ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから140人、ヨルダンから42人の難民が帰国、避難民18人が帰宅(2018年10月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月20日付)を公開し、10月19日に難民182人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは140人(うち女性41人、子供70人)、ヨルダンから帰国したのは42人(うち女性12人、子供21人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は19,735人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者19,225人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者510人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 249,015人(うち女性74,706人、子供126,968人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,529人(うち女性1,991,859人、子供3,319,765人)。

一方、国内避難民18人(うち女性4人、子供8人)が10月19日に新たに帰宅した。

帰宅先は東グータ地方で、イドリブ県アブー・ズフール町からの避難民の帰宅はなかった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は158,881人(うち女性48,058人、子供80,335人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,241,173人(うち女性373,056人、子供632,718人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県1件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、国防省での会合で、ロシア軍がシリア領内で爆撃を開始した2015年9月30日以降の同軍の活動の成果について報告した。

ショイグ国防大臣の報告によると、ロシア軍は、12万2000におよぶテロ組織の施設を爆撃で破壊、8万7500人以上の戦闘員を殲滅、居住地1,411ヵ所、国土の95%以上を解放したという。

AFP, October 20, 2018、ANHA, October 20, 2018、AP, October 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2018、al-Hayat, October 21, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 20, 2018、Reuters, October 20, 2018、SANA, October 20, 2018、UPI, October 20, 2018などをもとに作成。

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