大統領選挙をめぐる動き(2014年6月4日)

ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は午後10時前に、アサド大統領が得票数の88.7%にあたる10,319,723票を得て、大統領に再選したと発表した。

ラッハーム人民議会議長が発表した大統領選挙の投票結果は以下の通り:

有権者総数:15,845,575人

投票者数:11,634,412人(投票率73.4%)

バッシャール・アサド大統領:10,319,723票(88.7%)

ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣:500,279票(4.3%)

マーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員:372,301票(3.2%)

無効票:442,108票(3.8%)

SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

ラッハーム議長は「我らシリア人民は、これまで起きた諸々の出来事によっても自らの指針を失うことはなく、その先鋭な視座が影響を受けることもなかった。むしろ、すべての現場で、その崇高な愛国心はもっとも輝かしいかたちで現れ、タクフィール主義傭兵に対する不屈の精神と、勝利を確かなものとする主権と自決の固持をもたらした」と明言した。

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SANA(6月4日付)によると、大統領選挙の結果発表(午後10時前)を受け、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ハマー県、タルトゥース県、スワイダー県、ラタキア県の各所で、アサド大統領の当選を祝うデモ行進が行われた。

 

SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

 

SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

 

SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

 

SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

 

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SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣は、大統領選挙の結果発表を受けて、ダマスカス県内のシェラトン・ホテルで記者会見を開き、アサド大統領当選に関して「その勝利によってシリア国民の大多数の信任を得た」と祝辞を述べる一方、選挙が「公正且つ透明性を持っていた」と高く評価し、その実施が「すべてのシリア人の愛国的勝利」を意味すると述べた。

SANA(6月4日付)が伝えた。

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アサド大統領は大統領選挙結果の発表を受け、フェイスブックを通じて「愛国的感情に基づく歓喜と熱狂の表明は祝砲を正当化せず、市民の声明を危険にさらす」との声明を出した。

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SANA, June 4, 2014
SANA, June 4, 2014

大統領選挙監視のためにシリアを訪問している各国監視団は、ダマスカス県内のダーマー・ルーズ・ホテルで会合を開き声明を発表、大統領選挙を「競争的雰囲気のなかで…完全なる自由と民主主義のもと、さまざまな見解や政策が参加し、競うかたちで初めて実施され、シリアの政治プロセスにおける顕著で重要な進歩とみなすことができ、新たな政治的段階を作り出す」と高く評価した。

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ARA News, June 4, 2014
ARA News, June 4, 2014

ARA News(6月4日付)によると、ハサカ県カーミシュリー市では早朝、大統領選挙の実施に反対する若者らが抗議のデモを行った。

 

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トルコで活動するシリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー氏(政治委員会メンバー)は、6月3日に投票が行われた大統領選挙で、軍事情報局(第215課、第291課、第293課)が拘置している政治犯多数がバスで各地の投票所に連行され、アサド大統領への投票を強要されたと主張した。

クッルナー・シュラカー(6月4日付)が伝えた。

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シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(6月4日付)に、大統領選挙投票が行われた6月3日、ダマスカス県および政府支配地域に130発以上の迫撃砲弾が着弾し、ダマスカス県サブア・バフラート広場、ダマスカス郊外県ダーヒヤト・アサド町、同ジャルマーナー市でそれぞれ1人の計3人が死亡した、と主張した。

これに関して、フェイスブックのページ「ダマスカスの迫撃砲日記」(https://www.facebook.com/pages/%D9%8A%D9%88%D9%85%D9%8A%D8%A7%D8%AA-%D9%82%D8%B0%D9%8A%D9%81%D8%A9-%D9%87%D8%A7%D9%88%D9%86-%D9%81%D9%8A-%D8%AF%D9%85%D8%B4%D9%82/1412708045638419?ref=stream)は、6月3日にダマスカス県内各所に151発の迫撃砲弾が着弾し、4人が死亡したと発表した。

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レバノンでは、LBCI(6月4日付)によると、ベイルート県郊外、ベカーア県バアルベック市、北部県トリポリ市などで、アサド大統領の当選を受けて、支持者らが祝砲などを放ち、選挙での勝利を祝った。

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キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は声明を出し、シリアでの大統領選挙に「正統性はない」と主張するとともに「真の政治的交渉」による紛争解決を呼びかけた。

『ハヤート』(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2014、AP, June 4, 2014、ARA News, June 4, 2014、Champress, June 4, 2014、al-Hayat, June 4, 2014、Kull-na Shuraka’, June 4, 2014、LBCI, June 4, 2014、al-Mada Press, June 4, 2014、Naharnet, June 4, 2014、NNA, June 4, 2014、Reuters, June 4, 2014、SANA, June 4, 2014、UPI, June 4, 2014などをもとに作成。

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平成26年度中東情勢研究会「アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?」(中東かわら版)

公益財団法人 中東調査会
中東かわら版、No. 43、2014年6月3日
東地中海・北アフリカ地域ニュース

シリア:平成26年度中東情勢研究会

開催日時:平成26年5月20日(火)18時~20時、於:中東調査会
報告者:青山弘之(東京外国語大学教授)
報告題目:アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?
出席者:錦田愛子(東京外国語大学准教授)ほか8名、中東調査会:村上、髙岡

http://www.meij.or.jp/members/kawaraban/20140603172317000000.pdf

概要
*青山より、以下の通り報告した。
1.シリアでは大統領選挙に向けた準備が粛々と進んでいる。欧米諸国や主要な反体制派諸派は、大統領選挙の実施はシリア紛争の政治解決を目指すジュネーブ・プロセスへの挑戦であるとの非難を繰り返しているが、実際にはバッシャール・アサド大統領の三選を妨げる手段を講じることができない。

シリア政府の動き(2014年6月3日)

在レバノン・シリア大使館の複数の消息筋は、『サフィール』(6月3日付)に対し、UNHCRに難民登録しているシリア人およびパレスチナ人に2014年6月1日以降にシリアに入国した場合、レバノン国内での難民の地位が失われることを告知するとしたレバノン内務省の決定(5月31日)を「報復措置」と非難した。

AFP, June 3, 2014、AP, June 3, 2014、ARA News, June 3, 2014、Champress, June 3, 2014、al-Hayat, June 4, 2014、Kull-na Shuraka’, June 3, 2014、al-Mada Press, June 3, 2014、Naharnet, June 3, 2014、NNA, June 3, 2014、Reuters, June 3, 2014、al-Safir, June 3, 2014、SANA, June 3, 2014、UPI, June 3, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年6月3日)

大統領選挙投票

大統領選挙投票が実施され、シリア政府が支配する地域において有権者が投票を行った。反体制武装集団制圧地域では投票は実施されず、また国内避難民の多くは投票に参加できなかった。

これに関して、ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事はAFP(6月3日付)に対し、県内の約1,000カ所に投票所が設置されたとしつつ、ヒムス市旧市街での「停戦協定」で反体制武装集団が退去したラスタン市、タルビーサ市では投票は行われないと述べた。

投票時間は午前7時から午後7時までの予定だったが、SANA(6月3日付)によると、投票者が予想を上回ったため、高等司法選挙委員会は、投票時間を5時間延長し、12時まで投票を受け付けることを決定し、発表した。

また各県の司法委員会の発表によると、投票に訪れる有権者が予想を上回ったため、以下の通り各地の投票所で投票箱が増設された

ダマスカス県:1,800箱

アレッポ県アレッポ市:150箱

ヒムス県:75箱

ハマー県:60箱

ダイル・ザウル県:52箱

スワイダー県:33箱

イドリブ県:15箱

クナイトラ県:17箱

一方、LBCI(6月3日付)によると、在留シリア人が投票のため一時帰国し、ジャディード・テレビ(6月3日付)によると、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所の投票所には、レバノンに居住するシリア人5,519人がレバノン領側のマスナア国境通行所(ベアーア県)を経由して帰国し、投票を行った。

Twitt-Book
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これに関して、SANA(6月3日付)は、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所に予想を上回る有権者が一時帰国したため、投票所が急遽8カ所増設された、と報じた。

またNNA(6月3日付)によると、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所以外でも、レバノン北部県アッカール郡のアッブーディーヤ国境通行所を越えた在留シリア人約800人、アリーダ国境通行所経由で帰国した635人、ブカイア国境通行所経由で帰国した62人が投票を行った。

またSANA(6月3日付)によると、軍武装部隊も各地の基地で大統領選挙投票を行い、将兵が投票を行った。

SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
Naharnet, June 3, 2014
Naharnet, June 3, 2014

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ARA News(6月4日付)は、アレッポ県アフリーン市では、ほとんどの住民が大統領選挙投票を行わず、通常通りの生活を送った、と報じた。

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大統領選挙投票には、ロシア、北朝鮮、ブラジル、イランなどが選挙監視団を派遣、クッルナー・シュラカー(6月3日付)によると、このうちロシアの選挙監視団はダマスカス郊外県ジャルマーナー市の投票所で、またイラン、ウガンダ、ジンバブエ、フィリピン、ポーランド、ヴェネズエラ、タジキスタンの監視団は、アレッポ市内の投票所で監視活動を行った。

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アサド大統領は、アスマー・アフラス夫人とともに、ダマスカス県マーリキー地区のナイーム・マアスラーニー学校に設置された投票所で投票を行った。

SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014

大統領選挙に立候補しているハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣とマーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員は、それぞれダマスカス県ウマウィーイーン広場前のシェラトン・ホテルの投票所とバグダード通りのバースィル・アサド学校の投票所で投票を済ませた。

Champress, June 3, 2014
Champress, June 3, 2014
Champress, June 3, 2014
Champress, June 3, 2014

ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は、人民議会議事堂に設置された投票所で投票を済ませた後、大統領選挙に関して「民主主義の挙式であり、新たな政治的多元主義の始まり」だと賞賛した。

ラッハーム議長はその後、イラン・シューラー議会(国会)のアラーッディーン・ボルージェルディー国家安全保障外交委員長を団長とする選挙監視団と会談した。

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は大統領選挙投票後、「今日、復興と包括的和解のための治安と安定がシリアに戻った。今日、シリアにおける危機の政治的解決の道のりは始まった…。シリア国民以外に正統性を付与できる者などいない…。我々はジュネーブで述べた通り、改めて言いたい。シリア国民に自分の意思を押しつけられる者などこの世にいない」と述べた。

SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014

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投票時間終了後、内務省は声明を出し、各投票所において開票・集計作業が開始されたと発表した。

SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014
SANA, June 3, 2014

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クッルナー・シュラカー(6月3日付)は、大統領選挙の投票所の監督者が有権者のIDカードの画像をモバイルで受け取り、投票用紙を発行し、IDカードの持ち主に代わって代理投票を行っていると報じ、その写真を公開した。

Kull-na Shuraka', June 3, 2014
Kull-na Shuraka’, June 3, 2014
Kull-na Shuraka', June 3, 2014
Kull-na Shuraka’, June 3, 2014

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マサール・プレス(6月3日付)は、ハマー県カルナーズ町で、軍が大統領選挙での投票を拒否した村人の家を焼き討ったと報じた。

西クルディスタン移行期統治局実効支配(優勢)地域の動き

クッルナー・シュラカー(6月3日付)は、ハサカ県のハサカ市、カーミシュリー市などで大統領選挙に反対するクルド人青年らがデモを行い、ハサカ市(タッル・ハジャル地区、サーリヒーヤ地区、フムティー地区などの20カ所の投票所)では、西クルディスタン移行期民政局が実効支配する両市内各所などにある投票所を閉鎖したと報じた。

しかし同サイトは、その一方で、ハサカ市とカーミシュリー市で、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュが投票用紙がいっぱいに入れられた投票箱を投票所に持ち込んだとの情報があると伝えた。

またハサカ市のカーミシュリー通り地区、県庁一帯、カッラーサ地区、ナシュワ地区、カーミシュリー市のワスター地区、スィヤーヒー通り、クーワトリー通り、ワフダ通りなどでは、大統領円挙の投票が実施されたと付言した。

またアームーダー市、ダイリーク市では、大統領選挙に反対する青年らがデモを行い、投票は実施されなかったという。

ARA News, June 3, 2014
ARA News, June 3, 2014
ARA News, June 3, 2014
ARA News, June 3, 2014
ARA News, June 3, 2014
ARA News, June 3, 2014

反体制勢力の反応

アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム軍団、ムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線は「血塗られた選挙に関する武装諸組織の声明」と題した声明を出し、大統領選挙の運営を行う「選挙事務所は軍事作戦の標的とはならない。これは、民間人を紛争の輪から巻き込まないことを決定し、我らが革命家同胞にそのことを遵守するよう求めているためである」と発表し、投票当日の市街地への攻撃を行わない意向を表明した。

しかし声明は「愛すべきシリアへのイラン占領による軍事治安、そして政治的覇権のもと、彼らの手先である犯罪者バッシャール・アサドは一連の嘘、偽り、暴挙を続け…正統性を求めて自らを売り物にしようとしているが…、アサドには正統性はなく、いうまでもなく選挙にも正統性はない」と非難した。

Kull-na Shuraka', June 3, 2014
Kull-na Shuraka’, June 3, 2014

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シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(6月3日付)によると、シリア各地からの情報として、治安当局が「市民に商店を閉め、バッシャール・アサドの写真を貼るよう強要している…。有権者は逮捕されると脅されたり、体制に恐怖を抱いて投票を余儀なくされている」と主張した。

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米国が「穏健」(非ジハード主義)とみなす反体制武装集団のハズム運動は声明を出し、「選挙は違法で、ごまかしだ…。この選挙は、ジュネーブ2会議を主催し、政治的解決にいたろうとする国々へのアサドからの真の答えだ」と批判、「大統領選挙を通じて、政権とその同盟者がアラブ・西側世論に再び受け入れることはないだろう」と断じた。

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シリア革命総合委員会は2日付で声明を出し、「アサドの選挙は茶番であり、政権に改めて正統性を与えることはなく、革命を妨げることはない」と大統領選挙に異議を表明した。

また同委員会は「殺戮、追放、拷問、樽爆弾使用、イランとその革命防衛隊、ヒズブッラー民兵、さらにはダーイシュ(イラク・シャーム・イスラーム国)による占領の推進を駆使して歴史を逆行させようと試み、政治解決への道を閉ざすために破壊と殺戮を行うなかで、いかなる選挙にも正統性はない」と非難した。

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地元調整諸委員会は声明を出し「この投票を支持し、自発的に参加する者は…蛮行を犯す悪党の協力者だ」としたうえで、大統領選挙投票をボイコットするよう呼びかけるとともに、選挙を「茶番」、「殺戮者がその指導者に殺戮を続けさせるよう忠誠を尽くす紙の上だけでのプロセスに過ぎない」と批判した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、大統領選挙に関して『ワシントン・ポスト』(6月3日付)に「結果はあらかじめ決まっている」と述べた。

アブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領は、大統領選挙投票に関して『シャルク・アウサト』(6月3日付)に「アサドが国際社会や地域諸国を無視して集めた紙の山」だと批判した。

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LBCI(6月3日付)によると、対レバノン国境に位置するジュダイダト・ヤーブース国境通行所(ダマスカス郊外県)に設置された大統領選挙投票所に対して、ザバダーニー山方面から何者かが投票を行う住民を狙撃した。

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『ハヤート』(6月3日付)によると、反体制活動家は、SNS、ユーチューブを通じて、「血の選挙」(https://www.facebook.com/BloodElections)などと銘打ったキャンペーンを張り、大統領選挙に反対の意思を示した。

また『ハヤート』(6月3日付)によると、アレッポ市では、活動家がゴミ箱を白く塗り、「投票箱」、「おまえ(アサド大統領)の居場所だ」、そして2007年の大統領選挙でのアサド大統領陣営のスローガンだった「ムンヒッバク」(私たちはあなたが好き)を皮肉った「ムンクッバク」(私たちはあなたを捨てる)といった標語を書き、大統領選挙に抗議の意を表した。

諸外国の反応

国連のステファン・ドゥジャリック報道官(事務総長付)は声明を出し、シリア大統領選挙に関して「何も変わらない。我々はこの選挙が行われる状況を注視している」とする潘基文事務総長の姿勢を発表した。

AFP, June 3, 2014、AP, June 3, 2014、ARA News, June 3, 2014、June 4, 2014、Champress, June 3, 2014、al-Hayat, June 3, 2014、June 4, 2014、al-Jadid TV, June 3, 2014、Kull-na Shuraka’, June 3, 2014、LBCI, June 3, 2014、al-Mada Press, June 3, 2014、Masar Press Agency, June 3, 2014、Naharnet, June 3, 2014、NNA, June 3, 2014、Reuters, June 3, 2014、SANA, June 3, 2014、al-Sharq al-Awsat, June 3, 2014、UPI, June 3, 2014、The Washington Post, June 3, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年6月2日)

ハサカ県カーミシュリー市では、ARA News(6月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局が支配する地区で大統領選挙投票(6月3日)のために設置されたすべての投票所が撤廃された、と報じた。

同報道によると、カーミシュリー市で大統領選挙の投票が行えるのは、政府が支配する地域(治安関連機関が隣接地区、タイイ地区、アラーヤー地区など)に限られるという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、6月3日に投票が行われる大統領選挙に関して、「すべてのシリア人に…自宅にとどまり、アサドの悪党が望む血と屈辱のなかに足を運ばないよう求める」と呼びかけた。

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大統領府はフェイスブックを通じて声明を出し、6月3日に投票が行われる大統領選挙の選挙運動において「すべてのシリア人によって表現された文明的な現象」に謝意を示した。

SANA(6月2日付)が伝えた。

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ムハンマド・シャッアール内務大臣は、シリア・アラブ・テレビ(6月2日付)に出演し、そのなかで、インターネットを通じた大統領選挙への投票が可能だとする一部情報を否定した。

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ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長は、ロシア下院の安全保障問題委員会のセルゲイ・ガヴリロフ委員長を団長とする選挙監視団と会談した。

またラッハーム人民議会議長は、米、カナダ、アイルランドの反戦・反帝国主義活動家からなる使節団と会談した。

SANA(6月2日付)が伝えた。

AFP, June 2, 2014、AP, June 2, 2014、ARA News, June 2, 2014、Champress, June 2, 2014、al-Hayat, June 3, 2014、Kull-na Shuraka’, June 2, 2014、al-Mada Press, June 2, 2014、Naharnet, June 2, 2014、NNA, June 2, 2014、Reuters, June 2, 2014、SANA, June 2, 2014、UPI, June 2, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年6月1日)

高等司法選挙委員会のヒシャーム・シャッアール議長は、ブラジル、北朝鮮から派遣された選挙監視団と会談した。

シャッアール議長が会談したのは、ブラジルの世界平和会議議長のソコロ・ゴメス女史ら一行と朝鮮祖国統一民主主義戦線中央委員会書記局の金完洙(キム・ワンス)局長。

また、ブラジル、北朝鮮の選挙監視団は、ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長と個別に会談した。

SANA(6月1日付)が伝えた。

SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014
SANA, June 1, 2014

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イラン・シューラー議会(国会)のアラーッディーン・ボルージェルディー国家安全保障外交委員長は「シリア友好国議会」外交政治委員会委員長会合で、6月3日に投票が行われるシリア大統領選挙にイランが選挙監視団を派遣することを明らかにした。

『ハヤート』(6月2日付)が伝えた。

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SANA(6月1日付)によると、ダマスカス県(ファイハー・スポーツ・シティ)、タルトゥース市、スワイダー市、ラタキア市、ラタキア県ジャブラ市で、大統領選挙実施や軍による「テロとの戦い」支持を訴える集会が開かれ、市民、人民諸組織、職業諸組合、バアス党地方幹部らが出席し、アサド大統領への支持を訴えた。

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高等司法選挙委員会は声明を出し、6月3日に投票が行われる大統領選挙に関して、選挙法第58条に基づき、6月2日の午前2時をもって選挙宣伝活動を停止すると発表した。

SANA(6月1日付)が伝えた。

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クッルナー・シュラカー(6月1日付)は、複数の消息筋からの情報として、5月28日にウクライナで行われた大統領選挙在外投票で投票した在留シリア人の数が150人程度に過ぎず、しかもその多くがアサド大統領ではなく、マーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員、ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣に投票した、と伝えた。

Kull-na Shuraka', June 1, 2014
Kull-na Shuraka’, June 1, 2014

ウクライナには約6,000人のシリア人が在留しているが、うち選挙登録を行ったのは約600人だけだったという。

また同消息筋は、アサド大統領以外に投票した票はほとんどが無効票として数えられたと主張している、という。

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シリアおよびビラード・シャームのヌアイム族評議会は声明を出し、6月3日に投票が行われる大統領選挙を「茶番」を非難し、ボイコットすると発表した。

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Naharnet, June 1, 2014
Naharnet, June 1, 2014

ナハールネット(6月1日付)によると、レバノンの北部県アッカール郡クーシャ村で、シリア人避難民数百人が6月3日に投票が行われるシリア大統領選挙に反対するデモを行った。

AFP, June 1, 2014、AP, June 1, 2014、ARA News, June 1, 2014、Champress, June 1, 2014、al-Hayat, June 2, 2014、Kull-na Shuraka’, June 1, 2014、al-Mada Press, June 1, 2014、Naharnet, June 1, 2014、NNA, June 1, 2014、Reuters, June 1, 2014、SANA, June 1, 2014、UPI, June 1, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月31日)

アサド大統領は、ダマスカス県の名士からなる代表団と会談し、国民和解プロセスにおける努力を讃えた。

SANA, May 31, 2014
SANA, May 31, 2014

SANA(5月31日付)が伝えた。

AFP, May 31, 2014、AP, May 31, 2014、ARA News, May 31, 2014、Champress, May 31, 2014、al-Hayat, June 1, 2014、Kull-na Shuraka’, May 31, 2014、al-Mada Press, May 31, 2014、Naharnet, May 31, 2014、NNA, May 31, 2014、Reuters, May 31, 2014、SANA, May 31, 2014、UPI, May 31, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月31日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、高等司法選挙委員会のヒシャーム・シャッアール委員長から、28日(レバノンだけは28、29日)に行われた在外選挙の投票結果を受け取った。

SANA, May 31, 2014
SANA, May 31, 2014

シャッアール委員長は、SANAなどに対し、在外投票は43の在外シリア大使館において実施され、選挙登録した在留シリア人の95%が投票を行ったことを明らかにした。

また在外投票の結果は6月3日に実施される国内の投票結果と併せて発表されることを明らかにした。

SANA(5月31日付)が伝えた。

なおシリア外務在外居住者省HP(http://www.moex.gov.sy/cweb/MOEX_NEW/Home_Page_New/Mission_count.htm)によると、65カ国にシリア大使館は置かれている。

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SANA, May 31, 2014
SANA, May 31, 2014

SANA(5月31日付)によると、6月3日に投票が行われる大統領選挙のためにダマスカス県内に設置される選挙センターの代表およびスタッフ1,563人がダマスカス県のファイハー・スポーツ・シティで行われた宣誓式に参加した。

またシャーム・プレス(5月31日付)によると、クナイトラ県クナイトラ市、ハサカ県カーミシュリー市、ダルアー県ダルアー市でも同様の宣誓式が行われた。

AFP, May 31, 2014、AP, May 31, 2014、ARA News, May 31, 2014、Champress, May 31, 2014、al-Hayat, June 1, 2014、Kull-na Shuraka’, May 31, 2014、al-Mada Press, May 31, 2014、Naharnet, May 31, 2014、NNA, May 31, 2014、Reuters, May 31, 2014、SANA, May 31, 2014、UPI, May 31, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月30日追記)

イタルタス通信(5月30日付)によると、ロシアの中央選挙委員会は6月3日に投票が行われる大統領選挙にシリア側からの要請により、アントン・ロパティン渉外局長からなる選挙監視団を派遣すると発表した。

Itar-tass, May 20, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月30日)

大統領選挙に立候補しているハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣は、ダマスカスのシェラトン・ホテルで国民民主陣営諸勢力連立の代表らと会談し、自身の選挙綱領などについて意見を交わした。

SANA, May 30, 2014
SANA, May 30, 2014

会談でヌーリー元国務大臣は、28日と29日にレバノンの首都ベイルートで行われた大統領選挙在外投票について、「シリア、シリア・アラブ軍支持、テロとの戦いにおける軍司令官(アサド大統領)支持をめぐる国民合意」の結果としたうえで、「政治問題、テロとの戦い、シオニスト政体との戦い、パレスチナ支持という点で、バッシャール・アサド候補と意見が一致している」と強調した。

SANA(5月30日付)が伝えた。

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シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)は政治決議を発表、そのなかで「狂信的独裁体制による殺戮、破壊、住民追放」を非難、クルド人に対して6月3日に投票が行われる「大統領選挙劇場」をボイコットするよう呼びかけた。

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Naharnet, May 30, 2014
Naharnet, May 30, 2014

NNA(5月30日付)によると、レバノンの北部県アッカール郡ヒルバト・ダーウド村で、6月3日に投票が行われるシリア大統領選挙に反対する座り込みが行われ、「(ベイルートの)シリア大使館でバッシャール・アサドに投票したほとんどは、シリア人などではない」と主張、選挙をボイコットするよう訴えた。

AFP, May 30, 2014、AP, May 30, 2014、ARA News, May 30, 2014、Champress, May 30, 2014、al-Hayat, May 31, 2014、Kull-na Shuraka’, May 30, 2014、al-Mada Press, May 30, 2014、Naharnet, May 30, 2014、NNA, May 30, 2014、Reuters, May 30, 2014、SANA, May 30, 2014、UPI, May 30, 2014などをもとに作成。

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シリア政府・反体制派・米国による交渉に向けた動き(2014年5月30日)

『ハヤート』(5月30日付)は、複数の消息筋の話として、シリア政府に近い高官・ビジネスマン、国内で活動する反体制組織幹部が、レバノンの首都ベイルートでリチャード・マーフィー元駐シリア米大使らと6月1日に会談し、「シリアの危機解決をめぐる新たな政策案を協議し、バラク・オバマ大統領への提言をめざしている、と報じた。

同報道によると、この会談には、シリア商業会議所連合元会長のラーティブ・シャッラーフ氏、ダマスカス商業会議所のガッサーン・カッラーア会長、アスマー・アフラス大統領夫人の親戚でビジネスマンのタリーフ・アフラス氏、民主的変革諸勢力国民調整委員会在外局長のハイサム・マンナーア氏、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン氏らが招聘されている、という。

なおカタールの首都ドーハにある米ブルッキングス研究所のサルマーン・シャイフ代表によると、反体制組織代表とシリア政府に近い高官らによる同様の会談は6月5日にノルウェーの首都オスローでも計画されている、という。

al-Hayat, May 30, 2014をもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月29日)

アサド大統領はシリア訪問中の北朝鮮使節団(李竜男(リ・リョンナム)貿易相団長)とダマスカスで会談した。

SANA, May 29, 2014
SANA, May 29, 2014

SANA(5月29日付)によると、会談でアサド大統領と北朝鮮使節団は、二国間関係について協議し、27日にダマスカスで開催されたシリア北朝鮮合同委員会での議事に基づき、良子高官の関係強化をめざすことを確認したという。

またアサド大統領は、シリアと北朝鮮が「他者への従属を拒み、主権、独立を固持し、植民地的計略に対抗していることで受け続けている包囲と圧力にともに対抗するため、両国の歴史的関係を強化する」ことが肝要だと述べたという。

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SANA, May 29, 2014
SANA, May 29, 2014

SANA(5月29日付)によると、ファフド・ジャースィム国防大臣(兼軍武装部隊副司令官)がハサカ県カーミシュリー市を視察した。

AFP, May 29, 2014、AP, May 29, 2014、ARA News, May 29, 2014、Champress, May 29, 2014、al-Hayat, May 30, 2014、Kull-na Shuraka’, May 29, 2014、al-Mada Press, May 29, 2014、Naharnet, May 29, 2014、NNA, May 29, 2014、Reuters, May 29, 2014、SANA, May 29, 2014、UPI, May 29, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月29日)

SANA(5月29日付)によると、レバノンの首都ベイルートにあるシリア大使館で、前日に引き続き大統領選挙在外投票が実施され、「数十万」の在留シリア人が投票に押し寄せた。

Naharnet, May 29, 2014
Naharnet, May 29, 2014
Naharnet, May 29, 2014
Naharnet, May 29, 2014
SANA, May 29, 2014
SANA, May 29, 2014

 

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高等司法選挙委員会は、6月3日の大統領選挙での投票のために一時帰国を予定している在留シリア人のために、空港での投票を認めることを決定した。

空港での投票は、パスポート、ないしはIDを提示することで行えるという。

SANA(5月29日付)が伝えた。

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SANA(5月29日付)によると、ラタキア市、クナイトラ県ハダル町、タルトゥース市、ハマー市、ダイル・ザウル市、ヒムス市などで、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 29, 2014、AP, May 29, 2014、ARA News, May 29, 2014、Champress, May 29, 2014、al-Hayat, May 30, 2014、Kull-na Shuraka’, May 29, 2014、al-Mada Press, May 29, 2014、Naharnet, May 29, 2014、NNA, May 29, 2014、Reuters, May 29, 2014、SANA, May 29, 2014、UPI, May 29, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月28日)

クッルナー・シュラカー(5月28日付)は、複数の活動家などの話として、シリア政府が近くハサカ県の部族の青年からなる新たな民兵(義勇軍)「アラブ人民防衛隊」の結成準備を進めていると報じた。

Kull-na Shuraka', May 28, 2014
Kull-na Shuraka’, May 28, 2014

同報道によると、「アラブ人民防衛隊」は、ハサカ県でアサド大統領の選挙キャンペーン(いわゆる「祖国のテント」)を統括する「シャッビーハ」のファーイズ・ナーミス氏が結成に向けた準備を進めているという。

また、「アラブ人民防衛隊」が結成されれば、民主統一党の人民防衛隊との緊張が高まることは必至だとする一方、ナーミス氏がスンナ派であるにもかかわらず、シリア東部でのシーア派の布教に深く関与していると付言した。

AFP, May 28, 2014、AP, May 28, 2014、ARA News, May 28, 2014、Champress, May 28, 2014、al-Hayat, May 29, 2014、Kull-na Shuraka’, May 28, 2014、al-Mada Press, May 28, 2014、Naharnet, May 28, 2014、NNA, May 28, 2014、Reuters, May 28, 2014、SANA, May 28, 2014、UPI, May 28, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月28日)

SANA(5月28日付)などによると、シリア大統領選挙在外投票が在外公館で実施された。

これに関して、『ワタン』(5月28日付)は、外務在外居住者省筋の話として、在外投票に先だって、38の在外公館に約20万人の在留シリア人が選挙登録を行った、と報じた。

SANAなどによると、在外投票が実施された主な国は以下の通り:

アラブ諸国:ヨルダン、イラク、レバノン、スーダン、モーリタニア、オマーン、イエメン、アルジェリア。

そのほかの中東諸国:イラン、アルメニア、キプロス。

西中北欧諸国:スペイン、オーストリア、スウェーデン、チェコ。

東欧諸国:ロシア、ポーランド、ウクライナ、セルビア、ベラルーシ、ルーマニア。

中南米諸国:ヴェネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、キューバ。

アフリカ諸国:南アフリカ、ナイジェリア、セネガル。

アジア諸国:日本、中国、北朝鮮、マレーシア、インド、パキスタン。

しかし、「シリアの友連絡グループ」に参加する11カ国を含むアラブ連盟加盟国12カ国、米、英、仏などの欧米諸国では在外投票は禁止された。

SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014

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SANA(5月28日付)によると、在外投票が実施された在外公館のうち、ベイルートのシリア大使館では、予定されていた投票時間(5月28日午前7時~午後5時)を過ぎても、在留シリア人による投票が終わらなかったため、外務在外居住者省は投票時間を午後10時まで延長、また29日も在外投票も行うことを決定した。

またSANAなどシリアの主要なメディアは、ベイルートのシリア大使館に投票に向かう在留シリア人の車が渋滞する様子を報じた。

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AFP(5月28日付)によると、ヨルダンの首都アンマン(アブドゥーン地区)にあるシリア大使館で、大統領選挙在外投票が行われ、治安当局が厳戒態勢を敷くなか、大使館前には数百人の在留シリア人が列を作り、投票の順番を待った。

しかし、SANA(5月28日付)は「数万人の在留シリア人」が在外投票を済ませたと報じた。

またAFP、SANなどによると、投票を行った在留シリア人は、シリア国旗やアサド大統領の掲げ、選挙実施への支持を表明した。

これに対し、大使館から200メートル弱の場所で、反体制活動家数十人が集まり、「血の選挙に反対」、「と殺人再選に反対」といったプラカードを掲げて選挙に抗議した。

なおヨルダンには、60万人以上がUNHCRに難民登録を行っているが、ヨルダン当局によると避難民を含む在留シリア人は約700万人に達するという。

国連によると、周辺諸国などで避難生活を送るシリア人の数は2014年4月の段階で280万人以上おり、うち100万人以上がレバノン、77万人がトルコ、60万人がヨルダン、22万人がイラク、13万7,000人がエジプトで避難生活を送っている。

また国内で避難生活を余儀なくされているシリア人は650万人に達している。

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イラクの首都バグダードでは、SANA(5月28日付)によると、予定されていた投票時間(5月28日午前7時~午後5時)を過ぎても、在留シリア人による投票が終わらず、投票時間が深夜まで延長された。

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日本では、東京都港区赤坂にあるシリア大使館に「日本の南北から多数」の在留シリア人が訪れ、で在外投票が行われた。

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なおSANA(5月28日付)によると在外投票が行われた各国(ロシア、ヨルダン、レバノンなど)では、投票に訪れた在留シリア人が選挙実施を支持する示威行動を行った。

また、大統領選挙在外投票が実施されなかった米国(ウィスコンシン州)、エジプト(カイロのシリア大使館前)、スイス、フランス、ドイツ、ベルギーでは、在留シリア人が、大統領選挙実施を禁じた当局に抗議するためのデモ集会を開き、参加者が用意した投票箱に投票用紙を入れ、抗議の意を示した。

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最高憲法裁判所のマージド・フドラ報道官はAFP(5月28日付)に対し「(6月3日に投票が行われる大統領)選挙は、ラッカ市以外のすべての都市で実施される」と述べた。

これに関して『ハヤート』(5月29日付)は、「すべての都市」という言葉に、ダマスカス郊外県、シリア北部よび東部、さらにはアレッポ市やダイル・ザウル市の反体制勢力制圧地区での選挙は想定されていない、としたうえで、約600万人が居住するシリア領内の40%の地域で選挙が行われるに過ぎないとの見方を示した。

なお、シリアの総人口(2013年)は約2,300万人。

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SANA, May 28, 2014
SANA, May 28, 2014

SANA(5月28日付)によると、アレッポ市(アレッポ大学)で、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持する集会が開かれ、バアス党支部幹部、学生、人民諸組織、職業諸組合メンバーらが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

集会には、バアス党シリア地域指導部のヒラール・ヒラール副書記長が出席した。

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クッルナー・シュラカー(5月28日付)は、ラタキア県ジャブラ市で、6月3日に行われる大統領選挙への投票をボイコットするよう呼びかけるビラが配布されたと報じた。

Kull-na Shuraka', May 28, 2014
Kull-na Shuraka’, May 28, 2014

AFP, May 28, 2014、AP, May 28, 2014、ARA News, May 28, 2014、Champress, May 28, 2014、al-Hayat, May 29, 2014、Kull-na Shuraka’, May 28, 2014、al-Mada Press, May 28, 2014、Naharnet, May 28, 2014、NNA, May 28, 2014、Reuters, May 28, 2014、SANA, May 28, 2014、UPI, May 28, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月27日追記)

ARA News(5月28日付)は、バアス党シリア地域指導部のヒラール・ヒラール副書記長が大統領選挙キャンペーンの一環でハサカ市を訪問、市内のバアス党支部で会談したアラブ系部族の代表から、民主統一党、人民防衛隊、さらにはアサーイシュの振る舞いへの不満を記した陳情書を受け取った、と報じた。

ARA News, May 28, 2014
ARA News, May 28, 2014

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アレッポ県のムハンマド・アッカード県知事は、『ワタン』(5月27日付)に対して、6月3日に投票が行われる大統領選挙にアフリーン郡およびアイン・アラブ郡のクルド人約100万人が参加するだろう、と述べた。

ARA News, May 28, 2014、al-Watan, May 27, 2014をもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月27日)

外務在外居住者省は声明を出し、5月27日に行われる大統領選挙の在外投票に関して、UAE政府が実施を拒否したとしたうえで、「シリアに対して陰謀を企てる国々に与し、領内での大統領選挙実施を禁じた」と非難した。

SANA(5月27日付)が伝えた。

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ARA News, May 27, 2014
ARA News, May 27, 2014

SANA(5月27日付)、ARA News(5月27日付)によると、ダイル・ザウル市(ユーフラテス大学)、ハマー市、ダマスカス県(ダマスカス大学)、スワイダー県サルハド市、ヒムス市、ヒムス県マフラム市、アレッポ市、ラタキア市、タルトゥース県マルカブ村、イドリブ市、ハサカ市、ハサカ県カーミシュリー市(国立病院)などで、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 27, 2014、AP, May 27, 2014、ARA News, May 27, 2014、Champress, May 27, 2014、al-Hayat, May 28, 2014、Kull-na Shuraka’, May 27, 2014、al-Mada Press, May 27, 2014、Naharnet, May 27, 2014、NNA, May 27, 2014、Reuters, May 27, 2014、SANA, May 27, 2014、UPI, May 27, 2014などをもとに作成。

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化学兵器禁止機関・国連合同派遣団がハマー県で一時拉致(2014年5月27日)

シリア外務在外居住者省は声明を出し、反体制武装集団に身柄を拘束された化学兵器禁止機関・国連合同派遣団のスタッフ6人とシリア人運転手5人が、ハマー県郊外で「武装テロ集団」に拉致されたと発表した。

同声明によると、5月27日午前8時から18時まで、カフルズィーター市一帯で停戦合意が発効し、塩素ガスが使用したとされる同地を合同派遣団が調査する予定だった。

4台の四輪駆動車でカフルズィーター市に向かっていた合同派遣団は、タイバト・イマーム市を通過した直後、同村から2キロの地点で車両1台が仕掛け爆弾の爆発によって大破、乗っていたスタッフらを救出し、3台でタイバト・イマーム市に引き返そうとしたが、2台が拉致された。

その後、化学兵器禁止機関のマイケル・ローハン報道官はAFP(5月27日付)に大使、合同派遣団のスタッフ6人と運転手5人が「無事であり…基地への帰路についている」と発表した。

しかし、シリア人権監視団は「合同使節団が拉致されたとき、彼らはまだ政府支配地域の外には達していなかった。つまり仕掛け爆弾は政府が支配するタイバト・イマーム市近くで爆発した」と発表し、政府の自作自演を暗に疑った。

ローハン報道官によると、学兵器禁止機関・国連合同派遣団のスタッフを乗せた車列が、「攻撃を受け」拉致されたとしたうえで、「安全上の理由からこれ以上はコメントできない」と付言、スタッフが解放されたのか、逃走したのかについての名言を避けた。

また化学兵器禁止機関のアフメト・ウズムジュ事務局長は声明を出し、すべての当事者に対して改めて派遣団への協力を呼びかけた。

AFP, May 27, 2014、AP, May 27, 2014、ARA News, May 27, 2014、Champress, May 27, 2014、al-Hayat, May 28, 2014、Kull-na Shuraka’, May 27, 2014、al-Mada Press, May 27, 2014、Naharnet, May 27, 2014、NNA, May 27, 2014、Reuters, May 27, 2014、SANA, May 27, 2014、UPI, May 27, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月26日)

高等司法選挙委員会のヒシャーム・シャッアール委員長は記者会見を開き、2日以内に大統領選挙の投票用紙の準備が完了し、配布されるだろうと述べた。

SANA(5月26日付)が伝えた。

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SANA(5月26日付)によると、ダマスカス郊外県ヤブルード市、ヒムス市(バアス大学)、ヒムス県マズィーナ町、クナイトラ県マスハラ村、ハマー市、ラタキア市、ラタキア県ジャブラ市、イドリブ市、タルトゥース市で、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

SANA, May 26, 2014
SANA, May 26, 2014

またラタキア市では、野党のシリア国民青年党(https://syriaarabspring.info/wp/?page_id=942#1-3izbal-Shabbal-Waanal-Sr)が大統領選挙実施を支持するデモを行った。

 

AFP, May 26, 2014、AP, May 26, 2014、ARA News, May 26, 2014、Champress, May 26, 2014、al-Hayat, May 27, 2014、Kull-na Shuraka’, May 26, 2014、al-Mada Press, May 26, 2014、Naharnet, May 26, 2014、NNA, May 26, 2014、Reuters, May 26, 2014、SANA, May 26, 2014、UPI, May 26, 2014などをもとに作成。

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シリア・ヨルダン両国大使追放(2014年5月26日)

ヨルダン外務省は声明を出し、「シリアのバフジャト・スライマーン大使は外交儀礼に反して、SNSを通じてヨルダンを批判する声明を再三にわたって発表した」と批判、同大使を「ペルソナ・ノン・グラータ」と認定するとのヨルダン政府の決定を文書で伝え、24時間以内にヨルダンから退去するよう要請した、と発表した。

この決定に関して、『ハヤート』(5月27日付)は、複数のヨルダン高官筋の話として、スライマーン大使が25日にヨルダン独立記念祝典の会場でヨルダン国王アブドゥッラー2世およびナースィル・ジャウダ外務大臣と会談、「そのときに国王と大使の間で交わされた会話とこの決定のタイミングはおそらくはつながりがある」と伝えた。

スライマーン大使は、SNSなどを通じて、ヨルダン政府が、ジハード主義武装集団や離反兵に潜伏場所を与え、シリア国内での戦闘に参加させるべく教練している、などとの批判を繰り返してきた。

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一方、シリア外務在外居住者省は声明を出し、ヨルダン政府によるバフジャト・スライマーン大使追放処分が「両国の深遠な関係の本質を反映しておらず、何らの根拠もない」と批判、対抗措置としてヨルダン大使を「ペルソナ・ノン・グラータ」と認定し、シリアへの入国を禁じる旨、ヨルダン外務省に通達したと発表した。

ウマル・アマド駐シリア・ヨルダン大使は2011年11月に帰国し、その後定年により大使職を解かれている。

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なお、ヨルダン政府によるシリア大使追放に関して、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部筋は『ハヤート』(5月27日付)に「ヨルダン政府は反体制勢力を代表する大使館ないしは公館の開設を支持する姿勢をようやっと示した」と述べ、支持を表明した。

しかし、『ハヤート』(5月27日付)は、ヨルダン政府筋がシリア革命反体制勢力国民連立の在外公館を開設する意思はないと述べた、と報じた。

AFP, May 26, 2014、AP, May 26, 2014、ARA News, May 26, 2014、Champress, May 26, 2014、al-Hayat, May 27, 2014、Kull-na Shuraka’, May 26, 2014、al-Mada Press, May 26, 2014、Naharnet, May 26, 2014、NNA, May 26, 2014、Reuters, May 26, 2014、SANA, May 26, 2014、UPI, May 26, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月25日)

シリア・クルド人国民イニシアチブのウマル・ウースー議長(人民議会議員)は、西クルディスタン移行期民政局の勢力下にある地域での大統領選挙に関して『ワタン』(5月25日付)に「(民政局は)多くの都市や町に投票箱を設置する可能性について理解している」と述べたうえで、民政局にハサカ県カーミシュリー市、ハサカ市などに投票所を設けることを要請していることを明らかにした。

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西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、6月3日が投票日の大統領選挙に関して『ハヤート』(5月26日付)に対し、「第1に、大統領選挙の実施はシリアのためにならない。第2に、政府はこの地域には存在しないため、誰が投票箱を管理するというのか?」としたうえで、ハサカ県カーミシュリー市、ハサカ市に投票箱が設置されたとしても「我々とは関係ない。ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区に、政府は存在しないため、投票箱は設置されないだろう。投票箱を管理する者がいないのだ」と述べ、選挙に消極的・非協力的な姿勢を示した。

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SANA(5月25日付)によると、ヒムス県タッルドゥー市、ダマスカス県ラウダ地区(退役軍人協会)、タルトゥース市、タルトゥース県サーフィーター市、ジュナイナト・ラスラーン町、スワイダー県小スーラ町、クナイトラ県バアス市、ラタキア市で、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 25, 2014、AP, May 25, 2014、ARA News, May 25, 2014、Champress, May 25, 2014、al-Hayat, May 26, 2014、Kull-na Shuraka’, May 25, 2014、al-Mada Press, May 25, 2014、Naharnet, May 25, 2014、NNA, May 25, 2014、Reuters, May 25, 2014、SANA, May 25, 2014、UPI, May 25, 2014、al-Watan, May 25, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月24日)

SANA(5月24日付)は、アサド大統領が、シリア訪問中のロシア政府使節団(ドミトリー・ロゴージン副首相が団長)とダマスカスで会談した、と報じた。

SANA, May 24, 2014
SANA, May 24, 2014

同報道によると、アサド大統領は会談で「シリア国民によるテロとの戦いを支援するロシアの姿勢を高く評価した」。

また大統領は「世界の安定を守り、地域諸国への西側の覇権拡張の試みに対抗するロシアの役割の重要性」を強調したという。

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外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、ダルアー市の選挙応援テントに対する「武装テロ集団」の攻撃(23日)に関して、一部地域諸国および諸外国がシリア国内の民間人に対する犯罪を支援していると批判、厳正な対応を求めた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月24日)

SANA(5月24日付)によると、ハサカ県ズィーバ村、タルトゥース県スーダー町、ヒムス県ハディーダ町、ガッサーニーヤ村、アイン・ファウワール村、ハマー県カフルバフム町、スワイダー市、スワイダー県アティール村などで、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月23日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市空港地区で23日夜、大統領選挙実施とアサド大統領への支持を訴えるデモ会場に設営されたテントが、反体制武装集団の撃った迫撃砲の攻撃を受け、子供1人を含む市民11人、人民諸委員会メンバー6人を含む21人((クッルナー・シュラカー(5月23日付)によると22人)が死亡し、30人以上が負傷した(シリア人権監視団が25日に発表したところによると死者数は37人、うち19人が民間人、12人が人民諸委員会メンバー、6人が兵士)。

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SANA(5月23日付)によると、ダマスカス県(ウルード地区)、ダマスカス郊外県クドスィーヤー市郊外(アリーン地区)、ジャルマーナー市、スワイダー県カフルラフフ村、タルトゥース市などで、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 23, 2014、AP, May 23, 2014、ARA News, May 23, 2014、Champress, May 23, 2014、al-Hayat, May 24, 2014、May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 23, 2014、al-Mada Press, May 23, 2014、Naharnet, May 23, 2014、NNA, May 23, 2014、Reuters, May 23, 2014、SANA, May 23, 2014、UPI, May 23, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月22日)

SANA(5月22日付)によると、ハマー県シーザル町、ダマスカス県(工業省前、マズラア地区、ダマスカス大学、ヒムス県シーン町、ヒムス市(アクラマ地区)、ラタキア市、タルトゥース市、スワイダー市、イドリブ市、アレッポ市(アズィーズィーヤ地区、ハムダーニーヤ地区)、ダイル・ザウル市で、大統領選挙実施、軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が実施され、バアス党地元幹部、人民諸組織、職業諸組合などが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 22, 2014、AP, May 22, 2014、ARA News, May 22, 2014、Champress, May 22, 2014、al-Hayat, May 23, 2014、Kull-na Shuraka’, May 22, 2014、al-Mada Press, May 22, 2014、Naharnet, May 22, 2014、NNA, May 22, 2014、Reuters, May 22, 2014、SANA, May 22, 2014、UPI, May 22, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月21日)

SANA(5月21日付)によると、ダマスカス県(ヒジャーズ広場、ダマスカス大学)、ダマスカス郊外県ハルナ町、クドスィーヤー市郊外、スワイダー県アラー町、ヒムス県サダド町、ハフル町、ハムラー地区ト町、フワーリーン村、ヒムス市(バアス大学)、タッルカラフし、ラウダト・ワアル村、ザーラ村、カルアト・ヒスン町、ダルアー市カーシフ地区、アレッポ県サフィーラ市、ナイラブ・キャンプ、タルトゥース市、ハマー県サルハブ市で、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 21, 2014、AP, May 21, 2014、ARA News, May 21, 2014、Champress, May 21, 2014、al-Hayat, May 22, 2014、Kull-na Shuraka’, May 21, 2014、al-Mada Press, May 21, 2014、Naharnet, May 21, 2014、NNA, May 21, 2014、Reuters, May 21, 2014、SANA, May 21, 2014、UPI, May 21, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月20日)

シリア北東部で自治を推し進める西クルディスタン移行期民政局執行評議会ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区の三つの自治政府は共同声明を出し、6月3日に投票が行われる大統領選挙に関して、国内での暴力停止を優先すべきだとの意思を表明、その実施に消極的な姿勢を示した。

Kull-na Shuraka', May 20, 2014
Kull-na Shuraka’, May 20, 2014

民主統一党が主導する三つの自治政府は声明で、選挙が「危機長期化とシリア人どうしの日々の殺戮の増加、飢餓をもたらし、単一の民主的多元主義のもとでの共生という国民の希望を実現することを妨げる」と批判した。

そのうえで、「国の歴史におけるこの困難な段階での大統領選挙は、賢く正しい決定ではない。すべてのシリア人は流血停止に貢献せねばならず、そのうえで国の未来にふさわしい総意に基づく解決策へと至らねばならない。そしてその後に、我々は大統領選挙について話すことができ、そのなかですべての当事者が立候補であれ、投票であれ自らの権利を行使するべきだ」と主張した。

しかし、クッルナー・シュラカー(5月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局は「自治区」での大統領選挙の選挙運動や支持デモ・集会を黙認している、という。

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SANA(5月20日付)によると、ダマスカス県(アルヌース地区、高等教育省、ムハージリーン区)、ダマスカス郊外県ジュダイダト・アルトゥーズ町、ラウダ町、ダルアー市、ハサカ市、アレッポ市、ヒムス市、ヒムス市フワーリーン村、カルヤタイン市、マンズール村、ハムラー地区ト村、タドムル市、タルトゥース市、ラタキア市、ラタキア県ジャブラ市、ハマー市、イドリブ市で、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ、集会が開かれ、バアス党地方幹部、人民諸組織、職業諸組合、市民らが参加、アサド大統領への支持を表明した。

AFP, May 20, 2014、AP, May 20, 2014、ARA News, May 20, 2014、Champress, May 20, 2014、al-Hayat, May 21, 2014、Kull-na Shuraka’, May 20, 2014、al-Mada Press, May 20, 2014、Naharnet, May 20, 2014、NNA, May 20, 2014、Reuters, May 20, 2014、SANA, May 20, 2014、UPI, May 20, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月19日)

SANA(5月19日付)によると、ダマスカス郊外県ドゥーマー市では、「タクフィール主義武装テロ集団」に反対するデモが行われ、住民数千人が街頭に出た。

AFP, May 19, 2014、AP, May 19, 2014、ARA News, May 19, 2014、Champress, May 19, 2014、al-Hayat, May 20, 2014、Kull-na Shuraka’, May 19, 2014、al-Mada Press, May 19, 2014、Naharnet, May 19, 2014、NNA, May 19, 2014、Reuters, May 19, 2014、SANA, May 19, 2014、UPI, May 19, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月19日)

ハサカ県のムハンマド・ザアール・アリー県知事はシャームFM(5月19日付)で、ハサカ県における大統領選挙投票(6月3日予定)が西クルディスタン移行期民政局のもとで実施されるだろう、と述べるとともに、クルド人および移行期民政局に対して、選挙への参加を通じて愛国心を表明することに謝意を示した。

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SANA, May 19, 2014
SANA, May 19, 2014

大統領選挙に立候補しているハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣は、SANA(5月19日付)のインタビューに応じ、自身の政策綱領などについて語った。

ヌーリー元国防大臣は、自身の支持基盤に関して、「私は無の状態から出馬したのではないが、私には政党もなければ、伝統的な党基盤も持ち合わせていない。私が持っているものは、シリア国民とその慈愛であり、それは私がダマスカス工業会議所書記長や国務大臣、人民議会議員、大学教授として公務を行うのに資した」と述べたうえで、自身の立候補が「シリア、民主主義にとっての勝利」と評した。

またヌーリー元国務大臣は「私は、政治ではなく、雇用機会、生活必需品の確保といった

ニーズに関心のあるサイレント・マジョリティを代表している…。体制の色には染まっていないが、反体制派にも与していない」と強調した。

ヌーリー元国務大臣はさらに「人民議会での投票は第2回投票(国民による直接投票)よりも重要ではないが、40人以上の議員の支持(推薦)を得られたことは、自分のビジョンが支持を得ていることを示している」と述べた。

一方、現下の紛争に関して、ヌーリー元国務大臣は、西側諸国や一部地域諸国・アラブ諸国の介入により、シリアはその存在にかかわるような陰謀にさらされたとしたうえで、「シリア人の抵抗力とシリア・アラブ軍の勇敢さにより、シリアへの陰謀を企てた国は挫折した」と述べ、国内情勢が好転しているとの見方を示した。

また、反体制武装集団への対応については、一定の限度のもとに寛容を示し、恩赦を行うことで、包括的公民和解を推し進めるべきだとの立場を表明するとともに、タクフィール主義者については「イスラーム教徒は無縁だ」と非難、シリア革命反体制勢力国民連立に代表される「五つ星ホテル反体制派」についても「外国の諜報機関とつながりがある」と糾弾し、対話を拒否すると述べた。

他方、内政に関して、ヌーリー元国務大臣は、政府の危機管理の不備が立候補するに至る理由の一つになったとしたうで、「問題は危機管理だけではなく、過去数年にわたり、行政には明らかな弛みと腐敗が見られたが、その解決の兆しや解決に向けた計画はなかった…。透明性や説明責任にかかる政府の計画は脆弱で、行政幹部の人選は明確な基準を欠いた個人主義に依存している」と批判、抜本的な行政改革が必要だと主張した。

経済政策について、ヌーリー元国務大臣は、シリアの経済体制を「色も味もなく、社会主義なのか自由主義なのか分からない」と批判したうえで、「自由主義経済」体制を導入し、「国民の社会的ニーズ」に対応する必要があると強調、主権や独立を維持したうえで「世界(経済)システム」のもとでの復興を推し進めるべきだと述べた。

ヌーリー元国防大臣によると、復興には60~80億ドルの資金、さらには雇用機会の創出、生活水準や医療教育分野の改善が必要だとしたうえで、在外居住者の投資を呼びかけ、国際機関などからの資金援助(債務)への依存には消極的な姿勢を示した。

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SANA, May 19, 2014
SANA, May 19, 2014

SANA(5月19日付)によると、ダマスカス県(ラウダ広場、ダマスカス大学医学部前)、アレッポ市(ハッサーン・カイヤーリー学校)、ハマー県サフサーフィーヤ村、ヒムス市郊外工業団地地区、ヒムス県タドムル市、タルトゥース市、スワイダー市、スワイダー県ニムラ村、イドリブ市で、大統領選挙実施や軍による「テロとの戦い」支持を訴える集会が開かれ、市民、人民諸組織、職業諸組合、バアス党地方幹部らが出席し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 19, 2014、AP, May 19, 2014、ARA News, May 19, 2014、Champress, May 19, 2014、al-Hayat, May 20, 2014、Kull-na Shuraka’, May 19, 2014、al-Mada Press, May 19, 2014、Naharnet, May 19, 2014、NNA, May 19, 2014、Reuters, May 19, 2014、SANA, May 19, 2014、Sham FM, May 19, 2014、UPI, May 19, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月18日)

『ワタン』(5月18日付)は、複数の司法筋の話として、過去2年間でテロ裁判所(2012年7月に設置)に起訴された事件が3万件近くに達していると報じた。

うち、約300件がアラブ諸国出身者によるテロ活動関与に関する事件だという。

またすでに20人が死刑の有罪判決を受けたという。

AFP, May 18, 2014、AP, May 18, 2014、ARA News, May 18, 2014、Champress, May 18, 2014、al-Hayat, May 19, 2014、Kull-na Shuraka’, May 18, 2014、al-Mada Press, May 18, 2014、Naharnet, May 18, 2014、NNA, May 18, 2014、Reuters, May 18, 2014、SANA, May 18, 2014、UPI, May 18, 2014、al-Watan, May 18, 2014などをもとに作成。

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