米主導の有志連合はシリアとイラクで爆撃で「意図せず死亡したとされる民間人」は2018年6月末の段階で1,059人と発表(2018年7月26日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2018年4月20日から6月30日にかけてのシリア、イラク両国領内で実施された航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる45件の新たな報告を受け、すでに報告されている314件と併せて調査を行い、125件の調査を完了した。

調査を完了した案件のうち106件は事実と異なり、また3件は重複しており、民間人の犠牲者が出たとされるのは16件のみで、これによる民間人の犠牲者は105人だった。

234件については調査が継続される。

これにより、2014年8月から2018年6月までに有志連合が実施した爆撃2万9,826回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,059人となった。

なお、CJTR-OIRは発表しなかったが、2014年8月から2018年4月までに有志連合が実施した爆撃によって意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は954人となった。

CENTCOM, July 26, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:24日に難民426人が新たに帰国、7月18日以降に帰国したシリア難民は2,842人に(2018年7月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月25日付)を公開し、24日に難民426人がシリアに帰国したと発表した。

内訳は、レバノンからの帰国者314人(ザムラーニー国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者112人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

これにより、7月18日以降に帰国したシリア難民の数は2,842人(レバノンから2,643人、ヨルダンから199人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は690万3,269人(うち女性207万979人、子供352万665人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 25, 2018をもとに作成。

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米財務省は化学兵器開発に関与したとして、シリアの5法人、8人を新たな制裁対象に(2018年7月25日)

米財務省は、化学兵器開発に関与したとして、シリアの5法人、8人を資産凍結、入国規制などの制裁対象に追加登録したと発表した。

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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ヨルダンのサファディー外務大臣がマクガーク米大統領特使と会談(2018年7月25日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣は、ブレット・マクガーク米大統領特使(対ダーイシュ(イスラーム国)有志連合担当)と首都アンマンで会談した。

ヨルダン外務省の声明によると、会談でサファディー外務大臣は、ダーイシュ(イスラーム国)を殲滅するうえで、シリアの紛争の「政治解決」に至ることが重要だと強調したという。

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍はシリア南西部を爆撃したと発表、標的はダーイシュとシリア軍の拠点(2018年7月25日)

イスラエル軍は声明を出し、イスラエル領に向けて迫撃砲2発が発射されたことへの対抗措置として、戦闘機がシリア領内で爆撃を行ったと発表した。

声明によると、爆撃は、迫撃砲弾が発射された砲台1カ所に対して行われるとともに、地上部隊が同地一帯を砲撃した。

これに関して、複数の消息筋は、迫撃砲が発射された砲台はダーイシュ(イスラーム国)の陣地で、爆撃はこの砲台と、シリア軍の拠点に対して行われたと伝えた。

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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イスラエルはロシア軍による占領下ゴラン高原領空通過を認め、シリア軍はダーイシュ支配地域の14カ村を新たに制圧(2018年7月25日)

ダルアー県では、『ハヤート』(7月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の支配下にある県南西部およびクナイトラ県南部のヤルムーク川河畔地域一帯に対して、ロシア・シリア両軍の戦闘機がを激しく爆撃した。

この爆撃に対して、イスラエルは、シリア軍戦闘機1機を撃墜した24日の対応とは対象的に、ロシア軍が占領下ゴラン高原の上空を通過するのを黙認したという。

複数の目撃者によると、爆撃に先立ち、複数のロシア軍戦闘機が占領下ゴラン高原の上空を通過したという。

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一方、SANA(7月25日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の支配下にある県南西部およびクナイトラ県南部に対する攻撃を続け、14カ村を新たに制圧した。

SANA, July 25,2018

シリア軍が新たに制圧したのは、バサーラ村、アイン・カーディー村、マクラズ村、サイダー・ジャウラーン村、ハーン・サイダー村、ハーヌート村、アブー・ハーラタイン村、アイン・ズィクル村、ルーバイド村、マクラズ・ダム村、西バッカール村、マアダリー村、アブー・ムンダーラ村、ラッザーニーヤ村、ラッザーニーヤト・サイダー村。

syria.liveuamap.com, July 25, 2018

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県内に設置されているトルコ軍の監視所で大きな爆発(2018年7月25日)

イドリブ県では、ANHA(7月26日付)によると、ジスル・シュグール市近郊に設置されたトルコ軍の監視所で大きな爆発が発生した。

爆発の原因、人的被害有無などは明らかになっていない。http://www.hawarnews.com/ar/uploads/2018/07/25/230422_d8aad981d8acd98ad8b1-d8a8d8a5d8add8afd989-d986d982d8a7d8b7-d8a7d984d985d8b1d8a7d982d8a8d8a9-d8a7d984d8aad8b1d983d98ad8a9-d981d98a-d8acd8b3d8b1-d8a7d984d8b4d8bad988d8b1.jpg

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領はスワイダー市での連続自爆テロを「テロ支援国家が自らの政治的利益を実現するためテロ組織に再び息を吹き込もうとしている」と非難(2018年7月25日)

大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)を通じて、スワイダー市での連続自爆テロおよびスワイダー県東部へのダーイシュ(イスラーム国)の侵攻に関するアサド大統領のコメントを発表した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/photos/a.535716253138878.1073741829.533376740039496/1979755302068292/?type=3

コメントは、ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使との会談のなかでアサド大統領が述べたもので、その内容は以下の通りだ。

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「今日起きた犯罪は、テロ支援国がテロ組織に再び命を吹き込み、自らの政治的利益を実現するために、手元にカードを残そうとしていることを示している」。

「しかし、こうした試みは、これらの国々の国民の運命を破壊し、さらなる流血をもたらすことなしには成功はしないだろう」。

Facebook, July 25,2018

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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トルコ国境に面するラアス・アイン市(ハサカ県)にトルコ軍が発砲、住民2人とYPG兵士1人が負傷(2018年7月25日)

ハサカ県では、ANHA(7月25日付)によると、トルコ国境に面するラアス・アイン市のマハッタ地区にある住宅街に対してトルコ軍が発砲し、住民2人と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)の隊員が負傷した。

AFP, July 25, 2018、ANHA, July 25, 2018、AP, July 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 25, 2018、al-Hayat, July 26, 2018、Reuters, July 25, 2018、SANA, July 25, 2018、UPI, July 25, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月25日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月25日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ラタキア県5件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 25, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:23日に難民2,084人が新たに帰国(2018年7月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月24日付)を公開し、23日に難民2,084人がシリアに帰国したと発表した。

内訳は、レバノンからの帰国者2,038人(ザムラーニー国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者46人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は690万3,269人(うち女性207万979人、子供352万665人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 24, 2018をもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣、ゲラシモフ参謀総長はドイツのメルケル首相とシリア難民の帰還について協議(2018年7月24日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長は、ドイツとフランスを訪問した。

『ハヤート』(7月25日付)などによると、ドイツでは、アンゲラ・メルケル首相と会談し、シリア難民の帰還、紛争解決に向けた政治プロセスについて意見を交わした。

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レバノンのサアド・ハリーリー首相の事務所は声明を出し、駐レバノン・ロシア大使館の高官と会談し、シリア難民の帰還にかかる計画について意見を交わしたと発表した。

AFP, July 24, 2018、ANHA, July 24, 2018、AP, July 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2018、al-Hayat, July 25, 2018、Reuters, July 24, 2018、SANA, July 24, 2018、UPI, July 24, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍は、ダーイシュ(ハーリド・ブン・ワリード軍)拠点を爆撃するシリア軍戦闘機を撃墜(2018年7月24日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は声明で「ゴラン高原南部のイスラエル領空を侵犯したシリア軍のスホーイ戦闘機1機に向かってパトリオット・ミサイルを発射した…。この戦闘機をレーダーで捕捉、イスラエル領空内2キロの深さまで侵犯したため、迎撃した」と発表した。

Naharnet, July 24, 2018

アドライ報道官はまた、「同地では、早朝数時間前から、シリア領内での戦闘の兆候が顕著となっており、シリア軍航空部隊の活動が活発になっていた…。イスラエル軍は、警戒態勢を敷いており…、1974年の停戦合意への違反への対抗措置を継続する」と付言した。

この声明と前後して、ベンヤミン・ネタニヤフ首相も声明を出し、「我が国の防空兵器が先ほど、ゴラン高原南部の領空を侵犯したシリア軍のスホーイ戦闘機1機を撃墜した」と発表した。

そのうえで、ネタニヤフ首相は、「1974年の兵力引き離し協定に対する露骨な違反」と批判、「我々は、領土であれ、領空であれ、我が国の領域に対するいかなる侵入も許さない」と強調した

イスラエル軍が「領空」と主張しているのは、1974年の兵力引き離し協定に従って設置された停戦ラインの内側だが、同地は1967年にイスラエルが占領したシリア領のゴラン高原。

『ハアレツ』(7月24日付)は、イスラエル北部の住民が、迎撃ミサイル2発の軌跡を目撃、爆発音を耳にしたと伝えた。

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また、イスラエル軍のジョナサン・コンリカス報道官は記者団に対して、撃墜された戦闘機がヒムス県中部のタイフール航空基地(T4航空基地)を離陸、イスラエル軍は同機の動きを捕捉していた、と述べた。

コンリカス報道官はまた、パイロットの消息について、「おそらくシリアのゴラン高原の南部に墜落したと思われる…。操縦士2人の消息について情報は持っていない。パラシュートが観測されたとする報道も承知していない。操縦士が見つかったかも承知していない」と述べた。

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シリア軍消息筋は、SANA(7月24日付)に対して、「イスラエル軍はヤルムーク川河畔地域を見下ろすサイダー(・ジャウラーン村)一帯にある武装テロ集団の拠点をシリア領空から爆撃していた我が軍航空機の1機を狙い、彼らを守っていることが改めて確認された」と述べた。

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スプートニク・ニュース(7月24日付)は、シリア軍消息筋の話として、撃墜されたSu-24戦闘機は、操縦士のウムラーン・マルイー大佐のみが搭乗していたが、マルイー大佐は墜落直後に死亡したと伝えた。

同消息筋によると、同機にはもう1人搭乗を予定していたが、作戦開始直前に搭乗を見合わせていたという。

そのうえで、同消息筋は「撃墜された戦闘機はシリア領であるゴラン高原上空にすら入っておらず、シリア領空で狙われた」と付言した。

AFP, July 24, 2018、ANHA, July 24, 2018、AP, July 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2018、Haaretz, July 24, 2018、al-Hayat, July 25, 2018、Reuters, July 24, 2018、SANA, July 24, 2018、Sputnik News, July 24, 2018、UPI, July 24, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県コバネ(アイン・アラブ)市近郊の村の民家や車に発砲(2018年7月24日)

アレッポ県では、ANHA(7月24日付)によると、トルコ軍がコバネ(アイン・アラブ)市東部のアリー・シャール村の民家や走行中の車に向けて発砲した。

AFP, July 24, 2018、ANHA, July 24, 2018、AP, July 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2018、al-Hayat, July 25, 2018、Reuters, July 24, 2018、SANA, July 24, 2018、UPI, July 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月24日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月24日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県4件、アレッポ県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 24, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:22日の難民帰還はなし(2018年7月23日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月23日付)を公開し、22日の難民帰還はなかったと発表した。

なお、過去2ヶ月間で帰国したシリア難民の数は1,207人。

また、45カ国で難民登録したシリア人の数は690万5,685人(うち女性207万1,706人、子供352万1,899人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 23, 2018をもとに作成。

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ロシア外務省「シリアに対する経済制裁を解除し、人道支援を行うため、友好国と協議を行っている」(2018年7月23日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣と電話会談を行い、シリア南部の情勢、シリア難民の帰還への対応、ホワイト・ヘルメットの脱出などについて意見を交わした。

ロシア外務省によると、会談で、サファディー外務大臣は、ラブロフ外務大臣に対して、ホワイト・ヘルメットのメンバーがヨルダンに到着し、近く西側諸国に移住する旨報告する一方、合同調整センター設置など、シリア難民の帰還に向けたロシアの努力に称賛の意を示し、ヨルダンがこの問題で協力する用意があると伝えた。

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ロシア外務省のブルツェフ・ニコライ(Burtsev Nikolay)氏は「外務省は、シリアに対する経済制裁を解除し、人道支援を行うため、友好国と協議を行っている」と述べた。

また、シリア難民の帰還に関して「レバノンなど、ロシアと難民帰還問題で協力する用意がある複数の国がある。一方、リトアニアなどの一部欧州諸国は、EU当局からこの問題を解決することに関する指示を受けることを協力の条件としている」と述べた。

スプートニク・ニュース(7月23日付)が伝えた。

AFP, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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イスラエルは、ゴラン高原の停戦ラインから100キロ以上離れたシリア領内でのイランの部隊の駐留を維持するとするロシアの申し出を拒否(2018年7月23日)

『エルサレム・ポスト』(7月23日付)は、イスラエル政府高官の話として、イスラエルが23日、ゴラン高原の停戦ラインから100キロ以上離れたシリア領内でのイランの部隊の駐留を維持するとのロシア側の申し出を拒否した、と伝えた。

この高官は匿名を条件に、「この問題はベンヤミン・ネタニヤフ首相と、(23日にイスラエルを訪問した)セルゲイ・ラブロフ外務大臣を団長とするロシア使節団との会合で話題となった…。ネタニヤフ首相は、「イランが国境から100キロ以上の地域で地位を確保することを認めない」と伝えたという。

ネタニヤフ首相はまた、ロシア側に対して、シリア国内でのイスラエル軍の活動の自由と、シリアからの長距離攻撃兵器の排除を要求したという。

これに関して、タイムズ・オブ・イスラエル(7月24日付)は、イスラエル匿名消息筋の話として、イスラエル側は、イランがシリア国内に軍事拠点を置くことを認めないとの姿勢を強く示し、シリアからのすべての長距離ミサイルの撤去、誘導式ミサイル生産施設の閉鎖、これらの兵器を防衛するための防空システムの撤去、イランの武器密輸を阻止するための国境封鎖、をロシア側に提案したと伝えた。

AFP, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、The Jerusalem Post, July 23, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、The Times of Israel, July 24, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県ラアス・アイン市近郊の国境地帯に部隊を集結(2018年7月23日)

ハサカ県では、ANF(7月23日付)によると、トルコ軍がラアス・アイン市近郊の国境地帯に戦車、装甲車からなる部隊を集結させた。

ANHA, July 23, 2018

AFP, July 23, 2018、ANF, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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シリアで戦死したロシア軍招聘の遺族がアサド大統領の招きでシリアを訪問(2018年7月23日)

SANA(7月23日付)は、シリア国内での戦闘で戦死したロシア軍招聘の遺族が、アサド大統領の招きを受けて、シリアを訪問したと伝え、その写真を公開した。

SANA, July 23, 2018

AFP, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が支配するダルアー県南西部をシリア軍の砲撃に対して、イスラエル軍は地対地ミサイル防衛システム「ダビデの投石器」を作動させ、ミサイル2発を発射(2018年7月23日)

イスラエル軍は声明を出し、地対空ミサイル防衛システム「ダビデの投石器」を作動させ、ミサイル2発を発射したと発表した。

ミサイル発射は、占領下のゴラン高原に近いシリア領内で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍に対する掃討戦を激化させているシリア軍が砲撃を行ったことに対する予防的措置。

i24 News(7月23日付)によると、イスラエル軍が「ダビデの投石器」を作動させたのは今回が初めて。

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また、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、シリア領内からゴラン高原に向けて迫撃砲が発射されたことを受けて、北部一帯に警戒警報を鳴らしたと発表した。

アドライ報道官によると、砲弾はシリア領内に着弾し、死傷者はなかったとう。

ANHA, July 23, 2018

AFP, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、i24 News, July 23, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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南オセチア共和国のビビロヴ大統領がシリアを訪問し、友好協力条約を締結(2018年7月23日)

アサド大統領はシリアを公式訪問した南オセチア共和国のアナトリー・ビビロヴ大統領と首都ダマスカスで会談した。

SANA(7月23日付)によると、両首脳の会談には南オセチア共和国の代表団も同席し、二国間関係の今後について意見を交わした。

両首脳は友好協力条約を締結し、会談を締めくくった。

SANA, July 23, 2018

AFP, July 23, 2018、ANHA, July 23, 2018、AP, July 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 23, 2018、al-Hayat, July 24, 2018、Reuters, July 23, 2018、SANA, July 23, 2018、UPI, July 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月23日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 23, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は7月6日~7月22日までの7日間でシリア領内で20回の爆撃を実施(2018年7月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、7月16日~7月22日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

7月16日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

7月17日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は1回で、スワル町近郊に対して行われた。

7月18日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

7月19日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

7月20日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

7月21日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

7月22日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は0回だった。

CENTCOM, July 23, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:21日の難民帰還はなし(2018年7月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月22日付)を公開し、21日の難民帰還はなかったと発表した。

なお、過去2ヶ月間で帰国したシリア難民の数は1,207人。

また、45カ国で難民登録したシリア人の数は690万5,685人(うち女性207万1,706人、子供352万1,899人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2018をもとに作成。

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米国などによるホワイト・ヘルメット救出作戦成功!:メンバー800人とその家族がイスラエル占領下のゴラン高原を経由してヨルダンに脱出(2018年7月22日)

ヨルダン外務省のムハンマド・カーイド報道官は声明を出し、ヨルダン政府が、国連に対して、シリア国内で活動を続けてきたホワイト・ヘルメットのメンバー約800人を越境させることを許可したと発表した。

越境許可は「純粋に人道的な理由」に基づくもので、これに先立ち、英国、ドイツ、カナダが、ヨルダンに入国したメンバーを一定期間内に受け入れることを文書で誓約したという。

カーイド報道官によると、入国するホワイト・ヘルメットのメンバーは、三カ国に引き渡されるまで閉鎖地域内に、最長で3ヶ月収容されるという。

ペトラ通信(7月22日付)が伝えた。

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イスラエル外務省のエマニュエル・ナフション報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/emmanuelnahshon)で、「米国、カナダ、欧州諸国の要請を受け、イスラエルは、シリアの民間組織「ホワイト・ヘルメット」のメンバーとその家族を救出するための人道的努力を完了した」と綴った。

https://twitter.com/EmmanuelNahshon/status/1020912012149313536

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ホワイト・ヘルメットの代表でトルコで暮らしているリヤード・サーリフ氏はAFP(7月22日付)に対して、ロシアの支援を受けるシリア軍の進軍を受けて、ホワイト・ヘルメットがゴラン高原の兵力引き離し地域に「閉じ込められていた」と述べた。

https://www.msn.com/ja-jp/video/news/%e5%8b%95%e7%94%bb%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a8%e3%83%ab%e8%bb%8d%e3%80%81%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%82%a2%e6%95%91%e5%8a%a9%e7%b5%84%e7%b9%94%e3%80%8c%e3%83%9b%e3%83%af%e3%82%a4%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%98%e3%83%ab%e3%83%a1%e3%83%83%e3%83%88%e3%80%8d%e3%82%92%e3%83%a8%e3%83%ab%e3%83%80%e3%83%b3%e3%81%ab%e9%81%bf%e9%9b%a3%e3%81%95%e3%81%9b%e3%82%8b/vi-BBKXH5Q

AFP, July 22, 2018、ANHA, July 22, 2018、AP, July 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2018、al-Hayat, July 23, 2018、Petra, July 22, 2018、Reuters, July 22, 2018、SANA, July 22, 2018、UPI, July 22, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍はハマー県ミスヤーフ市近郊を爆撃:標的となったのはイランの部隊とヒズブッラーが展開する化学兵器開発施設か?(2018年7月22日)

シリア軍消息筋は、SANA(7月21日付)に対して、ハマー県ミスヤーフ市近郊にあるシリア軍の拠点1カ所がイスラエル軍の爆撃を受けたことを明らかにした。

al-Durar al-Shamiya, July 22, 2018

これに関して、タイムズ・オブ・イスラエル(7月22日付)は、イスラエル軍戦闘機複数機が化学弾頭の開発に関わる科学調査研究センターと思われる施設を爆撃したと伝えた。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表がAFP(7月22日付)に述べたところによると、爆撃を受けた施設では、イラン人の監督のもと地対地ミサイルが製造されており、イランの部隊、ヒズブッラーの部隊が展開していたという。

なお、イスラエルはこの爆撃に関してコメントしていない。

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一方、ディマシュク・アーン(7月22日付)は、爆撃がミスヤーフ市近郊のザーウィー村に対して行われたと伝え、爆撃が行われた瞬間の映像を公開した。

https://www.facebook.com/dimashq.now/videos/1744563815669223/

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ナハールネット(7月22日付)によると、イスラエル軍戦闘機はレバノン領空を侵犯し、そこからミサイル攻撃を行ったという。

AFP, July 22, 2018、ANHA, July 22, 2018、AP, July 22, 2018、Dimashq al-An, July 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2018、al-Hayat, July 23, 2018、Naharnet, July 22, 2018、Reuters, July 22, 2018、SANA, July 22, 2018、The Times of Israel, July 22, 2018、UPI, July 22, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省は前日に引き続きラタキア県のフマイミーム航空基地に向かって飛来してきた無人航空機を撃破したと発表(2018年7月22日)

ロシア国防省は声明を出し、無人航空機1機が前日に引き続きシリア駐留ロシア軍司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地に向かって飛来、ロシア軍が防空兵器でこれを撃破したと発表した。

AFP, July 22, 2018、ANHA, July 22, 2018、AP, July 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2018、al-Hayat, July 23, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2018、Reuters, July 22, 2018、SANA, July 22, 2018、UPI, July 22, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県3件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:20日の難民帰還はなし(2018年7月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月21日付)を公開し、20日の難民帰還はなかったと発表した。

なお、過去2ヶ月間で帰国したシリア難民の数は1,207人。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 21, 2018をもとに作成。

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