米中央軍は過去1年間でのシリア、イラク領内での爆撃で民間人64人を殺害したことを認める(2016年11月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、過去1年間でのシリア、イラク領内でのダーイシュ(イスラーム国)に対する有志連合の空爆で、民間人64人が死亡、8人が負傷したことを確認したと発表した。

このうちシリア領内で民間人が犠牲となったと米中央軍が認めたのは以下の通り:

2015年11月20日、ダイル・ザウル市近郊での空爆で民間人5人が死亡、3人が負傷。
2016年4月1日、ラッカ市近郊での空爆で民間人3人が死亡。
2016年6月21日、ラッカ市近郊での空爆で民間人3人が死亡。
2016年6月23日、ラッカ市近郊での空爆で民間人4人が死亡。
2016年7月3日、マンビジュ市近郊での空爆で民間人4人が死亡。
2016年7月31日、マンビジュ市近郊での空爆で民間人1人が死亡。
2016年8月17日、ラッカ市近郊での空爆で民間人2人が死亡。
2016年8月20日、マンビジュ市近郊での空爆で民間人1人が死亡。
2016年9月7日、ダイル・ザウル市近郊での空爆で民間人1人が死亡。
2016年9月10日、ラッカ市近郊での空爆で民間人5人が死亡。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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トランプ氏の米大統領選挙勝利を「反体制派」はこぞって悲観視(2016年11月9日)

米大統領選挙での共和党候補ドナルド・トランプ氏勝利を受け、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室に所属する「穏健な反体制派」の一つ「命じられるまま正しく進め」連合政治局のザカリヤー・マラーヒフジー局長は、「トランプ氏の発言、とりわけロシアのプーチンとの関係ゆえに、事態は困難なものとなると想像する。この事態はシリア問題全体にとって芳しくないと思う」と述べた。

また、ハマー県で活動するハック旅団の軍事評議会議長を務めるアブー・ハーミドを名のる人物も「米国人は信用していない。彼らは我々を泥沼に沈み込ませ、シリア人の血と苦労を使って取引している」と述べた。

ARA News, November 9, 2016
ARA News, November 9, 2016

さらに、アレッポ県北部でトルコ軍の全面支援を受け、ダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と戦っている反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)の幹部の一人アブー・アスアド・ダービク氏は「トランプはこれまでの米大統領と同じだ…。西側、とりわけ米国の政策は、不正に喘ぐ諸国民の希望に反することが明らかになった」と述べた。

シリア革命反体制勢力国民連立のジョルジュ・サブラー元議長は、「我々は米国の新政権にはあまり期待していない。しかし、我々は、大統領候補だったドナルド・トランプ氏とまったく異なったトランプ氏を見ることを希望している」と述べた。

一方、シリア人民議会のシャリーフ・シハーダ議員はロイター通信の電話取材に対して「楽観視できるが、慎重になるべきだ」と述べた。

ロイター通信(11月9日付)が伝えた。

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線は有志連合の爆撃で幹部が死亡したことを認める(2016年11月9日)

シャーム・ファトフ戦線はSNSを通じて声明を出し、今月2日、有志連合によるイドリブ県マアッラト・ミスリーン市に対する空爆で、幹部の一人アブー・ハムザ・ミスリー氏が死亡したと発表した。

ARA News, November 9, 2016
ARA News, November 9, 2016

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団はバーブ市北部(アレッポ県)でダーイシュから3カ村を奪取(2016年11月9日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(11月9日付)によると、トルコ軍の全面支援を受け「ユーフラテスの盾」作戦を続行する反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、シャイフ・アルワン村、ザムカ村、ムサイビーン村を制圧した。

Kull-na Shuraka', November 9, 2016
Kull-na Shuraka’, November 9, 2016

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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イスラエル空軍がシリア領空を侵犯、シャーム・ファトフ戦線と戦うシリア軍の拠点を爆撃(2016年11月9日)

クナイトラ県では、SANA(11月9日付)によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、シャーム・ファトフ戦線によるハドル村への攻撃と時を同じくするかたちでシリア領空を侵犯、シャッアール丘のシリア軍拠点複数カ所を空爆した。

死傷者は出なかった。

空爆時、シリア軍はハドル村への侵攻を試みるシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、シャーム・ファトフ戦線は同村に砲撃を加えていたという。

SANA, November 9, 2016
SANA, November 9, 2016

AFP(11月9日付)によると、イスラエル軍による空爆は、シリア領内からイスラエル占領下のゴラン高原にロケット弾が撃ち込まれた数時間に実施されたという。

このロケット弾は、シリア軍と反体制武装集団との戦闘での誤射による流れ弾だと見られるという。

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は、ダーイシュ支配下のヒーシャ村(ラッカ市北部)を爆撃し、「人間の盾」とされていた住民20人余りを殺害(2016年11月9日)

ラッカ県では、SANA(11月9日付)によると、米主導の有志連合の戦闘機複数機がラッカ市の北約40キロの地点に位置するヒーシャ村を空爆し、子供を含む村人16人が死亡、多数が負傷した。

シリア人権監視団によると、この空爆で女児2人と女性9人を含む20人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(11月9日付)によると、死亡したのは23人。

これに関して、有志連合報道官のジョン・ドリアン大佐もAFP(11月9日付)に対して、有志連合が同地を空爆したことを確認したと述べた。

なお、戦果を逃れ、アイン・イーサー市に避難した村人の一人サアダー・アッブード女史(45歳)はAFP(11月9日付)に対して、「ダーイシュは迫撃砲を持ち込み、私たちの村に集結し、戦闘機が私たちを空爆して殺した…。ダーイシュは私たちが避難することを許さなかった。しかし、私たちは、女性も子供も走って逃げた」と証言した。

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯でダーイシュと交戦を続ける(2016年11月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月9日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地東部一帯、サルダ山一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦いた。


AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がファトフ軍との戦闘の末、アレッポ市南西部校外の要衝ヒクマ学校を制圧(2016年11月9日)

アレッポ県では、SANA(11月9日付)によると、米国が「穏健な反体制派」とみなす武装集団がアレッポ市内のアレッポ大学キャンパスおよび学生寮を砲撃し、6人が死亡、24人が負傷した。

これに対して、シリア軍は予備同盟部隊とともに、アレッポ市南西部郊外一帯で反体制武装集団掃討作戦を継続し、戦略的要衝の一つヒクマ学校(バイト・ヒクマ学校)を完全制圧した。

シリア軍はまた、カフルナーハー村、アウラム・クブラー町、アウラム・スグラー村、マアッラータ村北部、アレッポ市ラーシディーン地区(第4、5区)、ダーラト・イッザ市南部を空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部および南西部のダーヒヤト・アサド地区およびその周辺、マンヤーン村一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がシャーム・ファトフ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるファトフ軍と交戦した。

またシリア軍がヒクマ学校一帯を制圧した後も同地一帯で戦闘が続いた。

SANA, November 9, 2016
SANA, November 9, 2016

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(11月9日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がミシュミシャーン村を空爆し、女性と子供を含む8人が死亡した。

一方、SANA(11月9日付)によると、ファトフ軍がシリア政府支配下にとどまるフーア市を砲撃し、1人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月9日付)によると、イスラーム軍がハラスター市郊外のパノラマ交差点一帯を砲撃し、1人が死亡、3人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(11月9日付)によると、シリア軍が県北部のズラーキーヤート村、ズラーキーヤート検問所、タイバト・イマーム市、ラハーヤー村、ミンタール検問所、ブワイダ村、ムーリク市およびその南部でファトフ軍と交戦した。

シリア軍はまたラターミナ町、カフルズィーター市およびその北部、スーラーン市北部、マアルカバ村などでファトフ軍の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(11月9日付)によると、シリア軍がウンム・マヤーズィン町北部、ダルアー市郵便局一帯、カターキート工場一帯、ビラール・ハバシー・モスク西部、カラク地区などでシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(11月9日付)によると、シリア軍がシャフルーラ村一帯で反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(11月9日付)によると、シリア軍がガントゥー市、サアン・アスワド村、イッズッディーン村で反体制武装集団拠点を空爆した。

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ハサカ県では、SANA(11月9日付)によると、地元和解プロセスの一環で当局に投降した指名手配者216人が、2016年政令第15号に従い、放免となった。

AFP, November 9, 2016、AP, November 9, 2016、ARA News, November 9, 2016、Champress, November 9, 2016、al-Hayat, November 10, 2016、Iraqi News, November 9, 2016、Kull-na Shuraka’, November 9, 2016、al-Mada Press, November 9, 2016、Naharnet, November 9, 2016、NNA, November 9, 2016、Reuters, November 9, 2016、SANA, November 9, 2016、UPI, November 9, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は11月8日にシリア領内で12回の爆撃を実施(2016年11月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月8日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(7回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

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