YPG主体のシリア民主軍は、米・トルコによる安全地帯設置に向けた準備が加速するなか、トルコ国境で進めていた塹壕、土塁の建設を中止(2019年8月22日)

シリア人権監視団が信頼できる複数の消息筋の情報として発表したところによると、人民防衛部隊(YPG)主体のシリア民主軍が、トルコ国境に面するハサカ県ラアス・アイン市一帯での塹壕、土塁の建設作業を中止した。

建設作業は19日に停止され、トルコと米国の合意に基づいて、ユーフラテス川東岸からティグリス川西岸にいたる全長約400キロの国境地帯に幅約20キロ、30キロとも言われる「安全地帯」が設置されるのに備えた動きだという。

同監視団によると、この動きと並行して、米主導の有志連合の部隊が、ハサカ県タッル・アルカム村から、マブルーカ村、ラッカ県スルーク町を経由し、タッル・アブヤド市にいたる対トルコ国境地帯でパトロールを行った。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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