ティラーソン米国務長官がトルコでエルドアン大統領と会談「アサド大統領の進退は長期的に見てシリア国民が決することになる」(2017年3月30日)

米国のレックス・ティラーソン国務長官がトルコを訪問し、首都アンカラでレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、と会談した。

ティラーソン国務長官は会談後の記者会見で、シリア国内での「安全地帯」の設置について集中的に協議を行ったことを明らかにした。

AP, March 30, 2017

また、トルコをダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の主要なパートナーと位置づけ、両国の間にいかなる亀裂もないと強調しつつ、トルコ側が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるラッカ市攻略への参加を拒否したことを示唆した。

一方、イランへの対応をめぐっては、勢力拡大を抑止することが両国の共通の目的であると述べた。

アサド大統領の進退に関して、ティラーソン国務長官は、「移行プロセスやシリアの未来の一部をなすことはあり得ない」としつつ、「長期的に見てシリア国民が決することになろう」と述べた。

これに関して、ニッキー・ヘイリー米国連大使は「シリアにおける米国の最優先課題はもはやアサド大統領の退陣ではない」と述べた。

また、マシュー・ライクロフト英国連大使は、アサド大統領の進退を国民が決するというティラーソン国務長官の発言について英国の方針と矛盾していないとしたうえで、「シリア国民は自らの政治的な未来に誰が必要で誰が不要かを知っている…。アサドに対する我々の姿勢に変化はない…。交渉による政治的解決の一環として彼は去らねばならない」と述べた。

フランスのフランソワ・デラットル国連大使も「アサドはシリアの未来の一部とはなり得ない」と断じた。

一方、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、「米国との実質的協力が拡大、深化するだろう…。多くの発言にもかかわらず、シリアなど一部のセンスィティブな分野で、ロシアと米国の間で実質的協力は改善、深化している。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月29日、ラッカ市近郊、タブカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊などで18回の爆撃を実施(2017年3月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月29日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(2回)、ラッカ市近郊(6回)、ダイル・ザウル市近郊(6回)、タブカ市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 30, 2017、AP, March 30, 2017、ARA News, March 30, 2017、Champress, March 30, 2017、al-Hayat, March 31, 2017、Iraqi News, March 30, 2017、Kull-na Shuraka’, March 30, 2017、al-Mada Press, March 30, 2017、Naharnet, March 30, 2017、NNA, March 30, 2017、Reuters, March 30, 2017、SANA, March 30, 2017、UPI, March 30, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍とトルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアレッポ県北西部のマーリア市一帯で交戦(2017年3月29日)

アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、県北西部の反体制武装集団の拠点都市の一つマーリア市一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とハワール・キリス作戦司令室が交戦した。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ国家安全保障会議はマンビジュ市を制圧しないまま「ユーフラテスの盾」作戦の終了を宣言(2017年3月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は国家安全保障会議を開催し、2016年8月にアレッポ県北部の「安全(保障)地帯」からのテロリスト(ダーイシュ(イスラーム国)および西クルディスタン移行期民政局)の排除を目的として、ハワール・キリス作戦司令室とともに開始した「ユーフラテスの盾」」作戦に関して、「バーブ市がトルコ軍によって掌握された」とする声明を発表した。

またトルコのビンアリ・ユルドゥルム首相は「ユーフラテスの盾」作戦が「成功裏に終わった」としたうえで、今後の作戦を実行する際は別の作戦名のもとに実施されると述べた。

「ユーフラテスの盾」作戦では、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室がジャラーブルス市、バーブ市を掌握したが、米軍の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局支配下のマンビジュ市を奪取することはできなかった。

また、バーブ市南西部の回廊地帯がシリア軍によって制圧されたことで、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室は、ラッカ市への進軍を阻止され、最近では、アレッポ県北西部にある西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市一帯への攻撃を強めていた。

ARA News(3月29日付)が伝えた。

ARA News, March 29, 2017

 

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はタブカ市南部のラッカ・アレッポ街道を制圧(2017年3月29日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が声明を出し、タブカ市南部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ラッカ市とアレッポ市を結ぶ同市南部の街道一帯を制圧したと発表した。

また、『ハヤート』(3月30日付)によると、タブカ・ダムの北部を掌握する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、同ダム南部を支配下に置くダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

Kull-na Shuraka’, March 29, 2017

一方、ARA News(3月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局が派遣した復旧作業チームが、氾濫の危険がとりざたされていたユーフラテス・ダム(タブカ・ダム)の水門2基を応急修理し、開門した。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア・カタール外相が電話会談で国内の停戦合意促進の重要性を強調(2017年3月29日)

ロシア外務省によると、セルゲイ・ラブロフ外務大臣は、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン外務大臣と電話会談を行い、シリア国内での停戦合意をめぐる動きに関して協議した。

会談では、シリア情勢の進捗について協議するとともに、民間人の苦難を軽減し、人道支援配給を増進するため、各地での停戦合意を締結することの重要性について重点的に話し合ったという。

なお28日、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が、カタールの仲介のもとにヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊と、イドリブ県フーア市、カファルヤー町の住民と、ダマスカス郊外県ザバダーニー市などの反体制武装集団の退去について停戦合意を交わしている。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのガティロフ外務次官は、シリア政府、反体制派各代表と折衝、ジュネーブ5会議で「テロとの戦い」を含むすべての議題を平行して協議すべきと主張(2017年3月29日)

RT(3月29日付)によると、ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、シリア政府と反体制派による和平協議「ジュネーブ5会議」(ジュネーブ4会議第2ラウンド)の議事を調整するために訪問中のスイスの首都ジュネーブで、最高交渉委員会の代表団(ナスル・ハリーリー氏が団長)、カイロ・プラットフォーム代表、モスクワ・プラットフォーム代表、アスタナ・プラットフォーム代表(ランダ・カスィース氏ら)、シリア政府代表(バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が団長)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表、マイケル・ラトニー米国務省シリア問題担当特使と個別に会談した。

RTによると、ガティロフ外務次官は、反体制派各派の代表との会談で、統一代表団を結成しない理由を問い、統一代表団が結成されなければ、国連安保理決議第2254号の履行についての協議を拒否する旨、シリア政府側が主張していることを伝えたという。

これに対して、反体制派各派の代表は、ガティロフ外務次官に対して、ジュネーブ4会議(第1ラウンド)で議題として確定した四つのパッケージ(ガヴァナンス、憲法、選挙、テロとの戦い)についての直接協議に応じるようシリア政府に圧力をかけるよう求めたという。

**

ガティロフ外務次官は記者団に対して、前回のラウンド(ジュネーブ4会議第1ラウンド)で協議が決定された4つの議題のパッケージに関して、いずれも等しく重要で、平行して検討されるべきだ、と述べた。

SANA(3月29日付)が伝えた。

SANA, March 29, 2017

**

一方、最高交渉委員会に参加しているシリア・クルド国民評議会は、クルド人民の権利支援を、2016年9月にロンドンで発表された政治文書のなかに新たに盛り込むことに委員会が同意しない限り、交渉団への参加を中止すると発表した。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、RT, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダンでのアラブ首脳会議が「シリアのすべての当事者が参加する政治的解決」を主唱する閉幕声明を採択(2017年3月29日)

ヨルダンの死海北部のリゾート地スワイマでアラブ連盟首脳会議が開催された。

シリア情勢をめぐって、議長国を務めたヨルダンの国王アブドゥッラー2世は、シリア危機の政治的解決と同国の統一の維持の必要を強調するとともに、シリア難民最大の受け入れ国である自国の窮状を訴えた。

これに対して、サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、国連安保理決議第2254号履行を通じた紛争解決を訴えた。

一方、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、危機解決に向けた協議において善い兆候が見られているとしたうえで、ジュネーブでの和平協議への支持を表明した。

カタールのタミーム・ビン・ハマド国王は、シリア国内での停戦が強制移住(反体制武装集団の退去)などの報復を伴うべきではないと主張するとともに、「混乱と独裁への回帰」を拒否すると述べた。

会議で採択された閉幕声明は、シリアに関して「シリア危機において唯一可能な解決策はシリアのすべての当事者が参加するかたちでの政治的解決」であると強調した。

RT, March 29, 2017

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月28日、ダイル・ザウル市近郊、タブカ市近郊などで22回の爆撃を実施する一方、シリア北部で米兵1人が死亡(2017年3月29日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月28日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)、タブカ市近郊(12回)に対して攻撃が行われた。

**

CENTCOMはまた、3月29日にシリア北部に駐留・展開する米軍兵士1人が死亡したと発表した。

死因は自然死と思われるが、さらなる情報を収集するとしている。

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ系組織とヒズブッラー・イラン革命防衛隊がイドリブ県フーア市・カファルヤー町の住民の避難とダマスカス郊外県ザバダーニー市などで籠城する反体制武装集団戦闘員の退去で合意(2017年3月28日)

クッルナー・シュラカー(3月28日付)などによると、カタール政府の仲介により、ファトフ軍の代表と、ヒズブッラーおよびイラン・イスラーム革命防衛隊からなる代表が、イドリブ県カファルヤー町、フーア市の住民の避難と、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町、ブルーダーン村で籠城を続ける反体制武装集団戦闘員の退去、シリア治安当局が拘束中の逮捕者数百人の釈放を行うことで合意した。

ファトフ軍は、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団などからなる組織で、イドリブ県一帯を支配下に置き、シーア派住民が多いフーア市、カファルヤー町(いずれもシリア政府支配下)への包囲を続けている。

合意は、①4月4日までにフーア市、カファルヤー町の住民避難を完了する、②4月6日にマダーヤー町、ザバダーニー市、ブルーダーン村で籠城を続ける戦闘員が希望する場所に退去する、③シリア治安当局が拘束中の逮捕者1,500人(その多くが女性)を釈放する、④以上が完了したのちに、イドリブ県のイドリブ市、マアッラト・ミスリーン市、タフタナーズ市、ラーム・ハムダーン村、イドリブ県北部一帯、ダマスカス郊外県のバービッラー市、バイト・サフム市、ヤルダー市で9カ月間の停戦を発効する、ことを骨子とする。

Kull-na Shuraka’, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連のグテーレス事務総長はイスラエル軍とシリア領内の反体制武装集団の交流深化に懸念を表明(2017年3月28日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、ゴラン高原の兵力引き離し地域でのUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)に関する最新の活動報告書を提出した。

同報告書は、兵力引き離し地域内で、シリア軍と反体制武装集団の戦闘が続く一方、イスラエル軍とシリア側との交流が強まっているとしたうえで、イスラエル軍からシャイフ山(ヘルモン山)一帯で活動するシリア側の複数の個人に対し、この3ヶ月間で複数の車輌・荷車に積まれた「物資」が供与されていると指摘している。

イスラエル軍側の説明によると、これらの物資は人道医療関連の物資だというが、イスラエル軍と交流を深めるシリア側の当事者には、反体制武装集団も含まれており、そのことがシャイフ山一帯でのシリア軍と反体制武装集団との戦闘を激化させかねないと懸念を表明している。

なお、ゴラン高原が位置するクナイトラ県では、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)が、また同地に近いダルアー県ヤルムーク川河畔では、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が活動している。

『ハヤート』(3月29日付)が伝えた。

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イランのロウハーニー大統領がロシアでプーチン大統領と会談「中東地域全土からテロを完全浄化するまでロシアと協力する」(2017年3月28日)

イランのハサン・ロウハーニー大統領がロシアを訪問し、モスクワでヴラジミール・プーチン大統領と会談した。

会談後の共同記者会見で、ロウハーニー大統領は、「中東地域全土からの完全浄化」を達成するため、「テロとの戦い」においてロシアと協力する意向を表明し、そのためにイラン領内の基地をロシア軍が使用することを認める用意があると強調した。

これに対して、プーチン大統領は、イランにスホーイ・スーパージェット100や救命用ヘリを供与したことを明らかにした。

両首脳は声明で、「シリアの領土保全、統合、主権を尊重し、シリア危機の平和的解決に代わる解決策はないとの原則に基づく」ことを確認、トルコとともにアスタナ会議の保証国として、シリアの紛争の政治的解決に向けて協力を続けると表明した。

『ハヤート』(3月29日付)が伝えた。

SANA, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府代表団はスイスでイラン、ロシアの高官と会談(2017年3月28日)

スイスのジュネーブに滞在中のシリア政府代表団(バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表)は、ロシア外務省のゲンナージー・ガティロフ外務次官、モフセン・ナズィーリー駐ジュネーブ国連イラン代表大使と個別に会談し、「ジュネーブ5会議」(ジュネーブ4会議第2ラウンド)への対応について協議した。

SANA(3月28日付)が伝えた。

SANA, March 28, 2017

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月27日、ラッカ県、ダイル・ザウル県、ハサカ県などで20回の爆撃を実施(2017年3月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月27日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して30回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は20回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(5回)、ラッカ市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、タブカ市近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 28, 2017、AP, March 28, 2017、ARA News, March 28, 2017、Champress, March 28, 2017、al-Hayat, March 29, 2017、Iraqi News, March 28, 2017、Kull-na Shuraka’, March 28, 2017、al-Mada Press, March 28, 2017、Naharnet, March 28, 2017、NNA, March 28, 2017、Reuters, March 28, 2017、SANA, March 28, 2017、UPI, March 28, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合と思われる航空機がイドリブ県でシャーム解放機構司令官が乗った車をピンポイント爆撃(2017年3月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サルマダー市の街道上でシャーム解放機構メンバーが乗った車が爆撃を受け、同組織の司令官1人を含む多数が死亡した。

クッルナー・シュラカー(3月27日付)によると、空爆を行ったのは有志連合で、死亡したシャーム解放機構の司令官はアブー・ジャービル・ハマウィー氏だという。

Kull-na Shuraka’, March 27, 2017

AFP, March 27, 2017、AP, March 27, 2017、ARA News, March 27, 2017、Champress, March 27, 2017、al-Hayat, March 28, 2017、Iraqi News, March 27, 2017、Kull-na Shuraka’, March 27, 2017、al-Mada Press, March 27, 2017、Naharnet, March 27, 2017、NNA, March 27, 2017、Reuters, March 27, 2017、SANA, March 27, 2017、UPI, March 27, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月26日、ラッカ市およびタブカ市近郊などで19回の爆撃を実施(2017年3月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月26日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は19回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(9回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)、タブカ市近郊(7回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 27, 2017、AP, March 27, 2017、ARA News, March 27, 2017、Champress, March 27, 2017、al-Hayat, March 28, 2017、Iraqi News, March 27, 2017、Kull-na Shuraka’, March 27, 2017、al-Mada Press, March 27, 2017、Naharnet, March 27, 2017、NNA, March 27, 2017、Reuters, March 27, 2017、SANA, March 27, 2017、UPI, March 27, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍はアレッポ県北西部アフリーン市郊外への越境砲撃を再開、YPG戦闘員4人が死亡(2017年3月26日)

アレッポ県では、ARA News(3月26日付)によると、トルコ軍が、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外一帯への砲撃を再開し、人民防衛隊と交戦した。

この戦闘で、人民防衛隊の戦闘員4人が死亡したという。

ARA News, March 26, 2017

 

AFP, March 26, 2017、AP, March 26, 2017、ARA News, March 26, 2017、Champress, March 26, 2017、al-Hayat, March 27, 2017、Iraqi News, March 26, 2017、Kull-na Shuraka’, March 26, 2017、al-Mada Press, March 26, 2017、Naharnet, March 26, 2017、NNA, March 26, 2017、Reuters, March 26, 2017、SANA, March 26, 2017、UPI, March 26, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の激戦が続くハマー県北部でロシア軍の誤爆相次ぐ(2017年3月26日)

ハマー県では、クッルナー・シュラカー(3月26日付)によると、ロシア軍戦闘機がシリア政府支配下のムハルダ市を誤爆し、多数の住民が死傷した。

また親政権系の複数のサイトによると、25、26日にロシア軍による誤爆が相次ぎ、シリア軍兵士10人が死亡、多数が負傷したという。

Twitter, March 26, 2017
Twitter, March 26, 2017
Twitter, March 26, 2017
Twitter, March 26, 2017

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がハラファーヤー市、ラターミナ町、スーラーン市、マアルダス村、ハッターブ村、マジュダル村、ハジャーマ村、カフルヌブーダ町、タッル・フワーシュ村、ザカート村など県北部一帯を空爆、カムハーナ村、マアッルザーフ町、アルザ村一帯でシャーム解放機構、ナスル軍、イッザ軍、イドリブ自由軍、ウズベク人、トゥルキスタン人、コーカサス人戦闘員と交戦した。

これに対して、反体制武装集団はマアーン村、ムガイル村、ブライディージュ村のシリア軍拠点などを砲撃した。

他方、SANA(3月26日付)によると、シリア軍が県北部のタイバト・イマーム市、ハラファーヤー市、ラターミナ町、スーラーン市北部一帯、タッル・ウスマーン村、タッル・フワーシュ村、ムーリク市でシャーム解放機構の拠点を空爆した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機が、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が拠点とするジャウバル区各所、カーブーン区を空爆・砲撃した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村を空爆、フーシュ・サーリヒーヤ村、タッル・ファルザート村、ジスリーン町を砲撃した。

**

ダルアー県では、SANA(3月26日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、郵便局西部一帯、カラク地区でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

**

クナイトラ県では、SANA(3月26日付)によると、シリア軍がマスハラ村でシャーム解放機構の拠点を攻撃した。

AFP, March 26, 2017、AP, March 26, 2017、ARA News, March 26, 2017、Champress, March 26, 2017、al-Hayat, March 27, 2017、Iraqi News, March 26, 2017、Kull-na Shuraka’, March 26, 2017、al-Mada Press, March 26, 2017、Naharnet, March 26, 2017、NNA, March 26, 2017、Reuters, March 26, 2017、SANA, March 26, 2017、UPI, March 26, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最高交渉委員会代表団はジュネーブでシリア軍による爆撃・攻撃、強制移住を非難(2017年3月26日)

最高交渉委員会の代表団がスイスのジュネーブでスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談した。

会談後、団長を務めるナスル・ハリーリー氏は「アサド政権と宗派主義的民兵、イラン・イスラーム革命防衛隊、アル=カーイダ、ダーイシュ(イスラーム国)のテロがシリアのテロを典型」としたうえで、シリア軍による空爆・攻撃、強制移住(反体制武装集団戦闘員の退去)を非難し、「真の停戦が伴われない限り、政治プロセスが意味や信頼を得ることはない」と主張した。

『ハヤート』(3月27日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2017、AP, March 26, 2017、ARA News, March 26, 2017、Champress, March 26, 2017、al-Hayat, March 27, 2017、Iraqi News, March 26, 2017、Kull-na Shuraka’, March 26, 2017、al-Mada Press, March 26, 2017、Naharnet, March 26, 2017、NNA, March 26, 2017、Reuters, March 26, 2017、SANA, March 26, 2017、UPI, March 26, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月24~25日の2日間でラッカ市、タブカ市を重点的に爆撃(2017年3月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月24~25日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

3月24日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して14回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(4回)、タブカ市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

3月25日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して30回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(2回)、ラッカ市近郊(4回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タブカ市近郊(9回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 26, 2017、AP, March 26, 2017、ARA News, March 26, 2017、Champress, March 26, 2017、al-Hayat, March 27, 2017、Iraqi News, March 26, 2017、Kull-na Shuraka’, March 26, 2017、al-Mada Press, March 26, 2017、Naharnet, March 26, 2017、NNA, March 26, 2017、Reuters, March 26, 2017、SANA, March 26, 2017、UPI, March 26, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国はラッカ市解放を見据えて警察部隊を教練、YPG主体のシリア民主軍は同市の自治に向け、アラブ人を中心とする民政評議会設置を検討(2017年3月25日)

ロイター通信(3月25日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の高官2人の話として、米国がダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市解放を見据えて、米国が同地の治安維持に当たる警察組織の教練を支援していると伝えた。

同高官によると、ラッカ市解放を見据えて、シリア民主軍は同市の自治を担う民政評議会の設置を検討しており、そのメンバーは、同市の人口構成に配慮し、アラブ人を中心に構成される予定だという。

**

ラッカ県では、ARA News(3月25日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市北東部に位置するカラーマ村を制圧した。

また、アサド湖東部に位置するタブカ市西部郊外でダーイシュと交戦した。

AFP, March 25, 2017、AP, March 25, 2017、ARA News, March 25, 2017、Champress, March 25, 2017、al-Hayat, March 26, 2017、Iraqi News, March 25, 2017、Kull-na Shuraka’, March 25, 2017、al-Mada Press, March 25, 2017、Naharnet, March 25, 2017、NNA, March 25, 2017、Reuters, March 25, 2017、SANA, March 25, 2017、UPI, March 25, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍とトルコ軍はアレッポ県北西部のアフリーン市郊外で交戦(2017年3月24日)

アレッポ県では、ARA News(3月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外一帯で、人民防衛隊主体のシリア民主軍とトルコ軍が交戦を続けた。

戦闘はトルコ国境に近いブルブル村一帯で行われ、トルコ軍は同地に砲撃を加えた。

AFP, March 24, 2017、AP, March 24, 2017、ARA News, March 24, 2017、Champress, March 24, 2017、al-Hayat, March 25, 2017、Iraqi News, March 24, 2017、Kull-na Shuraka’, March 24, 2017、al-Mada Press, March 24, 2017、Naharnet, March 24, 2017、NNA, March 24, 2017、Reuters, March 24, 2017、SANA, March 24, 2017、UPI, March 24, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハマー県でシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との攻防戦続く(2017年3月24日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、ナスル軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、イドリブ自由軍、イッザ軍、ウズベク人、トゥルキスタン人、コーカサス人戦闘員などからなる反体制武装集団は、県北部のカムハーナ村一帯、ズール・クサイイーヤ村、シャイザル町一帯、マアッルザーフ町一帯でシリア軍と交戦し、トゥワイム村のシリア軍拠点などを砲撃した。

Kull-na Shuraka’, March 24, 2017

クッルナー・シュラカー(3月24日付)によると、反体制武装集団はカムハーナ村に突入し、シリア軍と交戦した。

これに対して、ロシア軍戦闘機が、タイバト・イマーム市、マアルダス村、カムハーナ村一帯を激しく空爆した。

またシリア軍はトゥルール・ハムル村一帯を砲撃した。

この戦闘で、シリア軍はシャイザル町を奪還した。

このほか、ブダイリジュ村一帯でもシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の戦闘が激化した。

一方、SANA(3月24日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県北部(シャイザル町一帯など)に侵攻中のシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、また同地一帯を空爆した。

Syria.liveuamap.com, March 24, 2017

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のジャルマーナー市に迫撃砲弾複数発が着弾した。

これに対して、シリア軍はマガル・ミール村一帯を「樽爆弾」で空爆した。

シリア軍はまた、東グータ地方のザマルカー町、アルバイン市を空爆した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、バシーリーヤ村を「樽爆弾」で空爆した。

AFP, March 24, 2017、AP, March 24, 2017、ARA News, March 24, 2017、Champress, March 24, 2017、al-Hayat, March 25, 2017、Iraqi News, March 24, 2017、Kull-na Shuraka’, March 24, 2017、al-Mada Press, March 24, 2017、Naharnet, March 24, 2017、NNA, March 24, 2017、Reuters, March 24, 2017、SANA, March 24, 2017、UPI, March 24, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月23日、ラッカ市近郊に対して過去最大規模の爆撃を実施(2017年3月24日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月23日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して35回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、すべてラッカ市近郊で実施された。

有志連合がラッカ市一帯に20回以上の空爆を実施するのはこれが初めて。

AFP, March 24, 2017、AP, March 24, 2017、ARA News, March 24, 2017、Champress, March 24, 2017、al-Hayat, March 25, 2017、Iraqi News, March 24, 2017、Kull-na Shuraka’, March 24, 2017、al-Mada Press, March 24, 2017、Naharnet, March 24, 2017、NNA, March 24, 2017、Reuters, March 24, 2017、SANA, March 24, 2017、UPI, March 24, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はダーイシュの拠点都市タブカ市を爆撃し、民間人87人を殺害(2017年3月23日)

ラッカ県では、「ラッカは沈黙によって惨殺される」(3月23日付)によると、米主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つタブカ市内の第2地区にあるパン製造・配給所とその周辺の商店などを空爆し、民間人87人が死亡した(シリア人権監視団によると、少なくとも民間人13人が死亡)。

Kull-na Shuraka’, March 23, 2017

**

一方、クッルナー・シュラカー(3月23日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市北部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ムシャイリファ村、シャフナート村を制圧した。

AFP, March 23, 2017、AP, March 23, 2017、ARA News, March 23, 2017、Champress, March 23, 2017、al-Hayat, March 24, 2017、Iraqi News, March 23, 2017、Kull-na Shuraka’, March 23, 2017、al-Mada Press, March 23, 2017、Naharnet, March 23, 2017、NNA, March 23, 2017、Raqqa-sl, March 23, 2017、Reuters, March 23, 2017、SANA, March 23, 2017、UPI, March 23, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランスのエロー外相「ラッカ市解放後、同市はアサド政権でなく、「穏健な反体制派」に引き渡されるべき」(2017年3月23日)

フランス外務省は、22日に米ワシントンDCで開催された有志連合参加国閣僚級会合で、フランスのジャン=マルク・エロー外務大臣が米国に対して、ダーイシュ(イスラーム国)からラッカ市を解放した後の青写真を示す求めていたことを明らかにした。

エロー外務大臣は会合で、「米新政権がラッカ市攻撃を主導する勢力を選ぶこと、そして解放後の同市などの将来を確定できると判断するのは難しいと感じている…。いずれにせよ、フランスは、ラッカ市解放後、同市がアサド政権ではなく、「穏健な反体制派」に引き渡されなければならないと考えている」と述べたという。

『ハヤート』(3月24日付)が伝えた。

AFP, March 23, 2017、AP, March 23, 2017、ARA News, March 23, 2017、Champress, March 23, 2017、al-Hayat, March 24, 2017、Iraqi News, March 23, 2017、Kull-na Shuraka’, March 23, 2017、al-Mada Press, March 23, 2017、Naharnet, March 23, 2017、NNA, March 23, 2017、Reuters, March 23, 2017、SANA, March 23, 2017、UPI, March 23, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍はロジャヴァの拠点都市アフリーン市の防衛・警護を担うことでYPGと合意するなか、トルコ軍は同地一帯への越境砲撃・爆撃を続ける(2017年3月23日)

ドゥラル・シャーミーヤ(3月23日付)は、シリア駐留ロシア軍が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊との間で、アレッポ県北西部のロジャヴァの拠点都市アフリーン市の防衛・警護にあたることを合意したと伝えた。

この合意に基づき、ロシア軍はジンディールス町郊外に派遣した部隊に加えて、警察犬数百匹を人民防衛隊に供与する予定だという。

なお、ロシア軍のアフリーン市一帯への展開に関して、トルコ外務省は駐アンカラ・ロシア大使館を呼び出し、遺憾の意を伝えたという。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市近郊のタワーマ村一帯が戦闘機(所属明示せず)の空爆を受けた。

また、トルコ軍所属の車輌多数が、国境を越えて、同地一帯に進入し、オリーブの樹木などを伐採し、監視ポストの建設、堀の掘削を行った。

AFP, March 23, 2017、AP, March 23, 2017、ARA News, March 23, 2017、Champress, March 23, 2017、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2017、al-Hayat, March 24, 2017、Iraqi News, March 23, 2017、Kull-na Shuraka’, March 23, 2017、al-Mada Press, March 23, 2017、Naharnet, March 23, 2017、NNA, March 23, 2017、Reuters, March 23, 2017、SANA, March 23, 2017、UPI, March 23, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月22日、ラッカ市近郊で8回の爆撃を実施(2017年3月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月22日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、すべてラッカ市近郊で実施された。

AFP, March 23, 2017、AP, March 23, 2017、ARA News, March 23, 2017、Champress, March 23, 2017、al-Hayat, March 24, 2017、Iraqi News, March 23, 2017、Kull-na Shuraka’, March 23, 2017、al-Mada Press, March 23, 2017、Naharnet, March 23, 2017、NNA, March 23, 2017、Reuters, March 23, 2017、SANA, March 23, 2017、UPI, March 23, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス県東部でのシリア軍とシャーム解放機構の戦闘を尻目に、イスラエル空軍は同県北部のカシオン山一帯のシリア軍拠点を爆撃(2017年3月22日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(3月22日付)が複数の消息筋の話として、イスラエル軍戦闘機が22日深夜、カシオン山のシリア軍拠点複数カ所を空爆した、と伝えた。

これに関して、イスラエル軍報道官は声明で、シリア国内の複数カ所を空爆、作戦中にシリア軍側から地対空ミサイルで攻撃を受け、これを破壊したことを明らかにした。

ダマスカス県では、東部ジャウバル地区一帯で、シリア軍が、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団と戦闘を続けている。

http://www.all4syria.info/wp-content/uploads/2017/03/untitled-12.png

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

有志連合閣僚級会合でティラーソン米国務長官は「安全地帯」への言及を避け、設置に慎重な姿勢を示す(2017年3月22日)

ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」を行う米主導の有志連合に参加する68カ国の閣僚級会合が米ワシントンDCで開かれ、レックス・ティラーソン米国務長官、サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣、ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、UAEのアンワル・ガルガーシュ外務大臣、レバノンのジュブラーン・バースィール外務大臣、イラクのハイダル・アバーディー首相らが参加した。

閣僚級会合は2014年8月に有志連合が発足して以来初めてで、ドナルド・トランプ米政権後の有志連合の初会合でもあった。

議長役を務めたティラーソン国務長官は、ダーイシュ打倒を中東地域における米国の第1目標と強調し、各国に引き続き協力を要請した。

シリアでの戦況をめぐって、ティラーソン国務長官は、「安全地帯」という言葉の使用を避け、その設置に慎重な姿勢を示した。

ティラーソン国務長官は「米国はダーイシュとアル=カーイダへの圧力を強め、「暫定安定地域」(interim zones of stability)を設置し、難民の帰宅をめざす」と述べた。

『ハヤート』(3月23日付)が伝えた。

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.