ラッカ県でシリア政府との和解(社会復帰)拒否を訴える抗議デモが組織される一方、ダイル・ザウル県では社会復帰を済ませた42人以上が拘束される(2022年1月14日)

ラッカ県では、ANHA(1月14日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタブカ市中心部にあるカニーサ(教会)交差点で、同市とラッカ市の住民ら約数百人が、1月12日にサブハ町に設置された和解センターで開始された指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続き(和解プロセス)に反対する抗議デモを行った。

参加者は、「殉教者らが和解するまで、我々は和解しない」、「和解は侮辱であり、反逆だ」といったプラカードを掲げて抗議の意思を示した。

また、タブカ市一帯地域で暮らすブー・ハミース部族は声明を出し、シリア政府との和解を拒否するとしたうえで、北・東シリア自治局への支持を表明した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、県内での和解プロセスで大規模社会復帰手続きを終えた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者ら42人以上を拘束した。

拘束されたは、マリーイーヤ村、ジャフラ村、ブーライル村、ザバーリー村、ムーハサン市の住民で、兵役に就かせることが目的だという。

AFP, January 14, 2022、ANHA, January 14, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2022、Reuters, January 14, 2022、SANA, January 14, 2022、SOHR, January 14, 2022などをもとに作成。

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