アスタナ20会議が閉幕:カザフスタンはアスタナ・プロセスの終了を提案するも、ロシア、トルコ、イランは共同声明で今年下半期にアスタナ21会議を開催すると表明(2023年6月21日)

カザフスタンの首都アスタナで20日から開催されていたアスタナ20会議(ロシア、シリア、トルコ、イランによる外務副大臣級会合)は、保証国であるロシア、トルコ、イランの3ヵ国が共同声明を発表して閉幕した。

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アスタナ会議の主催国であるカザフスタンのカナト・トゥミシュ外務副大臣は、ロシア、トルコ、イランを保証国として開催されてきたアスタナ会議を今次ラウンド(アスタナ20会議)をもって最終ラウンドとすることを提案したと述べた。

トゥミシュ外務副大臣は、共同声明に先立つアスタナ20会議の全体会合で以下のように述べた。

我々は第20ラウンドがシリアにかかるアスタナ会議の最終ラウンドであると正式に宣言することを提案する。我々はこの決定が共同声明に盛り込まれるよう求める。

共同声明においては、シリアの主権と領土統一の維持に基づいてのみ中東地域の安全と安定が達成し得ること、「テロとの戦い」のための共同行動の継続、分離主義的アジェンダの拒否、シリア領内に対して繰り返されるイスラエルの攻撃の拒否を確認した。

カザフスタンのムフタル・トレウベルディ副首相兼外務大臣によって読み上げられた共同声明の骨子は以下の通り:

  • アスタナ会議の保証国(ロシア、イラン、トルコ)の代表は、最近の国際情勢および地域情勢の進展について議論し、シリア主権、統一、独立および領土一体性、国連憲章の目標と原則を遵守することを確認、国際社会がこれらの原則を尊重する必要を強調した。
  • 保証国は、前日(20日)のロシア、イラン、シリア、トルコの外務副大臣級会合を留意し、トルコとシリアの関係回復に向けたロードマップの準備における進展について議論し、5月10日の四ヵ国外務大臣と4月25日の四ヵ国国防大臣会合における合意をフォローアップするため、継続的で実効的な取り組みを行うことの重要性を強調した。
  • 保証国は、「テロと戦い」、シリア人の安全かつ自発的な帰還のための適切な条件を作り出すために、善意と善隣関係に基づいて本プロセスを進めることの重要性を強調した。
  • 保証国は、民間インフラや国内避難民(IDP)キャンプへの攻撃など、シリア各地でさまざまな装いで活動するあらゆる形態・現象のテロと戦うための共同行動を継続し、シリアの主権、領土の一体性を損なうことを目的とした分離主義的アジェンダに立ち向かう決意を表明した。
  • 保証国は、イドリブ県の「緊張緩和地帯」の現状の詳細について報告、安定実現に向けたさらなる取り組みを行うことで合意した。
  • 保証国は、シリア北東部の情勢について議論し、シリアの主権と領土の一体性を維持することによってのみ、この地域の安全と安定が達成されることで合意した。また、「テロとの戦い」を口実として、違法な自治政体を樹立しようとするイニシアチブなど、この地域に新たな現状を作り出そうとするあらゆる試みを拒否、分離主義的アジェンダに立ち向かうことを確認した。
  • 保証国は、シリアの石油の違法な接収、輸送に反対する意思を確認した。
  • 保証国は、ユーフラテス川東岸地域での平和的デモの弾圧、徴兵、教育分野での人種差別政策など、分離主義グループによる市民への抑圧に深い懸念を表明した。
  • 保証国は、シリア領に対して繰り返されるイスラエルの攻撃を非難、イスラエルによるゴラン高原の占領を非難する国連などでの決議を遵守する必要を強調した。
  • 保証国は、制憲委員会第9ラウンドの延滞なき開催を呼びかけた。
  • 保証国は、トルコ・シリア大地震によるシリアの人道状況の悪化に多大な懸念を表明、国際法、国際人道法、国連憲章に反する一部諸外国による一方的な制裁措置を非難した。
  • 保証国は、UNHCRの決定に基づいたさらなる人道支援の重要性を確認、シリア政府がすべての被災地への人道支援を促していることに歓迎の意を表明した。
  • 保証国は、シリアの人道状況の改善と政治的関係正常化を支援するため、国際社会、国連に対してシリアへのさらなる支援を呼びかけた。
  • 保証国は、シリア難民の安全かつ尊厳のある帰還を促すため、国際社会に対して、必要な支援を行うよう呼びかけた。
  • 保証国は、ヨルダン、イラク、レバノン、国連、赤十字国際委員会の使節団のオブザーバー参加に歓迎の意を表した。

声明はまた、次回ラウンドとなるアスタナ21会議を今年下半期に開催することで合意したと付言した。





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SANA(6月21日付)、RIAノーヴォスチ通信(6月21日付)などが伝えた。

AFP, June 21, 2023、ANHA, June 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 21, 2023、Reuters, June 21, 2023、RIA Novosti, June 21, 2023、SANA, June 21, 2023、SOHR, June 21, 2023などをもとに作成。

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占領下ゴラン高原の住民が農地接収に抗議、イスラエルは実弾や催涙ガスでこれを強制排除、10人が逮捕され、数十人が負傷(2023年6月21日)

イスラエル軍が20日に、占領下にあるゴラン高原(シリア領クナイトラ県)のマスアダ村東のハファーイル地区に部隊を派遣し、風力発電システムを設置するために農地の封鎖したことに抗議するためのゼネストと抗議行動が、マスアダ村およびその東のハファーイル地区で住民によって行われた。

マスアダ村とマジュダル・シャムス村の間に位置するマルジュ地区のアビー・ザッル・ガッファーリー廟に集まった数百人の住民は、イスラエル軍が封鎖したハファーイル地区に向かって行進し、イスラエルの占領や恣意的犯罪行為に抗議の意思を示したが、イスラエル軍が住民を方位、実弾や催涙ガスを発射し、強制排除した。

これにより、住民数十人が負傷、また10人が逮捕された。




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また、シリア政府の支配下にあるクナイトラ県の県庁所在地のバアス市では、バアス党クナイトラ支部が抗議デモを行い、占領下ゴラン高原の住民との連帯の意思を表明した。

シリアのドゥルーズ派のシャイフ・アクルも声明を出し、イスラエルによる農地接収に異議を唱えた。

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SANA(6月21日付)が伝えた。

AFP, June 21, 2023、ANHA, June 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 21, 2023、Reuters, June 21, 2023、SANA, June 21, 2023、SOHR, June 21, 2023などをもとに作成。

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ヨルダンのファッラーヤ内務大臣:「ヨルダンがあなた方(シリア難民)の祖国になることはない。あなた方の国、そこでの美しい記憶を思い出して欲しい」(2023年6月20日)

ヨルダンのマーズィン・ファッラーヤ内務大臣は、国連が定める世界難民の日を記念する祝典で、シリア難民に帰還を促した。

ファッラーヤ内務大臣は以下の通り述べた。

ヨルダンはあなた方(シリア難民)にとって第2の国だと名言したい…。我々が、あなた方が欲しエイル最善のサービスを提供しようとしている一方で、あなた方にとっての第1の国を忘れないで欲しい。
ヨルダンがあなた方の祖国になることはない。あなた方の祖国とは、あなた方が出国した第1の国だ。
あなた方の国、そこでの美しい記憶を思い出して欲しい。

フッラ・チャンネル(6月20日付)などが伝えた。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 23, 2023、Alhurra, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】UAE赤新月社は食料・救援物資約2,300トンをラタキア港に届ける(2023年6月20日)

アラブ首長国連邦(UAE)赤新月社は、トルコ・シリア大地震の被災者への被災者支援を拡大する「勇敢なる騎士2」の枠組みのなかで行われている「善意の橋」キャンペーンの一環として、食料・救援物資約2,300トンをラタキア港に届けた。


SANA(6月20日付)が伝えた。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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イスラエル占領下のゴラン高原(シリア領クナイトラ県)でイスラエル軍が風力発電システムを設置するために農地を封鎖したのに対して住民数百人が抵抗するも、数十人が負傷(2023年6月20日)

イスラエル軍が、イスラエルの占領下にあるゴラン高原(シリア領クナイトラ県)のマスアダ村東のハファーイル地区に部隊を派遣し、風力発電システムを設置するために農地を封鎖したが、住民数百人が立ち退きを拒否し、抵抗した。

これに対して、イスラエル軍は実弾や催涙弾で強制排除を試み、数十人が負傷した。





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これに関して、外務在外居住者省は声明を出し、「ゴラン高原の住民に対するイスラエル占領軍の蛮行は、その敵対的な政策の延長以外の何ものでもない」と非難した。

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また、イスラエルの占領下にあるゴラン高原の住民らは、マスアダ村とマジュダル・シャムス村の間に位置するマルジュ地区のアビー・ザッル・ガッファーリー廟で会合を開き、イスラエルによる住民およびその土地への恣意的犯罪行為に抗議するため、明日21日にゼネストを行うと発表した。

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SANA(6月20日付)が伝えた。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など40輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2023年6月20日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など40輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)からシリア領内に新たに進入し、県内各所の米軍基地に向かった。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市、シャイフ・バフル村一帯を8回にわたって爆撃(2023年6月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(6月20日付)などによると、ロシア軍戦闘機複数機が、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市国外の農地にある民家複数棟を狙って4回の爆撃を実施した。

爆撃では高性能の真空爆弾が使用されたが、死傷者はなかった。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid035FDjYyzndP6a3ww5sW3dkYc3awtKzhKjTo8CQ35yiboznmkHEEsrEL5LmxfNmNoZl

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid0dkquzh3pioihTXAPV5QK45dpRRn6jHUAES3SgR5Yqu9KpNaWCa2wktu6Jmk6a56Ul

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/pfbid0GjjPkJwfLKif9BYNfKHsAaLzqnKz9hEvoA7AUutQ7S3TNoWkgheEdrQpwhVBRdZ7l

https://www.facebook.com/watch/?v=1205827903394642

ロシア軍はまた、シャイフ・バフル村一帯に対しても4回の爆撃を実施した。

この爆撃による死傷者もなかった。

シリア人権監視団によると、シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

一方、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるミラージャ村でシリア軍兵士を狙撃、1人を負傷させた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるタカード村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村、ヒルバト・ナークース村、アンカーウィー村を砲撃した。

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市でラジャート高原出身の部族の兄弟2人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県をドローンで爆撃し、北・東シリア自治局ジャズィーラ地域の共同議長と共同副議長が死亡(2023年6月20日)

ハサカ県では、北・東シリア自治局ジャズィーラ地域が発表したところによると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市とカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市を結ぶ街道で、同地域のユスラー・ダルウィーシュ共同議長とライマーン・シュワイシュ共同副議長が乗った車がトルコ軍の無人航空機(ドローン)の爆撃を受け、2人とも死亡した。

ANHA(6月20日付)が伝えた。

また、シリア人権監視団によると、この爆撃で北・東シリア自治局の幹部ら3人が死亡、1人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、イッビーン村を砲撃した。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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ロシア、シリア、トルコ、イランの外務副大臣級会合がアスタナ20会議として開幕(2023年6月20日)

ロシア、シリア、トルコ、イランの外務副大臣級会合が、カザフスタンの首都アスタナで、ロシア、トルコ、イランによるアスタナ20会議として開幕した。

会合には、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官を代表とするシリア政府使節団、ミハエル・ボグダノフ外務副大臣(中東北アフリカ担当)と アレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使 を共同代表とするロシア政府使節団、アリー・アスガル・ハージー外務大臣補を代表とするイラン使節団、ブラク・アクチャパル外務副大臣を代表とするトルコ使節団が参加する。

会合は20日と21日の2日間の予定で、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、レバノン、イラク、ヨルダンの使節団もオブザーバーとして参加する。

初日となる20日には、スーサーン外務在外居住者省次官を代表とするシリア使節団は、ロシア、イランの使節団と個別に会談し、アスタナ20会議の議事や、関連問題に関する見解について意見を交わし、スーサーン外務在外居住者省次官は、シリア領内からのトルコ軍の撤退が両国の正常な関係の唯一の入口となること、「テロとの戦い」は選択的に実施されるものではないこと、国境安全保障は近隣諸国の共同の責任に基づくことを強調、確認した。




スーサーン外務在外居住者省次官らはまた、ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表とも個別に会談した。

その後、ロシア、シリア、トルコ、イランの外務副大臣による会合が開催された。

会合のなかで、スーサーン外務在外居住者省次官は、アスタナ会議の今次ラウンドにおけるいかなる実質的な成果も、トルコがシリア領内から明確な日程、明確な手順に沿って部隊撤退することを承認し、実際に撤退を開始することに基づかねばならないと名言した。

また、シリアの主権、領土保全に対するトルコの発言は、トルコによるシリア領の占領と相容れず、国際法、そして国家間関係のもっとも基本的な要素に反していると非難した。

SANA(6月20日付)が伝えた。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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ロシアのボグダノフ外務副大臣:「米国はクルド民族主義勢力がシリア政府と交渉するのを妨げている」(2023年6月20日)

ロシアのミハエル・ボグダノフ外務副大臣は、ロシア、シリア、トルコ、イランの外務副大臣級会合(アスタナ20会議)の開始に先立って、記者団に対して、米国はクルド民族主義勢力がシリア政府と交渉するのを妨げていると述べた。

ボグダノフ外務副大臣は以下のように述べた。

米国は、こうした準国家を組織し、これを支配するクルド人組織を支持している。これは絶対に容認できない。もちろん、我々は対話を通じてクルド人の問題を解決することに賛成している。しかし、残念なことに、米国はこのことに興味がなく、クルド人の同盟者は、ダマスカスと対話することを許可されていないと考えている。

RIAノーヴォスチ通信(6月20日付)が伝えた。

AFP, June 20, 2023、ANHA, June 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2023、Reuters, June 20, 2023、RIA Novosti, June 20, 2023、SANA, June 20, 2023、SOHR, June 20, 2023などをもとに作成。

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英国は紛争における性暴力根絶のための国際デーに合わせてアッバース国防大臣とイブラーヒーム参謀総長を制裁対象に追加(2023年6月19日)

英国政府は公式サイト(https://www.gov.uk/)で声明を出し、紛争における性暴力根絶のための国際デー(6月19日)に合わせて、シリアとコンゴ民主共和国の高官4人に対して、資産凍結、取引禁止、入国禁止からなる制裁を科すと発表した。

制裁対象となったシリアの高官は、アリー・マフムード・アッバース国防大臣とアブドゥルカリーム・マフムード・イブラーヒーム参謀総長の2人で、強姦、性やジェンダーに基づく暴力を組織的に行うシリア軍を指揮していることが理由だという。

AFP, June 19, 2023、ANHA, June 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2023、Reuters, June 19, 2023、SANA, June 19, 2023、SOHR, June 19, 2023などをもとに作成。

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トルコ当局がシリア難民170人をバーブ・サラーマ国境通行所とハマーム村通行所からトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域と「オリーブの枝」地域に強制送還(2023年6月19日)

シリア人権監視団は、トルコ当局がシリア難民170人を、アレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所と、アフリーン市西に違法に設置されているハマーム村の通行所からトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域と「オリーブの枝」地域に強制送還したと発表した。

AFP, June 19, 2023、ANHA, June 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2023、Reuters, June 19, 2023、SANA, June 19, 2023、SOHR, June 19, 2023などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など35輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2023年6月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など35輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)からシリア領内に新たに進入し、県内各所の米軍基地に向かった。

AFP, June 19, 2023、ANHA, June 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2023、Reuters, June 19, 2023、SANA, June 19, 2023、SOHR, June 19, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2023年6月19日)

アレッポ県では、ANHA(6月19日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、イッビーン村を砲撃した。

AFP, June 19, 2023、ANHA, June 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2023、Reuters, June 19, 2023、SANA, June 19, 2023、SOHR, June 19, 2023などをもとに作成。

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米軍の装甲車6輌からなる部隊がラッカ県アイン・イーサー市一帯を巡回中にトルコ軍の拠点に接近、砲撃を受け、車輛1輌が損傷(2023年6月18日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の装甲車6輌からなる部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下アイン・イーサー市一帯を巡回中にトルコ軍の拠点に接近、砲撃を受け、車輛1輌が砲弾の破片で損傷を受けた。

AFP, June 18, 2023、ANHA, June 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 18, 2023、Reuters, June 18, 2023、SANA, June 18, 2023、SOHR, June 18, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県アブー・ラースィーン町を砲撃(2023年6月18日)

ハサカ県では、ANHA(6月18日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃した。

AFP, June 18, 2023、ANHA, June 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 18, 2023、Reuters, June 18, 2023、SANA, June 18, 2023、SOHR, June 18, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2023年6月17日)

アレッポ県では、ANHA(6月17日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村、スーガーニカ村、アキーバ村、タート・マラーシュ村、タナブ村、タッル・ジージャーン村、タッル・アンナーブ村一帯を砲撃した。

AFP, June 17, 2023、ANHA, June 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2023、Reuters, June 17, 2023、SANA, June 17, 2023、SOHR, June 17, 2023などをもとに作成。

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米軍の装甲車8輌からなる部隊が北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市一帯の軍事拠点やダーイシュ・メンバーを収監している収容所を巡回(2023年6月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の装甲車8輌からなる部隊が北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ市一帯の軍事拠点やダーイシュ(イスラーム国)のメンバーを収監している収容所を巡回した。

AFP, June 17, 2023、ANHA, June 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2023、Reuters, June 17, 2023、SANA, June 17, 2023、SOHR, June 17, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下の「平和の泉」地域(ハサカ県)で避難生活を続けてきたイラク人約40世帯がトルコを経由してイラクに帰還(2023年6月17日)

シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある「平和の泉」地域内のハサカ県ラアス・アイン市一帯地域で避難生活を続けてきたイラク人約40世帯がトルコ領を経由してイラクに帰還した。

帰還はトルコ政府とイラク政府の連携によるもの。

AFP, June 17, 2023、ANHA, June 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2023、Reuters, June 17, 2023、SANA, June 17, 2023、SOHR, June 17, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】UAE赤新月社はイード・アル=アドハーに向けて「犠牲祭の衣装」プロジェクトを開始し、アレッポ県、ラタキア県、ヒムス県、ハマー県の被災者に1万1000着を配給(2023年6月16日)

アラブ首長国連邦(UAE)赤新月社は、トルコ・シリア大地震の被災者への被災者支援を拡大する「勇敢なる騎士2」の一環として、イスラーム教の犠牲祭(イード・アル=アドハー、6月28日~)に向けて、4万4000人への衣服提供を目的とする「犠牲祭の衣装」プロジェクトを開始し、アレッポ県、ラタキア県、ヒムス県、ハマー県の被災者に1万1000着のシャツを配給した。

SANA(6月16日付)が伝えた。

AFP, June 16, 2023、ANHA, June 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2023、Reuters, June 16, 2023、SANA, June 16, 2023、SOHR, June 16, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市の病院などを砲撃、4人が負傷(2023年6月16日)

アレッポ県では、ANHA(6月16日付)、シリア人権監視団によると、同県北部のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域に違法に部隊を駐留・展開させているトルコ軍地上部隊がシリア国民軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市の中心街を砲撃、バーザール広場に砲弾複数発が着弾した。

この砲撃で、市内の病院が被弾し、住民4人が負傷した。

AFP, June 16, 2023、ANHA, June 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2023、Reuters, June 16, 2023、SANA, June 16, 2023、SOHR, June 16, 2023などをもとに作成。

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ヨルダン軍はシリア領内から違法に侵入しようとしたドローンを撃墜したと発表(2023年6月16日)

ヨルダン軍総司令部の軍高官筋は、同軍国境警備隊が軍治安機構と連携し、シリア領内からヨルダン領内に違法に侵入しようとした無人航空機(ドローン)を捕捉し、ヨルダン領内でこれを撃墜したと発表した。

ヨルダンのペトラ通信(6月16日付)が伝えた。

AFP, June 16, 2023、ANHA, June 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2023、Petra, June 16, 2023、Reuters, June 16, 2023、SANA, June 16, 2023、SOHR, June 16, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはラッカ県で米軍部隊による挑発行為が確認されたと発表(2023年6月16日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ラッカ県で米軍部隊による挑発行為が確認されたと発表した。

グリノフ副センター長によると、米国が主導する有志連合の車輛2輌からなるパトロール部隊が、ラッカ市北東のタルワーズィーヤ村(タルワーズィーヤト・ジャドア村、イルトワーズィーヤ村)とクワーラ村を結ぶ係争地域の街道を移動するのを確認、ロシアは有志連合側に抗議した。

ロシアと米国がシリア領空での偶発的衝突を回避するために2015年10月に交わした合意への違反は、ロシアの取り組みによって確立した同地の脆弱なパワーバランスを危うくし、事態の展開に破壊的な影響を及ぼす、とグリノフ副センター長は警鐘を鳴らした。

RIAノーヴォスチ通信(6月16日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 16, 2023をもとに作成。

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シリア政府不在のなかで開催された「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」でEUは56億ユーロ、米国は9億2000万米ドルの追加支援を表明(2023年6月15日)

欧州連合(EU)は「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」(6月14日開幕)で、シリア国内およびシリア難民を受け入れている近隣諸国を支援するため、2023年以降56億ユーロの支援を行うと誓約した。

56億ユーロの内訳は、2023年が46億ユーロ、2024年以降が1億ユーロで、EUが38億ユーロ、欧州委員会が21億ユーロ、EU加盟国が17億ユーロ。

これにより、2011年以降、EUがシリア国内および地域のシリア人を支援するとして拠出した支援は総額で300億ユーロに達する。

また、国際金融機関と支援国は、40億ユーロの融資を発表し、補助金と融資の合計は96億ユーロとなった。

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一方、米国務省は声明を出し、「シリアおよび地域の将来の支援に関する第7回ブリュッセル会合」に際して、米国が9億2000万米ドルをシリアでの人道支援のために拠出することを決定したと発表した。

声明によると、これにより、シリアと地域に対する米国の人道支援総額は2023会計年度で11億ドル、2011年以降では約169億ドルとなった。

なお、会合には、シリア難民を受け入れているトルコ、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプトなどが参加したが、シリア政府は参加していない。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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米軍は、民間人が犠牲となった5月3日のイドリブ県でのドローンによる爆撃の正式調査を決定(2023年6月15日)

CNN(6月15日付)は、米国防当局者3人の話として、5月3日の米軍によるイドリブ県に対する無人航空機(ドローン)での爆撃で、民間人が犠牲となった事件に関して、米軍が正式調査(第15-6号調査)を行うことが決定されたと伝えた。

この攻撃に関して、米中央軍(CENTCOM)は5月3日に声明を出し、シリア北西部でアル=カーイダの幹部指導者1人を狙って爆撃を行ったと発表していた。

だが、ホワイト・ヘルメットなどによると、死亡したのがルトフィー・ハサン・マストゥーという羊飼いの男性だった。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、CNN, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍とトルコ軍はハサカ県国境地帯での合同パトロールを中止することで合意(2023年6月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市に市のトルコ国境地帯のシャイラク村にトルコが違法に設置している軍用の国境通行所(シャイラク国境通行所)で、ロシア軍とトルコ軍のパトロール部隊が集合したが、トルコ軍による前日までの激しい攻撃を理由に、ダルバースィーヤ市西の村々からカスラー村に至る国境地帯での合同パトロールを中止することに合意した。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】UAE赤新月社は、被災したラタキア県の学校40校の修復、復旧を目的とする「私の学校は私のアイデンティティ」イニシアチブを開始(2023年6月15日)

アラブ首長国連邦(UAE)赤新月社は、トルコ・シリア大地震で被災したラタキア県の学校40校の修復、復旧を目的とする「私の学校は私のアイデンティティ」イニシアチブを開始した。

SANA(6月15日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは、米軍が違法に占領するタンフ国境通行所一帯地域から9人のIDPsを脱出させたと発表(2023年6月15日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、米軍(有志連合)が違法に占領するヒムス県のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で避難生活を続ける国内避難民(IDPs)9人を脱出させたと発表した。

グリノフ副センター長は以下の通り述べた。

ロシア当事者和解調整センターは、タンフ(国境通行所)地帯の困難な状況に改めて注意を喚起する…。過去1日の間に9人の避難民、女性2人と子供7人が米国が占領するタンフ地帯から出国した。タンフでは依然として困難な人道状況が続いている。

RIAノーヴォスチ通信(6月15日付)が伝えた。

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一方、シリア人権監視団によると、米国(有志連合)の占領下にあるタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)の上空にロシア軍戦闘機が頻繁に飛来した。

AFP, June 15, 2023、ANHA, June 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 15, 2023、Reuters, June 15, 2023、RIA Novosti, June 15, 2023、SANA, June 15, 2023、SOHR, June 15, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による7回の砲撃を確認したと発表(2023年6月15日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・グリノフ副センター長は、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)が「緊張緩和地帯設置」内のシリア軍の拠点に対して7回(アレッポ県1回、ラタキア県6回)の砲撃を行ったことを記録したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(6月15日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 15, 2023をもとに作成。

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ロシア軍がハサカ県の国境地帯で単独パトロールを実施(2023年6月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市西からアブー・ラースィーン(ザルカーン)町にいたる国境地帯で、ロシア軍の装甲車4輌がヘリコプター2機の護衛を受けて単独でパトロールを実施した。

同地では通常、ロシア軍とトルコ軍が合同でパトロールを実施するが、トルコ軍の同地一帯への攻撃激化を受けて、ロシア軍が単独でパトロールを実施した。

AFP, June 14, 2023、ANHA, June 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, June 14, 2023、Reuters, June 14, 2023、SANA, June 14, 2023、SOHR, June 14, 2023などをもとに作成。

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