アサド大統領「半信半疑ではあるが、トランプ氏がテロリストと真剣に戦うのなら同盟者だ」(2016年11月15日)

アサド大統領はポルトガルのRTP TVのインタビューに応じた。

インタビューは英語で行われ、大統領府がユーチューブを通じて映像(https://youtu.be/BPHqoYPYgCM)を公開、SANAが全文(http://sana.sy/en/?p=93484)とアラビア語全訳を(http://www.sana.sy/?p=463471)掲載した。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, November 15, 2016
SANA, November 15, 2016

**

「いわゆるアレッポ市東部は3年にわたってテロリストに占領されている。彼らは民間人を人間の盾として利用している。我々政府には二つのミッションがある。第1にこれらのテロリストと戦い、この地域と住民を解放すること。同時に、この地域からテロリストを退去させるための解決策、つまり和解策…を見つけ出すこと…。もう一つは、この地域から民間人避難、そして人道支援のための門戸を確保すること…。しかしテロリストはあらゆる解決策を拒否している」。

「我々はこの手のテロに1950年代から取り組んできた。ムスリム同胞団がシリアに表れた当時から、我々は十分な教訓を得てきた…。テロリストは政治のカードとしては利用できないということをだ…。だからジハード主義者を利用することは、自分で自分の足を撃つのに等しい」。

「テロリストがシリア国内の複数の地域を掌握し始めて以降、大多数のシリア市民はこうした地域を離れて、シリア政府支配地域に非難してきた。逆の流れは起きていない。大多数のシリア人がシリア政府を信用していないとしたら、別の方に動くはずだ」。

「戦争に勝つと言えるのは、シリア国内で安定を回復したときだけだ…。軍はテロリストに対して順調な戦果を挙げている。もちろん、彼らは依然としてトルコ、カタール、サウジアラビア、そして米国など一部の西側諸国の支援を受けている。しかし、我々にとっての唯一の選択肢とは勝つことだ。勝たなければ、テロリストが勝つことになり、シリアは存在しなくなってしまう」。

「我々が今直面している状況は、シリア国内での二三のテロリストに関わる問題ではない。それはシリアに対する国際的な戦争のようなものだ。テロリストは数十カ国から支援を受けている。それゆえ、シリアは友人(ヒズブッラー、イラン、ロシア)の支援なくしてこの手の戦争に対峙できない」。

「(シリアの未来を自由に決することができるのか、ヴラジミール・プーチン大統領の戦略に従っているのではないか、との問いに対して)我々は完全に自由だ。とりわけシリアの未来に関するあらゆることに関して自由に決めることができる…。ロシアの政策は価値観に基づいており、その価値観とは、他国の主権、国際法、他国の国民や文化を尊重するというものだ」。

「民主主義、自由といった価値のために戦うことができるのは、当該国・社会の人々であって、外国人ではない。外国人は自由、民主主義をもたらすことなどできない。なぜなら、それは文化…にかかわる問題だからだ」。

「我々は民主主義の途上にある。我々は自分たちが完全に民主的だなどと言ったことはない…。我々は前身しているのだ…。しかし我々にとってふさわしい基準、ないしはパラダイムは西側のパラダイムではない。なぜなら西側には西側の文化があるからだ。我々には我々の文化、現実がある。我々の民主主義は我々の文化、習慣、慣習、現実を反映したものであるべきなのだ」。

「(シリアの和平)は彼(国連次期事務総長のアントニオ・グテレス氏)の優先事項であるとともに、我々の優先事項でもある。これは自明のことだ。それは中東の優先事項でもあり、中東が安定すれば、世界中が安定する。なぜなら中東は地理的、地政学的に世界の中心をなしているからだ。そしてシリアは地理的、地政学的に中東の中心をなしている…。シリアの和平は、これらの国々(カタール、トルコ、ロシア、米国、イラン、サウジアラビア)を…一つの方向に向けなければ、難しい。だから、私はいつもシリアの問題はシリア国内の問題であれば複雑ではないと言ってきたのだ。問題を複雑にしているのは外部からの干渉、とりわけ、シリア政府の意思に反している西側の干渉だ」。

「彼(トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領)は病気だ。誇大妄想狂の大統領だ…シリアにやってくるテロリストはみな、エルドアンの支援を受けてトルコから入ってきている。テロリストと戦うことは、エルドアンの軍、トルコ軍ではなくエルドアンの軍と戦うようなものだ」。

「(ドナルド・トランプ氏の米大統領への選出に関して)私はあまり期待していない。なぜなら米政権とは大統領だけではないからだ。政権内には様々な勢力がおり、さまざまなロビーが大統領に影響を与える。だから、我々は彼がミッションを開始するまで、静観しなければならない…。しかし、我々はいつも、米国がバイアスのない国になり、国際法を尊重し、外国に干渉せず、シリアのテロリストを支援しなければと願っている」。

「もちろん、私はこれ(ダーイシュ(イスラーム国)との戦いでの米国との協力)は見込みがあることだと言いたい。しかし彼(トランプ氏)は実行できるだろうか。彼に異論を唱える政権内の反体制勢力や大手メディアはどう動くのか。彼はこうした動きにどう対処するのか。彼が約束を守るかどうか依然として半信半疑なのはそのためだ。彼について判断を下すのに慎重なのはそのためだ…。しかし、もし彼がテロリストと戦うのであれば、もちろん我々は同盟者となるだろう。(彼は)ロシア、イラン、そしてテロリストを打ち負かそうとしているその他の国々にとっての本質的な同盟者になるだろう…。米国が真剣で、その意思、そして能力があるのなら、我々は「テロとの戦い」で米国と協力する」。

「協力と言う場合、それは二つの合法的な政府の協力を意味するのであって、外国政府とシリア国内のいかなる派閥との関係をも意味していない。シリア政府を経由しないいかなる協力も違法だ」。

「私は(シリアでの混乱に関する)いかなる責任も拒否しない。しかしそれは決定の内容次第だ…。大統領が市民を殺すことを命令するだろうか。破壊を命令するだろうか。テロリストを支援するよう命令するだろうか。当然しない。私が下す決定というのは…当初から、対話を行い、テロリストと戦い、改革を実行する、というものだった…。政策に関わる責任と実践に関わる責任は別ものだ。実践においては、過ちはある。国家や大統領について話す場合、常に決定と政策について論じなければならないのだ」。

AFP, November 16, 2016、AP, November 16, 2016、ARA News, November 16, 2016、Champress, November 16, 2016、al-Hayat, November 17, 2016、Iraqi News, November 16, 2016、Kull-na Shuraka’, November 16, 2016、al-Mada Press, November 16, 2016、Naharnet, November 16, 2016、NNA, November 16, 2016、Reuters, November 16, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 16, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連総会第3委員会は、サウジアラビアなどのイニシアチブのもとシリア政府による化学兵器使用、民間人攻撃の停止を求める決議を可決(2016年11月15日)

国連総会第3委員会は、北朝鮮、シリア、イラン、クリミアの人権状況に関する4つの決議案を含む5つの決議案を賛成多数で可決した。

シリアの人権状況に関する決議は、シリア政府とダーイシュ(イスラーム国)による化学兵器使用の停止、およびシリアでの化学兵器廃棄の検証、そしてとりわけシリア政府による民間人の攻撃停止を求める内容で、116カ国が賛成、15カ国が反対、49カ国が棄権し、可決された。

決議案は、サウジアラビアの主導のもとに作成された。

採決に先立って、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、サウジアラビアを「市民的及び政治的権利に関する国際規約」にも加盟していない「原始的な小国」と非難、加盟国に対して「サウジアラビアとカタールの知的倒錯の罠」に陥らないよう警鐘を鳴らした。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年9月に撤収していたUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)がゴラン高原に再配備(2016年11月15日)

国連のファルハーン・ハック副報道官はAFP(11月15日付)に対して、2014年9月15日にゴラン高原の兵力引き離し地域から撤収していたUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)部隊を再配備したと発表した。

ハック副報道官によると、クナイトラ市近郊のファウワーズ軍事基地に着任した隊員127人はそれぞれの監視ポストに配備されたという。

SANA, November 15, 2016
SANA, November 15, 2016

 

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ保健省がシリア領内に開設していたジャラーブルス病院が閉鎖を宣言(2016年11月15日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(11月15日付)によると、トルコ国境に面するユーフラテス河畔のジャラーブルス市の学校施設を流用してトルコ保健省が9月末に開設したジャラーブルス病院が閉鎖された。

ジャラーブルス病院のフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/Jarablus.Hospital/?fref=ts)には、「ジャラーブルス病院はトルコの為政者の命令によって閉鎖された」とアラビア語で書かれた張り紙の写真が掲載されている。

閉鎖の理由は明らかではないが、機材・設備の不備・不足、ジャラーブルス市地元評議会と病院の運営方針をめぐる対立などが考えられるという。

Facebook, November 15, 2016
Facebook, November 15, 2016

 

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア外務省はアレッポ市での反体制派による化学兵器使用の実態調査をOPCWに要請(2016年11月15日)

外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長宛に書簡を提出し、国連と化学兵器禁止機関(OPCW)がシリア国内でのシャーム・ファトフ戦線やいわゆる「穏健な反体制派」による有毒ガス(塩素ガス)使用に対して関心を示そうとしないと批判、OPCWに対して、アレッポ市での反体制武装集団による塩素ガス使用の実態を調査するよう要請した。

SANA(11月15日付)が伝えた。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム自由人イスラーム運動とシャーム戦線はアアザーズ市の支配をめぐって和解合意を結ぶも、数時間後には再び交戦(2016年11月15日)

アレッポ市アアザーズ市の検問所の管理をめぐって武力衝突していたシャーム自由人イスラーム運動とシャーム戦線は共同声明を出し、「人民とウンマ」に謝意を示し、和解すると発表した。

両組織はトルコ軍が主導する「ユーフラテスの盾」の戦いに参加しており、衝突を受け、トルコ政府はアアザーズ市北部のバーブ・サラーマ国境通行所を閉鎖していた。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月15日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', November 15, 2016
Kull-na Shuraka’, November 15, 2016

**

しかし、ARA New(11月15日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動をはじめとする武装集団とシャーム戦線は和解合意の数時間後、アアザーズ市で再び交戦した。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)はバーブ市北部の4カ村をダーイシュから奪取(2016年11月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の全面支援を受ける反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)がバーブ市北部でダーイシュ(イスラーム国)に対する攻勢を続け、ハズワーン村、ワッカーフ村、カフィーラー村、ビーシャン・ジャラン村を制圧した。

また、クッルナー・シュラカー(11月15日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室はカッバースィーン村をダーイシュから奪還し、制圧した。

一方、HNN(11月15日付)によると、この戦闘でシャーム自由人イスラーム運動の司令官アブー・イブラーヒーム・マスカナ氏とスルターン・ムラード師団の司令官アラブ・アブー・イスマーイール氏が戦死した。

ARA News, November 15, 2016
ARA News, November 15, 2016

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、HNN, November 15, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

有志連合の支援を受けるシリア民主軍はアイン・イーサー村近郊の10村・農場をダーイシュから奪取(2016年11月15日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の支援を受け「ユーフラテスの怒り」作戦を遂行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、アイン・イーサー市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦し、過去24時間でジャムジャム村、タッル・ダーミル村、ムシャーハダ村など10の村・農場を制圧した。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

プーチン露大統領とトランプ次期米大統領の電話会談の翌日、ロシア海軍はシリア領内での大規模軍事作戦を開始(2016年11月15日)

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、ヴラジミール・プーチン大統領やロシア軍参謀委員会幹部との会合で、地中海東部に展開するロシア海軍航空母艦アドミラル・クズネツォフに搭載されているSu-33戦闘機複数機が発艦、ロシア海軍史上初めて同地域での作戦を開始したことを報告した。

ショイグ国防大臣はまた、ロシア軍がヒムス県およびイドリブ県で、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム・ファトフ戦線の拠点に対する大規模な攻撃を開始したことを明らかにした。

なお14日、ロシア大統領府は声明を出し、ヴラジミール・プーチン大統領が米次期大統領のドナルド・トランプ氏と電話会談を行い、シリア情勢などについて意見を交わしたと発表していた。

会談では、第1の共通の敵である国際テロと過激派に対する戦いでの取り組みを一つにする必要について意見を交わし、シリアの危機を解決するための方途を議論、引き続き電話会談や直接会談を通じて意見を交換することで合意したという。

ARA News, November 15, 2016
ARA News, November 15, 2016

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はダイル・ザウル市郊外でダーイシュと交戦(2016年11月15日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月15日付)によると、シリア軍がサルダ山、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はロシア海軍によるシリア領内での対テロ作戦開始に合わせ、反体制派が籠城を続けるアレッポ市東部に対する爆撃を再開(2016年11月15日)

アレッポ県では、『ハヤート』(11月16日付)によると、10月18日以降アレッポ市への空爆を停止していたシリア軍が、反体制武装集団が籠城を続ける同市東部への空爆を再開し、「樽爆弾」、パラシュート付燃料気化爆弾を各所に投下した。

AFP(11月15日付)によると、空爆はマサーキン・ハナーヌー地区、サーフール地区、フィルドゥース地区に対して集中的に行われたという。

ARA News, November 15, 2016
ARA News, November 15, 2016

シリア人権監視団によると、これにより、少なくとも5人が死亡、複数が負傷したという。

空爆は、地中海東部に展開するロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフを発艦したロシア軍戦闘機がシリア領空での作戦開始と時を同じくするかたちで実施され、アレッポ市東部に対する本格攻撃の再開が間近に迫っていることを感じさせたという。

Kull-na Shuraka', November 15, 2016
Kull-na Shuraka’, November 15, 2016

なお、インテルファクス(11月15日付)が伝えたところによると、ロシア国防省は15日の飛行では空爆は実施しなかったと発表している。

一方、『ハヤート』(11月16日付)は、地中海東部に展開するロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ級フリゲートが最新鋭巡航ミサイル「カリブル」複数発を発射した。

シリア人権監視団によると、カリブルと思われる砲弾は、アレッポ市南部郊外および西部郊外に着弾したという。

また、ARA New(11月15日付)によると、シリア軍はアレッポ市ブスターン・バーシャー地区、ウワイジャ地区で反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)との戦闘を再開した。

このほか、ARA New(11月15日付)によると、シャーム自由人旅団は声明を出し、ヌールッディーン・ザンキー運動に合流すると発表した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がファトフ軍支配下のマアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、アリーハー市、ジスル・シュグール市を空爆した。

**

ヒムス県では、SANA(11月15日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がサアン・アスワド村、イッズッディーン村一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(11月15日付)、ARA New(11月15日付)によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区一帯を砲撃し、6人が死亡、20人以上が負傷した。

SANA, November 15, 2016
SANA, November 15, 2016

**

ダルアー県では、SANA(11月15日付)によると、シリア軍がダルアー市カラク地区、避難民キャンプ一帯、ヤードゥーダ村でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

**

ラタキア県では、SANA(11月15日付)によると、シリア軍がフィッラ村、シャンマース農場一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Interfax, November 15, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は11月14日にシリア領内で20回の爆撃を実施(2016年11月15日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月14日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, November 15, 2016、AP, November 15, 2016、ARA News, November 15, 2016、Champress, November 15, 2016、al-Hayat, November 16, 2016、Iraqi News, November 15, 2016、Kull-na Shuraka’, November 15, 2016、al-Mada Press, November 15, 2016、Naharnet, November 15, 2016、NNA, November 15, 2016、Reuters, November 15, 2016、SANA, November 15, 2016、UPI, November 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.