シリア軍はハマー県北部、ダマスカス郊外県ハーン・シャイフ・キャンプ一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団に対して攻勢を続ける(2016年11月4日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がタイバト・イマーム市、ブワイダ村、ラハーヤー村などで反体制武装集団(ファトフ軍)に対して激しい空爆を行った。

一方、SANA(11月4日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県北部のバッザーム丘北部一帯から反体制武装集団(ファトフ軍)を掃討し、同地を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、西グータ地方のブワイダ村一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにハーン・シャイフ・キャンプ一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団との戦闘を続けた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジュムーア丘、イブタア町を砲撃した。

一方、SANA(11月4日付)によると、シリア軍がジャッリーン村でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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クナイトラ県では、SANA(11月4日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハラファー村、ハドル村を砲撃し、1人が死亡、12人以上が負傷した。

これに対し、シリア軍は、タルジャナ村などでシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(11月4日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、ダイル・フール村でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

AFP, November 4, 2016、AP, November 4, 2016、ARA News, November 4, 2016、Champress, November 4, 2016、al-Hayat, November 5, 2016、Iraqi News, November 4, 2016、Kull-na Shuraka’, November 4, 2016、al-Mada Press, November 4, 2016、Naharnet, November 4, 2016、NNA, November 4, 2016、Reuters, November 4, 2016、SANA, November 4, 2016、UPI, November 4, 2016などをもとに作成。

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シリア・ロシア両軍による「猶予停戦」のなか、反体制派が人道回廊を砲撃し、ロシア軍兵士2人が負傷、アレッポ市東部からの戦闘員・住民の退去・避難は見られず(2016年11月4日)

アレッポ県では、シリア・ロシア両軍が午前9時から午後7時までの10時間、反体制武装集団のアレッポ市東部からの退去のための「猶予停戦」(人道停戦)を発効し、カースティールー通行所とハイイル・マシャーリカ通行所の2カ所が開放された。

『ハヤート』(11月5日付)によると、この「猶予停戦」により、シリア軍が包囲する反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)支配下のアレッポ市東部では、戦闘が終息、民間人、戦闘員の死傷者はなかった。

しかし、ロシア国防省は声明を出し、アレッポ市東部と外界を結ぶ人道回廊の一つ同市北部のカースティールー回廊に配置されていたロシア軍(ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍所属)2人が、反体制武装集団の砲撃を受けて負傷したと発表した。

また、シリア・アラブ・テレビ(11月5日付)によると、イフバーリーヤ・チャンネルの特派員1人も負傷した。

SANA, November 4, 2016
SANA, November 4, 2016

SANA(11月4日付)は、アレッポ市東部でシリア・ロシア両軍が「猶予停戦」(3日午前9時~午後7時)を発効したのに対し、同地を占拠する反体制武装集団(ファトフ軍)は、住民が市外に退去するのを阻止し、「人間の盾」とし利用し続けたと伝えた。

シリア人権監視団によると、「猶予停戦」期間中、アレッポ市東部からの民間人の避難、戦闘員の退去はなかったという。

なお、国連OCHAのヤンス・ラーク(Jens Laerke)報道官は、この「猶予停戦」中、「安全面の保障」がなかったために、アレッポ市東部への人道支援物資の搬入作業は実施されなかったと発表した。

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一方、SANA(11月4日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市西部のラームーサ地区を砲撃し、2人が死亡、11人が負傷した。

また、クッルナー・シュラカー(11月4日付)によると、ロシア軍と思われる戦闘機がカフル・ナーヤー村を空爆し、13人が死亡、数十人が負傷したという。

他方、シャーム自由人イスラーム運動はアレッポ市とサラミーヤ市(ハマー県)、ハマー市を結ぶシリア軍の唯一の兵站路アレッポ市・イスリヤー村街道を遮断したと発表した。

AFP, November 4, 2016、AP, November 4, 2016、ARA News, November 4, 2016、Champress, November 4, 2016、al-Hayat, November 5, 2016、Iraqi News, November 4, 2016、Kull-na Shuraka’, November 4, 2016、al-Mada Press, November 4, 2016、Naharnet, November 4, 2016、NNA, November 4, 2016、Reuters, November 4, 2016、SANA, November 4, 2016、UPI, November 4, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は11月3日にシリア領内で5回の爆撃を実施(2016年11月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月3日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, November 4, 2016、AP, November 4, 2016、ARA News, November 4, 2016、Champress, November 4, 2016、al-Hayat, November 5, 2016、Iraqi News, November 4, 2016、Kull-na Shuraka’, November 4, 2016、al-Mada Press, November 4, 2016、Naharnet, November 4, 2016、NNA, November 4, 2016、Reuters, November 4, 2016、SANA, November 4, 2016、UPI, November 4, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はセルビア日刊紙『ポリティカ』のインタビューに応じる:「欧米諸国のテロ支援はシリア、ロシア、イランに対する消耗戦だ」(2016年11月3日)

セルビア日刊紙『ポリティカ』(11月3日付)は、シリアの首都ダマスカスでアサド大統領との単独インタビューを行い、その全文をSANA(11月3日付)がアラビア語などで配信した。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, November 3, 2016
SANA, November 3, 2016

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「西側、主に米国は…民間人ではなく、テロリストの形勢が不利になるときにだけ停戦を求めてくる。西側はテロリストを支援するために停戦を利用と試みている…。それがうまくいかないと、西側はテロリストにそれを破綻させ、攻撃を再開するよう求める。誰が責められるべきか? それは米国とその同盟者だ…。彼らにとってテロリストを支援することは、シリア、イラン、ロシアに対する「消耗戦」なのだ…。(テロリストを支援しているのは)サウジアラビア、カタール、トルコだ」。

「シリアからトルコへ、有志連合の衛星や無人航空機の監視下で、何も行われず(石油がトルコに密輸され、トルコからテロリストへの支援が続けられてきた)…。ロシアが介入して、ダーイシュ(イスラーム国)の車列や拠点を攻撃して初めて…、ダーイシュは縮小し始めた。つまり、西側は、トルコ、サウジアラビア、カタールに(テロ支援の)青信号を出したのだ。事実、これらの国は…西側の操り人形で…、シリアで活動するテロリストはそのプロキシ(代理)だ」。

「(ダイル・ザウル市郊外でダーイシュと戦うシリア軍部隊に対する有志連合の「誤爆」は)米軍が練り上げた攻撃だ。なぜなら、シリア、ロシア、イランの協力によってダーイシュは縮小し、アル=カーイダと関わりがあるヌスラ(シャーム・ファトフ戦線)はシリアの多くの地域で敗退していたからだ。だから、米国はシリア軍の地位を弱めようとして、ダイル・ザウル市の部隊を攻撃したのだ。1時間も続いた爆撃は偶発的な事故によるものなどではない…。またダーイシュは空爆から1時間も経たずして攻撃してきた」。

「(アレッポ市郊外のシリア赤新月社の車列に対する攻撃の責任は)テロリストにある。なぜなら、そうすることに利害があったからだ。我々はアレッポでの停戦を発表したとき、彼らはそれを拒否し…、アレッポ東部に車列が入ることを拒否した…。だから、彼らは車列を攻撃することに利害があったのだ」。

「(化学兵器使用疑惑に関して)西側はこの手のヘッドラインを利用して、自分たちの国の世論の感情を高めようとしている。彼らが干渉したいと考えれば、世論が支持している場所がいい…。数日前に反体制派が化学兵器を使用した…。また化学兵器とは関係なく、テロリストは過去3日間にアレッポで無垢の市民80人以上を殺害した…。しかし西側の主要なメディアがこのことを書いているものはない」。

「何よりもまず、トルコ、サウジアラビア、カタール、そして米国をはじめとする西側諸国がテロリストへの支援を止めれば、シリアの危機は終わるだろう」。

「キリスト教徒、イスラーム教徒、そしてその他の宗派、エスニシティからなる社会のカラーがなければ、シリアは存在しない。すべてのシリア人は自分たちの宗教儀礼、伝統、信仰を自由に実践できると感じているはずだ…。そうでなければ、シリアは安定した国家として存続できない。これを「寛容」とは呼ばない。なぜなら「寛容」とは、自分の意思に反する何かを受け入れることを意味する。しかし、イスラーム教徒もキリスト教徒もシリアでは何世紀も共生しており、日常生活のレベルで統合されている。彼らはゲットーで暮らしているのではない…。シリアはこの戦争よりも同質的になっている」。

「世界中で米大統領選挙についてどちらが良いか、つまりクリントンとトランプのどちらが良いかが議論されているように思う。しかし、シリアでは、どちらが「より良い」のではなく、どちらが「より悪いのか」が議論されている。私が思うに、どちらも我々にとっては良くない…。我々の経験に基づくと、米国の首脳は自分たちの言葉を守ることなどない。彼らは正直ではない。彼らが何を言おうと信じられない」。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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レバノン:アウン大統領はサアド・ハリーリー議員を首相に任命、ヒズブッラー、バアス党、SSNPはハリーリー議員を首相に指名せず(2016年11月3日)

レバノン大統領府のアントワーン・シュカイル報道官は、レバノン国民議会議員との諮問の結果を受け、ミシェル・アウン大統領がムスタクバル潮流のサアド・ハリーリー議員(元首相)を首相に任命し、組閣を命じたと発表した。

ナハールネット(11月3日付)などによると、議長を務めるアマル運動のナビール・ビッリー書記長を除く国民議会議員127人のうち、ヒズブッラー主導の抵抗への忠誠ブロック、シリア民族社会党、バアス党(レバノン地域指導部)の15人を除く127人がハリーリー議員を首相に指名したという。

Naharnet, November 3, 2016
Naharnet, November 3, 2016

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アウン大統領による首班指名を受け、ハリーリー議員はこれを受諾、「我々の憲法そして我々の民主的価値に人事、私を指名しなかった、すべての議会会派に対しても門戸を開く」と述べ、国民和解内閣樹立への意欲を示した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュがタドムル市近郊(ヒムス県)で人道支援物資を輸送していたロシア軍ヘリコプターを撃墜(2016年11月3日)

ヒムス県では、ロシア国防省の発表によると、タドムル市北部約40キロの地点に位置する村に人道支援物資を輸送していたロシア空軍のヘリコプターが「テロリスト」からの砲撃を受け墜落した。

乗っていた乗員らは無事だという。image003

これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信はロシア軍ヘリコプターを撃墜したと発表した。

また、SANA(11月3日付)によると、シリア軍がジュブ・ジャッラーフ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、マフル油田一帯、タドムル市東部一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月3日付)によると、シリア軍のダイル・ザウル航空基地守備隊が同地東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は、ラッカ解放作戦へのトルコ軍の傘下を拒否(2016年11月3日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・サッルー報道官は報道声明を出し、そのなかで、「我々は、ダーイシュ(イスラーム国)が占領するラッカ市で、シリア民主軍の指揮下の戦闘を目の当たりにすることになろう。しかし、その時期については明言しない」と発表した。

サッルー報道官はまた声明で、「シリア民主軍こそが、ラッカ解放作戦に参加する唯一の部隊であり、米国が主導する有志連合に対して、この作戦におけるトルコの役割を拒否すると通告済みである」と付言した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受けた反体制武装集団がアレッポ県北部でダーイシュから7ヵ村を奪還(2016年11月3日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(11月3日付)によると、トルコ軍の全面支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)が、県北部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、アフタリーン市南部のバールーザ村、サルサーナ村、アブラ村、ワーシュ村、グーズ村、トゥワイス村、カッサール村の7ヵ村を制圧した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団との交戦の末、ハマー県バッサーム丘、ダマスカス郊外県ハーン・シャイフ・キャンプ内の地区を制圧(2016年11月3日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部でファトフ戦線と交戦の末、バッザーム丘一帯を制圧した。

また戦闘機(所属明示せず)は、スーラーン市、カフルズィーター市、タイバト・イマーム市、ムーリク市、ラターミナ町などへの空爆を実施した。

一方、SANA(11月3日付)によると、シリア軍がタイバト・イマーム市、ブワイダ村、ミンタール丘、ワーディー・バシャーイル、ティバーラト・ディーバ村、フワイル丘、マサースィナ村、ズラーキーヤート村、ハスラーヤー村で反体制武装集団(ファトフ軍)の拠点を空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市東部地区でファトフ軍の裁判官(カーディー)の車に仕掛けられた爆弾が爆発し、この裁判官が負傷した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(11月3日付)によると、シリア軍がタファス市を激しく砲撃し、女性1人と女児1人の合わせて3人が死亡、10人が負傷した。

一方、SANA(11月3日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がイズラア市を砲撃した。

これに対し、シリア軍は、ダルアー市ミスリー交差点東部、アッバースィーヤ地区、バハール地区、ヤードゥーダ村北部の穀物サイロ一帯でシャーム・ファトフ戦線と交戦した。

このほか、ARA News(11月3日付)によると、シャーム・ファトフ戦線と共闘する自由シリア軍南部戦線に所属するスンナ青年師団の戦闘員3人が武器を持って離反し、シリア軍に合流した

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月3日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯でシャーム・ファトフ戦線の拠点を攻撃し、同地北部の農場地帯、タキー・モスク一帯を制圧した。

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ダマスカス県では、SANA(11月3日付)によると、反体制武装集団がジャウバル区に掘削した全長150メートルの地下トンネルを、シリア軍が発見、これを破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月3日付)によると、シリア軍がラスタン市、ダイル・フール村北部、アブー・タバービール村でシャーム・ファトフ戦線の拠点を空爆した。

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SANA(11月3日付)は、シリア・ヨルダン運送会社の貨物トレーラーが支援プロジェクトを始動し、タルトゥース港に荷揚げされた食糧などの各地への配送を開始した、と伝えた。

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アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線が主導する反体制派がアレッポ市を砲撃し、12人が死亡、200人以上が負傷(2016年11月3日)

アレッポ県では、SANA(11月3日付)によると、反体制武装集団(ファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)がアレッポ市のハラブ・ジャディーダ地区、ムーカーンブー地区、マシャーリカ地区、アレッポ大学文学部一帯(フルカーン地区)を砲撃し、女児1人を含む12人が死亡、200人以上が負傷した。

また反体制武装集団(ファトフ軍)は、アレッポ市南部のマンヤーン村を砲撃し、8人が負傷、病院に搬送された。

これに対し、シリア軍は、アレッポ市ラーシディーン地区、同市南西部および西部のハーン・トゥーマーン村などで反体制武装集団(ファトフ軍)の拠点を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シャーム・ファトフ戦線が、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区、ダーヒヤト・アサド地区一帯で爆弾を仕掛けた車で2回にわたり自爆攻撃を行い、同地におけるシリア軍の第一防衛戦を突破した。

アレッポ・ファトフ軍作戦司令室に所属する「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動もシャーム・ファトフ戦線とともにハラブ・ジャディーダ地区の第一防衛戦を突破、シリア軍と交戦したという。

ファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は、アレッポ市南西部の第1070集合住宅建設地区、マンヤーン村一帯などでもシリア軍と交戦したという。

またシャーム・ファトフ戦線によると、アレッポ市南西部郊外の第3000集合住宅で、特攻自爆戦闘員(インギマースィー)が自爆攻撃を行い、シリア軍と交戦した。

さらに、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ作戦司令室)の支配下にとどまるアレッポ市東部では、ヌールッディーン・ザンキー運動、「命じられるまま正しく進め」連合が、シリア軍とサラーフッディーン地区、アンサーリー地区などで交戦し、1人が死亡、25人が負傷した。

このほか、アレッポ市南部郊外では、戦闘機(所属明示せず)がミーズナーズ村を空爆し、子供7人と女性1人を含む10人が死亡した。

このほか、クッルナー・シュラカー(11月3日付)によると、ヌールッディーン・ザンキー運動が声明を出し、アレッポ市北部一帯で活動するシャームの剣旅団を吸収合併したと発表した。

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AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は11月2日、シャーム・ファトフ戦線の拠点都市イドリブ市近郊などに対して8回の爆撃を実施、またアル=カーイダ幹部の殺害を確認したと発表(2016年11月3日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月2日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、イドリブ市近郊(2回)、マーリア市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

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また米国防総省は2日、イドリブ市に対する有志連合の空爆でアル=カーイダの幹部の一人ハイダル・カイラカーン氏を殺害したことを確認したと発表した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュのバグダーディー指導者が音声声明でサウジアラビア、トルコ、ムスリム同胞団を批判(2016年11月2日)

ダーイシュ(イスラーム国)の指導者アブー・ムハンマド・バグダーディー氏によると思われる音声声明が、フルカーン広報制作機構を通じて発表された。

「これがアッラーとその使徒が約束したこと」と題された音声声明のなかで、バグダーディー氏は、イラク軍、ペシュメルガ主導のモスル奪還作戦に関して「背教の民族」からの攻撃と位置づける一方、ロシアとシリア政府がヌサイリー派の国を作ろうとしていると非難した。

またトルコが全面支援する反体制武装集団、アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線などからなる「反体制派」については、「背教者」と断罪した。

バグダーディー氏はさらにサウジアラビアに関して、「イラクとシャームのイスラーム教徒に対する戦争」に荷担し、「悪」を蔓延させようとしていると師団し、ダーイシュのサウジアラビア人メンバーに対して、サウジ首脳を標的とした攻撃を行うよう呼びかけた。

一方、トルコに関して、バグダーディー氏は、シリアとイラクに介入していると非難、戦闘をトルコにも拡大するよう主唱した。

このほか、バグダーディー氏は、ムスリム同胞団について「カリフ制に戦いを挑む十字軍の毒剣の先」などと非難した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍ヘリコプターがシリア領内に着陸し、反体制武装集団に武器弾薬を提供(2016年11月2日)

イドリブ県では、ARA News(11月2日付)によると、トルコ軍のヘリコプター複数機が国境沿いに位置するアティマ村近郊の着陸し、同地を拠点とする反体制武装集団に武器弾薬を提供した。

ARA News, November 2, 2016
ARA News, November 2, 2016

 

AFP, November 2, 2016、AP, November 2, 2016、ARA News, November 2, 2016、Champress, November 2, 2016、al-Hayat, November 3, 2016、Iraqi News, November 2, 2016、Kull-na Shuraka’, November 2, 2016、al-Mada Press, November 2, 2016、Naharnet, November 2, 2016、NNA, November 2, 2016、Reuters, November 2, 2016、SANA, November 2, 2016、UPI, November 2, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュはアレッポ県北部で反転攻勢をかけ、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団から17の村・農村を奪還(2016年11月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、トルコの全面支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)に対して反転攻勢を行い、サルワー村、グーズ村、サルサーナ村、マスウーディーヤ村、バルアーン村、バールーザ村など17の村・農場を奪還した。

また、クッルナー・シュラカー(11月2日付)によると、ダーイシュは一時アフタリーン市を制圧したが、まもなくハワール・キリス作戦司令室がこれを再び奪還したという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市郊外のセラミック工場一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, November 2, 2016、AP, November 2, 2016、ARA News, November 2, 2016、Champress, November 2, 2016、al-Hayat, November 3, 2016、Iraqi News, November 2, 2016、Kull-na Shuraka’, November 2, 2016、al-Mada Press, November 2, 2016、Naharnet, November 2, 2016、NNA, November 2, 2016、Reuters, November 2, 2016、SANA, November 2, 2016、UPI, November 2, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県ハーン・シャイフ・キャンプのヒルバト・アッバースィーヤ地区を制圧(2016年11月2日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯でシリア軍、国防隊が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦、シリア軍が同地一帯を地対地ミサイルと思われる砲弾などで砲撃した。

またイスラーム軍の本拠地ドゥーマー市も戦闘機(所属明示せず)が空爆を実施した。

このほか、ダマスカス県ジャウバル区一帯でもシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(11月2日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプに対して特殊作戦を実施、シャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団と交戦の末、同地のヒルバト・アッバースィーヤ地区を完全制圧した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、ファトフ軍の支配下にあるサラーキブ市を空爆し、複数の死傷者が出た。

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ハマー県では、SANA(11月2日付)によると、シリア軍がスーラーン市北部でファトフ軍と交戦、マスィーン丘を制圧した。

一方、SANA(11月2日付)によると、ファトフ軍がムハルダ市を砲撃した。

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ラタキア県では、SANA(11月2日付)によると、シリア軍がシール・ニムル村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(11月2日付)によると、シリア軍がダルアー市南部一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月2日付)によると、シリア赤新月社と赤十字国際委員会の支援チームがインヒル市に人道支援物資(貨物トレーラー32輌分、130トン)を搬入した。

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シャーム・ファトフ戦線は声明を出し、「シャリーアの兵」を名のる武装集団を吸収合併したと発表した。

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シリア・ロシア両軍はアレッポ市西部郊外などを爆撃、またアレッポ市南西部一帯でファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室と交戦(2016年11月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、ファトフ軍の支配下にあるカフルナーハー村、アウラム・クブラー町などアレッポ市西部郊外一帯を空爆、またヘリコプター(所属明示せず)がアレッポ市西部のダーヒヤト・アサド地区一帯を「樽爆弾」で空爆した。

またシリア軍がフライターン市一帯、アレッポ市ハムダーニーヤ地区、ザフラー協会地区を砲撃した。

またマンヤーン村一帯、アレッポ市第1070集合住宅地区、ラーシディーン地区、ダーヒヤト・アサド地区では、シリア軍、親政権武装勢力(ヒズブッラーなど)がファトフ軍との戦闘を続けた。

一方、クッルナー・シュラカー(11月2日付)によると、ロシア軍の教練を受けた砂漠の鷹旅団の増援部隊がアレッポ市に派遣された。

同部隊は共和国護衛隊元副司令官でアレッポ軍事治安委員会議長を務めるザイド・サーリフ氏の指揮下にあり、近くアレッポ市での大規模な戦闘に投入される模様だという。

他方、SANA(11月2日付)によると、反体制武装集団(ファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)がアレッポ市ハムダーニーヤ地区、ザフラー協会地区を砲撃し、8人が負傷した。

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ロシア軍参謀長は声明で11月4日の午前9時から午後7時までの10時間の「人道停戦」を実施すると発表、アレッポ市からの武装集団の退去を求める(2016年11月2日)

ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長は声明を出し、11月4日の午前9時から午後7時までの10時間の「人道停戦」を実施し、アレッポ市東部に籠城する反体制武装集団に対して、武器を携帯したまま同地を退去することを認めると発表した。

声明によると、この退去のため、シリア軍は、トルコ国境地帯およびイドリブ県に続く回廊一帯から撤退することを誓約しているという。

ゲラシモフ参謀総長はそのうえで「ロシアはもはや、穏健な反体制派とテロリストを峻別すると誓約していた米国には期待していない」と述べ、「我々はそれゆえ、すべての武装集団の司令官らに直接対峙し、彼らに戦闘を停止し、武器を持ってアレッポから退去するよう呼びかけている」と強調した。

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ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は記者会見で、ロシア・シリア両軍による合同軍事作戦の成果として、シリア領内の1万2,000平方キロの地域をテロリストから解放、約900の市町村がシリア政府との和解に応じていると発表、両軍が引き続きシリア国内での任務を効果的に遂行すると強調した。

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シリア軍武装部隊総司令部は声明で11月4日の午前9時から午後7時までの10時間の「人道猶予」を与えると発表、アレッポ市からの武装集団の退去を求める(2016年11月2日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、11月4日午前9時から同日午後7時までの10時間、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)の支配下にあるアレッポ市東部に対して「人道猶予」を設け、この猶予期間内に同地の境界に設置されているすべての人道回廊(通行所)を解放すると発表、同地内にで籠城を続ける武装集団に対して退去を呼びかけた。

SANA(11月2日付)が伝えた。

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米主導の有志連合は11月1日にシリア領内での爆撃を実施せず(2016年11月2日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月1日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して8回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は0回だった。

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ダーイシュがアレッポ県北部で、YPG主体のシリア民主軍とトルコ軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室双方に反転攻勢をかけ、一部地域を奪還(2016年11月1日)

アレッポ県では、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信が、ダーイシュが西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘の末、アレッポ市北部郊外の歩兵士官学校に近い射撃訓練場および丘陵地帯3カ所を奪還したと伝えた。

同地に関しては、シリア軍が制圧したとの情報とシリア民主軍が制圧したとの情報が錯綜していた。

また、ARA News(11月1日付)によると、ダーイシュは、トルコ軍の全面支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)と交戦の末、アフタリーン市近郊の6カ村(フーミド村、スラサーナ村、タンヌーザ村、サルワー村、カッサーラ村、バールーザ村を奪還した。

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アレッポ県では、ARA News(11月1日付)によると、トルコ軍の全面支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍支配下のハスィーヤ村、ハルバル村、シャイフ・イーサー村、マルアナーズ村などに攻撃を激化、トルコ軍も同地一帯を砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(11月1日付)によると、ロシア軍がダイル・ザウル市各所を空爆する一方、ダーイシュ(イスラーム国)も同市のシリア政府支配地域を砲撃し、民間人3人が死亡した。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュは英米が支援する「新シリア軍」戦闘員3人を処刑(2016年11月1日)

ダーイシュ(イスラーム国)のユーフラテス州広報局は、ダイル・ザウル県ブーカマール市と思われる場所で、米英両軍が直接支援する「新シリア軍」の戦闘員3人を処刑、その映像をインターネットを通じて公開した。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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ロシアのショイグ国防相「有志連合がロシアの作戦を妨害したことで、政治的解決は延期されてしまった」(2016年11月1日)

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、ロシア軍幹部との会談で、米主導の有志連合がシリアにおけるロシアの作戦を「妨害」していると非難、「その結果、政治的解決(に向けたプロセス)を開始し、シリア人が平穏な生活を取り戻す可能性は無期限に延期されてしまった」と述べた。

『ハヤート』(11月2日付)などが伝えた。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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米国防省は米・ロシア両国戦闘機がシリア領空で異常接近していたと発表(2016年11月1日)

米国防総省は、10月17日夜、シリア領空で、ロシア空軍の哨戒機を護衛していた戦闘機1機が米軍戦闘機1機に800メートル弱の距離まで以上接近していたことを明らかにした。

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『ニューヨーク・タイムズ』(11月1日付)は、ダマスカスでのワークショップ取材のためにシリアを訪問していた米国および英国の複数の記者がアサド大統領と面談、大統領が「テロとの戦い」に勝利するまで政治的変革は行わないと述べたとしたうえで、憲法が定める任期(2期14年)が終了する2021年まで、アサド大統領が職にとどまるだろうと伝えた。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、The New York Times, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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ロシア・トルコ両国参謀長がモスクワで会談、シリア情勢への対応を協議(2016年11月1日)

AFP(11月1日付)によると、ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長とトルコ軍のフルスィ・アカル参謀総長がロシアの首都モスクワで会談し、シリア情勢への対応について協議した。

ロシア国防省が発表した声明によると、両参謀長は「アレッポ市の事態正常化などシリア紛争解決にかかる問題」について意見を交わしたという。

SANA(11月1日付)によると、会談で、ゲラシモフ参謀総長は、シャーム・ファトフ戦線をいわゆる「穏健な反体制派」から峻別することが最優先だと伝えたという。

SANA, November 1, 2016
SANA, November 1, 2016

 

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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シリア人権監視団:反体制派によるアレッポ市西部への砲撃で子供18人を含む53人が死亡(2016年11月1日)

シリア人権監視団は、アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線が主導するファトフ軍とアレッポ・ファトフ軍作戦司令室からなる反体制派が、アレッポ市東部解囲に向けた軍事作戦(「アレッポ大血戦」)を開始し、シリア政府支配下のアレッポ市西部一帯への砲撃を激化させた10月28日から31日までの犠牲者数が、53人にのぼっていると発表した。

うち子供は18人、女性は6人で、犠牲者はいずれも反体制派によるアレッポ市西部(旧メリディアン・ホテル一帯、ハムダーニーヤ地区、ザフラー協会地区、サラーフッディーン地区など砲撃の犠牲者だという。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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UNHCR報道官は反体制派も戦争犯罪を犯していると批判(2016年11月1日)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のラヴィナ・シャムダサニ(Ravina Shamdasani)報道官は、アレッポ市での戦闘に関して、シリア政府と反体制派の双方が戦争犯罪を犯している可能性があると指摘した。

シャムダサニ報道官は「アレッポのすべての当事者が戦闘を行い、多数の民間人犠牲者を出し、市内で依然として暮らしている人々に恐怖を与えている」と述べたうえで、シリア政府が支配するアレッポ市西部への反体制派の砲撃を「決して受け入れられず、戦争犯罪となるだろう」と批判した。

『ハヤート』(11月2日付)などが伝えた。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線が主導する反体制派は国連事務所が入るアレッポ市内のシャフバー・シャーム・ホテルを砲撃(2016年11月1日)

アレッポ県では、SANA(11月1日付)によると、アレッポ市東部ブスターン・カスル地区に展開する反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室所属組織)が、国連が事務所を置くシャフバー・シャーム・ホテルを砲撃し、ホテルの15階、16階、17階部分、近くの居住ビルが被害を受けた。死傷者はなかった。

RT(11月1日付)によると、シャフバー・ホテルは反体制武装集団の戦車砲から発射された砲弾を被弾したという。

『ハヤート』(11月2日付)によると、シャフバー・ホテルには国連職員7人が勤務している。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が包囲を続けるアレッポ市東部の解囲をめざすシャーム・ファトフ戦線主導のファトフ軍とアレッポ・ファトフ軍作戦司令室が、アレッポ市南西部のダーヒヤト・アサド地区、マンヤーン村一帯、第1070集合住宅計画地区一帯で、シリア軍および親政権武装勢力と戦闘を続けた。

また、SANA(11月1日付)によると、反体制武装集団(ファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)は、アレッポ市ハムダーニーヤ地区を砲撃し、4人が負傷した。

このほか、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は声明を出し、アサド政権がアレッポ市西部の住民を「人間の盾」として利用していると批判した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、イドリブ県との県境に位置するカルクール村一帯で、シャーム自由人イスラーム運動と正体不明の武装集団が交戦した。

また県南部に人道支援物資を搬送した車列がハマー市に帰任途中に、カフル・カドフ村近郊で正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(11月1日付)によると、ロシア軍がカフルタハーリーム町を空爆、町内の病院、学校、医学部などが被弾した。

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ラタキア県では、ARA News(11月1日付)によると、反体制武装集団が県北部のトゥッファーヒーヤ山一帯でシリア軍と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(11月1日付)によると、シリア軍がダルアー市避難民キャンプ一帯、ビラール・ハバシー・モスク一帯でシャーム・ファトフ戦線と交戦した。

これに対して、シャーム・ファトフ戦線は、イズラア市を砲撃し、1人が負傷した。

一方、ARA News(11月1日付)によると、シリア赤新月社と赤十字国際委員会の支援チームがダルアー市内に食糧物資(貨物トレーラー32輌分)を搬入した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月1日付)によると、反体制武装集団(イスラーム軍)がハラスター市地下に掘削した全長160メートル、深さ14メートルの地下トンネルをシリア軍が発見、これを破壊した。

AFP, November 1, 2016、AP, November 1, 2016、ARA News, November 1, 2016、Champress, November 1, 2016、al-Hayat, November 2, 2016、Iraqi News, November 1, 2016、Kull-na Shuraka’, November 1, 2016、al-Mada Press, November 1, 2016、Naharnet, November 1, 2016、NNA, November 1, 2016、Reuters, November 1, 2016、RT, November 1, 2016、SANA, November 1, 2016、UPI, November 1, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は10月31日にシリア領内で2回の爆撃を実施(2016年11月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、10月31日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して13回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は2回で、ダイル・ザウル市近郊に対して攻撃が行われた。

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レバノン:ヒズブッラーと同盟関係にある自由国民潮流のアウン元国軍司令官がハリーリー元首相率いる親サウジのムスタクバル潮流の支持をとりつけ第13代大統領に選出(2016年10月31日)

レバノンの国民議会(ナビーフ・ビッリー議長)は、大統領選出のための臨時会(46度目)を開催し、自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元国軍司令官、81歳)を第13代大統領に選出した。

レバノンでは、ミシェル・スライマーン大統領の任期が終了した2014年5月以降、大統領不在の状態が29ヶ月にわたり続いていたが、これにより「憲政上の真空」が解消、レバノン内政の争点は組閣、そして国民議会選挙へと移った。

Naharnet, October 31, 2016
Naharnet, October 31, 2016

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投票は4回実施された。

1度目の投票では、ビッリー議長を除く127人の議員(定数128人)のうち、賛成が84人、反対が36人、無効票6となり、憲法が定める第1回投票の定足数85人(3分の2プラス1)に及ばず、否決された。

2、3度目の投票では、定数以上の投票用紙数が投票されたため、無効となった。

最終的に4度目の投票で、83人が賛成、反対が36人、無効票7となり、憲法が定める第2回投票の定足数である過半数を満たし、可決された。

無効票は、レバノン・カターイブ党の議員5人が投じ、用紙には「レバノンに奉仕する杉の木革命」と記されていたという。

賛成票は、ムスタクバル潮流、ヒズブッラー、アマル運動らが投じた。

Naharnet, October 31, 2016
Naharnet, October 31, 2016

またそのほか、無効票には、レバノン軍団のストリーダー・ジャアジャア議員の氏名、「ドゥ・ゾルバ・グリーク」、「合法的議会か違法な議会か?」と書かれていたという。

臨時会には、各国大使らが膨張、そのなかにはシリアのアリー・アブドゥルカリーム大使もいた。

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投票後、アウン新大統領は国民議会で就任宣誓と就任演説を行った。

演説のなかで、アウン大統領は「タイフ合意の完全履行」を誓約する一方、「国民的なコンセンサスに基づき必要に応じてこの合意を改善する」と強調した。

また、シリア紛争に関しては「いかなる火花がレバノンに及ぶことも阻止する」と述べ、「割れアレは、アラブ連盟憲章第8章を尊重する必要があり、レバノンの国益と国際法尊重の精神に基づき、独立外交政策を敷く」と宣言した。

イスラエルとの関係については、占領下にある「レバノンの領土解放に向けた抵抗や取り組みを惜しまない」と述べた。

「テロとの戦い」については、「先制抑止」の戦略をとるとし、またシリア難民問題については「早急な帰国を通じて難民危機に対処しなければならない」と述べた。

Naharnet, October 31, 2016
Naharnet, October 31, 2016

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アサド大統領は、レバノンの国民議会での投票で大統領に選出されたミシェル・アウン議員(自由国民潮流代表、元国軍司令官)と電話会談を行い、祝意を伝えた。

SANA(10月31日付)が伝えた。

AFP, October 31, 2016、AP, October 31, 2016、ARA News, October 31, 2016、Champress, October 31, 2016、al-Hayat, November 1, 2016、Iraqi News, October 31, 2016、Kull-na Shuraka’, October 31, 2016、al-Mada Press, October 31, 2016、Naharnet, October 31, 2016、NNA, October 31, 2016、Reuters, October 31, 2016、SANA, October 31, 2016、UPI, October 31, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はダーイシュの中心拠点ラッカ市奪還に向けてYPG主体のシリア民主軍に武器を増援(2016年10月31日)

ジャズィーラ・チャンネル(10月31日付)は、米主導の有志連合が、ハサカ県ルマイラーン町郊外で使用している農業用飛行場に武器弾薬などを搬入し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に供与したと伝えた。

供与された武器弾薬は、ダーイシュ(イスラーム国)の中心拠点であるラッカ市奪還に向けた増援だという。

AFP, October 31, 2016、Aljazeera.net, October 31, 2016、AP, October 31, 2016、ARA News, October 31, 2016、Champress, October 31, 2016、al-Hayat, November 1, 2016、Iraqi News, October 31, 2016、Kull-na Shuraka’, October 31, 2016、al-Mada Press, October 31, 2016、Naharnet, October 31, 2016、NNA, October 31, 2016、Reuters, October 31, 2016、SANA, October 31, 2016、UPI, October 31, 2016などをもとに作成。

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