マアッルハッタート村(イドリブ県)に留め置かれているトルコ軍の車列の一部がシリア・トルコ国境に向かう(2019年10月2日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから32日目(爆撃を激化させてから153日目)を迎えた10月2日、シリア・ロシア軍は爆撃を実施せず、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、スマート・ニュース(10月2日付)によると、マアッルハッタート村に留め置かれているトルコ軍の車列の一部がシリア・トルコ国境に向かった。

車列は装甲車7輌からなり、国民解放戦線に所属するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団が護衛のために随行し、ハマー市とアレッポ市を結ぶM4高速道路を北上、アレッポ市ICARDA地区を通過したという。

トルコ軍は、ハマー県北部のムーリク市近郊の第9監視所をシリア軍に包囲されて以降、マアッルハッタート村に新たな拠点を設置すべく、たびたび同地に車列を送っている。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がビダーマー町、カフル・ウワイド村、ウライニバ村、ストゥーフ・ダイル村、ハーッス村を砲撃した。

このほか、SANA(10月2日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」への住民の接近阻止を続け、同回廊からシリア政府支配地域に脱出しようとする動きを妨害した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がトゥッファーヒーヤ村、トルコマン山一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアレッポ市ライラムーン地区、ザフラー協会地区を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハウワーシュ村、フワイジャ村、シャフルナーズ村、ラスィーフ村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団は、ラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、レバノンのムドゥン(10月2日付)によると、バイト・ジン村一帯で軍事治安局が若者30人を拘束した。

若者は、兵役忌避などの免罪手続きを行おうとしていたが、軍事治安局は2017年末に、「指名手配者」がシリア政府との和解に際して、社会復帰するまでに6ヶ月間の猶予期間を設けることを決定していた。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月2日付)によると、ダルアー市内で何者かが軍事情報局メンバー1人を射殺した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県7件、ラタキア県8件、アレッポ県10件、ハマー県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を24件(イドリブ県12件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認した。

AFP, October 2, 2019、ANHA, October 2, 2019、AP, October 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 2, 2019、al-Mudun, October 2, 2019、Reuters, October 2, 2019、SANA, October 2, 2019、SMART News, October 2, 2019、SOHR, October 2, 2019、UPI, October 2, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配地域各所で、YPG主体のシリア民主軍が住民を拘束、ダーイシュがにわかに攻撃を激化、抗議デモも続く(2019年10月1日)

ラッカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民2人を拘束した。

また、タッル・アブヤド市で、ダイル・ザウル県からの国内避難民(IDPs)10世帯が、シリア民主軍によって強制退去を余儀なくされ、アイン・イーサー市にある収容キャンプに収容された。

こうしたなか、ラッカ市北のヒーシャ村ではシリア民主軍の車輌2台が何者かの攻撃を受け、8人が死傷、ラッカ市内でもシリア民主軍の検問所が何者かの発砲を受けた。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)は、ダーイシュの戦闘員がラッカ市東のフース村・サハーミーヤ村間の街道でシリア民主軍の車輌を爆破し、戦闘員5人を殺傷したと発表した。

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アレッポ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして男性1人と女性1人を拘束した。

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ハサカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「徴兵」だとして住民多数1人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(10月1日付)によると、ダーイシュがズィーバーン町入り口に設置されている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所、ウマル油田に至る街道を移動中のシリア民主軍車両を攻撃し、戦闘員20人を殺傷した。

一方、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるサアワ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の活動に抗議するデモが発生し、住民が参加した。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍と支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下のタッル・リフアト市などを砲撃(2019年10月1日)

アレッポ県では、ANHA(10月1日付)によると、トルコ軍と支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下のタッル・リフアト市、同地に近いバイナ村、アキーバ村、シャイフ・ヒラール村などを砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市に迫撃砲弾一発が着弾し、住民3人が負傷した。

誰が迫撃砲を発射したのかは不明。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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アレッポ市北のライラムーン地区で反体制武装集団がシリア軍を狙撃し1人を殺害(2019年10月1日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから31日目(爆撃を激化させてから152日目)を迎えた10月1日、シリア軍戦闘機が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士4人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市北のライラムーン地区の前線でシリア軍兵士を狙撃、1人を殺害した。

また同地一帯で、シリア軍地上部隊と反体制武装集団が交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を爆撃、ヘリコプターも同地に「樽爆弾」を投下した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、マルアンド村一帯、ナージヤ村一帯、トゥラムラー村、ウンム・スィール村、ハザーリーン村、タッフ村を砲撃した。

一方、SANA(10月1日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」への住民の接近阻止を続け、同回廊からシリア政府支配地域に脱出しようとする動きを妨害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を22件(イドリブ県7件、ラタキア県9件、アレッポ県9件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を22件(イドリブ県4件、ラタキア県11件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認した。

AFP, October 1, 2019、ANHA, October 1, 2019、AP, October 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2019、Reuters, October 1, 2019、SANA, October 1, 2019、SOHR, October 1, 2019、UPI, October 1, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県シューラー村近郊の砂漠地帯にあるシリア軍・親政権民兵の拠点を襲撃(2019年9月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシューラー村近郊の砂漠地帯にあるシリア軍・親政権民兵の拠点を襲撃、砲撃戦となった。

ジュルフ・ニュース(9月30日付)によると、ダーイシュが襲撃したのはイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点だという。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Jurf News, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードが、トルコ軍監視所(第10監視所)があるハマー県シール・マガール村一帯のシリア政府支配地域を砲撃(2019年9月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから30日目(爆撃を激化させてから151日目)を迎えた9月30日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,164人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地一帯(ウスター丘、アブー・ダフダフ丘、Syriatel塔など)、トゥッファーヒーヤ村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、バアルブー村、ストゥーフ・ダイル村、ラカーヤー村、ナキール村、フィキーア村、ウンム・スィール村、ウライニバ村、カフルサジュナ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がサルマーニーヤ村などを砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団もシリア政府支配下のラスィーフ村を砲撃した。

これに関して、スプートニク・ニュース(9月30日付)、ANHA(9月30日付)は、新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードが、トルコ軍監視所(第10監視所)があるシール・マガール村一帯のシリア政府支配地域を砲撃したと報じた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が撃ったと思われる迫撃砲弾一発がダルアー市ダルアー・バラド地区に着弾した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を37件(イドリブ県15件、ラタキア県7件、アレッポ県5件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を8件(イドリブ県1件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認した。

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、Sputnik News, September 30, 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市(アレッポ県)近郊のバイルーニーヤ村を砲撃(2019年9月29日)

アレッポ県では、ANHA(9月29日付)によると、トルコ軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイルーニーヤ村を砲撃した。

一方、アフリーン解放戦線は声明を出し、トルコ占領下のシャッラー村近郊のアナービカ村一帯、カフル・ナッブー村・ブルジュ・ハイダル村間で28日、トルコの支援を受ける反体制武装集団を攻撃、戦闘員少なくとも7人を殺害したと発表した。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構などの反体制武装集団が活動を続けるラタキア県北東部を「樽爆弾」で爆撃(2019年9月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから29日目(爆撃を激化させてから150日目)を迎えた9月29日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人減少?!して4,164人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がトゥラムラー村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・スィーン村、ハザーリーン村、カルサア村、アブー・フッバ村、ラッファ村、カラーティー村、ウライニバ村、ナキール村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村、タフターヤー村、ウンム・ジャラール村、放棄された大隊基地、タッル・ジャアファル村、ザイズーン火力発電所一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などの反体制武装集団が活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(9月29日付)によると、情報省の総合情報部がドゥーマー市でアースィム・ラヒーバーニー氏を含む医師や看護師多数を拘束した。

拘束された医師・看護師は、東グータ地方が反体制派の支配下にあった2018年以前、同地の野戦病院に勤務していたと疑われているという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県11件、ラタキア県13件、アレッポ県10件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を23件(イドリブ県6件、ラタキア県6件、アレッポ県5件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、Sawt al-‘Asima, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019などをもとに作成。

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ラタキア市でアサドの甥の民兵と麻薬・ギャンブル撲滅取り締まり活動を行う治安当局が衝突(2019年9月28日)

ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月28日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、アサド大統領の甥のイウティマード・アサド氏の民兵がラタキア市内で軍事情報局と衝突、撃ち合いになった。

衝突は、当局が市内で麻薬売買やギャンブル撲滅に向けた取り締まり活動を行っていることにイウティマード氏の民兵が腹を立てたことに端を発していたという。

同消息筋によると、軍事情報局の隊員がラタキア市ズィラーア地区にあるイウティマード氏が所有する娯楽施設(カフェ、ギャンブル場など)に対して強制捜査を行おうとしたところ、守衛やイウティマード氏の護衛らが抵抗し、衝突に発展したという。

なお、別の治安部隊は最近になってオートストラード・サウラ沿いのカフェに対する強制捜査を行い、15万米ドルを押収している。

このカフェはイウティマード氏の息子のアリー氏が運営していた。

なお、イウティマード氏、息子のアリー氏のほかにも、娘のサーラ氏(夫はシリア軍の派勇・案マール准将)は不動産、自動車販売などのビジネスを幅広く手がけており、「アサド家最強の女性の一人」と目されている。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県マンビジュ市近郊でYPG主体のシリア民主軍とトルコが後押しする国民軍が交戦(2019年9月28日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月28日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・ジャルード村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とトルコの支援を受ける国民軍が激しく交戦した。

また、トルコ占領下のバーブ市近郊では、シャーム自由人イスラーム運動のメンバー2人が何者かの発砲を受けて死亡した。

この2人はヒムス県からの国内避難民(IDPs)だという。

一方、ANHA(9月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団がシャッラー村近郊のブルジュ・カース村、カールーティーヤ村を砲撃した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊の国境地帯上空に所属不明の戦闘機が飛来、「イランの民兵」が迎撃(2019年9月28日)

シリア人権監視団は、ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊の国境地帯上空に所属不明の飛翔体が飛来、イラン・イスラーム革命防衛隊がこれを迎撃したと発表した。

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これに関して、ユーフラテス・ポスト(9月28日付)は、所属不明の戦闘機がブーカマール市一帯の「イラクとイランの民兵」の軍事拠点複数カ所を爆撃、これに対してダイル・ザウル市近郊に展開するイラン人民動員隊が迎撃を試みたと伝えた。

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一方、スプートニク・ニュース(9月28日付)は、シリア軍の現地筋の情報として、この飛翔体が航空機複数だとしたうえで、ブーカマール国境通行所一帯にある「イランの民兵」の拠点複数カ所が爆撃を受けたと伝えた。

シリア軍情報筋によると、飛来したのはイスラエル軍戦闘機だと思われ、27日深夜から28日未明にかけてブーカマール国境通行所一帯の拠点複数カ所を爆撃し、これに対してシリア軍防空部隊が迎撃を行い、ミサイル複数発を撃破した。

爆撃による被害は物的なものにとどまったという。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Euphrates Post, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、Sputnik News, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ハサカ市でYPG主体のシリア民主軍の活動を非難するデモ(2019年9月28日)

ハサカ県では、SANA(9月28日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米軍の支援を受けて、ハサカ市内で住民23人を「徴兵」だと称して拘束、アリーシャ町の国内避難民(IDPs)用キャンプに連行した。

シリア民主軍はまた、ダイル・ザウル県からハサカ市に逃れてきた国内避難民15世帯をアリーシャ・キャンプに強制退去させた。

こうした動きに対して、SMART News(9月28日付)、SANAなどによると、ハサカ市のグワイラーン地区では、シリア民主軍の活動を非難し、拘束された住民の解放を求めるデモが発生し、数十人が参加した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SMART News, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構のメンバー3人を拘束(2019年9月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の治安部隊が、県内の検問所(場所は明示せず)で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構のメンバー3人を拘束した。

これを受け、フッラースディーン機構は声明を出し、「シャーム解放機構とフッラースディーン機構が交わした合意が、多くの誠実な者たちを歓喜させ、その後両組織は隊列を整え敵に対峙することに専心するはずだったのに、我々は今日、敵がすべての力を結集して、残された解放区に突入しようとしているさなかに、合意の文言を破ろうとしている者がいることに驚いている」などと述べ、非難した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ラタキア県で反体制武装集団がシリア軍拠点を砲撃(2019年9月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから28日目(爆撃を激化させてから149日目)を迎えた9月28日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より4人(民間人0人、シリア軍兵士3人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,166人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,421人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カッバーナ村一帯で活動する反体制武装集団がシリア軍の拠点を砲撃し、士官2人が死亡した。

これに対して、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、同地一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、ハザーリーン村、ヒーシュ村、カンスフラ村、ビダーマー町一帯、ナージーヤ一帯、トゥラムラー村を砲撃した。

一方、SANA(9月28日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」にいたる街道を破壊、また同地一帯にバリゲードなどを設置し、反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難しようとする住民の移動を阻止した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカラースィー村、ハーン・アサル村、カフルナーハー村を砲撃した。

ANHA(9月28日付)によると、シリア軍はまた、アレッポ市ラーシディーン地区一帯に対しても爆撃を行った。

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ダマスカス郊外県では、グータ情報センター(9月28日付)によると、ハッザ町とザマルカー町を結ぶ街道に設置されたサーラト・カマール検問所が何者かの襲撃を受け、シリア軍兵士複数人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県7件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を30件(イドリブ県9件、ラタキア県13件、アレッポ県2件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Ghouta Media Center, September 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍の退去、体制打倒を求めるデモが発生(2019年9月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月27日付)によると、県南東部ユーフラテス川東岸のジュダイダト・バカーラ村で住民が抗議デモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の退去を求めた。

デモは、シリア民主軍が有志連合を主導する米軍の支援を受けて、同県各所で住民の拘束を続けていることを受けて発生したもの。

一方、反体制派系サイトのザマーン・ワスル(9月27日付)によると、シリア政府支配下のダイル・ザウル市郊外で、アサド政権打倒と「イランの民兵」排除を求めるデモが行われた。

デモは「サーリヒーヤの殉教者」と銘打たれ、参加者数百人が、北・東シリア自治局の支配下にある工業地区からシリア政府と北・東シリア自治局の支配地域の境界に設置されているサーリヒーヤ村通行所近くの交差点に向かって行進し、シリア政府支配下のサーリヒーヤ村に向かった。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が街道を封鎖し、行進を阻止した。

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ラッカ県では、SANA(9月27日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市で住民2人を拘束、連行した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019、Zaman al-Wasl, September 27, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構が支配するイドリブ県東部で政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモ(2019年9月27日)

イドリブ県では、SANA(9月27日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」を経由して反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難しようとする住民に向けて発砲・砲撃、これを阻止した。

反体制武装集団が住民の避難を阻止したのは15日連続。

一方、アブー・ズフール町東部では、シリア政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモが発生したという。

デモには、避難を求める女性が参加した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県、ハマー県、ラタキア県でシリア軍と反体制武装集団の散発的戦闘続く(2019年9月27日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから27日目(爆撃を激化させてから148日目)を迎えた9月27日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士5人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,162人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,419人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、ハザーリーン村、ファッティーラ村、ラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カフル・ウワイド村、ジャバーラー村、シャイフ・ムスタファー村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村、ナキール村、タッフ村、タフターヤー村、ウライニバ村、ラカーヤー村を砲撃した。

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハムラー村一帯でシリア軍を攻撃し、兵士複数人を殺傷した。

反体制武装集団はまた、ジューリーン村一帯のシリア軍戦車を攻撃、これを破壊した。

これに対して、シリア軍はマンスーラ村、アムキーヤ町、サルマーニーヤ村、フワイジャ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県でシリア軍拠点を襲撃(2019年9月26日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(9月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市近郊、クーリーヤ市近郊、スバイハーン市近郊、アシャーラ市近郊、フライビシャ町近郊の砂漠地帯でシリア軍の拠点複数カ所を襲撃し、シリア軍兵士多数を殺傷した。

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ヒムス県では、バーディヤ24(9月26日付)によると、カルヤタイン市近郊の砂漠地帯で、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、民兵複数が死傷した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Badiya 24, September 26, 2019、Dayr al-Zawr 24, 、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県など北・東シリア自治区各所でYPG主体のシリア民主軍と米主導の有志連合が市民多数を拘束・連行(2019年9月26日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(9月26日付)によると、有志連合ヘリコプターが25日深夜から26日未明にかけて、スワル町近郊のジャースィミー村で空挺作戦を行い、3人を拘束、連行した。

これに関して、SANA(9月26日付)も、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の航空支援を受けて、同村で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行したと伝えた。

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ハサカ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、ラアス・アイン市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

また、SANAによると、有志連合を主導する米軍の貨物車輌数十台が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア軍に供与する武器・弾薬などを積んで、イラクからスィーマルカー国境通行所を経由して、シリア領内に入った。

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ラッカ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、アイン・イーサー市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

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アレッポ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、マンビジュ市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Jurf News, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部での爆発でヌールッディーン・ザンキー運動の司令官1人が負傷(2019年9月26日)

アレッポ県では、ANHA(9月26日付)によると、トルコ占領下のジンディールス町の商店近くでオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

スマート・ニュース(9月26日付)によると、この爆発で、国民解放戦線に所属するヌールッディーン・ザンキー運動の司令官1人が負傷した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SMART News, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県南部で新興のアル=カーイダ系組織フッラースディーン機構と交戦(2019年9月26日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから26日目(爆撃を激化させてから147日目)を迎えた9月26日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人0人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員2人?)多い4,160人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町一帯で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構と交戦、同地を砲撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月26日付)によると、トルコ軍の兵員輸送車11台を含む14台の車輌からなる車列が、カフルルースィーン村に設置された国境通行所を経由し、シリア領内に進入、トルコ軍部隊が留め置かれているマアッルハッタート村に向かった。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がハサカ県で市民4人を拉致・連行する一方、フール・キャンプからダーイシュの女性メンバー4人が脱走(2019年9月25日)

ハサカ県では、SANA(9月25日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・ハミース市近郊の小ハサウィーヤ村に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が突入し、市民4人を拉致し、連行した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、フール・キャンプからダーイシュ(イスラーム国)メンバーだった女性4人が脱走した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるウマル油田近くで、タンクローリーに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のマーリア市近郊で23日に反体制武装集団の拠点を攻撃し、戦闘員1人を殺害したと発表した。
ANHA(9月25日付)が伝えた。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はラタキア県北東部を「樽爆弾」で爆撃、シャーム解放機構が主導する反体制派はアレッポ市を砲撃(2019年9月25日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから25日目(爆撃を激化させてから146日目)を迎えた9月25日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,155人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,675人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターが、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

また地上部隊も同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村一帯、ジャズラーヤー村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区を砲撃し、複数人が負傷した。

SANA(9月25日付)によると、反体制武装集団はまた、ハラブ・ジャディーダ地区だけでなく、ナイル通りを砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村を砲撃した。

また前日にシリア軍が進軍したタッル・ジャアファル村一帯では、シリア軍と反体制武装集団が砲撃戦を行った。

一方、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構の治安部隊は、トルコのハタイ県に近いダーナー市でダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと激しく交戦した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、シリア軍部隊がサナマイン市で正体不明の武装集団と交戦し、1人が死亡、複数が負傷した。

また、HFL(9月26日付)によると、東ムライハ村の村長で和解委員会メンバーでもあるガーリブ・ズウビー氏が何者かに撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県16件、ラタキア県10件、アレッポ県11件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を32件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、HFL, September 25, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合ヘリコプター複数機がYPG主体のシリア民主軍とともにダイル・ザウル県で空挺作戦を実施し、ダーイシュ・メンバーと思われる国内避難民(IDPs)1人を殺害(2019年9月24日)

ダイル・ザウル県では、DPN(9月24日付)は、米主導の有志連合ヘリコプター複数機が23日深夜から24日未明にかけて、ザッル村で空挺作戦を敢行、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる国内避難民(IDPs)1人を殺害した。

作戦では人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍部隊がザッル村内の民家1件を急襲した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、DPN, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県シャッダーディー市でオートバイ使用・持ち込み禁止令に反対するデモが反シリア民主軍デモに発展(2019年9月24日)

ハサカ県では、SANA(9月24日付)によると、北・東シリア自治局支配下のシャッダーディー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の市民に対する虐待行為や反対に抗議するデモが行われ、多くの住民が参加、また市内の商店がストライキを行った。

デモ参加者は、シリア民主軍の市内からの退去を求め、その進入を阻止するために市の南側の入り口でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。


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ザマーン・ワスル(9月24日付)によると、デモは、市内でのオートバイ使用・持ち込み禁止令や、市内のパン製造所のシリア民主軍専用施設への転用といった最近の決定に抗議して市内のオートバイ販売店の店主ら数十人が午前9:30から座り込みを開始したことがきっかけとなった。

デモ参加者はタイヤを焼くなどして道路を封鎖し、有志連合の車列の通行を阻止、ドゥラル・シャーミーヤ(9月24日付)によると、参加者は、シリア民主軍による徴兵に拒否の姿勢を示したという。

その後、10:45頃にシリア民主軍が介入し、デモ参加者と協議、オートバイ使用・持ち込み令と市内のパン製造所をシリア民主軍専用施設に転用する決定を見直すことを約束、道路封鎖を解除した。

スマート・ニュース(9月24日付)によると、デモ参加者との交渉にあたったのは、内務治安部隊(アサーイシュ)の緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)の幹部。

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しかし、ハーブール(9月24日付)は、シリア民主軍がデモ参加者を包囲、実弾を発砲して強制排除したと伝えた。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、al-Khabur, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SMART News, September 23, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はカサブ国境通行所を経由してトルコから帰国した若者5人を拘束(2019年9月24日)

ラタキア県では、サウト・アースィマ(9月24日付)によると、シリア軍がカサブ国境通行所を経由して帰国した若者5人を拘束した。

拘束されたのは、ダマスカス郊外県タッル市の和解委員会やシリア軍士官複数名の仲介により政府との和解に応じ、帰国した5人。

5人の家族は国境通行所の治安当局から、5人からの和解要請は拒否されたと伝えられたという。

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ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(9月24日付)によると、シリア軍治安部隊がドゥマイル市で若者30人以上を拘束した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、Sawt al-‘Asima, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県北部のトルコ占領地域で爆発が相次ぎ、5人死亡(2019年9月24日)

アレッポ県では、ANHA(9月24日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市近郊のジンディールス町のヤラーンクーズィー通りでも大きな爆発が発生し、5人が死亡、12人が負傷した。

またアアザーズ市近郊のアフタリーン市で車に仕掛けられた爆弾が爆発した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県ハーン・シャイフーン市北東部で反体制派と交戦し、拠点複数カ所を制圧(2019年9月24日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから24日目(爆撃を激化させてから145日目)を迎えた9月24日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より1人?(民間人0人、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員2人)多い4,155人?となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,675人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアブー・ズフール町西部一帯、放棄された大隊基地、カフルサジュナ村、マアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、ラカーヤー村を砲撃、ハーン・シャイフーン市北東のタッル・ジャアファル村丘一帯で反体制武装集団と交戦、拠点複数カ所を制圧した。

これに対して、反体制武装集団がマダーヤー町一帯のシリア軍部隊を砲撃した。

また、トルコ軍の車列がカフルルースィーン村に設置された通行所からシリア領内に入り、トルコ軍部隊が留め置かれているマアッル・ハッタート村に物資を届けた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がサルマーニーヤ村一帯、マシーク村一帯を砲撃した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがヒムス県東部でシリア・ロシア軍の部隊を攻撃し、15人を殺害したと発表(2019年9月23日)

ヒムス県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(9月23日付)によると、ダーイシュがスフナ市北の砂漠地帯でシリア・ロシア軍の部隊を攻撃し、15人を殺害した。

AFP, September 23, 2019、ANHA, September 23, 2019、AP, September 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2019、Reuters, September 23, 2019、SANA, September 23, 2019、SOHR, September 23, 2019、UPI, September 23, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハサカ市で老人を撲殺(2019年9月23日)

ハサカ県では、SANA(9月23日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がハサカ市ヌシューワ地区で78歳の男性老人をひもで縛ったまま、殴打し、殺害した。

AFP, September 23, 2019、ANHA, September 23, 2019、AP, September 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2019、Reuters, September 23, 2019、SANA, September 23, 2019、SOHR, September 23, 2019、UPI, September 23, 2019などをもとに作成。

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