イラン革命防衛隊クドス旅団のソレイマーニー司令官が米軍らが不法占拠するシリア領のタンフ国境通行所北西部のイラク国境地帯に展開するアフガン人民兵の拠点を視察(2017年6月12日)

イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官が、シリア軍、親政権武装勢力と、米軍およびその支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)の戦闘が続くヒムス県タンフ国境通行所南東部のイラク国境地帯に設置されたと思われるアフガン人シーア派武装勢力の拠点を視察、その画像がインターネットを通じて拡散された。

ソレイマーニー司令官はこの数日前に、シリアのハサカ県とイラクのニナワー県を隔てる国境地帯に設置されたイラクの人民動員隊の拠点も視察訪問している。

『ハヤート』(6月13日付)は、ソレイマーニー司令官の前線視察に関して、イランとつながりのある民兵組織のシリア、イラク領内での勢力拡大に抵抗しようとする米国に対する警告の意思を示したと伝えた。

タスニーム通信(6月12日付)によると、ソレイマーニー司令官が視察したのは、アフガン人義勇兵によって構成されている「ファーティミーユーン軍団」で、シリア軍とともにイラク国境地帯に進軍し、拠点を設置したという。

Tasnim News Agency, June 12, 2017
Tasnim News Agency, June 12, 2017

一方、イラクの複数の消息筋が『ハヤート』(6月13日付)に伝えたところによると、イラクの人民動員隊は、イラク北西部の対シリア国境に向けて進軍を続け、国境から7キロの地点にまで到達、また対ヨルダン国境方面でもダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を行っているほか、ハサカ県とニナワー県が接する国境地帯でも西進を続けている。

AFP, June 12, 2017、AP, June 12, 2017、ARA News, June 12, 2017、Champress, June 12, 2017、al-Hayat, June 13, 2017、Kull-na Shuraka’, June 12, 2017、al-Mada Press, June 12, 2017、Naharnet, June 12, 2017、NNA, June 12, 2017、Reuters, June 12, 2017、SANA, June 12, 2017、Tasnim News Agency, June 12, 2017、UPI, June 12, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はロジャヴァ支配下のマンビジュ市(アレッポ県)北部にあるマンビジュ軍事評議会拠点を砲撃(2017年6月12日)

アレッポ県では、ARA News(6月12日付)によると、ジャラーブルス市南部のシリア領内に展開するトルコ軍部隊が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるマンビジュ市北部のアウン・ダーダート村およびムフスィンリー村一帯に配置されているマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所に対して砲撃を行い、アウン・ダーダート村では民間車輌2台が破壊された。

AFP, June 12, 2017、AP, June 12, 2017、ARA News, June 12, 2017、Champress, June 12, 2017、al-Hayat, June 13, 2017、Kull-na Shuraka’, June 12, 2017、al-Mada Press, June 12, 2017、Naharnet, June 12, 2017、NNA, June 12, 2017、Reuters, June 12, 2017、SANA, June 12, 2017、UPI, June 12, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内東西で進軍を続けダーイシュと交戦(2017年6月12日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月12日付)によると、「ユーフラテスの怒り」作戦を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラッカ市内東部の工業地区と西部のヒッティーン地区に新たに進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、ARA News(6月12日付)によると、シリア民主軍はラッカ市内東部のユーフラテス大学理学部一帯を制圧した。

ARA News, June 12, 2017

AFP, June 12, 2017、AP, June 12, 2017、ARA News, June 12, 2017、Champress, June 12, 2017、al-Hayat, June 13, 2017、Kull-na Shuraka’, June 12, 2017、al-Mada Press, June 12, 2017、Naharnet, June 12, 2017、NNA, June 12, 2017、Reuters, June 12, 2017、SANA, June 12, 2017、UPI, June 12, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2017年6月12日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月12日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(すべてダマスカス県・ダマスカス郊外県)を確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(すべてダルアー県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 12, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月9日~11日の3日間でラッカ市に60回もの爆撃を実施(2017年6月12日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月9日~11日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

6月9日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し27回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は21回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(20回)に対して行われた。

6月10日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は27回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(8回)、ラッカ市近郊(17回)に対して攻撃が行われた。

6月11日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して36回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は29回で、ダイル・ザウル市近郊(6回)、ラッカ市近郊(23回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, June 12, 2017をもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市北部のダーイシュの戦略拠点第17師団基地を攻撃(2017年6月11日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、ラッカ市北部のダーイシュ(イスラーム国)の戦略拠点第17師団基地を攻撃した。

シリア民主軍はまた、有志連合がラッカ市内各所への空爆を続けるなか、同市南部の工業地区に進攻し、ダーイシュと交戦した。

AFP, June 11, 2017、AP, June 11, 2017、ARA News, June 11, 2017、Champress, June 11, 2017、al-Hayat, June 12, 2017、Kull-na Shuraka’, June 11, 2017、al-Mada Press, June 11, 2017、Naharnet, June 11, 2017、NNA, June 11, 2017、Reuters, June 11, 2017、SANA, June 11, 2017、UPI, June 11, 2017などをもとに作成。

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ヨルダン軍はタンフ国境通行所方面から越境しようとした車輌9輌を撃退(2017年6月11日)

ヨルダン軍高官筋が『ハヤート』(6月12日付)に明らかにしたところによると、ヨルダン軍国境警備隊は、米軍などが不法占拠するシリア領のタンフ国境通行所(ヒムス県)方面からヨルダン領(ルクバーン地区)方面に向かって越境しようとした車輌を過去72時間で9台迎撃、侵入を阻止した。

AFP, June 11, 2017、AP, June 11, 2017、ARA News, June 11, 2017、Champress, June 11, 2017、al-Hayat, June 12, 2017、Kull-na Shuraka’, June 11, 2017、al-Mada Press, June 11, 2017、Naharnet, June 11, 2017、NNA, June 11, 2017、Reuters, June 11, 2017、SANA, June 11, 2017、UPI, June 11, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はロジャヴァの拠点都市アフリーン市北部の国境地帯に重機を搬入し防護壁を建設するとともに、同地を砲撃(2017年6月11日)

アレッポ県では、ARA News(6月11日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外の国境地帯にトルコ軍が重機を搬入し、シリア領内1キロの地点に位置するカルドゥーフ村に防護壁を建設した。

シリア領内を侵犯したトルコ軍部隊はまた、この間同地一帯を砲撃したという。

ARA News, June 11, 2017

 

AFP, June 11, 2017、AP, June 11, 2017、ARA News, June 11, 2017、Champress, June 11, 2017、al-Hayat, June 12, 2017、Kull-na Shuraka’, June 11, 2017、al-Mada Press, June 11, 2017、Naharnet, June 11, 2017、NNA, June 11, 2017、Reuters, June 11, 2017、SANA, June 11, 2017、UPI, June 11, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年6月11日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月11日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で1件、ハマー県で1件、ラタキア県で1件発生した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダルアー県2件、ラタキア県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 11, 2017をもとに作成。

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トランプ米政権がロシアと緊張緩和地帯をめぐり「秘密協議」(2017年6月10日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(6月10日付)は、複数の米高官の話として、ドナルド・トランプ米政権がロシア側とヨルダンの首都アンマンで、緊張緩和地帯に関する「秘密協議」を行っていると伝えた。

同誌によると、協議はこれまで2度行われ、3度目が予定されていたが、技術的理由で中止されているという。


AFP, June 10, 2017、AP, June 10, 2017、ARA News, June 10, 2017、Champress, June 10, 2017、al-Hayat, June 11, 2017、Kull-na Shuraka’, June 10, 2017、al-Mada Press, June 10, 2017、Naharnet, June 10, 2017、NNA, June 10, 2017、Reuters, June 10, 2017、SANA, June 10, 2017、UPI, June 10, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合と思われる戦闘機がダイル・ザウル県で福祉センター、産婦人科病院を爆撃(2017年6月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)支配下のマヤーディーン市およびその一帯を空爆した。

空爆は、同市郊外の福祉センター、ファーティマ・ザフラー産婦人科病院を標的としたもので、建物が倒壊するなどの被害を受けたほか、バクラス村近郊の砂漠地帯に対しても行われたという。

AFP, June 10, 2017、AP, June 10, 2017、ARA News, June 10, 2017、Champress, June 10, 2017、al-Hayat, June 11, 2017、Kull-na Shuraka’, June 10, 2017、al-Mada Press, June 10, 2017、Naharnet, June 10, 2017、NNA, June 10, 2017、Reuters, June 10, 2017、SANA, June 10, 2017、UPI, June 10, 2017、The Wall Street Journal, June 10, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市西部のルーマーニーヤ地区を制圧(2017年6月10日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月10日付)によると、「ユーフラテスの怒り」作戦を継続中の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はラッカ市内西部のルーマーニーヤ地区に突入、ダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、これにより、シリア民主軍はルーマーニーヤ地区を制圧した。

また米主導の有志連合は、ラッカ市にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員に退去、投降を呼びかけた。

AFP, June 10, 2017、AP, June 10, 2017、ARA News, June 10, 2017、Champress, June 10, 2017、al-Hayat, June 11, 2017、Kull-na Shuraka’, June 10, 2017、al-Mada Press, June 10, 2017、Naharnet, June 10, 2017、NNA, June 10, 2017、Reuters, June 10, 2017、SANA, June 10, 2017、UPI, June 10, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年6月10日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月10日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で4件、ダルアー県で2件発生した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダルアー県3件、ラタキア県1件、イドリブ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2017をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室のメンバー多数がシリア軍に投降(2017年6月9日)

アレッポ県では、SANA(6月9日付)によると、「ユーフラテスの盾作戦」に参加した武装集団(ハワール・キリス作戦司令室所属組織)メンバー多数が、武器と車輌ごとシリア軍に投降、2016年政令第15号に従って恩赦を受け、放免となった。

投降した武装集団メンバーの一人でアブー・ハイルを名乗る人物によると、投降したメンバーに対する恩赦は3回に分けて行われたという。

アブー・ハイルはまた、投降の理由として、「トルコが行っているシリア占領計画を、我々は拒否する。我々はトルコの奴隷なることはない」と述べたという。

SANA, June 9, 2017

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シリア人権監視団によると、投降したのはマンビジュ自由人旅団。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、June 11, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は有志連合の進軍を阻むかたちで米軍が不法占拠するタンフ国境通行所(ヒムス県)北西部のイラク国境地帯を制圧(2017年6月9日)

ヒムス県では、SANA(6月9日付)によると、シリア軍が「同盟者」とともに県北東部の砂漠地帯をタンフ国境通行所北東部に向けて進軍し、イラク国境に到達した。

シリア軍消息筋によると、イラク国境に到達した部隊は、ダーイシュ(イスラーム国)を排除し、同地に拠点を築いたという。

シリア軍がイラク国境地帯を制圧するのは、2011年に「アラブの春」がシリアに波及し、反体制派が国境地帯を掌握して以降、これが初めて。

シリア軍によるタンフ国境通行所北東部の国境地帯では、米軍の支援を受ける「ハワール・キリス作戦司令室」(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)がザクフ地区にダーイシュ(イスラーム国)との戦いに向けた前哨基地を設置したと発表していた。

だが、シリア軍によるイラク国境地帯掌握により、タンフ国境通行所を不法に占拠し、同地からダイル・ザウル県方面に進軍を計画していた米軍主導の有志連合は、進路を阻まれたことになる。

syria.liveuamap.com, June 9, 2017
Wikipedia, June 9, 2017

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月9日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部のパノラマ交差点一帯、第137旅団基地一帯、ブガイリーヤ村、ワーディー・サルダ一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はタンフ国境通行所北西のザクフ地区でシリア軍とイランの民兵の車列を再び爆撃(2017年6月9日)

ヒムス県では、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)を主導する殉教者アフマド・アブドゥー軍団のサイード・サイフ報道官がクッルナー・シュラカー(6月9日付)に対し、米国主導の有志連合が県南東部のタンフ国境通行所の北東約70キロの地点に位置するザクフ地区で、シリア軍とイランの民兵組織の車列を爆撃したことを明らかにした。

また、革命特殊任務軍のバラー・ファーリス報道官は、有志連合が爆撃した車列に関して、30台以上の車輌から構成されていたとしたうえで、前日に親政権武装勢力の無人航空機が情報収集していたザクフ地区に接近しようとしたと述べた。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアイン・アラブ(コバネ)市近郊のYPG主体のシリア民主軍の拠点を砲撃(2017年6月9日)

アレッポ県では、ARA News(6月9日付)によると、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアイン・アラブ(コバネ)市郊外のシュユーフ・タフターニー町、シュフーフ・ファウカーニー町一帯の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍拠点を砲撃した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市で白リン弾を使用(2017年6月9日)

ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信(6月9日付)は、米軍主導の有志連合がラッカ市に対する爆撃で白リン弾を使用したと伝え、その画像(https://youtu.be/qjJy7BpF1Ac)を公開した。

白リン弾は、シリア・ロシア両軍も、反体制派(アル=カーイダ系のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などを含む)に対して使用しており、「樽爆弾」とともにその残虐性、無差別性が非難を受けてきた。

Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017

 

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内西部のスバーヒーヤ地区を制圧(2017年6月9日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月9日付)によると、「ユーフラテスの怒り」作戦を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西側入口から市内に突入、ダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末にスバーヒーヤ地区を制圧した。

シリア民主軍はまた、ラッカ市東部のマシュラブ地区を完全制圧したと発表した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2017年6月9日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月9日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で4件、ダルアー県で2件、ハマー県で3件発生した。

またトルコ側の監視チームも8件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ヒムス県3件、ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に、イドリブ県、ダマスカス郊外県の24カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,571市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 9, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月8日、ラッカ市近郊、タンフ国境通行所近郊で11回の爆撃を実施(2017年6月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月8日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、タンフ国境通行所近郊(2回)、ラッカ市近郊(9回)で実施された。

CENTCOM, June 9, 2017をもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣は「シリアの主権保障に向けた当事者の取り組みの調和」を主張し、米国を牽制(2017年6月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワでスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談し、シリア情勢や和平協議への対応について意見を交わした。

RT(6月8日付)によると、ラブロフ外務大臣は会談で「シリアの主権、同国のエスニック・宗派集団の権利の保障に向けて、シリア国内外のプレーヤーによる取り組みを調和させることが現時点では重要だ」と述べ、ヒムス県タンフ国境通行所を不法に占拠し、同地一帯で活動する反体制武装集団(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室)を支援、同地で散発的爆撃を繰り返す米国を牽制した。

AFP, June 8, 2017、AP, June 8, 2017、ARA News, June 8, 2017、Champress, June 8, 2017、al-Hayat, June 9, 2017、Kull-na Shuraka’, June 8, 2017、al-Mada Press, June 8, 2017、Naharnet, June 8, 2017、NNA, June 8, 2017、Reuters, June 8, 2017、RT, June 8, 2018、SANA, June 8, 2017、UPI, June 8, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室を放逐し、ドゥマイル市南西部のダクワ丘一帯地域を完全制圧(2017年6月8日)

ダマスカス郊外県では、SANA(6月8日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県東部の砂漠地帯(ドゥマイル市南東部15キロの距離)で「テロ組織」の拠点に対して集中的に攻撃を加え、ダクワ丘から発電所に至る地域(ダクワ丘、ウンム・サフィーヤ丘、アントゥート丘、マフフール・ダクワ丘、マスラジャ丘、ラマジュ・イブル地区、ドゥッハーン丘、アブー・ナイヤース丘、ハッラーク丘、マタッラ丘)を完全制圧した。

「テロ組織」とは、米軍が支援する「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室」)のこと。

一方、シリア人権監視団によると、県東部のズィラフ駐在所などで、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室を主導する東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団が、シリア軍、親政権武装勢力と交戦し、双方に死傷者が出た。

また、クッルナー・シュラカー(6月8日付)によると、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室に参加する東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団は、ズィラフ・ダム一帯でシリア軍・親政権武装勢力を攻撃し、シリア軍戦車1輌を破壊したほか、ドゥマイル航空基地に配備されていた戦闘機1機を破壊したという。

AFP, June 8, 2017、AP, June 8, 2017、ARA News, June 8, 2017、Champress, June 8, 2017、al-Hayat, June 9, 2017、Kull-na Shuraka’, June 8, 2017、al-Mada Press, June 8, 2017、Naharnet, June 8, 2017、NNA, June 8, 2017、Reuters, June 8, 2017、SANA, June 8, 2017、UPI, June 8, 2017などをもとに作成。

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米軍は不法占拠するタンフ国境通行所(ヒムス県)に近いシリア領空内で親政権武装勢力側の無人航空機を撃墜(2017年6月8日)

米中央軍(CENTCOM)は、米軍などが不法に占拠するヒムス県タンフ国境通行所に近いシリア領空内で「親体制部隊」の武装した無人航空機1機を撃墜したと発表した。

撃墜した無人航空機は、米軍のMQ-1プレデターとほぼ同じサイズのもので、ダーイシュ(イスラーム国)と戦う協力部隊を教練・指導する有志連合の人員が「占領」(occupied、原文まま)する拠点近くに、搭載していた兵器1器を落下させたことを受け、米軍航空機が撃墜したという。

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これに関して、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍諸派)に参加する革命特殊任務軍の広報局長を務めるバラー・ファーリス氏は、イラン製の(無人)戦闘機をザクフ地区上空で撃墜したと発表した。

この攻撃で死傷者はなかったという。

ザクフ地区は、革命特殊任務軍が7日、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うための前哨基地を建設したと発表していた。

Kull-na Shuraka’, June 8, 2017

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一方、スワイダー県で活動する複数の活動家によると、東部獅子軍は、5日に撃墜したシリア軍戦闘機に乗っていたパイロット(カミール・サミータ准将)の遺体をシリア政府側に引き渡した。

AFP, June 8, 2017、AP, June 8, 2017、ARA News, June 8, 2017、CENTCOM, June 8, 2017、Champress, June 8, 2017、al-Hayat, June 9, 2017、Kull-na Shuraka’, June 8, 2017、al-Mada Press, June 8, 2017、Naharnet, June 8, 2017、NNA, June 8, 2017、Reuters, June 8, 2017、SANA, June 8, 2017、UPI, June 8, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市北部のダーイシュの戦略的要衝第17師団基地を制圧(2017年6月8日)

ラッカ県では、ARA News(6月8日付)によると、有志連合の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラッカ市北部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、ダーイシュの戦略拠点第17師団基地と砂糖工場を制圧した。

これにより、シリア軍はラッカ市北部入口から約850メートルの地点にまで進軍した。

Kull-na Shuraka’, June 8, 2017

シリア民主軍はまた、ダーイシュとの戦闘の末、ラッカ市内西部のジャズラ地区を制圧した。

また、シリア人権監視団によると、シリア民主軍はラッカ市内東部のマシュラブ地区一帯、工業地区一帯、同市北部郊外の第17師団基地一帯でダーイシュと交戦した。

一方、SANA(6月8日付)によると、米主導の有志連合はラッカ市西部のジャズラ地区にある住宅ビルを空爆し、住民14人を殺害、また多数が負傷した。

AFP, June 8, 2017、AP, June 8, 2017、ARA News, June 8, 2017、Champress, June 8, 2017、al-Hayat, June 9, 2017、Kull-na Shuraka’, June 8, 2017、al-Mada Press, June 8, 2017、Naharnet, June 8, 2017、NNA, June 8, 2017、Reuters, June 8, 2017、SANA, June 8, 2017、UPI, June 8, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年6月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反は、すべてダマスカス県・ダマスカス郊外県で発生した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダルアー県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 8, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月7日、ラッカ県、ダイル・ザウル県で30回の爆撃を実施(2017年6月8日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月7日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して38回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は30回で、ブーカマール市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マヤーディーン市近郊(1回)、ラッカ市近郊(22回)、タブカ市近郊(2回)で実施された。

CENTCOM, June 8, 2017をもとに作成。

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米軍の支援を受ける革命特殊任務軍はヒムス県南東部のザクフ地区にダーイシュとの戦いのための新たな前哨基地を建設(2017年6月7日)

「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)に参加する革命特殊任務軍は、ヒムス県南東部のザクフ地区に新たな基地を建設したと発表した。

革命特殊任務軍広報局のバラー・ファーリス氏によると、この基地は、タンフ国境通行所の北東約70キロ、ダイル・ザウル県ブーカマール市の南西130キロの地点に位置し、ダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦の前哨基地となるという。

『ハヤート』(6月8日付)が伝えた。

AFP, June 7, 2017、AP, June 7, 2017、ARA News, June 7, 2017、Champress, June 7, 2017、al-Hayat, June 8, 2017、Kull-na Shuraka’, June 7, 2017、al-Mada Press, June 7, 2017、Naharnet, June 7, 2017、NNA, June 7, 2017、Reuters, June 7, 2017、SANA, June 7, 2017、UPI, June 7, 2017などをもとに作成。

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イラン革命防衛隊が直接監督する「ファーティミーユーン」の司令官が、米軍が拠点化するシリア領内のタンフ国境通行所一帯での偵察活動中に「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室と交戦し死亡(2017年6月7日)

ヒムス県では、イランのABNA通信(6月7日付)によると、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)との戦闘で、タンフ国境通行所一帯での偵察活動中だった民兵組織「ファーティミーユーン」の諜報司令官モハンマド・ホスニー氏(通称サルマーン)が死亡した。

『ハヤート』(6月8日付)によると、「ファーティミーユーン」はイラン・イスラーム革命防衛隊の直接監督のもと、シリア領内で活動を続けてきた組織で、アフガン人(ハザラ人)を主体とする。

「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室は、米主導の有志連合によるダマスカス郊外県東部のシリア軍拠点に対する空爆に呼応するかたちで、6日に「土地は我らのものだ」作戦を再開していた。

ABNA, June 7, 2017、AFP, June 7, 2017、AP, June 7, 2017、ARA News, June 7, 2017、Champress, June 7, 2017、al-Hayat, June 8, 2017、Kull-na Shuraka’, June 7, 2017、al-Mada Press, June 7, 2017、Naharnet, June 7, 2017、NNA, June 7, 2017、Reuters, June 7, 2017、SANA, June 7, 2017、UPI, June 7, 2017などをもとに作成。

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イランが後援する外国人民兵は「シリア同盟者部隊」作戦司令室の名で声明を出し、米国への報復を示唆(2017年6月7日)

「シリア同盟者部隊」作戦司令室は声明を出し、タンフ国境通行所(ヒムス県)に向けて進軍を続けるシリア軍・親政権武装勢力の拠点・車列に対する6日の米主導の有志連合による空爆を非難するとともに、シリア領内および周辺諸国の米軍拠点に対して攻撃を行う能力を備えていると威嚇した。

クッルナー・シュラカー(6月7日付)によると、「シリア同盟者部隊」作戦司令室は、シリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構、これらの組織と連携する反体制武装集団に対するシリア軍の「テロとの戦い」に参加する外国人武装勢力((レバノンのヒズブッラー、イラク人民兵、アフガニスタン・パキスタン人(ハザラ人)民兵など)の連合体で、イランが後援している。

「シリア同盟者部隊」作戦司令室は声明のなかで、「いわゆる「対テロ有志連合」の名で米国が行った敵対行為は、不用意かつ危険な振る舞いであり、米国がテロに立ち向かっているとうそぶいていることの良い一例だ…。米国はシリア軍とその同盟者の血が安くないことを知ることになる。シリアおよびその隣国の彼らの拠点に打撃を与える能力は充分に備わっている」と主張した。

そのうえで、「米国は和平もテロとの戦いも望んでいない。シリア領内にテロの温床を維持し、米国の命令に従って任務が遂行されることを望んでいるのだ」と非難した。

AFP, June 7, 2017、AP, June 7, 2017、ARA News, June 7, 2017、Champress, June 7, 2017、al-Hayat, June 8, 2017、Kull-na Shuraka’, June 7, 2017、al-Mada Press, June 7, 2017、Naharnet, June 7, 2017、NNA, June 7, 2017、Reuters, June 7, 2017、SANA, June 7, 2017、UPI, June 7, 2017などをもとに作成。

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