化学兵器禁止機関(OPCW)理事会はシリア政府とダーイシュによる化学兵器使用を非難する決議を欧米諸国などの賛成多数で可決(2016年11月11日)

『ハヤート』(11月12日付)などによると、化学兵器禁止機関の理事会が開かれ、シリア政府とダーイシュ(イスラーム国)による化学兵器の使用を「もっとも厳しい調子で非難」する決議が採択された。

決議案はスペインが提案し、英国、フランス、米国など28カ国が賛成し、採決されたが、ロシア、中国、イラン、スーダンは反対票を投じたという。

また9カ国が棄権した。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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トランプ次期米大統領「我々はロシアとの戦い、シリアとの戦いをおしまいにする」(2016年11月11日)

米大統領選挙で勝利した共和党候補のドナルド・トランプ氏は、『ウォール・ストリート・ジャーナル』(11月11日付)のインタビューに応じ、そのなかで、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領から「素敵な」書簡を受け取り、近く電話会談を行う予定だとしたうえで、バラク・オマバ米政権時代の対シリア政策を転換する意向を示した。

トランプ氏は「シリアに関して、多くの人とは反対の意見を持っている…。あなたはシリアと戦っており、シリアはISIS(ダーイシュ(イスラーム国)と戦っていて、あなたはISISを排除しなければならない。ロシアはシリアと同盟関係にあって、我々のせいで強力になりつつあるイランもシリアと同盟関係にある。我々はシリアの反体制派を支援しているが、反体制派が誰なのかまったく承知していない…。我々はロシアとの戦い、シリアとの戦いをおしまいにする」と述べた。

The Wall Street Journal, November 11, 2016
The Wall Street Journal, November 11, 2016

The Wall Street Journal, November 11, 2016をもとに作成。

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トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団はアレッポ県北部の1カ村を制圧(2016年11月11日)

アレッポ県では、ARA News(11月11日付)によると、トルコ軍の支援を受け「ユーフラテスの盾」作戦を続行する反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、タリーラ村を制圧した。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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西クルディスタン移行期民政局人民防衛部隊主導のシリア民主軍はラッカ県アイン・イーサー市南東部郊外のヒーシャ村をダーイシュから奪還(2016年11月11日)

アレッポ県では、ARA News(11月11日付)によると、有志連合の支援を受け「ユーフラテスの怒り」作戦を遂行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・イーサー市南東約13キロの地点に位置するヒーシャ村を制圧した。

これを受け、シリア民主軍総司令部の複数消息筋は、「ユーフラテスの怒り」作戦の第一段階が成功裏に完了したことを明らかにしたという。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省はアレッポ市南西部で反体制派が化学兵器を使用した証拠を得たとしたうえで、OPCWに調査チーム派遣を要請(2016年11月11日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、アレッポ市南西部の第1070集合住宅計画地区などで採取された土壌サンプルや不発弾を検査した結果、反体制武装集団が塩素ガスや白リン弾を使用した証拠を得たと述べ、近く化学兵器禁止機関(OPCW)に調査結果を報告し、同機関に調査チームを派遣するよう要請すると発表した。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合所属と思われる無人戦闘機がイドリブ県ジスル・シュグール市郊外にある避難民キャンプを爆撃し、女性1人が死亡(2016年11月11日)

イドリブ県では、SNN(11月11日付)によると、無人航空機がジスル・シュグール市郊外にある避難民キャンプ(ジュマイリーヤ・キャンプ)を空爆し、女性1人が死亡、複数人が負傷した。

無人航空機がシリア・ロシア両軍のいずれに所属するのか、有志連合に所属するかは確認できなかったという。

しかし、ARA News(11月11日付)は、空爆を実施したのは有志連合だと伝えた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるバフラ村を空爆した。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、SNN, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯などでダーイシュとの戦闘を続ける(2016年11月11日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がバヤーディル地区でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃した。

一方スワイダー県では、SANA(11月11日付)によると、シリア軍がシャアフ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の車列(燃料トレーラー)を攻撃した。

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ヒムス県では、SANA(11月11日付)によると、シリア軍がタドムル市東部郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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ARA News(11月11日付)は、シリア政府の意向を受け、ダーイシュ(イスラーム国)の包囲を受けるダイル・ザウル市の解囲を目的とした新たな人民防衛集団「ジャズィーラ・ユーフラテス動員」の発足準備が進められていると伝えた。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍との戦闘の末、アレッポ市南西部郊外のマンヤーン村を奪還(2016年11月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部のダーヒヤト・アサド地区で10日深夜からシリア軍、親政権武装勢力とシャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍との間で戦闘が激化した。

戦闘は、シリア軍が2週間前にファトフ軍によって制圧された同地の奪還をめざして進軍したことによるものだという。

また戦闘はアレッポ市郊外のマンヤーン村(別名ビンヤーミーン村)一帯でも激化した。

一方、クッルナー・シュラカー(11月11日付)などによると、カフルダーイル村が空爆を受け、女性子供を含む10人(ARA News(11月11日付)によると12人)が死亡した。

ARA News(11月11日付)によると、この空爆によりカフルズィーター専門病院が利用不能になった。

他方、SANA(11月11日付)によると、シリア軍が予備同盟部隊とともにアレッポ市西部郊外のマンヤーン村を、ファトフ軍との交戦の末に完全制圧した。

シリア軍はまた、アレッポ市ラーシディーン地区(第4区)、ハーン・アサル村、バースィル森、マンスーラ村、マスカナ市、カシーシュ空港一帯で反体制武装集団の拠点を空爆した。

SANA, November 11, 2016
SANA, November 11, 2016

このほか、ムジャーヒディーン軍はSNSを通じて声明を出し、アレッポ市西部郊外での戦闘でウサーマ・ダルウィーシュ司令官(通称アブー・アラー・ハラマイン)が戦死したと発表した。

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ダマスカス郊外県によると、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がドゥーマー市一帯を空爆し、子供4人、女性2人を含む9人が死亡した。

またシリア軍は、ブワイダ村・ダイルハビーヤ村回廊一帯で、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市一帯を空爆、またヘリコプターがカフルズィーター市、タイバト・イマーム市、サイヤード村を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(11月11日付)によると、シリア軍がタイバト・イマーム市、ナースィリーヤ丘、ブワイダ村、ワーディー・アンズ、ムーリク市およびその南部、マアーン村北部、ズラーキーヤート村、カフルズィーター市でシャーム・ファトフ戦線などからなる反対晴雨そう集団の拠点を空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、航空機複数基がファトフ軍の包囲を受けるフーア市、カファルヤー町に支援物資を投下した。

また戦闘機(所属明示せず)がマアッラト・ハルマ村、ハーン・シャイフ市一帯、ジャバーラー村を空爆した。

一方、ARA News(11月11日付)によると、シャーム・ファトフ戦線が主導するファトフ軍治安委員会が、イドリブ市中心街で、金曜の集団礼拝後に、シリア政府に内通していたとされる住民4人を公開処刑した。

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クナイトラ県では、SANA(11月11日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハドル村を砲撃した。

これに対して、シリア軍はジュャバーター・ハシャブ村、タルジャナ村、ザフラト・カッサール村、ハムリーヤ丘に展開するシャーム・ファトフ戦線などの反体制武装集団に対して激しい砲撃を行った。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(11月11日付)によると、戦闘機(所属明示せず)が前日に引き続き、ヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所を空爆し、青年1人が負傷した。

空爆はパスポート・コントロール施設にも及んだ。

Kull-na Shuraka', November 11, 2016
Kull-na Shuraka’, November 11, 2016

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は9、10日にシリア領内で31回の爆撃を実施(2016年11月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月9~10日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月9日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(13回)に対して攻撃が行われた。

11月10日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して24回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ラッカ市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(11回)、マンビジュ市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。

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