米主導の有志連合はダイル・ザウル県東部でダーイシュの攻撃直後にYPG主体のシリア民主軍を誤爆(2018年2月11日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(2月12日付)によると、米主導の有志連合が県南東部のユーフラテス川左岸(ブーカマール砂漠)で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を誤爆した。

誤爆は、ダーイシュ(イスラーム国)が同地への攻撃を行った直後に発生した。

なお、ダーイシュは、ハジーン市、シャアファ村、ムーハサン市、バーグーズ村、そしてバフラ村の大部分を除くユーフラテス川東岸地帯を支配下に置いているという。

AFP, February 12, 2018、ANHA, February 12, 2018、AP, February 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2018、Euphrates Post, February 12, 2018、al-Hayat, February 13, 2018、Reuters, February 12, 2018、SANA, February 12, 2018、UPI, February 12, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュはダイル・ザウル県東部でYPG主体のシリア民主軍を攻撃し、35人を殺害(2018年2月11日)

ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(2月12日付)によると、ダーイシュが、県東部のバフラ村で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を爆弾を積んだ車2台で攻撃し、24人を殺害した。

ダーイシュはまた、シャアファ村でシリア民主軍と交戦し、11人を殺害した。

AFP, February 12, 2018、ANHA, February 12, 2018、AP, February 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2018、al-Hayat, February 13, 2018、Reuters, February 12, 2018、SANA, February 12, 2018、UPI, February 12, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米高官「ダーイシュのバグダーディー指導者は2017年5月に負傷し、5ヶ月間指導者としての任務を遂行できずにいた」(2018年2月11日)

CNN(2月12日付)は、複数の米国高官の話として、ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー指導者が2017年5月の爆撃で負傷し、5ヶ月にわたり指導者としての任務を遂行できていなかった、と伝えた。

バグダーディー氏が負傷していたとの情報は、拘束中のダーイシュ・メンバーから米国の諜報機関が得たもので、同氏の命に別状はないが、指導者としての日々の任務を遂行できなくなっていたという。

AFP, February 12, 2018、ANHA, February 12, 2018、AP, February 12, 2018、CNN, February 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2018、al-Hayat, February 13, 2018、Reuters, February 12, 2018、SANA, February 12, 2018、UPI, February 12, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジアラビア日刊紙がトルコ軍と共闘する自由シリア軍による民間人を狙った攻撃を批判する風刺画を掲載(2018年2月11日)

サウジアラビア日刊紙『リヤード』(2月11日付)は、トルコ軍とともにアレッポ県アフリーン市一帯に侵攻している「オリーブの枝」作戦司令室所属の反体制武装集団(自由シリア軍)による民間人への無差別攻撃を非難する風刺画を掲載した。

風刺画は、アブドゥルアズィーズ・ラビーア氏の作品で、シリア政権軍の戦車と自由シリア軍の戦車が向かい合って砲撃を行い、互いの背後の住宅地を破壊し、民間人を標的にしているというもの。

al-Riyad, February 11, 2018

AFP, February 12, 2018、ANHA, February 12, 2018、AP, February 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2018、al-Hayat, February 13, 2018、Reuters, February 12, 2018、al-Riyad, Feruary 12, 2018、SANA, February 12, 2018、UPI, February 12, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍高官「撃墜したイランの無人航空機は米国のRQ-170の複製版」(2018年2月11日)

『ワシントン・ポスト』(2月11日付)は、イスラエル軍のジョナサン・コンリカス報道官(中佐)とユバール・シュタイニッツ財務大臣の話として、イスラエル軍が10日に撃墜したというイランの無人航空機が米国のRQ-170センチネルの複製版だと伝えた。

イスラエル軍が公開した無人航空機の航路や残骸の画像(https://d21rhj7n383afu.cloudfront.net/washpost-production/Israel_Defense_Forces_via_Storyful/20180210/5a7f1157e4b0cf24f5c03d75/5a7f3b9ee4b0cadd3c51b059_1439412153584-wn5qra_t_1518287779308_640_360_600.mp4)を分析した専門家らによると、撃墜された無人航空機は、イラン製の「サーエカ」(稲妻)に酷似しており、同機はイランによって2011年に捕獲されたRQ-170(CIAがイランの核施設の情報収集のために使用)をもとに製造されたという。

The Washington Post, February 11, 2018

AFP, February 12, 2018、ANHA, February 12, 2018、AP, February 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2018、al-Hayat, February 13, 2018、Reuters, February 12, 2018、SANA, February 12, 2018、UPI, February 12, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー事務局長「シリア軍によるイスラエル軍戦闘機撃墜は地域のパワー・バランスを変えた」(2018年2月11日)

イラン国家安全保障最高評議会のアリー・シャムハーニー事務局長は、10日のシリア軍防空部隊によるイスラエル軍戦闘機撃墜に関して、「地域のパワー・バランスを変えた…。イスラエルがこの地域で犯すいかなる過ちも報復を伴うことになろう」と述べた。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエルのネタニヤフ首相「我々は我々は打ちのめそうとするあらゆる者を打ちのめす」(2018年2月11日)

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は定例閣議の前に、「イスラエルは土曜日(10日)、イラン・シリア軍に激しい攻撃を行った…。我々は我々は打ちのめそうとするあらゆる者を打ちのめす。我々はこうした政策を続ける…。イスラエルは主権に抵触する攻撃に対して自衛を行う…。イランはシリアから無人航空機を送り込むことで、イスラエルの主権を侵害した…。これは我々の権利であり、義務だ」と述べた。

『ハヤート』(2月12日付)などが伝えた。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアに展開していたチェチェン共和国部隊393人が無事帰国(2018年2月11日)

チェチェン共和国(ロシア連邦)のラムザン・カディロフ大統領は、SNS(2月11日付)を通じて、シリア領内に派遣していたロシア軍憲兵隊所属の共和国軍兵士393人が無事帰国したことを明らかにした。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍匿名筋「イラン・イスラーム革命防衛隊は「抵抗枢軸」への武器供与のため、タイフール航空基地を使用している」(2018年2月11日)

タイムズ・オブ・イスラエル(2月11日付)は、イスラエル軍匿名筋の話として、イラン・イスラーム革命防衛隊が、タイフール航空基地を、「抵抗枢軸」(アサド政権、ヒズブッラー、シーア派民兵)への武器供与のために使用している、と伝えた。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、Times of Israel, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省は、イスラエル軍によるタイフール航空基地爆撃への参加を否定(2018年2月11日)

米国防総省のエイドリアン・ランキン=ギャロウェイ報道官(少佐)は、10日のシリア軍防空部隊によるイスラエル軍戦闘機を撃墜に関して、「米国は、イスラエル軍戦闘機がシリアに対して行った爆撃に参加していない」と述べた。

RT(2月11日付)が伝えた。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、RT, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はイスラエル軍戦闘機撃墜でロシア製のS-200地対空ミサイル・システムを使用(2018年2月11日)

『ハヤート』(2月12日付)は、ロシアの複数の専門家の話として、10日のシリア軍防空部隊によるイスラエル軍戦闘機撃墜に関して、シリア軍がS-200地対空ミサイル・システムを使用して撃墜した、と伝えた。

ロシアの複数の消息筋によると、シリア軍は、ヒムス県に配備しているSAM-6(2K12 Kub)、ダマスカス郊外県に配備しているS-200、9K37ブークI、S-125ネヴァーの4種類の地対空ミサイルで迎撃したという。

**

CNN(2月11日付)は、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官の話として、10日のシリア軍防空部隊によるイスラエル軍戦闘機を撃墜に関して、ロシア製のSA-5、ないしはSA-17によって撃墜された可能性があると伝えた。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、CNN, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団はロジャヴァ支配下の2カ村を制圧(2018年2月11日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、ラージュー町一帯で、シリア民主軍がトルコ軍およびその支援を受ける反体制武装集団と交戦し、トルコ軍兵士11人と東部自由人の戦闘員21人を殲滅した。

同広報センターによると、ラージュー町近郊のクー度村、ハリール村、ハッジ・カマール村、ムーサーカー村、クーリー村、シャーディヤー村、ブライルカー村、ジャンディールス市近郊のダイル・バッルート村、ハマーム村、ハーッジ・イスカンダル村、カフル・スフラ村、カフルダッラ村、アーハジュラ村、アーフルール村、シーヤ町近郊のハーッジ・ビラール村、カッル・ムトラク村、シャッラー村近郊のアラブ・ワイラーン村、マアバトリー町近郊をトルコ軍が爆撃・砲撃、シリア民主軍がトルコ軍、反体制武装集団と交戦した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月11日付)によると、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団は、ジャンディールス市近郊のハーッジ・イスカンダル村、ラージュー村近郊のサアル・ナジュカ村を制圧した。

AFP, February 11, 2018、ANHA, February 11, 2018、AP, February 11, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 11, 2018、al-Hayat, February 12, 2018、Reuters, February 11, 2018、SANA, February 11, 2018、UPI, February 11, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2018年2月11日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月11日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県2件、ラタキア県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ヒムス県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 11, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ナウアート米国務省報道官、シリア軍によるイスラエル軍戦闘機撃墜に関して「イランによる計算された脅威の増大」を非難(2018年2月10日)

米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、シリア軍がイスラエル軍戦闘機を撃墜したことに関して、「米国はイスラエル国境で今日発生した戦闘行為の激化を深く憂慮し、イスラエルの自衛権を強く支持する」との声明を発表した。

ナウアート報道官はまた、イスラエル軍によるシリア領内での爆撃が、イランの無人航空機のイスラエル領内への飛来に対する報復だとイスラエル側の主張に関して、「イランによる計算された脅威の増大や、絶対的な権力と優位性を誇示したいとの野望は、イエメンからレバノンまで中東すべての人々を危険にさらすものだ」とイランを非難。

そのうえで「米国は引き続き中東におけるイランの有害行動をすべて阻止する」としたうえで、イランに「平和と安定を脅かす行動」を中止するよう求めた。

AFP, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がアフリーン市郊外の貯水場を爆撃する一方、YPG主体のシリア民主軍はトルコ軍ヘリを撃墜(2018年2月10日)

アレッポ県では、ANHA(2月10日付)によると、トルコ軍がシャッラー村近郊のマティーナー村の貯水場を砲撃した。

同貯水場への砲撃はこれが2回目(1回目は2月7日)だという。

ANHA, February 10, 2018

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、ラージュー町近郊のクーダ村郊外でシリア民主軍がトルコ軍ヘリコプターを撃墜した。

これに関して、アナトリア通信(2月10日付)によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、「オリーブの枝」作戦で任務を遂行していたトルコ軍ヘリコプター1機が墜落したと発表した。

ANHA, February 10, 2018

また、トルコのビンアリ・ユルドゥルム首相は、この墜落でヘリコプターを操縦していたトルコ軍兵士2人が死亡したと発表した。

このほか、シリア民主軍広報センターによると、トルコ軍は、ラージュ町(パン工場)、クーダ村、ジリー村、シーヤ町近郊のハッジ・ビラール村、シャクファティー村、トゥールミーシャー村、ジャンディールス市近郊のアーカジラ村、カーニー・クルカー村、ビークダール山一帯、ハーッジ・イスカンダル村、ダイル・バッルート村、ムッラー・ハリール村、バーフルーン村、アラブ・ワイラーン村、アムラー村、ブルブル町近郊のカスタル・ハドリヤー村、カリーヤ村を爆撃・砲撃、シリア民主軍がトルコ軍およびその支援を受ける反体制武装集団と交戦した。

これに対し、「オリーブの枝」作戦司令室はダイル・バッルート村を制圧したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018

**

ハサカ県では、ANHA(2月10日付)によると、ハサカ市ムシャイリファ地区で、トルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻に反対するデモが行われ、住民数千人が参加した。

ANHA, February 10, 2018

AFP, February 10, 2018、Anadolu Ajansı, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーとイラン・イスラーム革命防衛隊は、タイフール航空基地の無人航空機がイスラエルに向かったことを否定(2018年2月10日)

ヒズブッラーとイラン・イスラーム革命防衛隊の代表者からなる「シリア同盟者作戦司令室」は声明を出し、イスラエル軍の爆撃を受けたとされるヒムス県のタイフール航空基地(T4基地)に関して、同基地に配備されている無人航空機が、ダーイシュ(イスラーム国)に関する情報収集を任務としている、と主張、イスラエルの今後の攻撃に対して「厳しい報復」を行うと述べた。

AFP, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア、イラン、レバノンのヒズブッラー、パレスチナのハマースはシリア軍によるイスラエル軍戦闘機撃墜を支持(2018年2月10日)

ロシア外務省は声明を出し、シリア軍部隊によるイスラエル軍戦闘機の撃墜に関して、「重大な懸念」を表明、シリア軍が緊張緩和地帯設置にかかる合意を遵守しているなかで、シリア領内の緊張緩和地帯内、あるいはその一帯で事態を悪化させようとする動きに「特別な関心を喚起する」としたうえで、「主権、領土安全を尊重する必要があると考えている」と強調した。

また、ロシア軍も進駐するタイフール航空基地に対してイスラエル軍が(報復)爆撃を行ったことを踏まえ、「テロとの戦いへの支援という合法的政府の呼びかける基づいてシリア領内で駐留しているロシア軍兵士の声明と安全を脅かすことは受け容れられない」と警鐘を鳴らすとともに、「我々はすべての当事者に自制と、事態悪化をもたらすようないかなる措置を回避するよう求める」と強調した。

また、ロシア大統領府は声明を出し、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談を行い、イスラエル側に事態悪化を回避するよう求めたと発表した。

**

イランのアリー・アクバル・ヴェラーヤティー最高指導者顧問は、シリア軍によるイスラエル軍機撃墜に関して、地域の平和や国民主権を尊重すべきとしたうえで、イランは、シリア、イラク、レバノンでのテロとの戦いを支援し続けると強調した。

またイラン外務省のブラハーム・カーセミー報道官も声明で、シリア軍には自衛権があると述べ、撃墜を支持した。

カーセミー報道官は「独立国であるシリアには領土の主権を防衛し、いかなる外敵であってもこれと対決する権利がある」としたうえで、イスラエルの無人航空機がイスラエル領に飛来したとのイスラエル側の発表について「嘲笑」せざるを得ない一蹴、「イランには、この国の合法的な政府の要請を受け、顧問を駐在させる根拠がある」と述べた。

さらに、イラン・イスラーム革命防衛隊のホセイン・サラーミー副司令官は報道声明で「イスラエル側からのいかなる報道も事実確認はしない。なぜなら、イスラエル人どもは嘘つきだからだ…。我々はシリア国内に駐留しておらず、顧問として駐在しているだけだ。シリアは十分自国領を防衛できる」と述べた。

**

レバノンのヒズブッラーは声明を出し、シリア軍防空部隊によるイスラエル軍機撃墜に関して、「シリアの領空、領土への侵犯を抑止するための新たな戦略的段階の始まり」と位置づけたうえで、テロやタクフィール主義集団へのあからさまな支援に拒否の姿勢を示した。

**

パレスチナのハマースのイスマーイール・ラドワーン報道官は、シリア軍防空部隊によるイスラエル軍戦闘機撃墜に関して、「シリアはイスラエルの攻撃に応戦する権利がある…。我々はこの応戦を称賛する。我々はパレスチナがシオニストの卑劣مな攻撃や海賊行為に対抗するシリアとともにあることを確認する」と述べるとともに、イスラエルの占領に抵抗する取り組みを強化する必要を強調した。

AFP, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、Tasnim News Agency, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍によるイスラエル軍戦闘機撃墜の数時間後、イスラエル軍はタイフール航空基地内のイランの拠点などに12回の爆撃を実施(2018年2月10日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官は、シリア軍によるイスラエル軍戦闘機撃墜に関して、「複数の戦闘機がシリア領内におけるイランの複数の標的とシリアの防空システムに対して大規模な爆撃を行った」と発表した。

爆撃は「12の標的に対して行われ、うち3回はシリアの防空ミサイル発射台、4回はシリアにおけるイランの勢力伸長の一環とみなし得るイランの標的に対して行われた」という。

アドライ報道官はまた「イスラエルが今日行った作戦は、イスラエルの主権を侵害しようとしたイランに対抗する自衛のための作戦である。我々の任務は、我々が選択した地点で無人航空機を撃墜することだった。我々はこれに成功し、無人航空機は現在、我々の手中にある…。イランの航空機が離陸したタドムル(市)の施設を攻撃している際に、シリア軍部隊が(イスラエル軍の)複数の戦闘機に対して地対空重火器を発砲し、イスラエル軍機1機がイスラエル領空で損害を受けた」と述べた。

報道官はさらに「シリア軍はイスラエル軍航空機部隊に対して約20発のミサイルを発射し、そのうちの4発の残骸が地上に落下した…。これに対する報復として、イスラエル軍戦闘機は空対地ミサイルシステムで爆撃を行ったほか、イランの標的4カ所を攻撃した」と述べた。

そのうえで、イスラエル軍の爆撃の戦果は不明だとしつつ「しかし、おそらくイランは我々が(爆撃した)拠点を選んだことに驚いているだろう。なぜなら、イランは、イスラエルがこの拠点について知っているなどとは思っていなかったからだ…。シリア人とイラン人は火遊びをしている。シリア人は、イランがシリア領内でイスラエルに対して行動する余地を与えている」と警告した。

**

一方、イスラエル軍のジョナサン・コンリカス報道官(中佐)はツイッターのアカウント(https://twitter.com/LTCJonathan)を通じて、作戦の経緯を時系列的に示したインフォグラフィアを公開した。

それによると、①4時25分にイスラエル軍は攻撃ヘリコプターでイランの無人航空機を撃破、②5時34分にイスラエル軍は戦闘機でシリア領内のイランの標的を爆撃、③6時00分に、イスラエル軍戦闘機1機がイスラエル領空で地対空ミサイルを被弾、パイロットは脱出、④8時45分にイスラエル軍戦闘機がシリア領内のシリア軍防空システムとイランの標的に対して大規模な爆撃を実施、⑤8時55分にシリア軍の地対空ミサイルがイスラエル軍戦闘機に対して発射されたことを受け、イスラエル北部で警報発令、という経緯で事件は推移したという。

**

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(2月10日付)によると、イスラエル軍戦闘機は、イランの無人航空機がヒムス県のタイフール航空基地(T4)を離陸してイスラエルに向かったことへの報復として、同基地を爆撃、同基地内の管制塔やイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点を破壊したという。

**

シリア人権監視団によると、爆撃はヒムス県東部のタイフール航空基地一帯、ダマスカス郊外県北西部のディーマース市一帯、南部のダルアー県との県境に対して行われ、親政権外国人民兵の戦闘員6人が死亡した。

**

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、アヴィグドール・リーベルマン国防大臣、イスラエル軍のガディ・エイゼンコット参謀総長らと緊急の安全保障会議を開き、イスラエル北部での事態悪化を回避するため、ロシアに早急に介入するよう要請することを決定し、その旨文書っで伝えた。

会議では、ロシアに対し、シリア領内でのイランの影響力拡大へのイスラエル側の警戒感を示す一方、さらなる緊張であなく「今は事件を幕引きする」ことに関心がある旨、ロシアに伝えた。

『ハヤート』(2月11日付)が伝えた。

AFP, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は領空侵犯したイスラエル軍戦闘機少なくとも1機を撃墜(2018年2月10日)

SANA(2月10日付)は、シリア軍消息筋の話として、シリア領空を侵犯し、シリア軍の拠点に対して爆撃を行ったイスラエル軍戦闘機4機をシリア軍が迎撃し、少なくとも1機を撃墜し、1機に損害を与えたと伝えた。

SANAによると、イスラエル軍戦闘機が領空侵犯したのは10日早朝で、まずはシリア南部(ヒムス県)を侵犯し、シリア軍拠点複数カ所を爆撃、シリア軍はこれに対して迎撃を行い、少なくとも1機を撃墜、1機に損害を与えた。

イスラエル軍はその直後、シリア南部(ダマスカス郊外県)にも侵犯し、爆撃を試みたが、シリア軍防空部隊がこれを撃退したという。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月10日付)によると、2度目の爆撃は、ダマスカス郊外県で行われ、キスワ市西のシリア軍武器庫、ディーマース町、マーニア村、ドゥライジュ村、第90旅団の拠点が標的となったという。

**

これに対して、イスラエルの複数のメディアは、占領下パレスチナのガリラヤ地方上空でF-16戦闘機1機がシリア軍の攻撃を受け、墜落し、パイロット2人が負傷したと伝えた。

SANA, February 10, 2018
SANA, February 10, 2018
SANA, February 10, 2018
SANA, February 10, 2018
SANA, February 10, 2018

AFP, February 10, 2018、ANHA, February 10, 2018、AP, February 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2018、al-Hayat, February 11, 2018、Reuters, February 10, 2018、RT, February 10, 2018、SANA, February 10, 2018、UPI, February 10, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2018年2月10日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月10日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(アレッポ県3件、ラタキア県5件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも8件(イドリブ県5件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,357市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランスのパルリ軍事大臣はイドリブ県やダマスカス郊外県東グータ地方への「人道回廊」設置を呼びかける(2018年2月9日)

フランスのフロランス・パルリ国防大臣は、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が活動を続けるイドリブ県やダマスカス郊外県東グータ地方に対するロシア・シリア軍の爆撃に伴う人道状況悪化に懸念を表明、爆撃の停止と同地への「人道回廊」の設置を呼びかけた。

**

フランスのエマニュエル・マクロン大統領はロシアのヴラジミール・プーチン大統領と電話会談を行い、シリア情勢への対応について意見を交わした。

『ハヤート』(2月10日付)などによると、マクロン大統領は、「ダマスカス郊外県東グータ地方とイドリブ県の人道状況にもたらされている受け容れがたい混乱をシリア政府に解消させるために、でき得るすべてのことをする」と伝えるとともに、「この数週間で数度にわたり、民間人に対して塩素ガスが使用された可能性があることへの懸念」を表明したという。

AFP, February 9, 2018、ANHA, February 9, 2018、AP, February 9, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2018、al-Hayat, February 10, 2018、Reuters, February 9, 2018、SANA, February 9, 2018、UPI, February 9, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がアレッポ県アフリーン市一帯を爆撃し、民間人ら8人が死亡、反体制武装集団がロジャヴァの支配下にあった複数カ村を新たに制圧(2018年2月9日)

アレッポ県では、ANHA(2月9日付)によると、トルコ軍がシーヤ町近郊のシャカーター村を爆撃し、民家が倒壊、1人が死亡した。

倒壊した民家には、3~4人が瓦礫の下敷きになったままだという。

トルコ軍はまた、ブルブル町近郊のバルカーシー村を砲撃し、住民3人が負傷、ラージュー町近郊のジャラー村に対しても砲撃を行った。

一方、アナトリア通信(2月8日付)によると、トルコ軍はバーフールーン山(バルサーヤー山南西)を爆撃した。

爆撃は19の標的を狙って行われたという。

シリア人権監視団によると、このの爆撃で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員と民間人合わせて7人が死亡したという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月9日付)によると、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団は、シリア民主軍と戦闘の末にジャンディール市近郊サファリーヤ村、ナスリーヤ丘、中ジャクラー村、上ジャクラー村、アシュカーン・アラビー村、ナスリーヤ村、ドゥーカーン村を制圧した。

al-Durar al-Shamiya, February 9, 2018
ANHA, February 9, 2018

なお、トルコ軍の発表によると、1月20日の「オリーブの枝」作戦開始宣言以降、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員1,065人を殲滅したという。

一方、シリア人権監視団によると、これまでに民間人70人、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員135人、トルコ軍兵士22人、トルコ軍の支援を受ける武装集団戦闘員158人が死亡している。

**

イドリブ県では、SANA(2月9日付)によると、トルコ軍がアティマ村の避難民キャンプに砲台を設置し、ジャンディールス市近郊のカスタル・ハドラー村、カスタル・ムクダード村、ダイル・サワーン村、アフジャラ村、シャルカーン村を砲撃した。

SANA, February 9, 2018

**

アナトリア通信(2月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員約500人が乗った車列が、同民政局の支配地域であるシリア北東部からシリア政府支配地域を経由し、アレッポ県アフリーン市一帯に入った。

AFP, February 9, 2018、ANHA, February 9, 2018、Anadolu Ajansı, February 9, 2018、AP, February 9, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2018、al-Hayat, February 10, 2018、Reuters, February 9, 2018、SANA, February 9, 2018、UPI, February 9, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年2月9日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月9日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県3件、ラタキア県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(イドリブ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,356市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 9, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は2月2日~2月8日までの7日間でシリア領内で41回の爆撃を実施(2018年2月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月2日~2月8日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

2月2日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月3日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し7回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月4日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月5日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月6日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は2回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月7日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し8回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月8日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, February 9, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理は、アル=カーイダ系組織などが活動を続けるダマスカス郊外県東グータ地方への人道支援物資搬入のための人道停戦決議案を採択できず(2018年2月8日)

国連安保理決議では、ダマスカス郊外県東グータ地方での戦闘激化への対応を協議するための非公式会合が開かれ、フランスと米国が、人道支援物資搬入のための緊急人道休戦の発効を定めて安保理決議案を提出した。

だが、会合は採決されないままに閉会となった。

**

ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、報道声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方への人道支援物資搬入のための人道停戦を求める安保理決議案について、「停戦、終戦を支援する」としたうえで、「このようなかたちで(安保理決議案が定めるように)テロリストが(停戦に)参加すると確信できず、従って、我々は国連による停戦の呼びかけが現実から乖離しているとみている」と述べた。

AFP, February 9, 2018、ANHA, February 9, 2018、AP, February 9, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 9, 2018、al-Hayat, February 10, 2018、Reuters, February 9, 2018、SANA, February 9, 2018、UPI, February 9, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

プーチン大統領とエルドアン大統領は、ロウハーニー大統領を含めた三カ国首脳会談の開催を決定(2018年2月8日)

ロシア大統領府は声明を出し、ヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行い、アスタナ会議の保証国であるイランのハサン・ロウハーニー大統領を含めた三カ国首脳会談をトルコのイスタンブールで開催することで合意したと発表した。

会談では、シリア情勢への対応などが協議される。

アナトリア通信(2月8日付)などが伝えた。

AFP, February 8, 2018、Anadolu Ajansı, February 8, 2018、ANHA, February 8, 2018、AP, February 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2018、al-Hayat, February 9, 2018、Reuters, February 8, 2018、SANA, February 8, 2018、UPI, February 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領「アフリーンの問題が終わり次第、イドリブの問題を解決する」(2018年2月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団へのシリア軍の攻撃が激化しているイドリブ県の状況に関して、「我々は、アフリーン(の問題)が終わり次第、イドリブの問題を解決する。我々は同胞である難民が帰宅することを望んでいる。可能な限り早く、彼らが自分たちの土地に戻ることを希望している」と述べた。

エルドアン大統領はまた、「オリーブの枝」作戦によって、トルコ軍およびその支援を受ける反体制武装集団がアフリーン市一帯の約2,000平方キロメートルを制圧した、と述べた。

アサド政権の進退については「我々はアサドと交渉のテーブルに着くことはできない。なぜなら、彼は数十万もの無垢のシリア人を殺害したからだ」と語った。

一方、野党共和人民党のケマル・クルチダオール党首が、公正発展党(AKP)とダーイシュの関係を指摘したことについては「AKPがダーイシュを支援していることが分かったら、私は辞任する。だが、そのことが裏付けられなかったら、(クルチダオール党首は)辞任するのか?」と反論した。

TRT(2月8日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, February 8, 2018

**

トルコ外務省報道官は声明で、7日のフランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣の発言に対し、「トルコが行っている作戦はフランス外務大臣の主張とは逆に、シリアで起こっている戦争に新たな戦争が付け加えられるのを回避するものだ…。我々は同盟国が、テロ組織と戦う我々を支援し、その言動においてこの組織を弄ばないことを期待する」と非難した。

AFP, February 8, 2018、ANHA, February 8, 2018、AP, February 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2018、al-Hayat, February 9, 2018、Reuters, February 8, 2018、SANA, February 8, 2018、TRT, February 8, 2018、UPI, February 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がロジャヴァ拠点都市のアフリーン市を爆撃し、1人を殺害(2018年2月8日)

アレッポ県では、ANHA(2月8日付)によると、トルコ軍戦闘機が西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市のアシュラフィーヤ地区、マフムーディーヤ地区、キーバーラー地区を爆撃し、女性1人が死亡した。

また、シリア民主軍広報センターによると、シャッラー村近郊のアラブ・ワイラーン村、バーフルーナ村、スィーカー村、カフルジャンナ村、ウームラー村、ブルブル町近郊のシャンカリー村、カスタル・ハドリヤー村、クーターナー村、ラージュー町近郊のアリー・ビースキー村、カフリー・カッル村一帯、ジリー村、ジャクマーカー村、ジャンディールス市近郊のハマーム村、アーシュカーン村、シーヤ町近郊のハリール村シャッラー村近郊、アアザーズ市近郊でトルコ軍およびその支援を受ける反体制武装集団が爆撃・砲撃を続け、シリア民主軍と交戦した。

ANHA, February 8, 2018

トルコ軍参謀本部は声明を出し、1月20日に「オリーブの枝」作戦の開始を宣言して以降、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊やダーイシュ(イスラーム国)に所属する「テロリスト」1,028人を無力化したと発表した。

一方、シリア人権監視団によると、1月20日に「オリーブの枝」作戦の開始を宣言して以降、トルコ軍の攻撃で民間人68人が死亡している。

**

ハサカ県では、ANHA(2月8日付)によると、カーミシュリー市でトルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻に反対するデモが行われ、女性を中心に数千人が参加した。

AFP, February 8, 2018、ANHA, February 8, 2018、AP, February 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2018、al-Hayat, February 9, 2018、Reuters, February 8, 2018、SANA, February 8, 2018、UPI, February 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年2月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(ラタキア県5件、スワイダー県1件、ヒムス県1件、アレッポ県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にハマー県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,355市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 8, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省・国防省は米主導の有志連合による親政権部隊爆撃を非難する一方、ロシア軍兵士が死亡したとの情報を否定(2018年2月8日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ダイル・ザウル県での米主導の有志連合によるシリア軍部隊への爆撃に関して、「国防省の専門家が事件に関する情報を調査している」としたうえで、「シリア領内での米国による違法な軍駐留は、シリアの治安と安定、そして領土の一体性維持に重大な脅威となっている」と批判した。

報道官はまた、「米国はシリアでの化学兵器の使用を口実に、危機の政治的解決を阻止しようとしている」と指弾した。

SANA, February 8, 2018

**

ロシア国防省は声明を出し、ダイル・ザウル県で米主導の有志連合による親政権部隊への爆撃に関して「米国の攻撃は、テロ集団ダーイシュ(イスラーム国)と戦うためではなく、シリア領内に米軍を違法に駐留させ続け、シリア・アラブ共和国に所有権が帰属する経済資源を掌握するという真の目的を改めて暴露した」と批判した。

また、「シリアの「人民諸部隊」の偵察作戦はダイル・ザウル県サーリヒーヤト・ジャズィーラ村のロシア軍作戦司令部との連携のもとに行われていない」、「ダイル・ザウル県の一部地域で最近になってシリア軍部隊の拠点に対する砲撃が多発していた」と付言、「ダイル・ザウル県内のこの地域にロシア軍は進駐していない」と強調した。

AFP, February 8, 2018、ANHA, February 8, 2018、AP, February 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2018、al-Hayat, February 9, 2018、Reuters, February 8, 2018、SANA, February 8, 2018、UPI, February 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.