アナトリア通信「フランス軍特殊部隊が26日にハサカ県の米軍基地に到着」(2018年4月28日)

アナトリア通信(4月28日付)は、フランス軍特殊部隊が26日に、ハサカ県ルマイラーン町近郊にある米軍基地に新たに到着したと伝えた。

なおフランス軍は、アレッポ県のアイン・アラブ市南部、スィッリーン町、アイン・イーサー市、ハッラーブ・アーシフ村、ダイル・ザウル県東部に70人の将兵を展開させているという。

AFP, April 28, 2018、Anadolu Ajansı, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア・イラン・トルコ外相会談:国連安保理決議第2254号とアスタナ会議での諸合意に基づき、シリア危機の平和的解決に向けた取り組みを強化することを確認(2018年4月28日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はモスクワで外相会談を行い、シリア情勢、とりわけ5月半ばに予定されているアスタナ9会議の準備について意見を交わした。

al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018

会談後の共同声明では、国連安保理決議第2254号とアスタナ会議での諸合意に基づき、シリア危機の平和的解決に向けた取り組みを強化することが確認された。

また、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)といったテロ組織の完全殲滅に向けた協力を継続することの意義、シリアの主権、独立、領土統一の維持・尊重が強調された。

ラブロフ外務大臣は会談後の共同記者会見で、アスタナ会議保証国であるロシア、イラン、トルコの3カ国が、シリアでの治安と安定の回復に向けた集団的措置を講じることで合意したことを明らかにするとともに、国連安保理決議第2254号に向けた共同行動を阻止する試みに対抗すると表明した。

一方、14日の米英仏のシリア攻撃については、シリア危機の政治解決に向けた取り組みを後退させるものと非難、「シリア政府によるテロ撲滅を支援しなければならない」と強調した。

また、参加国が「西側がミサイル攻撃を行おうとも、シリアで和平プロセスを続ける必要があることを合意した」と付言した。

ザリーフ外務大臣は、シリアの主権、領土統一、外国の圧力を排除したかたちでのシリア人どうしの対話を通じた政治的解決に向け支援を継続すると強調した。

また、4月7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件については、「中立的調査の実施」を呼びかけた。

チャヴシュオール外務大臣は、「シリアにおけるいかなる軍事的解決も違法であり、持続し得ない」とする一方、「別のアジェンダを掲げて、シリアでの問題解決を妨害しようとする者がいる」と述べ、西クルディスタン移行期民政局への支援を続ける欧米諸国を暗に批判した。

そのうえで、「我r割れはアスタナでの合意を実施しなければならない」と強調し、「トルコ、イラン、ロシアがともに行動し、(ソチでのシリア国民対話大会での合意に従い)制憲委員会を設置すれば、シリア国民を支援できる」と表明した。

SANA(4月28日付)、『ハヤート』(4月29日付)などが伝えた。

AFP, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年4月28日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月28日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ハマー県1件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 28, 2018をもとに作成。

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イスラエルのリーベルマン外務大臣「イランがシリア国内に基地を建設しようものなら、我々はそれを破壊する」(2018年4月27日)

米国を訪問中のイスラエルのアヴィグドール・リーベルマン外務大臣は、ワシントン近東政策研究所で「イランがシリア国内に基地を建設しようものなら、空軍基地であれ、海軍基地であれ、地上作戦用の基地であれ、我々はそれを破壊する」と述べた。

CNN(4月26日付)が伝えた。

リーベルマンは26日、ジェームズ・マティス米国防長官、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官と会談している。

AFP, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、CNN, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣とポンペオ米国務長官が会談し、マンビジュ市の処遇をめぐって協力と連絡維持の意義を強調(2018年4月27日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ベルギーのブリュッセルでマイク・ポンペオ米国務長官と会談し、シリア情勢への対応について協議し、「地域における米国とトルコの協力と両国間の連絡の維持が重要」だという点で一致した。

チャヴシュオール外務大臣は会談後、アレッポ県マンビジュ市の処遇に関して、「フランスはマンビジュ市には進駐していない…。トルコは、同盟国からのパトリオット・ミサイルなどの防空システムの増強に関する申し出を評価している」と述べた。

ポンペオ国務長官は会談でトルコがロシアの最新鋭防空システムS-400の購入を決定したことに懸念を伝えたという。

ロイター通信(4月27日付)が伝えた。

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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ドイツ外務省「シリア政府は移民・難民の財産を没収するための法律を制定しようとしている」(2018年4月27日)

ドイツ外務省は、シリア政府が移民・難民の財産を没収するための法律を制定し、彼らの帰国を困難なものにしようとしていると指摘し、不快感と懸念の意を示すとともに、EU加盟国と対応を協議すると表明した。

ドイツ紙『ズードドイチェ・ツァイトゥング』(4月27日付)が伝えた。

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、Suddeutsche Zeitung, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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OPCW英国代表「ロシアとシリアが開いたドゥーマー市住民の記者会見はプロパガンダ! OPCWは劇場ではない」(2018年4月27日)

化学兵器禁止機関(OPCW)の英国代表を務めるピーター・ウィルソン在オランダ大使は、ロシアとシリアがオランダのハーグにあるOPCW本部で行った共同記者会見について、「プロパガンダ以外の何ものでもない」、「OPCWは劇場ではない」と一蹴した。

会見では、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件の現場にいたという住民17人が事件がホワイト・ヘルメットや英国による捏造だと証言していた。

ミドル・イースト・アイ(4月27日付)が伝えた。

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Miiddle East Eye, April 27, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団がアフリーン市近郊で青年1人を殺害(2018年4月27日)

アレッポ県では、ANHA(4月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける「傭兵」(反体制武装集団)が、ムーバーター村郊外のスィーマルカー村出身の青年を拘束の末、殺害した。

この青年は26日にパンを買うために自宅を出たところを拘束されていた。

ANHA, April 27, 2018

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月27日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月27日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(イドリブ県1件、ダルアー県2件、アレッポ県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 27, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は4月20日~4月26日までの7日間でシリア領内で21回の爆撃を実施(2018年4月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月20日~4月26日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

4月20日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月21日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、シリア領内では空爆は実施されなかった。

4月22日は、シリア、イラク領内での空爆は実施されなかった。

4月23日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し10回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊(3回)、シャッダーディー市近郊(6回)に対して行われた。

4月24日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊(4回)、シャッダーディー市近郊(1回)に対して行われた。

4月25日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し7回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊(3回)、シャッダーディー市近郊(1回)に対して行われた。

4月26日は、シリア、イラク領内で空爆は実施されなかった。

CENTCOM, April 27, 2018をもとに作成。

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マティス米国防長官「フランスは特殊部隊をシリアに派遣」(2018年4月26日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、米上院軍事委員会で、フランスがシリア東部に展開する米軍を支援するため、特殊部隊を2週間前にシリアに派遣したと証言した。

フランス24(4月27日付)が伝えた。

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、France 24, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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マティス米国防長官「近くユーフラテス川東部で作戦を強化する(2018年4月26日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、米上院軍事委員会で、「近くユーフラテス川東部で作戦を強化する」と述べた。

マティス国防長官は「我々はダーイシュ(イスラーム国)に対する戦いを続け、域内諸国からのさらなる支援を動員し、それを拡大するだろう…。我々は今のところ、部隊を撤退させるつもりはない…。米政府は「テロとの戦い」でもっとも大きな負担をしているが、米軍の予算はいかなる戦争でも勝利できる」と述べた。

ロイター通信(4月26日付)が伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「アスタナ会議に参加しているのは3カ国だけで、シリアに緊張をもたらした」(2018年4月26日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はBBC(4月26日付)に対し、ロシア、トルコ、イランを保証国とするアスタナ会議がシリア情勢を悪化させていると批判した。

デミストゥラ氏は「アスタナ会議は優れたイニシアチブだった」としつつ、「別の視点から見てみよう。この会議に参与しているのはたった3カ国で、15カ国(安保理メンバー)ではない。すべての当事者がこの会議には参加できていない…。このプロセスは紛争の激化を食い止めると思われた。だが、実際には緊張が生じた」と批判した。

一方、1月末にロシアのソチで開催されたシリア国民対話大会についても、「制憲委員会が実際に組織されていたら、シリア人の対話に向けた優れたイニシアティブだった。だが、今のところそうしたことは起こっていない」と批判した。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、BBC, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省のザハロワ報道官「7日のドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件の犠牲者、負傷者が1人も見つかっていない」(2018年4月26日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、定例の記者会見で、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件に関して、「犠牲者、負傷者が1人も見つかっていない」としたうえで、化学兵器禁止機関(OPCW)の専門チームによる偏向のない検証結果に期待する、と述べた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ドゥーマー市の住民、医師ら17人がOPCWで7日の塩素ガス使用疑惑事件が「フェイク」だったと証言(2018年4月26日)

シリアのガッサーン・ウバイド化学兵器禁止機関(OPCW)副代表とロシアのアレクサンドル・シュルギンOPCW代表は、オランダのハーグにあるOPCW本部で共同記者会見を開き、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件に関して、ロシアとシリアの代表が、同市の住民を証人として招き、加盟国に対して説明会を開いたことを明らかにした。

証人は、ホワイト・ヘルメットが事件発生直後の映像だとして発信していたビデオ映像に登場していたハサン・ディヤーブくん(11歳)を含む17人で、記者会見に同席した。

SANA, April 26, 2018

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ウバイド副代表によると、彼らの出席によって「シリアへの攻撃に参加した国々のウソが暴かれた…。これらの国は真実が明らかになることを望まず、調査を妨害しようとしている」と述べた。

また、ホワイト・ヘルメットに関しては、化学兵器使用事件が起きたとされるすべての捏造映像に登場している。彼らは子供たちを殺す犯罪者で…、治療など行っていない」と非難した。

シュルギン代表も、ドゥーマー市での事件がホワイト・ヘルメットや西側メディアによる捏造と指摘、事件を口実に攻撃に踏み切った米英仏を国際法に違反していていると非難した。

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共同記者会見に同席したハサンくんの父親のウマル・ハサン氏は次のように述べた。

「子供や妻は、地下室にいた。そのとき、「ポイント1」、つまり病院に逃げろ、という声が聞こえた。地下室を出ると、炎に包まれた建物の骨組みや煙が立ちこめており、テロリストが、息子のハサンを含む子供達を病院に連れて行った。それから彼らは息子達、そして妻に水を掛け始めた。私も病院にはいたが、子供たちを連れ帰ることは許されなかった」。

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ハサンくん自身も「病院で水を掛けられた…。どうしてなのか分からなかった」などと述べた。

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救急医師のハッサーン・ウユーン氏は「事件当日、15~20人が軽い呼吸困難をきたして、病院に搬送された。症状は軽度のものから、中程度のものだった。我々は臨床検査を行ったが、そのときには非通常兵器の使用を示す症状は見られなかった」と証言した。

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外科医のヤースィル・アブドゥルマジード氏は「病院の手術室に入ってきた一人が、2歳くらいの幼児を連れてきて、「毒ガスか化学兵器に曝された」と主張した…。だが、診察しても、有毒ガスの症状は見られなかった」と述べた。

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医師のハリール・ジャイシュ氏も、「病院に搬送された患者からは化学兵器によるとされる症状は見られなかったが…、ビデオに登場しているホワイト・ヘルメットのメンバーとされる男性らが、患者に対して水をかけ始めた」と述べた。

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医師のムムターズ・ハンシュ氏は、「ホワイト・ヘルメットが配信したビデオが撮影される直前に、地元の医療チームと連携せずに活動していると思われる、訓練を受けていないボランティア複数人が病院の救急センターに入ってきて、化学兵器が使われたと大声で叫んだ」と証言した。

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看護師のムワッファク・ナスリーン氏は、「覆面をした男性が「化学兵器だ…化学兵器だ」と叫んでいた」と証言した。

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救急科の職員アフマド・カッシューア氏は、見たことのない複数人が、患者が水をかけられ、救急センター内で混乱が生じている様子を撮影していた、と証言した。

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ドゥーマー市住民のアブドゥッラフマーン・ヒジャーズィー氏は、「ホワイト・ヘルメットに病院で患者に対して患者に水を浴びせるよう頼まれた」と証言した。

ドゥーマー市の病院の検査技師を務めていたサイード・ダッアーシュ氏も、「化学兵器だ…、化学兵器だ」という叫び声が上がったあと、患者に水がかけられ、混乱が生じたさまを証言した。

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SANA(4月26日付)、『ハヤート』(4月27日付)などが伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月26日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(イドリブ県1件、ハマー県2件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 26, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリアとイラクでの爆撃で「意図せず死亡したとされる民間人」は2018年3月末の段階で2,135人、うち死亡が確認されたのは883人と発表(2018年4月26日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2018年3月にシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる1件の新たな報告を受け、すでに報告されている524件と併せて調査を行い、49件の調査を完了した。

調査を完了した案件のうち46件は事実と異なり、民間人の犠牲者が出たとされるのは3件のみで、これによる民間人の犠牲者は28人だった。

476件については調査が継続される。

これにより、2014年8月から2018年3月までに有志連合が実施した空爆2万9,254回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は883人となった。

なお、有志連合の空爆で意図せず死亡したとされる民間人の数は2,135人となり、うち死亡が確認されたのは227人となった。

CENTCOM, April 26, 2018をもとに作成。

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カタールのムハンマド外務大臣は「我々は緊急人道支援を送り、政治的解決に向けて活動する」と述べ、シリアは兵に消極姿勢を示す(2018年4月25日)

カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン・アール・サーニー外務大臣は、ドナルド・トランプ米大統領が米軍撤退と合わせて、アラブ諸国に対してシリアに部隊を展開するよう求めていることに関して、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/mba_althani)で、「シリアは世界が目の当たりにしている最悪の人道的悲劇だ…。我々国際社会にその連帯責任がある」と綴ったうえで、「我々は緊急人道支援を送り、政治的解決を導出するために活動する」と表明した。

この発言は、サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣が、カタールに対して米軍駐留の費用を肩代わりするよう要請したとSPA(4月25日付)が伝えたのを受けたもの。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、SPA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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サウジアラビアのジュバイル外務大臣はカタールに対し米軍のシリア駐留の費用を負担し、シリアに派兵するよう要請(2018年4月25日)

サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、ドナルド・トランプ米大統領が米軍撤退と合わせて、アラブ諸国に対してシリアに部隊を展開するよう求めていることに関して「カタールは、米が基地配備などを通じて行っているカタールへの保護政策を米大統領が廃止しないよう、シリアの米軍駐留の費用を負担し、同国に部隊を派遣すべきだ」と述べた。

SPA(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、SPA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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OPCWの専門家チームはドゥーマー市で新たなサンプルを採取(2018年4月25日)

インターファクス通信(4月25日付)は、化学兵器禁止機関(OPCW)の専門家チームが、7日に塩素ガス使用疑惑事件が発生したダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市に入り、新たなサンプルを採取した。

専門家チームが現場入りするのはこれが2度目

AFP, April 25, 2018、ANHA, April 25, 2018、AP, April 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2018、al-Hayat, April 26, 2018、Interfax, April 25, 2018、Reuters, April 25, 2018、SANA, April 25, 2018、UPI, April 25, 2018などをもとに作成。

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米下院はシリア政府支配地域への支援を禁じた法案を賛成多数で可決(2018年4月25日)

米下院は、シリア政府支配地域への支援を禁じた法案を賛成多数で可決した。

この法案は、2019年度から2023年度までの5年間でシリア復興支援のために資金を拠出する際に大統領の承認を必要とする旨定めている。

『ハヤート』(4月26日付)などが伝えた。

AFP, April 25, 2018、ANHA, April 25, 2018、AP, April 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2018、al-Hayat, April 26, 2018、Reuters, April 25, 2018、SANA, April 25, 2018、UPI, April 25, 2018などをもとに作成。

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日本は国連機関を通じてシリア政府支配地域、ヨルダン、レバノンへの人道支援を約束:シリア支援国会合は目標額の半分以下の支援資金しか集められず(2018年4月25日)

ベルギーのブリュッセルでEUが主催するシリア支援国会合が2日間の日程を終え閉幕した。

「シリアと地域の未来を支援する」(Suporting the Future of Syria and the Region)ためのブリュッセル2会議と題された会合は、欧米諸国、日本、ロシア、イラン、トルコ、アラブ諸国、国連など85カ国・国際機関が参加、60億ユーロの支援表明を目指していた。

また、会議に先立って、国連はシリア国内での人道支援に35億ドル、近隣諸国の難民支援に56億ドルの合計91億ドルが必要と資産していた。

だが、参加国が拠出を表明したのは総額で44億ドルで、目標額の半分にも満たなかった。

44億ドルの内訳は、英国が7億5,000ポンド(2018年に4億5,000ポンド、2019年に3億ポンド)、ドイツが10億ユーロ強、そのほかのEU諸国が5億6,000ユーロなど。

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日本は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を含む6つの国際機関を通じて、保健、衛生、医療、食糧、基礎ニーズ等の分野への支援を実施することを決定、シリア政府の支配下に復帰したダマスカス郊外県東グータ地方(370万ドル)、ヨルダン(400万ドル)、レバノン(630万ドル)に対して1,400万ドルの緊急無償資金協力を行う旨約束した。

この決定に関する日本の外務省の発表(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005942.html)は以下の通り:

シリア危機の影響を受ける中東三か国に対する緊急無償資金協力
平成30年4月24日

1 本24日,我が国政府は,シリア危機の影響を受け,劣悪な人道状況下での生活を余儀なくされているシリア,ヨルダン及びレバノンの人々に対する支援として,1,400万ドル(15億6,800万円(今年度支出官レート))の緊急無償資金協力を実施することを決定しました。

2 今回の支援は,国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を含む6つの国際機関を通じ,保健,衛生,医療,食糧,基礎ニーズ等の分野への支援を実施します。

3 この支援の実施により,各国において以下のような貢献が期待されます。

(1)シリア
東グータ地区等戦闘の影響を受けた地域において,教育,食糧・生活必需品などの支援を通じ,約5万人のパレスチナ難民の生活環境が改善される他,同地区での医療支援により,約43万人の国内避難民の健康状態が改善されます。

(2)ヨルダン
シリア難民キャンプの子供や女性等の脆弱な人々に対する予防接種等の実施を通じ,延べ43,000人の健康状態が改善される他,ヨルダン北東部のシリア難民に対する約12,000件の診察,及びパレスチナ難民約115万人に対する医薬品の提供が可能となります。また,ごみ処理の強化を通じて約40万人のパレスチナ難民の衛生環境が改善されます。

(3)レバノン
シリア難民約4万人が必要な食糧を得ることができるとともに,34,000人のパレスチナ難民にも食糧を提供することができます。また,約3,000件のパレスチナ難民の入院治療にも対応できます。

[参考]各国別支援額内訳
シリア(370万ドル),ヨルダン(400万ドル),レバノン(630万ドル)

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米国は資金供与を約束しなかった。

AFP, April 25, 2018、ANHA, April 25, 2018、AP, April 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2018、al-Hayat, April 26, 2018、Reuters, April 25, 2018、SANA, April 25, 2018、UPI, April 25, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロイター通信:ロシア政府がシリア人や傭兵に軍事教練を行っている証拠を掴む(2018年4月25日)

ロイター通信(4月25日付)は、同通信社特派員が最近になって3度、シリアの首都ダマスカスからやって来た複数の男性がロシア南西部のモリキノにある基地に直接向かったとしたうえで、ロシアがシリア領内での空爆以外に、シリア人やロシア政府が認めた(軍に所属しない)特殊部隊に対する軍事教練という極秘任務を遂行している希有な証拠を得たと伝えた(https://www.reuters.com/article/us-mideast-crisis-syria-russia-military/exclusive-russian-civilians-helping-assad-use-military-base-back-home-witnesses-idUSKBN1HW0LX)。

同地はロシア軍の第10特殊部隊師団の基地がある地区。

同師団の士官は、取材に対し、「私が承知している限り、誰も基地には入っていない…。見たかもしれないが、すべてを信じるべきではない…。信じてもいいが、他の組織がやっていることに我々はどうしてコメントできるのか」と述べたという。

同通信社によると、ロシアの請負業者(傭兵)約2,000人がシリア国内での戦闘に参加しており、彼らはラーミー・マフルーフ氏が経営に関わっている民間航空会社のシャーム・ウィングス社の旅客機で移動しているという。

4月17日には、シャーム・ウィングス社のダマスカス国際空港を離陸したチャーター機が、ロシアのロストフ・ナ・ドヌ市に到着、「乗客」は特別ゲートを通って空港を後にしたという。

Reuters, April 25, 2018

AFP, April 25, 2018、ANHA, April 25, 2018、AP, April 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2018、al-Hayat, April 26, 2018、Reuters, April 25, 2018、SANA, April 25, 2018、UPI, April 25, 2018などをもとに作成。

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トランプ米大統領「米国はイランにシリア支配の余地を与えないような適切な時期を選んで軍を撤退させる」(2018年4月25日)

ドナルド・トランプ米大統領はワシントンDCでフランスのエマニュエル・マクロン大統領と会談した。

会談後の共同記者会見で、トランプ大統領は、シリア情勢について、「米軍をシリアから撤退させ、帰宅させたい。だが、イランにシリア支配の余地を与えないよう適切な時期に撤退させる」と述べた。

また「我々はこの地域に軍を駐留させるために高額を拠出し続けることはできない。我々はすでに1兆ドル以上を拠出したが、何の見返りも得ていない…。地域の豊かな国々がシリアにさらなる資金提供を行うことになるだろう」と付言した。

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イランのホセイン・シャイフ・イスラーム外務省顧問は、ドナルド・トランプ米大統領が米軍撤退と合わせて、アラブ諸国にシリアに部隊を展開するよう求めていることに関して、「カタール軍のシリアへの派遣は誤った行為で、我々は断固として反対する」と述べた。

スプートニク・ニュース(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 25, 2018、ANHA, April 25, 2018、AP, April 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2018、al-Hayat, April 26, 2018、Reuters, April 25, 2018、SANA, April 25, 2018、Sputnik News, April 25, 2018、UPI, April 25, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍参謀本部:米英仏の攻撃に際してシリアの防空システムが撃墜したミサイルの残骸を公開、シリア政府に近く新たな防空システムを供与すると表明(2018年4月25日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、国防省で4月14日の米英仏のシリア攻撃などに関する記者会見を行った。

このなかで、ルドスコイ局長は、米英仏が攻撃したとする3カ所についての詳細な情報を開示した。

それによると、標的となったのはダマスカス県バルザ区の科学研究センター、ヒムス県のヒーム・シンシャル地区にある地下貯蔵施設(https://tools.wmflabs.org/geohack/geohack.php?pagename=Him_Shinshar_chemical_weapons_complex&params=34_41_42_N_36_32_13_E_
)、同地区の地上貯蔵施設(https://tools.wmflabs.org/geohack/geohack.php?pagename=Him_Shinshar_chemical_weapons_complex&params=34_40_53_N_36_27_58_E_)。

うち、バルザ区の科学研究センターは、2017年に化学兵器禁止条約(OPCW)の代表が査察を行い、有毒ガスの開発や生産が行われていないことが確認され、ヒムス県の二つの施設では、化学兵器の開発、貯蔵は行われていなかったと断じた。

また、ロシア軍は、攻撃に使用された米英仏のミサイルの残骸を回収、使用された爆薬や爆撃で生じたクレーターなどの分析を行った結果、米英仏が撃ったとされる105発のミサイルのうち着弾したのは、22発程度に過ぎないとの結論に至ったという。

さらに、ヒーム・シンシャル地区で、シリア軍の防空システムによって撃破されたミサイルの残骸を公開し、シリア国内の化学兵器関連施設にすべてのミサイルを命中させたとする三カ国の主張を改めて否定した。

SANA, April 25, 2018
Ministry of Defense of Russia, April 25, 2018
Ministry of Defense of Russia, April 25, 2018

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一方、ルドスコイ局長は、24日午後8時頃、ロシアの防空システムが、ラタキア県のフマイミーム航空基地に接近する無人航空機2機を捕捉、同基地から10キロの地点で撃墜した、と発表した。

また「シリアに近く、新たな防空システムを供与する」と付言した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 25, 2018をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月25日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月25日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県1件、ラタキア県5件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダルアー県1件、イドリブ県1件、アレッポ県1件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 25, 2018をもとに作成。

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イスラエルのリーベルマン国防大臣「シリアがイスラエル軍機にS-300を使用したら、力で対応する」(2018年4月24日)

イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン国防大臣は、ロシアがシリアにS-300防空システムの供与を検討していることに関して、「シリアがイスラエル軍の戦闘機に対してS-300を使用した場合、力で対応する」と述べた。

『ハヤート』(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 24, 2018、ANHA, April 24, 2018、AP, April 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 24, 2018、al-Hayat, April 25, 2018、Reuters, April 24, 2018、SANA, April 24, 2018、UPI, April 24, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「米国はシリアから出て行く意思はない」(2018年4月24日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、中国の北京で開催されている上海条約機構の外相会談で、シリア情勢に関して「米国はシリアから出て行く意思はない」と批判した。

ラブロフ外務大臣は、シリアの経済復興に関して「時間を要するだろう。すべての当事者が国際法とシリアの主権を尊重することが求められる」と述べる一方、名指しは避けつつも欧米諸国「公然とシリアを破壊する作戦に加担した…。ドナルド・トランプ米大統領の発言とは異なり…、米国はユーフラテス川東岸に展開し…、そこから出て行く意思はない」と非難した。

一方、上海条約機構国防相会合で、セルゲイ・ショイグ国防大臣は、米国をはじめとする有志連合がの目的が「ダーイシュ(イスラーム国)との戦いではなく、シリアでの「軍事的、経済的プレゼンスの強化」だと非難した。

『ハヤート』(4月25日付)が伝えた。

al-Hayat, April 25, 2018

AFP, April 24, 2018、ANHA, April 24, 2018、AP, April 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 24, 2018、al-Hayat, April 25, 2018、Reuters, April 24, 2018、SANA, April 24, 2018、UPI, April 24, 2018などをもとに作成。

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ブリュッセルでシリア支援国会合開幕、60億ユーロの支援表明をめざす:デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は国連安保理での分裂解消の試みが失敗したことを明らかに(2018年4月24日)

ベルギーのブリュッセルでEUが主催するシリア支援国会合が開幕した。

「シリアと地域の未来を支援する」(Suporting the Future of Syria and the Region)ためのブリュッセル2会議と題された会合は24、25日の2日間の予定で、欧米諸国、日本、ロシア、イラン、トルコ、アラブ諸国、国連など85カ国・国際機関が参加、60億ユーロの支援表明を目指している。

2017年4月に開催された前回の支援会合(ブリュッセル1会議)では、総額56億ユーロの人道支援を拠出することで合意している。

会合に出席するためにジュネーブ入りしている スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、反体制武装集団の支配下にあるイドリブ県での新たな人道的悲劇を回避するよう国際社会に訴えた。

デミストゥラ氏は、フェデリカ・モゲレーニEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長との共同記者会見で、「我々は依然としてイドリブ県での人道状況を懸念している。250万もの人々が新たな脅威に曝されているからだ…。もちろん、彼らすべてがテロリストだなどと考えることはできない。女性、子供、民間人もいる…。だから我々は、この会議・・。。が、イドリブ県を第2のアレッポ市、第2の東グータ地方にしないようにする機会としたい」と述べた。

一方、シリア情勢への対応を協議するため、スウェーデンで21日に催された国連安保理15カ国の非公式会合に関しては、安保理内での対立と分裂解消の試みがなされたが、「国連は最大の問題に直面している」と述べ、失敗したことを明らかにした。

al-Hayat, April 25, 2018

AFP, April 24, 2018、ANHA, April 24, 2018、AP, April 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 24, 2018、al-Hayat, April 25, 2018、Reuters, April 24, 2018、SANA, April 24, 2018、UPI, April 24, 2018などをもとに作成。

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先進国7カ国(G7)外相会合はアサド政権下のシリアへの復興支援を行わないことを確認(2018年4月24日)

カナダのトロントで開催されていた先進国7カ国(G7)外相会合は、北朝鮮の核兵器・ミサイルの完全廃棄を目指し、最大限の圧力を維持するなどとした共同声明を採択して閉幕した。

共同声明では、シリア情勢にも言及、「信頼に足る政治移行が実施された場合のみ(復興を)支援する用意がある」と表明し、アサド政権下のシリアに対して制裁を維持し、復興支援は行わないとする姿勢を確認した。

AFP, April 24, 2018、ANHA, April 24, 2018、AP, April 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 24, 2018、al-Hayat, April 25, 2018、Reuters, April 24, 2018、SANA, April 24, 2018、UPI, April 24, 2018などをもとに作成。

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