ロシア・シリア両軍が空爆を続けるなか、シリア軍とアル=カーイダ系組織がシリア北部各所で交戦(2019年5月12日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県、ラタキア県に対して20回の爆撃を行った。

内訳は、ハマー県のシール・マガール村が6回、マイダーン・ガザール村が4回、ラハーヤー村が2回イドリブ県のフバイト村が4回、カフル・アイン村、マダーヤー村が2回。

また、シリア軍も各所でヘリコプターから「樽爆弾」58発を投下した。

内訳は、イドリブ県のフバイト村が32発、アービディーン村、ウンム・ザイトゥーナ村がそれぞれ2発、ラタキア県のカッバーナ村が14発、シャイフ・ムスタファー村、ハマー県のサフリーヤ村、サルマーニーヤ村がそれぞれ2発。

シリア軍はまた、ハマー県のバーブ・ターカ村、ラターミナ町などに激しい砲撃を加え、発射された砲弾の数は135発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、県北西部のカルカート村灌木地帯で、進攻を試みるシリア軍が反体制武装集団と交戦し、激しい砲撃を行った。

一方、SANA(5月12日付)によると、シリア軍がビダーマー町、フバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、シール・マガール村に対するシリア軍の砲撃では、トルコ軍の監視所地宅に砲弾複数発が着弾したという。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、トルコとの国境に面するバーブ・ハワー国境通行所で、シューラー評議会を名のる新たな組織が緊急会合を開き、100人のメンバーが参加、ロシア・シリア軍の反体制派支配地域への攻撃に対処するため「人民抵抗連隊」なる新たな武装集団を結成することを決定した。

シューラー評議会は最近になって結成された組織で、バッサーフ・スィフユーニー氏が代表を務める。

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ハマー県では、SANA(5月12日付)によると、イドリブ県で活動を続ける反体制武装集団がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市を砲撃し、市内の児童教育センターに砲弾1発が着弾し、子供4人と女性1人が死亡、子供6人が負傷した。

これに対して、シリア軍はカルアト・マディーク町近郊のシール・マガール村、マイダーン・ガザール村、サフリーヤ村を砲撃し、戦闘員多数を殺傷した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月12日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構と、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室が、クバイナ丘近郊に進攻しようとしたシリア軍を撃退した。

トルコの支援を受ける国民解放戦線もクルド山のジュッブ・アフマル村にあるシリア軍の拠点を攻撃し、兵士2人を殺害したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を21件(イドリブ県5件、ハマー県13件、アレッポ県2件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国の影響下にあるヨルダン国境地帯のルクバーン・キャンプから難民多数が新たに帰還(2019年5月12日)

SANA(5月12日付)によると、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプに身を寄せていたシリア難民多数が、新たにスフナ市南部のジュライギーム通行所を通過し、シリアに帰国した。

AFP, May 12, 2019、ANHA, May 12, 2019、AP, May 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 12, 2019、SANA, May 12, 2019、UPI, May 12, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから358人、ヨルダンから698人の難民が帰国、避難民26人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月12日付)を公開し、5月11日に難民1,056人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは358人(うち女性108人、子供183人)、ヨルダンから帰国したのは698人(うち女性240人、子供409人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は221,054人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者77,210人(うち女性23,203人、子ども38,762人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者143,844人(うち女性42,746人、子ども72,709人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 450,334人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民26人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは17人(うち女性8人、子供3人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは7人(うち女性2人、子供3人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,275人(うち女性8,870人、子供13,056人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,871人(うち女性386,806人、子供649,074人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2019をもとに作成。

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イドリブ県でアサド政権だけでなく、トルコを批判する抗議デモ(2019年5月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するマアッラト・ヌウマーン市で、午後の礼拝後に抗議デモが行われ、参加者が「国民は体制打倒を望む」、「バッシャールを倒せ」といったシュプレヒコールの他に、「我々は、自ら掲げてきたトルコ国旗を降ろす。みな裏切り者だ。これで終わりだ」などと叫び、ロシア・シリア両軍の爆撃に対処しようとしないトルコへの不満を露わにした。

AFP, May 11, 2019、ANHA, May 11, 2019、AP, May 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Reuters, May 11, 2019、SANA, May 11, 2019、UPI, May 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県とハマー県を33回にわたり爆撃、シリア軍が「樽爆弾」69発を投下(2019年5月11日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が33回にわたって、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県に爆撃を行った。

爆撃の内訳は、イドリブ県のフバイト村およびその一帯が11回、カフルナブル市が3回、ファッティーラ村、アービディーン村、ワーディー・マルタフーン、マアッラト・ハルマ村、バーラ村がそれぞれ2回、ハマー県のアンカーウィー村が5回、フワイズ村が2回、ラタキア県のカッバーナ村が2回。

シリア軍もまた、イドリブ県各所にヘリコプターで「樽爆弾」を投下、その数は69発に及んだ。

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イドリブ県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がハーッス村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シャーム解放機構がブライディージュ村近郊のシリア軍基地を砲撃し、車輌1輌を破壊した。

シャーム解放機構はまた、カルカート村、ムスタリーハ村に進軍を試みたシリア軍を撃退した。

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ラッカ県では、ANHA(5月11日付)によると、トルコ軍が、北・東シリア自治局支配下のタッル・アブヤド市近郊のカリー・スール村で男性1人に発砲した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を7件(イドリブ県5件、ハマー県2件)確認した。

AFP, May 11, 2019、ANHA, May 11, 2019、AP, May 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2019、al-Hayat, May 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 11, 2019、Reuters, May 11, 2019、SANA, May 11, 2019、UPI, May 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから328人、ヨルダンから705人の難民が帰国、避難民15人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月11日付)を公開し、5月10日に難民1,033人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは328人(うち女性98人、子供167人)、ヨルダンから帰国したのは705人(うち女性212人、子供360人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は219,998人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者76,852人(うち女性23,203人、子ども38,762人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者143,146人(うち女性42,746人、子ども72,709人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 449,278人(うち女性120,047人、子供203,908人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民15人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは12人(うち女性5人、子供3人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,249人(うち女性4,503人、子供5,633人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,845人(うち女性391,423人、子供656,533人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 11, 2019をもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「アサド政権を体制転換する政策は我々にはない…。経済制裁、シリア北東部への駐留、アラブ諸国・西側諸国との関係正常化阻止を通じて圧力をかける」(2019年5月10日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は『シャルク・アウサト』(5月10日付)のインタビューに応じ、そのなかでアサド大統領の処遇に関して「アサドに関して、我々には体制転換をめざす政策はない。あるのは、国際社会の決定、そしてロシアとの合意によって採択された国連安保理決議第2254号の文言だ」と述べた。

ジェフリー特使は「米国は憲法改正、国連監視下での選挙、政権交代を求めている。「政権」という言葉を使っているが、それは今の「政権」が受け入れられず、犯罪者であり、野蛮だからだ。我々は変革を求めている」と付言した。

そのうえで「圧力に基づく我々の政策は、シリアという国家がその国民や隣国に対して異なった方法で接するまでは変わることはない」と強調した。

一方、ジュネーブ会議を主催するゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表については全面支援すると述べる一方、シリア政府が協力を拒否したため、国連は安保理決議第2254号の実施に失敗したと指摘、「これは決して受け入れられない」と非難した。

そのうえで「米国は引き続き、ダマスカスとその同盟者に対して、経済制裁、シリア北東部への駐留、アラブ諸国・西側諸国との関係正常化阻止を通じて圧力をかける」と述べた。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、al-Sharq al-Awsat, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣はシリア軍(のみ)の攻撃を非難(2019年5月10日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、対シリア国境地帯に展開するトルコ軍部隊を視察、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対してロシア・シリア軍が攻撃を激化させていることに関して「シリア政府はアスタナでの合意に違反して、イドリブ県南部で支配地域を拡大しようとしており、これによって多数の民間人が犠牲となり、多くの住民が退去を余儀なくされている」と述べ、攻撃を停止し、アスタナ会議で合意された緊張緩和地帯の境界線の外に撤退すべきだと強調した。

また、「こうした攻撃により、アスタナ合意やロシアとの二国間合意の枠組みのなかで自らの責務を全うしようと取り組んでいるトルコの活動が疎外された」と付言し、遺憾の意を示した。

アナトリア通信(5月10日付)が伝えた。

AFP, May 10, 2019、Anadolu Ajansı, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダとトルコの支援を受ける反体制派がハマー県北部の2カ村を奪還、カフルヌブーダ町の70%再制圧(2019年5月10日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)やANHA(5月10日付)などによると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、9日までにシリア軍によって制圧されたカフルヌブーダ町、カルカート村一帯で反転攻勢を激化させ、シリア軍兵士多数を殺傷、バーブ・ターカ村とシャリーア村を奪還した。

反転攻勢では、シャーム解放機構がカフルヌブーダ町、戦車2輌を破壊、3輌を捕獲、シリア軍の上級士官を含む多数の傷兵を殺害したと発表する一方、トルコの支援を受けるシリア解放戦線も戦車1輌を破壊、士官1人と兵士5人を殺害したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)はターヒル・ウマルを名のるメディア活動家などの情報として、カフルヌブル町一帯での戦闘で、シリア軍将兵50人以上が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。

反体制武装集団はまた、8日に制圧されたカフルヌブーダ町で、シリア軍の戦車2輌、軍用車輌2台を破壊、兵士複数を捕捉するなど反転攻勢に出て、その約70%を奪還したと発表、町内の様子を撮影した映像を公開した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍は、県北部への攻撃を続け、シャリーア村に5回、アンカーウィー村に2回の爆撃を行った。

シリア軍はまたアンカーウィー村に対して集中的な砲撃を加え、砲弾30発あまりを撃ち込んだ。

また、SANA(5月10日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、ハスラーヤー村、ザカート村、サイヤード村、アルバイーン村にあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点を砲撃し、多数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がフバイト村に10回、カッサービーヤ村に2回、シャンナーン村に2回、マダーヤー村に2回、サルジャ村に2回の爆撃を行った。

シリア軍もハーン・シャイフーン市を9回、フバイト村を7回、サルジャ村、マダーヤー村、ラカーヤー村に複数回の爆撃を実施するとともに、フバイト村にヘリコプターから「樽爆弾」8発以上を投下した。

さらに地上部隊がハーン・シャイフーン市とフバイト村を結ぶ街道一帯を集中的に砲撃、150発あまりの砲弾を撃ち込むとともに、ハーン・シャイフーン市各所に80発以上、フバイト村に40発以上の砲弾を撃ち込み、多数が死傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)によると、ハーン・シャイフーン市に対するシリア軍の攻撃で民間人3人が死亡、多数が負傷、カフルナブル市でも子供1人と女性1人が死亡、20人以上が負傷した。

またマアッラト・ヌウマーン市でも攻撃で6人が負傷した。

一方、SANA(5月10日付)によると、シリア軍は、イドリブ県ハーン・シャイフーン市方面からカフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ハマー県北部に移動するシャーム解放機構の動きを補則、これに対して攻撃を加し、多数の戦闘員を殺傷した。

シリア軍はまた、ビダーマー町、カフルナブル市、マアッラトミスリーン市にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシャンナーン村に2回の爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(ラタキア県4件、ハマー県5件)確認した。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 10, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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YPGに近いアフリーン軍団はアレッポ県北部でトルコ軍兵士2人を殺害したと発表する一方、トルコも同地への砲撃を続ける(2019年5月10日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、7日から9日にかけてトルコ占領下のアアザーズ市近郊とアフリーン市近郊で3回の作戦を実行し、トルコ軍兵士2人と反体制武装集団の戦闘員多数を殺害したと発表した。

作戦が実施されたのはアアザーズ市近郊のカルジャブリーン村(7人)、シーラーワー町近郊のキーマール村(9日に2回)で、トルコ軍兵士、シャーム戦線、ハムザ師団の戦闘員多数を殺傷したという。

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一方、ANHA(5月10日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団が、クルト・ワイラーン村にあるバーブ軍事評議会(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属)の拠点を砲撃した。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県での即時停戦を求める国連の報道向け声明案がロシア、中国、南ア、インドネシアの反対により廃案に(2019年5月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃激化を受けて、国連安保理で事態への対応を協議するための非公開会合が開かれた。

会合では、ベルギー、ドイツ、クウェートが、2018年9月にロシアとトルコが交わした非武装地帯設置合意を遵守し、即時戦闘停止を求める決議(報道向け声明)案を提出、ベルギー、ドイツ、クウェートのほか、米国、英国、赤道ギニア、ポーランド、コートジボワール、ペルー、ドミニク、フランスが支持を表明、民間人に犠牲者が出ていることに非難の意を表明するとともに、15万人とも言われる国内避難民の発生や、病院や学校などの市民インフラへの被害に警鐘を鳴らした。

だが、ロシア、中国、南アフリカ、インドネシアは支持を表明せず、廃案となった。

ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は会合後に記者団に対して、「我々はイドリブ県の事実を歪めようとする…報道向け声明の採択を阻止した…。西側諸国はヌスラ戦線(シャーム解放機構)に属するさまざまな名前を冠した武装集団がイドリブで活動している事実を認めるべきだ」と述べた。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県では米国の占領とYPG主体のシリア民主軍の退去を求める抗議デモが続く(2019年5月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月10日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市、アブー・ハルドゥーブ村、ズィーバーン町、ダマーン村、ハワーイジュ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の素行や犯罪行為に抗議し、同地からのシリア民主軍と米軍の退去を求めるデモが再び発生し、住民が参加した。

デモは、シリア民主軍が5月9日にシュハイル村で住民に発砲し、6人を殺害したことを受けて同日に再燃し、ブサイラ市、ダマーン村に波及していた。

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シリア人権監視団によると、シュハイル村、タヤーナ村でのデモでは、シリア民主軍や米軍の退去、生活改善を求めるプラカードとともに、「永遠の指導者バッシャール・アサド」、「あなたに魂と血を捧げる、バッシャールよ」、「国民は政府の学校と施設を欲する」といったスローガンが書かれたプラカードが掲げられたという。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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反体制組織のシリア対応調整者:2018年9月以降シリア北西部で53万7391人の国内避難民が発生(2019年5月10日)

反体制組織のシリア対応調整者は、ロシアとトルコがイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンに非武装地帯を設置することを合意した2018年9月以降の同地での国内避難民の発生状況についての最新データを発表した。

それによると、国内避難民の発生は、2018年10月、12月、2019年2月、4月に急増しており、それぞれ3万7245人、4万1367人、21万4329人、22万8416人が避難を余儀なくされたという。

なお5月に入ってからの国内避難民数は1万6034人で、緊張緩和地帯全域で国内避難民は53万7391人に達しているという。

AFP, May 10, 2019、ANHA, May 10, 2019、AP, May 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2019、al-Hayat, May 11, 2019、Munassiqu al-Istijaba Suriya, May 10, 2019、Reuters, May 10, 2019、SANA, May 10, 2019、UPI, May 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから361人、ヨルダンから720人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月10日付)を公開し、5月9日に難民1,081人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは361人(うち女性108人、子供184人)、ヨルダンから帰国したのは720人(うち女性216人、子供367人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は218,965人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者76,524人(うち女性23,105人、子ども38,946人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者142,441人(うち女性42,761人、子ども72,633人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 448,245人(うち女性134,524人、子供228,501人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは8人(うち女性3人、子供2人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は28,234人(うち女性8,872人、子供13,046人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,830人(うち女性391,431人、子供656,812人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 10, 2019をもとに作成。

 

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ロシア・シリア両軍の激しい爆撃・砲撃が続くなか、シリア軍がシャーム解放機構との戦闘の末にハマー県北部の要衝カルアト・マディーク町を含む複数町村を制圧(2019年5月9日)

シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部に対するロシア・シリア両軍の攻撃が続き、ロシア軍戦闘機が46回、シリア軍戦闘機が126回にわたる爆撃を実施、シリア軍ヘリコプターが79回の「樽爆弾」を投下、地上部隊も630回あまりの砲撃を行った。

また、ANHA(5月9日付)は、ハマー県北部、イドリブ県各所に対するロシア・シリア軍の攻撃とシャーム解放機構などからなる反体制派との戦闘を受けて、トルコの占領下のアレッポ県アフリーン郡に避難した住民の数が約5万人に達していると伝えた。

一方、反体制派支配地域で活動するホワイト・ヘルメットは、ツイッターのアカウントで、4月26日から5月9日にかけてラマダーン月に入った6日以降、隊員を含む122人が死亡し、329人が負傷していると発表した。

また、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(5月9日付)は、サフル村での戦闘でシリア軍将兵29人を殺害したと伝えた。

同ネットによると、この2日で殺害されたシリア軍兵士は100人以上にのぼるという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがタマーニア町に「樽爆弾」4回を投下した。

またシリア軍地上部隊がサフル村、ザカート村、ズィヤーラ町に激しい砲撃を加えた。

これに対して、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府支配下のカルナーズ町を砲撃し住民多数が負傷した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、カフルヌブーダ町近郊やカルアト・マディーク町近郊、タッル・フワーシュ村近郊の前線でシリア軍部隊を攻撃し、兵士多数を殺害、戦車1輌を破壊した。

一方、ANHAやナハールネット(5月9日付)などによると、トルキスタン・イスラーム党が8日にシリア軍によって制圧されたカフルヌブーダ町で自爆攻撃を複数回にわたり敢行し、同地を一時奪還した。

これに対して、シリア軍は再び攻撃を強め、同地を再び奪還するとともに、シャーム解放機構との戦闘の末、戦略的要衝であるカルアト・マディーク町、トゥワイナ村、ウスマーン丘、カルカート村、ジャナービラ村、タッル・フワーシュ村、トゥワイナ、シャリーア村、シャイフ・イドリース村、バーブ・ターカ村を制圧した。

他方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍がカルアト・マディーク町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラタキア県との県境に位置するナビー・アイユーブ丘、第46中隊基地、イフスィム町、マアッラト・スィーン村、マアッラト・ハルマ村、ヒーシュ村を46回にわたり爆撃した。

またシリア軍戦闘機が、カフルヌブーダ町に39回、フバイト村に33回、ハーン・シャイフーン市に16回、ヒーシュ村に6回、ナキール村に2回、トゥラムラー村に2回、アービディーン村に2回、カンスフラ村に1回、ウンム・スィール村に2回、イフスィム町に2回の爆撃を行った。

シリア軍ヘリコプターも、カフルヌブーダ町に「樽爆弾」22回、フバイト村に22回、ハーン・シャイフーン市に12回、ヒーシュ村に4回、ナキール村に2回、カフルサジュナ村に2回、シャイフ・ムスタファー村に2回を投下した。

さらにシリア軍地上部隊がハーン・シャイフーン市、フバイト村、カフルヌブーダ町、サルジュ村に激しい砲撃を加えた。

一方、SANA(5月9日付)によると、シリア軍が、アブー・ズフール町一帯にあるシャーム解放機構、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構、そしてアンサール・ムジャーヒディーンを名のる組織の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、フバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を重点的に砲撃した。

このほか、ANHA(5月9日付)によると、イドリブ市の革命地区にある殉教者アルマーザー・ハリール公園近くで爆弾が爆発し、住民1人が負傷した。

また、ハーン・シャイフーン市では、反体制武装集団の退去を求めるデモが発生した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がシャンナーン村に4回の爆撃を行った。

またシリア軍地上部隊がカフルハムラ村、アレッポ市ムハンディスィーン地区、ズィルバ村に激しい砲撃を加えた。

一方、ANHA(5月9日付)によると、反体制武装集団が、シリア政府の支配下にあるヌッブル市、ザフラー町、カフルハムラ村、アナダーン市、フライターン市、マンスーラ村、ハーン・アサル村、第46中隊基地、アレッポ市ライラムーン地区、ザフラー地区、記者協会地区を地対地ミサイルなどで激しく攻撃し、住民13人が死亡した。

こうしたなか、ANHAによると、トルコ軍がアレッポ市ラーシディーン地区に設置していた監視所から部隊を撤退させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村一帯に13回の爆撃を行った。

またシリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」9回を投下した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(アレッポ県8件、イドリブ県4件、ラタキア県2件、ハマー県1件)確認した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 9, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, May 9, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構と共闘する「穏健は反体制派」のイッザ軍はハマー県カフルヌブーダ町とカルアト・マディーク町の喪失の理由は4つあったと指摘(2019年5月9日)

シャーム解放機構と共闘関係にある「穏健は反体制派」のイッザ軍のジャミール・サーリフ少佐は、ツイッターのアカウントで、ハマー県カフルヌブーダ町とカルアト・マディーク町の喪失に関して、①反体制派がアスタナやソチでの会議を信用してしまったこと、②政治姿勢が定まっていない者たちが屈してしまったこと、③ロシアとの取引を行わなかったこと、④政治的決断が遅れたことが敗因だと綴った。

https://twitter.com/jamelalsaleh0/status/1126554561571885056?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1126554561571885056&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F135077

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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EUとドイツはロシア・シリア両軍による攻撃を「受け入れられない国際法違反」と非難、「シャーム解放機構を口実とするな」と警告(2019年5月9日)

欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃が激化していることに関して、「受け入れられない国際法違反」と批判した。

モゲレーニ上級代表は「シリア北西部での最近の軍事情勢の悪化は、学校、病院などに対して爆撃や砲撃が行われ、さらには「樽爆弾」が使用されており、受け入れられない国際法違反にあたる…。多くの人名が失われ、深刻な被害がシリアの人々に生じている」としたうえで、「EUはソチ合意の保証国であるロシアとトルコに、その履行遵守を求める」と述べた。

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ドイツ外務省は声明を出し、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対するロシア・シリア軍の攻撃が激化していることに関して「ロシアは、アサド政権が壊滅的攻撃を行うことの口実としてシャーム解放機構を利用してはならない」と発表した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下のアレッポ県北部を砲撃(2019年5月9日)

アレッポ県では、ANHA(5月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるスーガーニカ村、アキーバ村を砲撃した。

これに関して、トルコ国防省は声明を出し、アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯に展開する人民防衛隊(YPG)に対して、トルコ軍が反撃を加えたと発表した。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍が住民を射殺したのを受け、各地で抗議デモが再燃(2019年5月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月9日付)、ユーフラテス・ポスト(5月9日付)が複数の住民筋の話として伝えたところによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシュハイル村で住民に対して発砲し、6人を殺害、4人を負傷させた。

同情報筋によると、シリア民主軍は、シュハイル村のカトフ地区を2時間以上にわたり包囲、米主導の有志連合ヘリコプター1機を同地を低空で旋回するなか、地区内に突入、住民に対して無差別に発砲、多数の住民を拘束したという。

シュハイル村では、シリア民主軍による住民殺害に対する抗議デモが発生したが、シリア民主軍はこれに対しても発砲し、1人が死亡した。

デモ再発に関して、シリア民主軍交換は匿名を条件にAP(5月9日付)の取材に応じ、「ダイル・ザウル県での抗議行動はシリア政府、その同盟者であるイラン、そしてトルコを利するもので、ダーイシュ(イスラーム国)への勝利を無に帰する」と懸念を表明した。

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また、SANA(5月9日付)が複数の住民筋の話として伝えたところによると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市、ダマーン村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の素行や犯罪行為に抗議し、同地からのシリア民主軍と米軍の退去を求めるデモが再び発生し、住民が参加した。

同情報筋によると、デモはシリア民主軍がシュハイル村で住民に発砲し、6人を殺害したことを受けて再燃したという。

AFP, May 9, 2019、ANHA, May 9, 2019、AP, May 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 9, 2019、Euphrates Post, May 9, 2019、al-Hayat, May 10, 2019、Reuters, May 9, 2019、SANA, May 9, 2019、UPI, May 9, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構との戦闘の末ハマー県北部の要衝カフルヌブーダ町を制圧(2019年5月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団やANHA(5月8日付)によると、シリア軍は、シャーム解放機構の支配下にあるカフルヌブーダ町、フワイジャ村一帯、ラターミナ町、カフルズィーター市を砲撃し、複数の民間人が死傷した。

シリア軍はまた、ハマー県北部の反体制派支配地域を進軍し、戦略的要衝であるカフルヌブーダ町とバーナ村を制圧した。

カフルヌブーダ町制圧により、シリア軍はカルアト・マディーク町とイドリブ県のハーン・シャイフーン市を結ぶ街道する幹線道路や、ハマー県のガーブ平原、とイドリブ県のシャフシャブー山一帯を結ぶ道路を遮断することに成功した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シャーム解放機構の戦闘員がカフルヌブーダ町でシリア軍に対して、自爆攻撃を行い、兵士数十人を殺傷したほか、サフル丘一帯で戦車3輌を撃破したという。

他方、SANA(5月8日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のカルナーズ町を砲撃し、住民複数人が負傷した。

これに対し、シリア軍はカフルヌブーダ町にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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イドリブ県では、ANHA(5月8日付)によると、ロシア・シリア軍の戦闘機が、ハーン・シャイフーン市、トゥラムラー村、ラカーヤー村、シャイフ・ムスタファー村、ワーディー・アリー、マアッラト・ハルマ村、タフターヤー村、ラアス・アイン村を爆撃した。

ANHA(5月8日付)によると、一連の爆撃で民間人5人が死亡した。

シリア軍はまたカッサービーヤ村に対して砲撃を行った。

一方、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がフバイト村にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シリア軍の爆撃により、ハーン・シャイフーン市で民間人3人が死亡、11人が負傷、シャンナーンで女性1人と女児1人が死亡、複数が負傷した。

またハラーキー村に対するシリア軍の砲撃で民間人1人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(5月8日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などの支配下にあるカフルハムラ村、マンスーラ村、アレッポ市西部郊外を砲撃した。

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ラタキア県では、サウト・アースィマ(5月8日付)によると、シリア政府との和解に応じ、マーヒル・アサド少将が実質司令官を務める第4師団に配属された反体制武装集団「ザーキヤ・ワ・バッカーラ」が、クルド山のアブー・アスアド丘でトルコの支援を受ける国民解放戦線の攻撃を受けて、8人が死亡した。

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ダマスカス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の一つであるシリア革命家戦線の司令官だったムフリフ・カンナーニー氏が、服用した薬品によって中毒を起こし、搬送先の病院で死亡した。

同サイトは、軍事情報局が毒薬を服用させたと疑っている。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月9日付)によると、ダルアー市内のバハール地区の墓地近くに仕掛けられていた爆弾が爆発し、シリア政府との和解に応じたダルアー市自由警察の元司令官のアブー・フクム・ファールージー氏が死亡した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、May 9, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、Sawt al-‘Asima, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍はフマイミーム航空基地に対するロケット弾攻撃を回避(2019年5月8日)

ロシア当事者和解調整センターのヴィクトール・クプチシン(Viktor Kupchishin)司令官(少将)は、ロシア・シリア両軍の防空部隊が、イドリブ県の緊張緩和地帯で活動する反体制武装集団がシリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県のフマイミーム航空基地に向けて発射したロケット弾12発を撃破したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県6件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県4件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 8, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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パレスチナ解放軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とした反体制派支配地域での戦闘に参加(2019年5月8日)

パレスチナ解放軍は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県を中心とした反体制派支配地域に対するシリア軍の攻撃に参加している様子を撮影した写真をフェイスブックのアカウントで公開した。

写真には「イドリブ郊外にある尊厳と忠誠の拠点で、パレスチナ解放軍の英雄たちは、シリア・アラブ軍の有志とともに、来たるべき勝利を作り出しそうとしている」とのキャプションがつけられている。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部で反体制武装集団どうしが略奪品の分配をめぐって交戦(2019年5月8日)

アレッポ県では、ANHA(5月8日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン郡ラージュー町近郊のハーッジ・ハリール村で7日晩、東部自由人連合とハムザ師団が交戦した。

戦闘は略奪品の分配をめぐる双方の口論がきっかけだったという。

また、北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊でオートバイに仕掛けられた爆弾が爆発した。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ハマー県北部へのロシア・シリア軍の攻撃を逃れ住民がトルコ占領下のアレッポ県北西部に避難する一方、米国の影響下にあるヨルダン国境地帯のルクバーン・キャンプから難民数百世帯が帰還(2019年5月8日)

アレッポ県では、ANHA(5月8日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン郡ラージュー町近郊のハーッジ・ハリール村などに、ハマー県カフルヌブーダ町一帯に対するロシア・シリア軍の攻撃を避けて避難してきた住民数十世帯が到着した。

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SANA(5月8日付)によると、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプに身を寄せていたシリア難民数百世帯が、新たにスフナ市南部のジュライギーム通行所を通過し、シリアに帰国した。

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また、ヨルダンで暮らしていたシリア難民もダルアー県のナスィーブ国境通行所を通じて帰国を続けた。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「シャーム解放機構は今後も報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」(2019年5月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がモスクワで会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、米国の支援を受ける北・東シリア自治局支配下のシリア北東部において、米国が国連の諸決議に反する行為を行っていると懸念を表明、シリアの領土統一を維持する必要があると強調した。

また、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯(第1ゾーン)での緊張に関して、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決について協議したことを明らかにするとともに、シリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地に対してシャーム解放機構が無人航空機(ドローン)やロケット弾によって攻撃を試みていることについては「シャーム解放機構はもちろん報復を受けた、これからも報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」と述べた。

ザリーフ外務大臣も、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決の必要を強調した。

SANA(5月8日付)が伝えた。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍はシリアのアル=カーイダ支配地域に220回の爆撃を実施する一方、トルコが支援する反体制派がシリア軍拠点を攻撃(2019年5月7日)

シリア人権監視団によると、6日夜以降、ロシア・シリア両軍がハマー県、イドリブ県、アレッポ県の反対派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対して220回もの爆撃を実施した。

ANHA(5月6日付)によると、両軍はラマダーン月2日となる6日夜の日没直後から、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の拠点に対して爆撃・砲撃を開始した。

また、シリア人権監視団によると、反体制派支配地域でシリア軍と、シャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団が交戦、シリア軍兵士22人、シャーム解放機構やトルキスタン・イスラーム党のメンバーを含む反体制武装集団戦闘員21人が死亡した。

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イドリブ県では、ロシア軍戦闘機が、シャーム解放機構の支配下にあるフバイト村、カフルナブル市、カフルサジュナ村、ナキール村、ハーン・スブル村一帯、トゥラムラー村、カフルヌブーダ町に複数回、カルサア村およびその一帯、ウンム・ニール村に3回、カッサービーヤ村灌木地帯、アービディーン村、マガッル・ハマーム村、カフル・ウワイド村一帯、ハーン・シャイフーン市北、マアッラト・ハルマ村、マウザラ村、ガッサーニーヤ村、ナール丘に2回のの爆撃を行った。

ロシア軍戦闘機はまた、マアッラト・ヌウマーン市、ハーッス村、カフルナブル市、カルサア村、マアッラト・ハルマ村、フバイト村、カンスフラ村に機銃掃射を行った。

シリア軍戦闘機も、フバイト村、カフルサジュナ村、トゥラムラー村、カッサービーヤ村灌木地帯に複数回、アービディーン村、マルイヤーン村一帯、バサーミス村、カフル・ウワイド村に3回、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カンスフラ村、放棄された大隊基地に2回の爆撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月7日付)によると、一連の爆撃で民間人8人が死亡、数十人が死亡した。

このうち、4人はラアス・アイン村の商店街や住宅街に対するシリア軍の爆撃で犠牲になったという。

一方、ANHA(5月6日付)によると、シリア軍は、マアッラト・ヌウマーン市、イブリーン村、バイルーン村一帯、カフルサジュナ村、カンスフラ村一帯、イフスィム町、ガッサーニーヤ村、カフルナブル市、放棄された大隊基地、ナキール村一帯、アルナバ村を砲撃した。

このほか、ANHA(5月6日付)によると、イドリブ市のサアド・モスク近くで大きな爆発があった。

爆発は、シャーム解放機構の車輌を狙ったものだという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がサルマーニーヤ村に複数回、トゥワイナ村、シャフルナーズ村、サフリーヤ村に3回、ウスマーン丘に2回、クライディーン村に1回の爆撃を行った。

ロシア軍戦闘機はまた、カフルズィーター市一帯に機銃掃射を行った。

シリア軍戦闘機も、カフルズィーター市に3回、サイヤード村、サルマーニーヤ村、カフルヌブーダ町に2回の爆撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月7日付)によると、ザカート村に対する爆撃で民間人3人が死亡、複数が負傷した。

ANHA(5月6日付)によると、シリア軍はさらに地上部隊がサルマーニーヤ村を砲撃するとともに、県北部でシャーム解放機構との戦闘の末、戦略的要衝のウスマーン丘を一時制圧した。

ただし、ウスマーン丘では、シャーム解放機構が反撃を強め、数時間後にこれを奪還した。

なお、この戦闘で双方に数十人の死傷者が出た。

一方、SANA(5月7日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、アルバイーン村、シャフルナーズ村、カフルヌブーダ町のシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がカッバーナ村に3回の爆撃を行った。

また、ANHA(5月6日付)によると、シリア軍地上部隊がクバイナ丘を砲撃した。

これに対して、トルコの支援を受ける国民解放戦線が、トルコマン山に近いアブー・アスアド丘にあるシリア軍拠点を襲撃し、兵士8人を殺害、25人以上を負傷させたと発表し、その映像を公開した。

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アレッポ県では、ロシア軍戦闘機がズィルバ村、ハミーラ村に3回、シャンナーン村に1回の爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県6件、アレッポ県1件、イドリブ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を16件(アレッポ県5件、ハマー県6件、イドリブ県3件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 7, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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国連のグテーレス事務総長は悪化するイドリブ県情勢に警鐘を鳴らし、すべての当事者に停戦遵守を呼びかける(2019年5月7日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は声明を出し、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるシリア北西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対してロシア・シリア軍が攻撃を強めていることに関して、国際法を尊重して民間人を保護し、停戦を遵守するよう呼びかけた。

グテーレス事務総長は、爆撃によってインフラが破壊され、数百人が死傷し、15万人以上が避難を余儀なくされているとの情報に懸念を示すとともに、すべての当事者に国際法を尊重して民間人を保護するよう呼びかけるとともに、2018年9月17日にロシアとトルコが交わした緊張緩和地帯第1ゾーンでの非武装地帯設置にかかる停戦合意を遵守するよう求めた。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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フランスのマクロン大統領は、アル=カーイダに対するロシア・シリア軍の攻撃を「いかなる軍事的選択肢も受け入れられない」と非難(2019年5月7日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の支配下にあるシリア北西部の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)に対してロシア・シリア軍が攻撃を強めていることに関して、「いかなる軍事的選択肢も受け入れられない」と非難した。

マクロン大統領は「爆撃により数百人が死傷し、15万人以上が避難を余儀なくされている…。シリアの人道状況は深刻で、いかなる軍事的選択肢も受け入れられない」と述べた。

ロイター通信(5月7日付)が伝えた。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから323人、ヨルダンから768人の難民が帰国、避難民25人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年5月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月7日付)を公開し、5月6日に難民1,091人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは323人(うち女性97人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは768人(うち女性230人、子供392人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は215,341人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者75,437人(うち女性22,799人、子ども36,392人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者139,904人(うち女性42,000人、子ども71,339人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 444,621人(うち女性133,437人、子供226,653人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,659,752人(うち女性1,997,926人、子供3,396,474人)。

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一方、国内避難民25人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは10人(うち女性4人、子供4人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは6人(うち女性1人、子供4人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは9人(うち女性3人、子供3人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は27,522人(うち女性8,674人、子供12,715人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,296,118人(うち女性391,233人、子供656,481人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した9人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 7, 2019をもとに作成。

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ロシア軍はフマイミーム航空基地(ラタキア県)に向けてシャーム解放機構がロケット弾を防空システムで撃破(2019年5月7日)

ロシア当事者和解調整センターは、イドリブ県の緊張緩和地帯(ザーウィヤ山一帯)で活動する反体制武装集団(シャーム解放機構)がシリア駐留ロシア軍司令部のあるラタキア県のフマイミーム航空基地に対して行ったロケット弾攻撃を、ロシア軍が96K6パーンツィリS1および9K331MトールM1防空システムで迎撃し、すべてのロケット弾を撃破したと発表した。

撃破したロケット弾は27発に及び、基地には被害はなかった。

AFP, May 7, 2019、ANHA, May 7, 2019、AP, May 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 7, 2019、al-Hayat, May 8, 2019、Reuters, May 7, 2019、SANA, May 7, 2019、UPI, May 7, 2019などをもとに作成。

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