ロシア軍はYPG主体のシリア民主軍を航空支援、ダイル・ザウル県ユーフラテス川左岸(東岸)を爆撃し、多数の民間人を殺傷(2017年12月6日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月6日付)が複数の現地消息筋の話として伝えたところによると、ロシア軍戦闘機が5日深夜、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を航空支援するかたちで、ダランジュ村からイラク国境に至るユーフラテス川左岸(東岸)の18町村(東ジャルズィー村)を爆撃し、民間人15人が死亡し、10人が負傷した。

死亡した民間人のほとんどは避難民で、うち6人が子どもだという(シリア人権監視団によると、この爆撃で21人が死亡)。

AFP, December 6, 2017、ANHA, December 6, 2017、AP, December 6, 2017、ARA News, December 6, 2017、Champress, December 6, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2017、al-Hayat, December 7, 2017、al-Mada Press, December 6, 2017、Naharnet, December 6, 2017、NNA, December 6, 2017、Reuters, December 6, 2017、SANA, December 6, 2017、UPI, December 6, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省はシリアでのダーイシュに対する「テロとの戦い」で勝利宣言(2017年12月6日)

ロシア国防省は、ダーイシュ(イスラーム国)支配下にあったシリア領内のすべての地域が解放され、ダーイシュが敗北したと発表した。

ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長(兼第1国防副大臣)は記者会見で「シリア国内におけるダーイシュの全組織は敗北した。シリアはテロリストから解放された。セルゲイ・ショイグ国防大臣は、ヴラジミール・プーチン大統領に1時間前にその旨を伝えた」と述べた。

ゲラシモフ参謀総長は、シリア軍のスハイル・ハサン准将が指揮する部隊が第5軍団(いわゆる予備部隊)とともに、6日にサーリヒーヤ(サーリヒーヤト・ジャズィーラ)村などユーフラテス川右岸(西岸)一帯を制圧し、1000以上の村が解放されたことで、「ダーイシュによって支配されている地域は今日シリアになくなった」と発表した。

Ministry of Defense of Russia, December 6, 2017
Ministry of Defense of Russia, December 6, 2017
Ministry of Defense of Russia, December 6, 2017

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 6, 2017をもとに作成。

 

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年12月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の2カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,301市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 6, 2017をもとに作成。

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ペイホン米国防総省報道官「米国はシリア駐留を維持する」(2017年12月5日)

米国防総省のエリック・ペイホン報道官は、西クルディスタン移行期民政局支配地域各所とヒムス県のタンフ国境通行所一帯に展開している米軍部隊の撤退の有無に関して、「米国は必要である限り、シリア領内に部隊の駐留を維持する」と述べた。

AFP(12月5日付)によると、ペイホン報道官は、「我々の協力者を支援し、この国にテロ組織が戻ってくるのを阻止するため、必要に応じて我々の義務を維持する…。シリアにおける米軍の義務は条件次第であって、撤退するか否かを決する期限はない…。ダーイシュ(イスラーム国)の敗北を保証するため、有志連合は撤退しない旨確認すべきだ。あるいは、失地を回復し、外国での攻撃に備えるべきだ…。これは米本国を守り、同盟国や協力者を守るうえで必要なことだ。米国はシリア駐留を維持する」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「米国はシリア北部にテロ回廊を作ろうとしている。米国がやっていることはテロ支援だ」(2017年12月5日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、公正発展党(APK)の国会内会派に所属する議員との会合で、ラッカ市から脱出したダーイシュ(イスラーム国)の幹部や戦闘員とエジプトでのテロ事件との関係を暴露し、米国がテロ支援を行っていると批判した。

TRT(12月5日付)が伝えたところによると、エルドアン大統領は会合で、「ラッカ市を去った(ダーイシュの)テロリストどもは、エジプトに送られ、シナイ半島で利用された」と述べた。

エジプトでは11月24日、北市内県アリーシュ西郊にあるモスクが襲撃され、少なくとも235人が死亡していた。

エルドアン大統領はまた「米国は(西クルディスタン移行期民政局の)人民防衛隊に供与した武器を回収すると約束した…。米国の計画が我々に対して向けられていることを我々は目にしている。シリア北部にテロ回廊が作られようとしている。なぜ、ダーイシュ(イスラーム国)がいない地域に、米国の武器が供与されているのか。誰に対して向けられているのか? トルコとロシア、そしておそらくはロシアだろう…。疑う余地なく、米国が行っているのはテロ支援だ…。我々は、米国内の一部の連中が我が国の隣にテロ国家を作ろうとしているのを黙認し続けることはない」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、TRT Haber, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ジュネーブ8会議第2ラウンド開始:シリア政府代表団はスイスに戻らず、反体制派代表団は政権退陣に固執(2017年12月5日)

スイスのジュネーブにある国連本部で、ジュネーブ8会議第2ラウンドが開始され、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、反体制派統一代表団(最高交渉委員会)と会談した。

なお、AFP(12月5日付)がシリア消息筋の話として伝えたところによると、2日にスイスを去り、ダマスカスに帰着したシリア政府代表団は、会議への参加継続を検討中で、「代表団は今日明日にはジュネーブに戻らないだろう…。最終決定はまだ下されていない」という。

一方、反体制派統一代表団のヤフヤー・アリーディー報道官は記者団に対して「反体制派代表団は、アサドが役割を担わないかたいでの政治移行を依然として求めている」と述べた。

al-Hayat, December 6, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年12月5日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月5日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県3件、ラタキア県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、イドリブ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の5カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,299市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 5, 2017をもとに作成。

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BBC:反体制派支配地域で警察活動を行う「自由シリア警察」がアル=カーイダ系のシャーム解放機構に資金、戦闘員を融通、蛮行に加担(2017年12月4日)

BBCのドキュメンタリー番組「パノラマ」は特集「Jihadis You Pay for」(http://www.bbc.co.uk/programmes/b09j0fql)を放映し、納税者の税金がシリア国内に過激派のために流用されていることを明らかにした。

「パノラマ」によると、英国の支援を受けてシリア国内で活動している「自由シリア警察」(FSP)が、アル=カーイダ系組織などの過激派への資金の横流、戦闘員のリクルート、住民らに対する蛮行に関与しているという。

BBC, December 4, 2017

「自由シリア警察」は、アレッポ県、イドリブ県、ダルアー県における反体制派支配地域での警察治安活動を担う組織の一つで、英国のアダム・スミス・インターナショナル社(ASI)が、2014年10月から支援を行っている。

また、英国以外にも5カ国が「自由シリア警察」を支援している。

アダム・スミス・インターナショナル社はこうした事実はないと強く否定している。

「自由シリア警察」は当初、過激派に協力しない非武装の文民警察部隊として組織されることがめざされていた。

だが、「パノラマ」が入手したアダム・スミス・インターナショナル社の文書などから、以下のような実態が明らかになったという:

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)が運営する法廷に協力し、住民らに対して残忍な刑の執行を行い、「石打の刑」によって女性を死亡させた。

現金を受け取った自由シリア警察の隊員が、活動地域を支配する過激派に資金を提供、2016年7月には、自由シリア警察の隊員に支払われた給与の20%が、ヌールッディーン・ザンキー運動に支払われた。なお、ヌールッディーン・ザンキー運動は、当時米国が支援し、その後アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線と合併し、シャーム解放機構を結成した(その後、シャーム解放機構から離反)。

自由シリア警察の隊員がヌスラ戦線にリクルートされた。

死亡者や架空の人物に自由シリア警察の給与が支払われていた。

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なお、英国政府は、この番組の放映と前後して、対外支援プロジェクトを中止したという。

BBC(12月4日付)が伝えた。

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一方、アレッポ県の自由警察のアディーブ・シャッラーフ所長は、ドゥラル・シャーミーヤ(12月4日付)に対して、「英国による自由警察への支援は完全に停止されたのではなく、一時的に停止されただけだ…。自由警察以外のいかなる軍事組織にも資金は流れていない…。自由警察は4年にわたり、ドナーからの条件を守っている」と反論した。

al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、BBC, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

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イスラエル軍は再びダマスカス郊外県をミサイル攻撃、シリア軍は防空兵器でこれを迎撃(2017年12月4日)

SANA(12月4日付)は、イスラエル軍が午後11時半頃、ダマスカス郊外県にあるシリア軍の拠点1カ所に対してミサイル攻撃を行い、これに対して、シリア軍は防空兵器で迎撃、ミサイル3発を撃墜した、と伝えた。

『ハヤート』(12月6日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(12月5日付)によると、ミサイル攻撃はジャムラーヤー市近郊の軍科学研究センターを狙ったもの。

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、December 5, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、December 6, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

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シリア・ロシア両軍、シリア赤新月社、赤十字国際委員会の支援チームがロジャヴァの拠点都市アフリーン市に人道支援物資搬入(2017年12月4日)

アレッポ県では、シリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターの声明によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にある県北西部のアフリーン市に、シリア軍、シリア駐留ロシア軍司令部当事者和解調整センター、シリア赤新月社、赤十字国際委員会の支援チームが、人道支援物資114トンを搬入した。

支援物資は食糧物資および医療物資からなり、シリア軍が物資を搬入する車列の安全を確保したという。

SANA, December 4, 2017

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

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シリア駐留ロシア軍司令部「2017年に入ってからシリアで大破したシリア軍航空機は23機、ロシア軍機は2機」(2017年12月4日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部は声明を出し、ダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸(左岸)にあるダーイシュ(イスラーム国)を掃討するため、ロシア軍航空機が11月に672回の出撃を行い、爆撃によって拠点1,450カ所以上を破壊したと発表した。

同声明はまた、2017年に入ってからのシリア・ロシア両軍戦闘機・ヘリコプターの被害に関して、25機が大破したことを明らかにした。

このうちの23機がシリア軍機、2機がロシア軍機だという。

SANA(12月4日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(12月4日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年12月4日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(アレッポ県1件、ラタキア県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、イドリブ県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間に1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,294市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 4, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は11月27~12月3日までの7日間でシリア領内で44回の爆撃を実施(2017年12月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月27~30日の4日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月27日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

11月28日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

11月29日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

11月30日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し7回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOMはまた、12月1~3日の3日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

12月1日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し12回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月2日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し15回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月3日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, December 4, 2017をもとに作成。

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『デイリー・メイル』:欧州中心部某所にアサド政権による戦争犯罪の証拠資料を収蔵した秘密施設が存在(2017年12月3日)

『デイリー・メイル』(12月3日付)は、欧州中心部某所にアサド政権による戦争犯罪の証拠資料を収蔵した秘密施設があると伝えた。

この秘密施設には、シリア国内から持ち出された公文書と思われるアラビア語文書、地図、電子ファイルなど80万ページ相当で、そのなかにはアサド政権下での拷問、シリア軍の蛮行などの実態を知るための手がかりが数多く含まれているという。

The Daily Mail, December 3, 2017

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、The Daily Mail, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

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イランのヴェラーヤティー最高指導者顧問「米国は敗北し、ラッカから放逐されることを知らねばならない」(2017年12月3日)

イランのアリー・アクバル・ヴェラーヤティー最高指導者顧問は、「米国は敗北するだろうということを知らねばならない。シリアのラッカを維持したいと考えているのだろうが、近々そこから放逐されるだろうということを知らねばならない」と述べた。

タスニーム通信(12月3日付)が伝えた。

AFP, December 3, 2017、ANHA, December 3, 2017、AP, December 3, 2017、ARA News, December 3, 2017、Champress, December 3, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 3, 2017、al-Hayat, December 4, 2017、al-Mada Press, December 3, 2017、Naharnet, December 3, 2017、NNA, December 3, 2017、Reuters, December 3, 2017、SANA, December 3, 2017、Tasnim News Agency, December 3, 2017、UPI, December 3, 2017などをもとに作成。

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2日のイスラエル軍によるダマスカス郊外県の軍拠点に対するミサイル攻撃で、イラン・イスラーム革命防衛隊員12人が死亡(2017年12月3日)

レバノンのムスタクバル・チャンネル(12月3日付)やアラビーヤ・チャンネル(12月3日付)は、イランの複数の消息筋の話として、2日のイスラエル軍によるダマスカス郊外県の軍拠点に対するミサイル攻撃に関して、イラン軍の関係者12人が死亡したと伝えた。

死亡したのは、「聖地防衛者」として知られるイラン・イスラーム革命防衛隊のメンバーだという。

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「イスラエルはイランがシリア領内に基地を建設するのを阻止し、自国の安全保障上のニーズに沿って、安全保障を維持するために行動する」と述べた。

ヘブライ語のサイト「ワッラ」(12月3日付)が伝えた。

AFP, December 3, 2017、ANHA, December 3, 2017、AP, December 3, 2017、ARA News, December 3, 2017、Champress, December 3, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 3, 2017、al-Hayat, December 4, 2017、al-Mada Press, December 3, 2017、Naharnet, December 3, 2017、NNA, December 3, 2017、Reuters, December 3, 2017、SANA, December 3, 2017、UPI, December 3, 2017、Walla, December 3, 2017などをもとに作成。

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ロシア空軍長距離戦略爆撃機がダイル・ザウル県のダーイシュ拠点を爆撃(2017年12月3日)

ロシア国防省は、ロシア空軍の長距離戦略爆撃機Tu-22M3部隊(6機)が、ロシア国内の航空基地から、イラン、イラク領空を経由してシリア領空に入り、ダイル・ザウル県内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを爆撃し、これを破壊したと発表した。

AFP, December 3, 2017、ANHA, December 3, 2017、AP, December 3, 2017、ARA News, December 3, 2017、Champress, December 3, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 3, 2017、al-Hayat, December 4, 2017、al-Mada Press, December 3, 2017、Naharnet, December 3, 2017、NNA, December 3, 2017、Reuters, December 3, 2017、SANA, December 3, 2017、UPI, December 3, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年12月3日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月3日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ヒムス県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,293市町村、武装組織の数は234組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 3, 2017をもとに作成。

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イスラエル軍がダマスカス郊外県にあるイラン・ヒズブッラーの軍事拠点をミサイル攻撃、シリア軍が迎撃(2017年12月2日)

SANA(12月2日付)は、複数の消息筋の話として、イスラエル軍が深夜0時30分頃、ダマスカス郊外県のシリア軍拠点1カ所を地対地ミサイルで攻撃、シリア軍が防空兵器で迎撃し、ミサイル2発を破壊した、と伝えた。

複数の消息筋によると、イスラエル軍のミサイル攻撃によってシリア軍の拠点も物的被害を受けたという。

SANA, December 2, 2017

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ドゥラル・シャーミーヤ(12月2日付)が、複数の地元消息筋の話として伝えたによると、ミサイル攻撃を行ったのは、(イスラエル軍地上部隊ではなく)イスラエル軍戦闘機で、キスワ市西方のマーニア山にあるイランの軍事拠点を標的としていたという。

この拠点には、ヒズブッラーの戦闘員が駐留し、武器や爆発物の製造工場が併設されていたという。

なお、イランのアーラム・チャンネル(12月3日付)によると、イスラエル軍航空機はレバノン領空を経由してシリア領空に侵入、5発のミサイルを撃ったという。

al-Hayat, December 3, 2017

AFP, December 2, 2017、ANHA, December 2, 2017、AP, December 2, 2017、ARA News, December 2, 2017、Champress, December 2, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017、al-Hayat, December 3, 2017、al-Mada Press, December 2, 2017、Naharnet, December 2, 2017、NNA, December 2, 2017、Qanat al-‘Alam, December 2, 2017、Reuters, December 2, 2017、SANA, December 2, 2017、UPI, December 2, 2017などをもとに作成。

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元国防長官の長男でビジネスマンのフィラース・トゥラース氏がスイスに本社を持つ建材企業とダーイシュを仲介か?(2017年12月2日)

フランス24(12月2日付)は、ムスタファー・トゥラース元国防大臣の長男でビジネスマンのフィラース・トゥラース氏が、シリア国内でのダーイシュ(イスラーム国)を支援していたと伝えた。

同チャンネルは、セメント、骨材、コンクリートなどの製造・販売を行う企業ラファールジュホルシム(本社スイス)の前社長の話として、フィラース氏が同社とダーイシュを仲介していたと伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017

AFP, December 2, 2017、ANHA, December 2, 2017、AP, December 2, 2017、ARA News, December 2, 2017、Champress, December 2, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017、France 24, December 2, 2017、al-Hayat, December 3, 2017、al-Mada Press, December 2, 2017、Naharnet, December 2, 2017、NNA, December 2, 2017、Reuters, December 2, 2017、SANA, December 2, 2017、UPI, December 2, 2017などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はシリア政府の批判を受け、シリア政府代表団が提示していた12項目からなる原則文書を反体制派に初めて開示(2017年12月2日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、ジュネーブ8会議に参加している反体制派統一代表団(最高交渉委員会)に、ジュネーブ3会議の第2ラウンド(2016年3月)でシリア政府代表団が提示していた12項目からなる原則文書を初めて開示した。

デミストゥラ氏による開示は、1日のバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表による厳しい批判を受けたもの。
RT(12月2日付)が伝えた。

AFP, December 2, 2017、ANHA, December 2, 2017、AP, December 2, 2017、ARA News, December 2, 2017、Champress, December 2, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017、al-Hayat, December 3, 2017、al-Mada Press, December 2, 2017、Naharnet, December 2, 2017、NNA, December 2, 2017、Reuters, December 2, 2017、RT, December 2, 2017、SANA, December 2, 2017、UPI, December 2, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは1件の停戦違反を、トルコ側は9件の違反を確認(2017年12月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月2日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(アレッポ県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも9件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、アレッポ県4件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,291市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 2, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合によるイラク・シリアでの爆撃による民間人犠牲者の推計は公式発表の7倍以上の5,900人(2017年12月1日)

『ニューズウィーク』(12月1日付)は、米主導の有志連合が2014年8月にイラクで、同年9月にシリアで開始したダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆によって「意図せず犠牲となった民間人」の数が、有志連合の発表よりも大幅に上回っていると伝えた。

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は11月30日、2014年8月から2017年10月までに有志連合が実施した空爆2万8,198回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は801人、意図せず死亡したとされる民間人の数は1,790人と発表していた。

しかし、ダーイシュに対する有志連合の「テロとの戦い」についてモニタリングを行っているAirways(https://airwars.org/)のデータによると、有志連合の空爆で犠牲となった民間人は推計で5,900人以上に達しているという。

Airways

AFP, December 4, 2017、ANHA, December 4, 2017、AP, December 4, 2017、ARA News, December 4, 2017、Champress, December 4, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2017、al-Hayat, December 5, 2017、al-Mada Press, December 4, 2017、Naharnet, December 4, 2017、The Newsweek, December 4, 2017、NNA, December 4, 2017、Reuters, December 4, 2017、SANA, December 4, 2017、UPI, December 4, 2017などをもとに作成。

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マティス米国防長官「YPGへの武器供与を停止する」(2017年12月1日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)に対する武器供与を停止する意思を示した。

マティス国防長官は、エジプトの首都カイロに向かう途中の機内で、記者団に対して、「YPGは武装している。ダーイシュ(イスラーム国)に対する有志連合の作戦が終われば、彼らがそうする必要がないことは明らかだ…。YPGの支配地域は、ダーイシュが再び戻ってこないようにするため、治安警察部隊を必要としている…。米国はトランプ大統領が表明した通り、YPGへの武器供与を停止するだろう」と述べた。

ロイター通信(12月2日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017

AFP, December 2, 2017、ANHA, December 2, 2017、AP, December 2, 2017、ARA News, December 2, 2017、Champress, December 2, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 2, 2017、al-Hayat, December 3, 2017、al-Mada Press, December 2, 2017、Naharnet, December 2, 2017、NNA, December 2, 2017、Reuters, December 2, 2017、SANA, December 2, 2017、UPI, December 2, 2017などをもとに作成。

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ロシア空軍戦略爆撃機がダイル・ザウル県のダーイシュ拠点を爆撃(2017年12月1日)

ロシア国防省は、ロシア空軍の長距離戦略爆撃機Tu-22M3部隊(6機)が、ロシア国内の航空基地から、イラン、イラク領空を経由してシリア領空に入り、ダイル・ザウル県内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを爆撃し、これを破壊したと発表した。

AFP, December 1, 2017、ANHA, December 1, 2017、AP, December 1, 2017、ARA News, December 1, 2017、Champress, December 1, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 1, 2017、al-Hayat, December 2, 2017、al-Mada Press, December 1, 2017、Naharnet, December 1, 2017、NNA, December 1, 2017、Reuters, December 1, 2017、SANA, December 1, 2017、UPI, December 1, 2017などをもとに作成。

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最高交渉委員会の使節団が中国を訪問:中国は特殊部隊のシリアへの派遣を強く否定(2017年12月1日)

最高交渉委員会の使節団が中国を訪問し、中国政府シリア問題特使の解晓岩らと会談した。

訪中したのは、ナスル・ハリーリー氏ら。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月1日付)によると、解氏は会談で、中国特殊部隊がトルコマン・イスラーム党掃討のためにシリアに派遣されたとの報道に関して、「シリアへのいかなる治安部隊、軍部隊を派遣していないと断固否定する」と述べた。

会談では、最高交渉委員会使節団が中国側に、国連常任理事国として、国連安保理決議第2118号、第2254号履行に向けて、シリア政府に圧力をかけるよう求めた。

al-Durar al-Shamiya, December 1, 2017

AFP, December 1, 2017、ANHA, December 1, 2017、AP, December 1, 2017、ARA News, December 1, 2017、Champress, December 1, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 1, 2017、al-Hayat, December 2, 2017、al-Mada Press, December 1, 2017、Naharnet, December 1, 2017、NNA, December 1, 2017、Reuters, December 1, 2017、SANA, December 1, 2017、UPI, December 1, 2017などをもとに作成。

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ジュネーブ8会議第1ラウンド閉幕:シリア政府代表団はリヤド2会合の閉幕声明が撤回されなければ直接協議を行わないと主張するとともに、デミストゥラ氏を「職権の範囲を超えている」と批判(2017年12月1日)

ジュネーブ8会議に参加するためにスイスを訪問中のシリア政府代表団は、ジュネーブの国連本部でスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談した。

al-Hayat, December 2, 2017

シリア政府代表団の団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、会談後の記者団に対して、サウジアラビアの首都リヤドでの反体制派全体会合(リヤド2会合)で採択された閉幕声明に関して、「総論各論いずれにおいても拒否されるべきもので、この声明が存在し続ける限り、直接協議には入れない」と述べた。

ジャアファリー国連代表は「我々は、リヤド2会合の声明での文言が前提条件を表明するものだと見ている…。我々にとって、そして多くの分析者や観察者にとって、リヤド2会合の声明は後退を意味している…。これは挑発的な言葉を用いたことによって生じた不備だ…。それゆえ、我々は、リヤード2会合の声明が総論各論いずれにおいても拒否されるべきだと考えている。とりわけ、それは今日にいたるまでの政治的、軍事的進展を考慮していない」と述べた。

ジャアファリー国連シリア代表はまた、デミストゥラ氏との会談で、ジュネーブ3会議の第2ラウンド(2016年3月)でシリア政府代表団が提示した12項目からなる原則文書をめぐって集中的な議論が行われたことを明らかにした。

シリア政府代表団は、デミストゥラ氏に対して、この文書を交渉の原則とするとともに、反体制派代表団に同文書を提示し、その反応を知らせるよう要請してきたが、デミストゥラ氏は、その後の会合においても、この要請に応えず、「自身が用意した文書を示し、これを交渉の基礎とするよう要請した」と指摘した。

また「彼は我々が示した文書の代わりに別の文書を提示したのだ…。これは仲介者としての彼の職権の範囲を超えたものだ。我々は仲介者と交渉しているのではない。仲介者を通じて交渉を行っているのだ」と批判した。

そのうえで、「我々はシリア政府代表団は、明日去る旨正式に伝えた…。(代表団がジュネーブに戻るか否かは)シリア政府が決めることになる」と述べた。

SANA(12月1日付)が伝えた。

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なお、『ハヤート』(3月25日付)が入手した文書案において示された12項目の骨子は以下の通り:

1. シリアの主権、独立、統一の尊重。いかなる領土も譲歩せず…シリア国民は平和的な手段を通じて、占領下のゴラン高原回復に努める。
2. 国連憲章に則ったかたちでの主権平等の原則の尊重と内政不干渉。シリア人のみが実主的方法、そして投票箱を通じて自らの未来を決し、いかなる外国の干渉、圧力も受けない。
3. 市民権、政治的多元主義、シリア国民のすべての社会的要素の参加、法治主義の原則に基づいた民主的、非宗派主義的国家。
4. シリアの歴史、多元性、宗教的価値観の強化。個人や集団の報復行為への不寛容。いかなる社会集団に対する差別の拒否とその完全なる保護
5. 女性の役割の強化と、代議、国家機関、「意思決定プロセス」に占める女性の割合を30パーセントに維持すること。
6. 国連安保理決議第2254号に準じ、非宗派的で包括的な信頼の置ける統治の仕組みの構築、新憲法の起草計画・プロセスの策定、新憲法に基づく行政府の自由で公正な国連監視下の選挙を骨子とする政治移行を実行すること。
7. 移行期統治機関は、政治移行を行うための安定的な環境を提供し、政治家に平等に機会を付与し、選挙や公的生活のなかで自身を確立できるようにする。
8. 国家機関、公共福祉機関の改革の継続。国際基準、ガヴァナンス、人権の原則に準じたかたちでの公共・民間両機関の保護。移行期統治機関による汚職撲滅に向けた政策実施と人権の原則への準拠。
9. 国連安保理が指定するテロ組織、テロリストの拒否。テロ撲滅に向けた国内での取り組みと国際協調。テロへの武器、資金、教練、温床の提供を阻止するよう国際社会に呼びかけること。
10. 移行プロセスと新憲法を支持・支援する武装集団の武装解除とメンバーの吸収を通じて、強力、統一的、愛国的な軍隊の再編にシリア人は尽力すること。この軍は法律に則り、国境、国民を外的脅威から防衛することを義務とする。国家およびその機関が軍の再編後は武器を独占すること。外国はシリア領内に介入してはならないこと。
11. 国際社会の支援のもと難民の自発的な帰国を促すこと。恣意的逮捕者の釈放。失踪者の消息調査。
12. 紛争被害については、和平実現後、支援国会議を開き、経済制裁を解除すること。

AFP, December 1, 2017、ANHA, December 1, 2017、AP, December 1, 2017、ARA News, December 1, 2017、Champress, December 1, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 1, 2017、al-Hayat, December 2, 2017、al-Mada Press, December 1, 2017、Naharnet, December 1, 2017、NNA, December 1, 2017、Reuters, December 1, 2017、SANA, December 1, 2017、UPI, December 1, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年12月1日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月1日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県、ヒムス県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,291市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 1, 2017をもとに作成。

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ディロン有志連合報道官「シリアに駐留している海兵隊400人が撤退の準備をしている」(2017年11月30日)

米主導の有志連合のライアン・ディロン報道官(大佐)はツイッターの自身のアカウントで、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するためにシリア領内に駐留している米海兵隊400人以上が「撤退の準備をしている」と綴った。

『ハヤート』(12月1日付)によると、現在シリアに駐留している米海兵隊部隊は、2016年11月15日にそれまで駐留していた部隊に代わって進駐し、ラッカ市でのダーイシュ(イスラーム国)に対するシリア民主軍の掃討戦で、砲撃支援などを行っていたという。

なお、米国防総省が公式に発表している駐シリア米軍の兵力は1,720人。

AFP, November 30, 2017、ANHA, November 30, 2017、AP, November 30, 2017、ARA News, November 30, 2017、Champress, November 30, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2017、al-Hayat, December 1, 2017、al-Mada Press, November 30, 2017、Naharnet, November 30, 2017、NNA, November 30, 2017、Reuters, November 30, 2017、SANA, November 30, 2017、UPI, November 30, 2017などをもとに作成。

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トルコ副首相「米国、ロシアなどすべての当事者にアフリーン市一帯での有事発生は許さない旨伝えた」(2017年11月30日)

トルコのバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官は、アナトリア通信(11月30日付)の編集会議に出席し、トルコ政府が、ロシアや米国を含む全当事者に対して、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ県アフリーン市一帯でトルコの安全保障を脅かす有事が発生することを許さない旨通知、同地への軍事作戦の可能性を改めて示唆した。

AFP, November 30, 2017、Anadolu Ajansı, November 30, 2017、ANHA, November 30, 2017、AP, November 30, 2017、ARA News, November 30, 2017、Champress, November 30, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2017、al-Hayat, December 1, 2017、al-Mada Press, November 30, 2017、Naharnet, November 30, 2017、NNA, November 30, 2017、Reuters, November 30, 2017、SANA, November 30, 2017、UPI, November 30, 2017などをもとに作成。

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