米国はロシアとの「支配地域交換」に合意し、タンフ国境通行所一帯の反体制武装集団のヨルダン撤退を正式要請(2017年9月11日)

ANHA(9月11日付)、『ハヤート』(9月12日付)は、米国をはじめとする有志連合各国が不法占拠し拠点化しているヒムス県タンフ国境通行所一帯からヨルダン領内に退去した複数の戦闘員の話として、米国(CIA)、サウジアラビア、ヨルダンといった国々が、同地で活動する反体制武装集団をヨルダン領内に撤退させることで合意したと伝えた。

各国は、東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団に対して、ヒムス県タンフ国境通行所一帯での戦闘の停止と、ヨルダンへの撤退に合意、東部獅子軍の幹部の一人バドルッディーン・サラーマ氏によると、米国から「砂漠地帯からの撤退に関して正式な要請があった」という。

なお、複数の観測筋によると、これは、ロシアとの間で「支配地域の交換」を合意したことを受けたものだというが、どの支配地域が交換されたのかについては明らかではない。

ただし、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、9日にダイル・ザウル軍事評議会の主導のもとに「ジャズィーラの嵐」作戦の開始を発表、また米中央軍も同様の声明を出し、10日にはダイル・ザウル市北部のユーフラテス左岸に位置する工業地区にまで到達している。

syria.liveuamap.com, September 11, 2017

AFP, September 11, 2017、ANHA, September 11, 2017、AP, September 11, 2017、ARA News, September 11, 2017、Champress, September 11, 2017、al-Hayat, September 12, 2017、Kull-na Shuraka’, September 11, 2017、al-Mada Press, September 11, 2017、Naharnet, September 11, 2017、NNA, September 11, 2017、Reuters, September 11, 2017、SANA, September 11, 2017、UPI, September 11, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外相「サウジアラビアはシリア危機を解決しようとしている」(2017年9月11日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はヨルダンを訪問し、首都アンマンで国王アブドゥッラー2世、アイマン・サファディー外務大臣と会談した。

複数の消息筋によると、会談では、シリア情勢への対応について具体的な協議がなされた模様。

ラブロフ外務大臣は、会談後のサファディー外務大臣との共同記者会見で、米国、ヨルダンとの合意に基づいてシリア南西部に設置された緊張緩和地帯の停戦状況について、「今のところ守られている」と強調する一方、「テロとの戦い」については、多重基準を排除、「テロとの戦い」を口実とした内政干渉を行わないという点でヨルダン政府と一致していると述べた。

一方、サウジアラビアについて、ラブロフ外務大臣は「サウジアラビアはシリア危機の解決をめざしていると考えている。それはアスタナ・プロセスの当初において確認されている…。プロセス開始後、我々はサウジアラビアから、この枠組みを支援し、緊張緩和地帯設置で協力する用意があるとの打診を受けている」と述べた。

AFP, September 11, 2017、ANHA, September 11, 2017、AP, September 11, 2017、ARA News, September 11, 2017、Champress, September 11, 2017、al-Hayat, September 12, 2017、Kull-na Shuraka’, September 11, 2017、al-Mada Press, September 11, 2017、Naharnet, September 11, 2017、NNA, September 11, 2017、Reuters, September 11, 2017、SANA, September 11, 2017、UPI, September 11, 2017などをもとに作成。

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ロシアのショイグ国防大臣は国際社会に対して避難民への人道支援と難民帰還に向けてこれまで以上に取り組むよう呼びかける(2017年9月11日)

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表宛てに書簡を送り、シリア国民を支援するために国際社会の取り組みを集中させる必要があると呼びかけた。

ショイグ国防大臣は書簡のなかで、ロシア軍の支援を受けたシリア軍によって、シリア領内の大部分がテロ集団の支配から解放されたとしつつ、米国をはじめとする有志連合各国が不法に占拠し、拠点化しているヒムス県タンフ国境通行所一帯、ダーイシュ(イスラーム国)の支配を脱してまもないハマー県東部のウカイリバート町一帯に設置された収容キャンプで6万人近くの避難民が、食糧1,000トン以上、医療物資80トン以上の支援を必要としていることを明らかにした。

また、国際社会に対して、シリア国外での生活を余儀なくされている数十万人の難民の帰還を促すためさらなる取り組みを行う必要があると強調した。

なお、ロシア国務省のHP(http://syria.mil.ru/en/index/syria/list.htm)には、シリア政府支配地域および緊張緩和地帯において、支援を必要としている都市町村の県別一覧表(9月9日付)が公開されている。

Ministry of Defence of Russia, September 11, 2017
Ministry of Defence of Russia, September 11, 2017

AFP, September 11, 2017、ANHA, September 11, 2017、AP, September 11, 2017、ARA News, September 11, 2017、Champress, September 11, 2017、al-Hayat, September 12, 2017、Kull-na Shuraka’, September 11, 2017、al-Mada Press, September 11, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2017、Naharnet, September 11, 2017、NNA, September 11, 2017、Reuters, September 11, 2017、SANA, September 11, 2017、UPI, September 11, 2017などをもとに作成。

 

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2017年9月11日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月11日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ハマー県1件、クナイトラ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも7件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、ハマー県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月10日、ラッカ市などに対して34回の爆撃を実施(2017年9月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月10日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して78回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は38回で、ブーカマール市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、ラッカ市近郊(34回)で実施された。

なお、9月9日の空爆実績は発表されなかった。

CENTCOM, September 11, 2017をもとに作成。

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ロシア軍によるダイル・ザウル県ブーライル市(ダーイシュ支配下)爆撃で民間人34人が死亡(2017年9月10日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(9月11日付)は、ブーライル・ニュース(https://www.facebook.com/albolilnews/)の情報として、ロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)支配下のブーライル村を空爆し、民間人34人が死亡、数十人が負傷した。

ロシア軍戦闘機は、同村の水路を通って、同村が位置するユーフラテス川右岸から左岸にわたろうとしていた船舶を爆撃し、乗っていた民間人を死傷させたという。

なおユーチューブ(9月10日付)には、爆撃の瞬間を撮影したというビデオ映像(https://youtu.be/J1FYVeP1Tng)が「#ブーライル・ニュース」というハッシュタグ付きで公開されている。

Google Map
Youtube, September 11, 2017

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トルコのイスタンブールを拠点とするシリア革命反体制勢力国民連立は11日に声明を出し、ロシア軍によるブーライル村を「戦争犯罪」と非難した。

AFP, September 11, 2017、ANHA, September 11, 2017、AP, September 11, 2017、ARA News, September 11, 2017、Champress, September 11, 2017、al-Hayat, September 12, 2017、Kull-na Shuraka’, September 11, 2017、al-Mada Press, September 11, 2017、Naharnet, September 11, 2017、NNA, September 11, 2017、Reuters, September 11, 2017、SANA, September 11, 2017、UPI, September 11, 2017などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がシリア南部を音速で領空侵犯(2017年9月10日)

クッルナー・シュラカー(9月10日付)によると、占領下のゴラン高原でイスラエル軍が軍事訓練を行うなか、同軍戦闘機複数機が、スワイダー県のサアラ航空基地やハルハラ航空基地への爆撃を想定し、スワイダー県西部およびダルアー県東部領空を音速で侵犯した。

AFP, September 10, 2017、AP, September 10, 2017、ARA News, September 10, 2017、Champress, September 10, 2017、al-Hayat, September 11, 2017、Kull-na Shuraka’, September 10, 2017、al-Mada Press, September 10, 2017、Naharnet, September 10, 2017、NNA, September 10, 2017、Reuters, September 10, 2017、SANA, September 10, 2017、UPI, September 10, 2017などをもとに作成。

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ダイル・ザウル軍事評議会主体のシリア民主軍はダイル・ザウル市北15キロの工業地区に到達(2017年9月10日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(9月10日付)によると、9日に「ジャズィーラの嵐」作戦を開始したダイル・ザウル軍事評議会指導したのシリア民主軍(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体)が、シャッダーディー市(ハサカ県)南西部を幹線道路沿いに南下し、ユーフラテス川左岸に位置するダイル・ザウル市郊外の工業地区(ダイル・ザウル市北約15キロに位置)に突入した。

syria.liveuamap.com, September 10, 2017

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(9月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市内のムルール地区を制圧した。

AFP, September 10, 2017、AP, September 10, 2017、ARA News, September 10, 2017、Champress, September 10, 2017、al-Hayat, September 11, 2017、Kull-na Shuraka’, September 10, 2017、al-Mada Press, September 10, 2017、Naharnet, September 10, 2017、NNA, September 10, 2017、Reuters, September 10, 2017、SANA, September 10, 2017、UPI, September 10, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2017年9月10日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月10日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、ダルアー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に違法な武装集団4組織の幹部がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,220市町村、武装組織の数は233組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 10, 2017をもとに作成。

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駐ジュネーブ・ロシア国連大使はイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用疑惑事件などに関する国連独立委員会報告書を「捏造」と一蹴(2017年9月9日)

アレクセイ・ニコラエヴィチ・ボロダフキン駐スイス(ジュネーブ)・ロシア国連大使は、国連人権理事会に宛てた書簡のなかで、シリアでの人権侵害を調査するための国際独立調査委員会が安保理に提出した4月のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用疑惑事件などに関する報告書(A/HRC/36/55、2017年8月8日付)に関して、「ロシアおよびシリア軍による化学兵器使用に関する部分は政治的な捏造の好例とみなすことができる」と一蹴した。

『ハヤート』(9月10日付)などが伝えた。

AFP, September 9, 2017、AP, September 9, 2017、ARA News, September 9, 2017、Champress, September 9, 2017、al-Hayat, September 10, 2017、Kull-na Shuraka’, September 9, 2017、al-Mada Press, September 9, 2017、Naharnet, September 9, 2017、NNA, September 9, 2017、Reuters, September 9, 2017、SANA, September 9, 2017、UPI, September 9, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル軍事評議会主導でユーフラテス川西岸の完全掌握に向けた「ジャズィーラの嵐作戦」を開始(2017年9月9日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・アブー・ハウラ司令官は報道声明を出し、ハーブール川を南下し、「ジャズィーラの土地」、すなわちユーフラテス川左岸地域のハサカ県南部およびダイル・ザウル県北部一帯からダーイシュ(イスラーム国)を掃討するための新たな作戦「ジャズィーラの嵐作戦」を開始したと発表した。

アブー・ハウラ司令官によると、作戦は「シリア政府、ロシアと連携せず、有志連合と連携している」という。

Reutrers, September 9, 2017

AFP, September 9, 2017、AP, September 9, 2017、ARA News, September 9, 2017、Champress, September 9, 2017、al-Hayat, September 10, 2017、Kull-na Shuraka’, September 9, 2017、al-Mada Press, September 9, 2017、Naharnet, September 9, 2017、NNA, September 9, 2017、Reuters, September 9, 2017、SANA, September 9, 2017、UPI, September 9, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年9月9日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月9日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ハマー県1件、ヒムス県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ハマー県1件、ヒムス県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2017をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は9月8日、ラッカ市に対して15回の爆撃を実施(2017年9月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月8日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して43回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は40回でラッカ市近郊で実施された。

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CENTCOMはまた、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダイル・ザウル軍事評議会主導のもと、ハーブール川を南下し、ダイル・ザウル県北部からダーイシュ(イスラーム国)を掃討するための新たな作戦「ジャズィーラの嵐作戦」を開始したと発表した。

CENTCOM, September 9, 2017をもとに作成。

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ロシア・フランス外相が会談しシリア連絡グループ設置構想について意見交換(2017年9月8日)

フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣はロシアを訪問し、モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談した。

『ハヤート』(9月9日付)などによると、会談では、フランス側が提案したシリア情勢にかかる連絡グループ設置構想について意見を交わした。

この構想は、国連安保理常任理事国、地域諸国によって構成され、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表のもとで推し進められているジュネーブ・プロセスを支援することが目的。

AFP, September 8, 2017、AP, September 8, 2017、ARA News, September 8, 2017、Champress, September 8, 2017、al-Hayat, September 9, 2017、Kull-na Shuraka’, September 8, 2017、al-Mada Press, September 8, 2017、Naharnet, September 8, 2017、NNA, September 8, 2017、Reuters, September 8, 2017、SANA, September 8, 2017、UPI, September 8, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

駐ジュネーブ・シリア国連大使は、ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用をシリア軍の犯行と結論づけた国連独立委員会報告書を一蹴(2017年9月8日)

フサームッディーン・アーラー駐スイス(ジュネーブ)シリア国連大使は、国連人権理事会に宛てた書簡のなかで、シリアでの人権侵害を調査するための国際独立調査委員会が安保理に提出した4月のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用疑惑事件などに関する報告書(A/HRC/36/55、2017年8月8日付)に関して、「法的分析を欠く政治的嫌疑」、「最低限の中立、公正、プロフェッショナリズムに抵触する報道」に依拠していると却下、シリア政府が化学兵器を保有しておらず、また過去にも未来にも化学兵器を使用することはないと強調した。

SANA(9月8日付)が伝えた。

なお、同報告書は9月11日から29日にかけて開催される第36回人権理事会で回付される。

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シリアでの人権侵害を調査するための国際独立調査委員会が安保理に提出した報告書(A/HRC/36/55)は、目撃者、被害者、医療スタッフなど43人に対するインタビュー、衛星画像、爆発物の残骸の写真、空爆による被害を撮影したとされる映像に基づき、シリア空軍のみが保有するSu-22が同地を4回にわたりハーン・シャイフーン市を空爆し、そのうちの1発が化学物質を装填していたと結論づけた。

AFP, September 8, 2017、AP, September 8, 2017、ARA News, September 8, 2017、Champress, September 8, 2017、al-Hayat, September 9, 2017、Kull-na Shuraka’, September 8, 2017、al-Mada Press, September 8, 2017、Naharnet, September 8, 2017、NNA, September 8, 2017、Reuters, September 8, 2017、SANA, September 8, 2017、UPI, September 8, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はダーイシュ支配下のラッカ市内の学校を爆撃し、民間人11人を殺害(2017年9月8日)

ラッカ県では、SANA(9月8日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市ナフダ地区にある学校を爆撃し、民間人11人を殺害した。

AFP, September 8, 2017、AP, September 8, 2017、ARA News, September 8, 2017、Champress, September 8, 2017、al-Hayat, September 9, 2017、Kull-na Shuraka’, September 8, 2017、al-Mada Press, September 8, 2017、Naharnet, September 8, 2017、NNA, September 8, 2017、Reuters, September 8, 2017、SANA, September 8, 2017、UPI, September 8, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ダイル・ザウル県に対する爆撃でダーイシュの「戦争大臣」と財務責任者を含む40人を殲滅(2017年9月8日)

ロシア国防省は、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)に対する爆撃で、幹部2人を含む戦闘員40人を殲滅したと発表した。

ロシア軍が殺害したのは、ダイル・ザウル県(バラカ州)の財務責任者とされるアブー・ムハンマド・シャマーリー氏、「戦争大臣」と目されるゴール・ムラード・ハリモフ氏(タジク人)。

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また、ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(アレッポ県6件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

AFP, September 8, 2017、AP, September 8, 2017、ARA News, September 8, 2017、Champress, September 8, 2017、al-Hayat, September 9, 2017、Kull-na Shuraka’, September 8, 2017、al-Mada Press, September 8, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2017、Naharnet, September 8, 2017、NNA, September 8, 2017、Reuters, September 8, 2017、SANA, September 8, 2017、UPI, September 8, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は9月7日、ラッカ市に対して15回の爆撃を実施(2017年9月8日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月7日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(11回)で実施された。

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CENTCOMはまた、ダマスカス郊外県西カラムーン地方カーラ市無人地帯およびレバノンのベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック村無人地帯からダイル・ザウル県内にダーイシュ(イスラーム国)支配地域に退去する途中で、有志連合の空爆によって足止めを食っていた戦闘員とその家族を乗せた旅客バスの車列11台が、シリア政府支配下のヒムス県東部の砂漠地帯に通過することを親政権武装勢力によって認められたと発表した。

CENTCOM, September 8, 2017をもとに作成。

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イスラエル軍機がレバノン領空から「化学兵器が製造されていた」とされるシリア軍基地をミサイル攻撃(2017年9月7日)

イスラエル軍戦闘機複数機が、ハマー県ミスヤーフ市東部にある化学兵器製造用の軍事基地を爆撃した。

イスラエルの複数メディアが報じた。

これに関して、シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、イスラエル軍戦闘機が午前2時45分、レバノン領空を侵犯し、同領空からシリア領内のミスヤーフ市近郊の軍事拠点にミサイル複数発を発射し、兵士2人が死亡したと発表した。

クッルナー・シュラカー(9月7日付)は、親政権の複数の消息筋の話として、イスラエル軍が爆撃した標的は、ハマー県シャイフ・ガドバーン村の野営キャンプで、シリア軍が科学研究センターに改装し、使用していたと伝えた。

Kull-na Shuraka’, September 7, 2017

英国で活動するシリア人権監視団はAFP(9月7日付)に対して、科学研究センターと教練キャンプを狙ったものだとしたうえで、「科学研究センターは甚大な被害を受け、ミサイル庫で大火災が発生」、兵士2人が死亡、5人が負傷したと述べた。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、この施設は、イラン人とヒズブッラーが使用し、ハマー県郊外での戦闘に参加する全ての親政権民兵が利用する基地」だという。

一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の安全保障担当顧問を務めるヤアコヴ・アミドロール氏は、この爆撃に関して記者団に対し「イスラエル軍が、公になっているシリア軍拠点が標的となるのはこれが初めてだ…。(標的となった科学研究センターは)過去に化学兵器、さらにはロケット砲、ミサイルなどの兵器を生産していた」と断じた。

そのうえで「我々は、イランとヒズブッラーが、シリアからイスラエルを攻撃する能力を持つことを許さない。我々は、イランとヒズブッラーが、シリアの混乱に乗じてヒズブッラーの攻撃能力を高めることを許さない」と強調した。

AFP, September 7, 2017、AP, September 7, 2017、ARA News, September 7, 2017、Champress, September 7, 2017、al-Hayat, September 8, 2017、Kull-na Shuraka’, September 7, 2017、al-Mada Press, September 7, 2017、Naharnet, September 7, 2017、NNA, September 7, 2017、Reuters, September 7, 2017、SANA, September 7, 2017、UPI, September 7, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは0件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年9月7日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月7日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反が発生しなかったと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、ハマー県1件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 7, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月6日、ラッカ市に対して15回の爆撃を実施(2017年9月7日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月6日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回でラッカ市近郊で実施された。

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CENTCOMはまた、4日のダイル・ザウル県マヤーディーン市近郊での空爆で、ダーイシュの幹部司令官のアブー・アナス・シャーミー氏とジュナイド・ラフマーン氏を殺害したと発表した。

CENTCOM, September 7, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合はダイル・ザウル軍事評議会指揮下のシリア民主軍とともにダイル・ザウル県解放作戦の最終準備を開始(2017年9月6日)

ハーブール(9月7日付)によると、米主導の有志連合は、シリア民主軍に所属する「ダイル・ザウル軍事評議会」の指揮下で、ダイル・ザウル県制圧に向けた作戦の最終準備を開始した。

西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるハサカ県シャッダーディー市では6日、米軍司令官、シリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会を指揮する人民防衛隊司令官が会合を開き、カスラ村方面とスワル町方面の二手に分かれて高速道路沿いにダイル・ザウル県に向けて進軍することで合意した。

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ダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・フバイル司令官はスマート・ニュース(9月7日付)に対して、エジプトを拠点とするアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏が代表を務めるシリア・ガド潮流の民兵シリア・エリート部隊は、ダイル・ザウル県解放作戦には参加しないだろうと述べた。

AFP, September 7, 2017、Alkhabour, September 7, 2017、AP, September 7, 2017、ARA News, September 7, 2017、Champress, September 7, 2017、al-Hayat, September 8, 2017、Kull-na Shuraka’, September 7, 2017、al-Mada Press, September 7, 2017、Naharnet, September 7, 2017、NNA, September 7, 2017、Reuters, September 7, 2017、SANA, September 7, 2017、SMART News, September 7, 2017、UPI, September 7, 2017などをもとに作成。

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米国の支援を受けるアフマド・アブドゥー軍団と東部獅子軍はヒムス県タンフ国境通行所一帯からの撤退を準備(2017年9月6日)

米国の支援を受ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室」所属組織)のサイード・サイフ報道官は、クッルナー・シュラカー(9月6日付)に対し、殉教者アフマド・アブドゥー軍団と東部獅子軍が、国際社会の圧力を受けて、ヒムス県タンフ国境通行所一帯の砂漠地帯から退去する用意をしていることを認めた。

AFP, September 6, 2017、AP, September 6, 2017、ARA News, September 6, 2017、Champress, September 6, 2017、al-Hayat, September 7, 2017、Kull-na Shuraka’, September 6, 2017、al-Mada Press, September 6, 2017、Naharnet, September 6, 2017、NNA, September 6, 2017、Reuters, September 6, 2017、SANA, September 6, 2017、UPI, September 6, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍参謀本部機動総局のルドスコイ局長がシリア軍によるダイル・ザウル市解囲を受け戦果についてブリーフィング(2017年9月6日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、3年以上にわたりダーイシュ(イスラーム国)の包囲を受けていたダイル・ザウル市をシリア軍が解囲したことを受け、国防省でブリーフィングを行い、過去3週間の作戦により、シリア領内の4,800平方キロメートル、59の市町村からダーイシュを掃討したことを明らかにした。

ダイル・ザウル市解囲に際して、ロシア軍戦闘機は100回以上出撃し、シリア軍を航空支援したという。

ルドスコイ局長はまた、アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯での西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団(「家の者たち」作戦司令室)の交戦を回避するための兵力引き離し地域を設置したことを明らかにした。

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ロシア東部軍管区司令官のセルゲイ・スロヴィキン陸軍大将も、ダイル・ザウル市解囲に至るまでのシリア各地での戦果について発表、過去3日間、シリア軍が1日15~20キロの進軍を続け、ダーイシュの戦闘員、装備を破壊したと発表した。

また、ロシア軍戦闘機は過去2週間で1,417回出撃し、2,687回の空爆を実施、戦闘員1,200人を殲滅、装甲車83輌と車輌200台以上を破壊したという。

AFP, September 6, 2017、AP, September 6, 2017、ARA News, September 6, 2017、Champress, September 6, 2017、al-Hayat, September 7, 2017、Kull-na Shuraka’, September 6, 2017、al-Mada Press, September 6, 2017、Naharnet, September 6, 2017、NNA, September 6, 2017、Reuters, September 6, 2017、SANA, September 6, 2017、UPI, September 6, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年9月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ダルアー県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
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一方、過去24時間にアレッポ県の10カ村とイドリブ件の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,233市町村、武装組織の数は229組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月5日、ラッカ市などに対して27回の爆撃を実施(2017年9月6日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月5日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は27回でダイル・ザウル市近郊(2回)、ラッカ市近郊(25回)で実施された。

CENTCOM, September 6, 2017をもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「シリア軍によるダイル・ザウル市解囲によって現地情勢は根本的に変わり、アサド政権の優位は議論の余地がなくなった」(2017年9月5日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、シリア軍によるダイル・ザウル市解囲を受けて「きわめて重要な戦略的勝利」と讃えた。

プーチン大統領は、記者団に対して「現地情勢は根本的に変わり、シリア軍に有利となった…。シリア政府支配地域はこの1~2年で数倍に拡大した…。ダイル・ザウル県での戦いが終われば、それはテロリストが大敗を喫したことを意味し、政府軍、そしてアサド政権の優位は議論の余地がなくなり、停戦と緊張緩和地帯を強化し、政治プロセスを開始するための次のステップが踏まれねばならない」と述べた。

また「我々はダーイシュ、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)、そしてそのほかのテロ組織が永遠に殲滅されたと言うことができるだろうか? それについて話すには依然として時期尚早だが、シリア領内の現地情勢の根本的は変化は現実のものとなった」と付言した。

プーチン大統領はまた、アサド大統領に対して祝電を送り、勝利を讃えた。

AFP, September 5, 2017、AP, September 5, 2017、ARA News, September 5, 2017、Champress, September 5, 2017、al-Hayat, September 6, 2017、Kull-na Shuraka’, September 5, 2017、al-Mada Press, September 5, 2017、Naharnet, September 5, 2017、NNA, September 5, 2017、Reuters, September 5, 2017、SANA, September 5, 2017、UPI, September 5, 2017などをもとに作成。

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ロシア海軍は黒海に配備されているフリゲート艦から巡航ミサイルを発射し、ダイル・ザウル市近郊のダーイシュ拠点を破壊(2017年9月5日)

ロシア国防省は、黒海に配備されているロシア海軍のフリゲート艦アドミラル・エッセンがカリブル(Calibre)巡航ミサイルを発射し、ダイル・ザウル市西部のシューラ村近郊にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点(通信拠点、武器弾薬庫など)を破壊した。

Ministry of Defence of Russia, September 5, 2017

AFP, September 5, 2017、AP, September 5, 2017、ARA News, September 5, 2017、Champress, September 5, 2017、al-Hayat, September 6, 2017、Kull-na Shuraka’, September 5, 2017、al-Mada Press, September 5, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 5, 2017、Naharnet, September 5, 2017、NNA, September 5, 2017、Reuters, September 5, 2017、SANA, September 5, 2017、UPI, September 5, 2017などをもとに作成。

 

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ダマスカス郊外県東カラムーン地方(ルバイヤ市、ジャイルード市など)の反体制武装集団がロシア軍との停戦に合意(2017年9月5日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(9月5日付)によると、東カラムーン地方のルハイバ市、ジャイルード市、マンスーラ村、ナースィリーヤ村、バトラー山、マガル山で、ロシア軍と反体制武装集団が、戦闘停止と緊張緩和地帯設置にかかる停戦に合意した。

Kull-na Shuraka’, September 5, 2017
Kull-na Shuraka’, September 5, 2017

AFP, September 5, 2017、AP, September 5, 2017、ARA News, September 5, 2017、Champress, September 5, 2017、al-Hayat, September 6, 2017、Kull-na Shuraka’, September 5, 2017、al-Mada Press, September 5, 2017、Naharnet, September 5, 2017、NNA, September 5, 2017、Reuters, September 5, 2017、SANA, September 5, 2017、UPI, September 5, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は9月4日、ラッカ市などに対して22回の爆撃を実施(2017年9月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月4日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して37回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は28回でダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(23回)で実施された。

CENTCOM, September 5, 2017をもとに作成。

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