アラブ人が暮らす北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県を4分割することで合意:新たな自治体制に向けた準備か?(2021年1月21日)

反体制系サイトのアイン・フラート(1月21日付)は、北・東シリア自治局の支配下にあり、アラブ人(部族)が暮らすダイル・ザウル県を4つの地区に分割することが合意されたと伝えた。

同サイトによると、合意は、ダイル・ザウル民政評議会のガッサーン・ユースフ議長、ダイル・ザウル軍事評議会のアブー・ハウラ司令官、そして人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のクルド人司令官複数人が行った会合で決定された。

米主導の有志連合の代表の会合への出席はなかったと思われる。

会合では、ダイル・ザウル県を、フシャーム町、スワル町からなる北部地区、バーグーズ村からシュアイタート部族が暮らす村々(シューラー村など)にいたる地域からなる東部地区、ズィーバーン町、ブサイラ市からなる中部地区、ユーフラテス川東岸沿線の村々からなる西部地区に4分割することが合意されたという。

この分割は、これらの地域での新たな自治政体を設置するための準備段階で、シリア民主軍は、来週までにこれら各地域の自治を担う42人を選出する予定だという。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、‘Ayn al-Furat, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021などをもとに作成。

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