アル=カーイダとトルコ軍はイドリブ県ナイラブ村奪還に向けた作戦を実施するも失敗、トルコ軍兵士2人死亡(2020年2月20日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月20日付)、SANA(2月20日付)、シリア人権監視団などによると、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、2月3日にシリア軍によって制圧されたM4高速道路沿線上のナイラブ村の奪還を目的とする大規模作戦の開始を発表、同地に侵攻した。

作戦開始に合わせて、トルコ軍も、ナイラブ村東西に設置している拠点から、シリア政府支配下のサラーキブ市、アーフィス村、マアーッラト・ウルヤー村を砲撃した。


「決戦」作戦司令室は、作成開始とともにナイラブ村に突入し、シリア軍部隊との激し交戦の末、その大部分を制圧した。

だが、戦闘でトルコ軍兵士2人が死亡、3人が負傷、数時間の戦闘の後に、「決戦」作戦司令室はナイラブ村一帯から撤退した。

トルコ国防省はツイッターのアカウントを通じて声明を出し、トルコ軍部隊が爆撃を受け、兵士2人が死亡、5人が負傷したと発表した。

これに対して、トルコ軍もシリア軍兵士50人を殲滅、戦車5輌、兵員輸送用の装甲車2輌、武装したピックアップ・トラック2輌、大砲1門を破壊したという。


トルコ軍は、カフルルースィーン村に違法に設置された国境通行所から戦車、装甲車など55輌からなる増援部隊を新たに派遣、ナイラブ村西に設置している拠点を強化した。

なお、戦闘では、シリア軍兵士11人、「決戦」作戦司令室側戦闘員14人が死亡した。

一方、ロシア軍戦闘機は、マアーッラト・ナアサーン村、シャフシャブー山一帯を爆撃し、マアーッラト・ナアサーン村では住民1人が死亡した。

このほか、反体制武装集団はマダーヤー村一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、ロシア軍戦闘機がタワーマ村、タカード村、カフル・ヌーラーン村、アターリブ市一帯、ダーラト・イッザ市一帯を爆撃、シリア軍地上部隊もアターリブ市を砲撃した。

シリア軍の砲撃で住民1人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を37件(イドリブ県9件、ラタキア県10件、アレッポ県12件、ハマー県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を17件(イドリブ県11件、ラタキア県0件、アレッポ県6件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 20, 2020、ANHA, February 20, 2020、AP, February 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 20, 2020、Reuters, February 20, 2020、SANA, February 20, 2020、SOHR, February 20, 2020、UPI, February 20, 2020などをもとに作成。

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反体制派がシリア駐留ロシア軍司令部のあるフマイミーム航空基地一帯に設置されているシリア軍の拠点を攻撃(2020年2月19日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、シリア駐留ロシア軍司令部のあるフマイミーム航空基地一帯に設置されているシリア軍の拠点に向けてミサイル4発を打ち込んだのに対して、防空部隊(所属不明)がこれを迎撃した。

ミサイル攻撃による被害は不明だという。

これに関して、SANA(2月19日付)は、シリア軍防空部隊がラタキア県のフマイミーム航空基地に近いジャブラ市に向かって飛来してきた「武装テロ集団」の無人航空機複数機を撃墜したと伝えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフマイミーム航空基地に対する攻撃を受けて、ジスル・シュグール市、マルアンド村、ナージヤ村、ビダーマー町、バルナース村、サッラト・ズフール村を激しく砲撃した。

SANA(2月19日付)によると、シリア軍はまた、ダイル・サンバル村、マアッラト・ヌウマーン市一帯、ラカーヤー村一帯にあるシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の拠点を攻撃、これを破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍は、トルコ軍の拠点が設置されているマアーッラト・ナアサーン村、クマイナース村のほか、ムハムバル村、マンタフ村、ダイル・サンバル村、ラカーヤー村一帯、M4高速道路沿線、アルバイーン山一帯、アリーハー市を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月19日付)によると、爆撃により、タルマーニーン村で2人が死亡した。

これに対して、トルコ軍とシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、サラーキブ市やナイラブ村のシリア軍拠点を砲撃した。

トルコ軍はまた、戦車、装甲車など約80輌からなる増援部隊をカフルルースィーン村に違法に設置されている通行所を経由してシリア領内に派遣し、ラタキア県との県境に位置するナビー・アイユーブ丘(峰)、ザーウィヤ山地方のバザーブール村、M4高速道路沿線のブサンクール村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍の監視所・拠点は以下38カ所となった。

アスタナ9会議(2018年5月)での合意に基づいて設置された監視所:イドリブ県サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)、アレッポ県登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市(南)ラーシディーン地区、アイス村(アイス丘)、ハマー県ムーリク市、シール・マガール村、ラタキア県ザイトゥーナ村

その後に設置された監視所:アレッポ県アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、イドリブ県マアッル・ハッタート村、サラーキブ市、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ハマー県ムガイル村。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフマイミーム航空基地に対する攻撃を受けて、ガーブ平原各所を激しく砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、トルコ軍の拠点が設置されているカフル・ヌーラーン村、アターリブ市一帯、ダーラト・イッザ市一帯のほか、バーラー村、サッハーラ村、タカード村を爆撃した。

一方、SANA(2月19日付)によると、シリア軍がアターリブ市、カフル・ヌーラーン村、ダーラト・イッザ市一帯、バーラー村一帯、サッハーラ村、タカード村にあるシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の拠点を砲撃した。

AFP, February 19, 2020、ANHA, February 19, 2020、AP, February 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2020、Reuters, February 19, 2020、SANA, February 19, 2020、SOHR, February 19, 2020、UPI, February 19, 2020などをもとに作成。

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イスラエルの民間衛星画像企業ISIは13日のミサイル攻撃で破壊されたとされるイラン・イスラーム革命防衛隊の施設の衛星写真を公開(2020年2月18日)

イスラエルの民間衛星画像企業イメージサット・インターナショナル(ISI)は、13日にイスラエル軍が行ったミサイル攻撃による被害情報を撮影した衛星写真を公開した。

『エルサレム・ポスト』(2月18日付)やイディオト・アハロノト(2月18日付)によると、写真で破壊が確認された施設は、ダマスカス国際空港近くに設置されているイラン・イスラーム革命防衛隊の兵站拠点、司令部、武器弾薬庫だという。

AFP, February 18, 2020、ANHA, February 18, 2020、AP, February 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2020、The Jerusalem Post, February 18, 2020、Reuters, February 18, 2020、SANA, February 18, 2020、SOHR, February 18, 2020、UPI, February 18, 2020、Yedioth Ahronoth, February 18, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はラッカ県、アレッポ県、ハサカ県への砲撃を続ける(2020年2月18日)

ラッカ県では、ANHA(2月18日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるアイン・イーサー市近郊のアイン・イーサー穀物サイロ、シャルカラーク、タッル・アブヤド市近郊のクーバルラク村、アフドゥーラク村、ビールカヌー村、アリーダ村、フーリーヤ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(2月18日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村、クワンディー・マーズィン村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(2月18日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市工業地区で爆発が発生した。

AFP, February 18, 2020、ANHA, February 18, 2020、AP, February 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2020、Reuters, February 18, 2020、SANA, February 18, 2020、SOHR, February 18, 2020、UPI, February 18, 2020などをもとに作成。

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首都ダマスカスで爆弾テロ発生(2020年2月18日)

ダマスカス県では、SANA(2月18日付)によると、バーブ・ムサッラー地区で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民5人が負傷した。

1人は重態。

シリア人権監視団によると、少なくとも1人が死亡したという。

AFP, February 18, 2020、ANHA, February 18, 2020、AP, February 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2020、Reuters, February 18, 2020、SANA, February 18, 2020、SOHR, February 18, 2020、UPI, February 18, 2020などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県、アレッポ県西部への攻撃を続け、国内避難民(IDPs)2人を含む5人が死亡(2020年2月18日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がタルマーニーン村を爆撃し、住民3人が死亡、8人が負傷した。

ロシア軍戦闘機はまた、マアーッラト・ナアサーン村一帯を爆撃し、国内避難民(IDPs)の男性1人が死亡、多数が負傷した。

ロシア軍戦闘機はこのほかにも、アリーハー市、ムハムバル村、アルバイーン山一帯を爆撃した。

シリア軍戦闘機もM4高速道路一帯を爆撃、地上部隊がサルミーン市、クマイナース村、ザーウィヤ山一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍の戦車、装甲車など約90輌からなる増援部隊がカフルルースィーン村に違法に設置されている通行所からシリア領内に入り、サルミーン市一帯に展開した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がダーラト・イッザ市を爆撃し、同市に避難しようとしていた住民1人が死亡した。

ロシア軍戦闘機はまた、アターリブ市を爆撃した。

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なお、シリア人権監視団やアラビー21(2月18日付)などをもとに、トルコ軍がシリア領内に設置した監視所・拠点を確認すると、2月18日現在、その数は33カ所に達しており、うち12カ所がシリア軍によって包囲されている。

場所は以下の通り:

アスタナ9会議(2018年5月)での合意に基づいて設置された監視所:イドリブ県サルワ村(第1監視所)、タッル・トゥーカーン村(第5監視所)*、サルマーン村(第6監視所)*、ジスル・シュグール市(第12監視所)、アレッポ県登塔者聖シメオン教会跡(第2監視所)、シャイフ・アキール山(第3監視所)*、アナダーン山(第7監視所)*、アレッポ市(南)ラーシディーン地区(第10監視所)、アイス村(アイス丘)(第4監視所)*、ハマー県ムーリク市(第9監視所)*、シール・マガール村(第11監視所)*、ラタキア県ザイトゥーナ村(第8監視所)

その後に設置された監視所:アレッポ県アレッポ市ラーシディーン地区*、ジーナ村、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、イドリブ県マアッル・ハッタート村*、サラーキブ市*、タルナバ村*、ナイラブ村*、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県7件、ラタキア県11件、アレッポ県6件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を17件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県13件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 18, 2020、ANHA, February 18, 2020、AP, February 18, 2020、Arabi 21, February 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2020、Reuters, February 18, 2020、SANA, February 18, 2020、SOHR, February 18, 2020、UPI, February 18, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はアレッポ県北部とラッカ県北部を砲撃(2020年2月17日)

アレッポ県では、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の合同統治下にあるズィヤーラ村(シーラーワー町近郊)、タッル・リフアト市近郊のハルバル村、タッル・ジージャーン村、ハリーサ村、ダイル・ジャマール村、バイナ村、アキーバ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のカズアリー村、アイン・イーサー市機能のサイダー村、ムシャイリファ村、アイン・イーサー・キャンプ、M4高速道路沿線一帯を砲撃した

AFP, February 17, 2020、ANHA, February 17, 2020、AP, February 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2020、Reuters, February 17, 2020、SANA, February 17, 2020、SOHR, February 17, 2020、UPI, February 17, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はトルコ軍監視所が設置されているアレッポ県北西のシャイフ・アキール山を制圧(2020年2月17日)

アレッポ県では、SANA(2月17日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線などからなる「決戦」作戦司令室と戦闘を続け、バスラトゥーン村、フール村、アンジャーラ村を新たに制圧した。

シリア軍はまた、16日に制圧したカフルハムラ村、フライターン市、アナダーン市を結ぶ街道(アレッポ・アアザーズ街道)に展開した。

ANHA(2月17日付)によると、シリア軍はさらに、「決戦」作戦司令室との戦闘の末、トルコ軍監視所が設置されているシャイフ・アキール山を完全制圧した。

このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍はカブターン・ジャバル村、バーラー村も制圧したが、反体制武装集団はその後、カブターン・ジャバル村を奪還したという。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアターリブ市、カフル・アンマ村、シャイフ・バラカート山、ダーラト・イッザ市、同市とタルマーニーン村を結ぶ街道沿線一帯、イルハーブ村、カフル・ヌーラーン村、アブザムー町を爆撃し、アブザムー町で子ども1人と女性1人が死亡した。

シリア軍戦闘機もサッルーム村一帯を爆撃した。

ホワイト・ヘルメットは声明を出し、ロシア軍戦闘機がダーラト・イッザ市内のフィルドゥース病院とカナーナ病院を爆撃し、住民多数が負傷したと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフルナブル市、ラーミー村、ブサンクール村、アリーハー市、タカード村、シリア軍戦闘機がアリーハー市一帯を爆撃した。

シリア軍地上部隊もダーナー市を砲撃し、住民1人が死亡した。

一方、トルコ軍はサルマダー市とダーナー市の間に位置するバルダクリー村、アリーハー市近くのムウタリム村に新たな拠点を設置した。

同監視団によると、これにより、トルコ軍がシリア領内に設置した監視所の数は36カ所となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県6件、ラタキア県9件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県7件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 17, 2020、ANHA, February 17, 2020、AP, February 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 17, 2020、Reuters, February 17, 2020、SANA, February 17, 2020、SOHR, February 17, 2020、UPI, February 17, 2020などをもとに作成。

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トルコのイスラーム主義系日刊紙『イェニ・アキト』はイドリブ県でのトルコ軍に対する攻撃はシリア軍の砲撃ではなく、ロシア軍の爆撃だったと伝える(2020年2月16日)

トルコのイスラーム主義系日刊紙『イェニ・アキト』(2月16日付)は、10日にイドリブ県のタフタナーズ軍事基地でトルコ軍の車列が攻撃を受けた事件に関して、シリア軍地上部隊の砲撃ではなく、ロシア軍戦闘機の爆撃によるものだと伝えた。

トルコ国防省は、シリア軍の砲撃を受け、兵士5人が死亡、これに対する報復として、シリア政府側の標的115カ所を攻撃、戦車などを破壊し101人を殺害したと発表していた。

しかし、トルコ軍筋によると、被害の規模、攻撃発生時のレーダーの記録を調査した結果、攻撃はロシア軍戦闘機によるものだったことが確認されたという。

同トルコ軍筋は、「この攻撃の背後にロシアがいるという事実は、現下の戦略的状況を踏まえて公表できなかった。それゆえトルコ国防省はシリア軍による砲撃だと発表したのだ」と述べている。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020、Yeni Akit, February 16, 2020などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民軍がアレッポ県マンビジュ市近郊を砲撃し住民1人が死亡、同地に展開するシリア軍が応戦(2020年2月16日)

アレッポ県では、ANHA(2月16日付)によると、シリア軍が展開するマンビジュ市近郊のヤーシリー村、ダンダニーヤ村、ウンム・アダサ村、ファーラート村、ウンム・ジャッルード村、アサリーヤ村、サイヤーダ村を国民軍が砲撃し、同地に潜入、シリア軍が応戦した。

国民軍の砲撃により民家複数棟が被害を受け、女性1人が死亡、住民1人が負傷した。

この戦闘では、シリア軍兵士5人が負傷、一方国民軍側は2人が死亡、5人が負傷した。

一方、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊では、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、カフル・アントゥーン村、カフル・ナーヤー村、シャイフ・ヒラール村、ファイサル穀物粉砕工場、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、シャイフ・イーサー村、ダイル・ジュマイイル村、シーラーワー町近郊のクワンディー・マーズィン村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(2月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、ハーリディーヤ村、タッル・アブヤド市近郊のクーバルラク村を砲撃した。

砲撃が、同地をパトロール中のロシア軍部隊にも及んだという。

一方、シリア人権監視団などによると、トルコ軍の車列がアイン・イーサー市方面に入った。

他方、トルコ占領下のタッル・アブヤド市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、女性1人を含む5人が死亡、8人が負傷した。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020などをもとに作成。

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ヒムス製油所、ムハルダ火力発電所が所属不明の無人航空機の攻撃を受ける(2020年2月16日)

ヒムス県では、SANA(2月16日付)によると、シリア軍がヒムス製油所に接近した所属不明の無人航空機5機を撃破した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ムハルダ火力発電所が所属不明の無人航空機によって爆撃を受けた。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領はダマスカスでイランのラリージャーニー国会議長と会談(2020年2月16日)

アサド大統領は、首都ダマスカスでアリー・ラリージャーニー国会議長と会談した。

SANA(2月16日付)によると、会談において、アサド大統領はイドリブ県およびアレッポ県での「テロとの戦い」における最近の戦果について報告、シリア国民に敵対姿勢を示す一部諸外国が依然としてシリア領内のテロリストを支援し続けようとしていると指摘した。

これに対して、ラリージャーニー議長は、シリア政府によるテロ撲滅の取り組みを引き続き支援することを確認した。

会談ではまた、中東地域情勢、とりわけ米国をはじめとする西側諸国の介入による地域不安定化について意見を交わし、こうした政策を拒否する輪を国際社会で広げるために引き続き共に行動することを確認した。

会談には、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、アドナーン・マフムード駐イラン・シリア大使、ルーナー・シブル大統領府報道局長、ジャワード・トゥルク・アバーディー駐シリア・イラン大使が同席した。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:2019年12月以降のシリア・ロシア軍の進攻に伴う戦闘で100万人が家を追われる(2020年2月16日)

シリア人権監視団は、2019年12月初め以降のイドリブ県、アレッポ県へのシリア・ロシア軍の進攻に伴う戦闘で国内避難民(IDPs)となった住民は、1,005,000人に達していると発表した。

うち、1月半ば以降IDPsとなった住民は62万人以上、1月24日以降は41万人以上に達しているという。

なお、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は14日、2019年12月1日以降の戦闘で80万人以上がIDPsとなり、うち少なくとも60%が子どもだと発表している。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市北西の反体制派支配地域を完全制圧(2020年2月16日)

アレッポ県では、SANA(2月16日付)、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室がシリア・ロシア軍の爆撃・砲撃による攻勢を受けて、マアーッラト・アルティーク村、フライターン市、アナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町、バービース村、カフルダーイル村、フータ村、ジャワーニーヤ村、フータト・バッラーニーヤ村、バシュナトラ村、バシュカーティーン村、カイルーン村、カフルハムラ村、シュワイフナ村、ナビー・ナアマーン丘、バイト・ガーズィー村、ムサイビーン丘、カフルダーイル村アレッポ市北西部郊外の第2電力協会地区、製パン協会地区、アラブ連合協会地区、サマーフ協会地区、アーザール協会地区、マジーナ村、ファンナール協会地区、ハーディー協会地区、キリキア協会地区、退役軍人協会地区、ライラムーン地区、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、裁判所地区、ナアナーイー住宅地区、ザフラー地区から撤退、シリア軍が同地を制圧した。

シリア軍が新たに制圧した町村は、アレッポ市北西に突出していた反体制派の支配地で、15日にシリア・ロシア軍が包囲・制圧に向けた攻撃を本格化させていた。

シリア軍は、同地の制圧に際してシャイフ・アキール山に設置されているトルコ軍監視所を砲撃し、トルコ軍兵士複数人が負傷した。

また、アナダーン市制圧により、シリア軍は同市に設置されているトルコ軍監視所を包囲した。

アレッポ市は、2012年半ば以降、反体制派にその一部を掌握され、2016年12月には東部地区がシリア政府によって奪還されたが、北部および西部郊外では反体制派の支配が続いていた。

今回の戦果によって、アレッポ市はその全域がシリア政府の支配下に復帰した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアリーハー市を爆撃した。

これに対して、トルコ軍は、戦車、装甲車など60輌からなる車列がサルマダー市を派遣した。

一方、ロシア軍部隊は、マアッラト・ヌウマーン市以北のM5高速道路沿線一帯に展開した。

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ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(2月16日付)によると、東グータ地方のサクバー市・ハッザ町間で、共和国護衛隊の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、乗っていた隊員1人が死亡した。

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シリア人権監視団によると、1月24日以降の戦闘での死者は、シリア軍側が576人(うち「イランの民兵」18人)、反体制武装集団戦闘員が634人に達しているという。

AFP, February 16, 2020、ANHA, February 16, 2020、AP, February 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 16, 2020、Reuters, February 16, 2020、SANA, February 16, 2020、Sawt al-‘Asima, February 16, 2020、SOHR, February 16, 2020、UPI, February 16, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍・国民軍がハサカ県、ラッカ県を砲撃(2020年2月15日)

ハサカ県では、ANHA(2月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のタウィーラ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、米軍の大型車輌40輌以上からなる車列がスィーマルカー国境通行所からシリア領に入った。

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ラッカ県では、ANHA(2月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のスライブ村にあるシリア軍の拠点複数カ所を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、アフダクー村、クーバルラク村、ビールカヌー村、ハッラーブ・サーリーンジュ村、ビールキータク村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, February 15, 2020、ANHA, February 15, 2020、AP, February 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2020、Reuters, February 15, 2020、SANA, February 15, 2020、SOHR, February 15, 2020、UPI, February 15, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市西の複数町村を新たに制圧、同市北西の反体制派支配地の包囲をめざす(2020年2月15日)

アレッポ県では、SANA(2月15日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構や国民解放戦線などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、アウラム・クブラー町、カフルナーハー村、ラドワーン協会地区、アージル村、ウワイジル村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍は反体制武装集団の撤退を受けて同地を制圧したほか、サアディーヤ村、電力協会地区、警察学校地区も制圧した。

一方、ロシア軍戦闘機はカフルハムラ村、アナダーン市、ハイヤーン町、フライターン市を爆撃、シリア軍も、トルコ軍の監視所が設置されているシャイフ・アキール山への攻勢を強めた。

シリア・ロシア軍は、カフルハムラ村、アナダーン市、ハイヤーン町、フライターン市、バヤーヌーン町などアレッポ市北西に突出している反体制派の支配地の包囲・制圧をめざしているという。

ANHA(2月15日付)によると、これに対して、トルコ軍とその支援を受ける「傭兵」(国民解放戦線、シャーム解放機構などのこと)がシーラーワー町近郊のバーシャムリー村を砲撃し、住民2人が負傷した。

バーシャムリー村は、シーア派(12イマーム派)の宗徒が暮らすシリア政府支配下のヌッブル市、ザフラー町の南、アレッポ市北西の反体制派支配地域の北端に位置しており、同地での包囲戦における要衝。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた、ダーラト・イッザ市東の第111中隊基地、イドリブ県との県境に位置するタルマーニーン村に新たな拠点を設置した。

このほか、SANAによると、シリア軍は工兵部隊がM5高速道路での地雷、爆発物、瓦礫の撤去作業を行った。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とシャーム解放機構、国民解放戦線などからなる「決戦」作戦司令室がシャイフ・ダーミス村一帯で交戦、「決戦」作戦司令室がナイラブ村などのシリア軍の拠点を砲撃した。

一方、シリア軍は、タッル・カラーマ村近郊にある国内避難民(IDPs)のキャンプを砲撃し、1人が死亡した。

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シリア人権監視団によると、一連の先頭でシリア軍兵士21人と反体制武装集団戦闘員28人が死亡した。

これにより、1月24日以降の戦闘での死者は、シリア軍兵士542人(うち「イランの民兵」10人)、反体制武装集団戦闘員605人となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を20件(イドリブ県4件、ラタキア県6件、アレッポ県5件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県10件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 15, 2020、ANHA, February 15, 2020、AP, February 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 15, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 15, 2020、Reuters, February 15, 2020、SANA, February 15, 2020、SOHR, February 15, 2020、UPI, February 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍・国民軍はハサカ県、ラッカ県を砲撃(2020年2月14日)

ハサカ県では、ANHA(2月14日付)、SANA(2月14日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のタウィール村タウィール村、タッル・タウィール村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯を砲撃した。

トルコ軍はまた、スッカリーヤ村に設置された通行所からアブー・ラースィーン町方面に車列を侵入させた。

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ラッカ県では、ANHA(2月14日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のディブス村、ハーリディーヤ村、アイン・イーサー・キャンプ、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のアアザーズ市に近いカフルハーシル村、カフル・カルビーン村でトルコの支援を受ける国民軍に所属するシャーム戦線、北部自由人の戦闘員3人を殺害したと発表した。

ANHA(2月14日付)が伝えた。

AFP, February 14, 2020、ANHA, February 14, 2020、AP, February 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 14, 2020、Reuters, February 14, 2020、SANA, February 14, 2020、SOHR, February 14, 2020、UPI, February 14, 2020などをもとに作成。

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トルコの庇護を受ける国民解放戦線がアレッポ県西部でシリア軍ヘリコプターを撃墜、対するシリア軍はアウラム・スグラー村、アウラム・クブラー町を制圧(2020年2月14日)

アレッポ県では、SANA(2月14日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、アウラム・スグラー村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたアウラム・クブラー町を制圧したという。

これにより、シリア軍はアターリブ市の南東3キロの地点にまで到達した。

これに対して、トルコ軍はアターリブ市に装甲車や兵員輸送車数十両を新たに派遣、同地一帯に部隊を展開させた。

また、シリア人権監視団によると、アレッポ市西のカブターン・ジャバル村一帯に展開するトルコ軍が「樽爆弾」による爆撃のために同地上空に飛来したシリア軍ヘリコプターを撃墜し、乗組員2人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月14日付)が、複数の現地情報筋の話として伝えたところによると、死者は2人ではなく、ターリク・リヤード・アリー大尉、バッシャール・イーサー大尉、ミーラード・スライマーン軍曹の3人。

これに関して、スプートニク・ニュース(2月14日付)は、アターリブ市一帯に展開するシャーム解放機構が地対空ミサイルを発射し、ヘリコプターを撃墜したと伝えた。

また、RT(2月14日付)は複数の地元筋の話として、ヘリコプターがダーラト・イッザ市近郊のトルコ軍監視所から発射された携帯式の地対空ミサイルによって撃墜されたと伝えた。

だが、その後、トルコの庇護を受ける国民解放戦線が声明を出し、ヘリコプターを撃墜したと発表した。

声明文は以下の通り:

「ヘリコプターと戦闘機が我らが民間人に対して行う虐殺への報復として、そしてまた彼らが爆発性の高い「樽爆弾」で女性、子ども、そして民間人が多くいる町や村を無差別に狙い、何脈万という無垢の人々を死に至らしめているがゆえ、国民解放戦線の防空大隊は犯罪者体制軍のヘリコプター1機をアレッポ市西部郊外上空で狙い、これを撃墜した」。


トルコ軍によるヘリコプター撃墜を受けて、シリア軍は戦闘機・ヘリコプターによる爆撃を中止した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月14日付)によると、反体制武装集団は、アレッポ市西部郊外のフルサーン協会、クルトバ丘を奪還した。

一方、ロシア軍はこの間、アウラム・クブラー町、第46中隊基地一帯、マアッラータ村、アターリブ市、カブターン・ジャバル村、ラドワーン協会地区などを爆撃し、マアッラータ村では子ども2人と女性1人を含む5人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がトルコのハタイ県(シリア領アレキサンドレッタ地方)に近いサルマダー市を砲撃した。

これに対して、トルコ軍の戦車、装甲車など約100輌からなる増援部隊がカフルルースィーン村に違法に設置されている通行所からシリア領内に入り、M4高速道路沿線のアリーハー市近郊に展開するとともに、ザーウィヤ山地方ダイル・サンバル村近郊に新たな拠点を設置した。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシリア軍兵士14人、反体制武装集団戦闘員19人が死亡した。

一方、トルコ国防省はイドリブ県とアレッポ県でシリア軍兵士63人を無力化したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を18件(イドリブ県4件、ラタキア県7件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームによる停戦違反確認の報告はなかった。

AFP, February 14, 2020、ANHA, February 14, 2020、AP, February 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 14, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 14, 2020、Reuters, February 14, 2020、SANA, February 14, 2020、SOHR, February 14, 2020、UPI, February 14, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍がダマスカス空港一帯の「イランの民兵」拠点をミサイル攻撃(2020年2月13日)

シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県で、イスラエル軍のミサイル攻撃によると思われる爆発が複数回にわたって発生した。

攻撃は、貨物機(所属不明)がダマスカス国際空港に飛来したのを受けて実施され、ダマスカス国際空港・サイイダ・ザイナブ町間にある「イランの民兵」の拠点が狙われた。

シリア軍防空部隊が迎撃したが、ミサイル複数発が着弾、イラン人士官4人、士官2人を含むシリア軍兵士3人が死亡したという。

一方、SANA(2月13日付)は、シリア軍筋の話として、13日午後11時45分に占領下ゴラン高原上空から飛来したミサイルをシリア軍防空部隊が迎撃、多数を撃破したと伝えた。

 

サウト・アースィマ(2月14日付)によると、攻撃は5回にわたって行われ、ダマスカス国際空港一帯のほか、キスワ市近郊の第91旅団基地などが標的となった。

AFP, February 13, 2020、ANHA, February 13, 2020、AP, February 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2020、Reuters, February 13, 2020、SANA, February 13, 2020、Sawt al-‘Asima, February 14, 2020、SOHR, February 13, 2020、UPI, February 13, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県でシリア民主軍がトルコ軍・国民軍と交戦、国民軍戦闘員16人を殲滅(2020年2月13日)

ラッカ県では、ANHA(2月13日付)、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のシリア正教軍事評議会がタッル・アブヤド市近郊のアフマディーヤ村、アフダクー村一帯で、トルコ軍およびその支援を受ける国民軍と交戦、トルコ軍・国民軍が同地を砲撃した。

シリア民主軍はまた、シャルカラーク村の穀物サイロ一帯でトルコ軍・国民軍と交戦し、国民軍戦闘員7人を殺害、2人を捕捉した。

なお同地では、前日夜にも戦闘が発生、国民軍戦闘員9人が死亡したという。

一方、トルコの占領下にあるタッル・アブヤド市近郊のスルーク町の工業地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発した。

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ハサカ県では、ANHA(2月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のクブール・ガラージナ村、ウンム・カイフ村を砲撃した。

一方、シリア民主軍は12日のタッル・タムル町近郊のアリーシャ村、カースィミーヤ村、ダーウーディーヤ村での戦闘で国民軍の戦闘員9人を殺害したと発表した。

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アレッポ県では、ANHA(2月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村、シャイフ・イーサー村、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、スムーカ村、シャフバー・ダムを砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊がアイン・アラブ市一帯の国境地帯でのパトロールを単独で実施した。

トルコ軍は参加を拒否した。

AFP, February 13, 2020、ANHA, February 13, 2020、AP, February 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2020、Reuters, February 13, 2020、SANA, February 13, 2020、SOHR, February 13, 2020、UPI, February 13, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県カフルジューム村、アレッポ市ムハンディスィーン第1および第2地区を新たに制圧、トルコ軍の砲撃とロシア軍の爆撃続く(2020年2月13日)

アレッポ県では、SANA(2月13日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、カフルジューム村、アレッポ市西部郊外のムハンディスィーン第1および第2地区を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、アレッポ市郊外のザフラト・マダーイン地区、CHEMCO地区を制圧した。

SANA、シリア人権監視団などによると、シリア軍はアウラム・クブラー町、アウラム・スグラー村一帯で反体制武装集団と戦闘を続けた。

一方ロシア軍戦闘機は、トルコ軍の拠点が新たに設置された第46中隊基地一帯、トルコ軍監視所が設置されているシャイフ・アキール山に近いカブターン・ジャバル村、カフルナーハー村、イッビーン村を爆撃し、カブターン・ジャバル村では住民が負傷した。

シリア軍も第46中隊基地一帯に進軍し、同地を砲撃した。

ロシア・シリア軍の攻勢に対して、第46中隊基地に展開するトルコ軍はカフル・ハラブ村、ミズナーズ村、シャイフ・アリー村にあるシリア軍拠点を砲撃した。

トルコ軍はまた、ジーナ村に新たな拠点を設置した。

シャーム解放機構などからなる反体制武装集団も、トルコ軍の砲撃支援を受けて、シリア軍に反撃、ムハンディスィーン第2地区とアウラム・スグラー村の複数カ所を奪還した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サラーキブ市一帯に展開するトルコ軍が同地のシリア軍拠点を砲撃した。

また、トルコ軍がマアッラトミスリーン市東部に新たな拠点を設置した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県4件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 13, 2020、ANHA, February 13, 2020、AP, February 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 13, 2020、Reuters, February 13, 2020、SANA, February 13, 2020、SOHR, February 13, 2020、UPI, February 13, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タムル町・アブー・ラースィーン町間に展開していたトルコ軍部隊が撤退(2020年2月12日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月12日付)やシリア人権監視団によると、タッル・タムル町・アブー・ラースィーン(ザルカーン)町間の村々に展開していたトルコ軍が部隊を撤退させた。

RT(2月12日付)によると、撤退は、同地で国家情報機関(MIT)のメンバー1人が殺害されたのを受けたものだという。

一方、ANHA(2月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊の村々を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(2月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイルーニーヤ村、アイン・ダクナ村、マルアナーズ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市で、トルコの支援を受ける武装集団どうしが交戦した。

AFP, February 12, 2020、ANHA, February 12, 2020、AP, February 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2020、Reuters, February 12, 2020、RT, February 12, 2020、SANA, February 12, 2020、SOHR, February 12, 2020、UPI, February 12, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市郊外で米軍と住民が衝突、有志連合が同地を爆撃、米軍車輌4輌が破壊され、住民1人死亡(2020年2月12日)

ハサカ県では、SANA(2月12日付)によると、シリア北東部に違法に駐留を続ける米軍部隊が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市の東に位置するヒルバト・アンムー村、ハームー村で住民に向かって発砲、1人が死亡、1人が負傷した。

住民は、ヒルバト・アンムー村、ハームー村に設置されているシリア軍の検問所前に集まり、米軍車輌4輌の通行を阻止しようとしたが、米軍が実弾や発煙弾を発射した。

両検問所前には数百人の住民が集まっていたという。

発砲を受けた住民は、軽火器などで応戦し、車輌4輌を破壊、米軍も戦闘機を派遣し、ヒルバト・アンムー村の農地を3回にわたって爆撃した。

なお、米軍兵士と破壊された車輌は、衝突の数時間後に現場に派遣された車輌5輌からなる米軍の別の部隊によって回収された。

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米主導の有志連合のマイルズ・コギンズ(Myles Caggins)報道官(米軍大佐)は事件に関して、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/oirspox)を通じて以下のような声明を出した。

「2月12日、シリアのカーミシュリー市近郊でパトロールを行っていた有志連合は、親シリア体制部隊によって占領されたチェックポイントに遭遇した。有志連合は一連の警告と緊張緩和の試みを行ったものの、パトロール部隊は何者かから軽火器での発砲を受けた。自衛のため、有志連合は応戦した。事態は緩和し、調査が行われている。有志連合は基地に帰還した。

コギンズ報道官によると、この衝突で米軍兵士1人がかすり傷を負ったという。

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一方、北・東シリア自治局に近いANHA(2月12日付)は、事件に関して、シリア軍と国防隊がヒルバト・アンムー村でメディア関係者と米軍に対して発砲したと伝えた。

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また、シリア人権監視団は、米軍と交戦したのが「地元住民と体制軍寄りの地元武装集団」だとしたうえで、 米軍の爆撃が威嚇の目的としていたと発表した。

AFP, February 12, 2020、ANHA, February 12, 2020、AP, February 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2020、Reuters, February 12, 2020、SANA, February 12, 2020、SOHR, February 12, 2020、UPI, February 12, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県の3カ村を新たに制圧、ロシア軍の爆撃で住民7人が死亡(2020年2月12日)

アレッポ県では、SANA(2月12日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、M5高速道路の西側に位置するシャイフ・アリー村、アッラーダ村、アルナーズ村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、戦車、軍用車輌約100輌からなる増援部隊を、アレッポ市ラーシディーン地区、ハラブ・ジャディーダ地区、M5高速道路沿線に派遣した。

一方、同監視団によると、ロシア軍がイッビーン村、カフル・アンマ村を爆撃し、イッビーン村で住民3人が、カフル・アンマ村で4人が死亡した。

ロシア軍はまた、シャイフ・アリー村、アウラム・クブラー町、カフルナーハー村、カフルタアール村、アスウース村、ジーナ村、アターリブ市、カフル・ヌーラーン村、アレッポ市ムハンディスィーン第1および第2地区、第46中隊基地一帯を爆撃した。

これに対して、反体制武装集団側は、シャーム解放機構がシャイフ・アリー村近郊でシリア軍の拠点に対して爆弾を積んだ車で自爆攻撃を行った。

また、カフル・ハラブ村、ミズナーズ村一帯でシリア軍への反撃を行った。

なお、シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍の攻勢を受けて、過去24時間の間に住民7万人以上が避難した。

これにより、2019年12月初め以降に発生した国内避難民(IDPs)の数は95万人を記録した。

このうちの52万人が1月半ば以降、さらに35万人が1月24日以降に避難を余儀なくされたという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がマアーッラト・ナアサーン村、アレッポ市とバーブ・ハワー国境通行所を結ぶ街道の沿線一帯を爆撃した。

また、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、トルコ軍の砲撃支援を受けて、マアーッラト・ナアサーン村一帯でシリア軍と交戦した。

一方、トルコ軍の戦車、装甲車など約350輌からなる増援部隊および特殊部隊がカフルルースィーン村に設置されている国境通行所からシリア国内に数回に分けて入った。

トルコ軍はまた、イドリブ県北のビンニシュ市・トゥウーム村間に新たな拠点を設置した。

これに対して、シリア軍も、戦車、軍用車輌など約100輌からなる増援部隊が県南部に派遣した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を22件(イドリブ県8件、ラタキア県9件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 12, 2020、ANHA, February 12, 2020、AP, February 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 12, 2020、Reuters, February 12, 2020、SANA, February 12, 2020、SOHR, February 12, 2020、UPI, February 12, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はハサカ県タッル・タムル町近郊を激しく砲撃(2020年2月11日)

ハサカ県では、SANA(2月11日付)、ANHA(2月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がマーリキーヤ(ダイリーク)市近郊のスッカリーヤ村に反体制武装集団メンバー数十人を移送、タッル・タムル町近郊のルバイア村、ムジャイビラト・シャッラービーン村、ウンム・ハイル村、トゥワイラ村、ダルダーラ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(2月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のカズアリー村を砲撃した。

AFP, February 11, 2020、ANHA, February 11, 2020、AP, February 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2020、Reuters, February 11, 2020、SANA, February 11, 2020、SOHR, February 11, 2020、UPI, February 11, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県でシリア軍ヘリコプターを撃墜、アル=カーイダを砲撃支援、対するシリア軍はM5高速道路全線を掌握、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所に至る街道を寸断、ロシア軍もトルコ軍部隊を爆撃(2020年2月11日)

イドリブ県では、SANA(2月11日付)によると、シリア軍ヘリコプター1機が午前11時30分頃、ナイラブ村およびクマイナース村上空で地対空ミサイルを被弾し墜落、乗組員1人が死亡した。

https://youtu.be/uPsvsB0QFJQ

シリア軍ヘリコプターを撃墜したのはトルコ軍で、シリア人権監視団によると、死者は操縦士2人(大佐と大尉)、「樽爆弾」を投下する爆撃手1人の合わせて3人。

また、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、トルコが後援する国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、トルコ軍の砲撃支援を受けて、M4高速道路沿線に位置するナイラブ村に侵攻、シリア軍との戦闘の末、11日午後に同地を制圧した。

これに対して、シリア軍は反撃し、これを奪還した。

一方、シリア軍は早朝にシャイフ・ダーミス村に進攻し、「決戦」作戦司令室との戦闘の末に同地を一時制圧したが、「決戦」作戦司令室はほどなくこれを奪還、シリア軍兵士1人を捕捉した。

また、ロシア軍戦闘機は、トルコ軍と「決戦」作戦司令室が攻勢を強めるナイラブ村一帯やトルコ軍が展開するクマイナース村などM4高速道路沿線一帯を爆撃した。

この爆撃でが死傷が出て、トルコ軍ヘリコプターが負傷者を搬送した。

死傷者がトルコ軍兵士なのか、「決戦」作戦司令室の戦闘員なのかは不明。

シリア軍戦闘機もカフルナブル市、クマイナース村一帯、ビンニシュ市、カファルヤー町、フーア市、イドリブ市、サルミーン市を爆撃、ヘリコプターも同地などに「樽爆弾」を投下した。

このうち、イドリブ市に対する爆撃は、工業地区、ジャラー地区に対して行われ、子ども6人を含む12人が死亡、少なくとも32人が負傷した。

なお、トルコ国防省はイドリブ県での戦闘に関して声明を出し、シリア軍兵士51人、戦車2輌、対空砲1基、武器庫1棟を無力化したと発表した。

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アレッポ県では、SANA(2月11日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する攻撃の末、ハーン・アサル村、アレッポ市西部郊外のラーシディーン第4地区を制圧した。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍が2012年以来初めて、M5高速道路全線を奪還したと発表した。

同監視団によると、シリア軍はまた、アレッポ市とイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を結ぶ街道を寸断することに成功した。

バーブ・ハワー国境通行所は、国連安保理決議第2504号(2020年1月11日)でバーブ・サラーマ国境通行所とともに、クロスボーダーでの人道支援が認められている通行所。

一方、ロシア軍戦闘機は、イッビーン村方面に向かおうとしていたトルコ軍の車列を爆撃した。

ロシア軍戦闘機はまた、トルコ軍が拠点を設置したアレッポ市西部郊外にある第46中隊基地、アターリブ市、アブザムー町、アウラム・クブラー町、マンスーラ村、カフルハムラ村、カフル・ヌーラーン村一帯に対しても爆撃を加えた。

これに対して、トルコ軍部隊は、アターリブ市とジーナ村を結ぶ街道に新たな拠点を設置した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がクルド山を爆撃した。

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シリア人権監視団によると、トルコ軍の戦車、大型トレーラーなど200輌以上からなる増援部隊がイドリブ県カフルルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに入り、M4高速道路沿線やアレッポ県イッビーン村方面に向かった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(イドリブ県15件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 11, 2020、ANHA, February 11, 2020、AP, February 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 11, 2020、Reuters, February 11, 2020、SANA, February 11, 2020、SOHR, February 11, 2020、UPI, February 11, 2020などをもとに作成。

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首都ダマスカスで車に仕掛けられた爆弾が爆発し、住民1人が負傷(2020年2月10日)

ダマスカス県では、SANA(2月10日付)によると、マッザ区で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、住民1人が負傷した。

AFP, February 10, 2020、ANHA, February 10, 2020、AP, February 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2020、Reuters, February 10, 2020、SANA, February 10, 2020、SOHR, February 10, 2020、UPI, February 10, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民3人死亡(2020年2月10日)

アレッポ県では、SANA(2月10日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民3人が死亡した。

一方、ANHA(2月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・マラーシュ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、イルシャーディーヤ村、アルカミーヤ村、カフル・アントワーン村、ファイサル穀物粉砕工場、ハルバル村を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がダルバースィーヤ市一帯の国境地帯でパトロールを実施した。

トルコ軍は参加しなかった。

AFP, February 10, 2020、ANHA, February 10, 2020、AP, February 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2020、Reuters, February 10, 2020、SANA, February 10, 2020、SOHR, February 10, 2020、UPI, February 10, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県タフタナーズ航空基地へのシリア軍の砲撃でトルコ軍兵士5人死亡、アレッポ県アターリブ市近郊での車列に対する爆撃でトルコ軍兵士多数負傷、トルコ軍はイドリブ県に対する軍事作戦を準備するも延期(2020年2月10日)

トルコ国防省は、トルコ軍部隊が新たに拠点を設置したイドリブ県タフタナーズ航空基地およびその一帯がシリア軍の砲撃を受け、兵士5人が死亡したと発表した。

シリア軍の砲撃に対して、トルコ軍は応戦し、政権側の標的115カ所を攻撃、戦車などを破壊し101人を殺害したと主張した。

ロイター通信(2月10日付)が伝えた。

シリア人権監視団によると、トルコ軍兵士の死者は6人。そのほか反体制武装集団戦闘員4人も死亡したという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がアターリブ市近郊を移動中のトルコ軍の車列を爆撃し、トルコ軍兵士多数が負傷した。

トルコ軍がアレッポ市西部郊外の第46中隊基地に新たに展開した。

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スプートニク・ニュース(2月10日付)は、トルコ国防省の軍事筋から得た情報だとして、トルコ軍がイドリブ県内でシリア軍に対する軍事作戦を準備していると伝えた。

しかし、作戦実施の最終決定は下されていないという。

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一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月10日付)は、トルコ軍司令部が、イドリブ県での軍事作戦の延期を決定したと伝えた。

同サイトによると、作戦は「平和の支え」と名づけられ、緊張緩和地帯内のシリア政府支配地域に対して実施される予定だったが、8日のアンカラで行われたセルゲイ・ヴェルシネン外務副大臣を代表とするロシアの軍・諜報機関高官からなる使節団とセダト・オナル外務副大臣を代表とするトルコの軍・治安機関高官の会談を受けて、延期が決定されたという。

AFP, February 10, 2020、ANHA, February 10, 2020、AP, February 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2020、Reuters, February 10, 2020、SANA, February 10, 2020、SOHR, February 10, 2020、UPI, February 10, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県・イドリブ県へのシリア・ロシア軍の爆撃で住民16人市死亡、シリア軍はアレッポ県の複数カ村を新たに制圧(2020年2月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がイッビーン村、アターリブ市を爆撃し、イッビーン村では子ども6人と女性2人を含む9人が、アターリブ市では子ども1人を含む3人が死亡した。

また、シリア軍ヘリコプターがイッビーン村を「樽爆弾」で爆撃し、住民3人が死亡した。

さらにシリア軍戦闘機が、カフル・ハラブ村、カフル・ヌーラーン村、M5高速道路沿線一帯を爆撃した。

これに対し、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団はミーズナーズ村近郊のシリア軍拠点に対して、爆弾を積んだ車で攻撃を行い、シリア軍兵士7人を殺害した。

一方、SANA(2月10日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、カフル・ハラブ村、カナーティル村、カマーリー村を新たに制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたカフル・ヌーラーン村、ヒルバト・ジャルラーヤー村を制圧した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフル・アルーク村にある国内避難民(IDPs)キャンプを爆撃し、子ども1人が死亡した。

ロシア軍戦闘機はこのほかにも、イドリブ市西部一帯、サルミーン市一帯、カフルナブル市を爆撃した。

またシリア軍戦闘機も、マアーッラト・ナアサーン村、シャラフ村を爆撃した。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシリア軍兵士19人、反体制武装集団戦闘員18人が死亡した。

これにより、1月24日以降の戦闘による死者数はシリア軍兵士445人、反体制武装集団493人となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を21件(イドリブ県6件、ラタキア県12件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を11件(イドリブ県8件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 10, 2020、ANHA, February 10, 2020、AP, February 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2020、Reuters, February 10, 2020、SANA, February 10, 2020、SOHR, February 10, 2020、UPI, February 10, 2020などをもとに作成。

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