最新論考 青山弘之「シリア:「常態化した非常時」から「実体化した非常時」へ」(CMEPS-J.net Report No. 53)

第1節 弱い国家と社会の関係

シリア内戦のイメージ

2010年末から始まった「アラブの春」と呼ばれる一大政治変動は、20世紀半ばに領域主権国家群が成立して以降、もっとも深刻な混乱を中東にもたらしたと言っても過言ではない。なかでもシリアは「21世紀最悪の人道危機」(worst humanitarian crisis of the 21st century)と評される過酷な紛争に苛まれた。いわゆるシリア内戦である。

中東でもっとも安定した強い国家の一つに数えられていたはずのシリアは、これを境に弱い国家に転落した。国家機能は麻痺し、国防・治安維持能力は低下、福祉などの福祉財も十分提供されなくなった。また、国内での不和と武力衝突が、国家(政権、ないしは体制)と社会(国民)の関係を希薄化させたと考えられた。

続き

ダーイシュに忠誠を誓っていたカーディスィーヤ旅団などが、国民軍所属の東部自由人連合の傘下での活動を中止(2021年1月31日)

シリア人権監視団によると、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯およびハサカ県ラアス・アイン市一帯からなるトルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域で活動する国民軍所属の東部自由人連合の傘下組織が活動を中止した。

活動を中止したのは、カーディスィーヤ旅団(クロコダイル大隊)、ハッターブ旅団、スンナの鷹旅団、アスルの民旅団。

いずれもダイル・ザウル県出身者によって構成されている。

このうち、カーディスィーヤ旅団は、ファイサル・バッルー氏が指揮、2013年にシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)に忠誠(バイア)を誓ったのち、2014年にダーイシュ(イスラーム国)に参加、その後、ダーイシュを離反し、国民軍に参加した。

ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていたファイサル・バッルー氏率いる

活動中止は、東部自由人連合への協力をめぐる交渉が決裂したためだという。

AFP, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊、タッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年1月31日)

ラッカ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線、マアラク村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村などを砲撃した。

AFP, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアアザーズ市で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民4人死亡、20人負傷(2021年1月31日)

アレッポ県では、SANA(1月31日付)、ANHA(1月31日付)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民4人が死亡、20人が負傷した(シリア人権監視団によると、子供2人と女性2人を含む7人が死亡)。

また、ANHAによると、トルコ占領下のバーブ市近郊で、国民軍所属のハムザ師団の拠点で爆発が発生し、戦闘員6人が死亡、4人が負傷した。

AFP, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021などをもとに作成。

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ハサカ市とカーミシュリー市の政府地域へのシリア民主軍の包囲に抗議するデモにシリア民主軍が発砲し、1人死亡、4人負傷(2021年1月31日)

ハサカ県では、SANA(1月31日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市中心街の裁判所前で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるハサカ市とカーミシュリー市のシリア政府地域(いわゆる治安厳戒地区)への包囲に抗議するデモが行われた。

これに対して、シリア民主軍は実弾を使用して強制排除を試み、その結果、デモ参加者1人が死亡、4人が負傷した(シリア人権監視団によると、負傷者は4人)。

一方、ANHA(1月31日付)によると、国防隊がハサカ市のマルシュー地区にある内務治安部隊(アサーイシュ)の検問所複数カ所に対して発砲、これに対してアサーイシュが応戦し、国防隊の隊員1人を殺害、3人を負傷させた。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月31日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワル町で住民が、シリア民主軍による若者の恣意的逮捕に抗議するデモを行った。

AFP, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で50人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2021年1月31日)

保健省は政府支配地域で新たに81人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者50人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月31日現在の同地での感染者数は計14,048人、うち死亡したのは921人、回復したのは7,562人となった。

SANA(1月31日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月31日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、34人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡0人、アフリーン郡1人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計20,997人、うち回復したのは16,734人、死亡したのは399人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1503179983220221/

AFP, January 31, 2021、ACU, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県ではトルコ軍の拠点がオートバイに乗った正体不明の武装集団の発砲を受け兵士2人負傷(2021年1月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路沿線のムハムバル村近郊のアブー・ズバイル村に設置されているトルコ軍の拠点が、オートバイに乗った正体不明の武装集団の発砲を受け、トルコ軍兵士2人が負傷した(このうち1人は2月3日に死亡した)。

一方、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るダーナー市の住宅街で、同機構の治安部隊が麻薬密輸業者と思われる指名手配者と撃ち合いとなり、隊員1人が死亡した。

治安部隊は戦闘の末、この指名手配者を逮捕した。

このほか、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のタスィール町にある空軍情報部の検問所が何者かの発砲を受けた。

また、同町では、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元メンバー1人が何者かに銃で撃たれて死亡した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、1月30日深夜から31日未明にかけて、ジャッバー村にあるシリア軍の拠点が正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるスワイダー市で、大統領選挙拒否、「イランの民兵」の排斥を求める落書きが発見された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を18件(イドリブ県10件、ラタキア県5件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は17件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 31, 2021、ANHA, January 31, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 31, 2021、Reuters, January 31, 2021、SANA, January 31, 2021、SOHR, January 31, 2021、February 3, 2021などをもとに作成。

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ラッカ県でシリア民主軍が検問所を通過しようとしたダイル・ザウル民政評議会のガッサーン・ユースフ議長の車に向けて発砲し、ユースフ議長が負傷、護衛2人が死亡(2021年1月30日)

ラッカ県では、SANA(1月30日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるカラーマ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が検問所を通過しようとしたダイル・ザウル民政評議会のガッサーン・ユースフ議長の車に向けて発砲し、ユースフ議長が負傷、護衛2人が死亡した。

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ハサカ県では、SANA(1月30日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市南のハラーフィー街道で、シリア民主軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、乗っていた兵士が死傷した。

AFP, January 30, 2021、ANHA, January 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2021、Reuters, January 30, 2021、SANA, January 30, 2021、SOHR, January 30, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供3人を含む5人が死亡、25人が負傷(2021年1月30日)

アレッポ県では、SANA(1月30日付)、ANHA(1月30日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市の工業地区(カーワー・ハッダード広場近く)で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供3人を含む5人が死亡、25人が負傷した。

AFP, January 30, 2021、ANHA, January 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2021、Reuters, January 30, 2021、SANA, January 30, 2021、SOHR, January 30, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で75人、北・東シリア自治局支配地域で13人(2021年1月30日)

保健省は政府支配地域で新たに75人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者54人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月30日現在の同地での感染者数は計13,998人、うち死亡したのは916人、回復したのは7,481人となった。

SANA(1月30日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに13人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、1月30日現在の同地での感染者数は計8,476人、うち死亡したのは296人、回復したのは1,212人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性9人、女性4人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市2人、カーミシュリー市3人、マアバダ(カルキールキー)町1人、アレッポ県のマンビジュ市3人、ラッカ県のタブカ市3人、ダイル・ザウル県1人。

ANHA(1月30日付)が伝えた。

AFP, January 30, 2021、ANHA, January 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 30, 2021、Reuters, January 30, 2021、SANA, January 30, 2021、SOHR, January 30, 2021などをもとに作成。

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制憲委員会(憲法制定委員会)第5ラウンド閉幕、ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は失望感を露わに(2021年1月29日)

スイスのジュネーブにある国連本部で1月25日から開催されていた制憲委員会(憲法制定委員会)第5ラウンドの小委員会会合が閉幕した。

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ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、記者会見で以下のように述べ、失望感を露わにした。

残念ながら今回のラウンドは何も実現しなかった。委員会の活動をどう進めるかについても明確な理解はなされなかった…。

これまでのラウンドのようなかたちで作業が行われたが、こうした方法はもはや効果的ではない。こうした方法を変えなければ、我々は続けることはできない。

そのうえで、シリア政府代表団と反体制派代表団の各代表に次回以降のラウンドにおける作業プロジェクトを提示するよう要請した。

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シリア政府代表団の代表を務めるアフマド・クズバリー人民議会議員は、記者会見で、シリア政府代表団が、委員会の任期中に憲法改正プロセスに沿った諸原則を準備する作業の一環として、反体制派代表団側にいくつかの基本要件を文書で示したとしたうえで、反体制派代表団からの回答を待っていることを明らかにした。

一方、反体制派代表団は、合意されている議事の進行、すなわち憲法の諸原則の審議を回避し、議事に反し、シリアの現実と乖離した問題を提起することに終始したとしたうえで、これらの問題提起の一部は、外国のアジェンダに沿ったものだと批判した。

なお、記者からの質問に対して、クズバリー人民議会議員は、憲法制定の基本原則の内容について、主権、領土の保全と統合、外国からの内政不干渉、国名、国旗、国家、公用語などがあると答えた。

SANA(1月29日付)が伝えた。

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反体制派代表団のハーディー・バフラ代表は記者会見で、1回のラウンドの会期を3週間、ラウンド間の休会期間を1週間とし、会議に期限を設定するよう求めた。

イナブ・バラディー(1月29日付)が伝えた。

AFP, January 29, 2021、ANHA, January 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2021、‘Inab Baladi, January 29, 2021、Reuters, January 29, 2021、SANA, January 29, 2021、SOHR, January 29, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃、シリア民主軍が応戦(2021年1月29日)

ラッカ県では、SANA(1月29日付)、ANHA(1月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、M4高速道路沿線を砲撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が応戦し、国民軍と交戦した。

また、ANHA(1月30日付)によると、トルコ軍がアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村の北約1キロの地点に、3カ所目となる新たな基地の建設を開始した。

同基地は、M4高速道路に設置されているシリア軍とシリア民主軍の共同拠点から1キロの距離に位置する。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で、国民軍に所属する東部自由人連合の戦闘員が手榴弾を爆発させ、住民1人が負傷した。

手榴弾を爆発させた理由は不明。

AFP, January 29, 2021、ANHA, January 29, 2021、January 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2021、Reuters, January 29, 2021、SANA, January 29, 2021、SOHR, January 29, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で59人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で7人(2021年1月29日)

保健省は政府支配地域で新たに77人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者59人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月29日現在の同地での感染者数は計13,944人、うち死亡したのは911人、回復したのは7,406人となった。

SANA(1月29日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月29日に新たに7人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、55人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡0人、ハーリム郡2人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡1人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,982人、うち回復したのは16,549人、死亡したのは382人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1502251239979762/

AFP, January 29, 2021、ACU, January 29, 2021、ANHA, January 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2021、Reuters, January 29, 2021、SANA, January 29, 2021、SOHR, January 29, 2021などをもとに作成。

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シリア政府支配下のクナイトラ県、ダマスカス郊外県で軍検問所・拠点への襲撃相次ぐ(2021年1月29日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサイダー・ジャウラーン村にある空軍情報部の拠点に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

複数人が負傷した模様。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バイト・ティーマー村とバイト・サービル町を結ぶ街道に設置されているシリア軍の検問所が、28日深夜から29日未明にかけて、正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、スフーフン村、ファッティーラ村、ルワイハ村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県7件、ラタキア県9件、アレッポ県5件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 29, 2021、ANHA, January 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 29, 2021、Reuters, January 29, 2021、SANA, January 29, 2021、SOHR, January 29, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府支配地域と「決戦」作戦司令室支配地域の境界地帯で軍事防衛線の設置を終えるも、両者の砲撃戦は続く(2021年1月28日)

『シャルク・アウサト』(1月28日付)は、トルコ軍がシリア軍の進行を阻止するため、シリア政府支配地域と「決戦」作戦司令室支配下のいわゆる「解放区」の境界地帯で設置を進めていた軍事防衛線が完成したと伝えた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

反体制派の「監視追跡ユニット」の責任者は『シャルク・アウサト』に対して、次のように述べている。

トルコ軍は、防衛戦、あるいは軍事的に言うところの「鋼の盾」を、反体制派とシリア軍・イランの民兵の接触線に沿って設置し終えた。これはイドリブ県や、反体制派の支配下にあるハマー県やアレッポ県西部の農村地帯からラタキア県北西部のクルド山地方に至る地域を防衛するためだ。これにより、トルコ軍兵士6,000人、重砲、多連装ロケット砲、レーダー、通信傍受車輌、さらには200輌以上の戦車、装甲車、兵員輸送車など軍事車輌約7,500輌が、軍事戦略拠点70カ所以上に展開した。

イドリブ県南部のザーウィヤ山地方だけでも、20のトルコ軍拠点が設置された。主要な拠点としては…、ザーウィヤ山地方とハマー県西部のガーブ平原を見渡すことができるアイユーブ丘、シャンナーン村の拠点2カ所、サルジャ村の2カ所、イドリブ市南から約30キロ離れたザーウィヤ山地方のイフスィム町、バーラ村、ルワイハ村、バルユーン村、ダイル・サンバル村、ファルカヤー村、マアッラータ丘、クークフィーン村、タルアーン村、マアッルザーフ町、ナフラヤー村の11のトルコ軍拠点がある。また、トルコ軍はこれらの軍事拠点の設置と合わせて、アレッポ市とラタキア市を結ぶ街道沿いに複数の拠点を設置した。ムウタリム村、キヤーサート村、ブサンクール村、ムハムバル村に重要な拠点がある。

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一方、スハイブ・イドリビーを名乗る活動家によると、トルコ軍はM4高速道路のタルナバ村から、ナイラブ村、ジスル・シュグール市南部を経由し、ハマー県ガーブ平原のカストゥーン村に至る地域、そしてラタキア県のアイン・フール村に至る地域に軍事拠点を設置したという。

また、ムアイイド・フサインを名乗る活動家によると、トルコ軍はさらに、アレッポ県のダーラ・イッザ市、タワーマ村、シャイフ・アキール山一帯に多連装ロケット砲や戦車を新たに配備したという。

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一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のルワイハ村一帯、カドゥーラ村を砲撃した。

対する「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるダーディーフ村、ミラージャ村を砲撃した。

AFP, January 28, 2021、ANHA, January 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2021、Reuters, January 28, 2021、SANA, January 28, 2021、SOHR, January 28, 2021などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県で「テロ集団」のメンバー3人を殺害(2021年1月28日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月28日付)によると、シリア軍が1月26、27日に続いて、24日にダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道で兵員輸送バスを襲撃し、兵士3人を殺害、10人を負傷させた「テロ集団」のメンバー3人を殺害した。

AFP, January 28, 2021、ANHA, January 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2021、Reuters, January 28, 2021、SANA, January 28, 2021、SOHR, January 28, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で69人、北・東シリア自治局支配地域で13人、シャーム解放機構支配下の「解放区」とトルコ占領地で5人(2021年1月28日)

保健省は政府支配地域で新たに69人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者62人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、1月28日現在の同地での感染者数は計13,885人、うち死亡したのは906人、回復したのは7,329人となった。

SANA(1月28日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに13人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者8人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、1月28日現在の同地での感染者数は計8,463人、うち死亡したのは296人、回復したのは1,210人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性9人、女性4人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市1人、カーミシュリー市2人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、ラッカ県のラッカ市3人、タブカ市3人、ダイル・ザウル県3人。

ANHA(1月28日付)が伝えた。

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シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部での新型コロナウイルス感染者数が1月27日に5人を記録、感染者の総数が20,065人に達したと発表した。

AFP, January 28, 2021、ANHA, January 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2021、Reuters, January 28, 2021、SANA, January 28, 2021、SOHR, January 28, 2021などをもとに作成。

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地元名士、第8師団、中央委員会がダルアー県タファス市でのシリア軍第4師団とイスラームの暁師団の合意を拒否(2021年1月27日)

ダルアー県では、HFL(1月27日付)によると、県の地元の名士、ロシア政府の支援を受ける第8師団の代表、シリア政府と反体制派の和解を仲介する中央委員会が会合を開き、1月26日にタファス市での衝突を受けてシリア軍第4師団とイスラームの暁師団が交わした合意について協議した。

しかし、会合では、中央委員会が、イスラームの暁師団がシリア政府に対して敵対姿勢をとっていないとし、「決戦」作戦司令室の支配下にあるシリア北西部へのイスラームの暁旅団の幹部の退去、武器引き渡しを拒否した。

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一方、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町でシリア軍に協力していた退役少将の息子が、正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、HFL, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市での爆発でシャーム軍団司令官死亡(2021年1月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるジャラーブルス市で、国民軍に所属するシャーム軍団の司令官の車に仕掛けられていた爆弾が爆発、乗っていた司令官が死亡、家族2人が負傷した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年1月27日)

ラッカ県では、ANHA(1月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、M4高速道路沿線一帯を砲撃した。

シリア人権監視団によると、同地でのトルコ軍の発砲で住民1人が負傷した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県でダーイシュの拠点に対して24回以上の爆撃を実施(2021年1月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシューラー村近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して24回以上の爆撃を実施した。

また、シリア軍、国防隊、第5軍団、パレスチナ人民兵のクドス旅団が同地でダーイシュに多雨する掃討作戦を継続した。

一方、SANA(1月27日付)によると、シリア軍が前日に続いて、1月24日にダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道で兵員輸送バスを襲撃し、兵士3人を殺害、10人を負傷させた「テロ集団」のメンバー8人を殺害し、車輌2輌を破壊した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県ハサカ市とカーミシュリー市で政府支配下のいわゆる治安厳戒地区封鎖に抗議する大規模デモが行われ、数百人が参加、ハサカ市ではシリア民主軍が実弾を発砲しデモを強制排除(2021年1月27日)

ハサカ県では、SANA(1月27日付)、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市とカーミシュリー市では、シリア政府の支配下にあるいわゆる治安厳戒地区に対する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の封鎖に抗議する大規模デモが行われ、数百人が参加した。

デモは、地元の名士、部族長、バアス党、職能組合などが呼びかけたもので、参加者は、シリア民主軍による治安厳戒地区への移動制限、食糧品搬入阻止に抗議の声を上げた。

しかし、ハサカ市では、シリア民主軍がデモ参加者に実弾を発砲するなどして介入し、強制排除を試みた。

その際、政府系のシリア・テレビのカメラマンが暴行を受けた。

一方、シリア人権監視団によると、ハサカ市南のティシュリーン油田で、シリア民主軍が、制止を振り切って逃亡を図った住民1人を射殺した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市のハズィーマ交差点一帯の違法住居70棟の住人70世帯を内務治安部隊(アサーイシュ)が強制的に立ち退かせたうえで、重機で住居を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下のシュハイル村で、シリア民主軍がシリア政府支配地域への密輸に関与していたとされるユーフラテス川東岸の水上通行所を襲撃、輸送船2籍を捕獲した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021、January 28, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で75人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で5人(2021年1月27日)

保健省は政府支配地域で新たに75人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者61人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月27日現在の同地での感染者数は計13,823人、うち死亡したのは900人、回復したのは7,260人となった。

SANA(1月27日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月27日に新たに5人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、27人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡0人、アフリーン郡0人、アアザーズ郡3人。

これにより、同地での感染者数は計20,965人、うち回復したのは16,439人、死亡したのは380人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1500427570162129/

AFP, January 27, 2021、ACU, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県タディール村で車をミサイルで攻撃し、住民2人が負傷(2021年1月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村で車をミサイルで攻撃し、住民2人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

一方、トルコ軍憲兵隊は、ハムブーシーヤ村からトルコ領内に越境しようとした密輸業者に発砲し、1人を殺害、1人を負傷させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県7件、ラタキア県9件、アレッポ県5件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市でシリア軍検問所から旅客マイクロバスに向けて発砲、アサーイシュは同市の政府支配地域への封鎖を強化(2021年1月26日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で、シリア政府が管理するカーミシュリー国際空港に設置されているシリア軍の検問所からバースィル交差点近くを走行中の旅客マイクロバスに向けて発砲があった。

死傷者はなかったが、これを受けて内務治安部隊(アサーイシュ)が、シリア政府支配下のいわゆる治安厳戒地区を包囲するかたちで複数の仮設検問所を増設した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県タファス市で、シリア軍第4師団とイスラームの暁旅団がロシア軍の仲介により事態収拾で合意(2021年1月26日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で対立を激化させていたシリア軍第4師団とイスラームの暁旅団の対立が、ロシア軍の仲介により、事態を収拾することで合意した。

合意は、イスラームの暁旅団が第4師団に重火器を引き渡すことと、その見返りとしてシリア軍第4師団が、アブー・ターリク・スバイヒーを名乗る指導者以外の幹部のシリア北部への退去を求めないことを骨子とする。

ズバイヒー氏は、ダルアー県アトマーン村の出身で、退去を希望する一部戦闘員らとともに、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県に近く移送されるという。

なお、シリア人権監視団によると、合意に先立ち、タファス市上空には、シリア軍戦闘機複数機が飛来・旋回し、威嚇を行っていたという。

また、イスラームの暁旅団を支持すると見られる正体不明の武装集団が、サイダー町近郊の国際幹線道路沿いに設置されているシリア軍第15師団の検問所を襲撃、シリア軍がこれに応戦し、戦闘となった。

タスィール町にも、正体不明の武装集団が撃った砲弾が着弾した。

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同じダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジッリーン村でシリア軍第5軍団の兵士1人が、正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

また、同村近郊でも、シリア政府との和解に応じ、軍事治安局に勤務していた元反対武装集団の戦闘員1人が遺体で発見された。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃(2021年1月26日)

ラッカ県では、SANA(1月26日付)、ANHA(1月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市一帯、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線、ナヒール休憩所、穀物サイロを砲撃した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県東部砂漠地帯のダーイシュの拠点に対して40回以上の爆撃を実施(2021年1月26日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が県東部のスフナ市近郊の砂漠地帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して40回以上の爆撃を実施した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月26日付)によると、シリア軍が、1月24日にダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道で兵員輸送バスを襲撃し、兵士3人を殺害、10人を負傷させた「テロ集団」のメンバー2人を殺害した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団がイドリブ県のビダーマー鉄橋を解体し、鉄骨やコンクリートを持ち去る(2021年1月26日)

運輸省は、トルコの支援を受ける「傭兵」「テロ集団」が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県のビダーマー町とズアイニーヤ村を結ぶビダーマー鉄橋を解体し、鉄骨やコンクリートを持ち去ったと発表した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

解体された鉄橋は、長さ16.5メートルのコンクリート構造物2つと34メートルの鉄筋構造物6つの合計8つの構造物から構成されていた。

「傭兵」はこれを解体し、専用の工場・作業場に運び、スクラップ鉄を再生したという。

SANA(1月26日付)が伝えた


一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃、「決戦」作戦司令室もこれに応戦した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県スワル町で地元のアラブ系部族どうしが衝突し、撃ち合いに(2021年1月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワル町で地元のアラブ系部族どうしが衝突し、撃ち合いとなった。

衝突したのは、ブーウマイル村の部族とカッサール村の部族。

撃ち合いによって、双方合わせて3人が死亡、17人が負傷した。

また、シリア民主軍に所属する双方の部族の兵士が介入し、双方を引き離そうとしたが、1人が撃ち合いに巻き込まれて死亡した。

一方、北・東シリア自治局の支配下のズィーバーン町では、シリア民主軍がシリア政府支配地域への密輸に関与していたとされるユーフラテス川東岸の水上通行所を襲撃、密輸業者と交戦した。

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ハサカ県では、SANA(1月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、北・東シリア自治局の支配下にあるジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村の議長宅に突入し、議長を拘束した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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