北・東シリア自治局(PYD、YPG)はシリア政府との協議のための工程表をロシアに提示:アサド大統領を元首とする中央集権国家のもとで、自治とシリア民主軍のシリア軍への統合をめざす(2019年1月17日)

『シャルク・アウサト』(1月17日付)は、「シリアのクルド人」(ANHA(1月18日付)によると「北・東シリア自治局」)がシリア政府と協議を進めるために、両者を仲介しているロシアに提示したとされる工程表を入手したと伝えた。

同紙によると、工程表は11項目からなり、その内容は以下の通り:

1. シリアは単一の国家である。その国境を承認する。また、中央集権国家で、首都はダマスカスである。
2. 選挙で選ばれた大統領、すなわちバッシャール・アサドがすべてのシリア人の元首である。
3. 天然資源はすべてのシリア人の国民的財産である。
4. 憲法に記された国の全般的政策を承認する。そのなかには、外交政策も含まれ、国際社会のなかでの決定はダマスカスから行われる。
5. 一つの国旗を承認する。これは国連が定めるシリア・アラブ共和国の国旗とする。
6. クルド側(北・東シリア自治局)は一つの国軍の存在を承認する。だが、交渉に際しては、国軍のなかでシリア民主軍が存続するとの姿勢をとる。
7. 合意に基づく憲法起草、政党法制定、司法の独立実現に向けた憲法改革に従い、非常事態法を廃止する。
8. ダマスカスは自治局(北・東シリア自治局)を承認する。
9. クルド人民に対するすべての差別的措置を撤廃する。
10. シリア人民を構成する主要な成員としてクルド人を承認する。
11. クルド人地域を含むすべての地域の予算を確定する。

AFP, January 18, 2019、ANHA, January 18, 2019、AP, January 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2019、al-Hayat, January 19, 2019、Reuters, January 18, 2019、SANA, January 18, 2019、al-Sharq al-Awsat, January 17, 2019、UPI, January 18, 2019などをもとに作成。

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