YPG主体のシリア民主軍司令官「トルコ軍の攻撃に対抗するため、シリアの政権と協力することも選択肢の一つだ」(2019年10月8日)

米NBCニュース(10月8日付)は、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ県ハサカ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー(マズルーム・コバネ)総司令官に対するインタビューを行った。

アブディー総司令官は、シリア北東部から米軍が撤退したのを受けて、トルコ軍が同地への侵攻の準備を進めていることに関して、インタビューのなかで、「ダーイシュ(イスラーム国)の捕虜数千人を監視する任務についているシリア民主軍の戦闘員は、予想されるトルコ軍の攻撃の前に国境地帯に駆けつける」と述べた。

アブディー総司令官はまた「シリアで処罰されているダーイシュの捕虜監視は、米国がトルコに攻撃の道を譲り、国境一帯で我が部隊を標的にしようとしている今、「第2の優先事項」となった」と強調、「これはきわめて重大な問題だ。なぜなら、誰もこのことで我々を支援してくれないからだ」と危機感を示した。

そのうえで「トルコ軍の攻撃に対抗するため、シリアの政権と協力することも選択肢の一つだ」と付言した。


なお、北・東シリア自治局支配地域には、ハサカ県のフール・キャンプなどの複数施設にダーイシュのメンバーとその家族12,000人が収容されている。

うち10,000人がシリア陣とイラク人、2,000人が外国人だという。

AFP, October 8, 2019、ANHA, October 8, 2019、AP, October 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2019、MSNBC, October 8, 2019、Reuters, October 8, 2019、SANA, October 8, 2019、SOHR, October 8, 2019、UPI, October 8, 2019などをもとに作成。

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