ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ハジャル・アスワド市でシリア軍がダーイシュ、シャーム解放機構と激しく交戦する一方、ロシアがヤルダー市、バッビーラー町と停戦協議(2018年4月24日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(4月24日付)によると、シリア軍がヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ハジャル・アスワド市にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の拠点に対する爆撃・砲撃を継続した。

これに対して、ダーイシュやシャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、ナフル・イーシャ地区、マイダーン区、ザーヒラ地区を砲撃し、5人が死亡、22人が負傷した。

al-Hayat, April 25, 2018

ドゥラル・シャーミーヤ(4月24日付)によると、シャーム解放機構はヤルムーク・パレスチナ難民キャンプのサラースィーン通り一帯に突入しようとしたシリア軍と交戦した。

シリア人権監視団によると、過去24時間での戦闘で、シリア軍と親政権民兵18人が死亡、これにより過去6日間のシリア軍側の死者数は52人に達したという。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(4月23日付)などによると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプは約80%をダーイシュが、残りの地域をシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が支配している。

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一方、首都の声ネットワーク(4月24日付)によると、停戦に向けた交渉がロシアと、ヤルダー市、バービッラー市の軍事委員会の間で行われ、①シリア軍が攻撃・突撃を行わない地域を設定する、②シリア軍はザイン地区の反体制武装集団支配地域に進入しない、③ヤルダー市からの反体制武装集団の撤退要求を却下する、などを合意した。

AFP, April 24, 2018、ANHA, April 24, 2018、AP, April 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、April 24, 2018、al-Hayat, April 25, 2018、Reuters, April 24, 2018、SANA, April 24, 2018、Sawt al-‘Asima, April 24, 2018、UPI, April 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月24日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月24日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダルアー県1件、イドリブ県1件、ヒムス県2件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 24, 2018をもとに作成。

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ロシア24はドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件の映像に映っていた少年にインタビュー(2018年4月23日)

ロシア24(4月23日付)は、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件で、ホワイト・ヘルメットが拡散したビデオ映像に映っていた少年にインタビューを行い、その映像を公開した。

Russia 24, April 23, 2018

ロシア語通訳と伴ってインタビューに応じたハサン・ディアーブくん(11歳)は、「病院に行け」と言われて、逃げ込むと水をかけられ、ベッドに寝かされた」などと語り、その後、父親とともに事件が発生したとされる医療施設に移動し、証言を続けた。

 AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、Russia 24, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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ロシアはフランスとシリアでの平和的対話再開に向けた共同の取り組み継続を確認しつつ、米国残留を求める動きを「植民地主義」と批判(2018年4月23日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はフランスのエマニュエル・マクロン大統領と電話会談を行い、14日の米英仏のシリア攻撃後の対応について意見を交わした。

ロシア大統領府によると、プーチン大統領は会談で、シリア攻撃を国際法違反と避難しつつ、「ソチでのシリア国民対話大会の結果を踏まえつつ、国連安保理決議第2254号に基づく平和的対話再開に向けて共同の取り組みを継続」することでマクロン大統領と合意した。

また化学兵器禁止機関(OPCW)の専門家チームによるシリア国内での活動が重要だという点で一致した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は訪問先の中国で王毅外交部長との会談後の記者会見で、シリア情勢に言及、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が米国にシリアからの撤退を見合わせるよう求めたとの情報に関して「植民地主義的姿勢」と批判した。

なお、王外交部長との会談では、14日の米英仏のシリア攻撃に関して「国際法への明白な違反」と改めて批判した。

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省不拡散軍備管理局長「OPCWの専門家チームは西側の圧力に曝されている」(2018年4月23日)

ロシア外務省のヴラジミル・エルマコフ不拡散軍備管理局長は7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件を調査するためにシリア入りしている化学兵器禁止機関(OPCW)の専門家チームが、「西側の圧力に曝されている」と批判した。

エルマコフ局長は、「OPCWの専門家は圧力に曝されている。なぜなら米国が2011年に、アサド大統領を退陣させると決定し、この決定に沿って政策を打っているからだ」と述べた。

エルマコフ局長はまた「ロシアは、化学兵器によるとされる攻撃の調査結果がプロフェッショナルなもんであれば、受け入れる用意がある」と付言した。

リア・ノーヴォスチ(4月23日付)が伝えた。

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、RIA Novosti, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍は占領下イスラエルへの流れ弾着弾を受け、シリア軍拠点を砲撃(2018年4月23日)

イスラエル軍は声明を出し、23日にイスラエル占領下のゴラン高原に設置された分離フェンス近くに、シリアでの戦闘の流れ弾と思われる迫撃砲弾1発が着弾…、国防軍が砲弾発射地点に対して1回の砲撃を行ったと発表した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(4月23日付)は、複数の活動家の話として、イスラエル軍がクナイトラ県のクーム村近郊の第90旅団基地を地対地ミサイルで攻撃したが、死傷者はなかったと伝えた。

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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イスラエルのシュタイニッツ国家インフラ・エネルギー水資源大臣「イランのイスラエルへの宣戦布告を許せば、アサドは命を危険に曝すことになる」(2018年4月23日)

イスラエルのユバール・シュタイニッツ国家インフラ・エネルギー水資源大臣は『イェディオト・アハロノト』(4月23日付)に対し、「もしアサドがシリアの指導者として、イランであれ、誰であれ、イスラエルに宣戦布告するのを許せば、命をかけて責任を負うことになる…。こうした行為は、アサド政権、さらにはアサド自身を危険に曝すことになろう」と述べた。

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018、Ynetnews, April 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア日刊紙『コメルサント』はロシア政府がシリアへのS-300供与を決定したと伝えるも、ラヴロフ外務大臣はこれを否定(2018年4月23日)

ロシア日刊紙『コメルサント』(4月23日付)は、ロシア政府が、シリアにS-300防空システムを供与することを決定、緊急配備が開始されるだろうと伝えた。

この決定は、14日の米英仏のシリア攻撃を受けたもので、ロシア軍の複数消息筋によると、「S-300防空システム供与にかかる政治的問題はほぼ解決された。近くシリアに軍用貨物機か艦船で搬入が開始されるだろう」という。

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しかし、セルゲイ・ラブロフ外務大臣は、訪問先の中国で「まだ決定していない」と否定した。

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Kommersant, April 23, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのアンサーリー外務副大臣と会談「米英仏のテロ支援はシリアの「テロとの戦い」を食い止めることはできない」(2018年4月23日)

アサド大統領は、シリアを訪問中のイランのホセイン・ジャーベリー・アンサーリー外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)と会談した。

SANA(4月23日付)によると、会談では、シリアでの紛争終結に向けたイランの取り組みやシリア情勢の進捗について意見を交わした。

アサド大統領は会談で、14日にシリア攻撃を行った米英仏三カ国やその道具と化した地域諸国が、テロリストを当初から支援し、シリアに敵対してきたと指摘、こうした試みは、シリアによる「テロとの戦い」を食い止めることはできないと述べたという。

会談には、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らが同席した。

アンサーリー外務副大臣はまた、ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

SANA, April 23, 2018

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年4月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月23日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県3件、ラタキア県3件、ハマー県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ハマー県1件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 23, 2018をもとに作成。

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グテーレス国連事務総長「シリアで冷戦が戻ってきた…。安保理が分断されているなか、国連が問題を解決できると考えるのは純朴だ」(2018年4月22日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、シリア情勢への対応を協議するための国連安保理15カ国非公式作業会合(21日)に出席するために訪問していたスウェーデンで、SVT(4月22日付)のインタビューに応じ、「冷戦が戻ってきたことは明白だ」としたうえで、「安保理がこれほどまでに分断されているなかで、国連がこの問題を魔法を使うように解決できるなどと考えるのは純朴だ…。米国もロシアもかつてのようにみなを監督していない。この地域にはトルコ、イラン、サウジアラビアといった国が大きな役割を果たすようになっており、これらの国を監督する単一のブロックは存在しない…。安保理は今や、世界のパワー・バランスを反映しておらず、現状に合致しておらず、一部の国が拒否権を悪用している」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018

AFP, April 23, 2018、ANHA, April 23, 2018、AP, April 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2018、al-Hayat, April 24, 2018、Reuters, April 23, 2018、SANA, April 23, 2018、SVT, April 23, 2018、UPI, April 23, 2018などをもとに作成。

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エジプトのスィースィー大統領はフランスのマクロン大統領との電話会談で米英仏のシリア攻撃を非難(2018年4月22日)

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領と電話会談を行った。

エジプト大統領府によると、会談でスィースィー大統領は、14日の米英仏のシリア攻撃に関して、「シリア情勢にさらなる混乱をもたらすもの」と批判した。

バッサーム・ラーディー大統領府報道官によると、スィースィー大統領はまた「シリア領内で国際法上禁止されているいかなる兵器が用いられることも拒否する」との姿勢も伝えたという。

AFP, April 22, 2018、ANHA, April 22, 2018、AP, April 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 22, 2018、al-Hayat, April 23, 2018、Reuters, April 22, 2018、SANA, April 22, 2018、UPI, April 22, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「トルコの脅威はPKKを支援する米国によってまずもたらされている」(2018年4月22日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、NTVハベル(4月22日付)とのインタビューで、「我が国にとっての脅威はまず、米国によってもたらされている。なぜなら米国はシリア北部でクルディスタン労働者党(PKK)にただで武器弾薬を供与しているからだ」と述べた。

エルドアン大統領は「我々が購入できない武器を米政府はこのテロ組織にただで供与している。つまり、脅威は我々の戦略的パートナーからまずもたらされている。ここに問題がある」と述べた。

AFP, April 22, 2018、ANHA, April 22, 2018、AP, April 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 22, 2018、al-Hayat, April 23, 2018、NTV Haber, April 22, 2018、Reuters, April 22, 2018、SANA, April 22, 2018、UPI, April 22, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県北部の反体制武装集団への攻撃を再開(2018年4月22日)

ヒムス県で、『ハヤート』(4月22日付)によると、県北部でシリア軍が反体制武装集団に対する攻撃を再開した。

攻撃は、ラスタン市の処遇などをめぐる「ヒムス県北部とハマー県南部の交渉委員会」とロシアの停戦交渉が決裂したことを受けたもの。

AFP, April 22, 2018、ANHA, April 22, 2018、AP, April 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 22, 2018、al-Hayat, April 23, 2018、Reuters, April 22, 2018、SANA, April 22, 2018、UPI, April 22, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年4月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ハマー県)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 22, 2018をもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「イドリブ県制圧後に、タッル・リフアト市、マンビジュ市、アイン・アラブ市に向かう」(2018年4月21日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は「イドリブ県を制圧した後、タッル・リフアト市、マンビジュ市に向かいたい。我々が脅威に曝されている地域がシリア領内にあり、そのなかにはアイン・アラブ(コバネ)市も含まれる」と述べた。

TRT(4月21日付)が伝えた。

AFP, April 21, 2018、ANHA, April 21, 2018、AP, April 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 21, 2018、al-Hayat, April 22, 2018、Reuters, April 21, 2018、SANA, April 21, 2018、TRT, April 21, 2018、UPI, April 21, 2018などをもとに作成。

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『ル・パリズィアン』:14日のシリア攻撃に参加したフランス軍に「技術的トラブル」が発生していた(2018年4月21日)

フランス日刊紙『ル・パリズィアン』(4月21日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件を口実とする14日の米英仏のシリア攻撃に関して、攻撃開始直前にフランス軍航空機と艦艇に「技術的トラブル」が発生していたとの極秘情報を入手した、と伝えた。

同紙によると、攻撃に参加したラファール戦闘機5機のうちの1機がミサイル発射に失敗、操縦士はマニュアルに従い、主導でミサイルを切り離したという。

また、攻撃に参加したフリゲート艦のコンピューターにも不具合が生じ、ミサイルが発射できなくなったという。

ただし、これらのトラブルはフランス軍の攻撃に影響は及ぼさなかったという。

al-Durar al-Shamiya, April 21, 2018

AFP, April 21, 2018、ANHA, April 21, 2018、AP, April 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 21, 2018、al-Hayat, April 22, 2018、Le Parisien, April 21, 2018、Reuters, April 21, 2018、SANA, April 21, 2018、UPI, April 21, 2018などをもとに作成。

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トルコとその支援を受ける反体制武装集団は旧ロジャヴァ支配地域に戦闘員の家族を移住させる(2018年4月21日)

アレッポ県では、ANHA(4月21日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、アフリーン郡シャッラー村近郊にあるバルアファー村の住民を追放し、同地に武装集団戦闘員の家族を移住させた。

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ハサカ県では、ANHA(4月21日付)によると、トルコ軍がカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェフ)市近郊のカルディーム村の石油採掘ステーションを越境砲撃した。

AFP, April 21, 2018、ANHA, April 21, 2018、AP, April 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 21, 2018、al-Hayat, April 22, 2018、Reuters, April 21, 2018、SANA, April 21, 2018、UPI, April 21, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年4月21日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月21日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県3件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(イドリブ県1件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 21, 2018をもとに作成。

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ドイツ公共放送局ZDF:ドゥーマー市での化学兵器攻撃はおそらくは演技(2018年4月20日)

ドイツの公共放送局ZDF(第2ドイツ・テレビ)のニュース番組「ZDF ホイテ」(ZDF Heute)は、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で塩素ガス使用疑惑事件に関して、「ドゥーマー市での化学兵器攻撃はおそらくは演技で、現地にいる多くの人がそう強く確信しているようだ」とする現地レポートを放映した。

レポートはベテラン・レポーターのウリ・ギャック氏によるもの。
https://www.zerohedge.com/sites/default/files/inline-images/syria%20zdf%202.jpg

 

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018、ZDF, April 20, 2018などをもとに作成。

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米英仏はシリア国内での化学兵器の使用実態の調査に向け、国連安保理に修正決議案を提出(2018年4月20日)

『ハヤート』(4月22日付)は、複数の外交筋の話として、米英仏が、シリア国内での化学兵器の使用実態の調査に向け、国連安保理に修正決議案を提出したと伝えた。

この決議案は、15日に提出された決議案を修正したもので、「独立国際調査機関」(UNIMI)の設置と人道支援の配給と国連監督下での和平協議の開始をセットで求めている。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍はダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でアル=カーイダ系のシャーム解放機構が化学兵器を生産していたことを示す新たな証拠を発見(2018年4月20日)

ロシア軍放射線化学生物防衛部隊(radiological, chemical and biological defense corps)のアレクサンドル・ロディオノフ大佐は、記者団に対して「ロシア軍は、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)が化学兵器を生産していたことを示す新たな証拠をドゥーマー市で見つけた」と述べた。

「武装集団の化学ラボを検査中に大量のヘキサミンを発見した。これは武装集団が化学兵器を生産していたことを示す証拠だ…。この物質は有毒物質を製造するために使われるものだ」と述べた。

SANA, April 20, 2018

これに先だって、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、スプートニク・ニュース(4月20日付)に対して、「ロシア軍は興味深い物質を発見し続けている…。東グータ地方内の武装集団支配地域で塩素のコンテナを発見した」と述べていた。

スプートニク・ニュース(4月20日付)が伝えた。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、Sputnik News, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はロシアでラヴロフ外務大臣、ショイグ国防大臣らと会談(2018年4月20日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣、セルゲイ・ショイグ国防大臣らと会談し、シリア情勢への対応について意見を交わした

『ハヤート』(4月21日付)によると、ショイグ国防大臣は会談で、1月末のソチでのシリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会設置に向けた動きやこれまでのアスタナ会議の成果などについて意見を交わし、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム解放機構といったテロリストを除くすべての当事者による真摯な政治対話を準備することを改めて確認した。

米英仏のシリア攻撃については、シリア危機終息に向けた動きを妨害したと批判した。

また、ラブロフ外務大臣は、米英仏の攻撃を「デミストゥラ氏の活動を妨害する敵対行為だ…。これらの国は…ジュネーブの交渉を爆撃したようなものだ」と批判する一方、「我々はジュネーブでデミストゥラ氏の参加のもと、そしてまた保証国(ロシア、トルコ、イラン)との連携のもと、可能な限り早急に、憲法、委員会の活動開始に漕ぎ着けたい」と述べた。

一方、ミハエル・ボグダノフ外務副大臣は、「今後の対話においてシリアの反体制武装集団を排除しない」と述べた。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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ナウワート米国務省報道官「ロシアとアサド政権はドゥーマー市の化学兵器攻撃現場を洗浄し、証拠を隠滅しようとしている」(2018年4月20日)

米国務省のヘザー・ナウアート報道官は記者会見で、米英仏のシリア攻撃の根拠となった7日のダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件に関して、「我々はロシアとシリア政府が化学兵器禁止機関(OPCW)の査察チームのドゥーマー市への到着を遅らせようとしていると信頼に足る情報を握っている…。その目的は攻撃が行われたとされる現場を洗浄し、化学兵器が使用された証拠を隠滅することにある」と述べた。

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一方、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、OPCWの専門家チームのドゥーマー市での活動を保証するため反体制派と交渉を行っていると述べた。

また、ステファン・ドゥジャリーク国連事務総長報道官もニューヨークでの記者会見で、OPCWの専門家チームが早急にドゥーマー市に入れるよう…、ロシアやシリア政府を含むさまざまな関係当時者が集中的に連絡をとり合っている」と述べた。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「シリアにS-300防空システムを供与しないという道義的義務はなくなった」(2018年4月20日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、4月14日の米英仏のシリア攻撃に関して、「シリアにS-300防空システムを供与しないという道義的義務はなくなった」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた、シリア空爆に先立って、ロシアが米政府高官に対して、シリア領内におけるロシアの「レッドライン」を通告していたとしたうえで、米軍の攻撃がこの「レッドライン」を踏み越えるものではなかったことを明らかにした。

RIAノーヴォスチ通信(4月20日付)が伝えた。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、RIA Novosti, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年4月20日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月20日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県4件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ハマー県)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村、クナイトラ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,508市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 20, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は4月13日~4月19日までの7日間でシリア領内で19回の爆撃を実施(2018年4月20日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月13日~4月19日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

4月13日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月14日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月15日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊(4回)とシャッダーディー市近郊(1回)に対して行われた。

4月16日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は2回で、ブーカマール市近郊とシャッダーディー市近郊に対して行われた。

4月17日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月18日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月19日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, April 20, 2018をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年4月19日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月19日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県3件、ハマー県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 19, 2018をもとに作成。

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ロシア外務省報道官「東グータ地方でドイツ製の塩素ガス爆弾、英国製の発煙弾が発見」(2018年4月19日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米英仏によるシリア攻撃の根拠となった7日のダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件に関して、「表面を徐々に洗い流し」、捏造であることを示す新たな証拠が発見されたと述べた。

ザハロワ報道官は、記者会見で、「シリア政府軍は、もっとも危険な化学兵器である塩素を発見した。これはドイツ製で、このほかにも英国のソールズベリー市で作られた発煙弾も発見された」と述べた。

そのうえで、「この事実にコメントしがたい問題で、複数の国の人道に対する信念を傷つけるものだからだ」と付言した。

『ハヤート』(4月20日付)などが伝えた。

SANA, April 18, 2018

AFP, April 19, 2018、ANHA, April 19, 2018、AP, April 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 19, 2018、al-Hayat, April 19, 2018、Reuters, April 19, 2018、SANA, April 19, 2018、UPI, April 19, 2018などをもとに作成。

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米国防総省「アサド政権が新たな化学兵器攻撃を行う準備をしている兆候は見られないが、警戒を続ける」(2018年4月19日)

米国防総省は報道声明を出し、「アサド政権が新たな化学兵器攻撃を行う準備をしている兆候は見られないが、警戒を続ける」と発表した。

ロイター通信(4月19日付)が伝えた。

AFP, April 19, 2018、ANHA, April 19, 2018、AP, April 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 19, 2018、al-Hayat, April 19, 2018、Reuters, April 19, 2018、SANA, April 19, 2018、UPI, April 19, 2018などをもとに作成。

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