アスタナ5会議が開幕するも、ダマスカス郊外県、ダルアー県でシリア軍との戦闘を続けるイスラーム軍、南部戦線の代表は参加を拒否(2017年7月4日)

カザフスタンの首都アスタナで、シリア政府と反体制武装集団による停戦協議「アスタナ5会議」が2日の予定で開幕し、シリア政府、ロシア、イラン、ロシアの代表団が個別準備会合を行った。

一方、反体制武装集団の代表団は、『ハヤート』(7月5日付)によると、アフマド・バッリー准将(自由シリア軍)、ヤースィル・アブドゥッラヒーム氏(アレッポ作戦司令室)、サイード・ナクラシュ氏(イスラーム旅団政治局長)ら10人がアスタナ入りしたが、アスタナ4会議まで代表団長を務めていたイスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ氏、アスタナ3会議まで報道官を務めていたウサーマ・アブー・ザイド氏、南部戦線代表は参加を拒否した。

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バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団は、イランの代表団(ホセイン・ジャーベリー・アンサーリー外務副大臣が団長)、ロシアの代表団(セルゲイ・ヴェルシニン外務省中東北アフリカ局長)とそれぞれ会談し、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」実施のしくみについて意見を交わした。

SANA, July 4, 2017

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また、イランの代表団、ロシアの代表団、そしてトルコの代表団(セダト・オナル外務大臣特別顧問が団長)はそれぞれ個別会談を行った。

SANA(7月4日付)、インテルファクス通信(7月4日付)などが伝えた。

AFP, July 4, 2017、AP, July 4, 2017、ARA News, July 4, 2017、Champress, July 4, 2017、al-Hayat, July 5, 2017、Interfax, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 4, 2017、al-Mada Press, July 4, 2017、Naharnet, July 4, 2017、NNA, July 4, 2017、Reuters, July 4, 2017、SANA, July 4, 2017、UPI, July 4, 2017などをもとに作成。

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クナイトラ県でアル=カーイダ系武装集団の砲撃に合わせるかたちでイスラエル軍無人戦闘機がシリア軍拠点を爆撃(2017年7月4日)

クナイトラ県では、『ハヤート』(7月5日付)が、複数の反体制活動家の話として、イスラエル軍の無人航空機がシリア軍の拠点複数カ所に対して爆撃を行った。

複数の反体制筋によると、イスラエル軍戦闘機がシリア軍拠点に対して行ったと思われる空爆の爆発音が聞こえたという。

この爆発は、同地で活動する反体制武装集団が、シリア政府支配下のバアス市、そしてバアス市とハーン・アルナバ市を結ぶ街道を砲撃した直後に聞こえたという。

クナイトラ県では、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構が「自由シリア軍」諸派とともに「ムハンマド軍」を結成し、シリア軍と戦闘を続けている。

これに対して、シリア軍側は、無人偵察機1機を撃墜したと発表した。


AFP, July 4, 2017、AP, July 4, 2017、ARA News, July 4, 2017、Champress, July 4, 2017、al-Hayat, July 5, 2017、Kull-na Shuraka’, July 4, 2017、al-Mada Press, July 4, 2017、Naharnet, July 4, 2017、NNA, July 4, 2017、Reuters, July 4, 2017、SANA, July 4, 2017、UPI, July 4, 2017などをもとに作成。

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マーリア市(アレッポ県)でトルコ軍の支援を受ける反体制武装集団の武器庫が爆発し、戦闘員14人が死亡(2017年7月4日)

アレッポ県では、ARA News(7月4日付)によると、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)の拠点都市マーリア市内の武器庫で爆発が発生し、戦闘員14人が死亡した。

ARA News, July 4, 2017

 

AFP, July 4, 2017、AP, July 4, 2017、ARA News, July 4, 2017、Champress, July 4, 2017、al-Hayat, July 5, 2017、Kull-na Shuraka’, July 4, 2017、al-Mada Press, July 4, 2017、Naharnet, July 4, 2017、NNA, July 4, 2017、Reuters, July 4, 2017、SANA, July 4, 2017、UPI, July 4, 2017などをもとに作成。

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シリアでの戦争犯罪や人道に対する犯罪などの国際法違反にかかる国連調査委員会の委員長にフランス人元判事のカトリーヌ・マルシ=ウエル女史が任命される(2017年7月4日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、シリアでの戦争犯罪や人道に対する犯罪などの国際法違反にかかる調査委員会の委員長に、フランス人元判事のカトリーヌ・マルシ=ウエル(Catherine
Marchi-Uhel)女史を任命した。

ステファン・ドゥジャリク事務総長付報道官が明らかにした。

マルシ=ウエル女史は、国連安保理のアル=カーイダおよびターリバーン制裁委員会のオンブスマンなどを歴任してきた。

『ハヤート』(7月5日付)が伝えた。

AFP, July 4, 2017、AP, July 4, 2017、ARA News, July 4, 2017、Champress, July 4, 2017、al-Hayat, July 5, 2017、Kull-na Shuraka’, July 4, 2017、al-Mada Press, July 4, 2017、Naharnet, July 4, 2017、NNA, July 4, 2017、Reuters, July 4, 2017、SANA, July 4, 2017、UPI, July 4, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2017年7月4日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ラタキア県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも7件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ダルアー県3件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 4, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は7月2日~7月3日の2日間でラッカ市近郊などに39回の爆撃を実施(2017年7月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、7月2日~7月3日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

7月2日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(14回)に対して行われた。

7月3日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(15回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, July 4, 2017をもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が城壁の一部を破壊し、ラッカ市旧市街に突入(2017年7月3日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米国主導の有志連合の航空支援を受けて、ラッカ市内の旧市街への突入作戦を開始したと発表した。

シリア民主軍の「ユーフラテスの怒り」作戦司令室が出した声明によると、シリア民主軍は、旧市街に突入し、ダーイシュ(イスラーム国)との激しい戦闘の末にバナート城を制圧した。

この戦闘で、ダーイシュ戦闘員34人、シリア民主軍戦闘員4人が死亡したという。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍は三つの部隊を城壁の東側から進軍させ、米主導の有志連合の航空支援を受け、ラッカ市旧市街内に突入したという。

Kull-na Shuraka’, July 4, 2017

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米中央軍(CENTCOM)も声明で、シリア民主軍が「旧市街を囲むラフィーカ城壁に2カ所を破壊し、小さな突入口を開き、ラッカ市内のもっとも堅固な地区に進軍」したと発表した。

破壊された突破口は幅が25メートルほどで、それ以外の城壁(全長約2,500メートル)は破壊されず、維持されているという。

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一方、シリア民主軍とともに「ユーフラテスの怒り」作戦に参加するシリア・エリート部隊は、戦闘員200人以上をバグダード門からラッカ市旧市街に突入させ、ダーイシュと激しく交戦した。

シリア・エリート部隊のムハンマド・ハーリド・シャーキル報道官が報道声明を通じて明らかにした。

http://esyria.sy

AFP, July 4, 2017、AP, July 4, 2017、ARA News, July 4, 2017、CENTCOM, July 4, 2017、Champress, July 4, 2017、al-Hayat, July 5, 2017、Kull-na Shuraka’, July 4, 2017、al-Mada Press, July 4, 2017、Naharnet, July 4, 2017、NNA, July 4, 2017、Reuters, July 4, 2017、SANA, July 4, 2017、UPI, July 4, 2017などをもとに作成。

 

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米国はタンフ国境通行所を拠点とする革命特殊任務軍にハサカ県シャッダーディー市方面への転戦を提案(2017年7月3日)

ムサイウィル・ニュース(7月3日付)は、複数の消息筋の話として、米国が、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室」)を主導する革命特殊任務軍に対して、ヒムス県のタンフ国境通行所一帯からハサカ県シャッダーディー市方面に戦闘員約100人を転戦させるよう提案した、と伝えた。

米国は、米軍などが不法に占拠するタンフ国境通行所の基地を閉鎖せずに、シャッダーディー市方面で革命特殊任務軍のための新たな基地を建設することも合わせて提案したという。

AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、al-Musawwir News, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。

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シリア軍、ヒズブッラー、イラク人民動員隊は米軍が不法占拠するタンフ国境通行所一帯に対する攻撃を再開(2017年7月3日)

ヒムス県では、ムサイウィル・ニュース(7月3日付)によると、米軍が不法に占拠するタンフ国境通行所北部一帯で、シリア軍第5師団がヒズブッラーの戦闘員、イラクの人民動員隊の支援を受けて攻撃を再開、同地を拠点とする「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室」)と交戦した。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイン・タルマー村一帯、ジャウバル区一帯で反体制武装集団(ラフマーン軍団)と交戦し、同地を空爆・砲撃した。

シリア軍はまた、アルバイン市一帯、ドゥーマー市一帯、ジャルマーナー市一帯を空爆・砲撃した。

クッルナー・シュラカー(7月3日付)によると、東グータ地方のドゥーマー市、アイン・タルマー村をシリア軍が砲撃し、3人が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフラーク市、イズラア市、タファス市を砲撃し、反体制武装集団と交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(7月3日付)によると、シリア軍武装部隊総司令部による戦闘停止宣言発表の数時間後、シリア軍がダルアー市ダルアー・バラド地区、ヌアイマ村を「樽爆弾」で空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハイヤーン町を砲撃した。

AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、al-Musawwir News, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はハサカ県やラッカ市に対する爆撃で民間人20人を殺害(2017年7月3日)

ハサカ県では、SANA(7月3日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)を標的とするとしてキシュキシュ村を空爆し、民間人9人を殺害した。

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シリア人権監視団によると、ラッカ市に対する有志連合の空爆で女性1人と子供3人を含む11人が死亡した。

AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受けた反体制武装集団がロジャヴァの拠点都市アフリーン市(アレッポ県)一帯を砲撃(2017年7月3日)

アレッポ県では、ARA News(7月3日付)によると、トルコ軍の支援を受けた反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)が2日深夜から3日未明にかけて、アフリーン市郊外のバースーファーン村、ブルジュ・ハイド村にある西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊主導のシリア民主軍拠点に対して激しい砲撃を加えた。

シリア民主軍もこの砲撃に応戦した。

AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。

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アスタナ5会議にヨルダンの代表が参加(2017年7月3日)

カザフスタンのカイラット・アブドラフマノフ外務大臣は、4~5日に開催予定のシリア政府と反体制武装集団の停戦協議「アスタナ5会議」に関して、ヨルダンの代表団が参加することを明らかにした。

なおアブドラフマノフ外務大臣が6月29日に発表したところによると、アスタナ5会議では、①テロとの戦い、②「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」にかかる調整、③国民和解委員会設置、④人道支援、インフラ復興、の4点が主要な議題として審議されるという。

『ハヤート』(7月4日付)などが伝えた。

AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは11件の停戦違反を、トルコ側は10件の違反を確認(2017年7月3日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月3日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ハマー県3件、ラタキア県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県6件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも10件(ハマー県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、スワイダー県3件、ダルアー県3件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に7ヵ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,871市町村、武装組織の数は228組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 3, 2017をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年7月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月2日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダルアー県3件、クナイトラ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 2, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月30日~7月1日の2日間でラッカ市近郊などに39回の爆撃を実施(2017年7月2日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月30日~7月1日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

6月30日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ブーカマール市近郊(7回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、ラッカ市近郊(11回)に対して行われた。

7月1日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して22回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(5回)、シャッダーディー市(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、ラッカ市近郊(9回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, July 2, 2017をもとに作成。

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ナスィーブ国境通行所(ダルアー県)に面するヨルダンのジャービル国境通行所一帯にシリア領内から発射されたロケット弾3発が着弾(2017年7月1日)

『ハヤート』(7月2日付)によると、ダルアー県のナスィーブ国境通行所に面するヨルダン領側のジャービル国境通行所一帯に、シリア領内から発射されたロケット弾3発が着弾した。

うち2発は民間防衛隊の拠点近くに、残る1発はジャービル国境通行所とラムサー国境通行所を結ぶ街道近くに着弾した。

AFP, July 1, 2017、AP, July 1, 2017、ARA News, July 1, 2017、Champress, July 1, 2017、al-Hayat, July 2, 2017、Kull-na Shuraka’, July 1, 2017、al-Mada Press, July 1, 2017、Naharnet, July 1, 2017、NNA, July 1, 2017、Reuters, July 1, 2017、SANA, July 1, 2017、UPI, July 1, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が対ヨルダン国境のナスィーブ国境通行所一帯を爆撃する一方、反体制武装集団はダルアー市を砲撃(2017年7月1日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月1日付)によると、ロシア軍戦闘機が対ヨルダン国境のナスィーブ国境通行所一帯を空爆した。

一方、SANA(7月1日付)によると、反体制武装集団がダルアー市カーシフ地区(シリア政府支配下)を砲撃し、25人が負傷した。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(7月1日付)によると、シリア軍、親政権武装勢力がジャウバル区一帯、南部環状道路一帯で反体制武装集団と交戦した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍はザマルカー市、アイン・タルマー村一帯を空爆・砲撃した。

一方、SANA(7月1日付)によると、反体制武装集団がアドラー市一帯やジャルマーナー市を砲撃し、女性1人が死亡、20人が負傷した。

このほか、シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、「テロ集団」の一部サイトで、シリア軍がダマスカス郊外県アイン・タルマー村一帯でのラフマーン軍団との戦闘で塩素ガスを使用したとの情報が拡散されていることに関して、「事実無根」と発表、全面否定した。

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クナイトラ県では、SANA(7月1日付)によると、シャーム解放機構がハドル村を砲撃し、1人が死亡、2人が負傷した。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(7月1日付)によると、イドリブ自由軍が声明を出し、マサースィナ村にあるシリア軍の武器庫を破壊したと発表した。

またシリア軍がカフルズィーター市内にあるホワイト・ヘルメットの拠点を砲撃した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、シャイフ・ユースム村で子供のメンタルヘルスを専門とするNGO「バンビーノ」の移動レクリエーション・チームの車の近くで爆発が発生し、スタッフ3人が死亡した。

AFP, July 1, 2017、AP, July 1, 2017、ARA News, July 1, 2017、Champress, July 1, 2017、al-Hayat, July 2, 2017、Kull-na Shuraka’, July 1, 2017、July 2, 2017、al-Mada Press, July 1, 2017、Naharnet, July 1, 2017、NNA, July 1, 2017、Reuters, July 1, 2017、SANA, July 1, 2017、UPI, July 1, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2017年7月1日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月1日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県6件、ラタキア県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも7件(ダルアー県2件、ヒムス県2件、クナイトラ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 1, 2017をもとに作成。

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UNHCR「過去半年間で治安状況の改善を受けてシリア人難民・避難民約50万人が帰宅」(2017年6月30日)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、過去半年間でシリア人難民・避難民約50万人が帰宅したと発表した。

帰宅を果たしたのは、国内避難民約44万人と国外難民3万1,000人強で、治安状況が改善したことを受け、アレッポ県、ハマー県、ヒムス県、ダマスカス県・ダマスカス郊外県の自宅に戻ったという。

アンドレイ・マヘスィッチ(Andrej Mahecic)報道官は、スイスの首都ジュネーブでの記者会見で「重要な動きで、大きな数値だ…。帰宅したほとんどの人たちは、自分たちの財産を確認し、家族の消息を知ろうとして帰還している」とのべた。

ロイター通信(6月30日付)が伝えた。

AFP, June 30, 2017、AP, June 30, 2017、ARA News, June 30, 2017、Champress, June 30, 2017、al-Hayat, July 1, 2017、Kull-na Shuraka’, June 30, 2017、al-Mada Press, June 30, 2017、Naharnet, June 30, 2017、NNA, June 30, 2017、Reuters, June 30, 2017、SANA, June 30, 2017、UPI, June 30, 2017などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機がダイル・ザウル県CONOCOガス精製所一帯を爆撃し、ダーイシュのメンバー20人以上が死亡(2017年6月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機がCONOCOガス工場一帯を空爆し、ダーイシュのメンバー20人以上が死亡した。

また米軍主導の有志連合はトゥーブ村を空爆し、住民3人が死亡した。

空爆はこのほかにも、ジャルズィー村に対して行われた。

AFP, June 30, 2017、AP, June 30, 2017、ARA News, June 30, 2017、Champress, June 30, 2017、al-Hayat, July 1, 2017、Kull-na Shuraka’, June 30, 2017、al-Mada Press, June 30, 2017、Naharnet, June 30, 2017、NNA, June 30, 2017、Reuters, June 30, 2017、SANA, June 30, 2017、UPI, June 30, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県北西部アフリーン市近郊にトルコ軍戦車部隊が進攻し、YPG主体のシリア民主軍と砲撃戦(2017年6月30日)

アレッポ県では、ARA News(6月30日付)によると、トルコ軍が西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市近郊のカッラ・バーバー村一帯に戦車部隊を進攻させ、人民防衛隊主導のシリア民主軍が砲撃戦を行った。

AFP, June 30, 2017、AP, June 30, 2017、ARA News, June 30, 2017、Champress, June 30, 2017、al-Hayat, July 1, 2017、Kull-na Shuraka’, June 30, 2017、al-Mada Press, June 30, 2017、Naharnet, June 30, 2017、NNA, June 30, 2017、Reuters, June 30, 2017、SANA, June 30, 2017、UPI, June 30, 2017などをもとに作成。

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イスラエル軍はクナイトラ県バアス市、東サムダーニーヤ村にあるシリア軍・親政権武装勢力の拠点を再び越境爆撃・砲撃(2017年6月30日)

クナイトラ県では、クッルナー・シュラカー(6月30日付)によると、占領下のゴラン高原に展開するイスラエル軍砲兵部隊が、東サムダーニーヤ村にある親政権武装勢力のゴラン連隊の拠点、バアス市一帯のシリア軍の砲台を砲撃した。

またイスラエル軍戦闘機がシリア軍の拠点複数カ所を空爆した。

AFP, June 30, 2017、AP, June 30, 2017、ARA News, June 30, 2017、Champress, June 30, 2017、al-Hayat, July 1, 2017、Kull-na Shuraka’, June 30, 2017、al-Mada Press, June 30, 2017、Naharnet, June 30, 2017、NNA, June 30, 2017、Reuters, June 30, 2017、SANA, June 30, 2017、UPI, June 30, 2017などをもとに作成。

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OPCWの事実調査団は4月にハーン・シャイフーン市で発生した化学兵器使用疑惑事件に関してサリンが使用されたと判断(2017年6月30日)

化学兵器禁止機関(OPCW)のアフメト・ウズムジュ事務総長は、2017年4月4日にイドリブ県ハーン・シャイフーン市で発生した化学兵器使用疑惑事件に関して、事実調査団(FFM)が化学兵器が使用されたことを確認したとする報告書を作成したことを明らかにした。

FFMは、化学兵器使用の有無を調査することを目的としており、誰が使用したかを特定することを目的とはしていない。

FFMは、ハーン・シャーフーン市での調査を行うことはできなかったが、近隣諸国に搬送された被害者とされる人々のサンプル解析、目撃者とされる人々の証言などをもとに、サリン・ガスが使用されたと判断したという。

AFP, June 30, 2017、AP, June 30, 2017、ARA News, June 30, 2017、Champress, June 30, 2017、al-Hayat, July 1, 2017、Kull-na Shuraka’, June 30, 2017、al-Mada Press, June 30, 2017、Naharnet, June 30, 2017、NNA, June 30, 2017、OPCW, June 30, 2017、Reuters, June 30, 2017、SANA, June 30, 2017、UPI, June 30, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年6月30日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月30日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、アレッポ県1件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダルアー県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 30, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月29日、ダイル・ザウル市近郊、ラッカ市近郊で30回の爆撃を実施(2017年6月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月29日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は30回で、ブーカマール市近郊(4回)、シャッダーディー市(1回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(20回)で実施された。

CENTCOM, June 30, 2017をもとに作成。

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ロジャヴァ支配下のアレッポ県アフリーン市一帯へのトルコ軍の増援、砲撃頻発化を受け、ロシア軍が同地に展開(2017年6月29日)

アレッポ県では、オリエント・ニュース(6月29日付)によると、県アアザーズ市、マーリア市一帯の反体制武装集団支配地域へのトルコ軍による地上部隊増派と西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市一帯への砲撃激化を受け、アレッポ市郊外のカフル・ジャンナ村の基地に駐留していたロシア軍部隊が同地を撤収し、アフリーン市一帯に移動した。

AFP, June 29, 2017、AP, June 29, 2017、ARA News, June 29, 2017、Champress, June 29, 2017、al-Hayat, June 30, 2017、Kull-na Shuraka’, June 29, 2017、al-Mada Press, June 29, 2017、Naharnet, June 29, 2017、NNA, June 29, 2017、Orient News Net, June 29, 2017、Reuters, June 29, 2017、SANA, June 29, 2017、UPI, June 29, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がダーイシュの支配下に留まるラッカ市を完全包囲(2017年6月29日)

ラッカ県では、ARA News(6月29日付)などによると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市の南部入口に隣接するカスラト・アフナーン(カフラト・アッファーン)村を制圧し、ラッカ市を完全に包囲した。

『ハヤート』(6月30日付)が複数の反体制筋の話として伝えたところによると、同村を制圧したのはマンビジュ軍事評議会に所属する部隊。

syria.liveuamap.com, June 29, 2017

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月29日付)によると、米軍主導の有志連合がスワル町の民家二棟を空爆し、民間人8人を殺害、複数を負傷させた。

AFP, June 29, 2017、AP, June 29, 2017、ARA News, June 29, 2017、Champress, June 29, 2017、al-Hayat, June 30, 2017、Kull-na Shuraka’, June 29, 2017、al-Mada Press, June 29, 2017、Naharnet, June 29, 2017、NNA, June 29, 2017、Reuters, June 29, 2017、SANA, June 29, 2017、UPI, June 29, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年6月29日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月29日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ラタキア県5件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダルアー県2件、ハマー県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にイドリブ県、アレッポ県、ヒムス県の32カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,864市町村、武装組織の数は223組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 29, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月28日、ダイル・ザウル市近郊、ラッカ市近郊で20回の爆撃を実施(2017年6月29日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月28日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は20回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(13回)で実施された。

CENTCOM, June 29, 2017をもとに作成。

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イスラエル軍は占領下のゴラン高原からシリア領内のシリア軍拠点を再び砲撃(2017年6月28日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官は、「ゴラン高原北部」に配置されているシリア軍の迫撃砲台からイスラエル領内(占領下ゴラン高原)に対して砲撃が行われたことへの報復として、同砲台を攻撃したと発表した。

バアス市一帯では、シャーム解放機構や「自由シリア軍」からなるムハンマド軍による攻撃が激化しており、イスラエル軍はシリア軍と戦うムハンマド軍を支援するかたちでシリア領内に対して散発的な攻撃を繰り返す一方、28日には占領下のゴラン高原一帯を「軍事閉鎖地域」に指定している。

これに関して、ARA News(6月29日付)は、イスラエル軍が28日夜、クナイトラ県東サムダーニーヤ村にあるシリア軍とヒズブッラーの砲台複数基を砲撃した、と伝えた。

イスラエル軍が、クナイトラ県北部でムハンマド軍と戦闘を続けるシリア軍を攻撃したのは過去1週間でこれが3回目。

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なお、『ハヤート』(6月30日付)によると、シリア領内からの砲弾が着弾したとき、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦闘地域から約20キロの距離に位置する入植地カツリーン村に滞在していた。

AFP, June 29, 2017、AP, June 29, 2017、ARA News, June 29, 2017、Champress, June 29, 2017、al-Hayat, June 30, 2017、Kull-na Shuraka’, June 29, 2017、al-Mada Press, June 29, 2017、Naharnet, June 29, 2017、NNA, June 29, 2017、Reuters, June 29, 2017、SANA, June 29, 2017、UPI, June 29, 2017などをもとに作成。

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