アレッポ県北西部アフリーン市郊外に対するトルコ軍の報復砲撃を受け、ロシア軍が同地に展開(2017年3月22日)

アレッポ県では、『ハヤート』(3月23日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市南西部のジンディールス町近郊に対して、トルコ軍が越境砲撃を行い、住民10人が負傷した。

トルコ軍の越境砲撃は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がシリア領内から国境地帯のトルコ軍兵士1人を狙撃し、殺害したことを受けたもの。

人民防衛隊のジャイドゥール・ハリール報道官によると、トルコ軍の人民防衛隊の間で緊張が高まったことを受け、アフリーン市郊外に展開したばかりのシリア駐留ロシア軍部隊がジンディールス町一帯に展開した。

Kull-na Shuraka’, March 22, 2017

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

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シリア外務省はラッカ市郊外マンスーラ市の学校に対する米軍の爆撃を非難、米国防総省は爆撃を否定(2017年3月22日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に書簡を送り、20日に米軍主導の有志連合がシリア領空を侵犯し、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のラッカ県マンスーラ市の学校(避難民を収容)に対して空爆を実施したことで、民間人多数が死傷したと報告、度重なる侵害行為に国連が沈黙を続けていることに遺憾の意を示した。

SANA(3月22日付)が伝えた。

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米国防総省は声明を出し、ラッカ市西部のマンスーラ市に対して有志連合が空爆を実施し、多数の民間人が死傷したとするシリア政府の主張を否定した。

『ハヤート』(3月23日付)によると、空爆は避難民を収容していた学校を標的とし、33人が死亡した

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

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米軍はYPG主体のシリア民主軍とともにダーイシュの主要拠点の一つタブカ市近郊で空挺・揚陸作戦を実施(2017年3月22日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、有志連合を主導する米軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つタブカ・ダム近郊(タブカ市近郊)で空挺作戦を実施したと発表した。

シリア民主軍によると、この空挺作戦は、タブカ市一帯の制圧とシリア軍の同地への南下を阻止することが目的だという。

シリア人権監視団によると、米軍が空挺作戦を実施したのは、タブカ市の西5キロの距離に位置するカリーン村付近。

またこの空挺作戦と合わせて、別の米軍部隊がユーフラテス川を小型船舶で渡り、カリーン村一帯に進攻したという。

シリア民主軍と米軍主導の有志連合がラッカ市、タブカ市一帯のユーフラテス川南方で作戦を行うのはこれが初めて。

Kull-na Shuraka’, March 22, 2017

一方、ARA News(3月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市東部のカラーマ村をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

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米中央軍(CENTCOM)のジョー・スクロッカ報道官(大佐)は、3月21日から22日にかけて、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるタブカ・ダム解放に向けた戦闘に参加、空軍戦闘ヘリコプター、海兵隊砲兵部隊による支援を行ったと発表した。

なお、タブカ市一帯へのシリア民主軍と米軍の空挺作戦、揚陸作戦に先立って、米軍と思われる戦闘機が20日、ラッカ市とタブカ市を結ぶ街道に位置するマンスーラ市内にある避難民を収容していた学校を空爆し、民間人????を殺害している。

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月21日、ラッカ市近郊などに対して22回の爆撃を実施(2017年3月22日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月21日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は23回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(18回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

また米空軍はイドリブ県内でアル=カーイダに対して空爆を実施し、テロリスト数人を殺害した。

AFP, March 22, 2017、AP, March 22, 2017、ARA News, March 22, 2017、Champress, March 22, 2017、al-Hayat, March 23, 2017、Iraqi News, March 22, 2017、Kull-na Shuraka’, March 22, 2017、al-Mada Press, March 22, 2017、Naharnet, March 22, 2017、NNA, March 22, 2017、Reuters, March 22, 2017、SANA, March 22, 2017、UPI, March 22, 2017などをもとに作成。

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カナダ外相はダーイシュの支配から解放されたイラク、シリア領内の地域に避難民を帰宅させるため、2,800万米ドルを拠出すると表明(2017年3月21日)

カナダのクリスティア・フリーランド外務大臣は、ニューヨークの国連本部で声明を回付し、ダーイシュ(イスラーム国)の支配から解放されたイラク、シリア領内の地域に避難民を帰宅させるため、2,800万米ドルを拠出すると表明した。

『ハヤート』(3月22日付)が伝えた。


AFP, March 21, 2017、AP, March 21, 2017、ARA News, March 21, 2017、Champress, March 21, 2017、al-Hayat, March 22, 2017、Iraqi News, March 21, 2017、Kull-na Shuraka’, March 21, 2017、al-Mada Press, March 21, 2017、Naharnet, March 21, 2017、NNA, March 21, 2017、Reuters, March 21, 2017、SANA, March 21, 2017、UPI, March 21, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダーイシュ支配下のラッカ市郊外を爆撃し、民間人数十人が死傷(2017年3月21日)

ラッカ県では、SANA(3月21日付)、クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、米軍主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のラッカ市とタブカ市の中間に位置するマンスーラ市を空爆し、住民数十人が死傷した。

AFP, March 21, 2017、AP, March 21, 2017、ARA News, March 21, 2017、Champress, March 21, 2017、al-Hayat, March 22, 2017、Iraqi News, March 21, 2017、Kull-na Shuraka’, March 21, 2017、al-Mada Press, March 21, 2017、Naharnet, March 21, 2017、NNA, March 21, 2017、Reuters, March 21, 2017、SANA, March 21, 2017、UPI, March 21, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合がイドリブ県に対する爆撃でシャーム解放機構のエジプト人幹部を殺害(2017年3月21日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、米主導の有志連合所属の無人航空機がトルコ国境に近いダルクーシュ町の公立病院近くの路上で車1台を爆撃し、乗っていたシャーム解放機構の幹部でエジプト人のアブー・イスラーム・ミスリー氏(本名アブー・アッバース・ダリール)を殺害した。

Kull-na Shuraka’, March 21, 2017

AFP, March 21, 2017、AP, March 21, 2017、ARA News, March 21, 2017、Champress, March 21, 2017、al-Hayat, March 22, 2017、Iraqi News, March 21, 2017、Kull-na Shuraka’, March 21, 2017、al-Mada Press, March 21, 2017、Naharnet, March 21, 2017、NNA, March 21, 2017、Reuters, March 21, 2017、SANA, March 21, 2017、UPI, March 21, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県、ハマー県などでシリア軍と反体制武装集団が交戦(2017年3月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフル・ウワイド村を砲撃し、女性2人子供2人を含む6人が死亡した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、シリア政府支配下のフーア市一帯を砲撃し、人民諸委員会メンバー2人が死亡した。

一方、サラーキブ市東部では、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の車に仕掛けられた爆弾が爆発し、戦闘員複数が負傷した。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、反体制武装集団がスーラーン市に対して攻撃を強化した。

シリア人権監視団によると、シリア軍がタイバト・イマーム市、ムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市、ラハーヤー村、ズーワール村、アンカーウィー村、スーラーン市一帯を空爆した。

一方、SANA(3月21日付)によると、シリア軍がスーラーン市一帯でシャーム解放機構と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(3月21日付)によると、シリア軍がマガル・ミール村一帯のシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の拠点を砲撃した。

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ヒムス県では、SANA(3月21日付)によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村、アブー・サナースィル丘、バーイカ村、フーシュ・ザバーディー村、ダブール村、アブー・アナズ農場、ティールマアッラ村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、SANA(3月21日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のガラズ刑務所・キャンプ街道間の街道で、シャーム解放機構と交戦した。

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シャーム解放機構は声明を出し、ハーフィズ・アサド前大統領の出身地であるラタキア県カルダーハ市を長距離ミサイルで攻撃したと発表した。

AFP, March 21, 2017、AP, March 21, 2017、ARA News, March 21, 2017、Champress, March 21, 2017、al-Hayat, March 22, 2017、Iraqi News, March 21, 2017、Kull-na Shuraka’, March 21, 2017、al-Mada Press, March 21, 2017、Naharnet, March 21, 2017、NNA, March 21, 2017、Reuters, March 21, 2017、SANA, March 21, 2017、UPI, March 21, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月20日、ラッカ市近郊などに対して22回の爆撃を実施(2017年3月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ラッカ市近郊(19回)、ブーカマール市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

また米空軍はイドリブ県内でアル=カーイダに対して空爆を実施し、テロリスト数人を殺害した。

AFP, March 21, 2017、AP, March 21, 2017、ARA News, March 21, 2017、Champress, March 21, 2017、al-Hayat, March 22, 2017、Iraqi News, March 21, 2017、Kull-na Shuraka’, March 21, 2017、al-Mada Press, March 21, 2017、Naharnet, March 21, 2017、NNA, March 21, 2017、Reuters, March 21, 2017、SANA, March 21, 2017、UPI, March 21, 2017などをもとに作成。

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アサド大統領はロシアと欧州諸国の合同議員使節団と会談(2017年3月20日)

アサド大統領は、シリアを訪問したロシアと欧州諸国の合同議員使節団(ロシア連邦議会下院のヴラジミール・ワスィーリエフ副議長が団長)と首都ダマスカスで会談した。

会談では、シリア情勢の進捗について意見を交わし、アサド大統領は、現下の紛争に関して、国際法を遵守するロシア、中国などと、テロ組織支援と内政干渉を通じて国際法に違反する諸外国の紛争だとしたうえで、「テロとの戦い」と政治的対話を通じて事態収拾をめざすとの意思を示した。

また、ロシアと欧州諸国の合同議員使節団のシリア訪問が、欧州諸国の対シリア政策の見直しの機会になることに期待を寄せた。

使節団はまた、ハディヤ・アッバース人民議会議長とも個別に会談した。

SANA(3月20日付)が伝えた。

SANA, March 20, 2017

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アサド大統領は、ロシア・欧州諸国議員合同使節団との会談後、同行した記者団のインタビューに応じた。

インタビューは英語で行われ、その映像は大統領府がSANA(3月20日付)を通じて配信した(https://www.youtube.com/watch?v=ed5xaOePux0&feature=youtu.be)。

またインタビューの英語全文(http://sana.sy/en/?p=102574)はSANAが配信した。

インタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, March 20, 2017

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「国連シリア代表のジャアファリー氏が発表した通り、我々はロシアの(新憲法起草に向けた)イニシアチブを支持するし、それ以外のイニシアチブも支持しており、現在ロシア側と詳細について議論している。問題は…武装集団の代表団がその会合(アスタナ3会議)に出席しなかったことだ。我々みなが、トルコの消極的な影響力行使があったと信じている。相手がいないでどのように具体的なことを始めることができるというのか?」

「シリア国内でシリア政府の同意を得ていないいかなる軍事作戦も…侵略だ。ラッカを解放するためのものであれ、他の場所を解放するためのものであってもだ。また、我々はみな(米主導の)有志連合がダーイシュやテロリストと真剣に戦ってこなかったことを知っている。だから、ラッカ解放の計画があるという場合において、我々はその意図を考えなければならない。誰から解放して…誰にそれを与えるか、ということをだ。それはシリア政府を助けるためでもなければ、シリアの統一、主権をめざすものでもなく、何か別の要因に基づいているはずだ」。

「テロリストを打ち負かすために、ロシア・シリア両国の高官・軍幹部がさらなる支援を必要としていると感じているはずだ」。

「我々は(再解放された)パルミラ遺跡群の破壊状況を再評価し、何ができるかを把握しなければならない。しかし、私は、それはシリアとロシアだけでなく、UNESCOなどの機関、国々の問題でもあると思う」。

(イスラエル軍による度重なる越境空爆に関して)「国境防衛は我々の権利であり、義務だ。それができるのにしなければ、我々はシリア国民によって非難されるべきだ…。私はこの点に関してロシアが重要な役割を果たすことができると考えている。ロシアの政策は国際法、国連憲章、安保理決議に基づいている。それゆえにロシアはイスラエル側とこの基準に基づいて協議でき、イスラエルが今後再びシリアを攻撃しないようにするために役割を果たすことができると考えている」。

「米国の政策はさまざまな基準に基づいていて、ダウル・スタンダードどころではない。米国の政策は価値観や国際法ではなく…、自分たちの見解、利害、そして米国内のさまざまなロビーや勢力のバランスに基づいている…。ホワイト・ヘルメットはアル=カーイダだ」。

AFP, March 20, 2017、AP, March 20, 2017、ARA News, March 20, 2017、Champress, March 20, 2017、al-Hayat, March 21, 2017、Iraqi News, March 20, 2017、Kull-na Shuraka’, March 20, 2017、al-Mada Press, March 20, 2017、Naharnet, March 20, 2017、NNA, March 20, 2017、Reuters, March 20, 2017、SANA, March 20, 2017、UPI, March 20, 2017などをもとに作成。

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ロジャヴァ・アフリーン地区にトルコ軍とYPGの衝突とYPG教練を任務とするロシア軍部隊が進駐(2017年3月20日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官が声明を出し、ロシア軍と人民防衛隊の合意に基づき、西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区のジンディールス町近郊にロシア軍が進駐したと発表した。

進駐は人民防衛隊の教練を目的とするものだという。

シリア人権監視団によると、アフリーン市郊外のカフル・ジャンナ村に、シリア駐留ロシア軍の車輌、装甲車約100輌が進駐、ARA News(3月20日付)によると、ロシア軍は同地にシリア駐留ロシア軍当事者和解調整センター分所を設置したという。

シリア人権監視団によると、駐留部隊の任務は、①アフリーン市一帯地域での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とトルコ軍の衝突回避と②人民防衛隊の教練の二つだという。

これに関して、ロシア国防省はシリア領内に新たな駐留基地を建設する計画はないと発表した。

一方、トルコのニマン・クルトゥルムシュ副首相(内閣報道官)は、シリア北部に「テロ地域」が設けられることを受け入れることはできないと述べた。

Kull-na Shuraka’, March 20, 2017
Kull-na Shuraka’, March 20, 2017

 

AFP, March 20, 2017、AP, March 20, 2017、ARA News, March 20, 2017、Champress, March 20, 2017、al-Hayat, March 21, 2017、Iraqi News, March 20, 2017、Kull-na Shuraka’, March 20, 2017、al-Mada Press, March 20, 2017、Naharnet, March 20, 2017、NNA, March 20, 2017、Reuters, March 20, 2017、SANA, March 20, 2017、UPI, March 20, 2017などをもとに作成。

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EUは化学兵器使用に関与したとしてシリア軍の高官4人を制裁対象に(2017年3月20日)

欧州連合は声明を出し、シリア国内での化学兵器使用に関与したとしてシリア軍の高官4人に対して渡航禁止、資産凍結などの制裁を科したと発表した。

制裁対処となった4人の氏名については公表されなかった。

これにより、欧州連合による対シリア制裁の対象者数は239人、67法人となった。

ロイター通信(3月20日付)が伝えた。

AFP, March 20, 2017、AP, March 20, 2017、ARA News, March 20, 2017、Champress, March 20, 2017、al-Hayat, March 21, 2017、Iraqi News, March 20, 2017、Kull-na Shuraka’, March 20, 2017、al-Mada Press, March 20, 2017、Naharnet, March 20, 2017、NNA, March 20, 2017、Reuters, March 20, 2017、SANA, March 20, 2017、UPI, March 20, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月17~19日の3日間で、ダーイシュの中心都市ラッカ県を重点的に爆撃(2017年3月20日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月17~19日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

3月17日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して15回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ラッカ市近郊(5回)、タドムル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

3月18日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、シャダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(11回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タドムル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

3月19日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は19回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(18回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 20, 2017、AP, March 20, 2017、ARA News, March 20, 2017、Champress, March 20, 2017、al-Hayat, March 21, 2017、Iraqi News, March 20, 2017、Kull-na Shuraka’, March 20, 2017、al-Mada Press, March 20, 2017、Naharnet, March 20, 2017、NNA, March 20, 2017、Reuters, March 20, 2017、SANA, March 20, 2017、UPI, March 20, 2017などをもとに作成。

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イスラエル軍が再びシリア領内(クナイトラ県)を越境爆撃し、親政権民兵組織司令官を殺害(2017年3月19日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機がハーン・アルナバ市と首都ダマスカスを結ぶ街道を走行中の自動車を空爆した。

この空爆で、自動車が大破し、乗っていた男性1人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(3月18日付)によると、この空爆で親政権民兵組織「ゴラン連隊」の司令官が死亡した。

Kull-na Shuraka’, March 19, 2017

AFP, March 19, 2017、AP, March 19, 2017、ARA News, March 19, 2017、Champress, March 19, 2017、al-Hayat, March 20, 2017、Iraqi News, March 19, 2017、Kull-na Shuraka’, March 19, 2017、al-Mada Press, March 19, 2017、Naharnet, March 19, 2017、NNA, March 19, 2017、Reuters, March 19, 2017、SANA, March 19, 2017、UPI, March 19, 2017などをもとに作成。

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東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団などからなる反体制武装集団がヒムス県カルヤタイン市郊外の砂漠地帯にあるダーイシュの拠点複数カ所を制圧、ロシア軍と思われる戦闘機が爆撃支援(2017年3月19日)

ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月19日付)、シリア人権監視団によると、県南東部の砂漠地帯(カルヤタイン市郊外)で、東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団、部族自由人軍団、カルヤタイン殉教者、革命特殊任務軍、部族自由人軍からなる反体制武装集団がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦「ハマード浄化のため我らは馬具を備えし」作戦を開始し、ダーイシュの拠点複数カ所(科学研究中隊基地、サブア・ビヤール検問所、マクフール検問所、スィーン丘、リーシャ・ダム)を制圧した。

シリア人権監視団によると、反体制武装集団の進軍に合わせて、ロシア軍と思われる戦闘機が同地やダマスカス郊外県東カラムーン地方のダーイシュ支配地域を空爆した。

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反体制武装集団が声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)掃討とダイル・ザウル県の解放を目的とする「ダイル・ザウル統合軍事評議会」を発足したと発表した。

ダイル・ザウル統合軍事評議会への参加を表明したのは、北部戦線、スルターン・ムラード師団、ダイル・ザウル子息連合、カアカーア連合、グラバー旅団、殉教者アリー・マタル旅団、ユーフラテス殉教者旅団、ムハーリジーン・イラー・アッラー旅団、ファールーク大隊。

AFP, March 19, 2017、AP, March 19, 2017、ARA News, March 19, 2017、Champress, March 19, 2017、al-Durar al-Shamiya, March 19, 2017、al-Hayat, March 20, 2017、Iraqi News, March 19, 2017、Kull-na Shuraka’, March 19, 2017、al-Mada Press, March 19, 2017、Naharnet, March 19, 2017、NNA, March 19, 2017、Reuters, March 19, 2017、SANA, March 19, 2017、UPI, March 19, 2017などをもとに作成。

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ロシアのボグダノフ外務大臣は17日のイスラエル軍戦闘機によるシリアでの越境爆撃について、駐ロシア・イスラエル大使に説明を求める(2017年3月19日)

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、駐ロシア・イスラエル大使をモスクワの外務省に呼び、17日のイスラエル空軍戦闘機によるヒムス県タドムル市近郊での越境空爆についての説明を求めた。

RT(3月19日付)が伝えた。

AFP, March 19, 2017、AP, March 19, 2017、ARA News, March 19, 2017、Champress, March 19, 2017、al-Hayat, March 20, 2017、Iraqi News, March 19, 2017、Kull-na Shuraka’, March 19, 2017、al-Mada Press, March 19, 2017、Naharnet, March 19, 2017、NNA, March 19, 2017、Reuters, March 19, 2017、SANA, March 19, 2017、UPI, March 19, 2017などをもとに作成。

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ヒムス市ワアル地区の戦闘員および家族1,400人がトルコ軍とハワール・キリス作戦司令室支配下のジャラーブルス市に退去(2017年3月18日)

ヒムス県では、SANA(3月18日付)によると、ヒムス市ワアル地区で籠城を続けてきた反体制武装集団戦闘員とその家族1,400人が、ロシアの仲介によるシリア政府との停戦合意に従い、同地を退去した。

退去したのは、戦闘員423人とその家族1,053人で、タラール・バラーズィー県知事によると、シリア赤新月社、ロシア軍憲兵隊、シリア軍治安部隊の監視のもと退去、これによりヒムス市全土はシリア政府の支配に復帰した。

戦闘員とその家族を乗せたバス第1陣は、トルコ軍と同軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の支配下にあるアレッポ市ジャラーブルス市に向かったという。

SANA, March 18, 2017

AFP, March 18, 2017、AP, March 18, 2017、ARA News, March 18, 2017、Champress, March 18, 2017、al-Hayat, March 19, 2017、Iraqi News, March 18, 2017、Kull-na Shuraka’, March 18, 2017、al-Mada Press, March 18, 2017、Naharnet, March 18, 2017、NNA, March 18, 2017、Reuters, March 18, 2017、SANA, March 18, 2017、UPI, March 18, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はバーブ市南東のダーイシュの拠点都市ダイル・ハーフィル市一帯の複数の村を制圧(2017年3月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラーの精鋭部隊、ロシア機甲大隊が、バーブ市南東に位置するダイル・ハーフィル市近郊でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ウンム・ムラー村および同地近郊の丘陵地帯、マブウージャ村を制圧、ダイル・ハーフィル市1キロの地点にまで接近した。

一方、SANA(3月18日付)によると、シリア軍がバーブ市南東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、11カ村を新たに制圧し、治安と安定を回復した。

シリア軍が新たに制圧したのは、ラスム・カッルーム村、大フマイマ村、小フマイマ村、西ウンム・ザリーラ村、東ウンム・ザリーラ村、ハザーザ村、アースィミーヤ村、カリーン村、ズバイダ村、ハッサーフ村、マブウージャ村。

シリア軍はまた、アレッポ市とラッカ市を結ぶ国際高速道路、アイユーブ丘、アフマル丘一帯でダーイシュと交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月18日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル南部工場地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, March 18, 2017、AP, March 18, 2017、ARA News, March 18, 2017、Champress, March 18, 2017、al-Hayat, March 19, 2017、Iraqi News, March 18, 2017、Kull-na Shuraka’, March 18, 2017、al-Mada Press, March 18, 2017、Naharnet, March 18, 2017、NNA, March 18, 2017、Reuters, March 18, 2017、SANA, March 18, 2017、UPI, March 18, 2017などをもとに作成。

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シリア外務省は国連にイスラエル軍の領空侵犯を報告「イスラエルの口実はその都度、違法な占領継続正当化に失敗している」(2017年3月17日)

外務在外居住者省は国連事務総長および安保理議長に書簡を送り、イスラエル軍戦闘機によるヒムス県内への領空侵犯・空爆、シリア軍による迎撃と戦闘機1機の撃墜を報告した。

報告のなかで、外務在外居住者省は、イスラエル軍による敵対行為を、テロリストを直接、間接に支援し、シリアを弱体化、消耗させようとしていると批判した。

また、イスラエルが自らの攻撃に関して行う自己正当化や口実によっても、ゴラン高原、パレスチナに対する違法な占領継続の正当化はその都度失敗していると指弾、国連に対して、イスラエルによるテロ支援を停止させるとともに、占領地から撤退させるよう改めて要請した。

AFP, March 17, 2017、AP, March 17, 2017、ARA News, March 17, 2017、Champress, March 17, 2017、al-Hayat, March 18, 2017、Iraqi News, March 17, 2017、Kull-na Shuraka’, March 17, 2017、al-Mada Press, March 17, 2017、Naharnet, March 17, 2017、NNA, March 17, 2017、Reuters, March 17, 2017、SANA, March 17, 2017、UPI, March 17, 2017などをもとに作成。

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イスラエル軍は声明でシリア軍による戦闘機撃墜を否定、弾道ミサイル防衛システムでシリア軍が発射したミサイルを撃破したと発表(2017年3月17日)

イスラエル軍は声明を出し、シリア軍がヒムス県に領空侵犯したイスラエル軍戦闘機4機のうち1機を撃墜したとのシリア側の主張を否定し、シリア軍がイスラエル軍戦闘機に対して地対空ミサイル複数発を発射したが、イスラエル軍はこれを弾道ミサイル防衛システム「アロー2」で、ミサイル1基を破壊したと発表した。

イスラエルの国営ラジオによると、シリア軍が発射した地対空ミサイルは旧ソ連製のSA5地対空ミサイルで、アロー2はこれをヨルダン領空(エルサレム北方)で撃墜したという。

AFP, March 17, 2017、AP, March 17, 2017、ARA News, March 17, 2017、Champress, March 17, 2017、al-Hayat, March 18, 2017、Iraqi News, March 17, 2017、Kull-na Shuraka’, March 17, 2017、al-Mada Press, March 17, 2017、Naharnet, March 17, 2017、NNA, March 17, 2017、Reuters, March 17, 2017、SANA, March 17, 2017、UPI, March 17, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は声明でヒムス県に領空侵犯したイスラエル軍戦闘機を撃墜したと発表(2017年3月17日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、イスラエル軍戦闘機4機が、レバノン領空を経由してヒムス県ブライジュ村上空を侵犯、UNESCO世界文化遺産を擁するパルミラ遺跡群を擁するタドムル市方面のシリア軍拠点を爆撃したと発表した。

総司令部によると、シリア軍が防空兵器によってイスラエル軍戦闘機を迎撃、4機のうちの1機を撃墜した。

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クッルナー・シュラカー(3月17日付)は、イスラエル軍戦闘機によるシリア領内への越境空爆の約4時間後、ヒズブッラーは、武装部隊の司令官の一人バディーア・ジャミール・ハミーヤ氏が死亡したと発表した。

死因をめぐっては、イスラエル軍の空爆によるとの情報が流れたが、マヤーディーン・チャンネルなどはこれを否定している。

AFP, March 17, 2017、AP, March 17, 2017、ARA News, March 17, 2017、Champress, March 17, 2017、al-Hayat, March 18, 2017、Iraqi News, March 17, 2017、Kull-na Shuraka’, March 17, 2017、al-Mada Press, March 17, 2017、Qanat al-Mayadin, March 17, 2017、Naharnet, March 17, 2017、NNA, March 17, 2017、Reuters, March 17, 2017、SANA, March 17, 2017、UPI, March 17, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月16日、ラッカ市近郊などに対して12回の爆撃を実施(2017年3月17日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月16日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ラッカ市近郊(8回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 17, 2017、AP, March 17, 2017、ARA News, March 17, 2017、Champress, March 17, 2017、al-Hayat, March 18, 2017、Iraqi News, March 17, 2017、Kull-na Shuraka’, March 17, 2017、al-Mada Press, March 17, 2017、Naharnet, March 17, 2017、NNA, March 17, 2017、Reuters, March 17, 2017、SANA, March 17, 2017、UPI, March 17, 2017などをもとに作成。

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米空軍がアル=カーイダを攻撃するとして、アレッポ市郊外のジーナ村のモスクを爆撃し、民間人ら46人を殺害(2017年3月16日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(3月16日付)、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部郊外のジーナ村にあるモスク(ダアワ・モスク)が所属不明の戦闘機の空爆を受け、少なくとも46人(そのほとんどが民間人)が死亡した、民間人150人あまりが負傷した。

これに関して、米中央軍(CENTCOM)は17日、米空軍がイドリブ県内でアル=カーイダに対して空爆を実施し、テロリスト数人を殺害したと発表した。

しかし、『ハヤート』(3月18日付)によると、CENTCOMはその後、空爆実施場所をイドリブ県ではなく、アレッポ県だったと訂正し、ジーザ村への空爆を認めつつ、標的としたのがジーザ村のモスクではなく、過激派が会合を開いていたモスク近くの建物だったと弁明した、という。

一方、アナトリア通信(3月17日付)は、米軍が空爆の標的としたのはタブリーグ・ワ・ダアワ協会を名乗るグループで、アル=カーイダではなかったと伝えた。

アナトリア通信によると、タブリーグ・ワ・ダアワ協会のメンバーは、ジーナ村のウマル・モスクで会合を開く旨、予め発表していたという。

AFP, March 17, 2017、Anadolu Ajansı, March 17, 2017、AP, March 17, 2017、ARA News, March 17, 2017、Champress, March 17, 2017、al-Hayat, March 18, 2017、Iraqi News, March 17, 2017、Kull-na Shuraka’, March 16, 2017、March 17, 2017、al-Mada Press, March 17, 2017、Naharnet, March 17, 2017、NNA, March 17, 2017、Reuters, March 17, 2017、SANA, March 17, 2017、UPI, March 17, 2017などをもとに作成。

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トルコのイシク国防相「米、ロシアとの外交的な問題解決が失敗しなければ、マンビジュ市には進攻しない(2017年3月16日)

トルコのフィクリ・イシク国防大臣は、ハベル・チャンネル(3月16日付)のインタビューに応じ、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ県のユーフラテス川西部のマンビジュ市に関して、米国およびロシアとの外交的な問題解決の必要があるとのみ方を示すとともに、外交的な取り組みが失敗しない限り、同市への軍事的な進攻は行わないと述べた。

イシク国防大臣はまた、クルディスタン労働者党(PKK)がイラク領内のスィンジャール地方方面に進攻するのを阻止するための複数の選択肢を検討していると述べ、そのなかに、イラク・クルディスタン自治政府の武装部隊であるペシュメルガとの合同事情作戦の実施という選択肢も含まれると明言した。

ARA News, March 16, 2017

AFP, March 16, 2017、AP, March 16, 2017、ARA News, March 16, 2017、Champress, March 16, 2017、al-Hayat, March 17, 2017、Iraqi News, March 16, 2017、Kull-na Shuraka’, March 16, 2017、al-Mada Press, March 16, 2017、Naharnet, March 16, 2017、NNA, March 16, 2017、Reuters, March 16, 2017、SANA, March 16, 2017、TRT Haber, March 16, 2017、UPI, March 16, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月15日、ラッカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊に対して17回の爆撃を実施(2017年3月16日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月15日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ラッカ市近郊(13回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

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また、シリア人権監視団によると、米軍主導の有志連合が15日深夜、ダイル・ザウル県のアシャーラ市に架かるアシャーラ橋を空爆し、その一部を破壊した。

AFP, March 16, 2017、AP, March 16, 2017、ARA News, March 16, 2017、Champress, March 16, 2017、al-Hayat, March 17, 2017、Iraqi News, March 16, 2017、Kull-na Shuraka’, March 16, 2017、al-Mada Press, March 16, 2017、Naharnet, March 16, 2017、NNA, March 16, 2017、Reuters, March 16, 2017、SANA, March 16, 2017、UPI, March 16, 2017などをもとに作成。

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反体制武装集団不在のままアスタナ3会議が閉幕:反体制派とテロ組織の峻別に向け、イランがロシア、トルコとともに停戦保証国に(2017年3月15日)

カザフスタンの首都アスタナで14日に開幕したシリア政府と反体制武装集団の代表団による和平協議(アスタナ3会議)は、反体制武装集団代表団欠席のまま閉幕した。

2日間にわたるシリア政府代表団、ロシア、トルコ、イラン各国の代表団による協議では、2016年12月末に発効した停戦の補償国であるロシアとトルコに加えて、イランが補償国として参加することが合意された。

ロシアの代表団を率いるアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使によると、今後はこの3カ国の各国が反体制武装集団とテロ組織を峻別するために地図を提示し、その調整にあたるという。

また、2日にわたる協議では、新憲法を起草するための委員会設置案が示された。

設置案では、委員会は、シリア政府代表10人、反体制派代表10人、そして双方が人選において合意する10人から構成されるという。

AFP, March 15, 2017、AP, March 15, 2017、ARA News, March 15, 2017、Champress, March 15, 2017、al-Hayat, March 16, 2017、Iraqi News, March 15, 2017、Kull-na Shuraka’, March 15, 2017、al-Mada Press, March 15, 2017、Naharnet, March 15, 2017、NNA, March 15, 2017、Reuters, March 15, 2017、SANA, March 15, 2017、UPI, March 15, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍と思われる戦闘機がイドリブ市を爆撃し女性、子供9人が死亡(2017年3月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がイドリブ市内のクスール地区を空爆し、子供4人、女性5人が死亡した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ティシュリーン地区にシリア軍が地対地ミサイル16発を撃ち込んだ。

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ダルアー県では、SANA(3月15日付)によると、シリア軍がダルアー市内、タフス市、ダーイル町東部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, March 15, 2017、AP, March 15, 2017、ARA News, March 15, 2017、Champress, March 15, 2017、al-Hayat, March 16, 2017、Iraqi News, March 15, 2017、Kull-na Shuraka’, March 15, 2017、al-Mada Press, March 15, 2017、Naharnet, March 15, 2017、NNA, March 15, 2017、Reuters, March 15, 2017、SANA, March 15, 2017、UPI, March 15, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月14日、ラッカ市近郊などに対して11回の爆撃を実施(2017年3月15日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月14日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ラッカ市近郊(8回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 15, 2017、AP, March 15, 2017、ARA News, March 15, 2017、Champress, March 15, 2017、al-Hayat, March 16, 2017、Iraqi News, March 15, 2017、Kull-na Shuraka’, March 15, 2017、al-Mada Press, March 15, 2017、Naharnet, March 15, 2017、NNA, March 15, 2017、Reuters, March 15, 2017、SANA, March 15, 2017、UPI, March 15, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動はトルコ軍とハワール・キリス作戦司令室の支配下にあるジャラーブルス市近郊にあるYPG主体のシリア民主軍拠点を攻撃(2017年3月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市郊外のムーサンバート村で、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の検問所で、車に仕掛けられた爆弾が爆発した。

またトルコ国境に面するユーフラテス河畔のジャラーブルス市郊外で、トルコ領内に越境しようとした男性1人をトルコ軍国境警備隊が射殺した。

一方、シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、アレッポ県ジャラーブルス市郊外で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を攻撃し、戦闘員多数を殺害し、武器を捕獲したと発表した。

ARA News, March 14, 2017

AFP, March 14, 2017、AP, March 14, 2017、ARA News, March 14, 2017、Champress, March 14, 2017、al-Hayat, March 15, 2017、Iraqi News, March 14, 2017、Kull-na Shuraka’, March 14, 2017、al-Mada Press, March 14, 2017、Naharnet, March 14, 2017、NNA, March 14, 2017、Reuters, March 14, 2017、SANA, March 14, 2017、UPI, March 14, 2017などをもとに作成。

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シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会はアイン・フィージャ町の水源をシリア軍が2016年末に意図的に爆撃し、断水をもたらしたと非難(2017年3月14日)

ジュネーブの国連人権理事会(OHCHR)で、シリア国内での人道状況に関する双方向対話とシリア国内での失踪・拘束に関するパネル・ディスカッションが行われた。

シリア国内での人道状況に関する双方向対話では、シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長が報告を行い、2016年12月のダマスカス郊外県アイン・フィージャ町の揚水施設をめぐるシリア軍と反体制武装集団の戦闘に関して、シリア軍が揚水施設を意図的攻撃し、そのことが約1ヶ月におよぶ首都ダマスカスの断水をもたらしたと指摘した。

報告では、シリア軍がアイン・フィージャ町への空爆を本格化させた2016年12月23日以前には、シリア政府の主張したような貯水槽などの汚染は報告されていなかったとしたうえで、「水源に武装集団メンバーがいたことで、(揚水施設が)軍事的に標的となったものの…、住民の生活に欠かせない多くのものが攻撃を受けており、(シリア軍の)攻撃は戦争犯罪の域に達している」とシリア政府を厳しく非難した。

また、シリア国内での失踪・拘束に関するパネル・ディスカッションでは、ザイド・ラアド・フサイン人権高等弁務官が、「シリアの国土全体が拷問部屋と化してしまってった」と非難、シリア政府に対して数万人の拘置者の釈放を呼びかけるとともに、「シリア国民が和解と和平に到達した際には、その処罰、真相究明、補償を行うべき」と述べた。

パネル・ディスカッションでは、シリア国内の刑務所に拘置されていたという元逮捕者が証言を行った。

AFP, March 14, 2017、AP, March 14, 2017、ARA News, March 14, 2017、Champress, March 14, 2017、al-Hayat, March 15, 2017、Iraqi News, March 14, 2017、Kull-na Shuraka’, March 14, 2017、al-Mada Press, March 14, 2017、Naharnet, March 14, 2017、NNA, March 14, 2017、Reuters, March 14, 2017、SANA, March 14, 2017、UPI, March 14, 2017などをもとに作成。

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