イスラエル軍は前日に引き続き、ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の拠点を爆撃(2016年11月28日)

ダルアー県では、ARA News(11月28日付)、クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、イスラエル空軍が前日に引き続き、ヤルムーク川流域一帯にあるハーリド・ブン・ワリード軍の拠点に対して複数回の空爆を実施した。

ハーリド・ブン・ワリード軍は、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓う組織で、ヤルムーク殉教者旅団を中心に結成された組織。

イスラエル軍報道官によると、空爆は、占領下ゴラン高原のイスラエル偵察部隊に対するハーリド・ブン・ワリード軍の26日の砲撃への報復で、UNDOFが放棄した軍事施設(ハーリド・ブン・ワリード軍が流用)を標的としたという。

ARA News, November 28, 2016
ARA News, November 28, 2016

 

AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットは、反体制武装集団がアレッポ市東部の北側を喪失したことを受け、全世界に「早急な介入」を呼びかける(2016年11月28日)

アレッポ市東部で活動する民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)は、反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市東部の北側がシリア軍と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって完全制圧されたことを受けて、ビデオ声明(https://youtu.be/vVHv7GwrwJw)を出し、反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市東部で、燃料が完全に枯渇、民間人救助に必要な機器が喪失したと発表、同地を被災都市に指定すると宣言し、全世界の人道・医療・支援機関に対して同地の民間人の人道危機を食い止めるために早急に介入するよう呼びかけた。

Youtube, November 28, 2016
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Kull-na Shuraka', November 28, 2016
Kull-na Shuraka’, November 28, 2016


AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県におけるダーイシュの最後の拠点都市バーブ市に向けて、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室、YPG主体のシリア民主軍が進軍を続ける(2016年11月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、バーブ市北部のタッル・ハウザーン村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍もまた、同地に進軍し、ダーイシュとの戦闘の末、タッル・ハウザーン村を制圧した。

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ハサカ県では、ARA News(11月28日付)によると、シャッダーディー市近郊のアブー・ファース村一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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ダイル・ザウル市でシリア軍とダーイシュが交戦(2016年11月28日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市内各所を砲撃し、民間人6人が死亡した。

一方、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市労働者地区、アイヤーシュ村、ブガイリーヤ村、ジャフラ村一帯、ダイル・ザウル航空基地東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がアワーミード丘、カルヤタイン・ダム北部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。


AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方、ハマー県などでシリア軍が反体制武装集団との戦闘を続ける(2016年11月28日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方のマイダアーニー村一帯で、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、タッル市一帯で活動を続ける反体制武装集団が、シリア政府との停戦合意を拒否し、ワーディー・ムーサー一帯でシリア軍と交戦した。

Youtube, November 28, 2016
Youtube, November 28, 2016

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イドリブ県では、ARA News(11月28日付)によると、イドリブ市中心街にあるイブン・スィーナー病院近くでファトフ軍の車輌が爆弾の爆発に巻き込まれ、戦闘員1人が死亡、7人が負傷した。

また、トルコ国境に面するアティマ村郊外のアティマ避難民キャンプにあるスポーツ・クラブ近くでも爆弾が爆発したが、死傷者はなかった。

一方、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がタッル・タルイー村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

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ラタキア県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がカッバーナ町一帯、アーリヤ峰一帯、ザフラト・ダグラ村、バアルバーヤー村、ハッルーズ村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がガントゥー市、サムアリール村でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がムーリク市、アトシャーン村、クナイトラート村、アルバイーン村、スーラーン市北部一帯、マアーン村北部一帯、スカイク村北部一帯、マアルカバ村、ズラーキーヤート村、ハラファーヤー市北部一帯、ズール・アブーザイド村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がダルアー市ミスリー交差点一帯、旧税関地区南部、バジャービジャ地区、バドウ地区、バハール地区、アッバースィーヤ地区、電力機構東部一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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ハーン・シャイフ・キャンプからの戦闘員退去が開始され、シリア政府はダマスカス郊外県西グータ地方を完全制圧(2016年11月28日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、西グータ地方のハーン・シャイフ・キャンプで、シリア政府と反体制武装集団の停戦合意に従い、投降を拒否する戦闘員とその家族のイドリブ県方面への退去が始まり、第1陣として数百人がシリア政府の用意した大型旅客バスや救急車輌に乗って、退去を開始した。

同監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプからの退去を希望する戦闘員の家族は約1,400人、戦闘員の数は約1,450人だという(クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、退去を希望しているのは男性1,450人、女性589人、子供900人)。

ハーン・シャイフ・キャンプからの反体制武装集団の退去が実現すれば、シリア政府は西グータ地方全域を完全掌握することになる。

Kull-na Shuraka', November 28, 2016
Kull-na Shuraka’, November 28, 2016

 

AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市東部からシリア政府、ロジャヴァ支配下のアレッポ市西部に数千人が脱出する一方、アレッポ市東部内で避難する住民は数百世帯(2016年11月28日)

アレッポ県では、SANA(11月28日付)によると、反体制武装集団が籠城を続けるアレッポ市東部各所にとどまっていた住民数百人が新たにシリア政府支配下のアレッポ市西部に脱出、関係当局に保護され、仮設居住センターに移送された。

なお、前日(26日)にアレッポ市東部から西部に脱出し、軍によって保護された住民は1,500人に達したという。

一方、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、過去24時間にアレッポ市東部から脱出した民間人は3,000人以上に達していると発表した。

そのうちの1,519人が子供だという。

SANA, November 28, 2016
SANA, November 28, 2016

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また、『ハヤート』(11月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区にも、アレッポ市東部を脱出した1万人以上の住民が流入したという。

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一方、『ハヤート』(11月29日付)によると、反体制武装集団が依然として籠城を続けるアレッポ市東部の南側の地域に脱出した住民は、数百世帯のみだったという。

AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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シリア軍とYPG主体のシリア民主軍はアレッポ・ファトフ軍作戦司令室が籠城を続けるアレッポ市東部の北半分を完全制圧(2016年11月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)の支配下にあったアレッポ市東部のハイダリーヤ地区、サーフール地区、シャイフ・ハドル地区を制圧、また西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシャイフ・ファーリス地区を制圧した。

SANA, November 28, 2016
SANA, November 28, 2016

一方、SANA(11月28日付)によると、シリア軍が予備部隊、同名部隊とともに、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部で攻勢を続け、サカン・シャバービー地区、インザーラート地区、シャイフ・ハドル地区、綿繰工場一帯、スライマーン・ハラビー給油ステーション一帯、科学研究センター集合住宅地区を完全制圧、またブスターン・バーシャー地区の大部分を制圧し、治安と安定を回復した。

これにより、反体制武装集団は、アレッポ市東部の北半分を完全に喪失した。

Qasioun net, November 28, 2016
Qasioun net, November 28, 2016
Kull-na Shuraka', November 28, 2016
Kull-na Shuraka’, November 28, 2016

他方、クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、シリア軍がシャッアール地区に対して数十回にわたる空爆・砲撃を行い、12人が死亡した。

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なお、アレッポ市東部で籠城を続ける反体制武装集団は、米国の支援を受けるヌールッディーン・ザンキー運動、アル=カーイダ・メンバーの主導のもとに結成され、アル=カーイダとの関係を否定するシャーム自由人イスラーム運動などいずれもアレッポ・ファトフ軍作戦司令室に所属している。

また同地には、イドリブ県、アレッポ県西部で戦闘を続けるファトフ軍を主導するシャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線から改称し、アル=カーイダとの関係解消を宣言)がこのアレッポ・ファトフ軍と全面共闘している。

なお、ファトフ軍には、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室のシャーム自由人イスラーム運動も所属している。

Arab-world.Blogspot.jp
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AFP, November 28, 2016、AP, November 28, 2016、ARA News, November 28, 2016、Champress, November 28, 2016、al-Hayat, November 29, 2016、Iraqi News, November 28, 2016、Kull-na Shuraka’, November 28, 2016、al-Mada Press, November 28, 2016、Naharnet, November 28, 2016、NNA, November 28, 2016、Reuters, November 28, 2016、SANA, November 28, 2016、UPI, November 28, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は23~27日にかけて、ラッカ市、ダイル・ザウル市一帯を集中的に爆撃(2016年11月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月23~27日の5日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月23日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(2回)、ラッカ市近郊(4回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

11月24日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(2回)、タンフ国境通行所近郊(1回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

11月25日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回で、ブーカマール市近郊(3回)、ラッカ市近郊(6回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

11月26日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(7回)、ラッカ市近郊(5回)、タンフ国境通行所近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

11月27日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(2回)、シャッダーディー市近郊(4回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

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