イスラエル軍戦闘機がヒムス県中部のT4航空基地をミサイル攻撃、所属不明のドローンがダイル・ザウル県ブーカマール市一帯の「イランの民兵」拠点を爆撃(2021年10月8日)

シリア軍は報道声明を出し、10月8日午後9時33分、イスラエル軍戦闘機が、米主導の有志連合が違法に駐留するヒムス県タンフ国境通行所一帯上空から、同県中部のT4航空基地(対フール航空基地)方向に向かってミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊がこれを迎撃、ほとんどのミサイルを撃破したと発表した。

しかし、この攻撃により、シリア軍兵士6人が負傷、若干の物的被害が出た。

SANA(10月8日付)が伝えた。

一方、シリア人権監視団は、イスラエル軍の攻撃により「イランの民兵」複数が死傷したと発表した。

タイムズ・オブ・イスラエル(10月10日付)によると、この爆撃で外国人2人が死亡した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃と前後して、所属不明の無人航空機(ドローン)1機がシリア政府の支配下にあるブーカマール市上空に飛来し、市内にあるアーイシャ病院周辺の「イランの民兵」の拠点複数カ所が攻撃を受け、「イランの民兵」が銃で応戦した。

同監視団によると、ブーカマール市近郊の「イランの民兵」複数カ所で爆発が発生したほか、同市に近いハリー村周辺の砂漠地帯でも爆発が発生した。

AFP, October 8, 2021、ANHA, October 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2021、Reuters, October 8, 2021、SANA, October 8, 2021、SOHR, October 8, 2021、Times of Israel, October 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.