アサド大統領はイラクのファイヤード内閣国家安全保障担当顧問と会談し、両国国境地帯での軍事的連携に向け協議(2017年5月18日)

アサド大統領は、イラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問と会談し、ハイダル・アバーディー首相のメッセージを口頭で受け取った。

SANA(5月18日付)によると、会談では、モスル市でのダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」でのイラク軍の優勢を踏まえて、シリア・イラク国境地帯での軍事的連携に向けた措置について協議し、シリア・イラク両軍の直接連携についても検討したという。

SANA, May 18, 2017

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なお、これに関連して、『イズベスチア』(5月18日付)は、複数のロシア軍消息筋の話として、アサド政権が、ダマスカス県からヒムス県タンフ国境通行所を経由してイラクの首都バグダードに至るシリア領内の地域の奪還を決定し、イラク軍との連携のもと、ロシア軍の航空支援のもと、米国が後援する反体制武装集団に対する軍事作戦を開始することが予想されると伝えた。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Izvestia, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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米軍はイラク国境のタンフ国境通行所に向けて進軍するシリア軍、ヒズブッラーの車列に対して爆撃を実施し、威嚇(2017年5月18日)

米中央軍(CENTCOM)は声明を出し、18日、タンフ国境通行所を擁するヒムス県タンフ国境通行所の北西部に設置された「非戦闘地域」(緊張緩和地帯のこと)内に進軍し、同地の米国およびその支援部隊に脅威を及ぼした「親政権部隊」(pro-regime forces)に対して爆撃を実施したと発表した。

爆撃は、この「親政権部隊」のタンフ国境通行所方面への進軍を抑止しようとする試みが奏功しなかったことを受けて実施されたもので、有志連合は威嚇射撃などの示威行為を行っただけだという。

タンフ国境通行所一帯では、有志連合は数ヶ月にわたり、ダーイシュ(イスラーム国)と戦う武装勢力への教練を行っているという。

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米英両軍地上部隊の支援を受け、ヒムス県タンフ国境通行所方面からダイル・ザウル県への進攻を試みる革命特殊任務軍の広報局長を務めるバラー・ファーリスを名乗る活動家は、有志連合の空爆に関して以下の通り述べた。

「タンフ国境通行所から約50キロの地域に展開していた政権軍およびヒズブッラー民兵…に対して、我々は同地域(タンフ国境通行所)に近づかないよう警告を発した。しかし、彼らは今日、ズラカー砂漠と呼ばれる方面からタンフ国境通行所に進軍を試みたので、革命特殊任務軍の車輌が偵察を行い、有志連合に対処するよう通告した。有志連合は航空機1機を派遣し、(シリア軍、ヒズブッラーの)車列を完全に壊滅した」。

クッルナー・シュラカー(5月18日付)が伝えた。

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なお、クッルナー・シュラカー(5月17日付)によると、スワイダー県東部のラシーダ村に戦車を含む軍用車輌40輌以上を展開させていたシリア軍部隊は、同村から約30キロの地点に位置するラスィーイー給水場一帯に進軍し、同地を掌握していた。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「マクガーク米大統領特使は交代する方がよい」(2017年5月18日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はNTV Haber(5月18日付)のインタビューに応じ、そのなかでブレット・マクガーク米大統領特使に関して西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊をあからさまに支援していると指摘、「交代すればよいと思う」と述べた。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NTV Haber, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハドル村を制圧、ラッカ市に至るダーイシュのすべての兵站路を遮断(2017年5月18日)

ラッカ県では、ARA News(5月18日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ県郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦を続け、同市東部6キロの地点に位置するバドル村を制圧、同市にいたるすべての兵站路を遮断した。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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コーヘン米国務省補佐官代理「YPGと我々の関係は一時的、戦術的なものに過ぎない」(2017年5月18日)

米国務省のジョナサン・コーヘン補佐官代理(欧州アジア問題担当)は、ワシントンDCを拠点とする独立系シンクタンクの中東研究所で開催された「米・トルコ関係の緊張」と題されたシンポジウムで、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)や同民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党(PYD)との関係に関して「YPGと我々が関係を結んでいるのは戦争状態であることが理由だ。なぜなら(YPG主体の)シリア民主軍は、ダーイシュ(イスラーム国)からラッカ市を奪還するうえで重要な役割を果たしているからだ。YPGと我々の関係は一時的で戦術的なものに過ぎない」と述べた。

コーヘン氏はまた質疑応答で「我々はYPGに何の約束もしていない。彼らはこの戦争への参加を望んでいるので、参加しているのだ。彼らにはもちろの特別な動機があるだろう」と答えたうれで、「トルコと米国は、イラクとシリアからダーイシュを掃討するまで、共に戦いを継続するだろう」と付言した。

ARA News(5月18日付)が伝えた。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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最高交渉委員会はジュネーブ6会議で新憲法起草を議題にすることを拒否(2017年5月18日)

最高交渉委員会のサーリム・ムスラト報道官は、アナトリア通信(5月18日付)に対して、「シリア国民はテヘランやモスクワで書かれた憲法を議論することを望んでいない」と述べ、新憲法起草を審議事項に含めることに前向きなスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表、ロシア、そしてアサド政権の姿勢に異議を唱えた。

AFP, May 18, 2017、Anadolu Ajansı, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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シリア政府代表はデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と新憲法起草にかかる非公式会合を開くことで合意(2017年5月18日)

ジュネーブ6会議に出席するためにスイスに滞在中のバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、16日以降のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表との折衝を通じて、シリア政府代表団の憲法にかかる専門家とデミストゥラ代表側の専門家との間で新憲法起草にかかる非公式会合を開くことで合意に達したと述べた。

なお、デミストゥラ代表は同日午後、最高交渉委員会の代表者と会談した。

SANA(5月18日付)が伝えた。

AFP, May 18, 2017、AP, May 18, 2017、ARA News, May 18, 2017、Champress, May 18, 2017、al-Hayat, May 19, 2017、Kull-na Shuraka’, May 18, 2017、al-Mada Press, May 18, 2017、Naharnet, May 18, 2017、NNA, May 18, 2017、Reuters, May 18, 2017、SANA, May 18, 2017、UPI, May 18, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年5月18日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月18日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が6件、ラタキア県が1件、ハマー県が1件。

またトルコ側の監視チームも3件(内訳はダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 18, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は5月17日、ラッカ県、イラク国境地帯で22回の爆撃を実施(2017年5月18日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月17日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ブーカマール市近郊(7回)、フール市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、ラッカ市近郊(11回)、タブカ市近郊(1回)で実施された。

CENTCOM, May 18, 2017をもとに作成。

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マティス米国防長官がトルコのイシク国防大臣と会談し、トルコのPKKとの戦いを支援することを改めて確認(2017年5月17日)

ジェームズ・マティス米国防長官は米国を訪問したトルコのフィクリ・イシク国防大臣とワシントンDCで会談し、シリア情勢の対応などについて意見を交わした。

会談後に国防総省のダナ・ホワイト報道官は、クルディスタン労働者党(PKK)に関して「無実のトルコ人市民やトルコ軍兵士の殺害を画策してきた」としたうえで、「マティス氏はトルコのPKKとの戦いを支援することを改めて確認した」と述べた。


AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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トルコ国境警備隊がハサカ県で農夫を射殺(2017年5月17日)

ハサカ県では、ARA News(5月17日付)によると、ラアス・アイン市近郊のダフマー村で農作業をしていた男性が、トルコ国境警備隊の発砲を受け、死亡した。

AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍の負傷者数は過去2ヶ月で約150人に、そのほとんどはイスラーム教徒兵士(2017年5月17日)

AKI(5月17日付)は、ハマー県内のシリア政府支配地域(スカイラビーヤ市、ミスヤーフ市)にある病院にこの2ヶ月で負傷したロシア軍兵士約150人が搬送されたと伝えた。

搬送されたロシア軍兵士のほとんどがロシア南西部の自治州・自治共和国の出身者で、イスラーム教徒だという。

Kull-na Shuraka’, May 17, 2017

AFP, May 17, 2017、AKI, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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ロシアのガティロフ外務次官は新憲法審議に前向きなデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表を高く評価(2017年5月17日)

ジュネーブ6会議に参加しているロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表のイニシアチブは正しい方向へのステップだと見ている。新憲法にかかわる問題は我々が、政治プロセスを前進させることを可能とする議題だと考えている」と述べた。

ガティロフ外務次官はそのうえで、「四つのパッケージからなる議題が軸となる。我々は常に、テロとの戦いとともに憲法にも最優的に関心を寄せてきた。しかし、我々は前進したい。だから、何らかの問題から始めねばならない」と付言した。

発言は、デミストゥラ氏が、ジュネーブ6会議参加者に対して、憲法や法律にかかわる問題についての技術面での審議を行う仕組みを作ることを提案したことを受けたもの。

RT(5月17日付)が伝えた。

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最高交渉委員会の顧問を務めるヤフヤー・アリーディー氏は、ロシア、トルコ、イランの署名により6日に発効した「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」に関して、「断続的に停戦違反が続くなか」で緊張緩和地帯を設置できるか疑わしいと述べた。

アリーディー氏は、緊張緩和地帯の設置が、予定されているロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官との会談で議題となるか承知していないとしたうえで、この問題がアスタナ会議の枠組みのなかで審議されるべきもので、ジュネーブ6会議では「政治問題、とりわけ政治移行に専念すべき」と述べた。

『ハヤート』(5月18日付)が伝えた。

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ジュネーブ6会議に参加するためにスイスに滞在中のシリア政府代表団(バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が団長)は、ジュネーブにある国連本部で前日に引き続きスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談した。

SANA(5月17日付)が伝えた。

AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、RT, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合がシリア領内で空挺作戦を実施し、ダーイシュのメンバー多数を拘束(2017年5月17日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(5月17日付)によると、米主導の有志連合が未明に、イラク国境に位置するブーカマール市近郊で空挺作戦を行い、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー多数を拘束した。

同サイトによると、有志連合のヘリコプター複数機が午前2時頃、ダーイシュが拠点として使用しているブーカマール市近郊のサイヤール砂漠にあるサファー社一帯で作戦を開始、約1時間半にわたってダーイシュと交戦し、四輪駆動車2台を破壊、施設にいたメンバーを拘束したという。

AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、Euphrates Post, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年5月17日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月17日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が3件、ダルアー県が1件、ハマー県が4件。

またトルコ側の監視チームも4件(内訳はダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ヒムス県1件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 17, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は5月16日、ラッカ県、イラク国境地帯で18回の爆撃を実施(2017年5月17日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月16日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(1回)、フール市近郊(1回)、タンフ国境通行所近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タドムル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(6回)、タブカ市近郊(5回)で実施された。

CENTCOM, May 17, 2017をもとに作成。

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米財務省はラーミー・マフルーフ氏の親族およびその会社を制裁対象に追加(2017年5月16日)

米財務省は声明を出し、ラーミー・マフルーフ氏のいとこのムハンマド・アッバース氏と、同氏が幹部を務めるアジュニハ社(ダマスカス県)、バーリー・オフ・ショー(Barly Off-Shore)社(ベイルート県)、マフルーフ氏が慈善活動のために発足させ、サミール・ダルウィーシュ氏と同氏が代表を務めるブスターン慈善機構、そしてマフルーフ氏の弟のイヤード・マフルーフ氏とイーハーブ・マフルーフ氏(SyriatelのCEO)、シャーム・イスラーム銀行、ムハンマド・ムハンマド・ファーリス・クワイディル氏(科学調査研究センター代表)を対シリア制裁対象者・機関リストに新たに加えたと発表した。

ARA News, May 17, 2017

AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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マクガーク米大統領特使はアイン・アラブ(コバネ)市入りし、ラッカ文民評議会やタブカ文民評議会の代表と会談(2017年5月16日)

ARA News(5月17日付)は、ブレット・マクガーク米大統領特使(対ダーイシュ(イスラーム国)有志連合担当)が、アレッポ県東部のアイン・アラブ(コバネ)市南部にある有志連合の基地をヘリコプターで訪れ、ラッカ文民評議会代表と会談したと伝えた。

ラッカ文民協議会は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるラッカ市解放を見据えて、同市の自治を担うことを目的に設置された組織で、会談には、国務省の代表複数人、タブカ文民評議会代表も参加し、シリア民主軍支配地域の自治のあり方などについて意見を交わしたという。

ARA News, May 17, 2017

AFP, May 17, 2017、AP, May 17, 2017、ARA News, May 17, 2017、Champress, May 17, 2017、al-Hayat, May 18, 2017、Kull-na Shuraka’, May 17, 2017、al-Mada Press, May 17, 2017、Naharnet, May 17, 2017、NNA, May 17, 2017、Reuters, May 17, 2017、SANA, May 17, 2017、UPI, May 17, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領がトランプ米大統領と会談「YPG、PYDへの支援は地球規模の合意に反する」(2017年5月16日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は米国を訪問し、首都ワシントンDCでドナルド・トランプ大統領と会談、シリア情勢などについて意見を交わした。

Reuters, May 16, 2017

会談後の記者会見で、トランプ大統領は、ダーイシュ(イスラーム国)とクルディスタン労働者党(PKK)に対するトルコの戦いを支援すると述べた。

また、シリアでの暴力行為を軽減させ、政治的解決に至ろうとするあらゆるイニシアチブをも支援すると付言するとともに、トルコが行っている「テロとの戦い」を支援するため、トルコが供与を要請している武器や装備を増援するべく指示をしたことを明らかにした。

これに対して、エルドアン大統領は、「まずはダーイシュ、そしてこの地域におけるその他すべてのテロロシ期」に対する「テロとの戦い」の分野で連帯と協力を行うことが重要」としたうえで、「この地域における西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)と民主統一党(PYD)について考慮すると、それ(これらの組織への支援)は決して受け入れられず、我々が至った地球規模の合意に反することになるだろう。我々はこれらの組織がこの地域の宗教・民族的な構造を操作し、さまざまな口実のもとにテロを行うことを決して容認しない」と強調した。
を「利用」することが、米国とトルコの合意に反しており、「決して受け入れられるものではないだろう」と述べた。

『ハヤート』(5月17日付)などが伝えた。

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トルコのビンアリ・ユルドゥルム首相はドナルド・トランプ大統領との会談が予定されている訪米に先立って、米国による西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)への直接武器供与に関して、与党公正発展党(AKP)の党員に対し「米政権がクルド人と協力することは受け入れられないことだ」と述べた。

『ハヤート』(5月16日付)が伝えた。

AFP, May 16, 2017、AP, May 16, 2017、ARA News, May 16, 2017、Champress, May 16, 2017、al-Hayat, May 17, 2017、Kull-na Shuraka’, May 16, 2017、al-Mada Press, May 16, 2017、Naharnet, May 16, 2017、NNA, May 16, 2017、Reuters, May 16, 2017、SANA, May 16, 2017、UPI, May 16, 2017などをもとに作成。

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化学兵器禁止機関(OPCW)は、2016年9月にロジャヴァ支配地域でマスタード・ガスが使用されたとのシリア政府の主張内容を確認(2017年5月16日)

化学兵器禁止機関(OPCW)は、2016年9月16日にアレッポ県北部のウンム・フーシュ村(西クルディスタン移行期民政局支配地域)で発生した化学兵器使用疑惑に関する報告書を国連安保理に提出、同地でマスタード・ガスによると思われる有毒物質が使用されたことが、中毒症状を訴えた女性2人から提供されたサンプルを検査した結果、確認されたと報告した。

しかし、OPCWの調査チームは、化学兵器による砲撃が行われたとのシリア政府の主張については断定できておらず、現地訪問の必要があると指摘している。

『ハヤート』(5月17日付)が伝えた。

AFP, May 16, 2017、AP, May 16, 2017、ARA News, May 16, 2017、Champress, May 16, 2017、al-Hayat, May 17, 2017、Kull-na Shuraka’, May 16, 2017、al-Mada Press, May 16, 2017、Naharnet, May 16, 2017、NNA, May 16, 2017、Reuters, May 16, 2017、SANA, May 16, 2017、UPI, May 16, 2017などをもとに作成。

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ラッカ市郊外一帯でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2017年5月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米軍主導の有志連合の航空支援を受け、ラッカ市東部および北西部の郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)と激しい戦闘を続けた。

AFP, May 16, 2017、AP, May 16, 2017、ARA News, May 16, 2017、Champress, May 16, 2017、al-Hayat, May 17, 2017、Kull-na Shuraka’, May 16, 2017、al-Mada Press, May 16, 2017、Naharnet, May 16, 2017、NNA, May 16, 2017、Reuters, May 16, 2017、SANA, May 16, 2017、UPI, May 16, 2017などをもとに作成。

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ジュネーブ6会議が開幕:シリア政府代表団はデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表、ロシアのガティロフ外務次官とそれぞれ会談(2017年5月16日)

シリア政府と反体制派の代表団による国連・米・ロシア主催の和平協議(ジュネーブ6会議)に参加するため、スイスの首都ジュネーブ入りしていたバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が団長を務めるシリア政府代表団が、ジュネーブの国連本部でスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談した。

シリア政府代表団はまた、ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官とも個別に会談した。

SANA(5月16日付)が伝えた。

SANA, May 16, 2017

AFP, May 16, 2017、AP, May 16, 2017、ARA News, May 16, 2017、Champress, May 16, 2017、al-Hayat, May 17, 2017、Kull-na Shuraka’, May 16, 2017、al-Mada Press, May 16, 2017、Naharnet, May 16, 2017、NNA, May 16, 2017、Reuters, May 16, 2017、SANA, May 16, 2017、UPI, May 16, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年5月16日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月16日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が4件、ラタキア県が2件、ハマー県が3件。

またトルコ側の監視チームも4件(内訳はイドリブ県1件、ハマー県3件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 16, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は5月15日、ラッカ県、ダイル・ザウル県で17回の爆撃を実施(2017年5月16日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月15日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(4回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、ラッカ市近郊(8回)、タブカ市近郊(3回)で実施された。

CENTCOM, May 16, 2017をもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「ジュネーブ6会議はこれまでの会合とは異なったものとなろう」(2017年5月15日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、スイスの首都ジュネーブで記者会見を開き、16日に開幕予定のシリア政府と反体制派の代表団による和平協議(ジュネーブ6会議)に関して、「今回の会合はこれまでの会合とは異なったものとなるだろう。なぜなら、すべての代表団が出席し、過去2回のラウンドでの議題…、四つのパッケージからなる議題(をとりあげること)にみなが合意しているからだ」と述べた。

なお四つのパッケージとは2017年3月に提示されたもので、①ガヴァナンス、②憲法、③選挙、④テロとの戦い、の四つの議題を意味する。

AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、Champress, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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米国務省次官補「アサド政権はサイドナーヤー刑務所に遺体消却所を設置した証拠を持っている」(2017年5月15日)

米国務省の中近東担当スチュアート・ジョーンズ次官補は、アサド政権がサイドナーヤー刑務所(ダマスカス郊外県)で遺体を処分するための焼却場を設置した証拠を米国は握っていると述べ、遺体焼却所だとされる写真を公開した。

『デイリー・メール』(5月15日付)などが伝えた。

The Daily Mail, May 15, 2017
The Daily Mail, May 15, 2017

AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、Champress, May 15, 2017、The Daily Mail, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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米国務省高官「シャーム解放機構はテロ組織ではない、ヌスラ戦線はテロ組織だが現存しない」(2017年5月15日)

米国務省高官のニコール・トンプソン女史はカナダのCBCチャンネル(5月15日付)のインタビューに応じ、そのなかでシリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線が改称して1月に発足したシャーム解放機構について、テロ組織だと言及することを避けた。

トンプソン女史は「シャーム解放機構がヌスラ戦線と密接な結びつきがあるとしても、テロ組織には分類されていない。これまでに国務省から出された声明は、「ヌスラ戦線はテロ組織だが現存しない」と述べるべきだった」と述べた。

この発言は、「シャーム解放機構の基礎をなす組織はヌスラ戦線で、それはテロのブラックリストに名を連ねるテロ組織で、この分類は名称(変更)にかかわらず有効だ」と述べた国務省のマイケル・ラトニー・シリア問題担当特使の見解を否定するもの。

なお、CBCチャンネルは、トンプソン女史のインタビューを伝えたリポートのなかで、カナダの司法当局がシャーム解放機構をテロ組織に指定しない主な理由の一つとして、米国とつながりがある反体制武装集団(ヌールッディーン・ザンキー運動)が参加しているからと伝えた。


AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、CBC, May 15, 2017、Champress, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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米英軍地上部隊の支援を受けた革命特殊任務軍がイラク国境の砂漠地帯でダーイシュに対する地上作戦を開始(2017年5月15日)

ヒムス県では、スマート・ニュース(5月15日付)によると、イラク国境に近い県南東部のハミーマ砂漠で、有志連合の地上部隊(米軍)の支援を受けた「革命特殊任務軍」が地上作戦を開始し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

革命特殊任務軍はイラク国境のタンフ国境通行所に本部を構える反体制武装集団で、地上作戦はヒムス県南東部からダイル・ザウル県との県境一帯におよぶ地域で行われているという。

これに関して、スマート・ニュースは作戦には米軍地上部隊も参加していると伝え、その動画(https://youtu.be/nM-oPU3uY10)を公開した。

なお、革命特殊任務軍に関して、クッルナー・シュラカー(5月15日付)は自由シリア軍に所属していると紹介しているが、『ハヤート』(5月16日付)はアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動所属部隊だと伝えている。

革命特殊任務軍の地上作戦に関して、『ハヤート』(5月16日付)は、ダイル・ザウル県ブーカマール市方面への攻撃を円滑に進めるために開始されたとする一方、米英両軍がタンフ国境通行所からシリア領内に入り、革命特殊任務軍務軍の作戦に参加していると伝えた。

SMART News, May 15, 2017
SMART News, May 15, 2017

AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、Champress, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、RT, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、SMART News, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市近郊のウカイラシー村を爆撃し、女性子供を含む14人を殺害(2017年5月15日)

ラッカ県では、SANA(5月15日付)によると、米主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のウカイラシー村(ラッカ市近郊)を空爆し、女性と子供を含む14人を殺害した。

空爆は、ラッカ市郊外の紡績工場で働く女性労働者を乗せた車などが標的となり、爆撃を受けた車に乗っていた女性5人を含む8人が死亡、そのほかにもウカイラシー村一帯が攻撃を受け、合計で14人が死亡したという。

(しかし、有志連合は17日、同地での空爆は実施していないと発表した。)

一方、ARA News(5月15日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市北部郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、アブドゥッラー村、クブラー村、ラシード村、アブー・カイラ村、ジャイフ村など17ヵ村を制圧した。

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ラッカ市孤立化を目的とする「ユーフラテスの怒り」作戦第4段階を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の作戦司令室は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)のシリア人メンバーに対して、10日以内に武器を棄て、シリア民主軍、ないしは地元の部族長、ラッカ市の名士、ラッカ市文民評議会に投降するよう最後通告を行った。

AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、May 16, 2017、Champress, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、May 16, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はヒムス県タンフ国境地帯での革命特殊任務軍の作戦開始と合わせて、ダーイシュ支配下のダイル・ザウル県ブーカマール市を爆撃し、民間人20人以上を殺害(2017年5月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる戦闘機が、イラク国境に近いダーイシュ(イスラーム国)支配下のブーカマール市を空爆し、子供8人を含む23人が死亡した。

犠牲者のなかにはイラク人避難民15人のほか、シリア人避難民も含まれているという。

これに関して、クッルナー・シュラカー(5月15日付)は、地元活動家の話として伝えたところによると、イラク軍所属と思われる所属不明の戦闘機が、ブーカマール市各所を空爆し、住民31人を殺害したと伝えた。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信(5月15日付)も、有志連合によるブーカマール市への空爆で、15人が殺害され、35人が負傷したと伝えた。

この空爆に関して、RT(5月15日付)は、米国および英国がブーカマール市方面に向け地上部隊を介入させるなかで発生したと伝えている。

AFP, May 15, 2017、AP, May 15, 2017、ARA News, May 15, 2017、Champress, May 15, 2017、al-Hayat, May 16, 2017、Kull-na Shuraka’, May 15, 2017、al-Mada Press, May 15, 2017、Naharnet, May 15, 2017、NNA, May 15, 2017、Reuters, May 15, 2017、SANA, May 15, 2017、UPI, May 15, 2017などをもとに作成。

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