米主導の有志連合は4月10日、タブカ市近郊を中心に19回の爆撃を実施(2017年4月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月10日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は19回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タブカ市近郊(12回)に対して攻撃が行われた。

AFP, April 11, 2017、AP, April 11, 2017、ARA News, April 11, 2017、Champress, April 11, 2017、al-Hayat, April 12, 2017、Iraqi News, April 11, 2017、Kull-na Shuraka’, April 11, 2017、al-Mada Press, April 11, 2017、Naharnet, April 11, 2017、NNA, April 11, 2017、Reuters, April 11, 2017、SANA, April 11, 2017、UPI, April 11, 2017などをもとに作成。

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ロシア大統領府「プーチン大統領の日程にティラーソン米国務長官との会談の予定はない」(2017年4月10日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、11、12日にモスクワを訪問するレックス・ティラーソン米国務長官に関して、ヴラジミール・プーチン大統領との会談は行われないと発表した。

ペスコフ報道官は「米国のシリア空爆はワシントンがロシアと協力する意思がないことを示した」と非難、「プーチン大統領の日程には今のところ、米国務長官との会談の予定はない」と述べた。

『ハヤート』(4月11日付)が伝えた。

AFP, April 10, 2017、AP, April 10, 2017、ARA News, April 10, 2017、Champress, April 10, 2017、al-Hayat, April 11, 2017、Iraqi News, April 10, 2017、Kull-na Shuraka’, April 10, 2017、al-Mada Press, April 10, 2017、Naharnet, April 10, 2017、NNA, April 10, 2017、Reuters, April 10, 2017、SANA, April 10, 2017、UPI, April 10, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュの拠点都市タブカ市に向け三方から進軍(2017年4月10日)

ラッカ県では、ARA News(4月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が有志連合の航空支援を受け、ダーイシュ(イスラーム国)が籠城するタブカ市の東部に位置するシュアイバ村、同市南部の国際幹線道路、同市西部回廊地帯に進軍、ダーイシュと交戦した。

عناصر من «قوات سورية الديموقراطية» ينقلون المؤن عبر نهر الفرات غرب الرقة. (رويترز)

AFP, April 10, 2017、AP, April 10, 2017、ARA News, April 10, 2017、Champress, April 10, 2017、al-Hayat, April 11, 2017、Iraqi News, April 10, 2017、Kull-na Shuraka’, April 10, 2017、al-Mada Press, April 10, 2017、Naharnet, April 10, 2017、NNA, April 10, 2017、Reuters, April 10, 2017、SANA, April 10, 2017、UPI, April 10, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍はイドリブ・ハマー両県を焼夷クラスター弾で爆撃する一方、シリア軍はハマー県北部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団への攻勢を強める(2017年4月10日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラターミナ町に対して、ロシア軍戦闘機が焼夷クラスター弾(テルミット弾)で空爆を実施した。

またシリア軍もスーラーン市各所、ハラファーヤー市、カストゥーン村を「樽爆弾」などで空爆するとともに、マアルダス村一帯でシャーム解放機構、イッザ軍、ナスル軍、中央アジア人戦闘員などからなる反体制武装集団と交戦した。

シャームFM(4月10日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦の末、マアルダス村を奪還、同地を制圧したという。

syria.liveuamap.com, April 10, 2017

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サラーキブ市に対してロシア軍戦闘機が焼夷クラスター弾(テルミット弾)で空爆を実施した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市北部郊外のアナダーン市、ヤーキド・アダス村、アレッポ市南部郊外のバナーン・フッス村、カフルカール村を砲撃した。

シリア軍はまた、アレッポ市西部郊外のシュワイフナ丘一帯で、クドス旅団とともにシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が親政権武装勢力とともに東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村一帯で反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティシュリーン地区のハーフィズ通り一帯で反体制武装集団と交戦する一方、同地区、バルザ区農場地帯、ジャウバル区を砲撃した。

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市内各所を「樽爆弾」などで空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(4月10日付)によると、ダルアー市東部のサイダー町・西ガーリヤ村街道でムハージリーン・ワ・アンサール旅団の戦闘員が乗った車に仕掛けられた爆弾が爆発し、乗っていた戦闘員3人が死亡した。

一方、SANA(4月10日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

このほか、クッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、ムザイリーブ町でゴラン特殊任務大隊のヌサンナー・サーイディー司令官が何者かによって殺害された。

AFP, April 10, 2017、AP, April 10, 2017、ARA News, April 10, 2017、Champress, April 10, 2017、al-Hayat, April 11, 2017、Iraqi News, April 10, 2017、Kull-na Shuraka’, April 10, 2017、April 11, 2017、al-Mada Press, April 10, 2017、Naharnet, April 10, 2017、NNA, April 10, 2017、Reuters, April 10, 2017、SANA, April 10, 2017、Sham FM, April 10, 2017、UPI, April 10, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は4月7日~4月9日の3日間でタブカ市などで爆撃を強化、ロシアとのホットライン閉鎖後も爆撃頻度に変化なし(2017年4月10日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月7日~4月9日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

4月7日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して14回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、すべてタブカ市近郊に対して行われた。

4月8日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して26回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は16回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タブカ市近郊(10回)に対して攻撃が行われた。

4月9日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して27回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、タブカ市近郊(14回)、ブーカマール市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, April 10, 2017、AP, April 10, 2017、ARA News, April 10, 2017、Champress, April 10, 2017、al-Hayat, April 11, 2017、Iraqi News, April 10, 2017、Kull-na Shuraka’, April 10, 2017、al-Mada Press, April 10, 2017、Naharnet, April 10, 2017、NNA, April 10, 2017、Reuters, April 10, 2017、SANA, April 10, 2017、UPI, April 10, 2017などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官「米国の対シリア政策の優先課題はアサド政権打倒ではなく、ダーイシュ殲滅」(2017年4月9日)

米国のレックス・ティラーソン国務長官はABC(4月9日付)のニュース番組に出演し、対シリア政策の最優先事項が、ダーイシュ(イスラーム国)殲滅で、アサド政権打倒ではないと改めて述べた。

ティラーソン国務長官は「シリアにおける我々の戦略は、知っての通り、その優先事項はまずはダーイシュ(イスラーム国)を打ち負かすことだ…。ダーイシュとの戦いを終えることができたら…、我々は我々の関心を(シリアの)政権と反体制派の停戦合意に向けたいと願っている。この点に関して、我々は、ロシアとともに行動し、その影響力を駆使してシリア全土の安定を実現し、ジュネーブでの政治プロセスの条件を作り出すつもりだ…。我々は、この政治プロセスを通じて、シリア国民がバッシャール・アサドの処遇を決定できるようになるだろうと信じている」と述べた。

ARA News, April 9, 2017

ABC News, April 9, 2017、AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、The Sunday Times, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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ヘイリー米国連大使「米国の優先課題はダーイシュ撲滅、イランの影響力排除、そしてアサド政権打倒」(2017年4月9日)

ニッキー・ヘイリー米国連大使はCNN(4月9日付)の番組に出演し、そのなかで、ドナルド・トランプ米政権の優先課題に関して、ダーイシュ(イスラーム国)を敗北させること、シリアにおけるイランにおける影響力を排除すること、そしてバッシャール・アサド大統領を退陣に追い込むことの順にあげた。

ヘイリー国連大使は「アサドがいるままでは平和なシリアはない」と述べつつも、シリアの体制打倒が優先課題ではないことを改めて確認した。

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、CNN, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、The Sunday Times, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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ファロン英国防相はシリア軍による化学兵器攻撃にロシアは間接的責任があると批判(2017年4月9日)

英国のマイケル・ファロン国防大臣は『サンデー・タイムズ』(4月9日付)で、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用された事件に関して、「ロシアは先週多くの民間人が犠牲となった事件に間接的に責任がある。ロシアが将来の攻撃に責任を負うつもりがないのなら、プーチン大統領は義務を守り、アサド政権の化学兵器庫を永遠且つ完全に解体する必要がある」と綴った。

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、The Sunday Times, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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ロシア・イラン両政府は「米国はシリアで多くのレッド・ラインを越えた」と非難、「今後いかなる攻撃に対しても報復する」と脅迫(2017年4月9日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はイランのハサン・ロウハーニー大統領と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応について協議した。

ロシア大統領府によると、会談で両首脳は「主権国家であるシリアに対する米国の攻撃は国際法に反しており、受け入れられない」と強調、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用については「中立的で構成な調査の実施を支持」すると表明した。

また、「シリアの武力紛争を政治的・外交的手段で解決するために両国が引き続き強力を行う」ことを確認した。

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ロシア、イラン両政府は「合同司令部センター」を通じて声明を出し、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「今後いかなる攻撃に対しても報復を行う」と表明した。

声明で両国は、「米国がシリアに対して行った攻撃は多くのレッド・ラインを越えており、今後、我々は、いかなる者からのいかなる攻撃、いかなるレッド・ライン抵触に対しても報復を行う。米国は我々の報復能力を存分に知ることになろう」と警告した。

また「シリア北部における米軍の駐留は違法だ」としたうえで、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するとして同地に特殊部隊数百人らを派遣している米軍の方針についても批判した。

そのうえで「ロシアとイランは、米国が国際法違反や国連の枠組みから逸脱した行動を通じて、シリアへの直接攻撃を継続することで、世界の覇権を握ろうとすること、そして一極体制を強要しようとすることを許さない。二国は米国に対してあらゆる力で対抗し、シリア・アラブ軍武装部隊、そして友好国とともに戦闘を続け、すべての邪悪な占領からシリア全土を解放するためにシリア軍と行動を共にする」と強調した。

ARA News, April 9, 2017

 

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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イランの最高指導者ハーメネイー師「米前政権はダーイシュを創出・支援、現政権はテロ組織を強化しており、テロ組織を支援した欧州と同じ過ちを繰り返そうとしている」(2017年4月9日)

イランの最高指導者アリー・ハーメネイー師は、首都テヘランでイラン軍司令官らと懇談した。

懇談のなかで、ハーメネイー師は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、「米国の前政権はテロ組織ダーイシュ(イスラーム国)を創出、ないしは支援したが、現政権はこの組織、ないしはそれに類するテロ組織を強化している」と非難した。

ハーメネイー師はまた「欧州は今日、タクフィール主義者支援という過ちを犯したがゆえに、自らの罪に苦しみ、住民は街でも家でも安全ではなくなっている。米国もこの過ちを繰り返そうとしている」と述べた。

SANA(4月9日付)が伝えた。

SANA, April 9, 2017

 

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのロウハーニー大統領と電話会談で「シリアの国民、そして軍は、シリア領内の隅々からテロを掃討する案を練っている」と強調(2017年4月9日)

アサド大統領はイランのハサン・ロウハーニー大統領と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応について協議した。

SANA(4月9日付)によると、電話会談はロウハーニー大統領側からの要請によるもので、ロウハーニー大統領は、米国の攻撃を主権侵犯、国際法違反と強く非難、イランがシリア国内での「テロとの戦い」と紛争の平和的解決に向けたイニシアチブを引き続き支援・支持すると表明したという。

これに対して、アサド大統領は、「米国はこの攻撃によって意図していた目的の実現に失敗した。その目的とはシリア軍による度重なる勝利を受けて、米国が支援するテロ組織の士気を高揚させるというものだ」と述べるとともに、「シリアの国民、そして軍は、シリア領内の隅々からテロを掃討する案を練っている」と強調した。

またアサド大統領は、イランの指導部と国民に対して、欧米諸国および中東諸国が支援するテロに晒されているシリア国民への不断の支持に謝意を示した。

SANA, April 9, 2017

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アリー・アブドゥッラー・アイユーブ参謀長(軍武装部隊副司令官)は、イランのモハンマド・バーゲリー参謀長と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応について協議した。

SANA(4月9日付)によると、バーゲリー参謀長は会談で、米国の攻撃を「国際法に反する敵対行為」と非難する一方、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃疑惑事件に関しては、「シリア国民および指導部への陰謀」と指摘、中立的な調査実施が必要だと強調したという。 

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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ベルギー軍が米主導の有志連合の作戦への参加を中止(2017年4月9日)

ベルギー外務省報道官は声明を出し、ベルギー軍がシリア・イラク領内でのダーイシュ(イスラーム国)に対する米主導の有志連合の作戦への参加を停止したと発表した。

その理由に関して、SANA(4月9日付)は、ベルギーの複数メディアが報じたとして、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に対する対抗措置として、ロシアが米国との間に設けていたシリア領空での偶発的衝突回避を目的としたホットラインを閉鎖したことを受けた措置だと伝えた。

SANA, April 9, 2017

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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米英ヨルダンはヨルダン北部およびダルアー県南西部で「テロ組織」掃討を目的とする合同軍事作戦開始を準備(2017年4月9日)

『ハヤート』(4月9日付)は、ヨルダンの首都アンマンの複数の政治筋の話として、米国、英国、そしてヨルダンが、対シリア国境地帯およびシリア南部での「テロ組織」の活動を封じるための合同軍事作戦を近く開始する、と伝えた。

合同軍事作戦が標的とする「テロ組織」には、ワーリド・ブン・ハリード軍やイラン・イスラーム革命防衛隊が含まれるという。

ワーリド・ブン・ハリード軍は、ヨルダン北部のルクバーン地区に面するシリア領内のダルアー県西部ヤルムーク川河畔地帯で活動、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などのイスラーム過激派を含む反体制武装集団との抗争を続けている。

一方、イラン・イスラーム革命防衛隊は、レバノンのヒズブッラー戦闘員とともに、ダルアー県ダルアー市や同県北部で反体制武装集団との戦闘を続けるシリア軍と行動をともにしており、ヨルダンのアブドゥッラー2世はその存在を「好ましくないニュース」とみなしているという。

同消息筋によると、ルクバーン地区から「テロ組織」を掃討したのちに、ヨルダン軍によるシリア領内での軍事作戦を実施することも真剣に検討がなされているという。

al-Hayat, April 9, 2017

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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米国防早朝報道官「シリア領空での偶発的衝突を回避するための米ロのホットラインは維持されている」(2017年4月8日)

米国防総省報道官のミシェル・バルダンザ中佐は、ロシア側が、シリア領空での偶発的衝突を回避するために2015年末に米国と開設したホットラインを維持することに同意したと述べた。

バルダンザ中佐によると、「我々は攻撃後にロシア側に連絡し、(ホットラインにかかる)覚書が有効であることを確認し、ロシア側は有効だと述べた」という。

ホットラインについては、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官が7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯に対するミサイル攻撃への対抗措置として8日付で閉鎖すると発表していた。

これに関して、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は「我々は、事態の進捗に応じて、シリア領空での航行の安全に関する米国との覚書の再発効の可能性について検討する」と述べた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省報道官「米軍によるシリアへのミサイル攻撃の標的となったヒムス県シャイーラート航空基地に化学兵器がなかったことを検証するため調査を行う用意がある」(2017年4月8日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯に対するミサイル攻撃に関して、攻撃後に基地を訪れた職員や記者が何の制約も受けずに自由に敷地内を見回ることができたが、化学兵器が保管されていた痕跡を見つけたものはいなかったと述べるとともに、同基地での化学兵器の有無を確認するための調査を行う用意があると述べた。

また、シリア政府による化学兵器保有を隠蔽することにロシアが関わっていた可能性があるとする、米国側からの疑義に対しては、「こうした嫌疑には根拠がない」と一蹴した。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃の被害者とされるシリア人と面談(2017年4月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃の被害者だとされるシリア人1人と首都アンカラで面談した。

ARA News(4月8日付)によると、この男性は化学兵器により、妻、子供2人を含む家族13人を失ったという。

ARA News, April 8, 2017

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外相は米軍によるシリアへのミサイル攻撃に関して「介入が航空基地に限定されれば、外面だけの介入になってしまう」と述べる(2017年4月8日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「もしこの介入が航空基地だけに限定され、継続されず、政権を放逐しなければ、介入は「外面だけの介入なってしまうだろう」と述べた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領「米国はシリアへのミサイル攻撃でテロリストを支援した」(2017年4月8日)

イランのハサン・ロウハーニー大統領は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を「厚顔無恥」で「不正」だと批判、イドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用されたことを調査するための「中立的な調査委員会」を設置・派遣するよう呼びかけた。

ロウハーニー大統領は「米国で政権を握ったこのトランプ氏は、テロとの戦いをしたいと主張していた。だが今日、シリアのすべてのテロ組織が米国の攻撃を祝った…。もしあなた方(米国)が言ったことが正しいなら、なぜ最初の行動がテロリストの支援になるのか? なぜあなた方はテロリストと戦うシリア軍を攻撃したのか?」としたうえで、化学兵器が使用されたことを調査するための「中立的な調査委員会」を設置・派遣するよう呼びかけた

ARA News(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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エジプトのスィースィー大統領は米軍によるシリアへのミサイル攻撃を受け、「紛争終息に向けて緊急行動をとり、危機の包括的・最終的な解決にいたる」必要があると強調(2017年4月8日)

エジプトのアブドゥッルファッターフ・スィースィー大統領は閣議で、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃により緊張が高まるシリア情勢などについて審議、国際社会および関係当時国が「紛争終息に向けて緊急行動をとり、危機の包括的・最終的な解決にいたる」必要があると強調した。

『ハヤート』(4月9日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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北朝鮮外務省は米軍によるシリアへのミサイル攻撃を「許されない敵対行為」と非難(2017年4月8日)

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)外務省は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を「許されない敵対行為」と非難するとともに、同国での核兵器開発の決定が「正しい選択」だと改めて主張した。

朝鮮中央通信(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、KCNA, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ県ハニーダ村を爆撃し、女性・子供3人を含む民間人15人を殺害(2017年4月8日)

ラッカ県では、SANA(4月8日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のハニーダ村を空爆し、民間人15人を殺害した。

殺害された民間人には女性と子供合わせて3人が含まれていたという。

シリア人権監視団によると、ハニーダ村での有志連合思われる空爆で子供4人を含む15人が死亡したという。

SANA, April 8, 2017

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一方、ARA News(4月8日付)によると、ラッカ県タブカ市郊外および同市西部のハダジュ村にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃した。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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サウジアラビアのサルマーン国王はトランプ米大統領と電話会談し、米軍によるシリアへのミサイル攻撃を称賛(2017年4月7日)

サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は7日夜、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「中東地域と世界の利益に沿った勇敢な決定」と述べ、賛意を示した。

SPA(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、SPA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「ヒムス県シャイーラート航空基地一帯への米軍のミサイル攻撃だけで充分なのか?」(2017年4月7日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ハタイ県で、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃について「アサド政権の犯罪に対する積極的で具体的な措置だと見ている」としたうえで、「これで充分なのか? 充分だとは見ていない。無垢のシリア国民を守る真摯な措置をさらに講じる時が来た」と述べた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハサカ県、ラッカ県でダーイシュと交戦(2017年4月7日)

ハサカ県では、ARA News(4月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシャッダーディー市近郊で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を攻撃した。

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ラッカ県では、ARA News(4月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市西部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。


AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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国連安保理緊急会合:ムンズィル国連シリア副代表は米軍のミサイル攻撃を「米国をダーイシュ、ヌスラ戦線などのテロ組織のパートナーとする行為」と非難、西側各国は攻撃支持、ロシア、ボリビアは反対(2017年4月7日)

国連安保理は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を受け、事態への対応を協議するための緊急会合が開催された。

会合はロシアとボリビアの要請によって開催された。

会合でムンズィル・ムンズィル国連シリア副代表は、米軍によるミサイル攻撃の被害について報告、「この凶悪な攻撃は国連憲章、すべての国際法、慣例への重大な違反で、米国は、真実を承知しないままに、シリア軍がハーン・シャイフーン市で化学兵器を使用したというこじつけとねつ造した口実で、この違反を正統化しようとした。この口実を、テロ組織、そして米国、トルコ、サウジアラビア、カタール、イスラエル、英国、フランスの手先、そしてこれらの国の情報機関が拡散した」と非難した。

そのうえで「シリア・アラブ共和国は、シリア軍がそもそも化学兵器を保有しておらず、こうした兵器をテロ組織に対する作戦において使用したことがないと明言する」と改めて嫌疑を否定した。

また「非難に値する米国の攻撃は、米国が言うところの穏健な反体制武装勢力に対してあらゆる支援を行うことで6年前に開始された米国の誤った戦略そのものの一環で…、この戦略はシリア軍やその同盟国が行う「テロとの戦い」に悪影響を及ぼし、米国をダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)などのテロ組織のパートナーとするもの」と非難した。

SANA(4月7日付)が伝えた。

SANA, April 7, 2017

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ニッキー・ヘイリー米国連大使は、「昨夜は非常に慎重な措置を取った。もっとやる用意があるが、その必要がないことを望む」と追加攻撃を警告した。

ヘイリー米国連大使はまた、ロシアやイランを名指しで糾弾し、「ロシアはシリアの化学兵器排除の保証人のはずだが、明らかに実現できていない」と批判し、アサド政権の化学兵器使用を見過ごす「日々は終わった」と宣言し、シリア政府や同政府の支援国に国連主導の和平プロセスに誠実に取り組むよう要請、「化学兵器の使用や拡散を防止することは国家安全保障上の不可欠な利益だ。攻撃は完全に正当化される」と強調した。

米国の姿勢に対して、英仏、など西側諸国が支持を表明した。

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これに対して、ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は「言語道断の国際法違反で侵略行為だ」と強く非難し、「侵略の即時停止」を要求した。

また、ミサイル攻撃は「地域や国際社会の安定に極めて深刻な結果をもたらす可能性がある」と指摘し、米英仏からの相次ぐロシア非難に対しては「植民地時代の偽善者」、「わが国を侮辱しないでほしい。そのような道徳的権限はない」と反論した。

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NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、「こうした展開の全責任はシリア政府にある…。化学兵器の使用は受け入れられず、その責任者は報復、制裁を免れ得ない」と述べ、支持を表明した。

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EUのドナルド・トゥスク欧州理事会常任議長はツイッターを通じて「こうした兵器(化学兵器)の使用には報復が必要」と綴り、支持を表明した。

また、フェデリカ・モゲレーニEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は「国連の枠組みのなかで、(化学兵器使用の)責任者は処罰されるべき」と述べた。

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このほか、カナダ、日本、ヨルダン、サウジアラビア、バーレーン、カタールが米軍の攻撃への支持を表明した。

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エジプト外務省は声明を出し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「ハーン・シャイフーン市での危機の悪影響に強く懸念を表明する」と発表した。

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イラクのヌーリー・マーリキー副首相が代表を務める法治国家連合は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「主権侵害であり、イラクでのダーイシュ(イスラーム国)に対する戦いの行方に悪影響を及ぼすだろう」と非難した。

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国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、シリア国民の被害拡大を抑止するため、すべての紛争当事者に自制を促した。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017、共同通信などをもとに作成。

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ロシア国防省はシリア領空での偶発的な衝突を回避するために米・ロシア軍の間で2015年末に開設されたホットラインの使用を4月8日付で中止すると発表(2017年4月7日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は声明を出し、シリア領空での偶発的な衝突を回避するために米・ロシア軍の間で2015年末に開設されたホットラインの使用を4月8日付で中止すると発表した。

コネシェンコフ報道官は「ロシアは、4月8日付で、シリア領空での航空機の安全確保にかかる米国との覚書の履行を中止した」としたうえで、「駐ロシア米大使館の駐在武官にその旨を伝える覚書を提示した」と述べた。

RT(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、RT, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外相「米国によるシリアへのミサイル攻撃はヌスラ戦線の存在から注意をそらすため」(2017年4月7日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、訪問中のウズベキスタンの首都タシュケントで、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して記者団に「米国は、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)を依然として(和平)協議を妨害し、体制転換(打倒)を行うため予備軍とみなし、この組織から注意をそらそうとしているように感じる」と述べ、批判した。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「米軍によるイラク爆撃での民間人の犠牲から注意をそらす行為」(2017年4月7日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ヴラジミール・プーチン大統領を議長とする国家安全保障会議を招集し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応を協議したと発表した。

ペスコフ報道官によると、プーチン大統領をはじめとする会合出席者は、米軍のミサイル攻撃を「国際法違反」と非難したうえで、ロシアと米国の二国間関係が損なわれたことへの懸念を表明する一方、は、「テロとの戦い」においてシリア軍を支援するため、シリア領内でのロシア軍の作戦継続にかかる諸問題について対応を協議したという。

また会合に先立って、プーチン大統領は、米軍のミサイル攻撃に関して「こじつけに基づく主権国家に対する攻撃、国際法違反で、イラクでの民間人の犠牲から国際社会の注意をそらそうとする行為」と非難した。

SANA, April 7, 2017

一方、ロシア外務省は「米国が巡航ミサイルでの攻撃を予め準備していたことは明らかだ…。どの専門家にとっても、攻撃実施決定がイドリブ県(ハーン・シャイフーン市)での事件発生前になされていたことは明白で、事件は力を誇示するための口実として利用された」と声明で非難した。

スプートニク・ニュース(4月7日付)などが伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、Sputnik News, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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米軍のヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃で民間人9人を含む15人が死亡(2017年4月7日)

SANA(4月7日付)は、米軍がヒムス県シャイーラート航空基地一帯を攻撃するために発射したトマホーク巡航ミサイルのうち2発が、同基地に隣接するシャイーラート村の中心部に着弾し、子供3人を含む民間人5人が死亡し、民家複数棟が損壊した。

またトマホーク巡航ミサイル1発がシャイーラート航空基地南部約4キロ離れたハムッラート村に着弾し、子供1人を含む民間人4人が死亡、7人が負傷、民家複数棟が破壊された。

SANA, April 7, 2017
SANA, April 7, 2017
SANA, April 7, 2017
Kull-na Shuraka’, April 7, 2017

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シリア軍武装部隊参謀長のアリー・アブドゥッラー・アイユーブ中将は、アサド大統領の指示を受け、米軍のトマホーク巡航ミサイルの攻撃を受けたヒムス県シャイーラート航空基地を視察、また攻撃による負傷兵を慰問した。

SANA(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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マックマスター国家安全保障問題担当米大統領補佐官「ミサイル攻撃はトランプ大統領に示した三つの選択肢のなかで「もっとも強力でないもの」」(2017年4月7日)

ドナルド・トランプ大統領は6日(米時間)、記者会見を行い、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器によると思われる攻撃への対抗措置として、米軍がヒムス県南東部にあるシリア軍のシャイーラート航空基地一帯をトマホーク巡航ミサイルで攻撃したと発表した。

会見のなかで、トランプ大統領は滞在先のフロリダ州パームビーチ(マール・ア・ラーゴ)で、「私は今夜、化学兵器による攻撃が行われたシリア国内の航空基地の軍事攻撃を命令した…。これは米国にとって、化学兵器の拡散と使用を抑止するという重大な安全保障上の国益に沿ったものだ」と述べた。

Pentagon, April 7, 2017

トランプ大統領はまた「アサドは数え切れないほどの男女、そして子供たちの命を奪った…。じわじわと死んでいった。かわいい赤子も残虐に殺された。いかなる神の子もこうした恐怖を味わってはならない」と非難、「文明諸国」に対して米国とともに「シリアでの惨殺と流血を終わらせるため」行動するよう呼びかけた。

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シリアに対する軍事攻撃は5日夜から6日にかけて、ジム・マティス国防長官、ヘンリー・マックマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官、レックス・ティラーソン国務長官らによって立案された。

マックマスター補佐官によると、「トランプ大統領と協議したオプションは三つあった…。大統領は私たちにこのうちの二つのオプションに焦点を当てるよう要請し、これらの選択肢は具体化していった。彼は一連の質問を行い、我々はこれに対して回答した」としたうえで、ミサイル攻撃が、トランプ大統領に対して提示された選択肢のなかで「もっとも協力でない」(least powerful)なものだったことを明かした。

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レックス・ティラーソン国務長官は、米軍によるヒムス市シャイーラート航空基地に対するミサイル攻撃に関して、記者団に対して「ロシアは明らかに、この問題(シリアでの化学兵器全廃)で責任を果たすことに失敗した…。ロシアも(シリア軍による化学兵器保有・使用)に加担してきた、ないしはロシアはこの合意(化学兵器全廃に関する合意)を実施する能力を充分持ち合わせていなかっただけだ」と述べた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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