英国で活動する反体制NGOのシリア人権監視団は、世界人権デー(12月10日)に合わせて、シリア内戦における死者総数とその内訳を発表した(http://www.syriahr.com/?p=294480)。
同監視団によると、2011年3月15日から2018年12月10日までの7年9ヶ月間に確認された死者総数は36万7965人。
内訳は以下の通り:
市民:11万1330人(うち18歳以下の子供2万819人、18歳以上の女性1万3084人)
イスラーム主義者を含む反体制諸派、シリア民主軍などのシリア人戦闘員:6万3561人
離反将兵:2619人
シリア軍将兵:6万5048人
親政権シリア人民兵:5万296人
親政権外国人民兵、シーア派民兵:8049人
旧シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)、トルキスタン・イスラーム等、ジュンド・アクサー機構、ジュンド・シャーム機構、ハドラー大隊、チェチェン・シャームの兵、そのほかレバノン人、イラク人、パレスチナ人、ヨルダン人、アラブ湾岸諸国出身者、北アフリカ諸国出身者、エジプト人、イエメン人、イラン人、アフガン人、スーダン人などの戦闘員:6万5108人
身元不明:279人
死亡した民間人11万1330人の死亡状況の内訳は以下の通り:
シリア軍、親政権民兵が殺害:4万3575人(うち男性2万7171人、子供1万166人、女性6238人)
シリア軍の爆撃で死亡:2万5581人(うち男性1万6196人、子供5742人、女性3643人)
シリア当局が拘置中に死亡:1万6063人(うち男性1万5874人、子供125人、女性64人)
ロシア軍の爆撃で死亡:7988人(うち男性4853人、子供1936人、女性1199人)
米主導の有志連合の爆撃で死亡:3709人(うち男性2080人、子供942人、女性687人)
トルコ軍の攻撃で死亡:836人(うち男性539人、子供181人、女性116人)
トルコ国境警備隊の狙撃で死亡:415人(うち男性303人、子供75人、女性37人)
反体制諸派が殺害:7807人(うち男性5894人、子供1185人、女性728人)
ダーイシュが殺害:5356人(うち男性4517人、子供467人、女性372人)
なお、シリア当局の拘置所で拷問によって死亡したとされる約8万8000人、ダーイシュに拉致された行方不明者5200人以上、シリア軍兵士・親政権民兵の行方不明者4700人以上、反体制諸派、シャーム解放機構、ダーイシュなどが拘置している政権支持者2000人以上など、消息が確認できない者は上記の内訳に含まれていない。
AFP, December 10, 2018、ANHA, December 10, 2018、AP, December 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 10, 2018、al-Hayat, December 11, 2018、Reuters, December 10, 2018、SANA, December 10, 2018、UPI, December 10, 2018などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.