シリア民主軍はYPGと「イランの民兵」を主体とする「北部の落雷」作戦司令室の結成を否定(2022年6月13日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターのファルダート・シャーミー・センター長は、アラビー・ジャディード(6月13日付)に対して、「北部の落雷」合同作戦司令室の存在を否定、トルコ軍が計画しているとされる新たな侵攻作戦について「トルコが攻撃に踏み切っても、その道のりは薔薇の花で飾られれることはない」と述べた。

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アラビー・ジャディード(6月13日付)によると、シリア軍は最近になって、トルコ軍が準備しているとされる侵攻作戦に備えて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県のタッル・リフアト市やマンビジュ市の一帯に部隊を派遣している。

消息筋によると、派遣された増援部隊は、シリア軍第3師団の戦闘部隊、第11師団、第5師団、第16旅団の第4師団の戦車(T-72、T-55、T-62)、対装甲兵器、迫撃砲、第5軍団の兵士で、タッル・リフアト市内、同市近郊のマルアナーズ村、カフル・ナーヤー村、ウンム・フーシュ村、ワフシーヤ村、マンナグ村一帯、アイン・ダクナ村、シャイフ・イーサー村、マンビジュ市近郊のアリーマ町、ウンム・アダサ村、ヒルバト・マースィー村に展開した。

派遣された兵力は、タッル・リフアト市一帯が約1,500人、マンビジュ市一帯が約1,000人に達するという。

AFP, June 13, 2022、ANHA, June 13, 2022、al-‘Arabi al-Jadid, June 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2022、Reuters, June 13, 2022、SANA, June 13, 2022、SOHR, June 13, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ラタキア県を砲撃(2022年6月13日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、バイニーン村、ルワイハ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、クルキス村とクサイバ村を結ぶ街道で、シリア軍兵士が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムザイラア村近郊で、住民2人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, June 13, 2022、ANHA, June 13, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2022、Reuters, June 13, 2022、SANA, June 13, 2022、SOHR, June 13, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県アブー・ザンディーン村の通行所でシリア軍とシリア国民軍が捕虜交換(2022年6月13日)

アレッポ県では、SANA(6月13日付)によると、「テロ組織」(シリア国民軍)によって拉致されていた5人の身柄が、トルコ占領地とシリア政府支配地の境界に位置するアブー・ザンディーン村の通行所に移送され、シリア政府側に引き渡された。

解放された5人と家族は、シリア軍、シリア赤新月社などの関連機関に謝意を示した。

シリア人権監視団によると、一方、シリア政府側に拘束されていた人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のメンバー5人もアブー・ザンディーン村の通行所を経由して、トルコ占領地に移送された。

捕虜交換はロシア、トルコが保証国となり、国連、シリア赤新月社の監督のもとに行われた。

AFP, June 13, 2022、ANHA, June 13, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2022、Reuters, June 13, 2022、SANA, June 13, 2022、SOHR, June 13, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市一帯などを砲撃(2022年6月13日)

アレッポ県では、ANHA(6月13日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北東のフーシャリーヤ村、同市西のブーガーズ村を砲撃した。

一方、トルコ占領下のバーブ市では、シリア国民軍に所属するシャーム軍団のメンバーでメディア活動家でもあるムスタファー・アブドゥッラフマーン氏(通称ガンヌーム)がヒムス市からの国内避難民(IDPs)5歳の女児を強姦した事件を受けて、前日に続いて、IDPsの民兵と憲兵隊の戦闘が続いた。

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ラッカ県では、SANA(6月13日付)によると、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、サイダー村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, June 13, 2022、ANHA, June 13, 20222、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2022、Reuters, June 13, 2022、SANA, June 13, 2022、SOHR, June 13, 2022などをもとに作成。

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バスニュース:YPGと「イランの民兵」がトルコ軍の侵攻に備えて新たな作戦司令室を設置(2022年6月12日)

イラク・クルディスタン地域政府に近いバスニュース(6月12日付)は、クルド消息筋の話として、トルコが計画しているとされるアレッポ県北部に対する新たな侵攻作戦に対処するため、「クルド人部隊」(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍)と「イランの民兵」が「北部の落雷」の名で新たな合同作戦司令室を結成したと伝えた。

同消息筋によると、「北部の落雷」作戦司令室は、ロシアの要請を受けて5月25日に結成され、「イランの民兵」であるアフガニスタン人民兵組織のファーティミーユーン旅団の部隊、レバノンのヒズブッラーの部隊、12イマーム派が暮らすアレッポ県ヌッブル市とザフラー町の複数の民兵組織、複数のクルド人部隊、沿岸地方出身のアラウィー派宗徒からなる複数の民兵組織、アレッポ県ハイヤーン町、フライターン市、アンダーン市、ミスカーン村の民兵、バアス大隊、シリア軍の指揮官らからなり、ロシア軍士官2人、イラン人士官3人、「ザイラーン」を名乗る司令官を含むイラクのアルビール県キンディール山地方のクルド人司令官3人、バッサーム・アルサーンを含むシリア軍士官2人も加わっている。

兵力はシリア軍部隊を除くと約600人で、ヒズブッラーの部隊は赤外線誘導式の対装甲兵器を装備している。

司令部は、ハルダトニーン村にあるロシア軍基地内に設置されている。

ハルダトニーン村は、トルコ軍やシリア国民軍の砲撃が及ばない地域にあり、ロシア軍の防御がもっとも堅固だという。

司令室の結成は、現状を踏まえてシリア北部地域を軍事的に合同で統轄し、トルコ軍が侵攻した場合、クルド人部隊の補給や撤退の経路を確保するのが目的。

AFP, June 13, 2022、ANHA, June 13, 2022、Basnews, June 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 13, 2022、Reuters, June 13, 2022、SANA, June 13, 2022、SOHR, June 13, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍の砲撃が続くなか、シリア国民軍所属組織や民兵どうしが激しく交戦(2022年6月12日)

アレッポ県では、ANHA(6月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、バイナ村を砲撃した。

一方、トルコ占領下のバーブ市では、ヒムス市(ヒムス県)からの国内避難民(IDPs)の民兵とシリア国民軍憲兵隊が激しく交戦した。

シリア国民軍のメンバーがヒムス市からのIDPsである5歳の女児を強姦したのが発端。

シリア人権監視団によると、女児を強姦したのはシャーム戦線のメンバー。

また、シリア人権監視団によると、カイーバ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するムウタスィム旅団と東部自由人連合のメンバーどうしが交戦、トルコ軍部隊が両者の兵力引き離しを行った。

戦闘は、ムウタスィム旅団が東部自由人連合のメンバーを拘束しようとしたのが発端。

このほか、アイン・アラブ(コバネ)市西郊外では、爆発が発生し、住民1人が負傷した。

爆発の原因は不明。

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ラッカ県では、SANA(6月12日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のサイダー村、マアラク村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, June 12, 2022、ANHA, June 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2022、Reuters, June 12, 2022、SANA, June 12, 2022、SOHR, June 12, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍、シリア民主評議会、北・東シリア自治局は合同会合を開催し、トルコが計画している軍事侵攻作戦を「シリア軍を含むすべてのシリアの勢力、シリア人が協力し合い、一致団結して対抗すべき大きな脅威」とみなす(2022年6月11日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、シリア民主評議会、北・東シリア自治局は合同会合を開催し、トルコ軍が計画しているとされる新たな軍事侵攻作戦への対応について協議した。

会合では、激しさを増しているトルコの砲撃を「シリアの統合とシリア国民を公正する諸集団の共生の原理に打撃を与えようとするもので、シリア軍を含むすべてのシリアの勢力、シリア人が協力し合い、一致団結して対抗すべき大きな脅威」と位置づけ、「長期的な視座で抵抗力を強化するため現場で必要なあらゆる措置を講じる」ことを確認し、これを声明として告知した。

ANHA(6月12日付)が伝えた。

AFP, June 12, 2022、ANHA, June 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2022、Reuters, June 12, 2022、SANA, June 12, 2022、SOHR, June 12, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機とシリア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠、ハマー県、アレッポ県、ラッカ県の県境砂漠地帯で、ダーイシュの拠点を爆撃(2022年6月11日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機とシリア軍戦闘機が、ラッカ県ラサーファ砂漠、ハマー県、アレッポ県、ラッカ県の県境の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

AFP, June 11, 2022、ANHA, June 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2022、Reuters, June 11, 2022、SANA, June 11, 2022、SOHR, June 11, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のダッラール共同議長:「我々はシリア軍に防衛義務を実行するよう要請している」(2022年6月11日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、ANHA(6月11日付)のインタビューに応じ、そのなかでトルコが計画しているとされるシリア北部への新たな軍事作戦に関して、「我々はシリア軍に防衛義務を実行するよう要請している」と述べた。

AFP, June 11, 2022、ANHA, June 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2022、Reuters, June 11, 2022、SANA, June 11, 2022、SOHR, June 11, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のシリアテルの電波塔を砲撃(2022年6月11日)

アレッポ県では、ANHA(6月11日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のシリアテルの電波塔を狙って砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃した。

AFP, June 11, 2022、ANHA, June 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2022、Reuters, June 11, 2022、SANA, June 11, 2022、SOHR, June 11, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機は米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に近いハマード砂漠一帯でダーイシュの拠点に対して8回あまりの爆撃を実施(2022年6月10日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に近いハマード砂漠一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して8回あまりの爆撃を実施した。

AFP, June 10, 2022、ANHA, June 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2022、Reuters, June 10, 2022、SANA, June 10, 2022、SOHR, June 10, 2022などをもとに作成。

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シリア軍部隊がアレッポ県マンビジュ市北のトルコ占領地との境界一帯に展開、ロシア軍も同地の部隊を増強、シリア民主軍はシリア軍がマンビジュ市に入るのを阻止(2022年6月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のトルコ占領地との境界に沿って流れるサージュール川一帯にシリア軍数百人が展開した。

また、ロシア軍部隊もマンビジュ市の西に位置するM4高速道路沿線のスアイディーヤ村に設置している基地を増強した。

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一方、ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は9日、戦車、装甲車、大砲、兵士数百人からなるシリア軍の車列がマンビジュ市内およびその周辺に入ることを阻止した。

シリア軍が同市を掌握するのを警戒した措置だという。

AFP, June 10, 2022、ANHA, June 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2022、Reuters, June 10, 2022、SANA, June 10, 2022、SOHR, June 10, 2022などをもとに作成。

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イドリブ県サルミーン市で住民数十人が、シャーム解放機構に抗議するデモを行い、シリア軍との戦闘を再開するよう訴える(2022年6月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サルミーン市で住民数十人が、シャーム解放機構とアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者に抗議するデモを行い、シリア軍との戦闘を再開するよう訴えた。

一方、ザルダナー村では、男性1人の遺体が発見された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市で正体不明の武装集団が住民を銃で撃ち殺害した。

AFP, June 10, 2022、ANHA, June 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2022、Reuters, June 10, 2022、SANA, June 10, 2022、SOHR, June 10, 2022、June 11, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブサイラ市でシリア民主軍部隊がダーイシュと見られる武装集団の襲撃を受け、兵士1人死亡、複数負傷(2022年6月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍部隊がダーイシュ(イスラーム国)と見られる武装集団の襲撃を受け、兵士1人が死亡、複数が負傷した。

AFP, June 10, 2022、ANHA, June 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2022、Reuters, June 10, 2022、SANA, June 10, 2022、SOHR, June 10, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ラッカ県を砲撃(2022年6月10日)

アレッポ県では、ANHA(6月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(6月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市均衡のマアラク村を砲撃した。

AFP, June 10, 2022、ANHA, June 10, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2022、Reuters, June 10, 2022、SANA, June 10, 2022、SOHR, June 10, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者がイドリブ県スンマーク山地方の村々に水を供給するための井戸の開設を視察(2022年6月9日)

アムジャード広報機構(6月9日付)は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が、スンマーク山(ハーリム山)地方の村々に水を供給するための井戸の開設を視察した、と伝えた。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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シリア政府支配地で実施されていた初・中等、高等教育の修了試験の受験を終えて、渡し舟でダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配地に帰宅しようとしていた生徒がシリア軍とシリア民主軍の戦闘に巻き込まれ、1人死亡、2人負傷(2022年6月9日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシャンナーン村のユーフラテス川東岸に設置されている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点と西岸に設置されているシリア軍の拠点が撃ち合いとなり、シリア政府支配地で実施されていた初・中等、高等教育の修了試験の受験を終えて、渡し舟でダイル・ザウル民政評議会支配地に帰宅しようとしていた生徒1人が死亡、2人が負傷した。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県のラファージュ・セメント工場のシリア民主軍基地に米軍使節団を乗せた車輌4台が入る(2022年6月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハッラーブ・ウシュク村のラファージュ・セメント工場の人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍基地に米軍使節団を乗せた車輌4台が入った。

同基地は、2019年10月まで米軍部隊が駐留していた。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍とシリア軍の戦闘機ハマー県東部の砂漠地帯でダーイシュの拠点を爆撃(2022年6月9日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機とシリア軍戦闘機4機が、県東部のウカイリバート町近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を砲撃し、戦闘員1人死亡(2022年6月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バーラ村、ファッティーラ村、マアーッラト・ナアサーン村を砲撃し、国民解放戦線の戦闘員1人が死亡、4人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・アンマ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町でシリア軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士1人が死亡、1人が負傷した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市で、反体制組織のシリア旅団党のテロ撲滅部隊の司令官が殺害され、遺体で発見された。

8日のハーズィマ村での軍事情報局の支援を受ける地元民兵組織とシリア旅団党のテロ撲滅部隊が交戦し、民兵1人が死亡、4人が負傷した事件を受けた報復と見られる。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがカーミシュリー市の墓地近くを爆撃し、少なくとも1人負傷(2022年6月9日)

ハサカ県では、ANHA(6月9日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市マイサルーン地区の殉教者ダリール・サールーハーン墓地近くを爆撃し、車などが被害を受けた。

シリア人権監視団によると、この爆撃で、少なくとも1人が負傷した。

 

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アレッポ県では、ANHA(6月9日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市近郊のジャート村を砲撃し、村内のモスクが被弾した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、占領下のバーブ市近郊のジャブラト・ハムラー村、ブーガーズ村、タッル・リフアト市近郊のスムーカ村、シャフバー・ダム、バイナ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、バーブ市近郊でケッパーの身を積んでいた女性をシリア軍が狙撃し、殺害した。

AFP, June 9, 2022、ANHA, June 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2022、Reuters, June 9, 2022、SANA, June 9, 2022、SOHR, June 9, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ハマー県を砲撃(2022年6月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

 

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ハーズィマ村で軍事情報局の支援を受ける地元民兵組織と、2021年7月に結成された反体制組織のシリア旅団党のテロ撲滅部隊が交戦し、民兵1人が死亡、4人が負傷した。

AFP, June 8, 2022、ANHA, June 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2022、Reuters, June 8, 2022、SANA, June 8, 2022、SOHR, June 8, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県北部などを砲撃し、シリア軍兵士2人負傷(2022年6月8日)

アレッポ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・フーシュ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、マンビジュ市北のサイヤーダ村、ヤーリンリー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、マンビジュ市近郊のタッル・トゥーリーン村へのトルコ軍の砲撃で、シリア軍兵士2人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町西のタウィーラ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のサイダー村、M4高速道路、サクル・レストランを砲撃した。

AFP, June 8, 2022、ANHA, June 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2022、Reuters, June 8, 2022、SANA, June 8, 2022、SOHR, June 8, 2022などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発(2022年6月7日)

アレッポ県では、ANHA(6月7日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市のマフムーディーヤ地区で車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

一方、トルコ軍とシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のマンビジュ市近郊のジャート村、シャイフ・ナースィル(クルト・ワイラーン)村、カーウカリー村、クールフユーク村、ジャブラト・ハムラー村、ブーガーズ村、ファワーリス農場を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のハルバル村、ウンム・クラー村、ワフシーヤ村、スムーカ村、バイナ村、アビーン村を砲撃、バイナ村で住民1人、アビーン村で女性1人と子供1人が負傷した。

このほか、シリア人権監視団によると、アフリーン市の住宅街で、シリア国民軍に所属する東部軍のメンバーどうしが撃ち合いとなった。

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ハサカ県では、ANHA(6月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタウィーラ村を砲撃した。

AFP, June 7, 2022、ANHA, June 7, 2022、‘Inab Baladi, June 7, 2022、Orient News, June 7, 2022、Reuters, June 7, 2022、SANA, June 7, 2022、SOHR, June 7, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構が事実上管理するバーブ・ハワー国境通行所はインド与党幹部が預言者ムハンマドを侮辱する発言をしたことへの対抗措置として、インド産製品の持ち込みを禁止(2022年6月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が事実上管理するバーブ・ハワー国境通行所が、トルコからのインド製品の持ち込みを禁止することを決定した。

決定は、インドの与党BJP(インド人民党)のヌプル・シャルマ報道官とナヴェーン・クマル・ジンダル氏(デリー・メディア部門責任者)がテレビの討論番組やツイッターで預言者ムハンマドや妻のアーイシャを侮辱する発言や書き込みを行ったことへの対抗措置。

ジャズィーラ(6月5日付)によると、発言を受け、クウェートやカタールの外務省が駐インド大使を呼び出し正式に抗議、パキスタン外務省も「著しく名誉を傷つける発言」「まったく受け入れることができない」と非難していた。

これを受け、BJPは謝意を示し、問題発言を行ったシャルマ報道官とジンダル氏を解任していた。

AFP, June 6, 2022、Aljazeera, June 6, 2022、ANHA, June 6, 2022、‘Inab Baladi, June 6, 2022、Orient News, June 6, 2022、Reuters, June 6, 2022、SANA, June 6, 2022、SOHR, June 6, 2022などをもとに作成。

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ANHA:シャーム解放機構メンバー約300人がシャーム軍団と偽って「オリーブの枝」地域と「解放区」の境界の村々に展開(2022年6月6日)

ANHA(6月6日付)は、独自筋から得た情報として、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のメンバー約300人が、トルコの占領下にあるいわゆる「オリーブの枝」地域と、反体制派支配下のいわゆる「解放区」の境界に位置するシーラーワー町一帯の村々に展開したと伝えた。

シャーム解放機構のメンバーが展開したのは、シャイフ・アキール山、ファーフィルティーン村、カッバースィーン村、バーンスーラ村、カブターン・ジャバル村、ブルジュ・スライマーン村、バーズィーラ村西、バースーファーン村近郊の街道で、シャーム軍団を偽って拠点を設置しているという。

展開地域は、シリア国民軍に所属するハムザ師団とシャーム軍団の勢力下にある。

両組織のメンバーの多くは、トルコマン系シリア人で、トルコの諜報機関から直接指令を受けて活動をしているという。

AFP, June 6, 2022、ANHA, June 6, 2022、‘Inab Baladi, June 6, 2022、Orient News, June 6, 2022、Reuters, June 6, 2022、SANA, June 6, 2022、SOHR, June 6, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県、アレッポ県北部への砲撃を続ける(2022年6月6日)

ラッカ県では、SANA(6月6日付)、ANHA(6月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、サクル・レストラン、M4高速道路沿線を砲撃した。

トルコ軍はまた、アイン・イーサー市の工業地区で住民1人を狙撃し、負傷させた。

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アレッポ県では、ANHA(6月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のカウカリー村、タッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村を砲撃した。


一方、トルコ占領下のアアザーズ市では、シリア国民軍に所属する北の嵐旅団のメンバーの車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、メンバー1人が負傷した。

また、同じくトルコ占領下のアフリーン市では、マワーリー部族の民兵シリア国民軍に所属するハムザ師団の検問所を襲撃し、戦闘員1人を負傷させた。

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ハサカ県では、SANA(6月6日付)、ANHA(6月6日付)によると、電力公社の復旧チームが4日のトルコ軍とシリア国民軍によるウンム・カイフ村一帯の要撃で破壊された送電線を修復し、タッル・タムル町の変電所への電力の供給を再開させた。

AFP, June 6, 2022、ANHA, June 6, 2022、‘Inab Baladi, June 6, 2022、Orient News, June 6, 2022、Reuters, June 6, 2022、SANA, June 6, 2022、SOHR, June 6, 2022などをもとに作成。

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ロシア国防省は過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反12件を確認したと発表(2022年6月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(イドリブ県6件、ラタキア県0件、アレッポ県6件、ハマー県0件)確認したと発表した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 6, 2022をもとに作成。

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シリア民主軍のアブディー総司令官は、トルコの軍事侵攻作戦に対抗するためシリア軍との連携を示唆、シリア軍に防空システムの使用を求める(2022年6月5日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官はロイター通信(6月5日付)のインタビューを受け、そのなかでトルコがシリア難民100万人を「自発的」に帰還させるための「安全地帯」の設置するとしてシリア北部への軍事侵攻作戦を準備しているとされることに関して、「シリア民主軍はシリア軍と連携して、シリア北部に対するトルコのいかなる侵略をも迎撃する」と述べた。

アブディー総司令官は、シリア軍との連携に前向きな姿勢を示したが、シリア軍による部隊増派の必要はないと付言、「シリア軍が行い得る基本的なこととは、シリアの領土の防衛であり、それはトルコ軍戦闘機に対して防空システムを使用することだ」と強調した。

また「ダマスカスとのさらなる軍事的連携は、シリア北・東部の半独立的な統治を脅かさない…。我々にとっての優先事項は、シリアの領土防衛であり、誰であれ、この状態に乗じて現地で利益を得ようなどとしてはならない」と述べた。

AFP, June 5, 2022、ANHA, June 5, 2022、Orient News, June 5, 2022、Reuters, June 5, 2022、SANA, June 5, 2022、SOHR, June 5, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を激しく砲撃(2022年6月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、ルワイハ村一帯を激しく砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, June 5, 2022、ANHA, June 5, 2022、Orient News, June 5, 2022、Reuters, June 5, 2022、SANA, June 5, 2022、SOHR, June 5, 2022などをもとに作成。

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