米国連代表大使は安保理でシリア軍士官13人の戦争犯罪での追及を主張(2016年11月21日)

米国のサマンサ・パワー国連代表大使は、シリア情勢への対応を協議するための国連安保理会合の席上で、アレッポ市東部などで民間人への攻撃や反体制派の拷問を指揮・指示しているとするシリア軍士官13人の氏名を読み上げ、戦争犯罪人としての処罰を安保理に要請した。

パワー大使が読み上げたのは、「トラ」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将(大佐より昇進)、ジャミール・ハサン空軍情報部長、クサイ・マイフーブ空軍情報部次長、ラフィーク・シハーダ前軍事情報局長、アディーブ・サラーマ・アレッポ方面軍事委員会議長、ハーフィズ・マフルーフ准将(軍事情報局)ら。

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一方、スティーブン・オブライアン国連人道問題担当事務次長は、シリア国内でシリア軍や反体制派によって包囲されている住民の数が6ヶ月前より48万6,700人も増加し、97万4,080人に達していると証言した。

AFP, November 21, 2016、AP, November 21, 2016、ARA News, November 21, 2016、Champress, November 21, 2016、al-Hayat, November 22, 2016、Iraqi News, November 21, 2016、Kull-na Shuraka’, November 21, 2016、al-Mada Press, November 21, 2016、Naharnet, November 21, 2016、NNA, November 21, 2016、Reuters, November 21, 2016、SANA, November 21, 2016、UPI, November 21, 2016などをもとに作成。

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オバマ米大統領「シリアの混乱は当面続く」(2016年11月21日)

バラク・オバマ米大統領はAPEC首脳会議に出席するために訪問中のペルーのリマで記者会見を行い、シリア情勢について、「当分は混乱が続く」との見方を示した。

オバマ大統領は前日に同地でロシアのヴラジミール・プーチン大統領と数分間会談を行い、シリア情勢について意見を交わしたが、これに関して、シリア(とりわけアレッポ市)での流血への深い懸念を表明し、停戦の必要があると伝えたことを明らかにした。

一方、プーチン大統領も記者会見を行い、オバマ大統領との会談に関して、「数年間にわたる協力に感謝の意を示した」ことを明らかにした。

ロイター通信(11月21日付)などが伝えた。

AFP, November 21, 2016、AP, November 21, 2016、ARA News, November 21, 2016、Champress, November 21, 2016、al-Hayat, November 22, 2016、Iraqi News, November 21, 2016、Kull-na Shuraka’, November 21, 2016、al-Mada Press, November 21, 2016、Naharnet, November 21, 2016、NNA, November 21, 2016、Reuters, November 21, 2016、SANA, November 21, 2016、UPI, November 21, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県最後のダーイシュの拠点都市バーブ市西方を爆撃(2016年11月21日)

アレッポ県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍がバーブ市西方のダイル・ハーフィル市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点・装備に対して空爆を行った。

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ヒムス県では、SANA(11月21日付)によると、ラッフーム村方面からハワー丘一帯に侵攻しようとしたダーイシュ(イスラーム国)をシリア軍が撃退した。

シリア軍はまた、シャーイル油田一帯でダーイシュの拠点を空爆した。

AFP, November 21, 2016、AP, November 21, 2016、ARA News, November 21, 2016、Champress, November 21, 2016、al-Hayat, November 22, 2016、Iraqi News, November 21, 2016、Kull-na Shuraka’, November 21, 2016、al-Mada Press, November 21, 2016、Naharnet, November 21, 2016、NNA, November 21, 2016、Reuters, November 21, 2016、SANA, November 21, 2016、UPI, November 21, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合はダーイシュ支配下のラッカ市北部のサーリヒーヤ村を爆撃し民間人9人を殺害(2016年11月21日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続けるアイン・イーサー市郊外一帯を空爆した。

シリア民主軍はこれにより、ラジャム・アブヤド村をダーイシュから奪取することに成功した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月21日付)、SANA(11月21日付)によると、米主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)の中心拠点ラッカ市北部のサーリヒーヤ村の紡績工場を空爆し、従業員3人とその家族6人の合わせて9人を殺害した。

SANA, November 21, 2016
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AFP, November 21, 2016、AP, November 21, 2016、ARA News, November 21, 2016、Champress, November 21, 2016、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2016、al-Hayat, November 22, 2016、Iraqi News, November 21, 2016、Kull-na Shuraka’, November 21, 2016、al-Mada Press, November 21, 2016、Naharnet, November 21, 2016、NNA, November 21, 2016、Reuters, November 21, 2016、SANA, November 21, 2016、UPI, November 21, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県最後のダーイシュの主要拠点バーブ市をめぐってトルコ軍が支援するハワール・キリス作戦司令室と有志連合が支援するシリア民主軍が交戦するなか、トルコ軍の爆撃で民間人7人が死亡(2016年11月21日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会と、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がバーブ市北東部に位置するシャイフ・ナースィル村一帯で激しく交戦した。

シリア民主軍は「ユーフラテスの怒り」作戦の名のもと、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市攻略に向け、同市北部のアイン・イーサー市一帯とアレッポ県バーブ市北東部で進軍を続ける一方、ハワール・キリス作戦司令室は「ユーフラテスの盾」作戦の名のもと、ダーイシュとシリア民主軍の掃討をめざし、トルコ軍とともにバーブ市に向かって南進を続けてきた。

戦闘は、シリア民主軍が掌握するアリーマ町に隣接するシャイフ・ナースィル村にハワール・キリス作戦司令室が進軍、これに対してマンビジュ軍事評議会が同村を包囲したことで発生したという。

一方、SANA(11月21日付)など、トルコ軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市東部のシャイフ・ナースィル村を空爆し、民間人7人を殺害、10人を負傷させた。

SANA, November 21, 2016
SANA, November 21, 2016

 

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ロシア国防省:反体制派がアレッポ市北西部で化学兵器を使用したことを確認したと発表(2016年11月21日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、アレッポ市南西部の第1070集合住宅計画地区で、ロシアの専門家チームが反体制武装集団によって発射された砲弾の一部や着弾地点付近の土壌のサンプルを検査した結果、塩素ガスや白リンが検出されたと発表した。

また、調査地域で中毒症状を訴えたシリア人4人からもサンプルの提供を受け、検査を行う予定だという。

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シリア・ロシア両軍がハマー県、ダマスカス郊外県などで反体制武装集団の拠点都市を爆撃(2016年11月21日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がドゥーマー市各所を空爆し、子供2人が死亡、12人が負傷した。

また東グータ地方の国際幹線道路(ダマスカス・ヒムス街道)一帯では、シリア軍とイスラーム軍が交戦、イスラーム軍がハラスター市近郊のダーヒヤト・アサド町を砲撃し、4人が死亡した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(11月21日付)によると、イドリブ市内とフーア市近郊の農地で仕掛け爆弾2発が相次いで爆発し、スンナ軍の戦闘員3人が死亡した。

またARA News(11月21日付)によると、アブー・ズフール町が空爆を受け、4人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍が、タイバト・イマーム市、ラターミナ町、ナースィリーヤ村、スカイク丘およびその一帯、ハスラーヤー村、マサースィナ村、ムーリク市、アトシャーン村、ラトミーン村、カフルズィーター市、タマーニア町一帯で反体制武装集団の拠点を重点的に空爆した。

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ヒムス県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、南アイン・フサイン村、南マシュジャル村、ガントゥー市、ウンム・シャルシューフ村、ムシャイリファ村などでシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍がダルアー市避難民キャンプ一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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クナイトラ県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍がハミーディーヤ村とフッリーヤ村を結ぶ街道でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(11月21日付)によると、シリア軍がカッバーニー村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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シリア軍は反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部の戦略拠点マサーキン・ハナーヌー地区の東部を制圧(2016年11月21日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍および親政権武装勢力(ロシア人、イラン人、ヒズブッラー戦闘員)は、20日深夜から21日未明にかけて、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室所属組織)の支配下にあるアレッポ市東部の戦略的要衝であるマサーキン・ハナーヌー地区の東部を制圧した。

マサーキン・ハナーヌー地区は、2012年夏に反体制武装集団が最初に掌握した街区の一つで、シリア軍がアレッポ市東部内の反体制武装集団の牙城を奪還するのは今回が初めて。

同地では、激しい戦闘が続いているほか、アレッポ市東部の南北境界地域一帯でもシリア軍と反体制武装集団が交戦したという。

またアレッポ市東部のジルス・ハッジ地区、サーフール地区、バーブ街道地区、シャッアール地区、スッカリー地区、マガーイル地区一帯、フィルドゥース地区、マアーディー地区、シャイフ・サイード地区ではシリア軍による空爆・砲撃で少なくとも5人が死亡、多数が負傷した。

AFP, November 21, 2016
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米主導の有志連合は18~20日にラッカ市北部、アイン・イーサー市一帯を中心に68回の爆撃を実施(2016年11月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月18~20日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月18日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して27回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は19回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(13回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、タマフ村(アレッポ県バーブ市近郊のウンム・タマフ村のこと)近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

11月19日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ラッカ市近郊(6回)、アイン・イーサー市近郊(9回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

11月20日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(6回)に対して攻撃が行われた。

AFP, November 21, 2016、AP, November 21, 2016、ARA News, November 21, 2016、Champress, November 21, 2016、al-Hayat, November 22, 2016、Iraqi News, November 21, 2016、Kull-na Shuraka’, November 21, 2016、al-Mada Press, November 21, 2016、Naharnet, November 21, 2016、NNA, November 21, 2016、Reuters, November 21, 2016、SANA, November 21, 2016、UPI, November 21, 2016などをもとに作成。

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