レバノン日刊紙の『アフバール』(9月10日付)は、サウジアラビアが米国の同意を得て、ダイル・ザウル県東部で対立を深める人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と地元のアラブ系部族の仲介に乗り出していると伝えた。
同紙によると、サウジアラビア軍が、ハサカ県シャッダーディー市にある米軍基地に派遣され、仲介にあたっているという。
8月11日にズィーバーン町での「ダイル・ザウル・ズバイド諸部族子息会合」において発表された「アカイダート部族のための声明」が設定した猶予期間終了が迫ったのを受けた動き。
「アカイダート部族のための声明」の骨子は以下の通り:
1. マトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル殺害事件を調査するための独立専門家調査委員会の設置。
2. いかなる当事者の指導も受けない住民へのダイル・ザウル県の自治の移譲。
3. 無垢の逮捕者の釈放、国内避難民(IDPs)キャンプからの女性と子供の開放。
4. 有志連合およびすべての関係勢力によるシリアでの政治解決プロセス推進。
声明は、これらの要求が実施されるため、1ヶ月という猶予期間を設けると締めくくられていた。
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また、在ダマスカス米大使館は、パン製造所や給水所の新設、肥料の分配などを骨子とするプロジェクトをアラブ系部族に提示し、懐柔を試みているという。。。。
AFP, September 10, 2020、al-Akhbar, September 10, 2020、ANHA, September 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2020、Reuters, September 10, 2020、SANA, September 10, 2020、SOHR, September 10, 2020などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
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