オースティン米国務長官はMQ-9に対するロシア軍戦闘機の「危険な接近」に関して、複数のチャンネルを通じてロシア側に懸念を伝え、「無責任な行動」をやめるよう求めていると発言(2023年7月29日)

ロイド・オースティン米国務長官は、豪米外務防衛閣僚協議(AUSMIN)に出席するために、アントニー・ブリンケン国務長官と訪問中のオーストラリアで、シリア領空での米軍のMQ-9無人航空機(ドローン)に対するロシア軍戦闘機の「危険な接近」に関して、複数のチャンネルを通じてロシア側に懸念を伝え、「無責任な行動」をやめるよう求めていると述べた。

ロイター通信(7月29日付)などが伝えた。

AFP, July 29, 2023、ANHA, July 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 29, 2023、‘Inab Baladi, July 29, 2023、Reuters, July 29, 2023、SANA, July 29, 2023、SOHR, July 29, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合所属の航空機が2023年に入ってロシア軍機に行った「危険な接近」が23回に達していると発表(2023年7月29日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米主導の有志連合所属の航空機が2023年に入ってロシア軍機に行った「危険な接近」が23回に達していると発表した。

こうした行為は、4月に2回、5月に1回、6月に4回、7月に5回と増加しているという。

グリノフ副センター長によると、23回のうち11回において、ロシア軍機が兵器誘導システムにさらされたことを記録、これによってロシア軍機の防御システムが自動的に作動、フレア(熱囮弾)の発射にいたったという。

RIAノーヴォスチ通信(7月29日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 29, 2023をもとに作成。

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ハサカ県内で盗奪した石油を積んだタンクローリー30輌からなる米軍の車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラク領内に移動(2023年7月29日)

ハサカ県では、SANA(7月29日付)によると、県内で盗奪した石油を積んだタンクローリー30輌からなる米軍の車列が、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)を経由してイラク領内に移動した。

AFP, July 29, 2023、ANHA, July 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 29, 2023、‘Inab Baladi, July 29, 2023、Reuters, July 29, 2023、SANA, July 29, 2023、SOHR, July 29, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがハサカ県あるアームーダー市西のシリア民主軍軍事アカデミーの教練キャンプを爆撃し、12人を殺傷(2023年7月28日)

ハサカ県では、ANHA(7月28日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアームーダー市西のヒルバト・ハウィー(・ミルフ)村を爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃はヒルバト・ハウィー村の近くにある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の軍事アカデミーの教練キャンプを狙ったもので、軍関係者4人を殺害、8人を負傷させた。

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アレッポ県では、ANHA(7月28日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍、あるいはシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市に近いクワンディー・マーズィン村(ズーク・カビール村)を砲撃し、子供1人が負傷した。

AFP, July 28, 2023、ANHA, July 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 28, 2023、‘Inab Baladi, July 28, 2023、Reuters, July 28, 2023、SANA, July 28, 2023、SOHR, July 28, 2023などをもとに作成。

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貨物車輛3輛がバーブ・サラーマ国境通行所を経由して、トルコから同国の占領下にある「ユーフラテスの縦」地域にWFPの物資を輸送(2023年7月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、貨物車輛3輛がバーブ・サラーマ国境通行所を経由して、トルコから同国の占領下にある「ユーフラテスの縦」地域に世界食糧計画(WFP)の物資を輸送した。

AFP, July 28, 2023、ANHA, July 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 28, 2023、‘Inab Baladi, July 28, 2023、Reuters, July 28, 2023、SANA, July 28, 2023、SOHR, July 28, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはラッカ県で米主導の有志連合所属のMQ-9がロシア軍のSu-34戦闘機に「危険な接近」をしたと発表(2023年7月28日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ラッカ県で米主導の有志連合所属のMQ-9無人航空機(ドローン)がロシア軍のSu-34戦闘機に「危険な接近」をしたと発表した。

グリノフ副センター長は、ラッカ県ナフラ村一帯の高度5000メートルの上空で7月28日午前7時55分、有志連合のMQ-9が、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に違反するかたちで、ロシア軍のSu-34に危険な接近を行ったことが再び記録されたとしたうえで、こうした行為の「行動の明白な挑発的かつ攻撃的な性質」を特に懸念していると述べた。

グリノフ副センター長はまた、「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属のドローンによる違反を過去24時間に12件確認するとともに、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、F-16戦闘機2機、タイフーン戦闘機1機、MC-12W偵察機1機による領空侵犯を8件確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(7月28日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 28, 2023をもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領:「シリア難民約60万人がテロが根絶されたシリア国内の地域への帰還を求めている」(2023年7月27日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、首都アンカラにある警察専門学校の卒業式での祝辞で、シリア難民約60万人がテロが根絶されたシリア国内の地域への帰還を求めていると述べた。

エルドアン大統領はまた、トルコが2ヵ月前に着工を開始した住宅プロジェクトによって、これまでに約9万世帯近くが帰還する機会を与えられるとしたうえで、24万世帯、約100万人の難民の帰還を目指していると強調した。 その一方で、エルドアン大統領は、シリアとイラクで「テロ攻撃」が続いていることから、難民の帰還は予想よりも時間がかかだろうと示唆した。

TRT Haber(7月27日付)が伝えた。

AFP, July 27, 2023、ANHA, July 27, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 27, 2023、‘Inab Baladi, July 27, 2023、Reuters, July 27, 2023、SANA, July 27, 2023、SOHR, July 27, 2023、TRT Haber, July 27, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンがハサカ県北部を移動中で軍用車2輛を爆撃、アサーイシュ隊員3人死亡、2人負傷(2023年7月27日)

ハサカ県では、ANHA(7月27日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市近郊のタッル・マアルーフ町とフズナ村を結ぶ街道を移動中の軍用車2輛を爆撃した。

この爆撃に関して、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は声明を出し、隊員3人が死亡、2人が負傷したと発表した。

シリア人権監視団によると、重傷を追っていた女性も29日に死亡した。

AFP, July 27, 2023、ANHA, July 27, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 27, 2023、‘Inab Baladi, July 27, 2023、Reuters, July 27, 2023、SANA, July 27, 2023、SOHR, July 27, 2023、July 29, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米国がシリア領空でのドローンの違法飛行について、ロシアが「危険な接近」を行ったとの世界に誤った情報を発信していると非難(2023年7月27日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米国がシリア領空での無人航空機(ドローン)の違法飛行について、ロシア軍戦闘機が「危険な接近」を行ったとの世界に誤った情報を発信していると非難、同地での危険な状況のすべては、米主導の有志連合によって引き起こされていると反論した。

グリノフ副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、F-16戦闘機3機、ラファール戦闘機1機、タイフーン戦闘機1機による領空侵犯を8件確認したと付言した。

RIAノーヴォスチ通信(7月27日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 27, 2023をもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による2回の砲撃を確認したと発表(2023年7月27日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)が「緊張緩和地帯設置」内のシリア軍の拠点に対して2回(イドリブ県)の砲撃を行ったことを記録したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(7月27日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 27, 2023をもとに作成。

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アスマー大統領夫人は、オマーン上院のザドジャーリー議員と会談、人道分野や開発分野におけるシリアとオマーンの二国間協力の重要性など多くの話題について意見を交わす(2023年7月26日)

アスマー・アフラス大統領夫人は、シリアを訪れたオマーン国家評議会(上院)のマリヤム・ビント・イーサー・ザドジャーリー議員と会談し、人道分野や開発分野におけるシリアとオマーンの二国間協力の重要性など多くの話題について意見を交わした。



アスマー夫人は会談のなかで、以下の通り述べた。

国家間の社会的・人道的な架け橋は、その関係においてもっとも強固なもので、オマーンが地震によってもたらされた大惨事に立ち向かうシリアに与えてくれたものは、評価と感謝に値するものです。
シリアとオマーンを結びつける共通の道徳的、文化的、知的価値観は、政治レベルでの両者の結びつきに劣らず重要で、これらの共通点を維持することは、組織や個人のレベルで大きな責任を伴っています。

ザドジャーリー議員は、ダール・アター協会の代表を勤め、同協会は、家族のケア、教育支援、経済面でのエンパワーメント、災害対策といった分野で活動しており、アレッポ市にある腫瘍科病院の設備整備を支援する予定。

SANA(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 26, 2023、ANHA, July 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2023、‘Inab Baladi, July 26, 2023、Reuters, July 26, 2023、SANA, July 26, 2023、SOHR, July 26, 2023などをもとに作成。

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トルコのイェルリカヤ内務大臣は、警察や軍に対して違法な移民の取り締まるよう指示し、過去2ヵ月間で、3万5767人の不法移民を拘束したと述べる(2023年7月26日)

トルコのアリ・イェルリカヤ内務大臣はAハベル・チャンネルに出演し、警察や軍(国境警備隊)に対して、違法な移民の取り締まるよう指示してきたと述べた。

イェルリカヤ内務大臣は違法な移民を「世界的な問題」と位置づけたうえで、かつてトルコ経由で欧州に移動しようとした人々は、現在では経済発展を遂げているトルコを目的地としていると述べた。

また、トルコで暮らす合法的な移民が488万9286人に達し、いずれもが入国、滞在、出国の場所が明確に定まっている一方、「一時保護身分証」を取得しているシリア難民は32万5016人に上ると述べた。

そのうえで、難民の帰還については、自発的かつ安全に行われ、差別や強要によって行われるものではないと強調した。

一方、イェルリカヤ内務大臣は、当局が過去2ヵ月間で、3万5767人の不法移民を拘束し、うち1万6000人から1万8000人が強制退去となり、1万9502人が帰国に向けた準備を行っていると付言した。


A Haber, July 26, 2023、AFP, July 26, 2023、ANHA, July 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2023、‘Inab Baladi, July 26, 2023、Reuters, July 26, 2023、SANA, July 26, 2023、SOHR, July 26, 2023などをもとに作成。

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アレッポ県、ハサカ県でトルコ軍、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地を砲撃(2023年7月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマリーミーン村、アナーブ村、マルアナーズ村一帯でシリア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア国民軍が砲撃戦を行った。

ANHA(7月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍はまた、シャワーリガ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(7月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のカブール・ガラージナ村、タッル・カラービート村、ダルダーラ村を砲撃した。

AFP, July 26, 2023、ANHA, July 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2023、‘Inab Baladi, July 26, 2023、Reuters, July 26, 2023、SANA, July 26, 2023、SOHR, July 26, 2023などをもとに作成。

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シリア人権監視団はロシア軍戦闘機がアレッポ県マンビジュ市上空に飛来した米軍の偵察機に接近し、フレアを発射したと発表、写真と映像を公開(2023年7月26日)

シリア人権監視団は、ロシア軍戦闘機がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市上空に飛来した米軍の偵察機に接近し、フレア(熱囮弾)を発射したと発表、写真映像を公開した。

AFP, July 26, 2023、ANHA, July 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2023、‘Inab Baladi, July 26, 2023、Reuters, July 26, 2023、SANA, July 26, 2023、SOHR, July 26, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは7月26日の米主導の有志連合MQ-9とロシア軍戦闘機の急接近に関して、MQ-9が誘導システムの照準を合わせたため、ロシア軍戦闘機の防衛システムが自動作動し、フレアが発射されたと発表(2023年7月26日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ロシア軍戦闘機が7月26日に米主導の有志連合所属のMQ-9無人航空機に急接近した件の詳細について発表した。

発表によると、7月26日午前7時34分、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内に位置するアレッポ県北部のバーブ郡の上空高度6200メートルで、ロシア軍のSu-35戦闘機およびSu-34戦闘機と有志連合所属のMQ-9による危険な接近が「再び」記録され、MQ-9がロシア軍戦闘機に誘導システムの照準を合わせたため、ロシア軍戦闘機の防衛システムが自動作動し、フレア(熱囮弾)が発射された。

そのうえで、米空軍中央司令部による25日の非難声明に根拠がないと反論、ロシア軍のパイロットは「高いプロフェッショナリズムを発揮」し、衝突を回避したと指摘した。

RIAノーヴォスチ通信(7月26日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 26, 2023をもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属のドローンによる違反を過去24時間に10件確認したと発表(2023年7月26日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を過去24時間に10件確認したと発表した。

グリノフ副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、有志連合戦闘機による領空侵犯を14件確認したと付言した。

RIAノーヴォスチ通信(7月26日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 26, 2023をもとに作成。

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アサド大統領はロシアのラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使と会談、シリア難民の帰還、トルコの撤退拒否、越境(クロスボーダー)人道支援について協議(2023年7月25日)

アサド大統領はシリアを訪れたロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使を代表とする使節団と会談し、シリア難民の帰還に関してこれまでに実施されてきた措置、アラブ諸国と国際社会において帰還問題の解決に向けて行われている議論において提起されたアイデアや提案について意見を交わした。

両者はまた、トルコがシリア領内からの撤退を拒否したことへの対応、「テロ組織」が支配する地域で暮らす民間人への越境(クロスボーダー)での人道支援の方途について協議した。

会談において、アサド大統領は以下の通り述べた。

米国と西欧諸国は、ロシアの国際社会における地位や存在を損なおうとして、世界的な政治・経済危機を作り上げ、世界規模の不安定を引き起こした。
ウクライナをこの目的のための道具として使用してきた。
だが、このようにして作り出された危機の影響は、欧米諸国の生活、社会、経済において深刻化している。
欧米諸国に対するロシアの確固たる姿勢は、多極世界の実現をもたらす最重要要素の一つであり、それを国際法を順守し、主権、自主性、国益を守ろうとしているすべての国、そしてその国民たちが注視している。




SANA(7月25日付)が伝えた。


AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃、シリア軍の兵士3人負傷(2023年7月25日)

アレッポ県では、ANHA(7月25日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃、シリア軍の兵士3人が負傷した。

AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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イスラエル軍が占領下のゴラン高原からクナイトラ県カフターニーヤ町にあるヒズブッラーの陣地を砲撃(2023年7月25日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍が占領下のゴラン高原からカフターニーヤ町にあるレバノンのヒズブッラーの複数の陣地を砲撃した。

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外務在外居住者省公式筋は声明を出し、国際社会に対して、シリア領内に対するイスラエルによる度重なる攻撃を停止させ、国際法に順守させるよう求めた。

SANA(7月25日付)が伝えた。

AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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トルコ当局はシリア北西部のガン患者の受け入れを許可:「ガンは待ってくれない」キャンペーンはその他の要求を実現するため座り込みデモを継続(2023年7月25日)

シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所は声明を出し、トルコ当局が新規がん患者のトルコへの入国と、同国内の病院への受け入れを許可したと発表した。

患者の入国は7月26日から開始されるという。


ガン患者の受け入れは、22日から「ガンは待ってくれない」キャンペーンが続けていた座り込みデモに応えたもの。

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しかし、「ガンは待ってくれない」キャンペーンの広報調整役を務めるアフマド・ヒジャーズィー氏は、それ以外の要求を実現するため座り込みデモを継続すると発表した。


ヒジャーズィー氏によると、トルコに対してがん患者に加えて、家族などの付き添いの入国を求めているが、トルコ側は8歳以上の付き添いの受け入れを拒否しているという。

AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍と同軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会が激しく交戦、米主導の有志連合が介入し事態収拾(2023年7月25日)

ダイル・ザウル県では、イナブ・バラディー(7月25日付)、シリア人権監視団などによると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるスワル町で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会と憲兵隊が激しく交戦した。

イナブ・バラディーによると、戦闘はシリア民主軍憲兵隊が検問所(クーア検問所)で、ダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員らに対して身分証の提示を求めたことがきっかけで、口論が撃ち合いに発展、ダイル・ザウル軍事評議会の「フィダーイーン」、あるいは「エリート部隊」と称される部隊に所属する戦闘員2人(いずれも部族の子息)が死亡した。

また、双方の戦闘が始まってから数時間後には、地元の戦闘員らが機関銃やRPG弾でシリア民主軍の陣地複数ヵ所を攻撃、2人を殺害した憲兵隊員の身柄の引き渡しを要求した。

一方、シリア人権監視団によると、死亡は1人、負傷者3人で、戦闘は、憲兵隊がダイル・ザウル軍事評議会のメンバー複数人を拘束したことがきっかけで、評議会側はメンバーを釈放しなければ攻撃すると迫っていたという。

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イナブ・バラディーによると、これに対して、シリア民主軍も県北部からテロ撲滅部隊(HAT)などからなる増援部隊を派遣したが、住民らが立ちはだかり、スワル町への進軍を阻止した。

シリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会の戦闘は、ハーブール川に沿ってスワル町の南西に向かって波及、ブサイラ市一帯にまで拡大した。

これを受けて、ブサイラ市に駐留するシリア民主軍がスワル町方面に部隊を派遣したが、この部隊もファディーン村の住民によって進軍を阻止された。

また、シリア人権監視団によると、部族民兵(「ガドバーン」なる司令官が率いる民兵)が、ダイル・ザウル市西のアズバ村、ブサイラ市南東のアブー・ハマーム市を封鎖し、シリア民主軍の増援部隊の進軍を阻止、ダイル・ザウル軍事評議会と地元部族の民兵は、この戦闘で複数の村と検問所を制圧した。

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事態悪化を受けて、米主導の有志連合が介入し、ダイル・ザウル軍事評議会、地元部族の民兵とシリア民主軍を停戦させた。

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一連の戦闘を受けて、シリア民主軍の広報センターは声明を出し、戦闘を「反乱事件」と評したうえで、総司令部が調査を指示したと発表した。

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なお、今回の戦闘に先立って、ダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール(アブー・ハウラ)司令官が、評議会とシリア民主軍の総司令部の間に対立があると発言する音声が7月19日にフェイスブックで公開されていた。

ハビール司令官は、そのなかで、評議会が内と外の二つの敵に対峙し、内なる敵はシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)の一部司令官、外の敵はトルコとシリアの体制だ、などと述べていた。

ハビール司令官はその後7月24日、ロナヒ・チャンネルに対して、対立を否定、19日に公開された音声について、評議会の同志たちとの議論における発言で、司令官通しの「見解の違い」を反映したものに過ぎないと述べていた。

また、ダイル・ザウル県のユーフラテス川東岸地域で評議会が部隊を増強していることに触れ、「イランの民兵」が同川西岸地域で部隊を増強しているため、ダーイシュのスリーパーセルと戦うためなどと説明していた。

AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、Rohahi TV, July 24, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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米空軍中央司令部は無人航空機MQ-9がロシア軍戦闘機の攻撃でプロペラに重大な損傷を受けたと発表(2023年7月25日)

米空軍中央司令部(US AFCENT)は声明を出し、ロシア軍の戦闘機が7月23日東部時間午後12時23分、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」にかかる任務にあたる米軍のMQ-9無人航空機(ドローン)に接近し、数メートルの至近距離からフレア(熱囮弾)を発射、うち1発がMQ-9に直撃し、プロペラに重大な損傷を与えたと発表した。

攻撃を受けたMQ-9は飛行を継続し、基地に無事帰還したという。

声明は、ロシア軍の挑発行為に対して、ダーイシュを根絶しようとする米軍の使命を損なうものだと非難、シリア駐留ロシア軍に、こうした「無謀で根拠のない、そしてプロフェッショナリズムに反する行為」を直ちに停止するよう求めた。

AFP, July 25, 2023、ANHA, July 25, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2023、‘Inab Baladi, July 25, 2023、Reuters, July 25, 2023、SANA, July 25, 2023、SOHR, July 25, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属のドローンによる違反を過去24時間に12件確認したと発表(2023年7月25日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を過去24時間に12件確認したと発表した。

グリノフ副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、F-16戦闘機4機、ラファール戦闘機1機、タイフーン戦闘機1機による領空侵犯を12件確認したと付言した。

RIAノーヴォスチ通信(7月25日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 25, 2023をもとに作成。

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ヨルダン軍はシリア領内から麻薬を積んで領内に侵入したドローンを撃墜(2023年7月24日)

ヨルダンのアンムーン・ニュース(7月24日付)が、ヨルダン豪総司令部の軍事筋の話として伝えたところによると、国境警備隊は24日昼、シリア領内から麻薬を積んで侵入した無人航空機(ドローン)をヨルダン領内で撃墜した。


ドローンは結晶剤2キロを積んでいた。

AFP, July 24, 2023、Ammoun News, July 24, 2023、ANHA, July 24, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2023、‘Inab Baladi, July 24, 2023、Reuters, July 24, 2023、SANA, July 24, 2023、SOHR, July 24, 2023などをもとに作成。

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ヨルダン・シリア合同委員会が開催され、シリアからヨルダンへの麻薬密輸撲滅に向けた協力について協議(2023年7月24日)

ヨルダン外務省は声明を出し、7月23日にヨルダン・シリア合同委員会が開催され、シリアからヨルダンへの麻薬密輸撲滅に向けた協力について協議が行われた。

会合は、5月1日に首都アンマンで開催されたヨルダン、シリア、サウジアラビア、エジプト、イラクの5ヵ国外務大臣会合での合意に基づくもので、シリア側からはアリー・マフムード・アッバース外務大臣、フサーム・ルーカー総合情報部長、ヨルダン側からはユースフ・フナイティー参謀総長、アフマド・フスニー総合情報部長が出席した。

AFP, July 24, 2023、ANHA, July 24, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2023、‘Inab Baladi, July 24, 2023、Reuters, July 24, 2023、SANA, July 24, 2023、SOHR, July 24, 2023などをもとに作成。

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国連安保理でシリア情勢への対応を協議する会合が開かれ、越境(クロスボーダー)人道支援の終了の是非をめぐって意見が交わされる(2023年7月24日)

国連安保理でシリア情勢への対応を協議する会合が開かれ、越境(クロスボーダー)人道支援の終了の是非をめぐって意見が交わされた。

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ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表はオンラインで出席し、越境人道支援の期間延長が実現しなかったことに失望の意を示しているアントニオ・グテーレス事務総長に同調するとともに、制憲委員会を再開するには、現実的かつ柔軟な交渉が重要だと述べた。

また、難民を安全かつ尊厳あるかたちで自発的に帰還させる環境が依然として整っていないとし、シリア政府に対してさらなる努力を行うよう求めた。

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国連人道問題調整事務所(OCHA)ジュネーブ本部のラメシュ・ラジャシンガム代表は、越境人道支援がシリア北西部で暮らす数百万の人々にとっての死活問題だとしたうえで、今後も人道主義、公平性、中立性、独立性という人道原則に基づいて継続されるべきだと主張した。

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発言を行った安保理メンバーのうち、英国のバーバラ・ウッドワード国連常駐代表は、シリア政府が国連にイドリブ県バーブ・ハワー国境通行所経由での支援の継続を許可したと主張しているのもかかわらず、越境人道支援の85%を担っていた同通行所を経由した国連による物資の輸送は途絶えたままだとしたうえで、シリア政府が科した条件によって、OCHAによる人道支援の中立性と独立性が損なわれていると非難した。

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ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連第1常駐副代表はシリアへの難民の帰還と、トルコとシリアの関係改善が、シリア危機の迅速な解決を促し、中東情勢全体を改善させるとしたうえで、こうした動きに対する欧米諸国の干渉を拒否すると述べた。

また、越境人道支援については、他の国に対する支援と同様の方法で、国際的に認められた政府の同意のもと、同政府と連携して行われることに歓迎の意を示し、新たな安保理決議の採択は必要ないと協調した。

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シリアのバッサーム・サッバーグ国連代表は、シリア北西部への人道支援を保証することに尽力しているとしたうえで、シリアの主権や越境人道支援に対する一部理事国の激情的な姿勢を批判した。

また、バーブ・ハワー国境通行所の使用許可については、いかなる条件も課しておらず、OCHAとの全面的に協力する用意があると強調した。

このほか、イスラエルが繰り返す爆撃などの侵略行為、米国によるシリア領内での違法な部隊駐留と領土の占領を批判し、その即時停止を求めた。

AFP, July 24, 2023、ANHA, July 24, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2023、‘Inab Baladi, July 24, 2023、Reuters, July 24, 2023、SANA, July 24, 2023、SOHR, July 24, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がラッカ県北部、ハサカ県北部を砲撃(2023年7月24日)

ラッカ県では、ANHA(7月24日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のウンム・バラーミール村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(7月24日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のタッル・タムル町近郊のカブール・ガラージナ村を砲撃した。

AFP, July 24, 2023、ANHA, July 24, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2023、‘Inab Baladi, July 24, 2023、Reuters, July 24, 2023、SANA, July 24, 2023、SOHR, July 24, 2023などをもとに作成。

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トルコ当局がアレッポ県のバーブ・ハワー国境通行所を通じてシリア難民60人あまりを追放(2023年7月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ当局がバーブ・ハワー国境通行所を通じてシリア難民60人あまりをトルコ領内からトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域に強制出国させた。

AFP, July 24, 2023、ANHA, July 24, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2023、‘Inab Baladi, July 24, 2023、Reuters, July 24, 2023、SANA, July 24, 2023、SOHR, July 24, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合が過去24時間に「非紛争議定書」に15回にわたって違反した(2023年7月24日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米主導の有志連合が過去24時間に、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」に15回にわたって違反したことを確認したと発表した。

違反はいずれも無人航空機(ドローン)によるもの。

グリノフ副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)では、F-16戦闘機3機とラファール戦闘機2機による領空侵犯を8件確認したと付言した。

RIAノーヴォスチ通信(7月24日付)が伝えた。

RIA Novosti, July 24, 2023をもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のバイナ村を砲撃(2023年7月23日)

アレッポ県では、ANHA(7月23日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村を砲撃した。

AFP, July 23, 2023、ANHA, July 23, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2023、‘Inab Baladi, July 23, 2023、Reuters, July 23, 2023、SANA, July 23, 2023、SOHR, July 23, 2023などをもとに作成。

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