・イスラーム革命防衛隊1人を含む18人が死亡(2019年4月13日)

SANA(4月13日付)やシリア・アラブ・テレビ(4月13日付)は、軍消息筋の情報として、ハマー県のミスヤーフ市近郊にあるシリア軍の拠点複数カ所が午前2時30分頃、イスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃を受け、シリア軍の防空部隊が迎撃したと伝えた。

イスラエル軍戦闘機はレバノン上空からシリア領内を狙って攻撃を行ったという。

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イスラエルのサイト(موكد هيديعوت、4月13日付)やシリア人権監視団によると、攻撃は戦闘機8機によって行われ、イスラエル海軍の戦艦サール5型コルベットも参加した。

ロシア軍には攻撃開始5分前に「事前通告」を行ったという。

攻撃では、ミスヤーフ市内の会計学校、ザーウィー村にある中距離ミサイル開発センター、シャイフ・ガドバーン村にあるイラン・イスラーム革命防衛隊の前哨基地が標的となり、シリア軍、「イランの民兵」17人とイラン・イスラーム革命防衛隊1人が死亡したという。

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一方、レバノン日刊紙『ムドゥン』(4月13日付)によると、イスラエル軍戦闘機が発射したミサイルは12発で、ヒムス市西の防空大隊基地も狙われたという。

この基地には、 オサー(9K33)・ミサイルが配備されており、ヒズブッラーも部隊も駐留していたという。

https://www.facebook.com/dimashq.now/videos/429923437776585/

https://twitter.com/Mulhak/status/1116856304528707584

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また、レバノンのNNA(4月13日付)は、イスラエル軍はレバノン領空に低空で侵犯し、南部県サイダー市上空からシリア領内をミサイル攻撃したと伝えた。

ミサイル攻撃の爆発音は北部県アッカール郡のワーディー・ハーリド一帯でも聞こえたという。

AFP, April 13, 2019、ANHA, April 13, 2019、AP, April 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2019、al-Hayat, April 14, 2019、al-Mudun, April 13, 2019、NNA, April 13, 2019、Reuters, April 13, 2019、SANA, April 13, 2019、UPI, April 13, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合がラッカ市内で空挺作戦を実施し、ダーイシュのメンバー3人を拘束・連行(2019年4月13日)

ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月13日付)によると、米主導の有志連合が、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市のサイフ・ダウラ通りとバドゥウ地区で空挺作戦を実施した。

作戦実施と合わせて、有志連合の航空機がラッカ市上空を旋回、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が市内に展開した。

空挺作戦ではダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる3人が拘束され、有志連合のヘリコプターで連行された。

AFP, April 13, 2019、ANHA, April 13, 2019、AP, April 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2019、al-Hayat, April 14, 2019、Reuters, April 13, 2019、SANA, April 13, 2019、UPI, April 13, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県で軍事情報局の工作員が暗殺される(2019年4月13日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月13日付)によると、12日深夜から13日未明にかけて、フラーク市で軍事情報局の工作員が何者かによって撃たれて、死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ラタキア県2件、イドリブ県2件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を11件(イドリブ県7件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認した。

AFP, April 13, 2019、ANHA, April 13, 2019、AP, April 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2019、al-Hayat, April 14, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 13, 2019、Reuters, April 13, 2019、SANA, April 13, 2019、UPI, April 13, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから384人、ヨルダンから1,088人の難民が帰国、避難民53人が帰宅(2019年4月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月13日付)を公開し、4月12日に難民1,472人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは384人(うち女性115人、子供196人)、ヨルダンから帰国したのは1,088人(うち女性326人、子供555人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は188,205人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者66,953人(うち女性20,229人、子ども34,066人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者121,252人(うち女性36,402人、子ども61,827人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 417,485人(うち女性125,289人、子供212,815人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民53人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは21人(うち女性9人、子供7人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは31人(うち女性10人、子供16人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は17,851人(うち女性5,928人、子供7,698人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,286,447人(うち女性388,487人、子供651,464人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 13, 2019をもとに作成。

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ダーイシュはダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍、親政権民兵を攻撃、ロシア軍が対抗措置として同地を爆撃(2019年4月12日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(4月13日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がスィージャーン油田近くを走行中の人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車列を襲撃し、戦闘員多数を死傷させた。

また、ダイル・ザウル市南のフライビシャ町近郊の砂漠地帯でも、ダーイシュは親政権民兵(国防隊)を襲撃し、4人を殺害した。

これを受け、ロシア軍戦闘機がフライビシュ町一帯を爆撃した。

AFP, April 13, 2019、ANHA, April 13, 2019、AP, April 13, 2019、Dayr al-Zawr 24, April 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2019、al-Hayat, April 14, 2019、Reuters, April 13, 2019、SANA, April 13, 2019、UPI, April 13, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから307人、ヨルダンから854人の難民が帰国、避難民105人が帰宅(2019年4月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月12日付)を公開し、4月11日に難民1,161人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは854人(うち女性256人、子供436人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は186,733人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者66,569人(うち女性20,114人、子ども33,870人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者120,164人(うち女性36,076人、子ども61,272人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 460,013人(うち女性124,848人、子供212,064人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民105人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは27人(うち女性11人、子供12人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは24人(うち女性6人、子供14人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは54人(うち女性12人、子供25人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は17,798人(うち女性5,909人、子供7,675人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,286,394人(うち女性388,468人、子供651,441人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 12, 2019をもとに作成。

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トルコ軍はユーフラテス川東岸地域でのYPGとの戦闘を想定し、国民軍に市街戦の教練を行う一方、国民軍は化学兵器戦の専門家が配属されたと発表(2019年4月11日)

アナトリア通信(4月11日付)は、トルコ占領下のアレッポ県北部で活動を続ける国民軍所属部隊が、空挺作戦に続いて、市街戦の訓練をトルコ軍から受けていると伝えた。

トルコ軍から市街戦の訓練を受けているのは、東部自由人連合で、戦闘員250人がユーフラテス川東岸地域での人民防衛隊(YPG)との戦闘を想定した訓練を受けているという。

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一方、国民軍は声明を出し、第2師団(ハムザ師団)が、化学兵器戦、航空・防空部門、砲撃部門、歩兵戦、工兵部門などを専門とする18人士官が新たに配属されたと発表した。

AFP, April 11, 2019、Anadolu Ajansı, April 11, 2019、ANHA, April 11, 2019、AP, April 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 11, 2019、al-Hayat, April 11, 2019、Reuters, April 11, 2019、SANA, April 11, 2019、UPI, April 11, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はイラク政府使節団とダーイシュとつながりのない女性、子供ら4000人の帰国について協議(2019年4月11日)

クルド民族主義勢力の民主統一党(PYD)が主導する自治政体の北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)は声明を出し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が拘束したダーイシュ(イスラーム国)のメンバーやその家族、そしてダーイシュの攻撃を避けてシリアに逃れていたイラク難民の処遇に関してイラク政府の使節団と協議したと発表した。

声明によると、この協議で、北・東シリア自治局は、イラク政府側に、ダーイシュとつながりのないイラク難民約3万人がハサカ県のフール町にある難民・避難民キャンプなどに収容されており、うち女性と子供を含む4000人がイラクへの帰国を希望しており、帰国希望者リストへの登録を済ませたと伝え、この名簿を渡した。

ANHA(4月11日付)が伝えた。

AFP, April 11, 2019、ANHA, April 11, 2019、AP, April 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 11, 2019、al-Hayat, April 11, 2019、Reuters, April 11, 2019、SANA, April 11, 2019、UPI, April 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから432人、ヨルダンから735人の難民が帰国、避難民564人が帰宅(2019年4月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月11日付)を公開し、4月10日に難民1,167人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは432人(うち女性130人、子供220人)、ヨルダンから帰国したのは735人(うち女性221人、子供375人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は185,572人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者66,262人(うち女性20,022人、子ども33,713人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者119,310人(うち女性35,820人、子ども60,836人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 414,852人(うち女性124,500人、子供211,471人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民564人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは32人(うち女性12人、子供13人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは19人(うち女性4人、子供13人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは513人(うち女性145人、子供268人)、ヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰還したのは459人(うち女性129人、子供243人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は17,693人(うち女性5,880人、子供7,624人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,286,289人(うち女性388,439人、子供651,390人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 11, 2019をもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「ロシアが根本的に問題視しているのはイドリブ県にテロ組織がいること。トルコは同地で「テロとの戦い」を行っている」(2019年4月10日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ロシアから帰国する機内で記者団に対して、ヴラジミール・プーチン大統領との会談の内容について明らかにした。

それによると、「ロシア側との協議は、ほとんどがイドリブ県の情勢に関するものだった。ロシアが根本的に問題視したのは、同地に一部テロ組織がいること」で、これに対して「トルコの軍と諜報機関は必要に応じてロシア側に警告を発している…。また我々は同地で「テロとの戦い」を続行している」と応えたという。

北・東シリア自治局の支配下にあるシリア北東部の国境地帯については、「トルコは、この地域を掌握したい。これまでにも米政府に何度も、国境地帯に安全地帯を設置し、テロリストを排除する必要があると説明してきた。

エルドアン大統領はまた、「アスタナ会議を強化するためにいくつかの措置が将来講じられるかもしれない…。ヨルダン、イラク、レバノン、ドイツ、中国の5カ国が新たに参加するだろう」と述べた。

RT(4月10日付)、『サバフ』(4月10日付)が伝えた。

AFP, April 10, 2019、ANHA, April 10, 2019、AP, April 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2019、al-Hayat, April 11, 2019、Reuters, April 10, 2019、RT, April 10, 2019、Sabah, April 10, 2019、SANA, April 10, 2019、UPI, April 10, 2019などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市に展開していたロシア軍部隊が突如撤退、これに代わってYPGがシリア国旗を掲げて同地に展開(2019年4月10日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月10日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市に展開していたロシア軍部隊が突如撤退、これに代わって人民防衛隊(YPG)がシリア国旗を掲げて同地に展開した。

この動きは、4月8日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の首脳会談を受けたものだという。

AFP, April 10, 2019、ANHA, April 10, 2019、AP, April 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2019、al-Hayat, April 11, 2019、Reuters, April 10, 2019、SANA, April 10, 2019、UPI, April 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア空軍はハマー県北部の反体制派支配地域への攻撃に同軍最大のUAVオリオンEを投入(2019年4月10日)

RT(4月10日付)は、ロシア航空宇宙防衛軍(空軍)が反体制派の支配下にあるハマー県北部(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対する爆撃で、同軍最大の無人航空機(UAV)オリオンEを投入した、と伝えた。

オリオンEは全長16メートル、翼幅16メートル、重量200キロ、飛行速度時速120~200キロメートル、巡航高度7,500メートル、航続距離300キロで、高度な偵察能力を有するとともに、小型爆弾2発を搭載できる。

AFP, April 10, 2019、ANHA, April 10, 2019、AP, April 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2019、al-Hayat, April 11, 2019、Reuters, April 10, 2019、RT, April 10, 2019、SANA, April 10, 2019、UPI, April 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから846人、ヨルダンから849人の難民が帰国、避難民86人が帰宅(2019年4月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月10日付)を公開し、4月9日に難民1,695人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは846人(うち女性253人、子供431人)、ヨルダンから帰国したのは849人(うち女性255人、子供433人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は184,405人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者65,830人(うち女性19,892人、子ども33,493人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者118,575人(うち女性35,599人、子ども60,461人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 413,685人(うち女性124,149人、子供210,876人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民86人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは38人(うち女性15人、子供13人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは24人(うち女性6人、子供13人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは24人(うち女性11人、子供3人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は17,129人(うち女性5,718人、子供7,331人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,285,725人(うち女性388,277人、子供651,097人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 10, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合は3月24日~4月6日までの14日間でシリア・イラク領内で52回の爆撃を実施(2019年4月10日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月24日~4月6日の14日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

それによると、両国領内でのダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対する爆撃回数は52回で、うちシリア領内での回数は29回、イラク領内での回数は23回だった。

各日の爆撃回数、標的(場所)の詳細は開示されなかった。

なお、この期間中、有志連合以外の部隊(ロシア・シリア軍)もユーフラテス川河畔で67回の爆撃を実施したという。

CENTCOM, April 10, 2019をもとに作成。

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ロシア海軍艦艇がシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するジスル・シュグール市(イドリブ県)を弾道ミサイルで攻撃、アル=カーイダ系のアンサール・タウヒードはハマー県北部のシリア軍拠点に特攻攻撃(2019年4月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団(4月9日付)によると、地中海に展開するロシア海軍艦艇が、弾道ミサイル2発を発射、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するジスル・シュグール市を攻撃した。

この攻撃で、女性1人を含む住民12人が死亡、9人が負傷した。

また、シリア軍が反体制派の支配下にあるタッル・マンス村、ジャルジャナーズ町、マアッルシューリーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団(4月9日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織アンサール・タウヒードの戦闘員3人がタイバト・イマーム市北の畜産農場地区にあるシリア軍拠点に対して、特攻自爆(インギマースィー)攻撃を行い、シリア軍兵士6人を殺害した。

攻撃を行った戦闘員3人は自爆ベルトを爆発させ、死亡した。

これに関して、アンサール・タウヒードは声明を出し、メンバー3人が特攻攻撃を行い、自爆し、シリア軍兵士30人以上を殺傷したと発表、自爆した戦闘員の写真や車輌の写真を公開した。


しかし、SANA(4月9日付)は、反体制武装集団の戦闘員が未明にタイバト・イマーム市近郊のシリア軍拠点に対して、自爆ベルトを着用して自爆攻撃を行おうとしたが、シリア軍がこれを阻止したと伝えた。

このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍が反体制派の支配下にあるラターミナ町、カフルズィーター市、アンカーウィー村、シャリーア村、フワイズ村、カルアト・マディーク町、フワイジャ村、バーブ・ターカ村、アムキーヤ町を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はバッザーム丘にあるシリア軍拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(4月9日付)によると、アレッポ県東部のシャイフ・ナッジャール市に展開するシリア軍が、フライターン市、カフルハムラ村一帯で活動する反体制武装集団を砲撃、反体制武装集団も重火器で応戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県7件、イドリブ県1件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(ラタキア県1件、アレッポ県12件、ハマー県9件)確認した。

AFP, April 9, 2019、ANHA, April 9, 2019、AP, April 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 9, 2019、al-Hayat, April 10, 2019、Reuters, April 9, 2019、SANA, April 9, 2019、UPI, April 9, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから322人、ヨルダンから718人の難民が帰国、避難民47人が帰宅(2019年4月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月9日付)を公開し、4月8日に難民1,040人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは322人(うち女性97人、子供164人)、ヨルダンから帰国したのは718人(うち女性215人、子供366人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は182,710人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者64,984人(うち女性19,639人、子ども33,062人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者117,726人(うち女性35,344人、子ども60,028人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 411,990人(うち女性123,641人、子供210,012人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,696,131人(うち女性2,000,839人、子供3,415,027人)。

一方、国内避難民47人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは32人(うち女性13人、子供11人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは13人(うち女性2人、子供9人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人(うち子供1人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は16,996人(うち女性5,671人、子供7,281人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,285,639人(うち女性388,245人、子供651,068人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 9, 2019をもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が首脳会談でイドリブ県の処遇について意見を交わす(2019年4月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はロシアを訪問し、モスクワでヴラジミール・プーチン大統領と会談、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)の処遇や北・東シリア自治局の支配下にある北東部情勢などについて意見を交わした。

モスクワに到着したエルドアン大統領は、人口400万人を擁するとされるイドリブ県の処遇が「トルコにとって機微な問題」だとしたうえで、「トルコとロシアはイドリブ県で引き続き必要な措置を講じる」と述べた。

また、北・東シリア自治局については、「トルコの国家安全保障を脅かすテロの温床を根絶する…。PKK(クルディスタン労働者党)/PYD(民主統一党)はダーイシュ(イスラーム国)と同じくこの地域の脅威だ」と警鐘を鳴らした。

一方、プーチン大統領は会談後の共同記者会見で「イドリブ県の問題は茨の道だ。我々はまだソチで合意した基準を提供できていない。だが、この問題の解決は可能だと考えている」と述べた。

プーチン大統領はまた「ロシアとトルコはイドリブ県の緊張緩和地帯で独自のパトロールを同時に始めた。だが、両国の協力プロセスが期待されたペースで進んでいないことは認める…。イドリブ県の問題解決は、シリアでの政治プロセスに向けた環境を整えるという不可欠な条件が必要であり、問題解決は、モスクワとアンカラの合同の取り組みを通じてのみ可能となる」と付言した。

RT(4月8日付)などが伝えた。

AFP, April 8, 2019、ANHA, April 8, 2019、AP, April 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2019、al-Hayat, April 9, 2019、Reuters, April 8, 2019、RT, April 8, 2019、SANA, April 8, 2019、UPI, April 8, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュは、シリア東部で捕捉したロシア軍士官2人の映像をSNSなどを通じて拡散(2019年4月8日)

ANHA(4月8日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(4月8日付)などは、複数の情報筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)が、シリア東部の砂漠地帯で、ロシア軍とシリア軍からなる部隊を要撃し、ロシア軍士官2人を含む複数人を捕捉、ダーイシュに近いアアマーク通信が、重傷を負って瀕死の状態の2人の映像をSNSなどを通じて拡散したと伝えた。

映像には、またムンズィル・アサスを名のるシリア軍士官が尋問を受ける様子も撮影されており、そのなかで、この士官は2人の身元を訊かれて、「ロシア人だ」と答えている。

その後、尋問をしているダーイシュ戦闘員の1人が「ロシア軍士官はまだ生きているが、死ぬだろう」と述べている。

ロシア軍士官が捕捉された時期は明らかではないが、ロシア国防省は3月26日に、ダイル・ザウル県東部で士官3人が死亡したと発表している。

AFP, April 8, 2019、ANHA, April 8, 2019、AP, April 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2019、al-Hayat, April 9, 2019、Reuters, April 8, 2019、SANA, April 8, 2019、UPI, April 8, 2019などをもとに作成。

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