米中央軍(CENTCOM)は、5月31日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。
それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して30回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は23回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)、ラッカ市近郊(14回)で実施された。
CENTCOM, June 1, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘が続くダルアー市マンシヤ地区方面に、シリア軍が戦車、装甲車などからなる増援部隊を派遣した。
増援部隊の派遣は3日前から本格化しているという。
一方、『ハヤート』(6月1日付)が複数の活動家の話として伝えたところによると、ダルアー市方面へのシリア軍戦車部隊の増派に合わせて、ロシア国旗を掲揚した戦車、装甲車の車列がダルアー市に入った。
この増援は、ヨルダン国境に位置するナスィーブ国境通行所制圧に向けた動きだという。
**
ダルアー県では、アフマド・ミスリーを名乗る活動家がクッルナー・シュラカー(6月1日付)に対して明らかにしたところによると、シリア軍の最新鋭戦車5輌、装甲車3輌、兵員輸送車8輌、乗用車25台からなる車列がダルアー市のシリア軍拠点に配備された。
車列はロシア軍国旗を掲揚して市内に入り、展開したという。
なお、ダルアー市内に入った増援部隊は第4師団所属部隊で、ガイス・ダラー大佐を司令官としているという。
AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、June 1, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
「土地は我らのものだ」作戦司令室を新たに設置した「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍のサアド・ハーッジ司令官はロイター通信(5月31日付)に対し、「我々が、イランの民兵の第一防衛線を突破し、砂漠地帯にあるザーザー検問所やサブア・ビヤール地区近郊の前哨地複数カ所を制圧したことを受け、ロシア軍戦闘機複数機が革命家に対して爆撃を行い、我々の進軍を阻止した」と述べた。
ハーッジ報道官によると、この空爆で戦闘員側に死者は出なかったという。
また殉教者アフマド・アブドゥー軍団の幹部の一人サイイド・サイフ氏によると、ロシア軍戦闘機は、親政権の戦闘員の防衛戦に対する反体制武装集団の進攻を受けるかたちで空爆を開始したという。
AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部は、地中海西部のシリア沖に配備されているロシア海軍のフリゲート艦アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールが、カリブル巡航ミサイル4発を発射し、ヒムス県タドムル市近郊のダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を攻撃、破壊した。
ミサイルは、シリア軍との戦闘地域への兵站路として使用されていた連絡拠点や生活拠点を標的としたもので、すべて命中したという。
攻撃の日時については明らかにされなかったが、ロシア各メディアがロシア国防省筋の話として伝えたところによると、攻撃に先立ってロシア軍は米国、トルコ、イスラエルに事前通告したという。


AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に、ラッカ市西部に位置するハマーム村を制圧し、バアス・ダム(別称ラシード・ダム、自由ダム)の南側の入口に到達した。
また、ARA News(5月31日付)によると、シリア民主軍はラッカ市西部郊外のアブー・カッバーブ(アブー・カビーア)村を制圧した。

同地での戦闘に関して、ダーイシュ・ラッカ州は、特攻自爆戦闘員(インギマースィー)6人が自爆攻撃を行い、シリア民主軍戦闘員6人を殺害したと発表したが、シリア民主軍消息筋は、この攻撃を撃退したと反論している。
一方、スマート・ニュース(5月31日付)は、シリア民主軍がバアス・ダムおよびその周辺の5カ村(ハマーム村など)を完全制圧したと伝えた。
このほか、『ハヤート』(6月1日付)によると、マトユーラ村ではシリア民主軍の砲撃により、住民5人が死亡した。
また、米主導の有志連合がマンスーラ市、ハートゥーニーヤ村、アブー・カビーア(アブー・カッバーブ)村、フナイディー村、ハーウィー・ハワー村を空爆し、民間人9人が死亡、17人以上が負傷した。
AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、SMART News, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月31日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件確認したと発表した。
ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が3件、ダルアー県が2件、ラタキア県が2件、ハマー県が4件、クナイトラ県が1件。
またトルコ側の監視チームも11件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ダルアー県4件、ハマー県3件)の停戦違反を確認したという。
ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
一方、過去24時間に、イドリブ県の4カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。
これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,534市町村、武装組織の数は219組織に達したという。
Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロイター通信(5月30日付)は、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)に所属する東部獅子軍の司令官トゥラース・サラーマ氏の話として、米国がヒムス県のタンフ国境通行所一帯で活動する反体制武装集団に対する軍事支援を強化していると伝えた。
ロイター通信によると、米国の軍事支援は、米CIAが主導し、ヨルダン、サウジアラビアが参与しているいわゆる「MOC」(Military Operations
Command)と、米国防総省が主導するプログラムの二つの経路を通じて強化されているという。
サラーマ氏は「彼ら(シリア政府)がバグダード・ダマスカス高速道路を開放するのを許す余地は我々にはない」と述べた。
また革命特殊任務軍の司令官もロイター通信に対して、米国からの軍事支援が強化されたことを認めたうえで、タンフ国境通行所でのダイル・ザウル県出身者の教練に向けた取り組みを加速させる必要があると強調した。
AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワでの記者会見で、米主導の有志連合によるタンフ国境通行所(ヒムス県)一帯のシリア軍・親政権武装勢力に対する空爆に関して懸念を表明、「事態に対処する必要があり、我が国の軍は今そのために活動している」と述べた。
『ハヤート』(5月31日付)が伝えた。
AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
イラン外務省報道官は、アスタナ4会議でロシア、トルコ、イランが署名・発効した「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」に関して、イランがシリア国内の緊張緩和地帯での停戦監視のため軍の人員を派遣する用意があると述べた。
AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる航空部隊がクーリーヤ市を空爆し、女性1人と子供2人が死亡した。
また別の航空部隊がバザーリー村、ブーライル村を爆撃し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員3人が死亡した。
AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
フランスのエマニュエル・マクロン大統領はパリで最高交渉委員会代表のリヤード・ヒジャーブ氏(元首相)と会談、政治移行に向けてシリアの反体制派を支持することを確認した。
ARA News(5月30日付)が伝えた。
AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月30日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件確認したと発表した。
ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が4件、ラタキア県が2件、ハマー県が1件。
またトルコ側の監視チームも6件(ダルアー県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、ラタキア県1件)の停戦違反を確認したという。
ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
**
一方、過去24時間に、スワイダー県の15カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。
これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,530市町村、武装組織の数は219組織に達したという。
Ministry of Defence of the Russian Federation, May 30, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
米中央軍(CENTCOM)は、5月28日~29日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。
5月28日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(1回)、タンフ国境通行所市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)、ラッカ市近郊(8回)、タブカ市近郊(1回)に対して行われた。
5月29日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して26回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ダイル・ザウル市近郊(4回)、ラッカ市近郊(11回)、タブカ市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, May 30, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
欧州連合理事会は声明を出し、アサド大統領ら政権幹部に対する制裁を2018年6月1日まで延長するとともに、3閣僚を新たに制裁対象に追加したと発表した。
これにより、制裁対象者は240人、制裁対象機関は67団体となった。
ARA News(5月29日付)が伝えた。
AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市ラッカ市各所を30回以上にわたり空爆する一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が同市各所に対して80発以上の迫撃砲、ロケット砲を撃ち込み、住民少なくとも35人が死亡、15人あまりが負傷した。
空爆・砲撃は、ルマイラ地区、イドハール地区、マシュラブ地区、ファルースィーヤ地区、2月23日通り、旧産婦人科クリニック、バラーズィー交差点、文学部などに及んだという。
ラッカ県では、スマート・ニュース(5月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の支援を受けて、マンスーラ市南部(ハラーカート地区)に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ラッカ市とヒムス県東部(スフナ市方面)を結ぶ最重要兵站路のラサーファ街道を寸断した。
これにより、ラッカ市は同市南部のダーイシュ支配地域から切り離され、事実上包囲された。
一方、『ハヤート』(5月30日付)によると、有志連合はラッカ市内にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員に退去を呼びかけた。
ビラには「これが最後のチャンスだ。ラッカから退去しなければ、死ぬことになる。ラッカは陥落する。そうなるときにお前たちは同市にいてはいけない」などと書かれているという。
**
ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(5月30日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市・ダイル・ザウル市間を移動中のバスを空爆し、1人が死亡した。
AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、SMART News, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ハムラビの正義ニュース(5月29日付)などは、米主導の有志連合が、米英軍が拠点化しているヒムス県南東部のタンフ国境通行所北方に位置するシリア政府支配支配下の砂漠地帯にビラを散布し、同通行所に近づかないよう呼びかけたと伝え、その写真を公開した。
ビラには「タンフに向かういかなる動きも敵対行為とみなされ、我々は自分たちの部隊を防衛するだろう…。あなた方は安全地帯内に入っている。この地域からただちに退去しなさい」などと書かれている。
殉教者アフマド・アブドゥー軍団のサイード・サイフ報道官がクッルナー・シュラカー(5月29日付)に明らかにしたところによると、ビラはタンフ国境通行所の北約30キロの地点で散布されたという。
クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、ビラはまた、タンフ国境通行所の北約55キロの地点に位置するザーザー検問所一帯にも散布されたという。


また、シリア人権監視団によると、ビラは、ダマスカス県とイラクの首都バクダードを結ぶ街道上のシャフミー地区、ザーザー検問所一帯に散布され、ビラによる有志連合の警告に応えるかたちで、シリア軍および親政権武装勢力(レバノン人、イラン人、アフガン人、イラク人)は、タンフ国境通行所の北約30キロの地点で進軍を止めたという。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、Hammurabi’s Justice News, May 30, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月29日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件確認したと発表した。
ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が6件、ダルアー県が2件、ラタキア県が1件、クナイトラ県が1件。
またトルコ側の監視チームも1件(ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。
ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
**
一方、過去24時間に、スワイダー県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。
これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,515市町村、武装組織の数は219組織に達したという。
Ministry of Defence of the Russian Federation, May 29, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市での西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘が秒読み段階に入るなか、同市南部郊外のラトラ村、カスラート村の住民を乗せて避難しようとしていたバスが、米軍主導の有志連合の空爆を受け、住民20人以上が死亡した。
25日には、ロシア軍がラッカ市から脱出しようとしたダーイシュの車列を爆撃し、大きな戦果を挙げていた。
複数の医療筋によると、この空爆は27日深夜から28日未明にかけて行われ、少なくとも20人が死亡、7人が負傷、うち2人が重傷だという。
スマート・ニュース(5月28日付)によると、有志連合はまた、27日深夜から28日未明にかけてラッカ市内のバドウ地区、第1パン製造工場一帯、鉄道駅一帯を5度にわたって空爆、さらに同市北部のジャバリーヤ村一帯に展開する米軍砲兵部隊が、ラッカ市各所を数十回にわたり砲撃、住民17人が死傷したという。
一方、ラッカ市西部郊外のアサディーヤ農場一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュと激しく交戦した。
AFP, May 28, 2017、AP, May 28, 2017、ARA News, May 28, 2017、Champress, May 28, 2017、al-Hayat, May 29, 2017、Kull-na Shuraka’, May 28, 2017、al-Mada Press, May 28, 2017、Naharnet, May 28, 2017、NNA, May 28, 2017、Reuters, May 28, 2017、SANA, May 28, 2017、SMART News, May 28, 2018、UPI, May 28, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
アレッポ県では、ARA News(5月28日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市郊外のジャムラ村の農地にトルコ軍国境警備隊が火を放った。
またトルコ軍は、27日からアアザーズ市一帯、タッル・リフアト市一帯、マルアナーズ村一帯にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対して砲撃を行った。
AFP, May 28, 2017、AP, May 28, 2017、ARA News, May 28, 2017、Champress, May 28, 2017、al-Hayat, May 29, 2017、Kull-na Shuraka’, May 28, 2017、al-Mada Press, May 28, 2017、Naharnet, May 28, 2017、NNA, May 28, 2017、Reuters, May 28, 2017、SANA, May 28, 2017、UPI, May 28, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
アレッポ県では、ARA News(5月28日付)によると、ロシア・シリア両軍の戦闘機が県東部におけるダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点であるマスカナ市に対して前例のない激しい空爆・砲撃を行った。
戦闘機の空爆回数は45回に達する一方、ヘリコプターが「樽爆弾」32発を投下、また迫撃砲320発が同市に撃ち込まれたという。
またマスカナ市西部一帯では、シリア軍とダーイシュが激しい戦闘を続けた。
**
ダイル・ザウル県では、SANA(5月28日付)によると、シリア軍がバルーク丘一帯、ダイル・ザウル市南部墓地地区、ダイル・ザウル航空基地一帯、サヌーフ丘西部一帯などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
一方、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯、第137旅団基地一帯、ブガイリーヤ村一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦した。
**
ハマー県では、SANA(5月28日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がサラミーヤ市を砲撃し、子供10人が負傷した。
AFP, May 28, 2017、AP, May 28, 2017、ARA News, May 28, 2017、Champress, May 28, 2017、al-Hayat, May 29, 2017、Kull-na Shuraka’, May 28, 2017、al-Mada Press, May 28, 2017、Naharnet, May 28, 2017、NNA, May 28, 2017、Reuters, May 28, 2017、SANA, May 28, 2017、UPI, May 28, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月28日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件確認したと発表した。
ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が5件、アレッポ県が1件、ダルアー県が2件、ハマー県が1件。
またトルコ側の監視チームも4件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件)の停戦違反を確認したという。
ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
一方、過去24時間に、クナイトラ県、スワイダー県の6カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。
これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,514市町村、武装組織の数は219組織に達したという。
Ministry of Defence of the Russian Federation, May 28, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
米中央軍(CENTCOM)は、5月26日~27日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。
5月26日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は24回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、ラッカ市近郊(18回)に対して行われた。
5月27日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ダイル・ザウル市近郊(2回)、ラッカ市近郊(15回)に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, May 28, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア大統領府によると、ヴラジミール・プーチン大統領は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、イランのハサン・ロウハーニー大統領と相次いで電話会談を行い、シリア情勢、とりわけ「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」に基づいた事態への対応について協議した。
とりわけ、プーチン大統領は、エルドアン大統領との電話会談で、シリアでの事態の正常化に向けさまざまなレベルでこれまで以上に連携することで合意、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」に従った停戦監視の仕組みの強化、ジュネーブ会議、アスタナ会議でのシリア政府と反体制武装集団・反体制派の協議の効率化を行うことの重要性を共に強調したという。
AFP, May 27, 2017、AP, May 27, 2017、ARA News, May 27, 2017、Champress, May 27, 2017、al-Hayat, May 28, 2017、Kull-na Shuraka’, May 27, 2017、al-Mada Press, May 27, 2017、Naharnet, May 27, 2017、NNA, May 27, 2017、Reuters, May 27, 2017、SANA, May 27, 2017、UPI, May 27, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
シャームFM(5月27日付)などによると、イスラエル軍の無人航空機1機がシリア領空を侵犯し、クナイトラ県のハミーディーヤ村とアブー・シャブタ村を結ぶ街道を反体制武装集団支配地域に向けて進軍中のシリア軍部隊を爆撃し、兵士3人が死亡した。
一方、クナイトラ・ハドス(5月27日付)は、親政権民兵3人がハミーディーヤ村一帯で反体制武装集団との戦闘で死亡したと伝えた。
AFP, May 27, 2017、AP, May 27, 2017、ARA News, May 27, 2017、Champress, May 27, 2017、Dimashq al-An, May 27, 2017、al-Hayat, May 28, 2017、Kull-na Shuraka’, May 27, 2017、al-Mada Press, May 27, 2017、Naharnet, May 27, 2017、NNA, May 27, 2017、al-Qunaytra al-Hadth, May 27, 2017、Reuters, May 27, 2017、SANA, May 27, 2017、Sham FM, May 27, 2017、UPI, May 27, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月27日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件確認したと発表した。
ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が3件、ダルアー県が1件、ラタキア県が2件、アレッポ県が1件、ハマー県が1件。
またトルコ側の監視チームも4件(ダルアー県2件、アレッポ県2件)の停戦違反を確認したという。
ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
Ministry of Defence of the Russian Federation, May 27, 2017をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア国防省が発表したところによると、ロシア軍戦闘機は25日、ラッカ県ラッカ市を発ったダーイシュ(イスラーム国)の車列に対して空爆を実施し、戦闘員120人以上を殲滅、39台からなる車列のうち、32台を破壊したと発表した。

RT(5月27日付)がロシア国防省消息筋の話として伝えた。
同消息筋によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の司令部とラッカ市一帯で活動するダーイシュの司令官らが、ラッカ市の南部に向けて安全な通路を確保することで合意し、ヒムス県タドムル市方面に向かうという条件のもと、同市からダーイシュのメンバーが自由に退去できるようにしたことを、ロシア国防省が確認、ダーイシュが退去する可能性のある街道を重点的に監視し、空爆が実施されたとという。
**
しかし、人民防衛隊のヌーリー・マフムード報道官は、人民防衛隊とダーイシュが戦闘員退去について合意したとするロシア国防省の発表を事実無根と否定した。
AFP, May 27, 2017、AP, May 27, 2017、ARA News, May 27, 2017、Champress, May 27, 2017、al-Hayat, May 28, 2017、Kull-na Shuraka’, May 27, 2017、al-Mada Press, May 27, 2017、Naharnet, May 27, 2017、NNA, May 27, 2017、Reuters, May 27, 2017、RT, May 27, 2017、SANA, May 27, 2017、UPI, May 27, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」の署名国であるロシア、トルコ、イランの各国部隊が、覚書に従って緊張緩和地帯の境界画定を開始すると述べた。
ボグダノフ外務副大臣は「緊張緩和地帯設置にかかる覚書は、保障国が作業チームを設置すると規定している…。保障国は、現地での安全確保に責任を負う当事者の確定などすべての問題に対処するための作業チームを設置しなければならない…。作業チームはその活動を通じて、(緊張緩和地帯の)地図を作成し、監視地点を確定し、境界を画定し、市民の往来の安全確保と武装勢力の侵入阻止に責任を負う当事者を決定めることに合意することになろう」と述べた。
AFP, May 26, 2017、AP, May 26, 2017、ARA News, May 26, 2017、Champress, May 26, 2017、al-Hayat, May 27, 2017、Kull-na Shuraka’, May 26, 2017、al-Mada Press, May 26, 2017、Naharnet, May 26, 2017、NNA, May 26, 2017、Reuters, May 26, 2017、SANA, May 26, 2017、UPI, May 26, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
フランスのスィルヴィー・グラール軍事大臣は、Europe 1ラジオ(5月26日付)のなかで、シリア情勢に関して「シリア国内に特殊部隊を配置し、正確な作戦を行っている…。フランスはダーイシュ(イスラーム国)と戦う有志連合の枠内で可能なことすべてを行う。我が軍の戦闘機は活動している」と述べ、シリア国内に地上部隊を展開させていることを認めた。
フランス軍特殊部隊が展開している地域は不明だが、米英軍が展開するヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯だと思われる。
グラール軍事大臣はまた「今日、フランス、米国を含むすべての国が、ダーイシュとの戦いにおいてこれまで以上に効果的に貢献するため、そのプレゼンスを強化しなければならない」と付言した。
AFP, May 26, 2017、AP, May 26, 2017、ARA News, May 26, 2017、Champress, May 26, 2017、Europe 1, May 26, 2017、al-Hayat, May 27, 2017、Kull-na Shuraka’, May 26, 2017、al-Mada Press, May 26, 2017、Naharnet, May 26, 2017、NNA, May 26, 2017、Reuters, May 26, 2017、SANA, May 26, 2017、UPI, May 26, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月26日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市とタブカ市の間に位置するバアス・ダムの北側入口に到達した。




AFP, May 26, 2017、AP, May 26, 2017、ARA News, May 26, 2017、Champress, May 26, 2017、al-Hayat, May 27, 2017、Kull-na Shuraka’, May 26, 2017、al-Mada Press, May 26, 2017、Naharnet, May 26, 2017、NNA, May 26, 2017、Reuters, May 26, 2017、SANA, May 26, 2017、UPI, May 26, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.